JPH09298193A - パッシベーション膜の製造方法 - Google Patents
パッシベーション膜の製造方法Info
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- JPH09298193A JPH09298193A JP11400296A JP11400296A JPH09298193A JP H09298193 A JPH09298193 A JP H09298193A JP 11400296 A JP11400296 A JP 11400296A JP 11400296 A JP11400296 A JP 11400296A JP H09298193 A JPH09298193 A JP H09298193A
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- Japan
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- chamber
- film
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 プラズマCVD法を用いたパッシベーション
膜の製造方法に関し、耐湿性および膜質に優れ、かつス
トレスを制御することができるパッシベーション膜の製
造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 内部に2つの電極が配置されたチャンバ
と、該電極間にプラズマを発生させるための高周波RF
電源と低周波RF電源と、チャンバ内にプラズマが発生
し得るように所望のガスを供給するガス供給管と、チャ
ンバ内を真空にするための排気管とを備えたプラズマC
VD装置におけるパッシベーション膜の製造方法であっ
て、チャンバ内の一の電極上に被処理物を配置する工程
と、高周波RF電源のRFパワーに対する低周波RF電
源のRFパワーの比を1.0以上に設定し、2周波のR
F励起により被処理物上にパッシベーション膜を堆積す
る工程とを含む。
膜の製造方法に関し、耐湿性および膜質に優れ、かつス
トレスを制御することができるパッシベーション膜の製
造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 内部に2つの電極が配置されたチャンバ
と、該電極間にプラズマを発生させるための高周波RF
電源と低周波RF電源と、チャンバ内にプラズマが発生
し得るように所望のガスを供給するガス供給管と、チャ
ンバ内を真空にするための排気管とを備えたプラズマC
VD装置におけるパッシベーション膜の製造方法であっ
て、チャンバ内の一の電極上に被処理物を配置する工程
と、高周波RF電源のRFパワーに対する低周波RF電
源のRFパワーの比を1.0以上に設定し、2周波のR
F励起により被処理物上にパッシベーション膜を堆積す
る工程とを含む。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパッシベーション膜
の製造方法に関し、特にプラズマCVD法を用いるパッ
シベーション膜の製造方法に関する。
の製造方法に関し、特にプラズマCVD法を用いるパッ
シベーション膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パッシベーション膜は、膜の緻密さ(膜
質)、膜の耐湿性等が要求される。パッシベーション膜
は、例えばプラズマCVDシリコン酸化膜で構成され
る。プラズマCVDシリコン酸化膜は、プラズマCVD
法により形成されるシリコン酸化膜である。
質)、膜の耐湿性等が要求される。パッシベーション膜
は、例えばプラズマCVDシリコン酸化膜で構成され
る。プラズマCVDシリコン酸化膜は、プラズマCVD
法により形成されるシリコン酸化膜である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来は、単一RF周波
数を用いたプラズマCVD法により、プラズマCVDシ
リコン酸化膜を製造していた。その場合、膜質を重視す
ると、形成した膜中に強い引っ張り応力が生じるという
問題点があった。引っ張り応力が強いと、パッシベーシ
ョン膜により保護されるべき配線が断線してしまうおそ
れがある。
数を用いたプラズマCVD法により、プラズマCVDシ
リコン酸化膜を製造していた。その場合、膜質を重視す
ると、形成した膜中に強い引っ張り応力が生じるという
問題点があった。引っ張り応力が強いと、パッシベーシ
ョン膜により保護されるべき配線が断線してしまうおそ
れがある。
【0004】本発明の目的は、耐湿性および膜質に優
れ、かつストレスを制御することができるパッシベーシ
ョン膜の製造方法を提供することである。
れ、かつストレスを制御することができるパッシベーシ
ョン膜の製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のパッシベーショ
ン膜の製造方法は、内部に2つの電極が配置されたチャ
ンバと、該電極間にプラズマを発生させるための高周波
RF電源と低周波RF電源と、チャンバに接続され、該
チャンバ内にプラズマが発生し得るように所望のガスを
供給するガス供給管と、チャンバに接続され、該チャン
バ内を真空にするための排気管とを備えたプラズマCV
D装置におけるパッシベーション膜の製造方法であっ
て、前記チャンバ内の一の電極上に被処理物を配置する
工程と、前記高周波RF電源のRFパワーに対する前記
低周波RF電源のRFパワーの比を1.0以上に設定
し、2周波のRF励起により前記被処理物上にパッシベ
ーション膜を堆積する工程とを含む。
ン膜の製造方法は、内部に2つの電極が配置されたチャ
ンバと、該電極間にプラズマを発生させるための高周波
RF電源と低周波RF電源と、チャンバに接続され、該
チャンバ内にプラズマが発生し得るように所望のガスを
供給するガス供給管と、チャンバに接続され、該チャン
バ内を真空にするための排気管とを備えたプラズマCV
D装置におけるパッシベーション膜の製造方法であっ
て、前記チャンバ内の一の電極上に被処理物を配置する
工程と、前記高周波RF電源のRFパワーに対する前記
低周波RF電源のRFパワーの比を1.0以上に設定
し、2周波のRF励起により前記被処理物上にパッシベ
ーション膜を堆積する工程とを含む。
【0006】高周波RFパワーと低周波RFパワーの2
周波励起によりプラズマ状態を生成し、該プラズマ状態
においてパッシベーション膜を成膜する。その際、高周
波RFパワーに対する低周波RFパワーの比を1.0以
上に設定することにより、膜質を良好に維持しつつ、パ
ッシベーション膜の耐湿性とストレスを所望の値に制御
することができる。
周波励起によりプラズマ状態を生成し、該プラズマ状態
においてパッシベーション膜を成膜する。その際、高周
波RFパワーに対する低周波RFパワーの比を1.0以
上に設定することにより、膜質を良好に維持しつつ、パ
ッシベーション膜の耐湿性とストレスを所望の値に制御
することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施例によるパ
ッシベーション膜の製造方法を実現するためのプラズマ
CVD装置の構成を示す。
ッシベーション膜の製造方法を実現するためのプラズマ
CVD装置の構成を示す。
【0008】プラズマCVD装置は、高周波RF電源4
Aと低周波RF電源4Bとの2種類のRF電源を有す
る。高周波RF電源4Aは上部電極2Aに接続され、例
えば13.56MHzのRFパワーを供給する。低周波
RF電源4Bは下部電極2Bに接続され、例えば200
〜500kHzのRFパワーを供給する。
Aと低周波RF電源4Bとの2種類のRF電源を有す
る。高周波RF電源4Aは上部電極2Aに接続され、例
えば13.56MHzのRFパワーを供給する。低周波
RF電源4Bは下部電極2Bに接続され、例えば200
〜500kHzのRFパワーを供給する。
【0009】本発明者は、2周波のRF励起によりパッ
シベーション膜を成膜する際、高周波RF電源4Aによ
るRFパワーと低周波RF電源4BによるRFパワーと
の比率を制御することにより、パッシベーション膜の耐
湿性とストレスを制御することができることを発見し
た。
シベーション膜を成膜する際、高周波RF電源4Aによ
るRFパワーと低周波RF電源4BによるRFパワーと
の比率を制御することにより、パッシベーション膜の耐
湿性とストレスを制御することができることを発見し
た。
【0010】上部電極2Aと下部電極2Bは、チャンバ
1内に配置される。下部電極2B上に、成膜対象の基板
3を載置する。チャンバ1内にプラズマを発生させるた
め、チャンバ1には、ガス供給管5および排気管7を接
続し、チャンバ1内に所望のガスを供給すると共に、内
部を所定の真空度に排気する。
1内に配置される。下部電極2B上に、成膜対象の基板
3を載置する。チャンバ1内にプラズマを発生させるた
め、チャンバ1には、ガス供給管5および排気管7を接
続し、チャンバ1内に所望のガスを供給すると共に、内
部を所定の真空度に排気する。
【0011】真空ポンプ8は、排気管7を介して、チャ
ンバ1内のガスを排気する。圧力制御装置6は、排気管
7に取り付けられ、チャンバ1内の真空度を調整するこ
とができる。
ンバ1内のガスを排気する。圧力制御装置6は、排気管
7に取り付けられ、チャンバ1内の真空度を調整するこ
とができる。
【0012】チャンバ1内にプラズマが発生すると、上
部電極2Aと下部電極2Bとの間に発生するプラズマの
作用により、パッシベーション膜が基板3の表面に堆積
される。
部電極2Aと下部電極2Bとの間に発生するプラズマの
作用により、パッシベーション膜が基板3の表面に堆積
される。
【0013】例えば、ガス供給管5からN2 、Si
H4 、N2 Oをチャンバ1内に供給すれば、シリコン酸
化窒化膜がパッシベーション膜として基板3上に成膜さ
れる。なお、上部電極2Aにはコイル9を接続し、下部
電極2Bにはコンデンサ10を接続する。コイル9とコ
ンデンサ10は、RF電源のインピーダンス整合を行う
ためのものである。
H4 、N2 Oをチャンバ1内に供給すれば、シリコン酸
化窒化膜がパッシベーション膜として基板3上に成膜さ
れる。なお、上部電極2Aにはコイル9を接続し、下部
電極2Bにはコンデンサ10を接続する。コイル9とコ
ンデンサ10は、RF電源のインピーダンス整合を行う
ためのものである。
【0014】図2は、基板3上に成膜されるパッシベー
ション膜13を示す。基板3は、例えばシリコンウエハ
11の上にBPSG膜12が形成されたものである。パ
ッシベーション膜13は、上記の方法に従い、基板3の
上に成膜される。
ション膜13を示す。基板3は、例えばシリコンウエハ
11の上にBPSG膜12が形成されたものである。パ
ッシベーション膜13は、上記の方法に従い、基板3の
上に成膜される。
【0015】図3は、パッシベーション膜について高温
高湿試験を行った結果を示すグラフである。この試験
は、いわゆるPCTと言われるものであり、図2に示
す、シリコンウエハ11とBPSG膜12により形成さ
れる基板3の上にパッシベーション膜13を成膜した半
導体装置について行った。
高湿試験を行った結果を示すグラフである。この試験
は、いわゆるPCTと言われるものであり、図2に示
す、シリコンウエハ11とBPSG膜12により形成さ
れる基板3の上にパッシベーション膜13を成膜した半
導体装置について行った。
【0016】パッシベーション膜13の成膜条件は、以
下の通りである。 基板温度 300〔℃〕 圧力 2.00〔Torr〕 N2 流量 4.50〔SLM〕 SiH4 流量 0.20〔SLM〕 N2 O流量 1.00〔SLM〕 高周波RF周波数 13.56〔MHz〕 低周波RF周波数 300〔kHz〕 この成膜条件によって、シリコン酸化窒化膜がパッシベ
ーション膜13として基板3上に成膜される。
下の通りである。 基板温度 300〔℃〕 圧力 2.00〔Torr〕 N2 流量 4.50〔SLM〕 SiH4 流量 0.20〔SLM〕 N2 O流量 1.00〔SLM〕 高周波RF周波数 13.56〔MHz〕 低周波RF周波数 300〔kHz〕 この成膜条件によって、シリコン酸化窒化膜がパッシベ
ーション膜13として基板3上に成膜される。
【0017】図に示すグラフの横軸は試験時間を示し、
縦軸はP=O結合のピーク消失量、すなわち吸湿性の高
さを示す。BPSG膜12(図2)は、Pを含み、水分
を吸収するとP=Oピーク消失量が多くなる。P=Oピ
ーク消失量が小さいほど、耐湿性が優れていることを示
す。通常、時間(横軸)の経過と共に吸収した水分の量
(縦軸)が多くなっていく。
縦軸はP=O結合のピーク消失量、すなわち吸湿性の高
さを示す。BPSG膜12(図2)は、Pを含み、水分
を吸収するとP=Oピーク消失量が多くなる。P=Oピ
ーク消失量が小さいほど、耐湿性が優れていることを示
す。通常、時間(横軸)の経過と共に吸収した水分の量
(縦軸)が多くなっていく。
【0018】グラフ中の記号●と■は、共にRFトータ
ルパワーを1kWとし、高周波RFパワーに対する低周
波RFパワーの比率を変えたものである。●は、低周波
RFパワーが0.7kWであり、高周波RFパワーが
0.3kWである場合を示す。RFトータルパワーは、
0.7+0.3=1kWである。低周波RFパワー/高
周波RFパワーをRF印加比率αとして表すと、α=
0.7/0.3≒2.33である。
ルパワーを1kWとし、高周波RFパワーに対する低周
波RFパワーの比率を変えたものである。●は、低周波
RFパワーが0.7kWであり、高周波RFパワーが
0.3kWである場合を示す。RFトータルパワーは、
0.7+0.3=1kWである。低周波RFパワー/高
周波RFパワーをRF印加比率αとして表すと、α=
0.7/0.3≒2.33である。
【0019】■は、低周波RFパワーが0.3kWであ
り、高周波RFパワーが0.7kWである場合を示す。
RFトータルパワーは、●と同じく、0.3+0.7=
1kWである。RF印加比率α=0.3/0.7≒0.
43である。
り、高周波RFパワーが0.7kWである場合を示す。
RFトータルパワーは、●と同じく、0.3+0.7=
1kWである。RF印加比率α=0.3/0.7≒0.
43である。
【0020】RF印加比率αが大きいと、P=Oピーク
消失量が小さい、すなわち耐湿性がよいという傾向を予
測できる。なお、P=Oピーク消失量は、400付近で
飽和する。次に、この試験結果に基づき、より詳細な試
験を行った結果を示す。
消失量が小さい、すなわち耐湿性がよいという傾向を予
測できる。なお、P=Oピーク消失量は、400付近で
飽和する。次に、この試験結果に基づき、より詳細な試
験を行った結果を示す。
【0021】図4は、パッシベーション膜についてより
詳細な高温高湿試験を行った結果を示すグラフである。
横軸は試験時間を示し、縦軸はPO結合(P=O)ピー
ク消失量を示す。
詳細な高温高湿試験を行った結果を示すグラフである。
横軸は試験時間を示し、縦軸はPO結合(P=O)ピー
ク消失量を示す。
【0022】この試験は、先の高温高湿試験と同じ成膜
条件により生成したパッシベーション膜について行っ
た。ただし、BPSG膜(図2)中のBとPの濃度、ま
たはパッシベーション膜の膜厚が先の高温高湿試験と異
なるため、P=Oピーク消失量の値が少しずれている。
条件により生成したパッシベーション膜について行っ
た。ただし、BPSG膜(図2)中のBとPの濃度、ま
たはパッシベーション膜の膜厚が先の高温高湿試験と異
なるため、P=Oピーク消失量の値が少しずれている。
【0023】RFトータルパワーを同じとし、高周波R
Fパワーと低周波RFパワーの比率を変えた以下の4つ
の条件について試験を行った。
Fパワーと低周波RFパワーの比率を変えた以下の4つ
の条件について試験を行った。
【0024】グラフ中の記号■は、以下の条件である。 高周波RFパワー 0.67〔kW〕 低周波RFパワー 0.33〔kw〕 RF印加比率α 0.50
【0025】□は、以下の条件である。 高周波RFパワー 0.50〔kW〕 低周波RFパワー 0.50〔kw〕 RF印加比率α 1.00
【0026】●は、以下の条件である。 高周波RFパワー 0.33〔kW〕 低周波RFパワー 0.67〔kw〕 RF印加比率α 2.00
【0027】○は、以下の条件である。 高周波RFパワー 0.25〔kW〕 低周波RFパワー 0.75〔kw〕 RF印加比率α 3.00 表1は、この4つのαの条件における試験結果を示す。
【0028】
【表1】
【0029】図4は、表1をグラフで表したものであ
る。P=Oピーク消失量は、300を越えたところで飽
和する。この高温高湿試験により、耐湿性の良否を判定
することができる。通常、試験時間が200hourに
おいて、P=Oピーク消失量が300未満であれば、耐
湿性試験に合格したといえる。
る。P=Oピーク消失量は、300を越えたところで飽
和する。この高温高湿試験により、耐湿性の良否を判定
することができる。通常、試験時間が200hourに
おいて、P=Oピーク消失量が300未満であれば、耐
湿性試験に合格したといえる。
【0030】ここでは、試験の都合上、200hour
に代え、160hourにおけるP=Oピーク消失量を
判定する。α=0.50と1.00では、P=Oピーク
消失量が300以上であるので、不合格である。α=
2.00と3.00では、P=Oピーク消失量が300
未満であるので、合格である。RF印加比率αを大きく
するほど、耐湿性の優れたパッシベーション膜を製造で
きることがわかる。
に代え、160hourにおけるP=Oピーク消失量を
判定する。α=0.50と1.00では、P=Oピーク
消失量が300以上であるので、不合格である。α=
2.00と3.00では、P=Oピーク消失量が300
未満であるので、合格である。RF印加比率αを大きく
するほど、耐湿性の優れたパッシベーション膜を製造で
きることがわかる。
【0031】図5は、RF印加比率αと膜ストレスの関
係を示すグラフである。横軸は、RF印加比率αを示
し、縦軸は膜ストレスを示す。通常、パッシベーション
膜のストレスが大きいと、条件に応じて保護すべき配線
が断線することがあるので、一般的に好ましくない。
係を示すグラフである。横軸は、RF印加比率αを示
し、縦軸は膜ストレスを示す。通常、パッシベーション
膜のストレスが大きいと、条件に応じて保護すべき配線
が断線することがあるので、一般的に好ましくない。
【0032】このストレス試験は、図4の高温高湿試験
に用いたサンプルと同じ成膜条件により生成したパッシ
ベーション膜について行った。表2は、先の試験と同様
に、RFトータルパワーを1kWとしたときの、4つの
RF印加比率α=0.5,1.0,2.0,3.0につ
いて行ったストレス試験の結果である。
に用いたサンプルと同じ成膜条件により生成したパッシ
ベーション膜について行った。表2は、先の試験と同様
に、RFトータルパワーを1kWとしたときの、4つの
RF印加比率α=0.5,1.0,2.0,3.0につ
いて行ったストレス試験の結果である。
【0033】
【表2】
【0034】図5は、表2をグラフで表したものであ
る。RF印加比率αを大きくするほど、パッシベーショ
ン膜中のストレスが大きくなることがわかる。
る。RF印加比率αを大きくするほど、パッシベーショ
ン膜中のストレスが大きくなることがわかる。
【0035】上記の高温高湿試験とストレス試験の結果
より、RF印加比率αを大きくすると、耐湿性は優れ好
ましいが、ストレスが大きくなってしまい好ましくな
い。そこで、パッシベーション膜の耐湿性とストレスと
の兼ね合いで、パッシベーション膜の使用状況に応じ
て、RF印加比率αを決める必要がある。
より、RF印加比率αを大きくすると、耐湿性は優れ好
ましいが、ストレスが大きくなってしまい好ましくな
い。そこで、パッシベーション膜の耐湿性とストレスと
の兼ね合いで、パッシベーション膜の使用状況に応じ
て、RF印加比率αを決める必要がある。
【0036】ストレスは、使用状況に応じて大きくまた
は小さく設定すればよい。一方、耐湿性は、パッシベー
ション膜を用いる半導体装置の寿命にかかわるので、一
定基準以上が要求される。
は小さく設定すればよい。一方、耐湿性は、パッシベー
ション膜を用いる半導体装置の寿命にかかわるので、一
定基準以上が要求される。
【0037】ストレスを重視するときには、RF印加比
率αを1.0以上に設定すれば、ある程度の耐湿性を維
持しつつ、ストレスを小さくすることができる。この範
囲であれば、膜質のよいパッシベーション膜を製造する
ことができる。一方、耐湿性を重視するときには、RF
印加比率を2.0以上に設定すれば、耐湿性を良好にし
つつ、ストレスの値を所望の値に制御することができ
る。
率αを1.0以上に設定すれば、ある程度の耐湿性を維
持しつつ、ストレスを小さくすることができる。この範
囲であれば、膜質のよいパッシベーション膜を製造する
ことができる。一方、耐湿性を重視するときには、RF
印加比率を2.0以上に設定すれば、耐湿性を良好にし
つつ、ストレスの値を所望の値に制御することができ
る。
【0038】RF印加比率αの上限は3.0が好まし
い。したがって、RF印加比率は1.0≦α≦3.0、
より好ましくは2.0≦α≦3.0である。2周波励起
のうち、高周波RF周波数は13.56MHz、低周波
RF周波数は90kHzから450kHzが好ましい。
い。したがって、RF印加比率は1.0≦α≦3.0、
より好ましくは2.0≦α≦3.0である。2周波励起
のうち、高周波RF周波数は13.56MHz、低周波
RF周波数は90kHzから450kHzが好ましい。
【0039】なお、本実施例では、パッシベーション膜
としてシリコン酸化窒化膜を成膜する例を説明したが、
それに限定されるものでなない。例えば、供給ガスの条
件を変えて酸化膜または窒化膜をパッシベーション膜と
して成膜する場合にも、適用することができる。
としてシリコン酸化窒化膜を成膜する例を説明したが、
それに限定されるものでなない。例えば、供給ガスの条
件を変えて酸化膜または窒化膜をパッシベーション膜と
して成膜する場合にも、適用することができる。
【0040】また、パッシベーション膜は、種々の膜の
上に成膜することができ、ファイナルパッシベーション
膜または層間絶縁膜として使用する場合は勿論のこと、
半導体技術分野以外でも適用することができる。
上に成膜することができ、ファイナルパッシベーション
膜または層間絶縁膜として使用する場合は勿論のこと、
半導体技術分野以外でも適用することができる。
【0041】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に
自明であろう。
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に
自明であろう。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高周波RFパワーに対する低周波RFパワーの比を1.
0以上に設定した2周波励起によりパッシベーション膜
を成膜するので、膜質を良好に維持しつつ、パッシベー
ション膜の耐湿性とストレスを所望の値に制御すること
ができる。
高周波RFパワーに対する低周波RFパワーの比を1.
0以上に設定した2周波励起によりパッシベーション膜
を成膜するので、膜質を良好に維持しつつ、パッシベー
ション膜の耐湿性とストレスを所望の値に制御すること
ができる。
【図1】本発明の実施例によるパッシベーション膜の製
造方法を実現するためのプラズマCVD装置の構成を示
す図である。
造方法を実現するためのプラズマCVD装置の構成を示
す図である。
【図2】本実施例により基板上に成膜されるパッシベー
ション膜を示す図である。
ション膜を示す図である。
【図3】本実施例によるパッシベーション膜について高
温高湿試験を行った結果を示すグラフである。
温高湿試験を行った結果を示すグラフである。
【図4】本実施例によるパッシベーション膜についてよ
り詳細な高温高湿試験を行った結果を示すグラフであ
る。
り詳細な高温高湿試験を行った結果を示すグラフであ
る。
【図5】RF印加比率と膜ストレスの関係を示すグラフ
である。
である。
1 チャンバ 2A 上部電極 2B 下部電極 3 基板 4A 高周波RF電源 4B 低周波RF電源 5 ガス供給管 6 圧力制御装置 7 排気管 8 真空ポンプ 9 コイル 10 コンデンサ 11 シリコンウエハ 12 BPSG膜 13 パッシベーション膜
Claims (2)
- 【請求項1】 内部に2つの電極が配置されたチャンバ
と、該電極間にプラズマを発生させるための高周波RF
電源と低周波RF電源と、チャンバに接続され、該チャ
ンバ内にプラズマが発生し得るように所望のガスを供給
するガス供給管と、チャンバに接続され、該チャンバ内
を真空にするための排気管とを備えたプラズマCVD装
置におけるパッシベーション膜の製造方法であって、 前記チャンバ内の一の電極上に被処理物を配置する工程
と、 前記高周波RF電源のRFパワーに対する前記低周波R
F電源のRFパワーの比を1.0以上に設定し、2周波
のRF励起により前記被処理物上にパッシベーション膜
を堆積する工程とを含むパッシベーション膜の製造方
法。 - 【請求項2】 前記高周波RF電源のRFパワーに対す
る前記低周波RF電源のRFパワーの比を2.0以上に
設定し、2周波のRF励起により前記被処理物上にパッ
シベーション膜を堆積する請求項1記載のパッシベーシ
ョン膜の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11400296A JPH09298193A (ja) | 1996-05-08 | 1996-05-08 | パッシベーション膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11400296A JPH09298193A (ja) | 1996-05-08 | 1996-05-08 | パッシベーション膜の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09298193A true JPH09298193A (ja) | 1997-11-18 |
Family
ID=14626608
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11400296A Withdrawn JPH09298193A (ja) | 1996-05-08 | 1996-05-08 | パッシベーション膜の製造方法 |
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JP (1) | JPH09298193A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN114350996A (zh) * | 2022-01-13 | 2022-04-15 | 郑州大学 | 一种镁锂合金表面钝化膜制备方法 |
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1996
- 1996-05-08 JP JP11400296A patent/JPH09298193A/ja not_active Withdrawn
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KR20200060473A (ko) | 2017-10-10 | 2020-05-29 | 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 | 성막 방법 |
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