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JPH09296132A - 深絞り性、耐型かじり性および一時防錆性に優れた脱膜型潤滑塗料組成物 - Google Patents

深絞り性、耐型かじり性および一時防錆性に優れた脱膜型潤滑塗料組成物

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JPH09296132A
JPH09296132A JP8111412A JP11141296A JPH09296132A JP H09296132 A JPH09296132 A JP H09296132A JP 8111412 A JP8111412 A JP 8111412A JP 11141296 A JP11141296 A JP 11141296A JP H09296132 A JPH09296132 A JP H09296132A
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JP
Japan
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coating composition
lubricating coating
lubricant
resistance
solid content
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JP8111412A
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Kazuhiko Higai
貝 和 彦 樋
Hiroyuki Ogata
形 浩 行 尾
Kazuo Mochizuki
月 一 雄 望
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高面圧下における深絞り性、耐型かじり性に優
れ、なおかつ一時防錆性に優れた脱膜型潤滑塗料組成物
を提供する。 【解決手段】(a)Tgが0〜120℃、かつ酸価が3
0〜200mg−KOH/gであるアクリル系樹脂と、
潤滑剤として、(b)高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル
および金属せっけんから選ばれる少なくとも1種の潤滑
剤を(a)の固形分に対して3〜30wt%、(c)リ
ン酸およびモリブデン酸のZn、Caもしくはアンモニ
ウム塩から選ばれる少なくとも1種の防錆潤滑剤を
(a)の固形分に対して2〜30wt%、ならびに
(d)融点Tmが70≦Tm≦150℃であるポリエチ
レン系ワックスを(a)の固形分に対して3〜20wt
%とを含んでなることにより、上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱膜型塗料組成物
に関し、特に、脱膜性、耐ブロッキング性等を維持しつ
つ、プレス加工される鋼板、例えば熱延酸洗鋼板、冷延
鋼板、各種表面処理鋼板に塗布することで、優れた深絞
り性、耐型かじり性および一時防錆性を与える脱膜型潤
滑塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鋼板をプレス加工する際には需要
家が加工の直前に高粘度のプレス油を塗油するのが通例
であった。しかし、塗油作業は作業性を低下させ、ま
た、作業者、作業床の油汚れ等の作業環境を悪化させる
等の問題があり、さらに、高度なプレス加工を行う場合
には、塗油しても加工時にワレや型かじりが生じる問題
等があった。このような問題を解消するために、現在で
は需要家が塗油せずに、鋼板の供給メーカーにおいて、
鋼板の表面に潤滑塗料組成物による被膜を形成させた鋼
板が市販に供されている。
【0003】この脱膜型潤滑塗料組成物による潤滑被膜
層には、(1)1g/m2 程度の薄膜でも良好な潤滑性
を示し、かつ耐型かじり性に優れ、(2)耐ブロッキン
グ性(塗布後に被膜同士が粘着しない)、(3)脱膜性
(アルカリ液による脱膜が容易である)、(4)一時防
錆性(プレス加工後の脱膜工程までの防錆性が維持され
る。)に優れていることが要求される。
【0004】これらの要件特性を満たす技術として、特
公昭51−3702号公報、特公昭52−34704号
公報、特公昭53−27698号公報、特公昭53−3
7817号公報、特開昭50−18502号公報、特開
昭62−84193号公報、特開昭63−8489号公
報、特開平3−203996号公報等に数多くの潤滑塗
料組成物が提案されている。しかし、これらの技術は、
プレス加工性、脱膜性および耐ブロッキング性に重点を
おいたものであり、防錆性の改善について有効なもので
はなかった。
【0005】そこで、防錆性を改善する技術として、潤
滑塗料に気化性防錆剤を添加する技術(特公昭53−3
7817号公報)、無機性塩と有機性塩の防錆潤滑剤を
塗布する技術(特開昭51−87461号公報)、潤滑
塗料に防錆剤および撥水剤を添加する技術(特開昭63
−223093号公報)等が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の潤滑塗
料組成物は、通常の円筒プレス試験で評価される成形性
について、優れた性能を示すものである。しかし、近
年、加工精度、加工レベルの高度化、加工形状の多様化
等により、厳しい条件でプレスする場合が増加し、高面
圧がかかる角筒やビード付き円筒金型によりプレス加工
したところ、上記従来の脱膜型潤滑塗料組成物による被
膜を有する鋼板は割れや型かじりが発生する問題がある
ことがわかった。
【0007】また、特公昭53−37817号公報に記
載の技術では、湿潤条件下での防錆性は、十分な性能を
示すが、塩水噴霧試験(SST)等のより厳しい条件下
での防錆性試験では、十分な性能を示さない。また、特
開昭51−87461号公報に記載の技術では、SST
においても十分な性能を示す潤滑塗料組成物を得ること
ができるが、未だ十分な要求水準にまで達していない。
また、防錆潤滑剤が単独で塗布されているため、耐型か
じり性、深絞り性に劣る。さらに、特開昭63−223
093号公報に記載の技術では、スタック条件および湿
潤条件の下では、十分な防錆性を示すが、SST等の厳
しい条件下においても、十分な防錆性を示すことができ
る潤滑塗料組成物が得られない。また、潤滑剤成分が添
加されていないため、耐型かじり性、深絞り性に劣る。
【0008】そこで、本発明は、上記従来技術の問題点
を鑑みて、高面圧下における深絞り性、耐型かじり性に
優れ、なおかつ一時防錆性に優れた脱膜型潤滑塗料組成
物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明者らが鋭意検討したところ、深絞り性および
耐型かじり性に大きく影響を及ぼす因子について種々検
討した結果、組成物の主成分である樹脂のTgと樹脂酸
価が最大の因子の一つであることがわかった。そこで、
アクリル系樹脂に、特定の潤滑剤および防錆剤を特定の
割合で添加した脱膜型潤滑塗料組成物による潤滑性被膜
を形成することによって、従来の脱膜性、耐ブロッキン
グ性等を維持しつつ、深絞り性、耐型かじり性が向上し
た脱膜型潤滑塗料組成物を得ることができることを知見
した。
【0010】また一時防錆性についても、プレス加工後
にアルカリ水溶液等で脱膜する脱膜型潤滑塗料組成物に
おいては、アルカリで容易に脱膜できる半面、脱膜型潤
滑塗料組成物被膜を水分が容易に透過するため、保管時
に発錆する問題が多発していることを知見した。そこ
で、本発明者らは、脱膜に寄与する反面、防錆性を低下
させる原因となるカルボキシル基に着目し、本発明に到
達した。
【0011】すなわち、本発明は、(a)Tgが0〜1
20℃、かつ酸価が30〜200mg−KOH/gであ
るアクリル系樹脂と、潤滑剤として、(b)高級脂肪
酸、高級脂肪酸エステルおよび金属せっけんから選ばれ
る少なくとも1種の潤滑剤を(a)の固形分に対して3
〜30wt%、(c)リン酸およびモリブデン酸のZ
n、Caもしくはアンモニウム塩から選ばれる少なくと
も1種の防錆潤滑剤を(a)の固形分に対して2〜30
wt%、ならびに(d)融点Tmが70≦Tm≦150
℃であるポリエチレン系ワックスを(a)の固形分に対
して3〜20wt%とを含んでなることを特徴とする、
深絞り性、耐型かじり性および一時防錆性に優れた脱膜
型潤滑塗料組成物を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の脱膜型潤滑塗料組
成物(以下、「本発明の組成物」という)について、さ
らに詳細に説明する。
【0013】本発明の組成物は、(a)アクリル系樹脂
を主成分とするものである。このアクリル系樹脂は、ア
クリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、無水マレイン
酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸と、アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、メタアクリル酸メチル、メタ
アクリル酸エチル、スチレン等から選ばれるモノマーと
通常の方法、例えば、乳化重合または溶液重合法によ
り、重合または共重合したものである。これらの重合体
または共重合体は、1種単独で使用してもよいし、2種
以上を組合わせて使用してもよい。
【0014】本発明において、この(a)アクリル系樹
脂は、Tg(ガラス転移温度)が0〜120℃、好まし
くは40〜90℃のものである。Tgが0℃未満のアク
リル系樹脂を用いると、組成物被膜が柔らかくなり、耐
型かじり性および耐ブロッキング性に劣り、Tgが12
0℃を超えるアクリル系樹脂を用いると、深絞り性が低
下する。
【0015】また、この(a)アクリル系樹脂は、化成
処理の前工程でアルカリ脱膜させる際にカルボキシル基
とアルカリとの反応を利用するために、酸価が30〜2
00mg−KOH/g、好ましくは50−100mg−
KOH/gのものである。酸価が30mg−KOH/g
未満であると、潤滑性被膜の脱膜性が劣り、200mg
−KOH/gを超えると、防錆性が著しく低下する。
【0016】組成物の(b)成分は、高級脂肪酸、高級
脂肪酸エステルおよび金属せっけんから選ばれる少なく
とも1種の潤滑剤であり、これらは1種単独でも2種以
上を組み合わせても用いられる。高級脂肪酸としては、
例えば、ラウリル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オ
レイン酸等が挙げられ、高級脂肪酸エステルとしては、
前記例示の高級脂肪酸のエステルが挙げられ、また、金
属せっけんとしては、例えば、これらの高級脂肪酸と、
カルシウム、バリウム等のアルカリ土類金属との塩が挙
げられる。
【0017】本発明において、潤滑性被膜における
(b)成分の含有量は、(a)アクリル系樹脂の固形分
に対して3〜30wt%、好ましくは5〜20wt%で
ある。(b)成分の含有量が3%未満では、耐型かじり
性の効果が認められず、30wt%を超えると、深絞り
性および耐型かじり性の改善効果が飽和して、(a)ア
クリル樹脂の含有割合が減少するために、塗膜を形成せ
ず、組成物被膜が脱離しやすくなる。
【0018】また、組成物の(c)成分は、リン酸およ
びモリブデン酸のZn、Caもしくはアンモニウム塩か
ら選ばれる少なくとも1種の防錆剤であり、これらは1
種単独でも2種以上を組み合わせても用いられる。この
(c)防錆潤滑剤の含有量は、(a)アクリル系樹脂の
固形分に対して、2〜30wt%であり、好ましくは5
〜20wt%である。(c)防錆潤滑剤の含有量が2w
t%未満では、添加による効果が認められず、30wt
%を超えると組成物の安定性が低下するとともに、防錆
性の改善効果が飽和する。
【0019】また、潤滑性被膜の(d)成分であるポリ
エチレン系ワックスは、融点Tmが70≦Tm≦150
℃、好ましくは100〜130℃のものである。これら
のワックスは、1種単独でも2種以上を組合わせて用い
てもよい。ここで、プレス加工時は金型と組成物を塗布
した鋼板の摩擦により両者の板温は50〜100℃程度
に上昇すると言われている。そこで、この温度域で有効
に作用するワックスのTmについて検討した結果、70
≦Tm≦150℃のワックスが好適であるとの結論に至
った。Tmが70℃未満のワックスでは、加工時にワッ
クスが溶解してしまうため深絞り性が改善されず、ま
た、溶解部が基点となり耐型かじり性が低下する。15
0℃を超えるワックスを用いると、プレス加工時にワッ
クスの軟化が開始せず深絞り性への効果が期待できな
い。
【0020】潤滑性被膜において、(d)ポリエチレン
系ワックスの含有量は、前記(a)アクリル系樹脂の固
形分に対して3〜20wt%、好ましくは5〜15wt
%である。(d)ポリエチレン系ワックスの含有量が3
wt%未満では、深絞り性が改善されず、20wt%を
超えると、塗膜の密着性が低下し、深絞り性や耐型かじ
り性が低下する。
【0021】本発明において、前記の(a)、(b)、
(c)および(d)成分からなる潤滑剤はそのままでも
使用できるが、分散性、塗料安定性の観点から水分散液
の形状で使用することが望ましい。水分散液として使用
する場合には、界面活性剤等を添加してもよい。
【0022】本発明の組成物において、組成物被膜の乾
燥被膜量は各性能面から0.5〜5.0g/m2 である
ことが望ましい。
【0023】本発明の組成物は、例えば、熱延酸洗鋼
板、冷延鋼板、各種亜鉛めっき鋼板等の表面処理鋼板等
の各種金属板材料において、深絞り性および耐型かじり
性に代表されるプレス加工性および一時防錆性に優れた
脱膜型潤滑塗料として好適である。
【0024】本発明の組成物は、前記の(a)アクリル
系樹脂、(b)高級脂肪酸、高級脂肪酸エステルおよび
金属せっけん、(c)リン酸およびモリブデン酸のZ
n、Caもしくはアンモニウム塩、ならびに(d)ポリ
エチレン系ワックス、ならびに必要に応じて配合される
各種成分とを、特定の配合比で調製した樹脂混合物を、
ロール塗布、スプレー塗布、浸漬塗布、バーコーター塗
布等による方法で、鋼板に塗布し、通常、5〜20秒後
の到達板温が50〜150℃になる条件で乾燥させる方
法によって塗布することができる。
【0025】
【作用】一般に、(a)アクリル系樹脂単独でも、潤滑
性を示すが、本発明の組成物ごとく、加工時に高面圧が
かかる角筒絞りやピード付き円筒絞り等のプレス加工を
行う場合には、さらにレベルを向上させる必要がある。
そこで、本発明においては潤滑剤として、まず(b)高
級脂肪酸、高級脂肪酸エステルおよび金属せっけんから
選ばれる少なくとも1種の潤滑剤が用いられ、これらは
1種単独でも2種以上を組み合わせても用いられる(以
下B群潤滑剤という)。
【0026】また、本発明において、(c)防錆潤滑剤
は、リン酸およびモリブデン酸のZn、Caもしくはア
ンモニウム塩から選ばれる少なくとも1種の防錆潤滑剤
であり、これらは1種単独でも2種以上を組み合わせて
も用いられる(以下C群防錆潤滑剤成分という)。
(c)防錆潤滑剤は、腐食が進行する過程で溶解してく
る鉄イオンや樹脂中にカルボキシル基と反応し、防錆性
に寄与する錯塩を形成することにより防錆性を維持する
ことができる。これに対して、カルボキシル基との反応
がない従来の技術においては、例えば、金属表面への吸
着により効果を発揮する防錆剤は、撥水のみでは、カル
ボキシル基が残存しているため塗膜中での水分の透過は
防ぐことはできず、充分な防錆性を変えることはできな
いと考えられる。また(c)防錆潤滑剤は、組成物被膜
と加工金型との直接接触を防止するため、耐型かじり性
も向上させる作用を有する。
【0027】本発明においては、さらに、(d)ポリエ
チレン系ワックス(以下、「D群潤滑剤」という)とを
組合わせた混合潤滑剤が使用される。通常、これらのC
群防錆潤滑剤またはD群潤滑剤は、それぞれ単独で使用
されることが一般的である。この混合潤滑剤において、
C群潤滑剤は、耐型かじり性への効果は大であるが、深
絞り性への効果は小さく、D群潤滑剤は、深絞り性への
効果は大であるが、耐型かじり性への効果は小さい。そ
こで、本発明においては、深絞り性と耐型かじり性を両
立させるために両潤滑剤を含む混合潤滑剤が使用され
る。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例によって
本発明をさらに具体的に説明する。
【0029】(実施例1〜24、比較例1〜17)各例
において、表面を脱脂した鋼板の両面に、表1に示す樹
脂および潤滑剤からなる組成物を、乾燥被膜重量で片面
あたり1.5g/m2 になるように塗装し、10秒後の
到達板温が80℃になるように熱風乾燥機を用いて焼き
付けした。この処理板に防錆油(16.3CST/40
℃)を両面に塗油して、試験片を作成した。この試験片
について、下記の方法にしたがって、深絞り性、耐型か
じり性、防錆性、脱膜性および耐ブロッキング性を評価
した。結果を表2に示す。
【0030】(1)深絞り性、耐型かじり性 試験片を、エリクセンカップ絞り試験機を用いて絞り圧
を変えながら、角筒およびビード付き円筒にする絞り試
験に供し、常温での限界絞り圧、耐型かじり性を評価し
た。このときのプレス条件および評価基準は下記の通り
である。 (プレス条件) ポンチ径 33mmφ(円筒、ビード付き円筒) 40mmφ(角筒) ブランク径 66mmφ(円筒、ビード付き円筒) 98mmφ(角筒) 絞り速度 60mm/sec 絞り圧 1〜9t (耐型かじり性評価基準) ◎=型かじりなし ○=型かじり若干あり △=型かじりやや多い ×=型かじり多い
【0031】(2)防錆性 温度50℃、湿度98%の条件下で湿潤試験を行い、赤
錆が5%発生するまでの時間で評価した。JIS Z2
371 に規定された条件でSSTを行い、赤錆が5%
発生するまでの時間を測定した。これらの2つの試験の
結果で防錆性を評価した。
【0032】(3)脱膜性 試験片に、濃度3%、液温40℃に調整した脱脂液(フ
ァインクリーナー4460(日本パーカーライジング
(株)製)を、10秒間スプレーして脱脂した。次に、
試験片を、3%硫酸銅水溶液に40秒浸漬し、Cuの置
換析出状態を観察し、下記の基準で脱膜性を評価した。 (脱膜性評価基準) ○=Cuが全面に析出 △=Cuが部分的に析出 ×=Cuが全く析出せず
【0033】(4)耐ブロッキング性 塗膜面同士を内側にして重ね合せた2枚の試験片を30
0kg−cmのトルクで締め付けた状態で、60℃の恒
温槽に6時間放置した。その後、重ねた試験片を引き剥
がし、引き剥がした時の粘着状況により、下記の基準で
耐ブロッキング性を評価した。 (耐ブロックキング性) ◎=粘着なし ○=若干粘着あり △=粘着あり ×=粘着大
【0034】 表 1 使用した樹脂、添加剤 ──────────────────────────────────── 種 類 メーカー(商品名) ──────────────────────────────────── A アクリル樹脂 三菱レイヨン(株)製(ダイヤナール) 樹 脂 B 無水マレイン酸 三井東圧(株)製 C スチレン 三菱油化(株)製 ──────────────────────────────────── B 群 a パルミチン酸 和光純薬(株)製 潤滑剤 b ステアリン酸 c ステアリン酸カルシウム d ステアリン酸バリウム ──────────────────────────────────── C 群 e りん酸亜鉛 和光純薬(株)製 潤滑剤 f りん酸カルシウム g モリブデン酸亜鉛 h モリブデン酸アンモニウム ──────────────────────────────────── D 群 i ポリエチレンワックス 三井石油化学工業(株) Tm:65℃ 潤滑剤 (三井ハイワックス) j ポリエチレンワックス 111 k ポリエチレンワックス 130 l ポリエチレンワックス 140 m ポリエチレンワックス 157 ────────────────────────────────────
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
【発明の効果】本発明の脱膜型潤滑塗料組成物は、脱膜
性、耐ブロッキング性を維持しつつ、深絞り性、耐型か
じり性および一次防錆性に優れるものである。そのた
め、本発明は、例えば、熱延酸洗鋼板、冷延鋼板、各種
表面処理鋼板に適用して、実用上の価値が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 137:06) C10N 30:12

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)Tgが0〜120℃、かつ酸価が3
    0〜200mg−KOH/gであるアクリル系樹脂と、
    潤滑剤として、(b)高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル
    および金属せっけんから選ばれる少なくとも1種の潤滑
    剤を(a)の固形分に対して3〜30wt%、(c)リ
    ン酸およびモリブデン酸のZn、Caもしくはアンモニ
    ウム塩から選ばれる少なくとも1種の防錆潤滑剤を
    (a)の固形分に対して2〜30wt%、ならびに
    (d)融点Tmが70≦Tm≦150℃であるポリエチ
    レン系ワックスを(a)の固形分に対して3〜20wt
    %とを含んでなることを特徴とする、深絞り性、耐型か
    じり性および一時防錆性に優れた脱膜型潤滑塗料組成
    物。
JP11141296A 1996-05-02 1996-05-02 深絞り性、耐型かじり性および一時防錆性に優れた脱膜型潤滑塗料組成物 Expired - Lifetime JP4122531B2 (ja)

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