JPH0876397A - 電子写真感光体及びその製造方法並びに画像形成方法 - Google Patents
電子写真感光体及びその製造方法並びに画像形成方法Info
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- JPH0876397A JPH0876397A JP21371694A JP21371694A JPH0876397A JP H0876397 A JPH0876397 A JP H0876397A JP 21371694 A JP21371694 A JP 21371694A JP 21371694 A JP21371694 A JP 21371694A JP H0876397 A JPH0876397 A JP H0876397A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 低温での感光体の作製が可能であり、高硬度
で耐摩耗性に優れ、光学特性、電気特性に優れ、また、
低摩擦力表面でかつ低エネルギー表面において耐酸化性
に優れた有機感光体を提供しようとするものである。 【構成】 導電性基板上に少なくとも有機光導電層と表
面層を備えた電子写真感光体において、前記表面層が窒
素、必要に応じて第III 族元素又は第V族元素を含有す
るアモルファスシリコンからなり、表面層の赤外スペク
トル伸縮振動の吸光度がN−H>Si−Hの関係を有す
ることを特徴とする電子写真感光体及びその製造方法、
並びに、画像形成方法である。
で耐摩耗性に優れ、光学特性、電気特性に優れ、また、
低摩擦力表面でかつ低エネルギー表面において耐酸化性
に優れた有機感光体を提供しようとするものである。 【構成】 導電性基板上に少なくとも有機光導電層と表
面層を備えた電子写真感光体において、前記表面層が窒
素、必要に応じて第III 族元素又は第V族元素を含有す
るアモルファスシリコンからなり、表面層の赤外スペク
トル伸縮振動の吸光度がN−H>Si−Hの関係を有す
ることを特徴とする電子写真感光体及びその製造方法、
並びに、画像形成方法である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機光導電層を備えた
電子写真感光体、及び、その製造方法、並びに、それら
の感光体を使用して画像を形成する方法に関する。
電子写真感光体、及び、その製造方法、並びに、それら
の感光体を使用して画像を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真感光体として有機光導電
体を主成分とする光導電層を設けた感光体が多く使用さ
れている。このような有機感光体は、セレン系感光体や
アモルファスシリコン感光体に比べて、帯電性、暗減
衰、赤外感度などの電気特性に優れており、また、低コ
ストの感光体として使用されている。しかし、この有機
感光体は電子写真プロセスの中で用いると、帯電工程で
発生するオゾンにより酸化を受け、さらに、窒素酸化物
により変質が起こり、また、現像像の転写後の残留トナ
ーのクリーニング工程では、トナーの外添材に用いる微
粒子が感光体表面に付着するフィルミング現象が発生し
易く、画像のかぶりや汚れ、白抜けが発生し、画像品質
を低下させるという問題があった。また、有機感光体
は、長期に渡る使用でクリーニングブレードやキャリア
やトナーによって摩耗され易く、セレン系感光体やアモ
ルファスシリコン感光体に比べて寿命が短いという欠点
があった。
体を主成分とする光導電層を設けた感光体が多く使用さ
れている。このような有機感光体は、セレン系感光体や
アモルファスシリコン感光体に比べて、帯電性、暗減
衰、赤外感度などの電気特性に優れており、また、低コ
ストの感光体として使用されている。しかし、この有機
感光体は電子写真プロセスの中で用いると、帯電工程で
発生するオゾンにより酸化を受け、さらに、窒素酸化物
により変質が起こり、また、現像像の転写後の残留トナ
ーのクリーニング工程では、トナーの外添材に用いる微
粒子が感光体表面に付着するフィルミング現象が発生し
易く、画像のかぶりや汚れ、白抜けが発生し、画像品質
を低下させるという問題があった。また、有機感光体
は、長期に渡る使用でクリーニングブレードやキャリア
やトナーによって摩耗され易く、セレン系感光体やアモ
ルファスシリコン感光体に比べて寿命が短いという欠点
があった。
【0003】これに対し、プラズマCVD法により光導
電体としてa−Si層と、表面層のSi3 N4 膜とを有
機光導電体に重ねることにより、感度の汎用性化と耐久
性を向上させることが提案された(特開昭58─806
47号公報参照)。しかし、有機光導電体とa−Si:
Hとの界面における光発生キャリアの注入や輸送性を一
致させることが難しく、また、有機光導電体の耐熱性に
合わせて低温でアモルファスシリコンの光導電性を得る
ことが困難であった。
電体としてa−Si層と、表面層のSi3 N4 膜とを有
機光導電体に重ねることにより、感度の汎用性化と耐久
性を向上させることが提案された(特開昭58─806
47号公報参照)。しかし、有機光導電体とa−Si:
Hとの界面における光発生キャリアの注入や輸送性を一
致させることが難しく、また、有機光導電体の耐熱性に
合わせて低温でアモルファスシリコンの光導電性を得る
ことが困難であった。
【0004】また、硬質表面層材料として、a−C:H
や、a−C:H,Fなどのアモルファス炭素やダイヤモ
ンドカーボンなどの材料による表面改質処理が提案され
ている(特開平1─219755号公報参照)。しか
し、有機光導電層との接着性が不足したり、硬度差によ
るヒビ割れやクラックが発生し、さらには、低温成膜に
よる硬度不足や表面活性による放電生成物の吸着やトナ
ーの付着による画像品質が低下するという問題があっ
た。そこで、感光体を加熱して乾燥状態に常時保持した
り、感光体の表面を研磨材などで処理することにより、
異物が付かないようにする必要があった。
や、a−C:H,Fなどのアモルファス炭素やダイヤモ
ンドカーボンなどの材料による表面改質処理が提案され
ている(特開平1─219755号公報参照)。しか
し、有機光導電層との接着性が不足したり、硬度差によ
るヒビ割れやクラックが発生し、さらには、低温成膜に
よる硬度不足や表面活性による放電生成物の吸着やトナ
ーの付着による画像品質が低下するという問題があっ
た。そこで、感光体を加熱して乾燥状態に常時保持した
り、感光体の表面を研磨材などで処理することにより、
異物が付かないようにする必要があった。
【0005】上記の方法は、常時加熱する必要があるた
め、省エネに逆行し、かつ、複写機やプリンターに電源
を入れてから稼働可能までの時間が長いなどの使用上の
問題があり、さらにその上、感光体温度が高いため、現
像機内温度が夏期や高気温地域では45℃以上になるた
め、現像剤がブロッキングしたりして搬送を不均一に
し、白筋や黒筋の画像欠陥を発生し易くなる。その結
果、トナーの材料が制限され、また、近年の省エネルギ
ーが要求されている中で、低温定着トナーを使用できな
いなどの問題があった。
め、省エネに逆行し、かつ、複写機やプリンターに電源
を入れてから稼働可能までの時間が長いなどの使用上の
問題があり、さらにその上、感光体温度が高いため、現
像機内温度が夏期や高気温地域では45℃以上になるた
め、現像剤がブロッキングしたりして搬送を不均一に
し、白筋や黒筋の画像欠陥を発生し易くなる。その結
果、トナーの材料が制限され、また、近年の省エネルギ
ーが要求されている中で、低温定着トナーを使用できな
いなどの問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、導
電性基板上に有機光導電層と表面層を備えた電子写真感
光体における上記の欠点を解消し、低温での感光体の作
製が可能であり、高硬度で耐摩耗性に優れ、光学特性、
電気特性に優れ、また、低摩擦力表面でかつ低エネルギ
ー表面を有し、耐酸化性がある有機感光体を提供しよう
とするものである。
電性基板上に有機光導電層と表面層を備えた電子写真感
光体における上記の欠点を解消し、低温での感光体の作
製が可能であり、高硬度で耐摩耗性に優れ、光学特性、
電気特性に優れ、また、低摩擦力表面でかつ低エネルギ
ー表面を有し、耐酸化性がある有機感光体を提供しよう
とするものである。
【0007】また、本発明は、ドラムヒータを不用と
し、残留トナーのクリーニングを容易にし、低コストで
小型化可能な有機感光体を提供しようとするものであ
る。さらに、本発明は、紫外線や有機溶剤に対しても十
分な耐性を有し、長寿命で、信頼性が高く、高品質の画
質を実現できる有機感光体、及びその製造方法、該感光
体を用いた画像形成方法を提供しようとするものであ
る。具体的には、耐摩耗性が良好で、有機感光層との接
着性が良好で、多数枚にわたって良好な画像を得ること
ができる有機感光体を提供しようとするものである。ま
た、表面層の電気特性及び光学特性が良好である有機感
光体を提供しようとするものである。
し、残留トナーのクリーニングを容易にし、低コストで
小型化可能な有機感光体を提供しようとするものであ
る。さらに、本発明は、紫外線や有機溶剤に対しても十
分な耐性を有し、長寿命で、信頼性が高く、高品質の画
質を実現できる有機感光体、及びその製造方法、該感光
体を用いた画像形成方法を提供しようとするものであ
る。具体的には、耐摩耗性が良好で、有機感光層との接
着性が良好で、多数枚にわたって良好な画像を得ること
ができる有機感光体を提供しようとするものである。ま
た、表面層の電気特性及び光学特性が良好である有機感
光体を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の構成を採
用することにより、上記の課題の解決を可能にしたもの
である。 (1) 導電性基板上に少なくとも有機光導電層と表面層を
備えた電子写真感光体において、前記表面層が窒素を含
有するアモルファスシリコンからなり、表面層の赤外ス
ペクトル伸縮振動の吸光度がN−H>Si−Hの関係を
有することを特徴とする電子写真感光体。
用することにより、上記の課題の解決を可能にしたもの
である。 (1) 導電性基板上に少なくとも有機光導電層と表面層を
備えた電子写真感光体において、前記表面層が窒素を含
有するアモルファスシリコンからなり、表面層の赤外ス
ペクトル伸縮振動の吸光度がN−H>Si−Hの関係を
有することを特徴とする電子写真感光体。
【0009】(2) 導電性基板上に少なくとも有機光導電
層と表面層を備えた電子写真感光体において、前記表面
層が窒素を含有するアモルファスシリコンからなり、前
記表面層の赤外スペクトル伸縮振動の吸光度がN−H>
Si−Hの関係を有し、水素量が1〜10原子%の範囲
にあることを特徴とする電子写真感光体。
層と表面層を備えた電子写真感光体において、前記表面
層が窒素を含有するアモルファスシリコンからなり、前
記表面層の赤外スペクトル伸縮振動の吸光度がN−H>
Si−Hの関係を有し、水素量が1〜10原子%の範囲
にあることを特徴とする電子写真感光体。
【0010】(3) 導電性基板上に少なくとも有機光導電
層と表面層を備えた電子写真感光体において、前記表面
層が窒素、並びに、第III 族元素及び/又は第V族元素
を含有するアモルファスシリコンからなり、かつ、前記
表面層の赤外スペクトル伸縮振動の吸光度がN−H>S
i−Hの関係を有し、水素量が1〜10原子%の範囲に
あることを特徴とする電子写真感光体。
層と表面層を備えた電子写真感光体において、前記表面
層が窒素、並びに、第III 族元素及び/又は第V族元素
を含有するアモルファスシリコンからなり、かつ、前記
表面層の赤外スペクトル伸縮振動の吸光度がN−H>S
i−Hの関係を有し、水素量が1〜10原子%の範囲に
あることを特徴とする電子写真感光体。
【0011】(4) 導電性基板上に少なくとも有機光導電
層と表面層を備えた電子写真感光体において、前記表面
層が窒素及びハロゲンを含有するアモルファスシリコン
からなり、表面層の赤外スペクトル伸縮振動の吸光度が
N−H>Si−Hの関係を有することを特徴とする電子
写真感光体。
層と表面層を備えた電子写真感光体において、前記表面
層が窒素及びハロゲンを含有するアモルファスシリコン
からなり、表面層の赤外スペクトル伸縮振動の吸光度が
N−H>Si−Hの関係を有することを特徴とする電子
写真感光体。
【0012】(5) 導電性基板上に少なくとも有機光導電
層と表面層を備えた電子写真感光体において、前記表面
層が窒素及びハロゲンを含有するアモルファスシリコン
からなり、前記表面層の赤外スペクトル伸縮振動の吸光
度がN−H>Si−Hの関係を有し、水素量が1〜10
原子%の範囲にあることを特徴とする電子写真感光体。
層と表面層を備えた電子写真感光体において、前記表面
層が窒素及びハロゲンを含有するアモルファスシリコン
からなり、前記表面層の赤外スペクトル伸縮振動の吸光
度がN−H>Si−Hの関係を有し、水素量が1〜10
原子%の範囲にあることを特徴とする電子写真感光体。
【0013】(6) 導電性基板上に少なくとも有機光導電
層と表面層を備えた電子写真感光体において、前記表面
層が窒素、ハロゲン、並びに、第III 族元素及び/又は
第V族元素を含有するアモルファスシリコンからなり、
かつ、前記表面層の赤外スペクトル伸縮振動の吸光度が
N−H>Si−Hの関係を有し、水素量が1〜10原子
%の範囲にあることを特徴とする電子写真感光体。
層と表面層を備えた電子写真感光体において、前記表面
層が窒素、ハロゲン、並びに、第III 族元素及び/又は
第V族元素を含有するアモルファスシリコンからなり、
かつ、前記表面層の赤外スペクトル伸縮振動の吸光度が
N−H>Si−Hの関係を有し、水素量が1〜10原子
%の範囲にあることを特徴とする電子写真感光体。
【0014】(7) 表面層が純水との接触角が85°〜1
40°の範囲にあることを特徴とする上記(1) 〜(6) の
いずれか1つに記載の電子写真感光体。 (8) 表面層と光導電層との間に中間層を設けてなること
を特徴とする上記(1)〜(7) のいずれか1つに記載の電
子写真感光体。 (9) 有機光導電層が、電荷輸送層と電荷発生層とからな
ることを特徴とする上記(1) 〜(8) のいずれか1つに記
載の電子写真感光体。
40°の範囲にあることを特徴とする上記(1) 〜(6) の
いずれか1つに記載の電子写真感光体。 (8) 表面層と光導電層との間に中間層を設けてなること
を特徴とする上記(1)〜(7) のいずれか1つに記載の電
子写真感光体。 (9) 有機光導電層が、電荷輸送層と電荷発生層とからな
ることを特徴とする上記(1) 〜(8) のいずれか1つに記
載の電子写真感光体。
【0015】(10)導電性基板上に少なくとも有機光導電
層と表面層を形成する方法において、水素化けい素ガス
及び/又はハロゲン化けい素ガス、並びに、窒素ガスを
原料にし、水素ガスを添加せずに、基板温度を80〜2
00℃に加熱しながら、グロー放電法で分解し、赤外ス
ペクトル伸縮振動の吸光度がN−H>Si−Hの関係を
有する表面層を形成することを特徴とする電子写真感光
体の製造方法。
層と表面層を形成する方法において、水素化けい素ガス
及び/又はハロゲン化けい素ガス、並びに、窒素ガスを
原料にし、水素ガスを添加せずに、基板温度を80〜2
00℃に加熱しながら、グロー放電法で分解し、赤外ス
ペクトル伸縮振動の吸光度がN−H>Si−Hの関係を
有する表面層を形成することを特徴とする電子写真感光
体の製造方法。
【0016】(11)導電性基板上に少なくとも有機光導電
層と表面層を形成する方法において、水素化けい素ガス
及び/又はハロゲン化けい素ガス、並びに、第III 族元
素又は第V族元素成分を添加した窒素ガスを原料とし、
水素ガスを添加せずに、基板温度を80〜200℃に加
熱しながら、グロー放電法で分解し、赤外スペクトル伸
縮振動の吸光度がN−H>Si−Hの関係を有する表面
層を形成することを特徴とする電子写真感光体の製造方
法。
層と表面層を形成する方法において、水素化けい素ガス
及び/又はハロゲン化けい素ガス、並びに、第III 族元
素又は第V族元素成分を添加した窒素ガスを原料とし、
水素ガスを添加せずに、基板温度を80〜200℃に加
熱しながら、グロー放電法で分解し、赤外スペクトル伸
縮振動の吸光度がN−H>Si−Hの関係を有する表面
層を形成することを特徴とする電子写真感光体の製造方
法。
【0017】(12)像形成部材を帯電する工程、前記像形
成部材に潜像を形成する工程、前記像形成部材上の潜像
を現像する工程を有する画像形成方法において、上記
(1) 〜(9) のうちいずれか1つに記載の感光体を使用す
ることを特徴とする画像形成方法。
成部材に潜像を形成する工程、前記像形成部材上の潜像
を現像する工程を有する画像形成方法において、上記
(1) 〜(9) のうちいずれか1つに記載の感光体を使用す
ることを特徴とする画像形成方法。
【0018】
【作用】本発明は、有機光導電層の上に、特定のアモル
ファスシリコン表面層を設けることにより、両者の接着
性を良好にし、ヒビや破壊を防止することができる。ま
た、表面層を積層若しくはガスを変化させることによ
り、濃度勾配を設けることができ、高表面エネルギー部
分と低表面エネルギー部分を設けることにより、より耐
久性に優れた感光体を得ることができる。
ファスシリコン表面層を設けることにより、両者の接着
性を良好にし、ヒビや破壊を防止することができる。ま
た、表面層を積層若しくはガスを変化させることによ
り、濃度勾配を設けることができ、高表面エネルギー部
分と低表面エネルギー部分を設けることにより、より耐
久性に優れた感光体を得ることができる。
【0019】図1〜4は、本発明の1具体例である電子
写真感光体の模式的断面図である。図1は、導電性基板
1の上に有機光導電層2と表面層3とが積層された感光
体である。図2は、図1の導電性基板1と光導電層2の
間に電荷注入阻止層4を設けた感光体である。図3は、
光導電層が電荷発生層5と電荷輸送層6で構成された感
光体である。図4は、表面層と光導電層との間に中間層
7を設けた感光体である。
写真感光体の模式的断面図である。図1は、導電性基板
1の上に有機光導電層2と表面層3とが積層された感光
体である。図2は、図1の導電性基板1と光導電層2の
間に電荷注入阻止層4を設けた感光体である。図3は、
光導電層が電荷発生層5と電荷輸送層6で構成された感
光体である。図4は、表面層と光導電層との間に中間層
7を設けた感光体である。
【0020】本発明で使用する導電性基板としては、ア
ルミニウム、ステンレススチール、ニッケル、クロム等
の金属及びその合金を挙げることができる。また、基板
表面に導電化処理を施した絶縁性基板を使用することも
できる。絶縁性基板としては、ポリエステル、ポリエチ
レン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアミド、
ポリイミド等の高分子フィルム又はシートや、ガラス、
セラミック等を挙げることができる。導電化処理は、上
記の金属又は金、銀、銅等を蒸着法、スパッタリング
法、イオンプレーティング法などにより成膜して行う。
ルミニウム、ステンレススチール、ニッケル、クロム等
の金属及びその合金を挙げることができる。また、基板
表面に導電化処理を施した絶縁性基板を使用することも
できる。絶縁性基板としては、ポリエステル、ポリエチ
レン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアミド、
ポリイミド等の高分子フィルム又はシートや、ガラス、
セラミック等を挙げることができる。導電化処理は、上
記の金属又は金、銀、銅等を蒸着法、スパッタリング
法、イオンプレーティング法などにより成膜して行う。
【0021】本発明で使用する導電性支持体は、オース
テナイト系ステンレス鋼であるCr−Ni含有鋼で形成
することができ、その表面にMo,Cr,Mn,W又は
Tiを主成分とする導電層を形成することが好ましい。
これらの導電層は、メッキ法、スパッタリング法、蒸着
法などにより形成することができる。また、本発明で使
用する導電性支持体は、アルミニウム基板上にCr,T
i,W又はMoを主成分とする導電層を形成したものを
使用することができる。さらに、Mo,W又はTiから
構成される導電性支持体を用いることもできる。
テナイト系ステンレス鋼であるCr−Ni含有鋼で形成
することができ、その表面にMo,Cr,Mn,W又は
Tiを主成分とする導電層を形成することが好ましい。
これらの導電層は、メッキ法、スパッタリング法、蒸着
法などにより形成することができる。また、本発明で使
用する導電性支持体は、アルミニウム基板上にCr,T
i,W又はMoを主成分とする導電層を形成したものを
使用することができる。さらに、Mo,W又はTiから
構成される導電性支持体を用いることもできる。
【0022】導電性支持体の厚さは、0.5〜50m
m、好ましくは1〜20mmの範囲が適している。本発
明で使用する導電性支持体は、サンドブラスト、ホーニ
ング加工、バフ研磨、砥石研磨等により、その表面を凹
凸処理したものを使用することができる。
m、好ましくは1〜20mmの範囲が適している。本発
明で使用する導電性支持体は、サンドブラスト、ホーニ
ング加工、バフ研磨、砥石研磨等により、その表面を凹
凸処理したものを使用することができる。
【0023】導電性支持体上には、所望により電荷注入
阻止層を設けることができる。電荷注入阻止層は、アル
コキシドやアセチルアセトンキレート化合物を乾燥固化
したもの、陽極酸化処理した金属酸化物層、あるいは、
第III 族元素又は第V族元素を添加したアモルファスシ
リコンよりなる。添加物として第III 族元素を用いる
か、第V族元素を用いるかは、感光体の帯電極性によっ
て決定される。電荷注入阻止層には、第III 族元素又は
第V族元素に加えて、窒素、酸素、炭素及びハロゲンの
うち、少なくとも1つを含有させてもい。膜厚は、0.
1〜10μm、好ましくは0.1〜5μmである。
阻止層を設けることができる。電荷注入阻止層は、アル
コキシドやアセチルアセトンキレート化合物を乾燥固化
したもの、陽極酸化処理した金属酸化物層、あるいは、
第III 族元素又は第V族元素を添加したアモルファスシ
リコンよりなる。添加物として第III 族元素を用いる
か、第V族元素を用いるかは、感光体の帯電極性によっ
て決定される。電荷注入阻止層には、第III 族元素又は
第V族元素に加えて、窒素、酸素、炭素及びハロゲンの
うち、少なくとも1つを含有させてもい。膜厚は、0.
1〜10μm、好ましくは0.1〜5μmである。
【0024】有機光導電層は、単層でもよいし、電荷発
生層と電荷輸送層を分離した構成でもよい。電荷発生材
と電荷輸送材を結着樹脂中に分散した単層か、電荷発生
材を結着樹脂中に分散し、その上に蒸着等により電荷輸
送材を均一な膜として形成した一層構造でもよい。ま
た、電荷発生材と電荷輸送材をそれぞれの結着樹脂に分
散した電荷発生層と電荷輸送層とからなる積層構造でも
よい。
生層と電荷輸送層を分離した構成でもよい。電荷発生材
と電荷輸送材を結着樹脂中に分散した単層か、電荷発生
材を結着樹脂中に分散し、その上に蒸着等により電荷輸
送材を均一な膜として形成した一層構造でもよい。ま
た、電荷発生材と電荷輸送材をそれぞれの結着樹脂に分
散した電荷発生層と電荷輸送層とからなる積層構造でも
よい。
【0025】使用できる有機光導電体としては、ポリビ
ニルカルバゾールとトリニトロフルオレノン等の高分子
半導体、ビスアゾ顔料、フタロシアニン顔料、スクエア
リウム顔料等を高分子材料に分散した顔料分散型電荷発
生材料、トリフェニルアミン系やピラゾリン系低分子を
高分子材料に分散した低分子分散型電荷輸送材料、など
を用いることができる。結着樹脂としては、ポリエステ
ル、ポリエーボネート、ポリアリレート、ポリスチレン
などのうち、150℃以上のガラス転移点を有する熱可
塑性樹脂、不飽和ポリエステル、メラミンなどの熱効果
性樹脂、ポリウレタン、ポリアクリルウレタン、エポキ
シ樹脂などの架橋型樹脂、ポリイミド、ポリサルフォ
ン、シリコーン樹脂のような耐熱性樹脂などを使用でき
る。光導電層の膜厚は、1〜100μm、好ましくは5
〜60μmの範囲が適している。
ニルカルバゾールとトリニトロフルオレノン等の高分子
半導体、ビスアゾ顔料、フタロシアニン顔料、スクエア
リウム顔料等を高分子材料に分散した顔料分散型電荷発
生材料、トリフェニルアミン系やピラゾリン系低分子を
高分子材料に分散した低分子分散型電荷輸送材料、など
を用いることができる。結着樹脂としては、ポリエステ
ル、ポリエーボネート、ポリアリレート、ポリスチレン
などのうち、150℃以上のガラス転移点を有する熱可
塑性樹脂、不飽和ポリエステル、メラミンなどの熱効果
性樹脂、ポリウレタン、ポリアクリルウレタン、エポキ
シ樹脂などの架橋型樹脂、ポリイミド、ポリサルフォ
ン、シリコーン樹脂のような耐熱性樹脂などを使用でき
る。光導電層の膜厚は、1〜100μm、好ましくは5
〜60μmの範囲が適している。
【0026】本発明の特徴である表面層は、水素を添加
せずに、水素化ケイ素及び/又はハロゲン化ケイ素ガス
と窒素ガス、必要に応じて、ハロゲン、さらには、第II
I 族元素及び/又は第V族元素成分を原料ガスにしてグ
ロー放電法で分解して形成されるものであり、窒素含有
アモルファスシリコン、窒素及びハロゲン含有アモルフ
ァスシリコン、又は、窒素、ハロゲン並びに第III 族元
素及び/又は第V族元素含有アモルファスシリコンから
なる。この表面層は、赤外スペクトル伸縮振動の吸光度
がN−H>Si−Hの関係を有するものである。この膜
は長期にわたって酸化されない。前記吸光度がN−H<
Si−Hであると、表面の濡れ性が劣り、また、経時変
化があるので好ましくない。
せずに、水素化ケイ素及び/又はハロゲン化ケイ素ガス
と窒素ガス、必要に応じて、ハロゲン、さらには、第II
I 族元素及び/又は第V族元素成分を原料ガスにしてグ
ロー放電法で分解して形成されるものであり、窒素含有
アモルファスシリコン、窒素及びハロゲン含有アモルフ
ァスシリコン、又は、窒素、ハロゲン並びに第III 族元
素及び/又は第V族元素含有アモルファスシリコンから
なる。この表面層は、赤外スペクトル伸縮振動の吸光度
がN−H>Si−Hの関係を有するものである。この膜
は長期にわたって酸化されない。前記吸光度がN−H<
Si−Hであると、表面の濡れ性が劣り、また、経時変
化があるので好ましくない。
【0027】生成した表面層と純水との接触角は85〜
140°、好ましくは90〜140°、より好ましくは
95〜140°の範囲が適している。接触角が85°を
下回ると、高湿時にコロナ放電を発生して画像ぼけが発
生しやすい。また、N/Siの組成比は0.3〜1.
3、好ましくは0.4〜1.2、より好ましくは0.5
〜1.1の範囲が適している。N/Siの組成比が0.
3を下回ると、可視域から赤外域の吸収が増加してしま
い、光導電層の吸収量が低下し、感光体感度の低下が発
生しやすい。また、1.3を上回ると、表面層の抵抗が
高くなり、残留電位が上昇しやすくなる。
140°、好ましくは90〜140°、より好ましくは
95〜140°の範囲が適している。接触角が85°を
下回ると、高湿時にコロナ放電を発生して画像ぼけが発
生しやすい。また、N/Siの組成比は0.3〜1.
3、好ましくは0.4〜1.2、より好ましくは0.5
〜1.1の範囲が適している。N/Siの組成比が0.
3を下回ると、可視域から赤外域の吸収が増加してしま
い、光導電層の吸収量が低下し、感光体感度の低下が発
生しやすい。また、1.3を上回ると、表面層の抵抗が
高くなり、残留電位が上昇しやすくなる。
【0028】また、表面層の水素量は、1〜10原子
%、好ましくは2〜7原子%、より好ましくは2〜5原
子%の範囲が適しており、1原子%を下回ると、ダング
リングボンドが増加するために濡れ性が増加し、高湿時
にコロナ放電を発生して画像ぼけが発生しやすい。10
原子%を上回ると、接触角の経時劣化が発生しやすく、
その結果、画像ぼけが発生するようになる。
%、好ましくは2〜7原子%、より好ましくは2〜5原
子%の範囲が適しており、1原子%を下回ると、ダング
リングボンドが増加するために濡れ性が増加し、高湿時
にコロナ放電を発生して画像ぼけが発生しやすい。10
原子%を上回ると、接触角の経時劣化が発生しやすく、
その結果、画像ぼけが発生するようになる。
【0029】さらに、表面層のハロゲン量は、1〜20
原子%、好ましくは2〜15原子%、より好ましくは5
〜10原子%の範囲が適しており、20原子%を上回る
と、初期の濡れ性が低下し、良好ではあるが、経時変化
が大きく、画像ぼけが発生しやすい。
原子%、好ましくは2〜15原子%、より好ましくは5
〜10原子%の範囲が適しており、20原子%を上回る
と、初期の濡れ性が低下し、良好ではあるが、経時変化
が大きく、画像ぼけが発生しやすい。
【0030】表面層に添加する第III 族元素及び第V族
元素は、感光体の帯電極性に応じて選択され、電荷注入
阻止層として機能させる場合は、正帯電性で第V族元素
を、負帯電性で第III 族元素を含有させる。第V族元素
の含有量は、0.1〜100ppm、第III 族元素の含
有量は0.01〜10000ppmの範囲が適してい
る。また、抵抗制御の機能の場合には、正帯電性で第II
I 族元素を、負帯電性で第V族元素を含有させてもよ
い。
元素は、感光体の帯電極性に応じて選択され、電荷注入
阻止層として機能させる場合は、正帯電性で第V族元素
を、負帯電性で第III 族元素を含有させる。第V族元素
の含有量は、0.1〜100ppm、第III 族元素の含
有量は0.01〜10000ppmの範囲が適してい
る。また、抵抗制御の機能の場合には、正帯電性で第II
I 族元素を、負帯電性で第V族元素を含有させてもよ
い。
【0031】また、表面層には、電荷注入阻止性の制
御、表面硬度の向上等の目的で、酸素及び/又は炭素を
含有させてもよい。酸素及び/又は炭素含有量は0.1
〜10原子%の範囲が適している。表面層の膜厚は、
0.01〜5μm、好ましくは0.1〜3μmの範囲が
適している。0.01μmを下回ると、電荷注入阻止性
が不足し、3μmを越えると、残留電荷が高くなり、繰
り返し電位安定性が悪くなる。
御、表面硬度の向上等の目的で、酸素及び/又は炭素を
含有させてもよい。酸素及び/又は炭素含有量は0.1
〜10原子%の範囲が適している。表面層の膜厚は、
0.01〜5μm、好ましくは0.1〜3μmの範囲が
適している。0.01μmを下回ると、電荷注入阻止性
が不足し、3μmを越えると、残留電荷が高くなり、繰
り返し電位安定性が悪くなる。
【0032】中間層は、有機光導電層と表面層の接着性
を向上させるために設けてもよい。この中間層は、炭
素、酸素、窒素、並びに、第III 族元素及び/又は第V
族元素を含有するアモルファスシリコンからなり、複数
層に形成することも可能である。中間層は、窒素原子濃
度を表面層の窒素原子濃度より低く、ケイ素原子に対す
る窒素原子比で0.1〜1.0の範囲とし、膜厚は0.
01〜0.1μmの範囲が適している。第III 族元素又
は第V族元素に関しては、感光体の帯電極性に応じて選
択される。電荷注入阻止層としての機能させる場合は、
正帯電性で第V族元素を、負帯電性の場合に第III 族元
素を含有させる。第V族元素の量は0.1〜100pp
m、第III 族元素の量は0.01〜10000ppmの
範囲である。また、抵抗制御として機能させる場合は、
正帯電性で第III 族元素、負帯電性の場合に第V族元素
を含有させてもよい。また、中間層には、電荷注入阻止
性の制御、表面硬度の向上等の目的で、酸素及び/又は
炭素を含有させてもよい。
を向上させるために設けてもよい。この中間層は、炭
素、酸素、窒素、並びに、第III 族元素及び/又は第V
族元素を含有するアモルファスシリコンからなり、複数
層に形成することも可能である。中間層は、窒素原子濃
度を表面層の窒素原子濃度より低く、ケイ素原子に対す
る窒素原子比で0.1〜1.0の範囲とし、膜厚は0.
01〜0.1μmの範囲が適している。第III 族元素又
は第V族元素に関しては、感光体の帯電極性に応じて選
択される。電荷注入阻止層としての機能させる場合は、
正帯電性で第V族元素を、負帯電性の場合に第III 族元
素を含有させる。第V族元素の量は0.1〜100pp
m、第III 族元素の量は0.01〜10000ppmの
範囲である。また、抵抗制御として機能させる場合は、
正帯電性で第III 族元素、負帯電性の場合に第V族元素
を含有させてもよい。また、中間層には、電荷注入阻止
性の制御、表面硬度の向上等の目的で、酸素及び/又は
炭素を含有させてもよい。
【0033】次に、導電性支持体上に、上記各層を形成
する方法について説明する。導電性支持体上に形成する
光導電層は、スプレー塗布法や浸漬法で形成される。表
面層はプラズマCVD法によるグロー放電分解法、スパ
ッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法等
により形成することができる。その際、原料ガスとして
はケイ素原子を含む主原料ガスが用いられる。
する方法について説明する。導電性支持体上に形成する
光導電層は、スプレー塗布法や浸漬法で形成される。表
面層はプラズマCVD法によるグロー放電分解法、スパ
ッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法等
により形成することができる。その際、原料ガスとして
はケイ素原子を含む主原料ガスが用いられる。
【0034】以下、グロー放電分解法を例にして説明す
る。原料ガスとしては、上記の主原料ガスに添加物元素
を含むガスを加えて混合ガスとして用いる。そして、必
要に応じて、水素、又は、ヘリウム、アルゴン、ネオン
等の不活性ガスをキャリアガスとして使用することがで
きる。グロー放電分解法は、直流放電、交流放電のいず
れを採用してもよく、成膜条件としては、周波数0〜5
GHz、反応器内圧0.001〜1333Pa、放電電
力10〜3000Wであり、支持体温度は30〜300
℃の範囲で適宜設定することができる。表面層を形成す
る場合は、50〜200℃の範囲で設定する。50℃を
下回ると、表面層としての所望の特性を得ることができ
ず、200℃を上回ると、有機感光体の特性を劣化させ
る。
る。原料ガスとしては、上記の主原料ガスに添加物元素
を含むガスを加えて混合ガスとして用いる。そして、必
要に応じて、水素、又は、ヘリウム、アルゴン、ネオン
等の不活性ガスをキャリアガスとして使用することがで
きる。グロー放電分解法は、直流放電、交流放電のいず
れを採用してもよく、成膜条件としては、周波数0〜5
GHz、反応器内圧0.001〜1333Pa、放電電
力10〜3000Wであり、支持体温度は30〜300
℃の範囲で適宜設定することができる。表面層を形成す
る場合は、50〜200℃の範囲で設定する。50℃を
下回ると、表面層としての所望の特性を得ることができ
ず、200℃を上回ると、有機感光体の特性を劣化させ
る。
【0035】表面層の作製は、原料ガスとして、SiH
4 、Si2 H6 等の水素化ケイ素ガスや、SiH3 F、
SiH2 F2 、SiHF3 、SiF4 等のハロゲン化水
素とN2 を用いる。シリコンを含むガスは100%でも
N2 で希釈してもよい。ケイ素を含むガスのケイ素と窒
素の比は、1:10〜1:50の範囲が適しており、基
板温度は100〜300℃、周波数は0〜5GHz、反
応器の内圧は0.1〜1333Pa、放電電力は100
〜3000Wが適している。
4 、Si2 H6 等の水素化ケイ素ガスや、SiH3 F、
SiH2 F2 、SiHF3 、SiF4 等のハロゲン化水
素とN2 を用いる。シリコンを含むガスは100%でも
N2 で希釈してもよい。ケイ素を含むガスのケイ素と窒
素の比は、1:10〜1:50の範囲が適しており、基
板温度は100〜300℃、周波数は0〜5GHz、反
応器の内圧は0.1〜1333Pa、放電電力は100
〜3000Wが適している。
【0036】第III 族元素を含む原料ガスとしては、典
型的にはジボラン(B2 H6 )が挙げられるが、B4 H
10、B5 H9 、B5 H11などの他にAlH3 等を使用す
ることもできる。また、第V族元素ガスを含む原料ガス
としては、典型的には、PH 3 、AsH3 、SbH3 、
BiH3 などを用いることができる。
型的にはジボラン(B2 H6 )が挙げられるが、B4 H
10、B5 H9 、B5 H11などの他にAlH3 等を使用す
ることもできる。また、第V族元素ガスを含む原料ガス
としては、典型的には、PH 3 、AsH3 、SbH3 、
BiH3 などを用いることができる。
【0037】表面層の電荷注入阻止能を向上させ、帯電
性を改善するため、あるいは、電気抵抗を制御し、光露
光後の残留電位の安定化や低下のため、第III 族元素や
第V族元素を含ませても良い。特に、第III 族元素を含
ませる場合には、使用するガスは100%のガスでもよ
いし、窒素希釈でも良い。第III 族元素の場合には、ケ
イ素に対して10〜10000ppmの範囲が適してお
り、10ppmを下回ると効果がなく、10000pp
mを越えると、表面の濡れ性が増加し、経時変化が大き
くなる。第V族を含ませる場合には、使用するガスは1
00%のガスでも良いし、窒素で希釈しても良い。第V
族は、ケイ素に対して1〜10000ppmの範囲が適
しており、1ppmを下回ると効果がなく、10000
ppmを越えると、表面の濡れ性が増加し、経時変化が
大きくなる。
性を改善するため、あるいは、電気抵抗を制御し、光露
光後の残留電位の安定化や低下のため、第III 族元素や
第V族元素を含ませても良い。特に、第III 族元素を含
ませる場合には、使用するガスは100%のガスでもよ
いし、窒素希釈でも良い。第III 族元素の場合には、ケ
イ素に対して10〜10000ppmの範囲が適してお
り、10ppmを下回ると効果がなく、10000pp
mを越えると、表面の濡れ性が増加し、経時変化が大き
くなる。第V族を含ませる場合には、使用するガスは1
00%のガスでも良いし、窒素で希釈しても良い。第V
族は、ケイ素に対して1〜10000ppmの範囲が適
しており、1ppmを下回ると効果がなく、10000
ppmを越えると、表面の濡れ性が増加し、経時変化が
大きくなる。
【0038】炭素を含む原料ガスとしては、メタン、エ
タン、プロパン、ペンタン等の一般式Cn H2n+2で示さ
れるパラフィン系炭化水素;エチレン、プロピレン、ブ
チレン、ペンテン等の一般式Cn H2nで示されるオレフ
ィン系炭化水素;アセチレン、アリレン、ブチン等の一
般式Cn H2n-2で示されるアセチレン系炭化水素等の脂
肪族炭化水素;シクロプロパン、シクロブタン、シクロ
ペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプテン、シクロブ
テン、シクロペンテン、シクロヘキセン等の脂環式炭化
水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、ア
ントラセン等の芳香族炭化水素又はそれらの置換体を挙
げることができる。これらの炭化水素は枝分かれ構造が
あってもよく、また、ハロゲン置換体であってもよい。
例えば、四塩化炭素、クロロホルム、四フッ化炭素、ト
リフルオロメタン、クロロトリフルオロメタン、ジクロ
ロジフルオロメタン、ブロモトリフルオロメタン、パー
フルオロエタン、パーフルオロプロパン等のハロゲン化
炭化水素を用いることができる。以上列記した炭化の原
料は、常温でガス状であってもよいし、固体状又は液状
であってもよい。固体状又は液状の場合は、気化して用
いられる。酸素を含む原料ガスとしては、O2 、N
2 O、CO、CO2 などを用いることができる。
タン、プロパン、ペンタン等の一般式Cn H2n+2で示さ
れるパラフィン系炭化水素;エチレン、プロピレン、ブ
チレン、ペンテン等の一般式Cn H2nで示されるオレフ
ィン系炭化水素;アセチレン、アリレン、ブチン等の一
般式Cn H2n-2で示されるアセチレン系炭化水素等の脂
肪族炭化水素;シクロプロパン、シクロブタン、シクロ
ペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプテン、シクロブ
テン、シクロペンテン、シクロヘキセン等の脂環式炭化
水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、ア
ントラセン等の芳香族炭化水素又はそれらの置換体を挙
げることができる。これらの炭化水素は枝分かれ構造が
あってもよく、また、ハロゲン置換体であってもよい。
例えば、四塩化炭素、クロロホルム、四フッ化炭素、ト
リフルオロメタン、クロロトリフルオロメタン、ジクロ
ロジフルオロメタン、ブロモトリフルオロメタン、パー
フルオロエタン、パーフルオロプロパン等のハロゲン化
炭化水素を用いることができる。以上列記した炭化の原
料は、常温でガス状であってもよいし、固体状又は液状
であってもよい。固体状又は液状の場合は、気化して用
いられる。酸素を含む原料ガスとしては、O2 、N
2 O、CO、CO2 などを用いることができる。
【0039】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例で詳しく説
明する。 〔実施例1〕厚さ1mmのAl製円筒状支持体上に電荷
注入阻止層、電荷発生層及び電荷輸送層の各層からな
り、及び、合計厚さ20μmの有機感光体の上に、膜厚
0.3μmの表面層を設けた感光体を作製した。
明する。 〔実施例1〕厚さ1mmのAl製円筒状支持体上に電荷
注入阻止層、電荷発生層及び電荷輸送層の各層からな
り、及び、合計厚さ20μmの有機感光体の上に、膜厚
0.3μmの表面層を設けた感光体を作製した。
【0040】電荷注入阻止層は、ジルコニウムのアセチ
ルアセトン・アルコキシド化合物とシランカップリング
剤を1:1の重量比で溶剤に溶解し、塗布後乾燥効果
し、1μmの層厚を得た。次に、フタロシアニン顔料を
ポリビニリデン樹脂に5:2の重量比で分散した電荷発
生層を0.1μm浸漬塗布により形成した。その上に、
ポリエーボネート樹脂にトリフェニルアミン系の正孔輸
送分子を重量比で3:2で分散した。
ルアセトン・アルコキシド化合物とシランカップリング
剤を1:1の重量比で溶剤に溶解し、塗布後乾燥効果
し、1μmの層厚を得た。次に、フタロシアニン顔料を
ポリビニリデン樹脂に5:2の重量比で分散した電荷発
生層を0.1μm浸漬塗布により形成した。その上に、
ポリエーボネート樹脂にトリフェニルアミン系の正孔輸
送分子を重量比で3:2で分散した。
【0041】次に、この有機感光体を真空槽に入れて真
空排気しながら150℃まで加熱した。次いで、シラン
ガス及び窒素ガスの混合ガスを導入し、グロー放電分解
することにより、膜厚0.5μmの表面層を形成した。
その際の成膜条件は次の通りてあった。 100%シランガス流量 : 10cm3 /min 窒素ガス流量 : 200cm3 /min 反応器内圧 : 66.6Pa 放電電力 : 400W 放電時間 : 10min 放電周波数 : 13.56MHz 支持体温度 : 150℃
空排気しながら150℃まで加熱した。次いで、シラン
ガス及び窒素ガスの混合ガスを導入し、グロー放電分解
することにより、膜厚0.5μmの表面層を形成した。
その際の成膜条件は次の通りてあった。 100%シランガス流量 : 10cm3 /min 窒素ガス流量 : 200cm3 /min 反応器内圧 : 66.6Pa 放電電力 : 400W 放電時間 : 10min 放電周波数 : 13.56MHz 支持体温度 : 150℃
【0042】得られた表面層のN/Siの原子比は0.
9であり、水素量は7原子%であった。また、表面層の
赤外スペクトル伸縮振動の吸光度はN−H>Si−Hの
関係(相対比が3:1)を有していた。また、電子写真
感光体表面の純水との接触角は95°であった。なお、
原子比は、XPS(X線光電子分光法)を用いて測定
し、水素量は赤外分光光度計(FT−IR)により、N
−HとGe−Hの伸縮振動の吸収強度を測定し、定法で
水素量を求めた。また、この表面層の接着性を粘着テー
プにより測定したところ、傷がない場合には、剥離しな
かった。なお、表面層にナイフ等で傷を付けて測定する
と若干剥離が認められた。
9であり、水素量は7原子%であった。また、表面層の
赤外スペクトル伸縮振動の吸光度はN−H>Si−Hの
関係(相対比が3:1)を有していた。また、電子写真
感光体表面の純水との接触角は95°であった。なお、
原子比は、XPS(X線光電子分光法)を用いて測定
し、水素量は赤外分光光度計(FT−IR)により、N
−HとGe−Hの伸縮振動の吸収強度を測定し、定法で
水素量を求めた。また、この表面層の接着性を粘着テー
プにより測定したところ、傷がない場合には、剥離しな
かった。なお、表面層にナイフ等で傷を付けて測定する
と若干剥離が認められた。
【0043】この電子写真感光体を実験用に改造した富
士ゼロックス社製XP−11プリンターに組み込み、プ
リントテストを行った。このプリンターにはドラムヒー
ターは無く、また、クリーニングはブレードクリーニン
グである。帯電電位は550Vで残留電位は50Vであ
った。また、繰り返しによっても電気特性は安定してい
た。現像剤として1成分現像剤を使用し、磁気ブラシ現
像を行った。得られた画像は鮮明であり、しかも、カブ
リは全く認められなかった。10万枚プリント後も画像
ボケや感光体表面トナーのフィルミングによる画像ムラ
も認められなかった。そのときの表面層の摩耗量は測定
可能量(0.01μm)以下であった。なお、表面層を
省略すると、膜厚が20μmから11μmに減少した。
士ゼロックス社製XP−11プリンターに組み込み、プ
リントテストを行った。このプリンターにはドラムヒー
ターは無く、また、クリーニングはブレードクリーニン
グである。帯電電位は550Vで残留電位は50Vであ
った。また、繰り返しによっても電気特性は安定してい
た。現像剤として1成分現像剤を使用し、磁気ブラシ現
像を行った。得られた画像は鮮明であり、しかも、カブ
リは全く認められなかった。10万枚プリント後も画像
ボケや感光体表面トナーのフィルミングによる画像ムラ
も認められなかった。そのときの表面層の摩耗量は測定
可能量(0.01μm)以下であった。なお、表面層を
省略すると、膜厚が20μmから11μmに減少した。
【0044】〔実施例2〕実施例1と同じ有機感光体に
中間層と表面層を形成した。次いで、シランガス、窒素
ガスの混合ガスを導入し、グロー放電分解することによ
り、光導電層の上に膜厚0.1μmの中間層を形成し
た。その際の成膜条件は次のとおりであった。 100%シランガス流量 : 10cm3 /min 窒素ガス流量 : 100cm3 /min 反応器内圧 : 66.6Pa 放電電力 : 200W 放電時間 : 10min 基板温度 : 150℃
中間層と表面層を形成した。次いで、シランガス、窒素
ガスの混合ガスを導入し、グロー放電分解することによ
り、光導電層の上に膜厚0.1μmの中間層を形成し
た。その際の成膜条件は次のとおりであった。 100%シランガス流量 : 10cm3 /min 窒素ガス流量 : 100cm3 /min 反応器内圧 : 66.6Pa 放電電力 : 200W 放電時間 : 10min 基板温度 : 150℃
【0045】次いで、中間層の上に、膜厚0.3μmの
表面層を形成した。その際の成膜条件は次のとおりであ
った。 100%シランガス流量 : 10cm3 /min 100%窒素ガス流量 : 200cm3 /min 反応器内圧 : 66.6Pa 放電電力 : 400W 放電時間 : 10min 基板温度 : 150℃
表面層を形成した。その際の成膜条件は次のとおりであ
った。 100%シランガス流量 : 10cm3 /min 100%窒素ガス流量 : 200cm3 /min 反応器内圧 : 66.6Pa 放電電力 : 400W 放電時間 : 10min 基板温度 : 150℃
【0046】得られた表面層のN/Siの原子比は1.
1であり、水素量は5原子%であった。また、表面層の
赤外スペクトル伸縮振動の吸光度はN−H>Si−Hの
関係を有していた。電子写真感光体表面の純水との接触
角は97°であった。この電子写真感光体について、実
施例1と同様にプリントテストを行った。帯電電位は−
550Vで残留電位は−50Vであった。また、繰り返
しによっても電気特性は安定していた。得られた画像は
鮮明であり、しかも、カブリは全く認められなかった。
10万枚プリント後も画像ボケや感光体表面トナーのフ
ィルミングによる画像ムラも認められなかった。また、
この表面層の接着性を粘着テープにより測定したとこ
ろ、傷がない場合には、剥離しなかった。さらに、表面
層にナイフ等で傷を付けて測定したが剥離は認められな
かった。
1であり、水素量は5原子%であった。また、表面層の
赤外スペクトル伸縮振動の吸光度はN−H>Si−Hの
関係を有していた。電子写真感光体表面の純水との接触
角は97°であった。この電子写真感光体について、実
施例1と同様にプリントテストを行った。帯電電位は−
550Vで残留電位は−50Vであった。また、繰り返
しによっても電気特性は安定していた。得られた画像は
鮮明であり、しかも、カブリは全く認められなかった。
10万枚プリント後も画像ボケや感光体表面トナーのフ
ィルミングによる画像ムラも認められなかった。また、
この表面層の接着性を粘着テープにより測定したとこ
ろ、傷がない場合には、剥離しなかった。さらに、表面
層にナイフ等で傷を付けて測定したが剥離は認められな
かった。
【0047】〔実施例3〕表面層にホウ素をドーピング
した以外は、実施例2と同じ電子写真感光体を実施例2
と同様に作製した。表面層の成膜条件は次のとおりであ
った。 100%シランガス流量 : 10cm3 /min 窒素ガス希釈100ppmB2 H6 ガス流量 : 200cm3 /min 反応器内圧 : 66.6Pa 放電電力 : 400W 放電時間 : 10min 基板温度 : 150℃
した以外は、実施例2と同じ電子写真感光体を実施例2
と同様に作製した。表面層の成膜条件は次のとおりであ
った。 100%シランガス流量 : 10cm3 /min 窒素ガス希釈100ppmB2 H6 ガス流量 : 200cm3 /min 反応器内圧 : 66.6Pa 放電電力 : 400W 放電時間 : 10min 基板温度 : 150℃
【0048】得られた表面層のN/Siの原子比は1.
0であり、水素量は10原子%であった。また、表面層
の赤外スペクトル伸縮振動の吸光度はN−H>Si−H
の関係を有していた。また電子写真感光体表面の純水と
の接触角は95°であった。この電子写真感光体につい
て、実施例1と同様にプリントテストを行った。帯電電
位は−530Vで残留電位はホウ素添加により−20V
と低くなった。また、繰り返しによっても電気特性は安
定していた。得られた画像は鮮明であり、しかも、カブ
リは全く認められなかった。10万枚プリント後も画像
ボケや感光体表面トナーのフィルミングによる画像ムラ
も認められなかった。また、この表面層の接着性を粘着
テープにより測定したところ、傷がない場合には、剥離
しなかった。さらに、表面層にナイフ等で傷を付けて測
定したが剥離は認められなかった。
0であり、水素量は10原子%であった。また、表面層
の赤外スペクトル伸縮振動の吸光度はN−H>Si−H
の関係を有していた。また電子写真感光体表面の純水と
の接触角は95°であった。この電子写真感光体につい
て、実施例1と同様にプリントテストを行った。帯電電
位は−530Vで残留電位はホウ素添加により−20V
と低くなった。また、繰り返しによっても電気特性は安
定していた。得られた画像は鮮明であり、しかも、カブ
リは全く認められなかった。10万枚プリント後も画像
ボケや感光体表面トナーのフィルミングによる画像ムラ
も認められなかった。また、この表面層の接着性を粘着
テープにより測定したところ、傷がない場合には、剥離
しなかった。さらに、表面層にナイフ等で傷を付けて測
定したが剥離は認められなかった。
【0049】〔実施例4〕実施例1と同じ有機感光体の
中間層の上に、シランガス、SiF4 ガス及び窒素希釈
B2 H6 の混合ガスを導入し、グロー放電分解すること
により、膜厚0.3μmの表面層を形成した。その際の
成膜条件は次のとおりであった。 100%シランガス流量 : 5cm3 /min 100%SiF4 ガス流量 : 5cm3 /min 窒素希釈B2 H6 ガス流量 : 200cm3 /min 反応器内圧 : 66.6Pa 放電電力 : 400W 放電時間 : 5min 基板温度 : 150℃
中間層の上に、シランガス、SiF4 ガス及び窒素希釈
B2 H6 の混合ガスを導入し、グロー放電分解すること
により、膜厚0.3μmの表面層を形成した。その際の
成膜条件は次のとおりであった。 100%シランガス流量 : 5cm3 /min 100%SiF4 ガス流量 : 5cm3 /min 窒素希釈B2 H6 ガス流量 : 200cm3 /min 反応器内圧 : 66.6Pa 放電電力 : 400W 放電時間 : 5min 基板温度 : 150℃
【0050】得られた表面層のN/Siの原子比は0.
9、水素量は8原子%、ホウ素量は0.1原子%、フッ
素量は5原子%であった。また、表面層の赤外スペクト
ル伸縮振動の吸光度はN−H>Si−Hの関係を有して
いた。電子写真感光体表面の純水との接触角は100°
であった。この電子写真感光体について、実施例1と同
様にプリントテストを行った。帯電電位は−550Vで
残留電位はホウ素添加により−20Vと低くなった。ま
た、繰り返しによっても電気特性は安定していた。得ら
れた画像は鮮明であり、しかも、カブリは全く認められ
なかった。10万枚プリント後も画像ボケや感光体表面
トナーのフィルミングによる画像ムラも認められなかっ
た。また、この表面層の接着性を粘着テープにより測定
したところ、傷がない場合には、剥離しなかった。さら
に、表面層にナイフ等で傷を付けて測定したが剥離は認
められなかった。
9、水素量は8原子%、ホウ素量は0.1原子%、フッ
素量は5原子%であった。また、表面層の赤外スペクト
ル伸縮振動の吸光度はN−H>Si−Hの関係を有して
いた。電子写真感光体表面の純水との接触角は100°
であった。この電子写真感光体について、実施例1と同
様にプリントテストを行った。帯電電位は−550Vで
残留電位はホウ素添加により−20Vと低くなった。ま
た、繰り返しによっても電気特性は安定していた。得ら
れた画像は鮮明であり、しかも、カブリは全く認められ
なかった。10万枚プリント後も画像ボケや感光体表面
トナーのフィルミングによる画像ムラも認められなかっ
た。また、この表面層の接着性を粘着テープにより測定
したところ、傷がない場合には、剥離しなかった。さら
に、表面層にナイフ等で傷を付けて測定したが剥離は認
められなかった。
【0051】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を採用することに
より、高硬度で耐摩耗性に優れ、かつ、低摩耗力表面及
び低エネルギー表面を有し、耐酸化性が良好であり、電
気特性、光学特性が良好で、多数枚にわたり良好な画像
を得ることができる有機感光体を提供することができ
る。
より、高硬度で耐摩耗性に優れ、かつ、低摩耗力表面及
び低エネルギー表面を有し、耐酸化性が良好であり、電
気特性、光学特性が良好で、多数枚にわたり良好な画像
を得ることができる有機感光体を提供することができ
る。
【図1】本発明の電子写真感光体の1例である模式的断
面図である。
面図である。
【図2】本発明の電子写真感光体の他の1例である模式
的断面図である。
的断面図である。
【図3】本発明の電子写真感光体の他の1例である模式
的断面図である。
的断面図である。
【図4】本発明の電子写真感光体の他の1例である模式
的断面図である。
的断面図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 導電性基板上に少なくとも有機光導電層
と表面層を備えた電子写真感光体において、前記表面層
が窒素を含有するアモルファスシリコンからなり、表面
層の赤外スペクトル伸縮振動の吸光度がN−H>Si−
Hの関係を有することを特徴とする電子写真感光体。 - 【請求項2】 導電性基板上に少なくとも有機光導電層
と表面層を備えた電子写真感光体において、前記表面層
が窒素を含有するアモルファスシリコンからなり、前記
表面層の赤外スペクトル伸縮振動の吸光度がN−H>S
i−Hの関係を有し、水素量が1〜10原子%の範囲に
あることを特徴とする電子写真感光体。 - 【請求項3】 導電性基板上に少なくとも有機光導電層
と表面層を備えた電子写真感光体において、前記表面層
が窒素、並びに、第III 族元素及び/又は第V族元素を
含有するアモルファスシリコンからなり、かつ、前記表
面層の赤外スペクトル伸縮振動の吸光度がN−H>Si
−Hの関係を有し、水素量が1〜10原子%の範囲にあ
ることを特徴とする電子写真感光体。 - 【請求項4】 導電性基板上に少なくとも有機光導電層
と表面層を備えた電子写真感光体において、前記表面層
が窒素及びハロゲンを含有するアモルファスシリコンか
らなり、表面層の赤外スペクトル伸縮振動の吸光度がN
−H>Si−Hの関係を有することを特徴とする電子写
真感光体。 - 【請求項5】 導電性基板上に少なくとも有機光導電層
と表面層を備えた電子写真感光体において、前記表面層
が窒素及びハロゲンを含有するアモルファスシリコンか
らなり、前記表面層の赤外スペクトル伸縮振動の吸光度
がN−H>Si−Hの関係を有し、水素量が1〜10原
子%の範囲にあることを特徴とする電子写真感光体。 - 【請求項6】 導電性基板上に少なくとも有機光導電層
と表面層を備えた電子写真感光体において、前記表面層
が窒素、ハロゲン、並びに、第III 族元素及び/又は第
V族元素を含有するアモルファスシリコンからなり、か
つ、前記表面層の赤外スペクトル伸縮振動の吸光度がN
−H>Si−Hの関係を有し、水素量が1〜10原子%
の範囲にあることを特徴とする電子写真感光体。 - 【請求項7】 表面層が純水との接触角が85°〜14
0°の範囲にあることを特徴とする請求項1〜6のいず
れか1項に記載の電子写真感光体。 - 【請求項8】 表面層と光導電層との間に中間層を設け
てなることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に
記載の電子写真感光体。 - 【請求項9】 有機光導電層が、電荷輸送層と電荷発生
層とからなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか
1項に記載の電子写真感光体。 - 【請求項10】 導電性基板上に少なくとも有機光導電
層と表面層を形成する方法において、水素化けい素ガス
及び/又はハロゲン化けい素ガス、並びに、窒素ガスを
原料にし、水素ガスを添加せずに、基板温度を80〜2
00℃に加熱しながら、グロー放電法で分解し、赤外ス
ペクトル伸縮振動の吸光度がN−H>Si−Hの関係を
有する表面層を形成することを特徴とする電子写真感光
体の製造方法。 - 【請求項11】 導電性基板上に少なくとも有機光導電
層と表面層を形成する方法において、水素化けい素ガス
及び/又はハロゲン化けい素ガス、並びに、第III 族元
素又は第V族元素成分を添加した窒素ガスを原料とし、
水素ガスを添加せずに、基板温度を80〜200℃に加
熱しながら、グロー放電法で分解し、赤外スペクトル伸
縮振動の吸光度がN−H>Si−Hの関係を有する表面
層を形成することを特徴とする電子写真感光体の製造方
法。 - 【請求項12】 像形成部材を帯電する工程、前記像形
成部材に潜像を形成する工程、前記像形成部材上の潜像
を現像する工程を有する画像形成方法において、請求項
1〜9のうちいずれか1項に記載の感光体を使用するこ
とを特徴とする画像形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21371694A JPH0876397A (ja) | 1994-09-07 | 1994-09-07 | 電子写真感光体及びその製造方法並びに画像形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21371694A JPH0876397A (ja) | 1994-09-07 | 1994-09-07 | 電子写真感光体及びその製造方法並びに画像形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0876397A true JPH0876397A (ja) | 1996-03-22 |
Family
ID=16643815
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21371694A Pending JPH0876397A (ja) | 1994-09-07 | 1994-09-07 | 電子写真感光体及びその製造方法並びに画像形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0876397A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006049327A1 (ja) * | 2004-11-05 | 2006-05-11 | Canon Kabushiki Kaisha | 電子写真感光体及びこれを用いた電子写真装置 |
JP2008076877A (ja) * | 2006-09-22 | 2008-04-03 | Fuji Xerox Co Ltd | 電子写真感光体、画像形成装置およびプロセスカートリッジ |
JP2019184683A (ja) * | 2018-04-03 | 2019-10-24 | 富士ゼロックス株式会社 | 正帯電型電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 |
-
1994
- 1994-09-07 JP JP21371694A patent/JPH0876397A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006049327A1 (ja) * | 2004-11-05 | 2006-05-11 | Canon Kabushiki Kaisha | 電子写真感光体及びこれを用いた電子写真装置 |
US7229731B2 (en) | 2004-11-05 | 2007-06-12 | Canon Kabushiki Kaisha | Electrophotographic photosensitive member and electrophotographic apparatus using the electrophotographic photosensitive member |
JP2008076877A (ja) * | 2006-09-22 | 2008-04-03 | Fuji Xerox Co Ltd | 電子写真感光体、画像形成装置およびプロセスカートリッジ |
JP2019184683A (ja) * | 2018-04-03 | 2019-10-24 | 富士ゼロックス株式会社 | 正帯電型電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 |
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