JPH0923054A - プリント配線板の製造方法 - Google Patents
プリント配線板の製造方法Info
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- JPH0923054A JPH0923054A JP17251095A JP17251095A JPH0923054A JP H0923054 A JPH0923054 A JP H0923054A JP 17251095 A JP17251095 A JP 17251095A JP 17251095 A JP17251095 A JP 17251095A JP H0923054 A JPH0923054 A JP H0923054A
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- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K3/00—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
- H05K3/30—Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
- H05K3/32—Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
- H05K3/34—Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by soldering
- H05K3/3452—Solder masks
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- Non-Metallic Protective Coatings For Printed Circuits (AREA)
- Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
- Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 導体回路間に形状のよいダムをより簡単に形
成することができるプリント配線板の製造方法を提供す
ることにある。 【解決手段】 複数の導体回路としてのパッド3が形成
された基板2上にダム形成用の樹脂5を塗布しかつ硬化
させる。この後、硬化した樹脂5を物理的に研磨するこ
とによって、パッド3の表層を樹脂5から露出させる。
その結果、隣接するパッド3間に、除去されずに残った
樹脂5によりダム6が形成される。
成することができるプリント配線板の製造方法を提供す
ることにある。 【解決手段】 複数の導体回路としてのパッド3が形成
された基板2上にダム形成用の樹脂5を塗布しかつ硬化
させる。この後、硬化した樹脂5を物理的に研磨するこ
とによって、パッド3の表層を樹脂5から露出させる。
その結果、隣接するパッド3間に、除去されずに残った
樹脂5によりダム6が形成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板の
製造方法に係り、特にはプリント配線板の表面の導体回
路間に樹脂によってダムを形成する方法に関するもので
ある。
製造方法に係り、特にはプリント配線板の表面の導体回
路間に樹脂によってダムを形成する方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板を構成する基板の最表層
には、表面実装部品(SMD)を実装するための導体回
路として多数のパッドが設けられる場合がある。SMD
としては、例えばDIP,QFP等といったパッケージ
や、チップ抵抗やチップコンデンサ等といったチップ部
品等が知られている。そして、これらのSMDは、通
常、前記パッドに対してはんだを介して接合されるよう
になっている。
には、表面実装部品(SMD)を実装するための導体回
路として多数のパッドが設けられる場合がある。SMD
としては、例えばDIP,QFP等といったパッケージ
や、チップ抵抗やチップコンデンサ等といったチップ部
品等が知られている。そして、これらのSMDは、通
常、前記パッドに対してはんだを介して接合されるよう
になっている。
【0003】ところで、SMDをパッドに対してはんだ
付けする場合、パッド上面からのはんだの流動によっ
て、隣接するパッド間にはんだブリッジが生じることが
ある。そのため、従来においては、隣接するパッド間に
樹脂を用いてダムを形成し、そのダムによってはんだの
流動を規制するという対策が講じられている。
付けする場合、パッド上面からのはんだの流動によっ
て、隣接するパッド間にはんだブリッジが生じることが
ある。そのため、従来においては、隣接するパッド間に
樹脂を用いてダムを形成し、そのダムによってはんだの
流動を規制するという対策が講じられている。
【0004】ここで、図3(a)〜図3(d)に基づい
て、従来のプリント配線板11におけるダム12の形成
方法の一例を紹介する。まず、銅箔のエッチング等によ
って基板13上に導体回路やパッド14等を形成する
(図3(a) 参照)。次に、パッド14を全体的に被覆す
るようにダム形成用の樹脂15を塗布する(図3(b) 参
照)。この場合、前記樹脂15としては、主にフォトソ
ルダーレジストなどが使用される。次に、塗布された樹
脂15を感光することにより、同樹脂15を硬化させ
る。この後、光硬化した樹脂15をアルカリ性溶液等の
樹脂溶解液で処理する。すると、金属部分であるパッド
14の表層の樹脂15が他の部分よりも速く溶解し、パ
ッド14の表面が樹脂15から露呈する(図3(c) 参
照)。さらに、物理的な研磨を行うことにより、パッド
14の表面に付着している樹脂15の破片を除去する
(図3(d) 参照)。ダム12は、以上のような工程を経
て形成される。なお、この方法の利点は、パッド14が
狭ピッチであっても、それらの間に確実にダム12を形
成することができる点であると考えられている。
て、従来のプリント配線板11におけるダム12の形成
方法の一例を紹介する。まず、銅箔のエッチング等によ
って基板13上に導体回路やパッド14等を形成する
(図3(a) 参照)。次に、パッド14を全体的に被覆す
るようにダム形成用の樹脂15を塗布する(図3(b) 参
照)。この場合、前記樹脂15としては、主にフォトソ
ルダーレジストなどが使用される。次に、塗布された樹
脂15を感光することにより、同樹脂15を硬化させ
る。この後、光硬化した樹脂15をアルカリ性溶液等の
樹脂溶解液で処理する。すると、金属部分であるパッド
14の表層の樹脂15が他の部分よりも速く溶解し、パ
ッド14の表面が樹脂15から露呈する(図3(c) 参
照)。さらに、物理的な研磨を行うことにより、パッド
14の表面に付着している樹脂15の破片を除去する
(図3(d) 参照)。ダム12は、以上のような工程を経
て形成される。なお、この方法の利点は、パッド14が
狭ピッチであっても、それらの間に確実にダム12を形
成することができる点であると考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の方法には、以下のような問題があった。第1に、こ
の方法では、樹脂15及びその樹脂15を溶解するため
のアルカリ性溶液の組み合わせの適否が重要となるた
め、材料を選択する際の自由度が小さい。また、樹脂1
5の塗布厚みやアルカリ性溶液の処理条件が適当でない
と、パッド14が樹脂15から充分に露呈しなくなるこ
とがある。従って、樹脂溶解処理の後に物理的研磨が必
要となり、結果として工程が煩雑になりやすい。
来の方法には、以下のような問題があった。第1に、こ
の方法では、樹脂15及びその樹脂15を溶解するため
のアルカリ性溶液の組み合わせの適否が重要となるた
め、材料を選択する際の自由度が小さい。また、樹脂1
5の塗布厚みやアルカリ性溶液の処理条件が適当でない
と、パッド14が樹脂15から充分に露呈しなくなるこ
とがある。従って、樹脂溶解処理の後に物理的研磨が必
要となり、結果として工程が煩雑になりやすい。
【0006】第2に、アルカリ性溶液による処理を行う
この方法では、パッド14の上面ばかりでなくその側面
も侵されてしまい、樹脂15と金属との界面に隙間がで
きやすくなる。また、樹脂溶解液が樹脂15内に浸透す
ることによって、場合によってはフラックス残渣等のイ
オン根が残存して腐食するおそれもある。
この方法では、パッド14の上面ばかりでなくその側面
も侵されてしまい、樹脂15と金属との界面に隙間がで
きやすくなる。また、樹脂溶解液が樹脂15内に浸透す
ることによって、場合によってはフラックス残渣等のイ
オン根が残存して腐食するおそれもある。
【0007】第3に、この方法では、ダム12の上面が
平坦になりにくかった。本発明は上記の課題を解決する
ためなされたものであり、その目的は、導体回路間に形
状のよいダムをより簡単に形成することができるプリン
ト配線板の製造方法を提供することにある。
平坦になりにくかった。本発明は上記の課題を解決する
ためなされたものであり、その目的は、導体回路間に形
状のよいダムをより簡単に形成することができるプリン
ト配線板の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、複数の導体回路が形成
された基板上にダム形成用の樹脂を塗布しかつ硬化させ
ることにより、前記導体回路間にダムを形成するプリン
ト配線板の製造方法において、硬化した樹脂を物理的に
研磨することによって、前記導体回路の上面を前記樹脂
から露呈させることを特徴としたプリント配線板の製造
方法をその要旨とする。
めに、請求項1に記載の発明は、複数の導体回路が形成
された基板上にダム形成用の樹脂を塗布しかつ硬化させ
ることにより、前記導体回路間にダムを形成するプリン
ト配線板の製造方法において、硬化した樹脂を物理的に
研磨することによって、前記導体回路の上面を前記樹脂
から露呈させることを特徴としたプリント配線板の製造
方法をその要旨とする。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、前記導体回路の表層に密着阻害層を形成する前処理
を前記樹脂の塗布前に実施することとしている。請求項
3に記載の発明は、請求項2において、前記前処理は、
銅からなる導体回路の酸化であることとしている。
て、前記導体回路の表層に密着阻害層を形成する前処理
を前記樹脂の塗布前に実施することとしている。請求項
3に記載の発明は、請求項2において、前記前処理は、
銅からなる導体回路の酸化であることとしている。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項2におい
て、前記前処理は、銅からなる導体回路へのシリコン化
合物の塗布であるとしている。請求項5に記載の発明
は、請求項2において、前記前処理は、導体回路の表層
に存在する銅とリン酸との間に錯体を形成する処理であ
るとしている。
て、前記前処理は、銅からなる導体回路へのシリコン化
合物の塗布であるとしている。請求項5に記載の発明
は、請求項2において、前記前処理は、導体回路の表層
に存在する銅とリン酸との間に錯体を形成する処理であ
るとしている。
【0011】請求項1〜5に記載の発明によると、硬化
した樹脂を物理的に研磨すると、導体回路の表層にあっ
た樹脂が選択的に除去され、除去されずに残った導体回
路間の樹脂がダムとなる。
した樹脂を物理的に研磨すると、導体回路の表層にあっ
た樹脂が選択的に除去され、除去されずに残った導体回
路間の樹脂がダムとなる。
【0012】請求項2に記載の発明によると、導体回路
の表層に形成された密着阻害層があることによって、当
該部分における樹脂の密着性が他の部分に比較して悪く
なる。このため、その後に物理的研磨を実施すると、導
体回路の表層にあった樹脂がよりいっそう容易に除去さ
れる。
の表層に形成された密着阻害層があることによって、当
該部分における樹脂の密着性が他の部分に比較して悪く
なる。このため、その後に物理的研磨を実施すると、導
体回路の表層にあった樹脂がよりいっそう容易に除去さ
れる。
【0013】
【実施の形態】以下、本発明を具体化したプリント配線
板1の製造方法の一実施形態を図1,図2に基づき詳細
に説明する。
板1の製造方法の一実施形態を図1,図2に基づき詳細
に説明する。
【0014】まず、絶縁性の基板2の片面または両面に
金属箔を貼着してなる金属張積層板を用意する。本実施
形態では、前記金属張積層板として、ガラスエポキシ基
板、ガラスポリイミド基板、BT基板等に銅箔を貼着し
てなる銅張積層板が使用されている。次に、従来公知の
サブトラクティブプロセスに従ってエッチングを行い、
図1(a)に示されるように、基板2上に導体回路とし
ての矩形状のパッド3や図示しない導体パターン等を形
成する。なお、図2に示されるように、本実施形態のパ
ッド3は、電子部品であるQFPを実装するためのもの
となっている。即ち、矩形状をしたQFPの四方から突
出する複数の端子の位置に対応するように、パッド3が
レイアウトされている。また、本実施形態のパッド3
は、縦150μm〜170μm,横1mm〜2mm,厚さ4
0μm〜60μm,ピッチ300μmというファインな
ものとなっている。
金属箔を貼着してなる金属張積層板を用意する。本実施
形態では、前記金属張積層板として、ガラスエポキシ基
板、ガラスポリイミド基板、BT基板等に銅箔を貼着し
てなる銅張積層板が使用されている。次に、従来公知の
サブトラクティブプロセスに従ってエッチングを行い、
図1(a)に示されるように、基板2上に導体回路とし
ての矩形状のパッド3や図示しない導体パターン等を形
成する。なお、図2に示されるように、本実施形態のパ
ッド3は、電子部品であるQFPを実装するためのもの
となっている。即ち、矩形状をしたQFPの四方から突
出する複数の端子の位置に対応するように、パッド3が
レイアウトされている。また、本実施形態のパッド3
は、縦150μm〜170μm,横1mm〜2mm,厚さ4
0μm〜60μm,ピッチ300μmというファインな
ものとなっている。
【0015】次に、パッド3に前処理を施すことによっ
て、図1(b)に示されるようにパッド3の表層に薄い
密着阻害層4を形成する。この処理としては、例えば以
下のようなものが挙げられる。第1の方法は、銅からな
るパッド3を酸化雰囲気下で加熱すること等により、そ
の表層を酸化銅に転換させる酸化処理である。第2の方
法は、銅からなるパッド3へシリコン化合物(例えばS
iO2 ,SiN,Si 3 N4 ,SiC等)を塗布する処
理である。第3の方法は、パッド3の表層に存在する銅
とリン酸との間に錯体を形成する処理である。
て、図1(b)に示されるようにパッド3の表層に薄い
密着阻害層4を形成する。この処理としては、例えば以
下のようなものが挙げられる。第1の方法は、銅からな
るパッド3を酸化雰囲気下で加熱すること等により、そ
の表層を酸化銅に転換させる酸化処理である。第2の方
法は、銅からなるパッド3へシリコン化合物(例えばS
iO2 ,SiN,Si 3 N4 ,SiC等)を塗布する処
理である。第3の方法は、パッド3の表層に存在する銅
とリン酸との間に錯体を形成する処理である。
【0016】第1の方法は、具体的には100℃〜20
0℃、30分という条件で行われることが好ましい。パ
ッド3と樹脂5との界面に酸化銅層が介在していると、
そうでないときに比較して樹脂5の密着性が悪くなるか
らである。また、他の方法と比べたときのこの方法のメ
リットは、処理液等が不要であり基板2を加熱するだけ
でよいことから、実施が比較的容易な点である。なお、
前記酸化処理は、表面粗度の増大を伴う黒化処理等のよ
うなものでないことがよい。
0℃、30分という条件で行われることが好ましい。パ
ッド3と樹脂5との界面に酸化銅層が介在していると、
そうでないときに比較して樹脂5の密着性が悪くなるか
らである。また、他の方法と比べたときのこの方法のメ
リットは、処理液等が不要であり基板2を加熱するだけ
でよいことから、実施が比較的容易な点である。なお、
前記酸化処理は、表面粗度の増大を伴う黒化処理等のよ
うなものでないことがよい。
【0017】第2の方法は、具体的には常温で1分浸漬
するという条件で行われることが好ましい。パッド3と
樹脂5との界面にシリコン化合物層が介在していると、
そうでないときに比較して樹脂5の密着性が悪くなるか
らである。なお、酸化雰囲気下において実施が可能であ
るという点において、SiO2 の塗布を行うことが好ま
しい。
するという条件で行われることが好ましい。パッド3と
樹脂5との界面にシリコン化合物層が介在していると、
そうでないときに比較して樹脂5の密着性が悪くなるか
らである。なお、酸化雰囲気下において実施が可能であ
るという点において、SiO2 の塗布を行うことが好ま
しい。
【0018】第3の方法は、具体的には常温、2kg/cm2
で1分間りん酸で処理するという条件で行われることが
好ましい。パッド3と樹脂5との界面に錯体層が介在し
ていると、錯体が樹脂5中の水分を吸収したり溶解する
こと等によって、樹脂5の密着性が悪くなるからであ
る。
で1分間りん酸で処理するという条件で行われることが
好ましい。パッド3と樹脂5との界面に錯体層が介在し
ていると、錯体が樹脂5中の水分を吸収したり溶解する
こと等によって、樹脂5の密着性が悪くなるからであ
る。
【0019】次に、図1(c)に示されるように、密着
阻害層4が形成されたパッド3を全体的に被覆するよう
にダム形成用の樹脂5を全面に塗布する。塗布された樹
脂5は、このときパッド3の上面に盛り上がった状態と
なる。ここで、ダム形成用の樹脂5としては、紫外線、
可視光線、赤外線等によって硬化する光硬化性樹脂、熱
硬化性樹脂、これらの双方の特徴を持つ樹脂等のように
各種のものが選択可能である。本実施例では、前記樹脂
5として感光性を持つフォトソルダーレジストが使用さ
れている。この場合、樹脂5の塗布厚さは、パッド3が
全体的に被覆される厚さ以上であればよい。
阻害層4が形成されたパッド3を全体的に被覆するよう
にダム形成用の樹脂5を全面に塗布する。塗布された樹
脂5は、このときパッド3の上面に盛り上がった状態と
なる。ここで、ダム形成用の樹脂5としては、紫外線、
可視光線、赤外線等によって硬化する光硬化性樹脂、熱
硬化性樹脂、これらの双方の特徴を持つ樹脂等のように
各種のものが選択可能である。本実施例では、前記樹脂
5として感光性を持つフォトソルダーレジストが使用さ
れている。この場合、樹脂5の塗布厚さは、パッド3が
全体的に被覆される厚さ以上であればよい。
【0020】次いで、塗布された樹脂5の特定の領域を
露光することにより同樹脂5を光硬化させた後、現像に
よって未露光部分を除去する。この後、光硬化した樹脂
5に物理的な研磨を施す。本実施例では、このような物
理的研磨としてバフ研磨を行っている。具体的には、前
記樹脂5の塗布厚さが50μm〜60μmである場合、
電流値6.0A〜7.0Aで1m/min〜2m/mi
nという条件でバフ研磨が行われることが好ましい。こ
のようなバフ研磨を行うと、図1(d)に示されるよう
に、パッド3の上面が樹脂5から露呈する。そして、除
去されずに残った樹脂5が、パッド3間におけるダム6
となる。
露光することにより同樹脂5を光硬化させた後、現像に
よって未露光部分を除去する。この後、光硬化した樹脂
5に物理的な研磨を施す。本実施例では、このような物
理的研磨としてバフ研磨を行っている。具体的には、前
記樹脂5の塗布厚さが50μm〜60μmである場合、
電流値6.0A〜7.0Aで1m/min〜2m/mi
nという条件でバフ研磨が行われることが好ましい。こ
のようなバフ研磨を行うと、図1(d)に示されるよう
に、パッド3の上面が樹脂5から露呈する。そして、除
去されずに残った樹脂5が、パッド3間におけるダム6
となる。
【0021】さて、上述した本実施形態によると、硬化
した樹脂5を物理的に研磨した場合、パッド3の表層に
あった樹脂5のみが選択的に除去される。その結果、除
去されずに残ったパッド3間の樹脂5がダム6となる。
ゆえに、この方法では、従来方法のようなアルカリ性の
樹脂溶解液等を使用する必要がない。よって、従来に比
べて樹脂5を選択する際の自由度が大きくなる。このこ
とは、ダム6の形成がより簡単になることを意味する。
また、物理的な研磨によって樹脂5を除去するこの方法
は、化学的な方法に比べてパッド3を確実に樹脂5から
露呈させることができる。とりわけ本実施例によると、
パッド3の表層に密着阻害層4があることから、当該部
分における樹脂5の密着性が他の部分に比較して悪くな
っている。このため、その後に物理的研磨を実施する
と、パッド3の表層にあった樹脂5がいっそう容易に除
去される。従って、このこともダム6の形成を簡単にす
る要因になっている。
した樹脂5を物理的に研磨した場合、パッド3の表層に
あった樹脂5のみが選択的に除去される。その結果、除
去されずに残ったパッド3間の樹脂5がダム6となる。
ゆえに、この方法では、従来方法のようなアルカリ性の
樹脂溶解液等を使用する必要がない。よって、従来に比
べて樹脂5を選択する際の自由度が大きくなる。このこ
とは、ダム6の形成がより簡単になることを意味する。
また、物理的な研磨によって樹脂5を除去するこの方法
は、化学的な方法に比べてパッド3を確実に樹脂5から
露呈させることができる。とりわけ本実施例によると、
パッド3の表層に密着阻害層4があることから、当該部
分における樹脂5の密着性が他の部分に比較して悪くな
っている。このため、その後に物理的研磨を実施する
と、パッド3の表層にあった樹脂5がいっそう容易に除
去される。従って、このこともダム6の形成を簡単にす
る要因になっている。
【0022】また、本実施形態によると、アルカリ性の
樹脂溶解液による処理がなされないことから、樹脂溶解
液の樹脂5内への浸透という問題も起こりえない。さら
に、この方法では、パッド3の側面と樹脂5との界面に
隙間ができるということもない。よって、形成されるダ
ム6は腐食性の少ないものとなる。加えて、この方法で
は、プリント配線板1の表層がほぼ均一に研磨されるこ
とから、ダム6の上面が平坦(かつパッド3の上面とほ
ぼ同一面)になる。よって、クリームはんだ印刷におい
て、平坦であるが故にはんだ印刷精度が向上する。つま
り、従来のようにプリント配線板1の上面に凹凸がある
と、メタルマスクの当たり具合が悪くなり、両者間に隙
間が形成されてしまうからである。その点、本実施形態
のように平坦なダム6が形成されていると、その上面に
メタルマスクが密着し、精度よくはんだの印刷を行うこ
とができる。
樹脂溶解液による処理がなされないことから、樹脂溶解
液の樹脂5内への浸透という問題も起こりえない。さら
に、この方法では、パッド3の側面と樹脂5との界面に
隙間ができるということもない。よって、形成されるダ
ム6は腐食性の少ないものとなる。加えて、この方法で
は、プリント配線板1の表層がほぼ均一に研磨されるこ
とから、ダム6の上面が平坦(かつパッド3の上面とほ
ぼ同一面)になる。よって、クリームはんだ印刷におい
て、平坦であるが故にはんだ印刷精度が向上する。つま
り、従来のようにプリント配線板1の上面に凹凸がある
と、メタルマスクの当たり具合が悪くなり、両者間に隙
間が形成されてしまうからである。その点、本実施形態
のように平坦なダム6が形成されていると、その上面に
メタルマスクが密着し、精度よくはんだの印刷を行うこ
とができる。
【0023】なお、本発明は例えば次のように変更する
ことが可能である。 (1)パッド3は、銅以外の金属、例えばニッケル、
金、銀、タングステン、チタン、鉄、錫等からなるもの
でもよい。また、パッド3は、サブトラクティブ法によ
るものでなくても、例えば印刷法によるもの等でもかま
わない。
ことが可能である。 (1)パッド3は、銅以外の金属、例えばニッケル、
金、銀、タングステン、チタン、鉄、錫等からなるもの
でもよい。また、パッド3は、サブトラクティブ法によ
るものでなくても、例えば印刷法によるもの等でもかま
わない。
【0024】(2)物理的研磨方法としては、実施例に
おいて使用したバフ研磨の他にも、例えばラッピング、
ジェットスクラブ、バレル加工、サンドブラスト等が選
択可能である。
おいて使用したバフ研磨の他にも、例えばラッピング、
ジェットスクラブ、バレル加工、サンドブラスト等が選
択可能である。
【0025】(3)上述した1〜3の前処理は組み合わ
せて実施されてもよく、また前記前処理は省略されても
よい。前処理が省略された場合、よりいっそうの工程簡
略化を図ることができる。
せて実施されてもよく、また前記前処理は省略されても
よい。前処理が省略された場合、よりいっそうの工程簡
略化を図ることができる。
【0026】ここで、特許請求の範囲に記載された技術
的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される
技術的思想をその効果とともに以下に列挙する。 (1) 請求項1〜5において、前記物理的な研磨はバ
フ研磨であること。この方法であると、確実にダムを形
成できる。
的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される
技術的思想をその効果とともに以下に列挙する。 (1) 請求項1〜5において、前記物理的な研磨はバ
フ研磨であること。この方法であると、確実にダムを形
成できる。
【0027】(2) 請求項2において、前記前処理
は、銅からなる導体回路へのSiO2の塗布であるこ
と。この方法であると、確実にダムを形成できる。な
お、本明細書中において使用した技術用語を次のように
定義する。
は、銅からなる導体回路へのSiO2の塗布であるこ
と。この方法であると、確実にダムを形成できる。な
お、本明細書中において使用した技術用語を次のように
定義する。
【0028】「ダム形成用の樹脂: 紫外線、可視光
線、赤外線等によって硬化する光硬化性樹脂、熱硬化性
樹脂、これらの双方の特徴を持つ樹脂等のような各種絶
縁材料をいう。」
線、赤外線等によって硬化する光硬化性樹脂、熱硬化性
樹脂、これらの双方の特徴を持つ樹脂等のような各種絶
縁材料をいう。」
【0029】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜5に記
載の発明によれば、導体回路間に形状のよいダムをより
簡単に形成することができるプリント配線板の製造方法
を提供することができる。請求項2〜5に記載の発明に
よれば、密着阻害層を設けたことによって、さらに簡単
にダムを形成することができる。特に、請求項3の発明
によれば、他の方法に比べて容易に前処理を実施するこ
とができる。
載の発明によれば、導体回路間に形状のよいダムをより
簡単に形成することができるプリント配線板の製造方法
を提供することができる。請求項2〜5に記載の発明に
よれば、密着阻害層を設けたことによって、さらに簡単
にダムを形成することができる。特に、請求項3の発明
によれば、他の方法に比べて容易に前処理を実施するこ
とができる。
【図1】(a)〜(d)は一実施形態のプリント配線板
の製造方法を説明するための概略断面図。
の製造方法を説明するための概略断面図。
【図2】同じくその概略斜視図。
【図3】(a)〜(d)は従来例のプリント配線板の製
造方法を説明するための概略断面図。
造方法を説明するための概略断面図。
1…プリント配線板、2…基板、3…導体回路としての
パッド、4…密着阻害層、5…樹脂、6…ダム。
パッド、4…密着阻害層、5…樹脂、6…ダム。
Claims (5)
- 【請求項1】複数の導体回路が形成された基板上にダム
形成用の樹脂を塗布しかつ硬化させることにより、前記
導体回路間にダムを形成するプリント配線板の製造方法
において、 硬化した樹脂を物理的に研磨することによって、前記導
体回路の上面を前記樹脂から露呈させることを特徴とし
たプリント配線板の製造方法。 - 【請求項2】前記導体回路の表層に密着阻害層を形成す
る前処理を前記樹脂の塗布前に実施する請求項1に記載
のプリント配線板の製造方法。 - 【請求項3】前記前処理は、銅からなる導体回路の酸化
である請求項2に記載のプリント配線板の製造方法。 - 【請求項4】前記前処理は、銅からなる導体回路へのシ
リコン化合物の塗布である請求項2に記載のプリント配
線板の製造方法。 - 【請求項5】前記前処理は、導体回路の表層に存在する
銅とリン酸との間に錯体を形成する処理である請求項2
に記載のプリント配線板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17251095A JPH0923054A (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | プリント配線板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17251095A JPH0923054A (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | プリント配線板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0923054A true JPH0923054A (ja) | 1997-01-21 |
Family
ID=15943304
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17251095A Pending JPH0923054A (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | プリント配線板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0923054A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8304663B2 (en) | 2007-05-31 | 2012-11-06 | Kyocera Slc Technologies Corporation | Wiring board and manufacturing method thereof |
CN113038731A (zh) * | 2021-02-22 | 2021-06-25 | 惠州市金百泽电路科技有限公司 | 一种用于制作线路板焊盘的方法 |
-
1995
- 1995-07-07 JP JP17251095A patent/JPH0923054A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8304663B2 (en) | 2007-05-31 | 2012-11-06 | Kyocera Slc Technologies Corporation | Wiring board and manufacturing method thereof |
CN113038731A (zh) * | 2021-02-22 | 2021-06-25 | 惠州市金百泽电路科技有限公司 | 一种用于制作线路板焊盘的方法 |
WO2022174627A1 (zh) * | 2021-02-22 | 2022-08-25 | 惠州市金百泽电路科技有限公司 | 一种用于制作线路板焊盘的方法 |
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