JPH0856666A - 耐熱性o−アセチルセリンスルフヒドリラーゼおよびその製造法 - Google Patents
耐熱性o−アセチルセリンスルフヒドリラーゼおよびその製造法Info
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- JPH0856666A JPH0856666A JP20186294A JP20186294A JPH0856666A JP H0856666 A JPH0856666 A JP H0856666A JP 20186294 A JP20186294 A JP 20186294A JP 20186294 A JP20186294 A JP 20186294A JP H0856666 A JPH0856666 A JP H0856666A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐熱性O−アセチルセリンスルフヒドリラー
ゼおよびその製造法を提供する。 【構成】 次の性質を有する耐熱性O−アセチルセリン
スルフヒドリラーゼ;作用:O−アセチル−L−セリン
とシアン化物からβ−シアノアラニンを生成する。至適
pH:7.0〜9.0。安定pH:6.0〜10.0。
至適温度:40〜50℃。熱安定性:pH7.5におい
て30分保持した場合、70℃まで安定。分子量:ゲル
濾過にて60,000〜80,000。 【効果】 耐熱性O−アセチルセリンスルフヒドリラー
ゼおよびその製造法が提供される。
ゼおよびその製造法を提供する。 【構成】 次の性質を有する耐熱性O−アセチルセリン
スルフヒドリラーゼ;作用:O−アセチル−L−セリン
とシアン化物からβ−シアノアラニンを生成する。至適
pH:7.0〜9.0。安定pH:6.0〜10.0。
至適温度:40〜50℃。熱安定性:pH7.5におい
て30分保持した場合、70℃まで安定。分子量:ゲル
濾過にて60,000〜80,000。 【効果】 耐熱性O−アセチルセリンスルフヒドリラー
ゼおよびその製造法が提供される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、O−アセチルセリンス
ルフヒドリラーゼ、該酵素の製造方法、該酵素を産生す
るバチルス属に属する新規細菌株、該酵素の製造法に関
する。
ルフヒドリラーゼ、該酵素の製造方法、該酵素を産生す
るバチルス属に属する新規細菌株、該酵素の製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】O−
アセチルセリンスルフヒドリラーゼ活性は、一部の植物
および微生物由来のものが知られており、例えば、ホウ
レンソウ由来(エフ・イケガミ(F.Ikegami)ら,フィ
トケミストリー(Phytochemistry),第27巻,338
5〜3389頁(1981年)、あるいはクロモバクテ
リウム(Chromobacterium)属細菌由来(エム・アン
(M.Anne)およびジェー・ケイ・クリストファー(J.K.
Christopher)、ビオキミア・エト・ビオフィジカ・ア
クタ(Biochimica et Biophysica Acta),第786
巻,123〜132頁(1984年)のもの等が精製さ
れ、性質が調べられている。
アセチルセリンスルフヒドリラーゼ活性は、一部の植物
および微生物由来のものが知られており、例えば、ホウ
レンソウ由来(エフ・イケガミ(F.Ikegami)ら,フィ
トケミストリー(Phytochemistry),第27巻,338
5〜3389頁(1981年)、あるいはクロモバクテ
リウム(Chromobacterium)属細菌由来(エム・アン
(M.Anne)およびジェー・ケイ・クリストファー(J.K.
Christopher)、ビオキミア・エト・ビオフィジカ・ア
クタ(Biochimica et Biophysica Acta),第786
巻,123〜132頁(1984年)のもの等が精製さ
れ、性質が調べられている。
【0003】本酵素反応生成物β−シアノアラニンは、
生物学的活性を有する種々のアミノ酸誘導体の合成中間
体として有用であるが、これまで報告されてきたO−ア
セチルセリンスルフヒドリラーゼはいずれも不安定で、
特に熱安定性が低く、かかる有用物質の製造には適さな
かった。従って、熱安定性の高いO−アセチルセリンス
ルフヒドリラーゼの検索が急務とされていた。
生物学的活性を有する種々のアミノ酸誘導体の合成中間
体として有用であるが、これまで報告されてきたO−ア
セチルセリンスルフヒドリラーゼはいずれも不安定で、
特に熱安定性が低く、かかる有用物質の製造には適さな
かった。従って、熱安定性の高いO−アセチルセリンス
ルフヒドリラーゼの検索が急務とされていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記状況の下、本発明者
らは、鋭意研究を重ねた結果、熱安定性が非常に高いO
−アセチルセリンスルフヒドリラーゼを産生する耐熱性
のバチルス属に属する細菌を見いだし、該細菌から耐熱
性O−アセチルセリンスルフヒドリラーゼを単離するこ
とに成功して本発明を完成するに至った。
らは、鋭意研究を重ねた結果、熱安定性が非常に高いO
−アセチルセリンスルフヒドリラーゼを産生する耐熱性
のバチルス属に属する細菌を見いだし、該細菌から耐熱
性O−アセチルセリンスルフヒドリラーゼを単離するこ
とに成功して本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、 (1) 次の性質を有する耐熱性O−アセチルセリンス
ルフヒドリラーゼ; 1.作用:O−アセチル−L−セリンとシアン化物から
β−シアノアラニンを生成する 2.至適pH:7.0〜9.0 3.安定pH:6.0〜10.0 4.至適温度:40〜50℃ 5.熱安定性:pH7.5において30分保持した場
合、70℃まで安定 6.分子量:ゲル濾過にて60,000〜80,00
0、 (2) 補酵素としてピリドリサルリン酸を要求する
(1)記載の酵素、 (3) O−アセチル−L−セリン、L−システイン、
L−セリン、O−メチル−L−セリン、O−ホスホリル
−L−セリン、O−スクシニル−L−セリンまたはβ−
クロロ−L−アラニンを基質とする(1)記載の酵素、
特に、 (4) 好温性のバチルス(Bacillus)属に属する細菌
から得られる(1)ないし(3)いずれかに記載の酵
素、 (5) 該細菌がバチルス・ステアロサーモフィルス
(B.stearothermophilus)である(4)記載の酵素、 (6) 該細菌が工業技術院生命工学技術研究所に受託
番号FERM BP−4773の下に寄託されているバ
チルス・ステアロサーモフィルスCN3株である(4)
記載の酵素 を提供するものである。
ルフヒドリラーゼ; 1.作用:O−アセチル−L−セリンとシアン化物から
β−シアノアラニンを生成する 2.至適pH:7.0〜9.0 3.安定pH:6.0〜10.0 4.至適温度:40〜50℃ 5.熱安定性:pH7.5において30分保持した場
合、70℃まで安定 6.分子量:ゲル濾過にて60,000〜80,00
0、 (2) 補酵素としてピリドリサルリン酸を要求する
(1)記載の酵素、 (3) O−アセチル−L−セリン、L−システイン、
L−セリン、O−メチル−L−セリン、O−ホスホリル
−L−セリン、O−スクシニル−L−セリンまたはβ−
クロロ−L−アラニンを基質とする(1)記載の酵素、
特に、 (4) 好温性のバチルス(Bacillus)属に属する細菌
から得られる(1)ないし(3)いずれかに記載の酵
素、 (5) 該細菌がバチルス・ステアロサーモフィルス
(B.stearothermophilus)である(4)記載の酵素、 (6) 該細菌が工業技術院生命工学技術研究所に受託
番号FERM BP−4773の下に寄託されているバ
チルス・ステアロサーモフィルスCN3株である(4)
記載の酵素 を提供するものである。
【0006】また、本発明は、 (7) 請求項1記載のO−アセチルセリンスルフヒド
リラーゼの産生能を有する好温性のバチルス属に属する
細菌をO−アセチルセリンスルフヒドリラーゼ誘導培地
で培養し、ついで、該菌体から該O−アセチルセリンス
ルフヒドリラーゼを単離することを特徴とするO−アセ
チルセリンスルフヒドリラーゼの製造法、特に、 (8) 該O−アセチルセリンスルフヒドリラーゼ産生
能を有する好温性のバチルス属に属する細菌がバチルス
・ステアロサーモフィルスである(7)記載の方法、 (9) 該好温性のバチルス属に属する該O−アセチル
セリンスルフヒドリラーゼの産生能を有する細菌が、工
業技術院生命工学技術研究所に受託番号FERMBP−
4773の下に寄託されているバチルス・ステアロサー
モフィルスCN3株である(7)記載の方法を提供する
ものである。
リラーゼの産生能を有する好温性のバチルス属に属する
細菌をO−アセチルセリンスルフヒドリラーゼ誘導培地
で培養し、ついで、該菌体から該O−アセチルセリンス
ルフヒドリラーゼを単離することを特徴とするO−アセ
チルセリンスルフヒドリラーゼの製造法、特に、 (8) 該O−アセチルセリンスルフヒドリラーゼ産生
能を有する好温性のバチルス属に属する細菌がバチルス
・ステアロサーモフィルスである(7)記載の方法、 (9) 該好温性のバチルス属に属する該O−アセチル
セリンスルフヒドリラーゼの産生能を有する細菌が、工
業技術院生命工学技術研究所に受託番号FERMBP−
4773の下に寄託されているバチルス・ステアロサー
モフィルスCN3株である(7)記載の方法を提供する
ものである。
【0007】さらに、本発明は、 (10) 工業技術院生命工学技術研究所に受託番号F
ERM BP−4773の下に寄託されているバチルス
・ステアロサーモフィルスCN3株を提供するものであ
る。
ERM BP−4773の下に寄託されているバチルス
・ステアロサーモフィルスCN3株を提供するものであ
る。
【0008】以下、さらに詳しく本発明を説明する。本
発明の耐熱性O−アセチルセリンスルフヒドリラーゼ
は、耐熱性のバチルス属に属するO−アセチルセリンス
ルフヒドリラーゼ産生能を有する細菌を培養することに
よって得ることができるが、該菌株の具体例としては、
バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearot
hermophilus)CN3株等が挙げられる。バチルス・ス
テアロサーモフィルスCN3株は、本発明者らが天然よ
り単離したものであって、平成6年8月8日に工業技術
院生命工学技術研究所に、受託番号FERM BP−4
773として寄託されている。この細菌の菌学的性質は
以下の通りである。
発明の耐熱性O−アセチルセリンスルフヒドリラーゼ
は、耐熱性のバチルス属に属するO−アセチルセリンス
ルフヒドリラーゼ産生能を有する細菌を培養することに
よって得ることができるが、該菌株の具体例としては、
バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearot
hermophilus)CN3株等が挙げられる。バチルス・ス
テアロサーモフィルスCN3株は、本発明者らが天然よ
り単離したものであって、平成6年8月8日に工業技術
院生命工学技術研究所に、受託番号FERM BP−4
773として寄託されている。この細菌の菌学的性質は
以下の通りである。
【0009】(a)形態 1.細菌の形態:細い桿菌 2.運動性:− 3.胞子:+(楕円形) 4.グラム染色性:−
【0010】(b)コロニー形態:72時間培養で5m
m以下の円形で、不規則、淡黄色半透明、表面は滑らか
で平坦
m以下の円形で、不規則、淡黄色半透明、表面は滑らか
で平坦
【0011】(c)生理学的性質 1.生育:37℃では生育せず、45℃、55℃および
67℃で生育 2.細胞内小球体:− 3.リトマスミルク:分解 4.3%NaClでの生育:− 5.5%NaClでの生育:− 6.7%NaClでの生育:− 7.pH5.7での生育:− 8.グルコースからの酸生成:+ 9.グルコースからのガス生成:− 10.卵黄反応:試験条件下で生育せず 11.カゼイン分解:+ 12.ゼラチン分解:− 13.チロシン分解:− 14.デンプン加水分解:+ 15.NO3 -からNO2 -への変換:+ 16.コーザー培地でのクエン酸利用:− 17.メラーのアルギニンジヒドロラーゼ:− 18.ONPG:+ 19.酸キシロースPWS:+ 20.DNase:− 21.カタラーゼ:+ 22.オキシダーゼ:+
67℃で生育 2.細胞内小球体:− 3.リトマスミルク:分解 4.3%NaClでの生育:− 5.5%NaClでの生育:− 6.7%NaClでの生育:− 7.pH5.7での生育:− 8.グルコースからの酸生成:+ 9.グルコースからのガス生成:− 10.卵黄反応:試験条件下で生育せず 11.カゼイン分解:+ 12.ゼラチン分解:− 13.チロシン分解:− 14.デンプン加水分解:+ 15.NO3 -からNO2 -への変換:+ 16.コーザー培地でのクエン酸利用:− 17.メラーのアルギニンジヒドロラーゼ:− 18.ONPG:+ 19.酸キシロースPWS:+ 20.DNase:− 21.カタラーゼ:+ 22.オキシダーゼ:+
【0012】以上の菌学的性質に基づいて、バージーの
細菌分類書(Bargy's Manual of Systematic Bacteriol
ogy)によって分類し、CN3株をバチルス・ステアロ
サーモフィルスと同定した。
細菌分類書(Bargy's Manual of Systematic Bacteriol
ogy)によって分類し、CN3株をバチルス・ステアロ
サーモフィルスと同定した。
【0013】上記菌株の培地としては、特別な培地を用
いる必要はなく、通常の培地を用いればよい。炭素源と
しては、グルコース、マルトース、デンプン、デキスト
リン等の糖類、グルタミン酸等のアミノ酸類、あるいは
フマル酸、リンゴ酸等の有機酸、もしくはグリセロー
ル、窒素源としては、ポリペプトン、酵母エキス、大豆
粉加水分解物等の天然窒素源、無機塩としてはNaC
l、リン酸カリウム、硫酸マグネシウム等、また、微量
金属成分としては塩化カルシウム、ホウ酸、硫酸銅、ヨ
ウ化カルシウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、硫酸亜鉛
等を使用することができる。
いる必要はなく、通常の培地を用いればよい。炭素源と
しては、グルコース、マルトース、デンプン、デキスト
リン等の糖類、グルタミン酸等のアミノ酸類、あるいは
フマル酸、リンゴ酸等の有機酸、もしくはグリセロー
ル、窒素源としては、ポリペプトン、酵母エキス、大豆
粉加水分解物等の天然窒素源、無機塩としてはNaC
l、リン酸カリウム、硫酸マグネシウム等、また、微量
金属成分としては塩化カルシウム、ホウ酸、硫酸銅、ヨ
ウ化カルシウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、硫酸亜鉛
等を使用することができる。
【0014】本発明の耐熱性O−アセチルセリンスルフ
ヒドリラーゼを得るための好適な培地組成の一例を次に
示す。ポリペプトン1%、酵母エキス0.25%、グリ
セロール0.1%、(NH4)2SO4 0.1%、MgSO
4・7H2O 0.05%、K2HPO4 0.1%、および
L−セリン0.1%。
ヒドリラーゼを得るための好適な培地組成の一例を次に
示す。ポリペプトン1%、酵母エキス0.25%、グリ
セロール0.1%、(NH4)2SO4 0.1%、MgSO
4・7H2O 0.05%、K2HPO4 0.1%、および
L−セリン0.1%。
【0015】培養のpHは6.5約〜約7.5、好まし
くは7.2、培養温度は約40℃〜約70℃、好ましく
は50〜60℃であり、12時間〜48時間、好ましく
は24時間好気的または振盪しながら培養を行う。本発
明の耐熱性O−アセチルセリンスルフヒドリラーゼは、
このようにして培養した細菌から該酵素を単離すること
により得ることができる。
くは7.2、培養温度は約40℃〜約70℃、好ましく
は50〜60℃であり、12時間〜48時間、好ましく
は24時間好気的または振盪しながら培養を行う。本発
明の耐熱性O−アセチルセリンスルフヒドリラーゼは、
このようにして培養した細菌から該酵素を単離すること
により得ることができる。
【0016】上記培養液から本発明の耐熱性O−アセチ
ルセリンスルフヒドリラーゼを単離するには、既知の精
製法を単独または併用して利用することができる。例え
ば、培養液を遠心分離にかけて菌体を集め、これを超音
波処理またはダイノミル(Dyno-mill)処理により破砕
した後、遠心分離により無細胞抽出液を得る。これを硫
安分画し、透析等による脱塩処理等を行い、ついで、イ
オン交換クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィ
ー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、ゲル
濾過クロマトグラフィー等を行って本発明の耐熱性O−
アセチルセリンスルフヒドリラーゼを単離することがで
きる。また、本発明酵素が耐熱性酵素であるために、例
えば70℃、30分の熱処理を行うことにより精製効率
を高めることができる。
ルセリンスルフヒドリラーゼを単離するには、既知の精
製法を単独または併用して利用することができる。例え
ば、培養液を遠心分離にかけて菌体を集め、これを超音
波処理またはダイノミル(Dyno-mill)処理により破砕
した後、遠心分離により無細胞抽出液を得る。これを硫
安分画し、透析等による脱塩処理等を行い、ついで、イ
オン交換クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィ
ー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、ゲル
濾過クロマトグラフィー等を行って本発明の耐熱性O−
アセチルセリンスルフヒドリラーゼを単離することがで
きる。また、本発明酵素が耐熱性酵素であるために、例
えば70℃、30分の熱処理を行うことにより精製効率
を高めることができる。
【0017】また、本発明の耐熱性O−アセチルセリン
スルフヒドリラーゼを用いてシステイン、L−セリン、
O−アセチル−L−セリン、O−メチル−L−セリン、
O−ホスホリル−L−セリン、O−スクシニル−L−セ
リンまたはβ−クロロ−L−アラニンと11Cまたは13C
あるいは14Cで標識したシアン化物とを、例えばリン酸
カリウム緩衝液等の水性媒体中で接触させて反応せし
め、臨床診断や生化学的研究に使用する11Cまたは13C
あるいは14Cで標識されたβ−シアノアラニンまたはそ
の誘導体あるいは塩を合成することができる。
スルフヒドリラーゼを用いてシステイン、L−セリン、
O−アセチル−L−セリン、O−メチル−L−セリン、
O−ホスホリル−L−セリン、O−スクシニル−L−セ
リンまたはβ−クロロ−L−アラニンと11Cまたは13C
あるいは14Cで標識したシアン化物とを、例えばリン酸
カリウム緩衝液等の水性媒体中で接触させて反応せし
め、臨床診断や生化学的研究に使用する11Cまたは13C
あるいは14Cで標識されたβ−シアノアラニンまたはそ
の誘導体あるいは塩を合成することができる。
【0018】
【実施例】以下に実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明はこの実施例に限定されるものではな
い。 バチルス・ステアロサーモフィルスCN3株の培養 ポリペプトン1%、酵母エキス0.25%,グリセロー
ル0.1%、(NH4)2SO4 0.1%、MgSO4・7
H2O 0.05%、K2HPO4 0.1%(pH7.
2)からなる培地をそれぞれ8mlずつ試験管(2.5
X20cm)2本に分注し、120℃、20分殺菌、冷
却後、バチルス・ステアロサーモフィルスCN3株を一
白金耳ずつ接種し、60℃、24時間振盪培養して、種
培養液とした。前記と同じ組成の培地に消泡剤(旭電化
社アデカノールKG−126)0.01%(v/v)を
添加した培地1.6リットルを2リットル容のジャーフ
ァーメンターに入れ、120℃、20分殺菌、冷却後、
これに上記の種培養液16ml(試験管2本分)を接種
し、60℃、27時間、1.6リットル/分の通気量と
300rpmの撹拌速度の条件で培養し、前培養液とし
た。次にポリペプトン1%、酵母エキス0.25%、グ
リセロール0.1%、(NH4)2SO4 0.1%、MgS
O4・7H2O 0.05%、K2HPO4 0.1%、L−
セリン 0.1%(pH7.2)からなる培地160リ
ットルを200リットル容のジャーファーメンターに入
れ、120℃、30分殺菌、冷却後、上記の前培養液
1.6リットルを接種し、60℃、24時間、120リ
ットル/分の通気量と200rpmの撹拌速度の条件で
培養した。培養終了後、シャープレス(KS型超高速遠
心分離機、(株)関西遠心分離機製作所製)による遠心
分離により菌体を回収した。得られた菌体を8等分し
(20リットル分ずつ)、それぞれ適当量の10mMリ
ン酸カリウム緩衝液(pH8.0、0.1mMジチオス
レイトール含有)に懸濁して、−80℃で凍結保存し
た。これを解凍し、以後の酵素の製造に用いた。
するが、本発明はこの実施例に限定されるものではな
い。 バチルス・ステアロサーモフィルスCN3株の培養 ポリペプトン1%、酵母エキス0.25%,グリセロー
ル0.1%、(NH4)2SO4 0.1%、MgSO4・7
H2O 0.05%、K2HPO4 0.1%(pH7.
2)からなる培地をそれぞれ8mlずつ試験管(2.5
X20cm)2本に分注し、120℃、20分殺菌、冷
却後、バチルス・ステアロサーモフィルスCN3株を一
白金耳ずつ接種し、60℃、24時間振盪培養して、種
培養液とした。前記と同じ組成の培地に消泡剤(旭電化
社アデカノールKG−126)0.01%(v/v)を
添加した培地1.6リットルを2リットル容のジャーフ
ァーメンターに入れ、120℃、20分殺菌、冷却後、
これに上記の種培養液16ml(試験管2本分)を接種
し、60℃、27時間、1.6リットル/分の通気量と
300rpmの撹拌速度の条件で培養し、前培養液とし
た。次にポリペプトン1%、酵母エキス0.25%、グ
リセロール0.1%、(NH4)2SO4 0.1%、MgS
O4・7H2O 0.05%、K2HPO4 0.1%、L−
セリン 0.1%(pH7.2)からなる培地160リ
ットルを200リットル容のジャーファーメンターに入
れ、120℃、30分殺菌、冷却後、上記の前培養液
1.6リットルを接種し、60℃、24時間、120リ
ットル/分の通気量と200rpmの撹拌速度の条件で
培養した。培養終了後、シャープレス(KS型超高速遠
心分離機、(株)関西遠心分離機製作所製)による遠心
分離により菌体を回収した。得られた菌体を8等分し
(20リットル分ずつ)、それぞれ適当量の10mMリ
ン酸カリウム緩衝液(pH8.0、0.1mMジチオス
レイトール含有)に懸濁して、−80℃で凍結保存し
た。これを解凍し、以後の酵素の製造に用いた。
【0019】バチルス・ステアロサーモフィルスCN3
株からの耐熱性O−アセチルセリンスルフヒドリラーゼ
の単離 凍結菌体60リットル分を全量が約2000mlになる
ように上記緩衝液に懸濁した後、ダイノミルにより菌体
を破砕した。破砕液を遠心分離して菌体残渣を除き、無
細胞抽出液2100mlを得た。この無細胞抽出液に硫
安を40%飽和になるように添加し、一晩放置後、析出
した沈澱物を遠心分離により除き、得られた上澄液に再
度硫安を90%飽和になるように添加して5時間放置し
遠心分離により沈澱物を得た。この沈澱物を、0.1m
Mジチオスレイトールを含む10mMリン酸カリウム緩
衝液(pH8.0)に溶解し透析膜を用いて同緩衝液に
て脱塩した。脱塩液1065mlに終濃度70%になる
ようにあらかじめ−80℃に冷却したエタノールを添加
し、遠心分離により沈澱物を得た。これを同緩衝液に懸
濁し、70℃で30分の熱処理を行った。遠心分離で沈
澱を除去した後、上澄液をあらかじめ同緩衝液で平衡化
したDEAE−セルロファインA500カラム(直径
6.0X高さ18cm)に通して酵素を吸着させ、同緩
衝液で洗浄後、同緩衝液から0.1mMジチオスレイト
ールと0.5M NaClを含む100mMリン酸カリ
ウム緩衝液(pH8.0)へのグラジエント溶出法で酵
素を溶出して活性画分を集めた。この活性画分に硫安を
80%飽和になるように添加し、一晩放置後遠心分離に
より沈澱物を得た。この沈澱物を0.1mMジチオスレ
イトールを含む10mMリン酸カリウム緩衝液(pH
8.0)に溶解し、調製電気泳動(7.5%ポリアクリ
ルアミドゲル)にかけた。泳動後、ゲル中の活性のある
部分を切り出し、これを磨砕して同緩衝液を用いて酵素
を抽出した。この活性画分に30%飽和になるように硫
安を添加し、あらかじめ30%飽和硫安と0.1mMジ
チオスレイトールを含む10mMリン酸カリウム緩衝液
(pH8.0)で平衡化したフェニルセファロースCL
−4Bカラム(直径2.5X高さ12cm)に通し、酵
素を吸着させ、この平衡化緩衝液で洗浄後、この緩衝液
から0.1mMジチオスレイトールを含む10mMリン
酸カリウム緩衝液(pH8.0)へのグラジエント溶出
法で酵素を溶出して活性画分を集めた。この活性画分に
硫安を30%飽和になるように添加し、あらかじめ30
%飽和硫安と0.1mMジチオスレイトールを含む10
mMリン酸カリウム緩衝液(pH8.0)で平衡化した
オクチルセファロースCL−4Bカラム(直径1.5X
高さ10cm)に通し、酵素を吸着させ、この平衡化緩
衝液で洗浄後、この緩衝液から0.1mMジチオスレイ
トールを含む10mMリン酸カリウム緩衝液(pH8.
0)へのグラジエント溶出法で酵素を溶出して活性画分
を集めた。ここで得られた酵素標品は電気泳動的に単一
であることが確認された。上記精製結果を下記表1にま
とめた。ステップ8において、当初の無細胞抽出液に比
べて218倍に純化されていた。
株からの耐熱性O−アセチルセリンスルフヒドリラーゼ
の単離 凍結菌体60リットル分を全量が約2000mlになる
ように上記緩衝液に懸濁した後、ダイノミルにより菌体
を破砕した。破砕液を遠心分離して菌体残渣を除き、無
細胞抽出液2100mlを得た。この無細胞抽出液に硫
安を40%飽和になるように添加し、一晩放置後、析出
した沈澱物を遠心分離により除き、得られた上澄液に再
度硫安を90%飽和になるように添加して5時間放置し
遠心分離により沈澱物を得た。この沈澱物を、0.1m
Mジチオスレイトールを含む10mMリン酸カリウム緩
衝液(pH8.0)に溶解し透析膜を用いて同緩衝液に
て脱塩した。脱塩液1065mlに終濃度70%になる
ようにあらかじめ−80℃に冷却したエタノールを添加
し、遠心分離により沈澱物を得た。これを同緩衝液に懸
濁し、70℃で30分の熱処理を行った。遠心分離で沈
澱を除去した後、上澄液をあらかじめ同緩衝液で平衡化
したDEAE−セルロファインA500カラム(直径
6.0X高さ18cm)に通して酵素を吸着させ、同緩
衝液で洗浄後、同緩衝液から0.1mMジチオスレイト
ールと0.5M NaClを含む100mMリン酸カリ
ウム緩衝液(pH8.0)へのグラジエント溶出法で酵
素を溶出して活性画分を集めた。この活性画分に硫安を
80%飽和になるように添加し、一晩放置後遠心分離に
より沈澱物を得た。この沈澱物を0.1mMジチオスレ
イトールを含む10mMリン酸カリウム緩衝液(pH
8.0)に溶解し、調製電気泳動(7.5%ポリアクリ
ルアミドゲル)にかけた。泳動後、ゲル中の活性のある
部分を切り出し、これを磨砕して同緩衝液を用いて酵素
を抽出した。この活性画分に30%飽和になるように硫
安を添加し、あらかじめ30%飽和硫安と0.1mMジ
チオスレイトールを含む10mMリン酸カリウム緩衝液
(pH8.0)で平衡化したフェニルセファロースCL
−4Bカラム(直径2.5X高さ12cm)に通し、酵
素を吸着させ、この平衡化緩衝液で洗浄後、この緩衝液
から0.1mMジチオスレイトールを含む10mMリン
酸カリウム緩衝液(pH8.0)へのグラジエント溶出
法で酵素を溶出して活性画分を集めた。この活性画分に
硫安を30%飽和になるように添加し、あらかじめ30
%飽和硫安と0.1mMジチオスレイトールを含む10
mMリン酸カリウム緩衝液(pH8.0)で平衡化した
オクチルセファロースCL−4Bカラム(直径1.5X
高さ10cm)に通し、酵素を吸着させ、この平衡化緩
衝液で洗浄後、この緩衝液から0.1mMジチオスレイ
トールを含む10mMリン酸カリウム緩衝液(pH8.
0)へのグラジエント溶出法で酵素を溶出して活性画分
を集めた。ここで得られた酵素標品は電気泳動的に単一
であることが確認された。上記精製結果を下記表1にま
とめた。ステップ8において、当初の無細胞抽出液に比
べて218倍に純化されていた。
【0020】
【表1】
【0021】バチルス・ステアロサーモフィルスCN3
株の耐熱性O−アセチルセリンスルフヒドリラーゼの諸
性質 酵素活性測定:1Mリン酸カリウム緩衝液(pH7.
5)10μl(終濃度50mM)、水80μl、0.8
mMピリドキサールリン酸20μl(終濃度0.08m
M)、50mM O−アセチル−L−セリン20μl
(終濃度5.0mM)、100mMシアン化カリウム2
0μl(終濃度10mM)および酵素液50μlからな
る反応液(全量200μl)を45℃で10分インキュ
ベートした後、沸騰水浴中に2分間置いて反応停止し、
ついで、15000rpmで10分間遠心分離して上澄
液をHPLCにかけ、酵素反応で生成したβ−シアノア
ラニンを定量することにより行った。かかる条件下で、
1分間に1μmolのβ−シアノアラニンを生成する酵
素活性を1ユニットと定義する。HPLCの条件は、カ
ラム:Inertsil ODS−2(4.6X250
mm)(ジーエルサイエンス株式会社製)、溶出液:1
0mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.8)/CH3
CN(85/15)、流速:1ml/min、検出:蛍
光検出機(Ex:345nm、Em450nm)、カラ
ム温度:40℃、サンプルボリューム:10μlであっ
た。
株の耐熱性O−アセチルセリンスルフヒドリラーゼの諸
性質 酵素活性測定:1Mリン酸カリウム緩衝液(pH7.
5)10μl(終濃度50mM)、水80μl、0.8
mMピリドキサールリン酸20μl(終濃度0.08m
M)、50mM O−アセチル−L−セリン20μl
(終濃度5.0mM)、100mMシアン化カリウム2
0μl(終濃度10mM)および酵素液50μlからな
る反応液(全量200μl)を45℃で10分インキュ
ベートした後、沸騰水浴中に2分間置いて反応停止し、
ついで、15000rpmで10分間遠心分離して上澄
液をHPLCにかけ、酵素反応で生成したβ−シアノア
ラニンを定量することにより行った。かかる条件下で、
1分間に1μmolのβ−シアノアラニンを生成する酵
素活性を1ユニットと定義する。HPLCの条件は、カ
ラム:Inertsil ODS−2(4.6X250
mm)(ジーエルサイエンス株式会社製)、溶出液:1
0mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.8)/CH3
CN(85/15)、流速:1ml/min、検出:蛍
光検出機(Ex:345nm、Em450nm)、カラ
ム温度:40℃、サンプルボリューム:10μlであっ
た。
【0022】(1)至適pH pH6.0から10.0の範囲の各pH下で、上記活性
測定法により活性測定を行った(活性測定用反応液にお
ける緩衝液を以下のものに代えて反応を行った)。使用
緩衝液は、20mM MES(pH6.0〜6.5)、
20mM KPB(pH6.0〜8.0)、20mM M
OPS(pH6.5〜7.5)、20mM Tris−
HCl(pH7.5〜9.0)および20mM NH4C
l−NH4OH(pH8.5〜10.0)であった。結
果を図1に示す。図1より、本酵素の至適pHは8.0
であることがわかった。
測定法により活性測定を行った(活性測定用反応液にお
ける緩衝液を以下のものに代えて反応を行った)。使用
緩衝液は、20mM MES(pH6.0〜6.5)、
20mM KPB(pH6.0〜8.0)、20mM M
OPS(pH6.5〜7.5)、20mM Tris−
HCl(pH7.5〜9.0)および20mM NH4C
l−NH4OH(pH8.5〜10.0)であった。結
果を図1に示す。図1より、本酵素の至適pHは8.0
であることがわかった。
【0023】(2)安定pH また、本酵素を20mM濃度の緩衝液に溶解し、60
℃、30分保持した後、残存活性を測定した。使用緩衝
液は、クエン酸/クエン酸ナトリウム(pH3.5〜
5.5)、MES(pH6.0〜7.0)、KH2PO4
−K2HPO4(pH6.0〜8.0)Tris−HCl
(pH7.5〜9.0)、NH4Cl−NH4OH(pH
8.5〜10.5)およびグリシン/KCl−KOH
(pH10.0〜10.5)であった。結果を図2に示
す。図2の結果より、本酵素の安定pHは6.0〜1
0.0であることがわっかった。
℃、30分保持した後、残存活性を測定した。使用緩衝
液は、クエン酸/クエン酸ナトリウム(pH3.5〜
5.5)、MES(pH6.0〜7.0)、KH2PO4
−K2HPO4(pH6.0〜8.0)Tris−HCl
(pH7.5〜9.0)、NH4Cl−NH4OH(pH
8.5〜10.5)およびグリシン/KCl−KOH
(pH10.0〜10.5)であった。結果を図2に示
す。図2の結果より、本酵素の安定pHは6.0〜1
0.0であることがわっかった。
【0024】(3)至適温度 20mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)に本酵素
を溶解し、20℃から80℃までの範囲で上記酵素活性
測定法により活性測定した。結果を図3に示す。図3よ
り、本酵素の至適温度は45℃であることがわかった。
を溶解し、20℃から80℃までの範囲で上記酵素活性
測定法により活性測定した。結果を図3に示す。図3よ
り、本酵素の至適温度は45℃であることがわかった。
【0025】(4)熱安定性 20mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)に本酵素
を溶解し、40℃から95℃までの各温度で30分間酵
素を処理し、残存活性を調べた。結果を図4に示す。図
4より本酵素は熱安定性が非常に高く、70℃まで安定
であることがわかった。
を溶解し、40℃から95℃までの各温度で30分間酵
素を処理し、残存活性を調べた。結果を図4に示す。図
4より本酵素は熱安定性が非常に高く、70℃まで安定
であることがわかった。
【0026】(5)分子量およびサブユニット 液体クロマトグラフィーによるTSKgel G300
0SW(20X300mm、東ソー株式会社製)カラム
を用いたゲル濾過により、分子量は70,000と算出
された。また、SDS−PAGEによる分子量は34,
000と算出され、本酵素は同一サブユニットの2量体
酵素であると考えられた。
0SW(20X300mm、東ソー株式会社製)カラム
を用いたゲル濾過により、分子量は70,000と算出
された。また、SDS−PAGEによる分子量は34,
000と算出され、本酵素は同一サブユニットの2量体
酵素であると考えられた。
【0027】(6)基質特異性 前記活性測定用反応液において、O−アセチル−L−セ
リンに代えて種々の化合物を用いて活性を測定すること
により、基質特異性を調べた。本酵素の基質特異性は高
く、O−アセチル−L−セリン以外にはL−システイン
に対してわずかに作用した(O−アセチル−L−セリン
を100%とした場合の相対活性は4.8%)。なお、
以下のアミノ酸は基質にならなかった。DL−ホモセリ
ン、L−シスチン、L−ホモセリン、L−セリン、L−
ホモセリン、L−メチオニン、L−アスパラギン、L−
アスパラギン酸。
リンに代えて種々の化合物を用いて活性を測定すること
により、基質特異性を調べた。本酵素の基質特異性は高
く、O−アセチル−L−セリン以外にはL−システイン
に対してわずかに作用した(O−アセチル−L−セリン
を100%とした場合の相対活性は4.8%)。なお、
以下のアミノ酸は基質にならなかった。DL−ホモセリ
ン、L−シスチン、L−ホモセリン、L−セリン、L−
ホモセリン、L−メチオニン、L−アスパラギン、L−
アスパラギン酸。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、熱安定性の非常に高い
O−アセチルセリンスルフヒドリラーゼ、該酵素を産生
する細菌株、該酵素の製造法が提供される。
O−アセチルセリンスルフヒドリラーゼ、該酵素を産生
する細菌株、該酵素の製造法が提供される。
【図1】 バチルス・ステアロサーモフィルスCN3株
のO−アセチルセリンスルフヒドリラーゼの至適pHを
示す図である。
のO−アセチルセリンスルフヒドリラーゼの至適pHを
示す図である。
【図2】 バチルス・ステアロサーモフィルスCN3株
のO−アセチルセリンスルフヒドリラーゼのpH安定性
を示す図である。
のO−アセチルセリンスルフヒドリラーゼのpH安定性
を示す図である。
【図3】 バチルス・ステアロサーモフィルスCN3株
のO−アセチルセリンスルフヒドリラーゼの至適温度を
示す図である。
のO−アセチルセリンスルフヒドリラーゼの至適温度を
示す図である。
【図4】 バチルス・ステアロサーモフィルスCN3株
のO−アセチルセリンスルフヒドリラーゼの熱安定性を
示す図である。
のO−アセチルセリンスルフヒドリラーゼの熱安定性を
示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:07) (72)発明者 グナー・アントーニ スウェーデン、エス−75185ウプサラ(番 地の表示なし) ウプサラ・アカデミス カ・シュークヒューセット、ウプサラ・ユ ニバーシティ・ピーイーティー・センター (72)発明者 ベングト・ロングストレーム スウェーデン、エス−75185ウプサラ(番 地の表示なし) ウプサラ・アカデミス カ・シュークヒューセット、ウプサラ・ユ ニバーシティ・ピーイーティー・センター
Claims (10)
- 【請求項1】 次の性質を有する耐熱性O−アセチルセ
リンスルフヒドリラーゼ; 1.作用:O−アセチル−L−セリンとシアン化物から
β−シアノアラニンを生成する 2.至適pH:7.0〜9.0 3.安定pH:6.0〜10.0 4.至適温度:40〜50℃ 5.熱安定性:pH7.5において30分保持した場
合、70℃まで安定 6.分子量:ゲル濾過にて60,000〜80,00
0。 - 【請求項2】 補酵素としてピリドキサルリン酸を要求
する請求項1記載の酵素。 - 【請求項3】 O−アセチル−L−セリン、L−システ
イン、L−セリン、O−メチル−L−セリン、O−ホス
ホリル−L−セリン、O−スクシニル−L−セリンまた
はβ−クロロ−L−アラニンを基質とする請求項1記載
の酵素。 - 【請求項4】 好温性のバチルス(Bacillus)属に属す
る細菌から得られる請求項1ないし3いずれかに記載の
酵素。 - 【請求項5】 該細菌がバチルス・ステアロサーモフィ
ルス(B.stearothermophilus)である請求項4記載の酵
素。 - 【請求項6】 該細菌が工業技術院生命工学技術研究所
に受託番号FERMBP−4773の下に寄託されてい
るバチルス・ステアロサーモフィルスCN3株である請
求項4記載の酵素。 - 【請求項7】 請求項1記載のO−アセチルセリンスル
フヒドリラーゼの産生能を有する好温性のバチルス属に
属する細菌をO−アセチルセリンスルフヒドリラーゼ誘
導培地で培養し、ついで、該菌体から該O−アセチルセ
リンスルフヒドリラーゼを単離することを特徴とするO
−アセチルセリンスルフヒドリラーゼの製造法。 - 【請求項8】 該O−アセチルセリンスルフヒドリラー
ゼ産生能を有する好温性のバチルス属に属する細菌がバ
チルス・ステアロサーモフィルスである請求項7記載の
方法。 - 【請求項9】 該好温性のバチルス属に属する該O−ア
セチルセリンスルフヒドリラーゼの産生能を有する細菌
が、工業技術院生命工学技術研究所に受託番号FERM
BP−4773の下に寄託されているバチルス・ステ
アロサーモフィルスCN3株である請求項7記載の方
法。 - 【請求項10】 工業技術院生命工学技術研究所に受託
番号FERM BP−4773の下に寄託されているバ
チルス・ステアロサーモフィルスCN3株。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20186294A JP3694335B2 (ja) | 1994-08-26 | 1994-08-26 | 耐熱性o−アセチルセリンスルフヒドリラーゼおよびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20186294A JP3694335B2 (ja) | 1994-08-26 | 1994-08-26 | 耐熱性o−アセチルセリンスルフヒドリラーゼおよびその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0856666A true JPH0856666A (ja) | 1996-03-05 |
JP3694335B2 JP3694335B2 (ja) | 2005-09-14 |
Family
ID=16448126
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20186294A Expired - Fee Related JP3694335B2 (ja) | 1994-08-26 | 1994-08-26 | 耐熱性o−アセチルセリンスルフヒドリラーゼおよびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3694335B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0733374A3 (en) * | 1995-03-24 | 1999-06-02 | Research Development Corporation Of Japan | Cyano-alpha-amino carboxylic acids, and their use in preparing labelled alpha-amino acids |
DE10116881A1 (de) * | 2001-04-04 | 2002-10-17 | Consortium Elektrochem Ind | Verfahren zur Herstellung von nicht-proteinogenen L-Aminosäuren |
-
1994
- 1994-08-26 JP JP20186294A patent/JP3694335B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0733374A3 (en) * | 1995-03-24 | 1999-06-02 | Research Development Corporation Of Japan | Cyano-alpha-amino carboxylic acids, and their use in preparing labelled alpha-amino acids |
DE10116881A1 (de) * | 2001-04-04 | 2002-10-17 | Consortium Elektrochem Ind | Verfahren zur Herstellung von nicht-proteinogenen L-Aminosäuren |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3694335B2 (ja) | 2005-09-14 |
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