JPH0895718A

JPH0895718A - 光磁気ディスク装置システム

Info

Publication number: JPH0895718A
Application number: JP25441294A
Authority: JP
Inventors: Sadao Oba; 節生大庭
Original assignee: Ricoh Co Ltd
Current assignee: Ricoh Co Ltd
Priority date: 1994-09-22
Filing date: 1994-09-22
Publication date: 1996-04-12

Abstract

(57)【要約】【目的】２つの光磁気ディスクドライブと１つのコン
トローラとからなる光磁気ディスク装置システムで、デ
ィスク上に多数の欠陥セクタが存在しても、必要な交替
処理を可能にする。【構成】２つの光磁気ディスクドライブと１つのコン
トローラとからなる光磁気ディスク装置システムで、一
方のドライブのディスクの交替領域に記録すべき情報
を、他方のドライブのディスク上に記録する。【効果】他方のディスクが交替処理専用とされるの
で、交替領域を十分に確保することが可能となり、必要
な交替処理を行うことができる。その結果、従来は交替
領域が一杯になって使えなくなったディスクでも、その
まま使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、２つの光磁気ディス
クドライブと１つのコントローラとからなる光磁気ディ
スク装置システムや、２つの光磁気ディスクドライブを
１つのコントローラで動作させる光磁気ディスクライブ
ラリ装置の改良に係り、特に、ディスク上に多数の欠陥
セクタが存在する場合でも、必要な交替処理が行えるよ
うにして、ディスクの有効利用を可能にした光磁気ディ
スク装置システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、光ディスクや光磁気ディスク
等の情報記録再生装置においては、ディスク上に欠陥セ
クタが存在する場合、そのセクタに記録すべきデータ
を、他の領域（交替領域）に記録する処理、いわゆる交
替処理が行われている（特開平３−６３９７０号公
報）。この交替処理は、ディスクにデータを書き込んだ
直後に、読み出しを行い、正常に記録されたかどうかチ
ェックし（ベリファイ動作）、正常な記録ができなかっ
た場合に、そのセクタを欠陥セクタとしてディスクに登
録すると共に、別の予備セクタに、欠陥セクタに書き込
むべきデータを記録する処理である。

【０００３】この場合に使用される予備セクタは、交替
セクタと呼ばれ、このような予備セクタが集った領域
が、交替領域と呼ばれている。このような交替処理を行
うことによって、後発的な欠陥セクタが多い光磁気ディ
スクの実用化が実現された。

【０００４】ところが、欠陥セクタが多く存在し、次々
と交替処理が行われると、交替領域が一杯になり、その
後は交替処理を行うことができない、という問題があ
る。説明の順序として、まず、一般的な光磁気ディスク
装置の構成を示す。

【０００５】図１８は、従来の一般的な光磁気ディスク
装置について、その要部構成の一例を示す機能ブロック
図である。図において、１はホストコンピュータ、２は
ＳＣＳＩバス、ＯＤは光磁気ディスク装置、３はそのコ
ントロール部、３１はＳＣＳＩアダプタ、３２はＣＰ
Ｕ、３３はＲＯＭ、３４はＲＡＭ、３５はＥＣＣ回路、
３６はバッファＲＡＭ、３７はＩ／Ｏ（入出力）制御
部、３８は内部バス、４はドライブ部、５はディスクを
示す。

【０００６】この図１８に示す光磁気ディスク装置ＯＤ
は、その機能を大別すれば、コントロール部３と、ドラ
イブ部４から構成される。まず、コントロール部３は、
ホストコンピュータ１と接続するＳＣＳＩアダプタ３
１、コントロール部３の総括的制御を司るＣＰＵ３２、
ＣＰＵ３２が実行すべき動作を記録しておくＲＯＭ３
３、ＣＰＵ３２が動作時に記録しておくべき内容を記録
しておく記憶手段としてのＲＡＭ３４、エラー訂正処理
を行うＥＣＣ回路３５、ドライブ部４を制御するＩ／Ｏ
制御部３７、およびＳＣＳＩアダプタ３１を介してＳＣ
ＳＩバス２へ送出するデータを一時的に記録しておくバ
ッファＲＡＭ３６の各部から構成されている。

【０００７】コントロール部３は、ＳＣＳＩバス２を介
してホストコンピュータ１からコマンドを受信し、ま
た、コマンドを実行した結果をＳＣＳＩバス２へ返送す
る。コマンドの実行時に、ドライブ部４の動作が必要な
場合、例えばコントロール部３が、ディスク５にデータ
を書き込む命令を受信したときは、コントロール部３
は、ドライブ部４を介して、ディスク５上の所定のセク
タ（あるセクタ）へ受け取ったデータを書き込む。

【０００８】この書き込み動作を詳しくいえば、あるセ
クタのデータをまず消去してから、命令されたデータを
書き込み、さらに、書き込んだデータを読み込んで、正
常な書き込みが行われているか否かの確認を行う（ベリ
ファイ動作）。ドライブ部４にセットされるディスク５
は、例えば５型（インチ）光磁気ディスクの場合、次の
ようなフォーマットを有している。

【０００９】図１９は、５型光磁気ディスクについて、
そのフォーマットの一例を概念的に示す図である。図の
縦方向はトラック番号、横方向はセクタ番号を示し、５
Ａは内周側の管理領域、５Ｂは記録領域、５Ｃは交替領
域、５Ｄは外周側の管理領域を示す。

【００１０】この図１９に示すように、トラック番号
は、内周から外周に向って順に「０」から「１８，７５
０」まで付けられている。また、セクタ番号は、各トラ
ックに共通で、左方向から右方向に順に「０」から「３
０」までが付けられている。

【００１１】この光磁気ディスクには、その中央部に記
録領域（ユーザーのデータ領域）５Ｂが設けられ、その
両側に、ディスク管理領域（ＤＭＡ領域）５Ａ，５Ｄが
設けられている。また、外周側には、記録領域５Ｂとデ
ィスク管理領域５Ｄの間に、交替領域５Ｃが設けられて
いる。

【００１２】ディスク管理領域５Ａ，５Ｄには、ディス
クを管理するための情報であるＤＭＡ情報が４個書かれ
ている。このように、ＤＭＡ情報として、同じ情報を４
回書いておくことによって、ＤＭＡ情報が読み取り不能
になる、という事態を防止している。

【００１３】このＤＭＡ情報は、ＤＤＳ，ＰＤＬ，ＳＤ
Ｌの３つの情報から構成される。各情報の内容について
は、次の図２０から図２２に示す。

【００１４】図２０は、図１９に示した５型光磁気ディ
スクにおいて、そのＤＭＡ情報の１つであるＤＤＳの内
容の詳細を示す図である。

【００１５】図２１は、図１９に示した５型光磁気ディ
スクにおいて、そのＤＭＡ情報の１つであるＰＤＬの内
容の詳細を示す図である。

【００１６】図２２は、図１９に示した５型光磁気ディ
スクにおいて、そのＤＭＡ情報の１つであるＳＤＬの内
容の詳細を示す図である。

【００１７】これらのＤＭＡ情報は、光磁気ディスクへ
のデータの書き込みや読み出しの制御のために使用され
る。以上が、従来の一般的な光磁気ディスク装置の構成
と動作、および光磁気ディスクのフオーマットの概要で
ある。

【００１８】そして、先に述べたように、ディスク上に
欠陥セクタが存在する場合には、交替処理が行われる
が、交替領域には限度があるので、多数の欠陥セクタが
発生すると、交替領域が一杯になり、その後に欠陥セク
タが発生すると書き込みが行えなくなる。このようなデ
ィスクでも、データの読み出しは可能であり、全ての情
報が失われる訳ではないが、書き込んだデータの編集等
を行うことはできない。

【００１９】対応策としては、新しいディスクに、コピ
ーすればよいが、記憶容量が大きいので、コピー処理に
多くの時間を要する上に、ディスクも高価であるから、
１枚の光磁気ディスクが使用できない、という事態は、
ユーザーにとって大きな損失となる。このような問題を
解決する従来の一つの対策として、欠陥セクタの数が増
加して予め設定された許容数に達した場合に、ドライブ
が自動的にディスク・クリーニングを行う方法が提案さ
れている（特開平３−１４７５８３号公報）。

【００２０】この方法によれば、交替領域が一杯になる
前にクリーニングが行われるので、交替処理は可能であ
るが、交替領域のクリーニングを行っても、欠陥セクタ
の存在に伴って必要とされる交替セクタが増加すること
は防止できない。したがって、欠陥セクタが多く存在し
て、交替処理を必要とするディスクについては、交替領
域が一杯になるという問題を完全に回避することはでき
ない。

【００２１】

【発明が解決しようとする課題】この発明では、従来の
光磁気ディスク装置システム、特に、光磁気ディスクで
後発的に生じる欠陥セクタについて、交替処理に必要な
交替領域が一杯になった場合（交替領域が不足のとき）
でも、必要な交替領域が確保できるようにして、高価な
光磁気ディスクの有効利用を可能にした光磁気ディスク
装置システムを提供することを目的とする（請求項１か
ら請求項７の発明）。

【００２２】

【課題を解決するための手段】この発明では、第１に、
２つの光磁気ディスクドライブと１つのコントローラと
からなる光磁気ディスク装置システムにおいて、一方の
ドライブのディスクの交替領域に記録すべき情報を、他
方のドライブのディスク上に記録するように構成してい
る。

【００２３】第２に、２つの光磁気ディスクドライブと
１つのコントローラとからなる光磁気ディスク装置シス
テムにおいて、交替処理専用ディスクに交替処理専用で
あることを決定づける交替処理専用決定手段を設け、該
交替処理専用決定手段をコントローラが検知したとき
は、該コントローラがドライブを交替処理専用として動
作させ、検知しなかったときは、一般のドライブと同様
に動作させるように構成している。

【００２４】第３に、上記第１または第２の光磁気ディ
スク装置システムにおいて、交替領域が一杯になったデ
ィスクに対して該ディスク特有の識別番号を付与する識
別番号付与手段を備え、交替処理専用ディスク側にどの
識別番号のディスクの交替情報であるか認識可能な情報
を記録するように構成している。

【００２５】第４に、上記第２の光磁気ディスク装置シ
ステムにおいて、一方のドライブに交替領域が一杯のデ
ィスクがセットされたとき、またはドライブの動作中に
ディスクの交替領域が一杯になったとき、他方のドライ
ブに交替処理専用ディスクがセットされていないことを
検知した場合、コントローラがホストコンピュータに対
してエラーメッセージを送出するように構成している。

【００２６】第５に、２つの光磁気ディスクドライブを
１つのコントローラで動作させる光磁気ディスクライブ
ラリ装置において、交替処理専用ディスクの収納場所を
設けた構成である。

【００２７】第６に、上記第１から第５の光磁気ディス
ク装置システムにおいて、交替処理専用ディスクの交替
領域が一杯になったとき、オペレータに対して他の交替
処理専用ディスクの挿入を指示するためのエラーコード
を、コントローラからホストコンピュータへ送出するよ
うに構成している。

【００２８】第７に、上記第６の光磁気ディスク装置シ
ステムにおいて、２つのドライブの両方に交替処理専用
ディスクが挿入されたとき、両方のディスクにおける同
一識別番号のディスクの交替領域を一方のディスクにま
とめる手段を備えた構成である。

【００２９】

【作用】この発明では、従来、２つの光磁気ディスクド
ライブと１つのコントローラとからなる光磁気ディスク
装置システムで、一方のディスクの交替領域が一杯にな
ると、その後の使用が不可能になる、という不都合を回
避するためには、一方のドライブにセットするディスク
を交替処理専用とすればよい、という点に着目して、一
方のドライブのディスクの交替領域に記録すべき情報
を、他方のドライブのディスク上に記録するようにして
いる（請求項１の発明）。

【００３０】この場合に、通常のディスク（リード／ラ
イト用ディスク）について、最初にその交替領域に交替
処理を行うことにより、１つのドライブのみを有する光
磁気ディスク装置でも使用できるようにしている（請求
項２の発明）。

【００３１】通常、１枚のディスクで必要とする交替処
理には、１枚の交替処理専用のディスクは不要であり、
両者を１対１で用意すると、交替処理専用のディスクに
空き領域が生じて有効利用ができない。そこで、１枚の
交替処理専用のディスクを、複数枚の通常のディスク
（リード／ライト用のディスク）に使用できるように、
交替処理専用ディスク側に、どのディスクの交替情報で
あるかを示すディスク固有の識別情報を記録することに
よって、交替処理専用ディスクの有効利用を図る（請求
項３の発明）。

【００３２】一方のドライブにセットされた通常のディ
スクの交替領域が一杯になったり、ドライブの動作中に
交替領域が一杯になったとき、他方のドライブに交替処
理専用のディスクがセットされていないと、前者（一
方）のドライブが正常な動作を行うことができないの
で、ホストコンピュータを介して、オペレータに交替処
理専用のディスクを、後者（他方）のドライブにセット
するように促すメッセージを表示して、円滑にディスク
交換を可能にする（請求項４の発明）。

【００３３】光磁気ディスクライブラリ装置では、チェ
ンジャーによってディスクの交換が行えるので、交替処
理専用ディスクの収納場所を設けておき、いずれかのド
ライブに交替処理専用ディスクをセットする必要が生じ
たときは、直ちに交替処理専用ディスクをセットさせる
（請求項５の発明）。

【００３４】複数のディスクに対する交替処理が多くな
り、交替処理専用ディスクの記録領域が一杯になったと
き（記録領域が不足するとき）は、新しい交替処理専用
ディスクと交換するように、ホストコンピュータを介し
て、オペレータに交替処理専用ディスクの交換を促すメ
ッセージを表示して、ディスク交換の操作性を向上させ
る（請求項６の発明）。

【００３５】交替処理専用ディスクの記録領域が一杯に
なり（記録領域が不足し）、新しい交替処理専用ディス
クと交換したとき、１枚のリード／ライト用のディスク
の交替処理が、２枚の交替処理専用ディスクにまたがっ
て行われると、読み出し時等に交替処理専用ディスクの
交替領域を使い分ける必要が生じるので、２枚の交替処
理専用ディスクの交替領域を、一方のディスクの交替領
域にまとめるようにして、操作性を向上させる（請求項
７の発明）。

【００３６】

【実施例１】この発明の光磁気ディスク装置システムに
ついて、図面を参照しながら、その実施例を詳細に説明
する。この実施例は、請求項１の発明に対応している
が、請求項２から請求項７の発明にも関連している。

【００３７】この第１の実施例は、２つの光磁気ディス
クドライブと１つのコントローラとからなる光磁気ディ
スク装置システムを前提にしている。具体的にいえば、
先の図１８に示した光磁気ディスク装置ＯＤが２台と、
この光磁気ディスク装置ＯＤとほぼ同様の構成を有する
が、それ自体は直接ディスク５に対して情報の記録・再
生を行わず、光磁気ディスク装置ＯＤを介して、各光磁
気ディスク装置ＯＤにセットされたディスク５に対して
情報の記録・再生を行うコントローラ（光磁気ディスク
装置コントローラ）を１台、接続して１つの光磁気ディ
スクシステムを構成している。

【００３８】図１は、この発明の光磁気ディスク装置シ
ステムについて、その要部構成の一実施例を示す機能ブ
ロック図である。図において、ＤＣは光磁気ディスク装
置コントローラ、ＯＤ１とＯＤ２は第１と第２のドライ
ブ、５１と５２はそれぞれ第１と第２のドライブＯＤ
１，ＯＤ２にセットされるディスクを示す。

【００３９】この図１に示す光磁気ディスク装置システ
ムは、１つのコントローラＤＣに対して、２台の光磁気
ディスクドライブＯＤ１，ＯＤ２が接続された構成であ
り、各ドライブＯＤ１，ＯＤ２には、それぞれディスク
５１，５２がセットされている。そして、一方のディス
ク、例えば第１のディスク５１において交替処理が必要
になった場合、他方のディスク、例えば第２のディスク
５２に対して交替処理を行うように構成されている。

【００４０】すなわち、第１のドライブＯＤ１で行う交
替処理の動作を、代りに第２のドライブＯＤ２で実行す
る構成である。そのために、第２のドライブＯＤ２にセ
ットされる第２のディスク５２には、従来は第１のディ
スク５１に記録されていた交替情報ＤＤＳ，ＰＤＬと同
等の内容を有する情報を記録する領域として、新たに補
助管理領域を設けている。理解を容易にするために、ま
ず、第２のディスク５２に設けられた補助管理領域につ
いて説明する。

【００４１】図２は、この発明の光磁気ディスク装置シ
ステムで使用する交替処理専用ディスクのフォーマット
を概念的に示す図で、(1) はディスク上に設けられる補
助管理領域の位置、(2) は新設された補助管理領域の詳
細な内容を示す図である。図における符号は図１９と同
様であり、５Ｅは補助管理領域、は補助管理領域５Ｅ
に記録される第１の情報、は同じく補助管理領域５Ｅ
に記録される第２の情報を示す。

【００４２】この図２(1) では、補助管理領域５Ｅは、
従来例として先の図１９に示したフォーマットにおい
て、内周側のデータ管理領域５Ａと、記録領域５Ｂとの
間に設けている。そして、この補助管理領域５Ｅには、
図２(2) に拡大図で示すように、第１の情報と第２の
情報とを記録する。

【００４３】まず、第１の情報は、当該交替処理専用
ディスク上に記録した通常（リード／ライト用）のディ
スクの交替情報のアドレスと、第２の情報が何個ある
かを示す情報である。すなわち、当該交替処理専用ディ
スク（第２のディスク５２）の記録領域５Ｂのどこから
どこに、通常のディスク（第１のディスク５１）の交替
情報を記録しているかを表わす情報と、第２の情報を
何個書いているかを記録する情報である。

【００４４】また、第２の情報は、通常のディスクの
欠陥発生個所のアドレスと、当該アドレスに記録する代
りに当該交替処理専用ディスク上の記録領域５Ｂのどの
アドレスに記録したかを示す情報である。すなわち、通
常のディスク（第１のディスク５１）の欠陥発生個所の
番地と、本来は通常のディスクの欠陥発生個所に記録す
べきであったデータを、当該交替処理専用ディスク（第
２のディスク５２）の記録領域５Ｂのどこに記録してい
るかを示す情報である。

【００４５】この第１の実施例では、システムを構成す
る２つの光磁気ディスクドライブに、通常のディスク
（第１のディスク５１）と、交替処理専用ディスク（第
２のディスク５２）とを挿入し、第１のディスク５１に
欠陥セクタが発生したときは、第２のディスク５２補助
管理領域５Ｅに、第１の情報と、第２の情報を記録
すると共に、その記録領域５Ｂを交替領域として使用す
る。したがって、従来は、交替領域が一杯になったため
に、使用方法が難かしいディスク（第１のディスク５
１）についても、そのまま使用することができる。

【００４６】図３は、この発明の光磁気ディスク装置シ
ステムについて、ライト動作時における主要な処理の流
れを示すフローチャートである。図において、＃１〜＃
４はステップを示す。

【００４７】ステップ＃１で、第１のドライブＯＤ１に
おいて、ライト動作を実行する。ステップ＃２で、交替
処理が必要であるか否かチェックする。

【００４８】もし、交替処理が必要であれば、次のステ
ップ＃３へ進む。ステップ＃３では、第２のディスク５
２の補助管理領域に、第１のディスク５１の欠陥セクタ
のアドレスと、当該欠陥セクタに記録されるべきであっ
たデータとを、第２のディスク５２上のどのアドレスに
書き込むかを記録すると共に、そのデータを記録して、
この図３のフローを終了する。

【００４９】また、先のステップ＃２で判断した結果、
交替処理が必要でないときも、この図３のフローを終了
する。以上のステップ＃１〜＃４の処理によって、この
発明の光磁気ディスク装置システムにおける第１のディ
スク５１へのデータのライト動作と、第２のディスク５
２に対する必要な交替処理とが実行される。

【００５０】

【実施例２】次に、第２の実施例を説明する。この第２
の実施例は、主として請求項２の発明に対応している
が、先の請求項１の発明にも関連している。

【００５１】先の第１の実施例では、第１のドライブＯ
Ｄ１に読み書きする第１のディスク５１がセットされて
いる場合の交替処理を説明した。この第１の実施例の場
合、第２のドライブＯＤ２には、必ず第１のディスク５
１の交替処理専用のディスク（第２のディスク５２）を
セットして使用しなければならない、という問題があ
る。

【００５２】すなわち、１枚のディスク（例えば５１）
からデータを読み出すために、常に２枚のディスク（５
１と５２）をセットしなければならないので、使用上の
制約となる。その結果、実質的には、１台のドライブと
して機能するだけの結果になってしまうばかりでなく、
交替領域が一杯にならないディスク（例えば第１のディ
スク５１）も、他の装置で使用することができない、と
いう問題がある。

【００５３】この第２の実施例では、このような使用上
の制約を除くと共に、従来の光磁気ディスク装置（図１
８のＯＤ）での使用も可能にすることを目的とする。そ
のために、最初の交替処理は、従来と同様に、そのディ
スク自体が有している交替領域を使用して行い、当該デ
ィスクの交替領域が一杯になった状態で、新たに交替処
理を必要とする欠陥セクタが発生したとき、他の交替処
理専用ディスク（例えば第２のディスク５２）を使用す
る点に特徴を有している。

【００５４】詳しくいえば、通常のディスク（以下、第
１のディスク５１という）に、従来から設けられている
交替領域が一杯で、さらに、新たに欠陥セクタが発生し
たディスクであることを示す第１のコードを追加する
（後出の図４、参照）。この処理に対応して、他の交替
処理専用ディスク（以下、第２のディスク５２という）
には、交替処理専用であることを示す第２のコードを追
加する（後出の図５、参照）。

【００５５】このようなコードを記録することにより、
第１のディスク５１がドライブＯＤ１にセットされたと
き、その第１のコードの有無をチェックすることで、そ
のディスク５１の読み出し動作に、交替処理専用のディ
スク５２の要否を迅速かつ正確に判断することができ
る。しかも、第１のディスク５１は、交替領域が一杯に
なっていなければ、従来のドライブ（１台の光磁気ディ
スク装置）で、使用することができる。

【００５６】図４は、この発明の光磁気ディスク装置シ
ステムで使用する通常のディスクにおける管理領域のフ
ォーマットを概念的に示す図である。図における符号は
図２と同様であり、は当該ディスクの交替領域が一杯
で、かつ、新たに欠陥セクタが発生したディスクである
ことを示す第１のコードである。

【００５７】この図４では、従来と同様のフォーマット
を有するディスクにおいて、その管理領域（ＤＭＡ領
域）５Ａ（または５Ｄ）の未使用セクタを第１のコード
の記録領域に割り当てておき、そのディスクの交替領域
が一杯で、かつ、新たに欠陥セクタが発生したときは、
その領域に、第１のコードを記録する。そして、この
ディスクがドライブ（図１のＯＤ１）にセットされる
と、コントローラ（図１のＤＣ）は、最初に、当該ディ
スクの管理領域（ＤＭＡ領域）５Ａ（５Ｄ）から、ＤＭ
Ａ情報を読み出して、第１のコードが記録されている
か否かをチェックする。

【００５８】もし、第１のコードが記録されていれ
ば、他方のドライブ（図１のＯＤ２）に交替処理専用の
ディスク（第２のディスク５２）をセットする必要があ
ることが分る。なお、従来の装置では、チェックなし
で、そのまま読み出すことができる。

【００５９】図５は、この発明の光磁気ディスク装置シ
ステムで使用する交替処理専用のディスクにおける管理
領域のフォーマットを概念的に示す図である。図におけ
る符号は図４と同様であり、は交替処理専用のディス
クであることを示す第２のコードである。

【００６０】交替処理専用のディスク（第２のディスク
５２）には、図２で説明した新設の補助管理領域５Ｅ
に、この図５に示すように、交替処理専用であることを
示す第２のコードを記録する。したがって、コントロ
ーラ（図１のＤＣ）が、この第２のコードの有無をチ
ェックすれば、交替処理専用のディスクか否か正確に判
別できる。

【００６１】この第２の実施例では、ドライブ（図１の
ＯＤ１）にセットされたディスクについて、その補助管
理領域５Ｅを読み出し、交替処理専用であることを示す
第２のコードがないときは、そのディスクの情報のリ
ード／ライトを行う。この場合に、交替処理専用である
ことを示す第２のコードがないときは、従来と同様の
リード／ライトを行う。次に、この第２の実施例による
ライト時の処理を、フローで説明する。

【００６２】図６は、この発明の第２の実施例につい
て、ライト動作時における主要な処理の流れを示すフロ
ーチャートである。図において、＃１１〜＃１７はステ
ップを示す。

【００６３】一方のドライブ、例えば第１のドライブＯ
Ｄ１に、第１のディスク５１をセットし、ステップ＃１
１で、ライト動作を行う。次のステップ＃１２で、交替
処理が必要であるか否かチェックする。

【００６４】もし、交替処理が必要であれば、次のステ
ップ＃１３へ進む。ステップ＃１３で、第１のディスク
５１の交替領域が一杯であるか否かチェックする。

【００６５】もし、交替領域が一杯であれば、ステップ
＃１４へ進み、他方のドライブ、例えば第２のドライブ
ＯＤ２に、交替処理専用の第２のディスク５２がセット
されているかどうかチェックする。このステップ＃１４
で、交替処理専用の第２のディスク５２がセットされて
いることを検知すると、ステップ＃１５へ進む。

【００６６】ステップ＃１５で、第２のディスク５２の
補助管理領域に、第１のディスク５１の欠陥セクタのア
ドレスと、当該欠陥セクタに記録されるべきであったデ
ータを第２のディスク５２のどこに書くかの情報とを記
録し、記録領域にデータを記録する。ステップ＃１６
で、交替処理の情報をコントローラＤＣ内のメモリに記
録し、この図６のフローを終了する。

【００６７】また、先のステップ＃１３で判断した結
果、第１のディスク５１の交替領域が一杯でないとき
は、ステップ＃１７へ進み、交替処理を行って、この図
６のフローを終了する。なお、先のステップ＃１２で判
断した結果、交替処理が必要でないときも、この図６の
フローを終了する。

【００６８】以上のステップ＃１１〜＃１７の処理によ
って、第１のディスク５１の交替領域が一杯でないとき
は、そのディスク５１の交替領域が使用されるので、従
来の装置でも使用が可能なディスクが得られる。また、
第１のディスク５１の交替領域が一杯となったときは、
交替処理専用の第２のディスク５２の交替領域が使用さ
れて、交替処理が行われるので、第１のディスク５１の
有効利用が可能になる。次に、電源投入時あるいはリセ
ット時の処理をフローで説明する。

【００６９】図７は、この発明の光磁気ディスク装置シ
ステムについて、電源投入時あるいはリセット時の主要
な処理の流れを示すフローチャートである。図におい
て、＃２１〜＃２７はステップを示す。

【００７０】ステップ＃２１で、ドライブにディスクが
セットされたかどうか監視する。ディスクがセットされ
たことを検知すると、次のステップ＃２２で、図４の管
理領域（ＤＭＡ領域）５Ａ（５Ｄ）から、ＤＭＡ情報を
読み出す。

【００７１】ステップ＃２３で、交替領域が一杯を示す
第１のコードが記録されているか否かチェックする。
第１のコードが記録されていない（第１のディスク５
１の交替領域が一杯でない）ときは、ステップ＃２７へ
進む。

【００７２】また、先のステップ＃２３で判断した結
果、第１のコードが記録されていれば（交替領域が一
杯のときは）、ステップ＃２４へ進み、他のドライブ
に、第２のディスクがセットされているかどうか監視す
る。第２のディスクがセットされていれば、ステップ＃
２５で、第２のディスクについて、図５の管理領域（Ｄ
ＭＡ領域）５Ａ（５Ｄ）から、ＤＭＡ情報を読み出す。

【００７３】ステップ＃２６へ進み、交替処理専用を示
す第２のコードが記録されているか否かチェックす
る。もし、第２のコードが記録されていれば（交替処
理専用のときは）、次のステップ＃２７で、第２のディ
スクへ交替情報を記憶して、この図７のフローを終了す
る。この第２の実施例によれば、２台のドライブを有効
に動作させることが可能になると共に、交替領域が一杯
になっていないディスクを、従来の装置で使用すること
ができる。

【００７４】

【実施例３】次に、第３の実施例を説明する。この第３
の実施例は、請求項３の発明に対応しているが、先の請
求項１と請求項２の発明にも関連している。

【００７５】先の第１の実施例の場合、交替領域が一杯
になってしまった１枚のディスクに対して、１枚の交替
処理専用のディスクを必要とする。通常、１枚のディス
クが必要とする交替領域は、１枚の交替処理専用ディス
クを使用するほど多くはないので、交替処理専用ディス
クに空き領域が生じ有効利用ができない。

【００７６】この第３の実施例では、１枚の交替処理専
用のディスクを、複数枚のディスク（リード／ライト
用）で共通に使用することによって、交替処理専用ディ
スクの有効利用を可能にした点に特徴を有している。そ
のために、リード／ライト用のディスク（第１のディス
ク５１）に、それぞれ固有のＩＤ（識別コード）を付与
する。この固有のＩＤは、各ディスクが識別できればよ
いので、例えば、シリアルナンバーを使用する。

【００７７】図８は、この発明の第３の実施例で使用す
る通常のディスクにおける管理領域のフォーマットを概
念的に示す図である。図における符号は図４と同様であ
り、は当該ディスク固有のＩＤである。

【００７８】この図８では、先の図４に示したディスク
の管理領域５Ａ（５Ｄ）に、交替領域が一杯になった
（交替領域が不足した）ことを示す第１のコードが、
すでに記録されている状態を示している。この状態で、
その管理領域５Ａ（５Ｄ）内の空き領域、例えば、第１
のコードに近接して、当該ディスク固有のＩＤを記
録する。

【００７９】さらに、リード／ライト用のディスク（第
１のディスク５１）の交替領域が一杯になったとき、交
替処理専用のディスク（第２のディスク５２）に交替情
報を記録する際、まず、リード／ライト用ディスクのＩ
Ｄを書き込んでから、データを書き込むことによっ
て、交替処理専用ディスク上に、複数のリード／ライト
用ディスクの交替情報を記録する。

【００８０】図９は、この発明の第３の実施例で使用す
る交替処理専用のディスクにおける補助管理領域のフォ
ーマットの一例を概念的に示す図である。図における符
号は図２と同様であり、は補助管理領域５Ｅに記録さ
れる第３の情報、は同じく第４の情報、は同じく第
５の情報を示す。

【００８１】交替処理専用ディスクの補助管理領域５Ｅ
には、この図９に示すように、第３の情報，第４の情
報，第５の情報が記録される。まず、第３の情報
は、当該交替処理専用ディスクの記録領域（５Ｂ）のど
の位置（アドレス）からどの位置（アドレス）までに、
他のディスク（リード／ライト用ディスク）の交替情報
を記録しているかを示す情報、および第４の情報と第
５の情報が何個記録されているかを示す情報である。

【００８２】次に、第４の情報は、第１のディスク５
１、その他のディスク（リード／ライト用ディスク）の
ＩＤ（識別コード）である。また、第５の情報は、第
４の情報（ＩＤ）に該当するディスク（リード／ライ
ト用ディスク）の欠陥発生個所と、本来は当該ディスク
の欠陥発生個所に記録すべきであったデータを、代り
に、交替処理専用ディスクの記録領域（５Ｂ）のどの位
置（アドレス）からどの位置（アドレス）までに記録し
たかを示す情報である。

【００８３】コントローラ（図１のＤＣ）は、第２のド
ライブＯＤ２にセットされた交替処理専用ディスクの管
理領域５Ａや補助管理領域５Ｅから情報を読み込む際、
第１のドライブＯＤ１にセットされたリード／ライト用
ディスクに該当する交替情報だけを、コントローラ内の
メモリに記録しておく。なお、最初に交替処理を行うリ
ード／ライト用ディスク（新たに交替領域が一杯になっ
たディスク）には、すでに、交替処理専用ディスクに記
録されている番号等の識別コード（ＩＤ）以外のコード
（第４の情報）を割り当てる。

【００８４】また、交替処理専用ディスクの補助管理領
域５Ｅを、予め複数のブロックに分割しておき、各リー
ド／ライト用ディスク毎の情報を、それぞれの領域に記
録することもできる。

【００８５】図１０は、交替処理専用のディスクにおけ
る補助管理領域のフォーマットの他の一例を概念的に示
す図である。図における符号は図９と同様であり、Ｅ１
〜Ｅｎは分割された領域である。

【００８６】例えば、この図１０に示すように、補助管
理領域５Ｅを、予めｎ個の領域Ｅ１〜Ｅｎに分割してお
き、第４の情報によって指定する。この方法を採用す
れば、最初に、１回だけ当該ディスクの第４の情報を
記録するだけで、図９のように、交替処理が発生する毎
に、第４の情報を記録する必要がなくなり、当該する
ブロックにデータを書き込むだけでよい。次に、この第
３の実施例について、そのライト動作時と、電源投入時
およびリセット時の処理をフローで説明する。

【００８７】図１１は、この発明の第３の実施例につい
て、ライト動作時における主要な処理の流れを示すフロ
ーチャートである。図において、＃３１〜＃３９はステ
ップを示す。

【００８８】ステップ＃３１で、第１のドライブＯＤ１
においてライト動作を行う。ステップ＃３２で、交替処
理が必要であるか否かチェックする。

【００８９】もし、交替処理が必要であれば、次のステ
ップ＃３３へ進み、図８に示したように、第１のディス
ク５１の管理領域５Ａに、当該ディスクのＩＤが記録
されているか否かチェックする。ＩＤが記録されてい
れば、ステップ＃３６へ進み、ＩＤが記録されていな
ければ、ステップ＃３４へ進む。

【００９０】ステップ＃３４で、第１のディスク５１の
交替領域が一杯であるか否かチェックする。交替領域が
一杯であれば、次のステップ＃３５で、第１のディスク
５１の管理領域５Ａに、当該ディスクのＩＤを記録す
る。

【００９１】ステップ＃３６で、第２のドライブＯＤ２
に、第１のディスク５１に対応する交替処理専用のディ
スク（第２のディスク５２）がセットされているかどう
かチェックする。対応する交替処理専用のディスク（第
２のディスク５２）がセットされていれば、ステップ＃
３７で、第２のディスク５２の補助管理領域に、先の図
９（または図１０）に示したように、第１のディスク５
１のＩＤ（固有コード）と、欠陥セクタのアドレス、
本来は当該セクタに記録すべきデータを実際に記憶させ
た第２のディスク５２上のアドレス等（第５の情報）
を記録し、また、ディスク５２の記録領域にデータを記
録する。

【００９２】次のステップ＃３８で、交替処理の情報を
コントローラＤＣ内のメモリに記録して、この図１１の
フローを終了する。また、先のステップ＃３３で判断し
た結果、第１のディスク５１の交替領域が一杯でないと
きは、ステップ＃３９へ進み、交替処理を行って、この
図１１のフローを終了する。

【００９３】なお、先のステップ＃３２で判断した結
果、交替処理が必要でないときも、この図１１のフロー
を終了する。以上のステップ＃３１〜＃３９の処理によ
って、第３の実施例によるライト動作が行われる。

【００９４】図１２は、この発明の第３の実施例につい
て、電源投入／リセット時の主要な処理の流れを示すフ
ローチャートである。図において、＃４１〜＃４８はス
テップを示す。

【００９５】ステップ＃４１で、ドライブにディスクが
セットされたかどうか監視する。ディスクがセットされ
たことを検知すると、次のステップ＃４２で、図４の管
理領域（ＤＭＡ領域）５Ａ（５Ｄ）から、ＤＭＡ情報を
読み出す。

【００９６】ステップ＃４３で、交替領域が一杯である
ことを示す第１のコードが記録されているか否かチェ
ックする。もし、第１のコードが記録されていれば、
ステップ＃４４へ進み、当該ディスクについて、図８の
管理領域（ＤＭＡ領域）５Ａ（５Ｄ）から、ＤＭＡ情報
を読み出す。

【００９７】ステップ＃４５で、他のドライブ（第２の
ドライブＯＤ２）に、第２のディスクがセットされてい
るかどうかチェックする。第２のディスクがセットされ
ていれば、ステップ＃４６で、第２のディスクについ
て、図９の補助管理領域５Ｅから、第４の情報を読み
出す。

【００９８】ステップ＃４７へ進み、第２のディスク
が、第１のディスクの交替処理専用のディスクであるか
どうか判断する（図９の第４の情報が、第１のディス
クのＩＤであれば、交替処理専用と判定する）。もし、
第２のディスクが、第１のディスクの交替処理専用のデ
ィスクでなければ、再び先のステップ＃４４へ戻り、
（交換した）第２のディスクについて、同様の処理を行
う。

【００９９】そして、第２のディスクが、第１のディス
クの交替処理専用のディスクであれば、次のステップ＃
４８で、第２のディスクへ交替情報を記憶して、この図
１２のフローを終了する。また、先のステップ＃４３で
判断した結果、第１のディスク５１の交替領域が一杯で
ないときは、そのまま、この図１２のフローを終了す
る。

【０１００】

【実施例４】次に、第４の実施例を説明する。この第４
の実施例は、請求項４の発明に対応しているが、請求項
１から請求項３の発明にも関連している。これまでに説
明した第１から第３の実施例のディスク装置において
は、一方のドライブ（第１のドライブＯＤ１）に、交替
領域が一杯になったディスク（第１のディスク５１）が
挿入された場合、他方のドライブ（第２のドライブＯＤ
２）に、第１のディスク５１に対応する交替処理専用の
ディスク（第２のディスク５２）が挿入されていなけれ
ば、第１のドライブＯＤ１は正常な動作が行えない、と
いう問題がある。

【０１０１】この第４の実施例では、第１のドライブＯ
Ｄ１に交替領域が一杯になった第１のディスク５１がセ
ットされたとき、第２のドライブＯＤ２に、第１のディ
スク５１に対応する交替処理専用ディスク（第２のディ
スク５２）がセットされていないことを検知したとき
は、オペレータに対して、第２のドライブＯＤ２へ対応
する交替処理専用ディスクをセットするよう促すメッセ
ージを表示するためのエラーコードを、ホストコンピュ
ータ側へ返送する点に特徴を有している。このようなエ
ラーコードの返送処理は、コントローラＤＣとホストコ
ンピュータとの間で、ソフト的に実行することができ
る。次に、フローを示すが、先の図１１のフローに、追
加するだけでよい。

【０１０２】図１３は、この発明の第４の実施例につい
て、両ディスクのセット時の主要な処理の流れを示すフ
ローチャートである。図において、＃３６と＃３７は図
１１のステップ、＃５１は新たに設定したステップを示
す。

【０１０３】この図１３に示すように、（先の図１１の
ステップ＃３６で、）第２のドライブＯＤ２に、第１の
ディスク５１に対応する交替処理専用のディスク（第２
のディスク５２）がセットされているかチェックした結
果、対応する交替処理専用のディスク（第２のディスク
５２）がセットされていないときは、ステップ＃５１へ
進む。ステップ＃５１で、ホストコンピュータに対し
て、両ディスクが不一致であることを示すエラーコード
を返送する。

【０１０４】このエラーコードを受けたホストコンピュ
ータは、第２のドライブＯＤ２にセットされた第２のデ
ィスク５２は、第１のディスク５１に対応する交替処理
専用のディスクではないので、第２のドライブＯＤ２
に、対応する交替処理専用のディスクをセットするよう
なメッセージを表示する。したがって、円滑なディスク
交換が可能となり、操作性が向上される。

【０１０５】

【実施例５】次に、第５の実施例を説明する。この第５
の実施例は、請求項５の発明に対応しているが、先の請
求項４の発明にも関連している。

【０１０６】先の第１から第４の実施例では、２つの光
磁気ディスクドライブと１つのコントローラとからなる
光磁気ディスク装置システムについて、一方のドライブ
にセットされたディスク（第１のディスク５１）の交替
処理に、他方のドライブにセットされた交替処理専用の
ディスク（第２のディスク５２）を使用する場合を説明
した。この第５の実施例では、２つの光磁気ディスクド
ライブを１つのコントローラで動作させる光磁気ディス
クライブラリ装置システムの場合であるが、基本的な処
理は、先の第４の実施例と共通している。

【０１０７】この第５の実施例では、光磁気ディスクラ
イブラリ装置内に、交替処理専用ディスクの収納場所を
設けた点に特徴を有している。一般に、光磁気ディスク
ライブラリ装置は、装置の耐久性を高めるためと、迅速
なディスク交換を可能にするために、２台のドライブを
備えている。

【０１０８】また、複数のディスクの格納可能なディス
ク格納部も設けられている。このように、光磁気ディス
クライブラリ装置では、装置内に複数のディスクを収納
することができるので、第２のドライブＯＤ２に、第１
のディスク（５１）に対応する交替処理専用ディスク
（第２のディスク５２）をセットすることは、極めて容
易に実行できる。

【０１０９】図１４は、光磁気ディスクライブラリ装置
の要部構成を示す図である。図における符号は図１と同
様であり、２１は光磁気ディスクライブラリ装置、２２
はチェンジャー、２３ａ〜２３ｎはディスク格納部を示
す。

【０１１０】この図１４に示した光磁気ディスクライブ
ラリ装置２１は、従来と同様の構成であり、コントロー
ラＤＣからの指示により、チェンジャー２２が、ディス
ク格納部２３ａ〜２３ｎにそれぞれ格納されたディスク
を選択して、第１のドライブＯＤ１と、第２のドライブ
ＯＤ２へセットするよう動作する。この第５の実施例で
は、コントローラが次のフローに従った処理を行う。

【０１１１】図１５は、この発明の第５の実施例につい
て、両ディスクのセット時の主要な処理の流れを示すフ
ローチャートである。図において、＃６１と＃６２はス
テップを示す。

【０１１２】ステップ＃６１で、第１のドライブＯＤ１
に、交替領域が一杯になったディスク（第１のディスク
５１）がセットされた否かチェックする。交替領域が一
杯のディスクがセットされていれば、ステップ＃６２へ
進む。

【０１１３】ステップ＃６２で、チェンジャー２２を制
御して、対応する交替処理専用ディスク（第２のディス
ク５２）が格納されているディスク格納部（２３ａ〜２
３ｎの内の１つ）から交替処理専用ディスクを取り出し
て、第２のドライブＯＤ２へセットする。なお、ステッ
プ＃６１でチェックした結果、第１のドライブＯＤ１へ
セットされたディスクに、交替領域が存在している（一
杯になっていない）ときは、この図１５のフローを終了
する。

【０１１４】

【実施例６】次に、第６の実施例を説明する。この第６
の実施例は、請求項６の発明に対応しているが、請求項
７の発明にも関連している。先の第１から第５の実施例
では、交替処理専用のディスク（第２のディスク５２）
が１枚の場合を述べた。

【０１１５】この場合には、交替処理専用のディスクの
記録領域が一杯になってしまうと、各ドライブＯＤ１，
ＯＤ２の動作が不能になる、という問題がある。この第
６の実施例では、交替処理専用のディスクの記録領域が
一杯になったとき、別の交替処理専用のディスクを挿入
するように、オペレータに促すようにしているが、基本
的な処理は、第３の実施例で示した図１１のフローに一
部追加するだけで実施できる。

【０１１６】図１６は、この発明の第６の実施例につい
て、交替処理専用ディスクの記録領域が一杯になったと
きの主要な処理の流れを示すフローチャートである。図
において、＃３６と＃３７は図１１のステップ、＃７１
と＃７２は新たに設定したステップを示す。

【０１１７】この図１６に示すように、（先の図１１の
ステップ＃３６で、）第２のドライブＯＤ２に、第１の
ディスク５１に対応する交替処理専用のディスク（第２
のディスク５２）がセットされているかチェックした結
果、対応する交替処理専用のディスク（第２のディスク
５２）がセットされているときは、ステップ＃７１へ進
む。

【０１１８】ステップ＃７１で、交替処理専用のディス
ク（第２のディスク５２）の記録領域が一杯になった
（記録領域が不足した）かどうかチェックする。記録領
域が一杯になったときは、ステップ＃７２へ進み、ホス
トコンピュータに対して、交替処理専用のディスク（第
２のディスク５２）の記録領域が一杯になったことを示
すエラーコードを返送する。

【０１１９】このエラーコードを受けたホストコンピュ
ータは、第２のドライブＯＤ２へ別の交替処理専用のデ
ィスクをセットするようなメッセージを表示する。した
がって、交替処理専用のディスクの記録領域が一杯にな
った場合でも、円滑な交替処理専用ディスクの交換が可
能となり、操作性が向上される。

【０１２０】

【実施例７】次に、第７の実施例を説明する。この第７
の実施例は、請求項７の発明に対応しているが、請求項
６の発明にも関連している。先の第６の実施例では、交
替処理専用ディスク（第２のディスク５２）の記録領域
が一杯になった場合に、別の（新しい）交替処理専用デ
ィスクと交換するようにメッセージ等を表示する。

【０１２１】この場合には、２枚の交替処理専用ディス
クが存在することになるので、１枚のディスク（第１の
ディスク５１）に対する交替処理が、２枚の交替処理専
用ディスクにまたがってしまう、というケースが生じる
可能性もある。この第７の実施例では、２つのドライブ
ＯＤ１，ＯＤ２に、交替処理専用ディスクが挿入された
場合、両方のディスクで同一の識別コード（ＩＤ）を有
するディスク（第１のディスク５１）の交替領域を、一
方の交替処理専用ディスクにまとめるようにした点に特
徴を有している。

【０１２２】図１７は、この発明の第７の実施例につい
て、２つのドライブに交替処理専用ディスクが挿入され
たときの主要な処理の流れを示すフローチャートであ
る。図において、＃８１〜＃８５はステップを示す。

【０１２３】ステップ＃８１で、第１のドライブＯＤ１
にディスクがセットされたかどうかチェックする。ディ
スクがセットされていれば、次のステップ＃８２で、交
替処理専用ディスクであるか否かチェックする。

【０１２４】交替処理専用ディスクであれば、ステップ
＃８３へ進み、第２のドライブＯＤ２にディスクがセッ
トされたかどうかチェックする。ディスクがセットされ
ていれば、次のステップ＃８４で、交替処理専用ディス
クであるか否かチェックする。

【０１２５】交替処理専用ディスクであれば、ステップ
＃８５へ進み、第１のドライブＯＤ１にセットされた交
替処理専用ディスクと、第２のドライブＯＤ２にセット
された交替処理専用ディスクについて、記録されている
交替情報が同一ディスクに関するものであるか否かチェ
ックし、同一ディスクに関する情報を、一方の交替処理
専用ディスクにコピーし、他方の交替処理専用ディスク
から消去して、図１７のフローを終了する。

【０１２６】以上の処理によって、１枚のディスクに対
する交替処理が、２枚の交替処理専用ディスクにまたが
ってしまっても、１枚の交替処理専用ディスクにまとめ
られて、交替領域が一方のディスクだけになる。このよ
うに、一旦、交替領域を１枚の交替処理専用ディスクに
まとめてしまえば、以後は、１枚の交替処理専用ディス
クをセットするだけでよいから、オペレータの作業が軽
減され、操作性が向上される。

【０１２７】

【発明の効果】請求項１の光磁気ディスク装置では、２
つの光磁気ディスクドライブと１つのコントローラとか
らなる光磁気ディスク装置において、一方のドライブの
ディスクの交替領域に記録すべき情報を、他方のドライ
ブのディスク上に記録するようにしている。したがっ
て、従来の装置の場合には、交替領域が一杯になって使
えなくなってしまったディスクでも、使用することがで
きる。

【０１２８】請求項２の光磁気ディスク装置では、交替
処理専用ディスクに交替処理専用であることを決定づけ
る交替処理専用決定手段を設けておき、この交替処理専
用決定手段をコントローラが検知したときは、コントロ
ーラがドライブを交替処理専用として動作させ、検知し
なかったときは、一般のドライブと同様に動作させるよ
うにしている。したがって、２台のドライブを有効に動
作させることができる。

【０１２９】請求項３の光磁気ディスク装置では、請求
項１または請求項２の光磁気ディスク装置において、交
替領域が一杯になったディスクに対して該ディスク特有
の識別番号を付与する識別番号付与手段を設け、交替処
理専用ディスク側にどの識別番号のディスクの交替情報
であるか認識可能な情報を記録する。したがって、交替
処理専用ディスクに、複数枚のディスクの交替領域を確
保することができ、請求項１や請求項２の光磁気ディス
ク装置の効果に加えて、ディスクの有効利用が可能にな
る。

【０１３０】請求項４の光磁気ディスク装置では、一方
のドライブに交替領域が一杯のディスクがセットされた
とき、またはドライブの動作中にディスクの交替領域が
一杯になったとき、他方のドライブに交替処理専用ディ
スクがセットされていないときを検知した場合、コント
ローラがホストコンピュータに対してエラーメッセージ
を送出する。したがって、ホストコンピュータを介し
て、オペレータに交替処理専用ディスクをセットするよ
う促すことができ、円滑なディスク交換を行うことが可
能になるので、操作性が向上される。

【０１３１】請求項５の光磁気ディスクライブラリ装置
では、交替処理専用ディスクの収納場所を設け、一方の
ドライブに交替領域が一杯のディスクがセットされた場
合、チェンジャーが交替処理専用ディスクを選択してド
ライブにセットするようにしている。したがって、先の
請求項４の光磁気ディスク装置に比べて、より円滑にデ
ィスク交換を行うことができる。

【０１３２】請求項６の光磁気ディスク装置では、交替
処理専用ディスクが一杯になってしまった場合に、他の
交替処理専用ディスクの挿入をオペレータに促すための
エラーコードをホストコンピュータに対して送出するよ
うにしている。したがって、オペレータは、交替処理専
用ディスクの記録領域が一杯になったことを知ることが
でき、円滑にディスク交換を行うことが可能になるの
で、操作性が向上される。

【０１３３】請求項７の光磁気ディスク装置では、先の
請求項６の光磁気ディスク装置において、２つのドライ
ブの両方に交替処理専用ディスクが挿入されたとき、両
方のディスクにおける同一識別番号のディスクの交替領
域を一方のディスクにまとめる手段を設けている。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の光磁気ディスク装置システムについ
て、その要部構成の一実施例を示す機能ブロック図であ
る。

【図２】この発明の光磁気ディスク装置システムで使用
する交替処理専用ディスクのフォーマットを概念的に示
す図である。

【図３】この発明の光磁気ディスク装置システムについ
て、ライト動作時における主要な処理の流れを示すフロ
ーチャートである。

【図４】この発明の光磁気ディスク装置システムで使用
する通常のディスクにおける管理領域のフォーマットを
概念的に示す図である。

【図５】この発明の光磁気ディスク装置システムで使用
する交替処理専用のディスクにおける管理領域のフォー
マットを概念的に示す図である。

【図６】この発明の第２の実施例について、ライト動作
時における主要な処理の流れを示すフローチャートであ
る。

【図７】この発明の光磁気ディスク装置システムについ
て、電源投入時あるいはリセット時の主要な処理の流れ
を示すフローチャートである。

【図８】この発明の第３の実施例で使用する通常のディ
スクにおける管理領域のフォーマットを概念的に示す図
である。

【図９】この発明の第３の実施例で使用する交替処理専
用のディスクにおける補助管理領域のフォーマットの一
例を概念的に示す図である。

【図１０】交替処理専用のディスクにおける補助管理領
域のフォーマットの他の一例を概念的に示す図である。

【図１１】この発明の第３の実施例について、ライト動
作時における主要な処理の流れを示すフローチャートで
ある。

【図１２】この発明の第３の実施例について、電源投入
／リセット時の主要な処理の流れを示すフローチャート
である。

【図１３】この発明の第４の実施例について、両ディス
クのセット時の主要な処理の流れを示すフローチャート
である。

【図１４】光磁気ディスクライブラリ装置の要部構成を
示す図である。

【図１５】この発明の第５の実施例について、両ディス
クのセット時の主要な処理の流れを示すフローチャート
である。

【図１６】この発明の第６の実施例について、交替処理
専用ディスクの記録領域が一杯になったときの主要な処
理の流れを示すフローチャートである。

【図１７】この発明の第７の実施例について、２つのド
ライブに交替処理専用ディスクが挿入されたときの主要
な処理の流れを示すフローチャートである。

【図１８】従来の一般的な光磁気ディスク装置につい
て、その要部構成の一例を示す機能ブロック図である。

【図１９】５型光磁気ディスクについて、そのフォーマ
ットの一例を概念的に示す図である。

【図２０】図１９に示した５型光磁気ディスクにおい
て、そのＤＭＡ情報の１つであるＤＤＳの内容の詳細を
示す図である。

【図２１】図１９に示した５型光磁気ディスクにおい
て、そのＤＭＡ情報の１つであるＰＤＬの内容の詳細を
示す図である。

【図２２】図１９に示した５型光磁気ディスクにおい
て、そのＤＭＡ情報の１つであるＳＤＬの内容の詳細を
示す図である。

【符号の説明】

２１光磁気ディスクライブラリ装置２２チェンジャー２３ａ〜２３ｎディスク格納部ＤＣ光磁気ディスク装置コントローラＯＤ１第１のドライブＯＤ２第２のドライブ５１第１のドライブＯＤ１にセットされるディスク５２第２のドライブＯＤ２にセットされるディスク

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】２つの光磁気ディスクドライブと１つの
コントローラとからなる光磁気ディスク装置システムに
おいて、一方のドライブのディスクの交替領域に記録すべき情報
を、他方のドライブのディスク上に記録することを特徴
とする光磁気ディスク装置システム。
【請求項２】２つの光磁気ディスクドライブと１つの
コントローラとからなる光磁気ディスク装置システムに
おいて、交替処理専用ディスクに交替処理専用であることを決定
づける交替処理専用決定手段を設け、該交替処理専用決定手段をコントローラが検知したとき
は、該コントローラがドライブを交替処理専用として動
作させ、検知しなかったときは、一般のドライブと同様
に動作させることを特徴とする光磁気ディスク装置シス
テム。
【請求項３】請求項１または請求項２の光磁気ディス
ク装置システムにおいて、交替領域が一杯になったディスクに対して該ディスク特
有の識別番号を付与する識別番号付与手段を備え、交替処理専用ディスク側にどの識別番号のディスクの交
替情報であるか認識可能な情報を記録することを特徴と
する光磁気ディスク装置システム。
【請求項４】請求項２の光磁気ディスク装置システム
において、一方のドライブに交替領域が一杯のディスクがセットさ
れたとき、またはドライブの動作中にディスクの交替領
域が一杯になったとき、他方のドライブに交替処理専用
ディスクがセットされていないことを検知した場合、コ
ントローラがホストコンピュータに対してエラーメッセ
ージを送出することを特徴とする光磁気ディスク装置シ
ステム。
【請求項５】２つの光磁気ディスクドライブを１つの
コントローラで動作させる光磁気ディスクライブラリ装
置において、交替処理専用ディスクの収納場所を設けたことを特徴と
する光磁気ディスク装置システム。
【請求項６】請求項１から請求項５の光磁気ディスク
装置システムにおいて、交替処理専用ディスクの交替領域が一杯になったとき、
オペレータに対して他の交替処理専用ディスクの挿入を
指示するためのエラーコードを、コントローラからホス
トコンピュータへ送出することを特徴とする光磁気ディ
スク装置システム。
【請求項７】請求項６の光磁気ディスク装置システム
において、２つのドライブの両方に交替処理専用ディスクが挿入さ
れたとき、両方のディスクにおける同一識別番号のディ
スクの交替領域を一方のディスクにまとめる手段を備え
たことを特徴とする光磁気ディスク装置システム。