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JPH0874870A - シャフトを嵌合部材に圧入してなる機械要素 - Google Patents

シャフトを嵌合部材に圧入してなる機械要素

Info

Publication number
JPH0874870A
JPH0874870A JP6206310A JP20631094A JPH0874870A JP H0874870 A JPH0874870 A JP H0874870A JP 6206310 A JP6206310 A JP 6206310A JP 20631094 A JP20631094 A JP 20631094A JP H0874870 A JPH0874870 A JP H0874870A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaft
fitting
shaft hole
fitting member
cam piece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6206310A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Matsuo
章 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Piston Ring Co Ltd
Original Assignee
Nippon Piston Ring Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Piston Ring Co Ltd filed Critical Nippon Piston Ring Co Ltd
Priority to JP6206310A priority Critical patent/JPH0874870A/ja
Publication of JPH0874870A publication Critical patent/JPH0874870A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】シャフトの嵌合領域外周面に転造加工を施して
隆起部を形成し、嵌合部材の軸孔の少なくとも一部にそ
の隆起部の外径よりも小さい内径の内周面を形成し、そ
の軸孔に隆起部を圧入して嵌合部材とシャフトとを一体
に組み立てた機械要素の繰り返し荷重に対する強度を向
上する。 【構成】シャフト1の嵌合領域に形成した隆起部2とそ
の隆起部に嵌着した嵌合部材10の軸孔11の間に生ず
る空隙に合成樹脂5又は金属を充填した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシャフトをそれとは別体
として焼結、鍛造、鋳造等により製作したカム等の嵌合
部材に圧入嵌合してなる機械要素の改良に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】カムピースをシャフトに圧入嵌合して組
み立てたカムシャフトは、特開昭63−297707号
によって公知である。このカムシャフトは転造等の加工
によりシャフトの嵌合領域の外周面にねじ状の隆起部を
形成し、そのシャフト隆起部をカムピースの内周面に設
けた突出部によって切削してそこに溝を形成するよう
に、カムとシャフトを圧入嵌合して組み立てたものであ
る。しかし、この公知のカムシャフトには次のような問
題点があった。 1.カムピース軸案突出部によってシャフト隆起部を切
削するため、カムピースを硬質にシャフトを軟質にしな
ければならないが、軟質な中空シャフトは切削により強
度が低下するから、中空シャフトは厚肉となり、シャフ
トの軽量化が制限される。 2.シャフト隆起部をカムピース軸孔突出部によって切
削するときに生ずる切粉の処理に手間を要する。 3.カムピースが焼結合金材のみからなる場合、カムピ
ース軸孔突出部が、切削嵌合時に割れることが多く、た
とえ切削嵌合時に割れなくても、使用中に高負荷がかか
ると割れるおそれがある。
【0003】これらの問題は圧入嵌合時にカムピース軸
孔突出部によってシャフト隆起部を切削して、カムとシ
ャフトを嵌着させたことに起因する。したがって、カム
ピース軸孔とシャフト隆起部を切削ではなく、塑性変形
によって嵌着すれば問題は解決する。このためには、カ
ムピース軸孔の形状はシャフト隆起部を切削せずに塑性
変形させるのに適したものでなくてはならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】カムピース軸孔の内径
はどの部分も常にシャフト(嵌合部を除く)外径よりも
大きく、シャフトの隆起部の谷径は常にシャフト外径よ
りも小さいから、カムピース軸孔内周面とシャフト嵌合
領域外周面の間には必ず空隙が生ずる。カムピースにシ
ャフトを圧入したときに、シャフト隆起部を切削せず、
カムピース軸孔とシャフト隆起部の塑性変形及び又は弾
性変形によってカムピースとシャフトを一体に組み立て
たカムシャフトは、嵌合時にカムピースが割れるおそれ
はないが、使用中の高負荷によってカムピースが割れる
おそれがあった。この割れはカムピースがシャフトに嵌
着していない間隙部分に発生するから、カムピースの間
隙部分が受ける繰り返し荷重による変形に起因する。
【0005】本発明は上記問題を解決ためになされたも
のであり、その目的とするところは、シャフトの嵌合領
域外周面に転造加工を施して隆起部を形成し、その隆起
部に嵌合部材の軸孔を圧入嵌合して組み立てた機械要素
であって、使用中の高負荷によって嵌合部材が破損する
おそれのないものを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明が採用する手段は、シャフトの嵌合領域の外
周面に、転造加工を施して隆起部を形成し、カムピース
等の嵌合部材の軸孔内周面の少なくとも一部の内径を隆
起部の外径よりも小さく形成し、隆起部を軸孔に圧入し
て塑性変形及び又は弾性変形させることにより嵌合部材
をシャフトに嵌着し、シャフト嵌合領域外周面と嵌合部
材軸孔内周面の間に生ずる間隙に合成樹脂又は金属ろう
を充填したことにある。
【0007】
【作用】先に述べたとおり、シャフトの嵌合領域と嵌合
部材の軸孔の間には必ず空隙が存在するが、その空隙は
そこに充填した合成樹脂又は金属ろうによって埋められ
る。したがって、嵌合部材の空隙が存在した部分が半径
方向の繰り返し荷重を受けても変形は非常に小さいから
破損するおそれはない。
【0008】
【実施例】本発明の機械要素を図面に示す実施例に基づ
いて説明する。図1に示すように、シャフトの嵌合領域
外周面にローレット加工を施して軸方向に隆起部2が延
長する平目ローレットを形成する。シャフト1の嵌合領
域を除く部分の外径はD0であり、嵌合領域の隆起部2
の山3の外径D1はシャフト外径D0よりも大きい。
【0009】図2のカムピース10はカムプロフィール
を規定する焼結合金製のアウターピース13と、低炭素
鋼製非焼結材のインナーピース12とからなる。アウタ
ーピース13の内周面とインナーピース12の外周面は
液相焼結により拡散結合している。インナーピース12
の軸孔11は10角形であり、その対辺距離である最小
内径D3はシャフト隆起部の山の外径D1よりも小さい
が、対角距離である最大内径D2はシャフト隆起部の山
の外径D1よりも大きい。
【0010】図3に示すように、シャフト1の隆起部2
に嫌気性合成樹脂5をコーティングして隆起部2の谷4
を埋める。コーティング後のシャフト隆起部の外径は図
2のカムピース10の最大内径D3と同程度とする。コ
ーティングした合成樹脂が柔軟なうちに、図4に矢印で
示すように、図1のカムシャフト1の嵌合領域に図2の
カムピース10を圧入すると、インナーピース12のシ
ャフト隆起部山径よりも小径の部分は塑性変形及び又は
弾性変形してシャフトの隆起部に嵌着接合する。10角
形軸孔11の最大内径に近い角部において、インナーピ
ース12とシャフトは直接接合しないため空隙を生ずる
が、その空隙は嫌気性合成樹脂5によって埋まり、この
インナーピース12の軸孔11の角部に繰り返し荷重が
作用しても、合成樹脂5が充填されているため、角部の
変形は極めてわずかである。したがって、カムピースの
繰り返し荷重に対する強度は向上するから、負荷トルク
を増大させることが可能になる。
【0011】図5に示すように、インナーピースのな
い、軸孔11を設けた単層構造のカムピース10を使用
することも可能である。又、カムピースは焼結合金製に
限る必要はなく、鍛造したものでも、鋳造したものでも
よい。又、軸孔形状は多角形に限る必要はなく、円形、
又は楕円形にすることも可能である。実施例はシャフト
の嵌合領域に形成する隆起部として平目ローレットを示
したが、平目ローレットに限る必要はなく、ねじ状の斜
目ローレットでも、交差状の綾目ローレットでもよい。
充填材としてシャフトの隆起部にコーチングする合成樹
脂は嫌気性樹脂の他に熱硬化性樹脂を使用することも可
能であり、又、接着材をコーチィングすることも可能で
ある。シャフト隆起部とカムピース軸孔の間隙に金属を
充填する場合はロウ付金属、例えば、銅ろうを使用す
る。実施例の機械要素はカムシャフトであるが、歯車、
ロータにシャフトを圧入して歯車軸、ロータ軸を組み立
てることも可能である。
【0012】
【発明の効果】上記のとおり、本発明の機械要素はシャ
フトの嵌合領域外周面に転造加工を施して隆起部を形成
し、その隆起部にそれよりも少なくとも部分的に内径が
小さい軸孔を備えた嵌合部材を圧入して組み立てたもの
であるが、従来のシャフトの嵌合領域と嵌合部材の軸孔
の間に必ず生ずる空隙をそのままにしていたものとは異
なり、シャフトの嵌合領域と嵌合部材の軸孔の間の空隙
に合成樹脂又は金属を充填したから、嵌合部材の空隙が
存在する部分の繰り返し荷重に対する強度が向上し、そ
れによって安全性が高くなり、負荷トルクも増大すると
いう優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明の一実施例のカムシャフトを構成する
シャフトの要部を示す正面図、
【図2】は本発明の一実施例のカムシャフトを構成する
カムピースの平面図、
【図3】は図1のシャフトを合成樹脂コーティングした
状態を示す拡大横断面図、
【図4】は図1のシャフトに図2のカムピースを圧入す
る状態を示す縦断面図、
【図5】は別の実施例の図2に相当する図、
【符号の説明】
1:シャフト、2:隆起部、3:山、4:谷、5:合成
樹脂、10:カムピース、11:軸孔、12:インナー
ピース、13:アウターピース
【手続補正書】
【提出日】平成6年9月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】カムピースをシャフトに圧入嵌合して組
み立てたカムシャフトは、特開昭63−297707号
によって公知である。このカムシャフトは転造等の加工
によりシャフトの嵌合領域の外周面にねじ状の隆起部を
形成し、そのシャフト隆起部をカムピースの内周面に設
けた突出部によって切削してそこに溝を形成するよう
に、カムとシャフトを圧入嵌合して組み立てたものであ
る。しかし、この公知のカムシャフトには次のような問
題点があった。 1.カムピース軸突出部によってシャフト隆起部を切
削するため、カムピースを硬質にシャフトを軟質にしな
ければならないが、軟質な中空シャフトは切削により強
度が低下するから、中空シャフトは厚肉となり、シャフ
トの軽量化が制限される。 2.シャフト隆起部をカムピース軸孔突出部によって切
削するときに生ずる切粉の処理に手間を要する。 3.カムピースが焼結合金材のみからなる場合、カムピ
ース軸孔突出部が、切削嵌合時に割れることが多く、た
とえ切削嵌合時に割れなくても、使用中に高負荷がかか
ると割れるおそれがある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】本発明は上記問題を解決するためになされ
たものであり、その目的とするところは、シャフトの嵌
合領域外周面に転造加工を施して隆起部を形成し、その
隆起部に嵌合部材の軸孔を圧入嵌合して組み立てた機械
要素であって、使用中の高負荷によって嵌合部材が破損
するおそれのないものを提供することにある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】図3に示すように、シャフト1の隆起部2
に嫌気性合成樹脂5をコーティングして隆起部2の谷4
を埋める。コーティング後のシャフト隆起部の外径は図
2のカムピース10の最大内径D2と同程度とする。コ
ーティングした合成樹脂が柔軟なうちに、図4に矢印で
示すように、図1のカムシャフト1の嵌合領域に図2の
カムピース10を圧入すると、インナーピース12のシ
ャフト隆起部山径よりも小径の部分は塑性変形及び又は
弾性変形してシャフトの隆起部に嵌着接合する。10角
形軸孔11の最大内径に近い角部において、インナーピ
ース12とシャフトは直接接合しないため空隙を生ずる
が、その空隙は嫌気性合成樹脂5によって埋まり、この
インナーピース12の軸孔11の角部に繰り返し荷重が
作用しても、合成樹脂5が充填されているため、角部の
変形は極めてわずかである。したがって、カムピースの
繰り返し荷重に対する強度は向上するから、負荷トルク
を増大させることが可能になる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】図5に示すように、インナーピースのな
い、軸孔11を設けた単層構造のカムピース10を使用
することも可能である。又、カムピースは焼結合金製に
限る必要はなく、鍛造したものでも、鋳造したものでも
よい。又、軸孔形状は多角形に限る必要はなく、円形、
又は楕円形にすることも可能である。実施例はシャフト
の嵌合領域に形成する隆起部として平目ローレットを示
したが、平目ローレットに限る必要はなく、ねじ状の斜
目ローレットでも、交差状の綾目ローレットでもよい。
充填材としてシャフトの隆起部にコーティングする合成
樹脂は嫌気性樹脂の他に熱硬化性樹脂を使用することも
可能であり、又、接着材をコーティングすることも可能
である。シャフト隆起部とカムピース軸孔の間隙に金属
を充填する場合はロウ付金属、例えば、銅ろうを使用す
る。実施例の機械要素はカムシャフトであるが、歯車、
ロータにシャフトを圧入して歯車軸、ロータ軸を組み立
てることも可能である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シャフト(1)の嵌合領域の外周面に転造
    加工を施して隆起部(2)を形成し、嵌合部材(10)
    の軸孔(11)に前記隆起部(2)の外径よりも小さい
    内径を少なくとも一部に形成し、前記軸孔に前記隆起部
    を圧入して塑性変形及び又は弾性変形により前記嵌合部
    材と前記シャフトを一体に組み立てた機械要素であっ
    て、前記シャフト嵌合領域と前記軸孔の間に生ずる間隙
    に合成樹脂又は金属ろうを充填したことを特徴とするシ
    ャフトを嵌合部材に圧入してなる機械要素。
JP6206310A 1994-08-31 1994-08-31 シャフトを嵌合部材に圧入してなる機械要素 Pending JPH0874870A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6206310A JPH0874870A (ja) 1994-08-31 1994-08-31 シャフトを嵌合部材に圧入してなる機械要素

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6206310A JPH0874870A (ja) 1994-08-31 1994-08-31 シャフトを嵌合部材に圧入してなる機械要素

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0874870A true JPH0874870A (ja) 1996-03-19

Family

ID=16521190

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6206310A Pending JPH0874870A (ja) 1994-08-31 1994-08-31 シャフトを嵌合部材に圧入してなる機械要素

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JP (1) JPH0874870A (ja)

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040316