JPH0862229A - 薄膜膜質測定装置、薄膜膜質測定方法、及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
薄膜膜質測定装置、薄膜膜質測定方法、及び半導体装置の製造方法Info
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- JPH0862229A JPH0862229A JP6196576A JP19657694A JPH0862229A JP H0862229 A JPH0862229 A JP H0862229A JP 6196576 A JP6196576 A JP 6196576A JP 19657694 A JP19657694 A JP 19657694A JP H0862229 A JPH0862229 A JP H0862229A
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- B82Y35/00—Methods or apparatus for measurement or analysis of nanostructures
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- G—PHYSICS
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- G01R—MEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
- G01R1/00—Details of instruments or arrangements of the types included in groups G01R5/00 - G01R13/00 and G01R31/00
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- G01R1/06727—Cantilever beams
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- Y10S977/00—Nanotechnology
- Y10S977/84—Manufacture, treatment, or detection of nanostructure
- Y10S977/849—Manufacture, treatment, or detection of nanostructure with scanning probe
- Y10S977/852—Manufacture, treatment, or detection of nanostructure with scanning probe for detection of specific nanostructure sample or nanostructure-related property
- Y10S977/854—Semiconductor sample
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- Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 この発明は半導体素子等の試料表面の薄膜の
電気的特性を正確に把握することを目的とする。 【構成】 試料3とカンチレバー1の探針2の間に三角
波電圧Vを印加し、この時に試料3表面の薄膜3aを介
して流れる電流Iを探針2側で測定することによりI/
V特性を求め、かつ制御回路70が試料3を支持するピ
エゾ素子6に電圧を印加することにより探針2と薄膜3
aの間の距離を一定にして、薄膜3a表面の複数の各測
定点でI/V特性の測定を行う。
電気的特性を正確に把握することを目的とする。 【構成】 試料3とカンチレバー1の探針2の間に三角
波電圧Vを印加し、この時に試料3表面の薄膜3aを介
して流れる電流Iを探針2側で測定することによりI/
V特性を求め、かつ制御回路70が試料3を支持するピ
エゾ素子6に電圧を印加することにより探針2と薄膜3
aの間の距離を一定にして、薄膜3a表面の複数の各測
定点でI/V特性の測定を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、試料表面の薄膜膜質
測定、特に電気的特性の測定を行うための薄膜膜質測定
装置及び測定方法に関する。また、この発明は、この薄
膜膜質測定方法を用いた半導体装置の製造方法にも関す
る。
測定、特に電気的特性の測定を行うための薄膜膜質測定
装置及び測定方法に関する。また、この発明は、この薄
膜膜質測定方法を用いた半導体装置の製造方法にも関す
る。
【0002】
【従来の技術】図14に従来の原子間力顕微鏡を示す。
これは例えば、特願平5−26841号或は特願平5−
259869号に記載されている(但しこれらの出願は
現段階ではまだ公開されていない)。半導体レーザ装置
4から発せられたレーザ光は、カンチレバー1の上面に
収束され、その反射光がフォトダイオード検出器5に入
射する。このフォトダイオード検出器5は、カンチレバ
ー1からの反射光の位置ズレを検出することにより、カ
ンチレバー1の先端部に設けられた探針2と被測定試料
3との間に働く原子間力によるカンチレバー1の微小な
「たわみ」を感知する。
これは例えば、特願平5−26841号或は特願平5−
259869号に記載されている(但しこれらの出願は
現段階ではまだ公開されていない)。半導体レーザ装置
4から発せられたレーザ光は、カンチレバー1の上面に
収束され、その反射光がフォトダイオード検出器5に入
射する。このフォトダイオード検出器5は、カンチレバ
ー1からの反射光の位置ズレを検出することにより、カ
ンチレバー1の先端部に設けられた探針2と被測定試料
3との間に働く原子間力によるカンチレバー1の微小な
「たわみ」を感知する。
【0003】この原子間力顕微鏡により被測定試料3の
表面凹凸像を測定する動作について説明する。まず、フ
ォトダイオード検出器5上の一定の位置にカンチレバー
1からの反射光が入射するように、コントローラ7を用
いて円筒型ピエゾ素子6のZ電極に電圧を加え、被測定
試料3をZ方向(上下方向)に動かしてフィードバック制
御させる。このようにして円筒型ピエゾ素子6をZ方向
にフィードバック動作させつつ、コンピュータ8からコ
ントローラ7を介してピエゾ素子6のXY電極に電圧を
加えることにより、被測定試料3をXY方向にも同時に
走査させる。このときコントローラ7から円筒型ピエゾ
素子6に印加したXYZ方向の各電圧をコンピュータ8
で読み取ることにより、試料表面の凹凸像を得ることが
可能となる。
表面凹凸像を測定する動作について説明する。まず、フ
ォトダイオード検出器5上の一定の位置にカンチレバー
1からの反射光が入射するように、コントローラ7を用
いて円筒型ピエゾ素子6のZ電極に電圧を加え、被測定
試料3をZ方向(上下方向)に動かしてフィードバック制
御させる。このようにして円筒型ピエゾ素子6をZ方向
にフィードバック動作させつつ、コンピュータ8からコ
ントローラ7を介してピエゾ素子6のXY電極に電圧を
加えることにより、被測定試料3をXY方向にも同時に
走査させる。このときコントローラ7から円筒型ピエゾ
素子6に印加したXYZ方向の各電圧をコンピュータ8
で読み取ることにより、試料表面の凹凸像を得ることが
可能となる。
【0004】ところで、こうした原子間力顕微鏡を改良
して、試料表面に形成された絶縁膜の絶縁耐圧測定を行
う試みが最近なされた。図15には例えば、Jpn. J. Ap
pl.Phys. Vol. 32 (1993) pp. 290-293で発表された、
原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope)と走査型ト
ンネル顕微鏡(Scanning Tunneling Microscope)とを組
み合わせた、試料表面の絶縁膜の絶縁耐圧測定を行うた
めのAFM/STM装置の概略図を示す。
して、試料表面に形成された絶縁膜の絶縁耐圧測定を行
う試みが最近なされた。図15には例えば、Jpn. J. Ap
pl.Phys. Vol. 32 (1993) pp. 290-293で発表された、
原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope)と走査型ト
ンネル顕微鏡(Scanning Tunneling Microscope)とを組
み合わせた、試料表面の絶縁膜の絶縁耐圧測定を行うた
めのAFM/STM装置の概略図を示す。
【0005】図15のAFM/STM装置において、被
測定試料3の表面凹凸像(AFM像)を測定する方法は、
図14に示したものと殆ど同じである。但し、カンチレ
バー1の先端部に設けられた探針2と被測定試料3との
間に働く原子間力によるカンチレバー1の微小な「たわ
み」は、光ファイバ5aを介して、光の干渉を利用した
フォトダイオード検出器5により検出される。そして出
力端子T4からAFM像信号を読み取ることにより、被
測定試料3の表面凹凸像(AFM像)を得る。
測定試料3の表面凹凸像(AFM像)を測定する方法は、
図14に示したものと殆ど同じである。但し、カンチレ
バー1の先端部に設けられた探針2と被測定試料3との
間に働く原子間力によるカンチレバー1の微小な「たわ
み」は、光ファイバ5aを介して、光の干渉を利用した
フォトダイオード検出器5により検出される。そして出
力端子T4からAFM像信号を読み取ることにより、被
測定試料3の表面凹凸像(AFM像)を得る。
【0006】試料表面の絶縁膜の絶縁耐圧測定を行う場
合には、被測定試料3の表面に10nm程度の厚みの酸
化膜3aが形成されており、この酸化膜3aの絶縁破壊
を観察する。カンチレバー1には定電圧電源79が接続
されており、一方、被測定試料3にはプリアンプ22を
介して出力端子T3が接続されており、この出力端子T
3からSTM像信号を読み取るようになっている。
合には、被測定試料3の表面に10nm程度の厚みの酸
化膜3aが形成されており、この酸化膜3aの絶縁破壊
を観察する。カンチレバー1には定電圧電源79が接続
されており、一方、被測定試料3にはプリアンプ22を
介して出力端子T3が接続されており、この出力端子T
3からSTM像信号を読み取るようになっている。
【0007】すなわち、適当な定電圧をカンチレバー1
に接続した定電圧電源79から探針2に印加し、これに
より酸化膜3aを介して探針2と試料3との間に流れる
微小電流を、プリアンプ22を介して出力端子T3から
得るものである。カンチレバー1の先端に設けられてい
る探針2は、イオン注入法により導電処理が施されてい
る。
に接続した定電圧電源79から探針2に印加し、これに
より酸化膜3aを介して探針2と試料3との間に流れる
微小電流を、プリアンプ22を介して出力端子T3から
得るものである。カンチレバー1の先端に設けられてい
る探針2は、イオン注入法により導電処理が施されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の薄膜膜質測定装
置は以上のように構成されていたので、一定の電圧に対
する絶縁膜の電流分布しか得ることができず、例えば一
般的な電流電圧特性(I/V特性)を測定することはでき
なかった。さらに、例えば絶縁破壊電圧が不明の絶縁膜
を測定する場合、予め測定装置で定められている定電圧
を探針に印加した時に、必要以上の過電流が絶縁膜を介
して探針と試料との間に流れる可能性があり、絶縁膜あ
るいはさらには探針および試料にも及ぶ程のダメージを
与えてしまう恐れがあった。このように、従来の薄膜膜
質測定装置では、I/V特性の測定ができず、また被測
定試料に必要以上のダメージを与えてしまう恐れがある
等の問題点があった。
置は以上のように構成されていたので、一定の電圧に対
する絶縁膜の電流分布しか得ることができず、例えば一
般的な電流電圧特性(I/V特性)を測定することはでき
なかった。さらに、例えば絶縁破壊電圧が不明の絶縁膜
を測定する場合、予め測定装置で定められている定電圧
を探針に印加した時に、必要以上の過電流が絶縁膜を介
して探針と試料との間に流れる可能性があり、絶縁膜あ
るいはさらには探針および試料にも及ぶ程のダメージを
与えてしまう恐れがあった。このように、従来の薄膜膜
質測定装置では、I/V特性の測定ができず、また被測
定試料に必要以上のダメージを与えてしまう恐れがある
等の問題点があった。
【0009】この発明は上記のような従来の問題点を解
消するためになされたもので、被測定試料表面の薄膜
(絶縁層に限らず)のI/V特性の測定が可能で、さらに
必要以上に被測定試料にダメージを加えることのない薄
膜膜質測定装置及び方法を提供することを目的とする。
また、この発明は、このような薄膜膜質測定方法を用い
た半導体装置の製造方法を提供することもまた目的とし
ている。
消するためになされたもので、被測定試料表面の薄膜
(絶縁層に限らず)のI/V特性の測定が可能で、さらに
必要以上に被測定試料にダメージを加えることのない薄
膜膜質測定装置及び方法を提供することを目的とする。
また、この発明は、このような薄膜膜質測定方法を用い
た半導体装置の製造方法を提供することもまた目的とし
ている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的に鑑み、この
発明の第1の発明は、試料表面の薄膜上の複数の各測定
点でI/V特性データを測定する測定手段と、上記測定
手段で測定されたI/V特性データから表面電流分布像
を形成する像形成手段と、を備えたことを特徴とする薄
膜膜質測定装置にある。
発明の第1の発明は、試料表面の薄膜上の複数の各測定
点でI/V特性データを測定する測定手段と、上記測定
手段で測定されたI/V特性データから表面電流分布像
を形成する像形成手段と、を備えたことを特徴とする薄
膜膜質測定装置にある。
【0011】この発明の第2の発明は、上記測定手段が
上記各測定点でさらに凹凸像データを測定し、上記像形
成手段が上記測定手段で測定された凹凸像データから表
面凹凸像を形成すると共に、この表面凹凸像に対応して
I/V特性データから表面電流分布像を形成することを
特徴とする請求項1の薄膜膜質測定装置にある。
上記各測定点でさらに凹凸像データを測定し、上記像形
成手段が上記測定手段で測定された凹凸像データから表
面凹凸像を形成すると共に、この表面凹凸像に対応して
I/V特性データから表面電流分布像を形成することを
特徴とする請求項1の薄膜膜質測定装置にある。
【0012】この発明の第3の発明は、上記測定手段が
先端部に探針を設けたカンチレバーを使用した原子間力
顕微鏡を含むと共に、上記カンチレバーの探針と上記薄
膜とを一定の間隔に保つためのフィードバック・ループ
を有し、上記I/V特性の測定時には、上記フィードバ
ック・ループを開状態とするフィードバック・ループ開
閉切換手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2の
薄膜膜質測定装置にある。
先端部に探針を設けたカンチレバーを使用した原子間力
顕微鏡を含むと共に、上記カンチレバーの探針と上記薄
膜とを一定の間隔に保つためのフィードバック・ループ
を有し、上記I/V特性の測定時には、上記フィードバ
ック・ループを開状態とするフィードバック・ループ開
閉切換手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2の
薄膜膜質測定装置にある。
【0013】この発明の第4の発明は、上記I/V特性
の測定時に上記薄膜を介して探針と試料の間に過剰電流
が流れるのを防止する過剰電流防止手段をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の
薄膜膜質測定装置にある。
の測定時に上記薄膜を介して探針と試料の間に過剰電流
が流れるのを防止する過剰電流防止手段をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の
薄膜膜質測定装置にある。
【0014】この発明の第5の発明は、上記カンチレバ
ーおよびその探針にコートされている導電性コート膜
が、融点の高い導電性物質で形成されていることを特徴
とする請求項1ないし4のいずれかに記載の薄膜膜質測
定装置にある。
ーおよびその探針にコートされている導電性コート膜
が、融点の高い導電性物質で形成されていることを特徴
とする請求項1ないし4のいずれかに記載の薄膜膜質測
定装置にある。
【0015】この発明の第6の発明は、先端部に探針を
有するカンチレバーを設けた原子間力顕微鏡により、試
料表面の薄膜上の複数の各測定点でI/V特性データを
測定し、上記I/V特性データから表面電流分布像を形
成することを特徴とする薄膜膜質測定方法にある。
有するカンチレバーを設けた原子間力顕微鏡により、試
料表面の薄膜上の複数の各測定点でI/V特性データを
測定し、上記I/V特性データから表面電流分布像を形
成することを特徴とする薄膜膜質測定方法にある。
【0016】この発明の第7の発明は、半導体装置の製
造方法において、先端部に探針を有するカンチレバーを
設けた原子間力顕微鏡により、絶縁層上の複数の各測定
点でI/V特性データを測定し、このI/V特性データ
から表面電流分布像を形成する検査工程を含む、ことを
特徴とする半導体装置の製造方法にある。
造方法において、先端部に探針を有するカンチレバーを
設けた原子間力顕微鏡により、絶縁層上の複数の各測定
点でI/V特性データを測定し、このI/V特性データ
から表面電流分布像を形成する検査工程を含む、ことを
特徴とする半導体装置の製造方法にある。
【0017】
【作用】この発明の第1の発明では、試料表面の薄膜上
の複数の各測定点でI/V特性データを測定し、このI
/V特性データから表面電流分布像を形成するように
し、薄膜の全測定点でのI/V特性の把握を可能にし
た。
の複数の各測定点でI/V特性データを測定し、このI
/V特性データから表面電流分布像を形成するように
し、薄膜の全測定点でのI/V特性の把握を可能にし
た。
【0018】この発明の第2の発明では、上記測定手段
が各測定点でさらに凹凸像データを測定し、上記像形成
手段が測定手段で測定された凹凸像データから表面凹凸
像を形成すると共に、この表面凹凸像に対応してI/V
特性データから表面電流分布像を形成するようにして、
表面凹凸像と表面電流分布像の関連付けを可能にした。
が各測定点でさらに凹凸像データを測定し、上記像形成
手段が測定手段で測定された凹凸像データから表面凹凸
像を形成すると共に、この表面凹凸像に対応してI/V
特性データから表面電流分布像を形成するようにして、
表面凹凸像と表面電流分布像の関連付けを可能にした。
【0019】この発明の第3の発明では、上記測定手段
として先端部に探針を設けたカンチレバーを使用した原
子間力顕微鏡を使用し、さらにこの原子間力顕微鏡がカ
ンチレバーの探針と薄膜とを一定の間隔に保つためのフ
ィードバック・ループを含むものにおいて、I/V特性
の測定時にはフィードバック・ループを開状態とするフ
ィードバック・ループ開閉切換手段を設け、I/V特性
測定時の急激に流れる電流による影響を受けずに、動作
を安定させるようにした。
として先端部に探針を設けたカンチレバーを使用した原
子間力顕微鏡を使用し、さらにこの原子間力顕微鏡がカ
ンチレバーの探針と薄膜とを一定の間隔に保つためのフ
ィードバック・ループを含むものにおいて、I/V特性
の測定時にはフィードバック・ループを開状態とするフ
ィードバック・ループ開閉切換手段を設け、I/V特性
測定時の急激に流れる電流による影響を受けずに、動作
を安定させるようにした。
【0020】この発明の第4の発明では、I/V特性の
測定時に薄膜を介して探針と試料の間に過剰電流が流れ
るのを防止する過剰電流防止手段をさらに設け、測定装
置が過剰電流によるダメージを受けるのを防止した。
測定時に薄膜を介して探針と試料の間に過剰電流が流れ
るのを防止する過剰電流防止手段をさらに設け、測定装
置が過剰電流によるダメージを受けるのを防止した。
【0021】この発明の第5の発明では、カンチレバー
およびその探針にコートされている導電性コート膜を融
点の高い導電性物質で形成し、過剰電流により溶解する
のを防止した。
およびその探針にコートされている導電性コート膜を融
点の高い導電性物質で形成し、過剰電流により溶解する
のを防止した。
【0022】この発明の第6の発明では、先端部に探針
を有するカンチレバーを設けた原子間力顕微鏡により、
試料表面の薄膜上の複数の各測定点でI/V特性データ
を測定し、I/V特性データから表面電流分布像を形成
し、薄膜の全測定点でのI/V特性の把握を可能にし
た。
を有するカンチレバーを設けた原子間力顕微鏡により、
試料表面の薄膜上の複数の各測定点でI/V特性データ
を測定し、I/V特性データから表面電流分布像を形成
し、薄膜の全測定点でのI/V特性の把握を可能にし
た。
【0023】この発明の第7の発明では、半導体装置の
製造方法において、先端部に探針を有するカンチレバー
を設けた原子間力顕微鏡により、絶縁膜上の複数の各測
定点でI/V特性データを測定し、このI/V特性デー
タから表面電流分布像を形成し、絶縁膜の絶縁特性を正
確に把握することを可能にした。
製造方法において、先端部に探針を有するカンチレバー
を設けた原子間力顕微鏡により、絶縁膜上の複数の各測
定点でI/V特性データを測定し、このI/V特性デー
タから表面電流分布像を形成し、絶縁膜の絶縁特性を正
確に把握することを可能にした。
【0024】
【実施例】以下、この発明の実施例を図に従って説明す
る。 実施例1.図1にこの発明に係るI/V特性の測定を行
う薄膜膜質測定装置の構成を示す。半導体レーザ装置4
の下方にカンチレバー1が配置され、カンチレバー1の
下に円筒型ピエゾ素子6が配置されている。カンチレバ
ー1の上方にはフォトダイオード検出器5が配置され、
このフォトダイオード検出器5に円筒型ピエゾ素子6を
XYZ方向に走査するための制御回路70が接続されて
いる。また、カンチレバー1にはプリアンプ22が接続
され、さらにこのプリアンプ22の出力側はA/Dコン
バータ77を介してコンピュータ71に接続されてい
る。一方、表面薄膜として酸化膜3aが形成されている
被測定試料3の本体部には、高圧増幅器14c、フィル
タ9a、D/Aコンバータ78を順に介してコンピュー
タ71に接続されている。これらの部材により測定手段
が形成されている。
る。 実施例1.図1にこの発明に係るI/V特性の測定を行
う薄膜膜質測定装置の構成を示す。半導体レーザ装置4
の下方にカンチレバー1が配置され、カンチレバー1の
下に円筒型ピエゾ素子6が配置されている。カンチレバ
ー1の上方にはフォトダイオード検出器5が配置され、
このフォトダイオード検出器5に円筒型ピエゾ素子6を
XYZ方向に走査するための制御回路70が接続されて
いる。また、カンチレバー1にはプリアンプ22が接続
され、さらにこのプリアンプ22の出力側はA/Dコン
バータ77を介してコンピュータ71に接続されてい
る。一方、表面薄膜として酸化膜3aが形成されている
被測定試料3の本体部には、高圧増幅器14c、フィル
タ9a、D/Aコンバータ78を順に介してコンピュー
タ71に接続されている。これらの部材により測定手段
が形成されている。
【0025】さらに、制御回路70にA/Dコンバータ
73、75及びD/Aコンバータ74、76を介してコ
ンピュータ71が接続されている。コンピュータ71は
内蔵するプログラム71aに従って動作する。コンピュ
ータ71にはRAMディスク72およびディスプレイ7
9が接続されている。コンピュータ71によりこの発明
の像形成手段が形成されている。
73、75及びD/Aコンバータ74、76を介してコ
ンピュータ71が接続されている。コンピュータ71は
内蔵するプログラム71aに従って動作する。コンピュ
ータ71にはRAMディスク72およびディスプレイ7
9が接続されている。コンピュータ71によりこの発明
の像形成手段が形成されている。
【0026】制御回路70は、フォトダイオード検出器
5の出力に接続されたフィルタ9を有し、このフィルタ
9にスイッチ15及び16を介して差動増幅器10が接
続されている。さらに、差動増幅器10に積分増幅回路
11及び比例増幅回路12が並列に接続されており、こ
れら増幅回路11及び12の出力に加算回路13が接続
されている。この加算回路13の出力はAFM(原子間
力顕微鏡)像信号出力端子T1に接続されると共に、高
圧増幅器14aを介してピエゾ素子6のZ電極に接続さ
れている。また、高圧増幅器14aの入力側には、コン
ピュータ71からD/Aコンバータ74を介してZ駆動
用電圧を入力するための入力端子T2が接続されてい
る。19はZ駆動用電圧の微調整用の増幅器である。さ
らに、制御回路70にはコンピュータ71からの指令に
より、ピエゾ素子6のXY電極にXY走査用電圧を印加
するための高圧増幅器14bが設けられている。なお、
17、18はフォース・カーブ測定用のスイッチである
が、この発明には特に関係ないので、説明は省略する。
5の出力に接続されたフィルタ9を有し、このフィルタ
9にスイッチ15及び16を介して差動増幅器10が接
続されている。さらに、差動増幅器10に積分増幅回路
11及び比例増幅回路12が並列に接続されており、こ
れら増幅回路11及び12の出力に加算回路13が接続
されている。この加算回路13の出力はAFM(原子間
力顕微鏡)像信号出力端子T1に接続されると共に、高
圧増幅器14aを介してピエゾ素子6のZ電極に接続さ
れている。また、高圧増幅器14aの入力側には、コン
ピュータ71からD/Aコンバータ74を介してZ駆動
用電圧を入力するための入力端子T2が接続されてい
る。19はZ駆動用電圧の微調整用の増幅器である。さ
らに、制御回路70にはコンピュータ71からの指令に
より、ピエゾ素子6のXY電極にXY走査用電圧を印加
するための高圧増幅器14bが設けられている。なお、
17、18はフォース・カーブ測定用のスイッチである
が、この発明には特に関係ないので、説明は省略する。
【0027】なお、各スイッチ15〜18の開閉動作も
このコンピュータ71によって行われる(制御線特に図
示せず)。さらにカンチレバー1の符号2aは探針2お
よびカンチレバー1を覆う導電性コート膜を示し、これ
に関して実施例3以降で説明する。
このコンピュータ71によって行われる(制御線特に図
示せず)。さらにカンチレバー1の符号2aは探針2お
よびカンチレバー1を覆う導電性コート膜を示し、これ
に関して実施例3以降で説明する。
【0028】次に、動作について説明する。この薄膜膜
質測定装置における表面凹凸像データの測定動作は、基
本的には上述した従来の原子間力顕微鏡の動作と同様で
ある。まず、図1において、制御回路70内のスイッチ
15がオンされると共にスイッチ16がオフされる。半
導体レーザ装置4から発せられたレーザ光はカンチレバ
ー1の上面に照射され、その反射光がフォトダイオード
検出器5に入射する。このフォトダイオード検出器5
は、反射光の位置ズレを検出することにより、カンチレ
バー1の先端部に設けられた探針2とピエゾ素子6に保
持された被測定試料3との間に働く原子間力によるカン
チレバー1の微小な「たわみ」を感知する。
質測定装置における表面凹凸像データの測定動作は、基
本的には上述した従来の原子間力顕微鏡の動作と同様で
ある。まず、図1において、制御回路70内のスイッチ
15がオンされると共にスイッチ16がオフされる。半
導体レーザ装置4から発せられたレーザ光はカンチレバ
ー1の上面に照射され、その反射光がフォトダイオード
検出器5に入射する。このフォトダイオード検出器5
は、反射光の位置ズレを検出することにより、カンチレ
バー1の先端部に設けられた探針2とピエゾ素子6に保
持された被測定試料3との間に働く原子間力によるカン
チレバー1の微小な「たわみ」を感知する。
【0029】フォトダイオード検出器5の出力信号は制
御回路70内でフィルタ9を介して差動増幅器10に送
られ、ここでコンピュータ71からD/Aコンバータ7
6を介して差動増幅器10に与えられた基準電圧と比較
される。差動増幅器10の出力は積分増幅回路11と比
例増幅回路12とでそれぞれ増幅された後、次段の加算
回路13で加算され、さらに高圧増幅器14aで高圧化
されてZ方向制御電圧としてピエゾ素子6のZ電極に印
加される。これにより、フィードバック・ループが形成
されている。
御回路70内でフィルタ9を介して差動増幅器10に送
られ、ここでコンピュータ71からD/Aコンバータ7
6を介して差動増幅器10に与えられた基準電圧と比較
される。差動増幅器10の出力は積分増幅回路11と比
例増幅回路12とでそれぞれ増幅された後、次段の加算
回路13で加算され、さらに高圧増幅器14aで高圧化
されてZ方向制御電圧としてピエゾ素子6のZ電極に印
加される。これにより、フィードバック・ループが形成
されている。
【0030】このようにして、フォトダイオード検出器
5の出力レベルが一定となるように試料3のZ方向の位
置がフィードバック制御される。加算回路13の出力側
に接続された出力端子T1からA/Dコンバータ73を
介して凹凸像(AFM像)データがコンピュータ71に取
り込まれる。
5の出力レベルが一定となるように試料3のZ方向の位
置がフィードバック制御される。加算回路13の出力側
に接続された出力端子T1からA/Dコンバータ73を
介して凹凸像(AFM像)データがコンピュータ71に取
り込まれる。
【0031】次に、I/V特性を求めるための測定動作
について説明する。ここで、I/V特性とは、試料表面
を構成する薄膜のI/V特性を意味する。まず、制御回
路70内のスイッチ15をオン、スイッチ16をオフと
してフィードバック・ループを閉状態とする。次に、こ
のフィードバック・ループが閉状態のままで、コンピュ
ータ71からD/Aコンバータ78、フィルタ9aを介
して高圧増幅器14cに0Vから±220Vまでの範囲
内で所望の三角波電圧を被測定試料3に供給させる。す
るとこの電圧に誘起されて、酸化膜3aを介して探針2
と試料3との間に微小電流が流れる。この微小電流はプ
リアンプ22で増幅され、A/Dコンバータ77を介し
てコンピュータ71に供給されることで、酸化膜3a上
の一測定点に関するI/V特性測定データがコンピュー
タ71に取り込まれる。なお、D/Aコンバータ78か
ら出力される三角波電圧を発生する信号はコンピュータ
71からのディジタル信号をアナログ信号に変換したも
のであるため、信号が細かい階段状の要素を含んでお
り、フィルタ9aはこれを平滑するために設けられたも
のである。
について説明する。ここで、I/V特性とは、試料表面
を構成する薄膜のI/V特性を意味する。まず、制御回
路70内のスイッチ15をオン、スイッチ16をオフと
してフィードバック・ループを閉状態とする。次に、こ
のフィードバック・ループが閉状態のままで、コンピュ
ータ71からD/Aコンバータ78、フィルタ9aを介
して高圧増幅器14cに0Vから±220Vまでの範囲
内で所望の三角波電圧を被測定試料3に供給させる。す
るとこの電圧に誘起されて、酸化膜3aを介して探針2
と試料3との間に微小電流が流れる。この微小電流はプ
リアンプ22で増幅され、A/Dコンバータ77を介し
てコンピュータ71に供給されることで、酸化膜3a上
の一測定点に関するI/V特性測定データがコンピュー
タ71に取り込まれる。なお、D/Aコンバータ78か
ら出力される三角波電圧を発生する信号はコンピュータ
71からのディジタル信号をアナログ信号に変換したも
のであるため、信号が細かい階段状の要素を含んでお
り、フィルタ9aはこれを平滑するために設けられたも
のである。
【0032】この発明に係る薄膜膜質測定装置では、被
測定試料3の表面に設定された複数の測定点の全てにお
いて表面凹凸像データの測定とI/V特性データの測定
を行う。図2は、凹凸像データの測定動作とI/V特性
データの測定動作のタイミングを示す図である。図2に
おいて、(a)は試料表面の薄膜である酸化膜上を移動す
る探針の移動状態を示す。(b)は各測定点での時間tに
対する印加電圧Vとその時に流れる微小電流Iとの関係
を示すタイミングチャートであり、縦軸は被測定試料に
印加する電圧Vおよび酸化膜を介して探針と試料との間
に流れる微小電流Iを示し、横軸は時間tを示す。
測定試料3の表面に設定された複数の測定点の全てにお
いて表面凹凸像データの測定とI/V特性データの測定
を行う。図2は、凹凸像データの測定動作とI/V特性
データの測定動作のタイミングを示す図である。図2に
おいて、(a)は試料表面の薄膜である酸化膜上を移動す
る探針の移動状態を示す。(b)は各測定点での時間tに
対する印加電圧Vとその時に流れる微小電流Iとの関係
を示すタイミングチャートであり、縦軸は被測定試料に
印加する電圧Vおよび酸化膜を介して探針と試料との間
に流れる微小電流Iを示し、横軸は時間tを示す。
【0033】フィードバック・ループを閉状態のまま、
カンチレバー1の探針2と試料3との間に働く原子間力
を一定に保った状態で、探針2の下へ被測定試料3の表
面(例えば酸化膜3a)の第1の測定点P1がくるように
被測定試料3をXY方向に移動させる。そして、時刻t
1で表面凹凸像データの測定を行って、測定データをR
AMディスク72に記憶させた後、時刻t2で試料3に
例えば試料電圧20Vの三角波(図2の(b)に図示)もし
くは複数の三角波からなるノコギリ波電圧を印加してI
/V特性データの測定(例えば0Vから所望電圧値まで
100点の電流値測定)を行う。時刻t3でI/V特性
データの測定が終了すると、このI/V特性データの測
定結果もRAMディスク72に記憶させる。これと同時
に、時刻t3からt4の間にコンピュータ71は探針2
の下へ試料3表面の第2の測定点P2が位置するように
被測定試料3を移動させる。その後、時刻t5にこの第
2の測定点P2について表面凹凸像データの測定を行
い、さらに時刻t6でI/V特性データの測定を行う。
カンチレバー1の探針2と試料3との間に働く原子間力
を一定に保った状態で、探針2の下へ被測定試料3の表
面(例えば酸化膜3a)の第1の測定点P1がくるように
被測定試料3をXY方向に移動させる。そして、時刻t
1で表面凹凸像データの測定を行って、測定データをR
AMディスク72に記憶させた後、時刻t2で試料3に
例えば試料電圧20Vの三角波(図2の(b)に図示)もし
くは複数の三角波からなるノコギリ波電圧を印加してI
/V特性データの測定(例えば0Vから所望電圧値まで
100点の電流値測定)を行う。時刻t3でI/V特性
データの測定が終了すると、このI/V特性データの測
定結果もRAMディスク72に記憶させる。これと同時
に、時刻t3からt4の間にコンピュータ71は探針2
の下へ試料3表面の第2の測定点P2が位置するように
被測定試料3を移動させる。その後、時刻t5にこの第
2の測定点P2について表面凹凸像データの測定を行
い、さらに時刻t6でI/V特性データの測定を行う。
【0034】以下同様にして、試料3表面の観察領域に
設定された全ての測定点、例えば64×64点、あるい
は128×128点のそれぞれにおいて上述したシーケ
ンスを実行する。そしてコンピュータ71は各測定点で
得られた表面凹凸像データから観察領域の表面凹凸像を
形成する一方、各測定点で得られたI/V特性データか
ら表面電流分布像を形成する。これら表面凹凸像及び表
面電流分布像は例えば適当なディスプレイ79に表示さ
れる。これらの表面凹凸像及び表面電流分布像は、互い
に同一の測定点でほぼ同一時刻に取り込まれたデータか
ら形成されているので、互いに対比することにより、試
料3の表面状態を正確に把握することができる。
設定された全ての測定点、例えば64×64点、あるい
は128×128点のそれぞれにおいて上述したシーケ
ンスを実行する。そしてコンピュータ71は各測定点で
得られた表面凹凸像データから観察領域の表面凹凸像を
形成する一方、各測定点で得られたI/V特性データか
ら表面電流分布像を形成する。これら表面凹凸像及び表
面電流分布像は例えば適当なディスプレイ79に表示さ
れる。これらの表面凹凸像及び表面電流分布像は、互い
に同一の測定点でほぼ同一時刻に取り込まれたデータか
ら形成されているので、互いに対比することにより、試
料3の表面状態を正確に把握することができる。
【0035】図3にはこの実施例の方法により得られた
TiN膜(絶縁膜ではない)の測定結果を示す。図3の
(a)は表面凹凸像(AFM)を示し、明るい箇所が高い部
分となっている。(b)は表面電流分布像(CITS)(試
料バイアス+0.05V時)を示し、明るい箇所が電流が
大きい箇所を示している。そして(c)は、(a)中の+印
の1、2、3の各点におけるI/V特性を示す。このT
iN膜は、スパッタリング装置を用いて膜厚65nm
(ナノメータ)で形成したもので、いくつもの小さい粒子
状の表面凹凸(高さ7nm程度)が見られる。観察領域は
248nm×248nmで、I/V特性データ測定時の
印加試料電圧Vは+0.1V、測定点数は64×64点
である。これら表面凹凸像及び表面電流分布像、さらに
I/V特性を対比させることにより、TiN膜がメタリ
ックな伝導を示し、粒子間である境界部分の電流量が支
配的となっていることがわかる。
TiN膜(絶縁膜ではない)の測定結果を示す。図3の
(a)は表面凹凸像(AFM)を示し、明るい箇所が高い部
分となっている。(b)は表面電流分布像(CITS)(試
料バイアス+0.05V時)を示し、明るい箇所が電流が
大きい箇所を示している。そして(c)は、(a)中の+印
の1、2、3の各点におけるI/V特性を示す。このT
iN膜は、スパッタリング装置を用いて膜厚65nm
(ナノメータ)で形成したもので、いくつもの小さい粒子
状の表面凹凸(高さ7nm程度)が見られる。観察領域は
248nm×248nmで、I/V特性データ測定時の
印加試料電圧Vは+0.1V、測定点数は64×64点
である。これら表面凹凸像及び表面電流分布像、さらに
I/V特性を対比させることにより、TiN膜がメタリ
ックな伝導を示し、粒子間である境界部分の電流量が支
配的となっていることがわかる。
【0036】また、この実施例の方法を用いて薄い酸化
膜の絶縁破壊特性評価を行った例を次に示す。図4の
(a)はこの絶縁破壊特性評価に用いた測定パターンを示
した図、(b)はこれの一部を拡大して示す模式図であ
る。本測定パターンでは200nmの膜厚の分離酸化膜
領域の中に、膜厚8.5nmで広さが1μm×4μmの
薄い酸化膜領域が形成されている。また図5の(a)は実
施例1の方法により得られた薄い酸化膜の表面凹凸像、
(b)は表面電流分布像を示す。観察領域は3465nm×34
65nmで、I/V特性データ測定時の印加試料電圧Vは
+29V、測定点数は64×64点である。図中、+印
の部分は、試料電流Iが非常によく流れ、薄い酸化膜の
絶縁破壊が発生した領域に対応している。
膜の絶縁破壊特性評価を行った例を次に示す。図4の
(a)はこの絶縁破壊特性評価に用いた測定パターンを示
した図、(b)はこれの一部を拡大して示す模式図であ
る。本測定パターンでは200nmの膜厚の分離酸化膜
領域の中に、膜厚8.5nmで広さが1μm×4μmの
薄い酸化膜領域が形成されている。また図5の(a)は実
施例1の方法により得られた薄い酸化膜の表面凹凸像、
(b)は表面電流分布像を示す。観察領域は3465nm×34
65nmで、I/V特性データ測定時の印加試料電圧Vは
+29V、測定点数は64×64点である。図中、+印
の部分は、試料電流Iが非常によく流れ、薄い酸化膜の
絶縁破壊が発生した領域に対応している。
【0037】図5に示した測定結果を模式的に表したも
のが図6である。図6の(a)は絶縁破壊発生箇所の模式
図、(b)は絶縁破壊発生箇所のI/V特性を示す。被測
定試料3に印加する電圧を、+22V、+24V、+2
9Vと上げていくにつれ、薄い酸化膜表面の+印1、
2、3のそれぞれの箇所で絶縁破壊が発生する。このよ
うに実施例1の装置および方法を用いて薄い酸化膜の絶
縁破壊の様子を評価することが可能である。
のが図6である。図6の(a)は絶縁破壊発生箇所の模式
図、(b)は絶縁破壊発生箇所のI/V特性を示す。被測
定試料3に印加する電圧を、+22V、+24V、+2
9Vと上げていくにつれ、薄い酸化膜表面の+印1、
2、3のそれぞれの箇所で絶縁破壊が発生する。このよ
うに実施例1の装置および方法を用いて薄い酸化膜の絶
縁破壊の様子を評価することが可能である。
【0038】また、この実施例の薄膜膜質測定装置で
は、被測定試料3からの電流を探針2で受けるようにし
ているので、探針2からの電流を被測定試料3側で受
け、これを測定するのに比べて、被測定試料3の本体部
の影響を受けにくく、より精度良く表面の薄膜のI/V
特性を測定することができる。
は、被測定試料3からの電流を探針2で受けるようにし
ているので、探針2からの電流を被測定試料3側で受
け、これを測定するのに比べて、被測定試料3の本体部
の影響を受けにくく、より精度良く表面の薄膜のI/V
特性を測定することができる。
【0039】実施例2.実施例1ではI/V特性データ
の測定を行う時に、フィードバック・ループが閉状態の
まま、時刻t2(図2参照)に被測定試料3に例えば試料
バイアス電圧20数Vの三角波もしくはノコギリ波電圧
を印加してI/V特性データの測定を行っている。しか
しながら、例えば薄い酸化膜の絶縁破壊の様子を評価す
る場合には、絶縁破壊箇所で非常に大きな電流が短時間
の間に酸化膜3aを介して探針2と試料3との間に流れ
ることがある。このような場合、探針2はこれによる衝
撃により急激に大きく振れたりすることがあるため、フ
ィードバック・ループを閉状態のまま維持しておくと、
フィードバック・ループが急峻な変化に応答できず、場
合によっては制御回路70中に故障が発生する等の恐れ
がある。そこで、I/V特性データ測定の時のみフィー
ドバック・ループを開状態とした方が、装置動作は安定
する。
の測定を行う時に、フィードバック・ループが閉状態の
まま、時刻t2(図2参照)に被測定試料3に例えば試料
バイアス電圧20数Vの三角波もしくはノコギリ波電圧
を印加してI/V特性データの測定を行っている。しか
しながら、例えば薄い酸化膜の絶縁破壊の様子を評価す
る場合には、絶縁破壊箇所で非常に大きな電流が短時間
の間に酸化膜3aを介して探針2と試料3との間に流れ
ることがある。このような場合、探針2はこれによる衝
撃により急激に大きく振れたりすることがあるため、フ
ィードバック・ループを閉状態のまま維持しておくと、
フィードバック・ループが急峻な変化に応答できず、場
合によっては制御回路70中に故障が発生する等の恐れ
がある。そこで、I/V特性データ測定の時のみフィー
ドバック・ループを開状態とした方が、装置動作は安定
する。
【0040】図7はI/V特性データ測定時のみフィー
ドバック・ループを開状態とした実施例2における測定
動作のタイミングを示す図である。図7の(a)は探針の
移動状態を示し、(b)は各測定点での時間tに対する印
加電圧Vとその時に流れる微小電流Iとの関係を示すタ
イミングチャートを示す。なお装置は図1に示すものと
基本的に同じである。そしてフィードバック・ループ開
閉切換手段はスイッチ15、16およびこれを制御する
コンピュータ71からなる。従って、コンピュータ71
内のプログラム71aの、スイッチ15、16の切換え
動作に関する内容が変更されている。
ドバック・ループを開状態とした実施例2における測定
動作のタイミングを示す図である。図7の(a)は探針の
移動状態を示し、(b)は各測定点での時間tに対する印
加電圧Vとその時に流れる微小電流Iとの関係を示すタ
イミングチャートを示す。なお装置は図1に示すものと
基本的に同じである。そしてフィードバック・ループ開
閉切換手段はスイッチ15、16およびこれを制御する
コンピュータ71からなる。従って、コンピュータ71
内のプログラム71aの、スイッチ15、16の切換え
動作に関する内容が変更されている。
【0041】まず、フィードバック・ループが閉状態の
まま、カンチレバー1の先端部に設けられた探針2と試
料3との間に働く原子間力を一定に保った状態で、探針
2の下へ試料3の表面の第1の測定点P1を移動する。
そして、時刻t1に表面凹凸像データの測定を行って、
測定データをRAMディスク72に記憶させる。次に、
時刻t1aにおいてフィードバック・ループを開状態と
する。ここでフィードバック・ループを開状態とするた
めに、図1におけるスイッチ15を開とし、スイッチ1
6を閉とすることにより差動増幅器10からの出力電圧
を0とすればよい。次に、フィードバック・ループが開
状態のまま時刻t2に試料3に例えば試料電圧20Vの
三角波もしくはノコギリ波電圧を印加してI/V特性デ
ータの測定(例えば0Vから所望電圧値まで100点の
電流値測定)を行う。時刻t3でI/V特性データの測
定が終了すると、このI/V特性データの測定結果もR
AMディスク72に記憶させる。
まま、カンチレバー1の先端部に設けられた探針2と試
料3との間に働く原子間力を一定に保った状態で、探針
2の下へ試料3の表面の第1の測定点P1を移動する。
そして、時刻t1に表面凹凸像データの測定を行って、
測定データをRAMディスク72に記憶させる。次に、
時刻t1aにおいてフィードバック・ループを開状態と
する。ここでフィードバック・ループを開状態とするた
めに、図1におけるスイッチ15を開とし、スイッチ1
6を閉とすることにより差動増幅器10からの出力電圧
を0とすればよい。次に、フィードバック・ループが開
状態のまま時刻t2に試料3に例えば試料電圧20Vの
三角波もしくはノコギリ波電圧を印加してI/V特性デ
ータの測定(例えば0Vから所望電圧値まで100点の
電流値測定)を行う。時刻t3でI/V特性データの測
定が終了すると、このI/V特性データの測定結果もR
AMディスク72に記憶させる。
【0042】次に、時刻t3aにおいてフィードバック
・ループを閉状態とした後、時刻t4までの間にコンピ
ュータ71は探針2の下へ試料3表面の第2の測定点P
2が位置するように試料3をXY方向に移動する。その
後時刻t5にこの第2の測定点P2について表面凹凸像
データの測定を行う。次に、時刻t5aにおいてフィー
ドバック・ループを開状態とし、その状態で時刻t6で
I/V特性データの測定を行う。
・ループを閉状態とした後、時刻t4までの間にコンピ
ュータ71は探針2の下へ試料3表面の第2の測定点P
2が位置するように試料3をXY方向に移動する。その
後時刻t5にこの第2の測定点P2について表面凹凸像
データの測定を行う。次に、時刻t5aにおいてフィー
ドバック・ループを開状態とし、その状態で時刻t6で
I/V特性データの測定を行う。
【0043】同様にして、試料3表面の観察領域に設定
された全ての測定点、例えば64×64点、あるいは1
28×128点のそれぞれにおいて上述したシーケンス
を実行する。そしてコンピュータ71は各測定点で得ら
れた表面凹凸像データから観察領域の表面凹凸像を形成
する一方、各測定点で得られたI/V特性データから表
面電流分布像を形成し、例えばディスプレイ79に表示
する。
された全ての測定点、例えば64×64点、あるいは1
28×128点のそれぞれにおいて上述したシーケンス
を実行する。そしてコンピュータ71は各測定点で得ら
れた表面凹凸像データから観察領域の表面凹凸像を形成
する一方、各測定点で得られたI/V特性データから表
面電流分布像を形成し、例えばディスプレイ79に表示
する。
【0044】このように、I/V特性データ測定の時の
みフィードバック・ループを開状態にすることにより、
薄膜膜質測定装置の動作は安定し、制御回路にダメージ
を与えることもなくなる。
みフィードバック・ループを開状態にすることにより、
薄膜膜質測定装置の動作は安定し、制御回路にダメージ
を与えることもなくなる。
【0045】実施例3.実施例1ではI/V特性データ
の測定を行う時に、時刻t2で試料3に例えば試料電圧
20数Vの三角波もしくはノコギリ波電圧を印加してI
/V特性データの測定を行っている。しかしながら、例
えば薄い酸化膜の絶縁破壊の様子を評価する場合には、
各測定点で絶縁破壊特性が異なり、また、絶縁破壊箇所
で非常に大きな電流が短時間の間に酸化膜3aを介して
探針2と試料3との間に流れる。このため、過剰電流の
ために探針2及びカンチレバー1を覆う導電性コート膜
2aがダメージを受ける。
の測定を行う時に、時刻t2で試料3に例えば試料電圧
20数Vの三角波もしくはノコギリ波電圧を印加してI
/V特性データの測定を行っている。しかしながら、例
えば薄い酸化膜の絶縁破壊の様子を評価する場合には、
各測定点で絶縁破壊特性が異なり、また、絶縁破壊箇所
で非常に大きな電流が短時間の間に酸化膜3aを介して
探針2と試料3との間に流れる。このため、過剰電流の
ために探針2及びカンチレバー1を覆う導電性コート膜
2aがダメージを受ける。
【0046】そこで、探針2と試料3との間に流れる電
流に制限値を設け、ある電流値以上の電流が探針2と試
料3間に流れないようにした。これにより、過剰電流の
ために探針2及びカンチレバー1を覆う導電性コート膜
2aがダメージを受けることを防止する。
流に制限値を設け、ある電流値以上の電流が探針2と試
料3間に流れないようにした。これにより、過剰電流の
ために探針2及びカンチレバー1を覆う導電性コート膜
2aがダメージを受けることを防止する。
【0047】図8は過剰電流防止動作を含む実施例3に
おける測定動作のタイミングを説明するための図であ
る。図7の(a)は探針の移動状態を示し、(b)は過剰電
流防止動作が無い場合の各測定点での時間tに対する印
加電圧Vとその時に流れる微小電流Iとの関係を示すタ
イミングチャート、(c)は過剰電流防止動作が有る場合
の各測定点での時間tに対する印加電圧Vとその時に流
れる微小電流Iとの関係を示すタイミングチャートを示
す。過剰電流防止動作は図1のコンピュータ71がプロ
グラム71aに従って行う。すなわち、コンピュータ7
1はプリアンプ22からの信号を受けており、これを予
め定められた所定値と比較し、越えた場合には試料3に
印加する電圧を0に戻すようにする。従ってプログラム
71aにはこのためのプログラムが追加されている。従
ってコンピュータ71が過剰電流防止手段を形成する。
おける測定動作のタイミングを説明するための図であ
る。図7の(a)は探針の移動状態を示し、(b)は過剰電
流防止動作が無い場合の各測定点での時間tに対する印
加電圧Vとその時に流れる微小電流Iとの関係を示すタ
イミングチャート、(c)は過剰電流防止動作が有る場合
の各測定点での時間tに対する印加電圧Vとその時に流
れる微小電流Iとの関係を示すタイミングチャートを示
す。過剰電流防止動作は図1のコンピュータ71がプロ
グラム71aに従って行う。すなわち、コンピュータ7
1はプリアンプ22からの信号を受けており、これを予
め定められた所定値と比較し、越えた場合には試料3に
印加する電圧を0に戻すようにする。従ってプログラム
71aにはこのためのプログラムが追加されている。従
ってコンピュータ71が過剰電流防止手段を形成する。
【0048】過剰電流防止動作が無い場合には、図8の
(b)に示すように、全ての測定点において固定電圧V1
までの電圧が試料3に印加されるため、例えば測定点P
2およびP3においては電流値I1以上の過剰電流S
1、S2が流れてしまう。そこで(b)に示すように例え
ばこの電流値I1を制限電流値と予め指定してやり、試
料電流IがI1に到達した時刻t7およびt8で、試料
3に印加する電圧を0Vに落すようにした。
(b)に示すように、全ての測定点において固定電圧V1
までの電圧が試料3に印加されるため、例えば測定点P
2およびP3においては電流値I1以上の過剰電流S
1、S2が流れてしまう。そこで(b)に示すように例え
ばこの電流値I1を制限電流値と予め指定してやり、試
料電流IがI1に到達した時刻t7およびt8で、試料
3に印加する電圧を0Vに落すようにした。
【0049】これにより、過剰電流のために探針2及び
カンチレバー1を覆う導電性コート膜2aがダメージを
受けることを防止することができた。
カンチレバー1を覆う導電性コート膜2aがダメージを
受けることを防止することができた。
【0050】実施例4.実施例1ではI/V特性データ
の測定を行う時、探針2及びカンチレバー1を覆う導電
性コート膜2aを一般の導電性コート膜とした。しかし
ながら、例えば薄い酸化膜の絶縁破壊の様子を評価する
場合には、絶縁破壊箇所で非常に大きな電流が短時間の
間に酸化膜3aを介して探針2と試料3との間に流れ
る。このため、過剰電流のために探針2及びカンチレバ
ー1を覆う導電性コート膜2aがダメージを受ける。そ
こで、導電性コート膜2aは過剰電流に強い、一般的に
蒸発温度の高い導電性物質を用いた方が有利である。
の測定を行う時、探針2及びカンチレバー1を覆う導電
性コート膜2aを一般の導電性コート膜とした。しかし
ながら、例えば薄い酸化膜の絶縁破壊の様子を評価する
場合には、絶縁破壊箇所で非常に大きな電流が短時間の
間に酸化膜3aを介して探針2と試料3との間に流れ
る。このため、過剰電流のために探針2及びカンチレバ
ー1を覆う導電性コート膜2aがダメージを受ける。そ
こで、導電性コート膜2aは過剰電流に強い、一般的に
蒸発温度の高い導電性物質を用いた方が有利である。
【0051】図9はカンチレバーをより詳細に示した図
であり、(a)はカンチレバーの下面を示す斜視図、(b)
は探針の先端が溶解した状態を示す図、(c)は(b)をさ
らに拡大した図である。図9の(a)に示されているよう
に、カンチレバー1は先端部に四角錐形状或は三角錐形
状の探針2が形成された例えばシリコンからなる板状の
ものであり、探針2を含む下面側に電気を流すために導
電性コート膜2aが形成されている。この導電性コート
膜2aは金等を蒸着して形成されるが、測定中に流れる
過剰電流により、探針2の先端部分の金(融点1063℃)が
溶けてしまう恐れがある。図9の(b)および(c)はこれ
を示すもので、金を真空蒸着装置(JEE-4X:日本電子製)
を用いて、フィラメント電流20A、真空度6×10-4
Paの条件下で、3分程度蒸着したカンチレバーに、試
料電圧+30V程度まで印加した後の探針2の先端部分
を示しており、明らかに先端部分の金が溶解しているの
が分かる。
であり、(a)はカンチレバーの下面を示す斜視図、(b)
は探針の先端が溶解した状態を示す図、(c)は(b)をさ
らに拡大した図である。図9の(a)に示されているよう
に、カンチレバー1は先端部に四角錐形状或は三角錐形
状の探針2が形成された例えばシリコンからなる板状の
ものであり、探針2を含む下面側に電気を流すために導
電性コート膜2aが形成されている。この導電性コート
膜2aは金等を蒸着して形成されるが、測定中に流れる
過剰電流により、探針2の先端部分の金(融点1063℃)が
溶けてしまう恐れがある。図9の(b)および(c)はこれ
を示すもので、金を真空蒸着装置(JEE-4X:日本電子製)
を用いて、フィラメント電流20A、真空度6×10-4
Paの条件下で、3分程度蒸着したカンチレバーに、試
料電圧+30V程度まで印加した後の探針2の先端部分
を示しており、明らかに先端部分の金が溶解しているの
が分かる。
【0052】そこでこの実施例では、カンチレバー1の
導電性コート膜2aを蒸発温度すなわち融点の高い導電
性物質で形成した。具体的には、例えば白金を使用し、
かつスパッタリングで導電性コート膜2aを形成した。
マグネトロン・スパッタ装置(JUC-5000)を用い、陰極電
圧4.5kV、イオン電流10mA、真空度5Pa以下
(in air)の条件下で、4分程度の白金によるスパッタリ
ングを2回行って形成された導電性コート膜2aでは、
少なくとも試料電圧を+30V程度まで印加しても、図
9に見られるような溶解は発生しない。さらに、スパッ
タリングは蒸着に比べて導電性コート膜2aをより薄く
形成できるため、探針2の先端部分をより鋭角にでき
る。このため導電性コート膜2aをスパッタリングで形
成したカンチレバーを使用した場合には、測定精度の向
上が期待できる。
導電性コート膜2aを蒸発温度すなわち融点の高い導電
性物質で形成した。具体的には、例えば白金を使用し、
かつスパッタリングで導電性コート膜2aを形成した。
マグネトロン・スパッタ装置(JUC-5000)を用い、陰極電
圧4.5kV、イオン電流10mA、真空度5Pa以下
(in air)の条件下で、4分程度の白金によるスパッタリ
ングを2回行って形成された導電性コート膜2aでは、
少なくとも試料電圧を+30V程度まで印加しても、図
9に見られるような溶解は発生しない。さらに、スパッ
タリングは蒸着に比べて導電性コート膜2aをより薄く
形成できるため、探針2の先端部分をより鋭角にでき
る。このため導電性コート膜2aをスパッタリングで形
成したカンチレバーを使用した場合には、測定精度の向
上が期待できる。
【0053】なお、導電性コート膜2aの材料として
は、白金(融点1774℃)の他にクロム(1905℃)、カーボン
等を使用することが望ましい。
は、白金(融点1774℃)の他にクロム(1905℃)、カーボン
等を使用することが望ましい。
【0054】実施例5.なお、実施例1〜4では、比較
的小さな切片を被測定試料3として円筒型ピエゾ素子6
に取り付けたが、切片の代わりに例えば半導体ウェハを
被測定試料3として用いることができる。この場合に
は、本発明の薄膜膜質測定方法を半導体製造プロセスの
インライン計測法として適用することが可能となる。
的小さな切片を被測定試料3として円筒型ピエゾ素子6
に取り付けたが、切片の代わりに例えば半導体ウェハを
被測定試料3として用いることができる。この場合に
は、本発明の薄膜膜質測定方法を半導体製造プロセスの
インライン計測法として適用することが可能となる。
【0055】この実施例5では、図10に示されるよう
に、半導体装置の製造方法において、半導体ウェハ30
上にパターニングされた半導体素子31の表面の電流分
布像を測定し(I/V特性測定も含む)、所定値以上の絶
縁耐圧が得られたか否かを検査する。電流分布像の測定
にあたっては、半導体素子31を薄膜膜質測定装置のカ
ンチレバー1先端部の探針2に接近させることにより行
われる。この薄膜膜質測定装置は、図1に示したものと
同様に、半導体レーザ装置4から発せられたレーザ光
を、カンチレバー1の上面に照射し、その反射光をフォ
トダイオード検出器5で検出するものである。
に、半導体装置の製造方法において、半導体ウェハ30
上にパターニングされた半導体素子31の表面の電流分
布像を測定し(I/V特性測定も含む)、所定値以上の絶
縁耐圧が得られたか否かを検査する。電流分布像の測定
にあたっては、半導体素子31を薄膜膜質測定装置のカ
ンチレバー1先端部の探針2に接近させることにより行
われる。この薄膜膜質測定装置は、図1に示したものと
同様に、半導体レーザ装置4から発せられたレーザ光
を、カンチレバー1の上面に照射し、その反射光をフォ
トダイオード検出器5で検出するものである。
【0056】ここで半導体素子31は、例えば図11〜
13に示されるようなプロセスで製造される。半導体ウ
ェハ30上に酸化膜33と窒化膜34を形成し(図11
の(a))、これをパターニングし(図11の(b))、分離
酸化膜35を形成する(図11の(c))。次に分離酸化膜
35を形成するためのマスクとなった酸化膜33と窒化
膜34を削除し(図11の(d))、トランジスタのゲート
酸化膜層36を形成する(図11の(e))。
13に示されるようなプロセスで製造される。半導体ウ
ェハ30上に酸化膜33と窒化膜34を形成し(図11
の(a))、これをパターニングし(図11の(b))、分離
酸化膜35を形成する(図11の(c))。次に分離酸化膜
35を形成するためのマスクとなった酸化膜33と窒化
膜34を削除し(図11の(d))、トランジスタのゲート
酸化膜層36を形成する(図11の(e))。
【0057】次に、この状態でゲート酸化膜層36の表
面を薄膜膜質測定装置のカンチレバー1の探針2に近付
け、上記の各実施例1〜4で述べた方法により表面電流
分布像(I/V特性測定も含む)を測定する。測定の結
果、所定値以上の絶縁耐圧が得られていると判断された
場合には、次の工程に進む。一方、電流分布像測定の結
果、所定値以上の絶縁耐圧が得られていないと判断され
た場合には、図11の(e)に示したウェハの段階で不良
品と判定し、製造ラインから排除する。
面を薄膜膜質測定装置のカンチレバー1の探針2に近付
け、上記の各実施例1〜4で述べた方法により表面電流
分布像(I/V特性測定も含む)を測定する。測定の結
果、所定値以上の絶縁耐圧が得られていると判断された
場合には、次の工程に進む。一方、電流分布像測定の結
果、所定値以上の絶縁耐圧が得られていないと判断され
た場合には、図11の(e)に示したウェハの段階で不良
品と判定し、製造ラインから排除する。
【0058】次の工程では図12の(a)に示したよう
に、トランジスタのゲート電極37を形成し、更にチャ
ネル領域38をイオン注入等により形成する。次に層間
膜39を堆積、コンタクトホール40を形成した後(図
12の(b))、コンデンサの下部電極41を形成する(図
12の(c))。次にこの下部電極41を酸化することに
より、コンデンサの絶縁膜42を形成する(図12の
(d))。
に、トランジスタのゲート電極37を形成し、更にチャ
ネル領域38をイオン注入等により形成する。次に層間
膜39を堆積、コンタクトホール40を形成した後(図
12の(b))、コンデンサの下部電極41を形成する(図
12の(c))。次にこの下部電極41を酸化することに
より、コンデンサの絶縁膜42を形成する(図12の
(d))。
【0059】次に、図12の(d)に示したように、この
コンデンサの絶縁膜42の表面を薄膜膜質測定装置のカ
ンチレバー1の探針2に近付け、上記の各実施例1〜4
で述べた方法により表面電流分布像を測定する。測定の
結果、所定値以上の絶縁耐圧が得られていると判断され
た場合には、次の工程に進む。一方、電流分布像測定の
結果、所定値以上の絶縁耐圧が得られていないと判断さ
れた場合には、図12の(d)に示したウェハの段階で不
良品と判定し、製造ラインから排除する。
コンデンサの絶縁膜42の表面を薄膜膜質測定装置のカ
ンチレバー1の探針2に近付け、上記の各実施例1〜4
で述べた方法により表面電流分布像を測定する。測定の
結果、所定値以上の絶縁耐圧が得られていると判断され
た場合には、次の工程に進む。一方、電流分布像測定の
結果、所定値以上の絶縁耐圧が得られていないと判断さ
れた場合には、図12の(d)に示したウェハの段階で不
良品と判定し、製造ラインから排除する。
【0060】次に、図13の(a)に示したように、コン
デンサの上部電極43を形成し、さらに層間絶縁膜44
を堆積する(図13の(b))。
デンサの上部電極43を形成し、さらに層間絶縁膜44
を堆積する(図13の(b))。
【0061】このように上述した検査方法では、ゲート
酸化膜層や絶縁膜等の表面電流分布像を測定することに
より各絶縁膜の絶縁特性を正確に検査できる。また、イ
ンライン検査として行う場合には、所望の絶縁特性が得
られないものは早期に不良品と判断できるため、半導体
装置の製造が効率良く行える。
酸化膜層や絶縁膜等の表面電流分布像を測定することに
より各絶縁膜の絶縁特性を正確に検査できる。また、イ
ンライン検査として行う場合には、所望の絶縁特性が得
られないものは早期に不良品と判断できるため、半導体
装置の製造が効率良く行える。
【0062】なお上述した本検査方法は、半導体装置の
製造ライン内に組み込んでインライン検査として行うこ
ともできるが、製造ラインの外部で検査を行うようにす
ることもできる。
製造ライン内に組み込んでインライン検査として行うこ
ともできるが、製造ラインの外部で検査を行うようにす
ることもできる。
【0063】なお、上記各実施例では、被測定試料3の
走査・移動等に円筒型ピエゾ素子6を使用しているが、
トライポッド型、積層型、やぐら型等のようなものであ
ってもよく、同様の効果を奏する。
走査・移動等に円筒型ピエゾ素子6を使用しているが、
トライポッド型、積層型、やぐら型等のようなものであ
ってもよく、同様の効果を奏する。
【0064】
【発明の効果】以上のようにこの発明の第1の発明で
は、試料表面の薄膜上の複数の各測定点でI/V特性デ
ータを測定し、このI/V特性データから表面電流分布
像を形成するようにし、薄膜の全測定点でのI/V特性
の把握を可能にしたので、薄膜の電気的特性のより詳細
な測定が可能な薄膜膜質測定装置を提供できる等の効果
が得られる。
は、試料表面の薄膜上の複数の各測定点でI/V特性デ
ータを測定し、このI/V特性データから表面電流分布
像を形成するようにし、薄膜の全測定点でのI/V特性
の把握を可能にしたので、薄膜の電気的特性のより詳細
な測定が可能な薄膜膜質測定装置を提供できる等の効果
が得られる。
【0065】この発明の第2の発明では、上記測定手段
が各測定点でさらに凹凸像データを測定し、上記像形成
手段が測定手段で測定された凹凸像データから表面凹凸
像を形成すると共に、この表面凹凸像に対応してI/V
特性データから表面電流分布像を形成するようにして、
表面凹凸像と表面電流分布像の関連付けを可能にしたの
で、薄膜の凹凸と電気的特性との関係も把握が可能なよ
り高度な薄膜膜質測定装置を提供できる等の効果が得ら
れる。
が各測定点でさらに凹凸像データを測定し、上記像形成
手段が測定手段で測定された凹凸像データから表面凹凸
像を形成すると共に、この表面凹凸像に対応してI/V
特性データから表面電流分布像を形成するようにして、
表面凹凸像と表面電流分布像の関連付けを可能にしたの
で、薄膜の凹凸と電気的特性との関係も把握が可能なよ
り高度な薄膜膜質測定装置を提供できる等の効果が得ら
れる。
【0066】この発明の第3の発明では、上記測定手段
として先端部に探針を設けたカンチレバーを使用した原
子間力顕微鏡を使用し、さらにこの原子間力顕微鏡がカ
ンチレバーの探針と薄膜とを一定の間隔に保つためのフ
ィードバック・ループを含むものにおいて、I/V特性
の測定時にはフィードバック・ループを開状態とするフ
ィードバック・ループ開閉切換手段をさらに設けたの
で、I/V特性測定時の急激に流れる電流による影響を
受けずに動作を安定させた、より信頼性の高い薄膜膜質
測定装置を提供できる等の効果が得られる。
として先端部に探針を設けたカンチレバーを使用した原
子間力顕微鏡を使用し、さらにこの原子間力顕微鏡がカ
ンチレバーの探針と薄膜とを一定の間隔に保つためのフ
ィードバック・ループを含むものにおいて、I/V特性
の測定時にはフィードバック・ループを開状態とするフ
ィードバック・ループ開閉切換手段をさらに設けたの
で、I/V特性測定時の急激に流れる電流による影響を
受けずに動作を安定させた、より信頼性の高い薄膜膜質
測定装置を提供できる等の効果が得られる。
【0067】この発明の第4の発明では、I/V特性の
測定時に薄膜を介して探針と試料の間に過剰電流が流れ
るのを防止する過剰電流防止手段をさらに設けたので、
測定装置が過剰電流によるダメージを受けるのを防止し
た、より信頼性の高い薄膜膜質測定装置を提供できる等
の効果が得られる。
測定時に薄膜を介して探針と試料の間に過剰電流が流れ
るのを防止する過剰電流防止手段をさらに設けたので、
測定装置が過剰電流によるダメージを受けるのを防止し
た、より信頼性の高い薄膜膜質測定装置を提供できる等
の効果が得られる。
【0068】この発明の第5の発明では、カンチレバー
およびその探針にコートされている導電性コート膜を融
点の高い導電性物質で形成したので、過剰電流により特
に探針の先端部分でコート膜が溶解するのを防止した、
より信頼性の高い薄膜膜質測定装置を提供できる等の効
果が得られる。
およびその探針にコートされている導電性コート膜を融
点の高い導電性物質で形成したので、過剰電流により特
に探針の先端部分でコート膜が溶解するのを防止した、
より信頼性の高い薄膜膜質測定装置を提供できる等の効
果が得られる。
【0069】この発明の第6の発明では、先端部に探針
を有するカンチレバーを設けた原子間力顕微鏡により、
試料表面の薄膜上の複数の各測定点でI/V特性データ
を測定し、I/V特性データから表面電流分布像を形成
し、薄膜の全測定点でのI/V特性を測定可能にしたの
で、薄膜の電気的特性のより精度の高い測定が可能な薄
膜膜質測定方法を提供できる等の効果が得られる。
を有するカンチレバーを設けた原子間力顕微鏡により、
試料表面の薄膜上の複数の各測定点でI/V特性データ
を測定し、I/V特性データから表面電流分布像を形成
し、薄膜の全測定点でのI/V特性を測定可能にしたの
で、薄膜の電気的特性のより精度の高い測定が可能な薄
膜膜質測定方法を提供できる等の効果が得られる。
【0070】この発明の第7の発明では、半導体装置の
製造方法において、先端部に探針を有するカンチレバー
を設けた原子間力顕微鏡により、絶縁膜上の複数の各測
定点でI/V特性データを測定し、このI/V特性デー
タから表面電流分布像を形成し、絶縁膜の絶縁特性を正
確に把握する検査工程を含むようにしたことにより、ウ
ェハに形成された絶縁膜の絶縁特性を正確に検査でき、
信頼性の高い半導体装置を製造できる半導体装置の製造
方法を提供できる等の効果が得られる。
製造方法において、先端部に探針を有するカンチレバー
を設けた原子間力顕微鏡により、絶縁膜上の複数の各測
定点でI/V特性データを測定し、このI/V特性デー
タから表面電流分布像を形成し、絶縁膜の絶縁特性を正
確に把握する検査工程を含むようにしたことにより、ウ
ェハに形成された絶縁膜の絶縁特性を正確に検査でき、
信頼性の高い半導体装置を製造できる半導体装置の製造
方法を提供できる等の効果が得られる。
【図1】 この発明の一実施例による薄膜膜質測定装置
を示す構成図である。
を示す構成図である。
【図2】 実施例1の動作を示すタイミングチャートで
ある。
ある。
【図3】 (a)は実施例1により得られたTiN膜の表
面凹凸像、(b)はその表面電流分布像、(c)はそのI/
V特性を示す図である。
面凹凸像、(b)はその表面電流分布像、(c)はそのI/
V特性を示す図である。
【図4】 (a)は実施例1による絶縁破壊特性評価で用
いた測定パターンを示す図、(b)は一部を拡大した模式
図である。
いた測定パターンを示す図、(b)は一部を拡大した模式
図である。
【図5】 (a)は実施例1による絶縁破壊特性評価によ
り得られた測定パターンの表面凹凸像、(b)はその表面
電流分布像を示す図である。
り得られた測定パターンの表面凹凸像、(b)はその表面
電流分布像を示す図である。
【図6】 (a)実施例1による絶縁破壊特性評価により
得られた測定パターンの絶縁破壊発生箇所の模式図、
(b)はそのI/V特性を示す図である。
得られた測定パターンの絶縁破壊発生箇所の模式図、
(b)はそのI/V特性を示す図である。
【図7】 この発明の実施例2の動作を示すタイミング
チャートである。
チャートである。
【図8】 この発明の実施例3の動作を示すタイミング
チャートである。
チャートである。
【図9】 (a)はこの発明の実施例4を説明するための
カンチレバーの斜視図、(b)は金コートされたカンチレ
バーの探針先端部分の図、(c)は(b)の拡大図である。
カンチレバーの斜視図、(b)は金コートされたカンチレ
バーの探針先端部分の図、(c)は(b)の拡大図である。
【図10】 この発明の実施例5における検査方法を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図11】 実施例5による半導体装置の製造方法を説
明するためのプロセス断面構造図である。
明するためのプロセス断面構造図である。
【図12】 実施例5による半導体装置の製造方法を説
明するためのプロセス断面構造図である。
明するためのプロセス断面構造図である。
【図13】 実施例5による半導体装置の製造方法を説
明するためのプロセス断面構造図である。
明するためのプロセス断面構造図である。
【図14】 従来の原子間力顕微鏡を示す構成図であ
る。
る。
【図15】 従来の電気的特性の測定も行う原子間力顕
微鏡を示す構成図である。
微鏡を示す構成図である。
1 カンチレバー、2 探針、2a 導電性コート膜、
3 被測定試料、3a酸化膜(薄膜)、4 半導体レーザ
装置、5 フォトダイオード検出器、6 円筒型ピエゾ
素子、70 制御回路、71 コンピュータ、71a
プログラム、72 RAMディスク、79 ディスプレ
イ。
3 被測定試料、3a酸化膜(薄膜)、4 半導体レーザ
装置、5 フォトダイオード検出器、6 円筒型ピエゾ
素子、70 制御回路、71 コンピュータ、71a
プログラム、72 RAMディスク、79 ディスプレ
イ。
Claims (7)
- 【請求項1】 試料表面の薄膜上の複数の各測定点でI
/V特性データを測定する測定手段と、 上記測定手段で測定されたI/V特性データから表面電
流分布像を形成する像形成手段と、 を備えたことを特徴とする薄膜膜質測定装置。 - 【請求項2】 上記測定手段が上記各測定点でさらに凹
凸像データを測定し、上記像形成手段が上記測定手段で
測定された凹凸像データから表面凹凸像を形成すると共
に、この表面凹凸像に対応してI/V特性データから表
面電流分布像を形成することを特徴とする請求項1の薄
膜膜質測定装置。 - 【請求項3】 上記測定手段が先端部に探針を設けたカ
ンチレバーを使用した原子間力顕微鏡を含むと共に、上
記カンチレバーの探針と上記薄膜とを一定の間隔に保つ
ためのフィードバック・ループを有し、 上記I/V特性の測定時には、上記フィードバック・ル
ープを開状態とするフィードバック・ループ開閉切換手
段をさらに備えたことを特徴とする請求項2の薄膜膜質
測定装置。 - 【請求項4】 上記I/V特性の測定時に上記薄膜を介
して探針と試料の間に過剰電流が流れるのを防止する過
剰電流防止手段をさらに備えたことを特徴とする請求項
1ないし3のいずれかに記載の薄膜膜質測定装置。 - 【請求項5】 上記カンチレバーおよびその探針にコー
トされている導電性コート膜が、融点の高い導電性物質
で形成されていることを特徴とする請求項1ないし4の
いずれかに記載の薄膜膜質測定装置。 - 【請求項6】 先端部に探針を有するカンチレバーを設
けた原子間力顕微鏡により、試料表面の薄膜上の複数の
各測定点でI/V特性データを測定し、上記I/V特性
データから表面電流分布像を形成することを特徴とする
薄膜膜質測定方法。 - 【請求項7】 半導体装置の製造方法において、 先端部に探針を有するカンチレバーを設けた原子間力顕
微鏡により、絶縁層上の複数の各測定点でI/V特性デ
ータを測定し、このI/V特性データから表面電流分布
像を形成する検査工程を含む、 ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6196576A JPH0862229A (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 薄膜膜質測定装置、薄膜膜質測定方法、及び半導体装置の製造方法 |
US08/506,856 US5723982A (en) | 1994-08-22 | 1995-07-25 | Apparatus for analyzing thin film property |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6196576A JPH0862229A (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 薄膜膜質測定装置、薄膜膜質測定方法、及び半導体装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0862229A true JPH0862229A (ja) | 1996-03-08 |
Family
ID=16360046
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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- 1995-07-25 US US08/506,856 patent/US5723982A/en not_active Expired - Fee Related
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US5723982A (en) | 1998-03-03 |
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