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JPH0881309A - 包接化合物 - Google Patents

包接化合物

Info

Publication number
JPH0881309A
JPH0881309A JP21776194A JP21776194A JPH0881309A JP H0881309 A JPH0881309 A JP H0881309A JP 21776194 A JP21776194 A JP 21776194A JP 21776194 A JP21776194 A JP 21776194A JP H0881309 A JPH0881309 A JP H0881309A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cyclodextrin
dioxide
compound
inclusion compound
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21776194A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisao Kubota
尚生 窪田
Toshio Endo
敏夫 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to JP21776194A priority Critical patent/JPH0881309A/ja
Publication of JPH0881309A publication Critical patent/JPH0881309A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 【化1】 (式中、Xは同一又は異なって水素原子又はハロゲン原
子を示す。)で表される化合物のシクロデキストリン類
包接化合物。 【効果】皮膚刺激性、刺激臭がなく、保存中に粉末の固
化が起こることなく取り扱い性に優れ、さらには揮発に
よる酸腐食性がない等、作業性に優れた殺菌剤として有
効。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】殺菌剤として有用なテトラヒドロ
チオフェン−1,1−ジオキシド誘導体のシクロデキス
トリン類包接化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】産業用水の需要の増加に伴い、再循環用
水系の利用が盛んに行われているが、このような利用に
際し微生物の増殖の制御と抑制は重要な問題である。ま
た、これら産業用水以外にも産業資材の多様化に伴い、
微生物の増殖による災害、かび発生について、その災害
は広範にわたっている。とりわけ、製紙工程における用
水、工業用冷却水、あるいは金属加工用潤滑油、水性エ
マルジョン、紙、木材、合板、糊、パルプ、繊維などに
寄生する菌類、細菌類、酵母、藻類などのスライム問
題、微生物災害等についてはその対策が急務とされてい
る。最近、これら微生物の発生を防止し或は除去する目
的で、テトラヒドロチオフェン−1、1−ジオキシド誘
導体を使用することがよく行われている。テトラヒドロ
チオフェン−1、1−ジオキシド誘導体は、広範なpH
領域で広い抗菌スペクトルを持ち、例えばバクテリア、
酵母、かび等に対して優れた抗菌作用を有し、さらには
非常に長い効力持続性があり、殺菌剤として有用である
ためである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このテトラヒ
ドロチオフェン−1、1−ジオキシド誘導体は、皮膚刺
激性、刺激臭、保存中に粉末の固化が起こることによる
取り扱いの不便さ、さらには、揮発による酸腐食性など
の問題点があり、その改善が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題に鑑み、本発明
者らは鋭意研究を行った結果、シクロデキストリン類で
テトラヒドロチオフェン−1、1−ジオキシド誘導体を
包接することにより、皮膚刺激性、刺激臭、保存中に粉
末の固化が起こることによる取り扱いの不便さ、揮発に
よる酸腐食性などの問題点を解決することができ、本発
明を完成するに至った。すなわち、本発明は (1)一般式(1)
【化2】 (式中、Xは同一又は異なって水素原子又はハロゲン原
子を示す。)で表される化合物のシクロデキストリン類
包接化合物。 (2)Xのハロゲン原子が塩素原子である(1)記載の
包接化合物。 (3)一般式(1)で表される化合物が3、3、4、4
−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオ
キシドである(1)記載の包接化合物。 (4)シクロデキストリン類がβ−シクロデキストリン
である(1)記載の包接化合物。 (5)請求項1記載の包接化合物を含有する殺菌剤。に
関する。
【0005】本発明のテトラヒドロチオフェン−1、1
−ジオキシド誘導体は、一般式(1)
【化3】 (式中、Xは同一又は異なって水素原子又はハロゲン原
子を示す。)で表される。該Xのハロゲン原子として
は、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、
好ましくは塩素が挙げられる。具体的には、3、3、
4、4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1、1
−ジオキシド、3、3、4、4−テトラブロモテトラヒ
ドロチオフェン−1、1−ジオキシド、3、4−ジクロ
ロテトラヒドロチオフェン−1、1−ジオキシド、3、
3、4−トリクロロテトラヒドロチオフェン−1、1−
ジオキシド、3、3、4−トリブロモテトラヒドロチオ
フェン−1、1−ジオキシド等が挙げられ、3、3、
4、4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1、1
−ジオキシドが好適に用いられる。本発明のシクロデキ
ストリン類としては、シクロデキストリン及び分岐シク
ロデキストリンが挙げられる。該シクロデキストリンと
しては、α−シクロデキストリン、β−シクロデキスト
リン、γ−シクロデキストリン等が挙げられる。好まし
くは、β−シクロデキストリンが挙げられる。該分岐シ
クロデキストリンとしては、シクロデキストリン環にグ
ルトース、マルトース等の枝がついたものであって、シ
クロデキストリン環にブドウ糖1個のグルトースを結合
させたG1−β−シクロデキストリン、G1−γ−シク
ロデキストリン等のグルコシルシクロデキストリン、ブ
ドウ糖2個のマルトースを結合させたG2−α−シクロ
デキストリン、G2−β−シクロデキストリン、G2−
γ−シクロデキストリン等のマルトシルシクロデキスト
リン、ブドウ糖3個のマルトトリオースを結合させたG
3−α−シクロデキストリン、G3−β−シクロデキス
トリン、G3−γ−シクロデキストリン等、マルトトリ
オシル基をシクロデキストリンの2位以上に結合させた
G1−Gl−、Gl−G2−、G2−G2−等のマルトト
リオシルシクロデキストリン等が挙げられる。好ましく
は、グルコシルシクロデキストリン、マルトシルシクロ
デキストリンが挙げられる。また、上記のほか、シクロ
デキストリン類としては、テトラヒドロチオフェン−
1、1−ジオキシド誘導体が包接される4〜12オング
ストローム、好ましくは6〜10オングストロームの大
きさであれば、いずれのものを用いてもよい。
【0006】本発明の包接化合物は、テトラヒドロチオ
フェン−1、1−ジオキシド誘導体とシクロデキストリ
ン類とを適当な溶媒を用いて溶解させ、混ぜ合わせれば
容易に得られるが、テトラヒドロチオフェン−1、1−
ジオキシド誘導体がシクロデキストリン類に包接され、
皮膚刺激を防止する等の効果を得るためには、シクロデ
キストリン類に対してテトラヒドロチオフェン−1、1
−ジオキシド誘導体がモル比で0.1〜2より好ましく
は0.5〜1の範囲で包接されていることが望ましい。
具体的な調製方法については、飽和水溶液法の直接法、
溶剤法、乾燥法の噴霧乾燥法、凍結乾燥法など公知のい
ずれの方法を用いてもよい。これら公知の調製方法の中
では、テトラヒドロチオフェン−1、1−ジオキシド誘
導体が水に分散しにくいことを考慮すると飽和水溶液
法、混練法、乾燥法が好ましい。例えば、飽和水溶液法
の溶剤法では、シクロデキストリン類に対して1〜50
重量倍、好ましくは5〜30重量倍の水を用いて、20
〜80℃、好ましくは40〜60℃にてシクロデキスト
リン類の飽和水溶液をつくる。次に、シクロデキストリ
ン類に対して0.1〜2倍モル、好ましくは0.5〜1
倍モルのテトラヒドロチオフェン−1、1−ジオキシド
誘導体をテトラヒドロチオフェン−1、1−ジオキシド
誘導体に対して0.1〜50重量倍、好ましくは1〜1
5重量倍の溶媒を用いて溶解する。このテトラヒドロチ
オフェン−1、1−ジオキシド誘導体の溶液をシクロデ
キストリン類の飽和水溶液に混合して0.5〜24時
間、好ましくは1〜10時間撹拌し、結晶を析出させ
る。この場合、シクロデキストリンの飽和水溶液を調製
した直後にテトラヒドロチオフェン−1、1−ジオキシ
ド誘導体の溶液を加え、徐々に室温に戻し、さらには、
−10〜10℃程度で冷却し、晶出させることが好まし
い。晶出した結晶は、濾過等により溶液と分離した後、
減圧乾燥等により乾燥し、粉末状のシクロデキストリン
類包接化合物として得ることができる。
【0007】テトラヒドロチオフェン−1、1−ジオキ
シド誘導体を溶解させる溶媒としては、テトラヒドロチ
オフェン-1、1-ジオキシド誘導体が溶解し、包接化を阻
害しないものであれば特に限定されず、水、例えば、メ
タノ−ル、エタノ−ル、、n-プロパノ−ル、iso-プロパ
ノ−ル、tert-ブタノ−ル等のアルコール系溶媒、例え
ば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロ
ピレングリコール、1、4−ブタンジオール、1、5−
ペンタンジオール、エチレングリコールモノメチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテル、トリプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコール
系溶媒、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、例えば、ジオキ
サン、テトラヒドロフラン、エチルエーテル等のエーテ
ル系溶媒、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソ
ブチル等のエステル系溶媒、例えば、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、メチルナフタレン、ソルベントナフサ等
の芳香族系溶媒、例えば、塩化メチレン、四塩化炭素、
クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、例えば、
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセト
ニトリル等の極性溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は
2種類以上混合してもよい。さらに、本発明の包接化合
物は、その目的、用途等において公知の添加剤、例え
ば、殺菌剤、界面活性剤、酸化防止剤等を添加してもよ
い。
【0008】該殺菌剤としては、イソチアゾリン系化合
物として、例えば、1、2−ベンツイソチアゾリンー3
-オン、5−クロロー2−メチルー4−イソチアゾリン
ー3−オン、2−メチルー4−イソチアゾリンー3−オ
ン、4、5−ジクロロー2−オクチルー4−イソチアゾ
リンー3−オン、2−オクチルー4−イソチアゾリンー
3−オン等が挙げられる。ハロアセトアミド系化合物と
して、例えば、2、2−ジブロモー3−ニトリロプロパ
ンアミド、2、2−ジブロモー3−ニトリローN−メチ
ループロパンアミド等が挙げられる。カーバメイト系化
合物として、例えば、3−ヨードー2−プロピニルブチ
ルカーバメイト、メチルー2−ベンツイミダゾールカー
バメイト等が挙げられる。アルコール系化合物として、
例えば、2、2−ジブロモー2−ニトロエタノール、2
−ブロモー2−ニトロプロパンー1、3−ジオール等が
挙げられる。ジチオール系化合物として、例えば、4、
5−ジクロロー1、2−ジチオールー3−オンが挙げら
れる。これら殺菌剤は2種以上併用してもよく、また混
合する割合は、その剤型及び使用目的、用途等によって
異なるが、一般には、製剤中0.1〜99.9重量%と
なるように混合することが望ましい。具体的には、例え
ば、溶液剤では0.1〜20重量%、水和剤では10〜
80重量%、粉剤では10〜99.9重量%とするのが
好ましい。該界面活性剤としては、石鹸類、ノニオン系
界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活
性剤、両イオン界面活性剤、高分子界面活性剤等、公知
の界面活性剤のいずれでもよい。なかでもノニオン系界
面活性剤、アニオン系界面活性剤が好ましく用いられ
る。
【0009】該ノニオン系界面活性剤としては、ポリオ
キシアルキレンアリールフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル、酸化エチレンと酸化
プロピレンブロック共重合物等が挙げられる。該アニオ
ン系界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸
金属塩、アルキルナフタレンスルホン酸金属塩、ポリカ
ルボン酸型界面活性剤、ジアルキルスルホコハク酸エス
テル金属塩、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニル
エーテルサルフェートアンモニウム塩、リグニンスルホ
ン酸金属塩等が挙げられ、金属塩としてはナトリウム
塩、カリウム塩等が挙げられる 該酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−
メチルフェノール、2,2’−メチレンビス〔4−メチ
ル−6−t−ブチルフェノール〕等のフェノール系酸化
防止剤、アルキルジフェニルアミン、N,N’−ジ−s
−ブチル−p−フェニレンジアミン等のアミン系酸化防
止剤等が挙げられる。これら界面活性剤、酸化防止剤
は、一般に包接化合物1重量部に対して0.02〜0.
3重量部程度にて用いるか、或いは、製剤全量に対して
5〜80重量%の割合にて用いることが好ましい。ま
た、これらの添加剤は、包接化合物を調製する際に添加
してもよく、また、調製直後、或い乾燥後のいずれのと
きに添加してもよい。このようにして得られた本発明の
シクロデキストリン類包接化合物は、広範なpH領域で
広い抗菌スペクトルを持ち、例えばバクテリア、酵母、
かび等に対して優れた抗菌作用を有し、さらには非常に
長い効力持続性があるため、殺菌剤として有用である。
具体的には、製紙パルプ工場、冷却水循環工程のスライ
ムコントロール剤、殺菌洗浄剤として、また、金属加工
油剤、カゼイン、澱粉塗工液、水性塗料の防腐剤等の工
業用殺菌剤として使用できる。
【0010】
【発明の効果】本発明のテトラヒドロチオフェン−1,
1−ジオキシド誘導体のシクロデキストリン類包接化合
物は、皮膚刺激性、刺激臭がなく、保存中に粉末の固化
が起こることなく取り扱い性に優れ、さらには揮発によ
る酸腐食性がない等、作業性に優れた殺菌剤として有効
に用いられる。
【0011】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、本発明は実施例に何ら制限されるも
のではない。 実施例1 β-シクロデキストリン(和光純薬工業(株)製、以下
同様。)4gに水100gを加え、50℃にて溶解し
た。これに2mlのメタノールに溶かした3、3、4、
4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1、1−ジ
オキシド(武田薬品工業(株)製、以下同様。)0.2
4gを加えた。室温に戻しながら約4時間撹拌、更に5
℃にて2時間撹拌した。生じた結晶を吸引ろ過し、減圧
乾燥すると白色結晶が得られた。この白色結晶は、無臭
で、素手で取り扱っても皮膚に対する刺激はなかった。
また、粉末X線解析で3、3、4、4−テトラクロロテ
トラヒドロチオフェン−1、1−ジオキシドがβ-シク
ロデキストリンで包接されていることを確認した。 実施例1で得られた包接化合物の粉末X線のピーク 面間隔(Å);5.029(I/I0;100)、5.824(I/I0;6
5)、6.458(I/I0;30)、4.422(I/I0;20)
【0012】実施例2 γ-シクロデキストリン(和光純薬工業(株)製、以下
同様。)4gに水15gを加え、40℃に加熱して溶解
した。これに2mlのメタノールに溶かした3、3、
4、4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1、1
−ジオキシド0.2gを加えた。室温に戻しながら約4
時間撹拌、更に5℃にて2時間撹拌した。生じた結晶を
吸引ろ過し、減圧乾燥すると白色結晶が得られた。この
白色結晶は、無臭で、素手で取り扱っても皮膚に対する
刺激はなかった。 実施例2で得られた包接化合物の粉末X線のピーク 面間隔(Å);5.029(I/I0;100)、5.824(I/I0;6
5)、6.458(I/I0;30)、4.422(I/I0;20)
【0013】実施例3 β-シクロデキストリン4gに水100gを加え、50
℃にて溶解した。これに1.5mlの四塩化炭素に溶か
した3、3、4、4−テトラクロロテトラヒドロチオフ
ェン−1、1−ジオキシド0.24gを加えた。室温に
戻しながら約4時間撹拌、更に5℃にて2時間撹拌し
た。生じた結晶を吸引ろ過し、減圧乾燥すると白色結晶
が得られた。この白色結晶は、無臭で、素手で取り扱っ
ても皮膚に対する刺激はなかった。また、実施例1と同
様に粉末X線解析で3、3、4、4−テトラクロロテト
ラヒドロチオフェン−1、1−ジオキシドがβ-シクロ
デキストリンで包接されていることを確認した。 実施例4 γ-シクロデキストリン4gに水15gを加え、40℃
に加熱して溶解した。これに1.5mlの塩化メチレン
に溶かした3、3、4、4−テトラクロロテトラヒドロ
チオフェン−1、1−ジオキシド0.2gを加えた。室
温に戻しながら約4時間撹拌、更に5℃にて2時間撹拌
した。生じた結晶を吸引ろ過し、減圧乾燥すると白色結
晶が得られた。この白色結晶は、無臭で、素手で取り扱
っても皮膚に対する刺激はなかった。また、実施例2と
同様に粉末X線解析で3、3、4、4−テトラクロロテ
トラヒドロチオフェン−1、1−ジオキシドがγ-シク
ロデキストリンで包接されていることを確認した。
【0014】試験例1(貯蔵安定性試験) 試料として実験例1で得られた3、3、4、4−テトラ
クロロテトラヒドロチオフェン−1、1−ジオキシドの
βーシクロデキストリン包接化合物を含有する白色結晶
と、比較例として未包接の3、3、4、4−テトラクロ
ロテトラヒドロチオフェン−1、1−ジオキシドを用い
た。上記各試料約500gを各々500ml茶褐色瓶に
入れ、室温放置した。調製した日は両試料とも固化しな
かったが、1カ月後に観察すると、実施例1の白色結晶
は何ら変化はなかったが、比較例の未包接の3、3、
4、4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1、1
−ジオキシドは固化していた。 試験例2(抗菌力測定) グルコース寒天培地を用いた倍数希釈法で、細菌は33
℃、18時間、かび、酵母は28℃、3日間培養して最
小発育阻止濃度(MIC,μg/ml)を求めた。試料
として実験例1で得られた3、3、4、4−テトラクロ
ロテトラヒドロチオフェン−1、1−ジオキシドのβー
シクロデキストリン包接化合物を含有する白色結晶と、
比較例として未包接の3、3、4、4−テトラクロロテ
トラヒドロチオフェン−1、1−ジオキシドを用いた。
なお、両者の3、3、4、4−テトラクロロテトラヒド
ロチオフェン−1、1−ジオキシドの量を同一にして測
定を行った。供試菌及び測定結果を表1に示す。
【0015】
【表1】 包接の有無にかかわらず、抗菌力が同様であることがわ
かる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) 【化1】 (式中、Xは同一又は異なって水素原子又はハロゲン原
    子を示す。)で表される化合物のシクロデキストリン類
    包接化合物。
  2. 【請求項2】Xのハロゲン原子が塩素原子である請求項
    1記載の包接化合物。
  3. 【請求項3】一般式(1)で表される化合物が3、3、
    4、4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1
    −ジオキシドである請求項1記載の包接化合物。
  4. 【請求項4】シクロデキストリン類がβ−シクロデキス
    トリンである請求項1記載の包接化合物。
  5. 【請求項5】請求項1記載の包接化合物を含有する殺菌
    剤。
JP21776194A 1994-09-13 1994-09-13 包接化合物 Pending JPH0881309A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10176154A (ja) * 1996-12-19 1998-06-30 Somar Corp デンプンのり及びそれを含有する紙塗工液
EP1088631A1 (de) * 1999-09-30 2001-04-04 Wacker-Chemie GmbH Holzschutzmittel, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung

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