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JPH08510298A - ミクロ組織を微細化した多相鋳物 - Google Patents

ミクロ組織を微細化した多相鋳物

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JPH08510298A
JPH08510298A JP7500013A JP50001395A JPH08510298A JP H08510298 A JPH08510298 A JP H08510298A JP 7500013 A JP7500013 A JP 7500013A JP 50001395 A JP50001395 A JP 50001395A JP H08510298 A JPH08510298 A JP H08510298A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、鉄のように溶湯が液相線温度以下に冷却された場合に一次相が溶湯から成長する共晶合金系に関し、且つ、鋳物を形成するために液相線温度或いはそれ以上で鋳造鋳型への流として溶湯合金を注湯するすることと、溶湯合金から吸熱するために溶湯金属の流れに微粒子物質を添加して合金の液相線温度と固相線温度のあいだの一次相凝固範囲で注湯温度から溶湯合金を過冷却することと、を含んでなり、且つ、それによって一次相の核生成起こさせかつ一次相の成長を制限する。微粒子物質の一次分率は熱収縮として作用するが、微粒子物質は少なくとも溶湯内に部分的に溶解し、一次相の種付け薬剤として作用する。本発明は、高クロム過共晶履く鋳鉄に関する微粒子に付いて述べる。

Description

【発明の詳細な説明】 ミクロ組織を微細化した多相鋳物 技術分野 本発明は複数相鋳物に関し、特に、共晶系の2相領域において溶融体を形成す る一次相(初相)を微細化することを可能にする鋳造方法に関する。本発明は、 凝固特性及び最終ミクロ組織が共晶状態図で記述可能である全ての金属系に適用 される。このような系の例は、アルミニウム/シリコン系、鉛/錫系、鉛/アン チモン系、銅/銀系及び鉄合金、特に白鋳鉄である。 従来の技術 共晶系において、過共晶組成及び亜共晶組成を有する合金の凝固は、各合金組 成の液相線温度及び固相線温度で規定される温度範囲に渡って生じる。 凝固中、一次相は核生成と成長過程によって形成される。一次相の大きさと分 布は、なかでも、液相線と固相線の間の温度間隔に関する冷却速度によって決定 される。一般に、冷却速度が速ければ速いほど、結晶粒径と一次固体相の分布は 微細になる。 この凝固範囲の始めから終わりまでの冷却速度を増加させるために、文献に記 載された幾つかの方法がある。すなわち、 (a) 最低液体金属注湯温度、すなわち、液相線温度の直上の使用、 (b) 通常のケイ砂鋳型よりも大きいチル係数の鋳造鋳型の使用、 (c) 鋳造金属厚を減少すること (d) 鋳造物に内部金属チルの使用、 (e) 共晶組成を終了させる化学化合物を有する合金の使用 これらの方法はあるの制限があり、全ての鋳造材料に適切ではなく、また所望 の材料性質を実質的に高めるための結晶粒微細化処理に十分でない。 これらの方法及び幾つかの制限が、亜共晶と過共晶との双方の組成を有する鋳 鉄に関してオーストラリア特許公報AU−A−28865/84に詳細に記載さ れている。AU−A−28865/84は、問題を軽減することを究明し、一次 炭化物の大きさを減少しかつ鋳物断面積全体に渡ってミクロ組織を実質的に一定 にするために、製造変数にさらに密接した注意を払うことにより、高クロム過共 晶白鋳鉄の比較的厚い断面鋳物の処理に関して同定した。 高クロム過共晶白鋳鉄を含む白鋳鉄の耐磨耗性特性が長い間知られていて、後 者の合金が、たとえば鉱物処理設備において研磨微粒子含む流体を輸送するため のライニングポンプ、パイプ、ノズル、ミキサー及び類似装置の耐磨耗性部品を 形成するのに使用される。Proceeding of Australian Society of Sugar Cane T echnology,1983年4月、81〜87頁のK.Dolmanの論文「合金の発達:粉砕機ハン マーの先端部」では、過共晶材料が母相中に針状のM73(ここでMはCr、F e、Mo及びMn)一次炭化物を含み、この論文は、25mmの砂糖ミルハンマ ー先端部に存在する一次炭化物の体積分率と共に、如何にこれらの材料の耐磨耗 性特質を直接増加させるかの概要を述べている。しかしながら、また破壊靭性値 の増加が注目され、かつこのハンマー先端部に十分な靭性を与えるために、先端 部は軟鋼で裏打ちした板に結合する。割れる傾向があるために、厚い断面鋳物を 製造する難しさも注目された。 AU−A−28865/84は、高クロム過共晶合金中に実質的 に20%以上の一次炭化物の体積分率を有する白鋳鉄において、一次炭化物の平 均断面寸法を75μm以下にすることにより、低破壊靭性値と割れとの欠点を克 服することを試みた。 溶融体を注湯するときの過加熱程度を制御することは別にして、一次炭化物の 成長を制限するために、十分な速度で溶融体を冷却することによってこの目的が 達成できることを提案した。この方法の実施例のように、ジルコンを含んだシェ ル鋳型に鋳込んだ25mm厚さのハンマー先端部磨耗構成物は、40μmの平均 一次炭化物直径を達成することができた。しかしながら、極端な衝撃荷重下での 破壊を避ける十分な破壊靭性値を与えるために、この鋳造法は、前述のDolm anの論文に記載されたけれども、軟鋼裏打ち板に真鍮を付ける必要がある。十 分な破壊靭性値を有する比較的厚い、たとえば35mm厚さの構成物は、鋳造物 中に永久軟鋼棒の挿入物の補助のみで、40μmの平均炭化物直径に鋳造された 。挿入物のない同様の鋳物は典型的に約100μmの平均炭化物直径を有し、破 壊靭性値が不足することが特に注目された。したがって、30mm最小厚さ寸法 を有する合金鋳物に対して、望ましくは挿入物は、鋳造物の重量で少なくとも約 10%含む。さらに大きな鋳物に対しては70mm以下の最小厚さ寸法を有する 例では、チル鋳型が挿入物と同様に使用することを提案した。 AU−A28865/84は、それらの強い炭化物形成作用によって一次炭化 物の体積分率を増加するために、炭化物形成元素のモリブデン、ボロン、チタン 、タングステン、バナジウム、タンタル及びニオブの添加を提案した。これらの 元素は、この元素の溶解度の限界まで、高クロム過共晶溶融体のM73炭化物中 に吸収される。これらの元素の溶解度の限界を越えて、これらの元素は、母相中 に二次或いは析出炭化物を形成して、ある程度の微小硬化と浸食 耐磨耗性の増加とを与える。炭化物形成元素が約10%を越える量で金属形成物 に存在する場合に、それらが、M73一次炭化物のための核生成位置を与えてM73炭化物の結晶粒微細化をある程度まで生ずることがまた注目された。 金属炭化物形成元素が何時或いはどの様にして溶融体中に含有されるかについ てAU−A28865/84に説明されていないが、与えれた炭化物は溶体の少 なくとも一部に現れて、したがって、元素が注湯と同時に溶融体に実質的に均一 に分布することを確実にする注意が必要であることを提案してる。金属炭化物形 成元素の介在物に関しても提案していて、炭化物粒子の過多な成長を避けるるた めに、注湯前に溶融体を保持する期間を最短に保つことが望ましい。 金属形成物中に炭化物形成元素を含有させる代わりに、AU−A28865/ 84にしたがって、炭化物形成元素が微細粒子の形で、それらの炭化物として添 加される。しかしながら、微細粒子炭化物は、溶融体中の完全な溶体になるより もむしろ懸濁液中に少なくとも部分的に残留すること、及び溶融体の過加熱程度 が制限される場合はこれは特に好ましいことを提案した。したがってさらに、溶 融体を注湯すると同時に、微粒子炭化物が、実質的に均一に分布することを確実 にする注意が必要である。 AU−A28865/84に提案されたいるように、一次炭化物の体積分率を 増加するために、溶融体へと微粒子物質を添加することは、本発明以前に過共晶 白鋳鉄の技術において実施されていなかった。 米国特許第3282683号は、過冷却或いは板状と呼ばれる比較的小さな炭 化物を有する改良白鋳鉄の製造法を提案し、多くの元素から選択された炭化物安 定または準安定薬剤を、注湯前に、とり べ内の溶融体に添加することにより靭性を増加させた。とりべ内の球状鋳鉄溶融 体に炭化物準安定薬剤を添加することによる同様の過冷却が米国特許第2821 473号に提案された。 発明の概略 本発明の目的は、溶融体に微粒子物質を添加することにより、鋳造共晶合金系 の一次相を細粒化する方法を提供し、一次相の成長制御を前記の先行技術に比較 して改良する。 本発明にしたがい、共晶合金系の合金鋳造方法であって、 (a) 前記合金を溶融体とする工程、 (b) 液相線温度以上で、鋳造鋳型への流れとして溶湯合金を注湯して、鋳 造物を形成する工程、及び (c) 微粒子物質を前記溶湯合金の流れに添加して前記溶湯合金から抜熱し 、注湯温度から前記合金の液相線温度と固相線温度の間の初相の凝固範囲まで、 前記溶湯合金を過冷却する工程、 を含んでなる共晶合金系の合金鋳造方法を提供する。 さらに本発明にしたがって、前述の段落に記載された方法によって形成したと きに合金鋳物が提供される。 溶融体から実質的に直ちに抜熱すること、かつそれが注湯されたとき溶融体だ けを過冷却することにより、微粒子物質が、注湯を開始する以前に一次相の核生 成を最大にすることにより、微細結晶組織の形成を促進するための条件を最適に して、それにより、冷却板及び/また金属装入物の特別な鋳型を必要とせずに、 一次相の成長を最小にする。さらに、微粒子物質が完全に分散することを確実に するために、溶融体に別に振動を与える必要がない。すなわち、注湯中に溶融体 に添加するか或いは注湯するときの鋳型内の溶融体の運動によって、微粒子物質 が適切に分散することが可能である。逆 に、例えば炭化物形成元素の微細粒子炭化物を添加するAU−A−28865/ 84の提案に対して、本発明は一次相の成長が生じる間の時間を短縮し、それに よって、結晶粒微細化をさらに良く制御し、微粒子物質の均一分布、すなわちと りべの中の溶融体に別に振動を与える装置を必要とせずに一次相の核生成を最適 にする。それによって、一次相の均一分布をさらに良く制御する。微粒子物質は 、一次相の核生成を与え、かつ一次相の体積を増加させるるための種として作用 することも可能であが、一次相の体積比率は、一次相の構成物(例えば、炭化物 一次相のための炭素)をさらに与える結晶粒微細化によって、増加させることが でき、割れのような先行技術の課題を避けるため初期溶融体に含有させる。 本発明のさらに有利な点は、実施においてかなり利点である鋳造のために長い 注湯巾が可能となることである。微粒子物質を添加することなく、一般に溶融体 は、所望の物理的性質を達成することを確実にするため、たとえば、鋳造条件の 基では達成することが非常に困難である液相線より約15℃以下の短い温度幅で 注湯する必要がある。本発明に従う微粒子物質の添加によって、注湯の間に与え られる冷却の増加程度は、例えば前述の15℃の場合に液相線より30℃以上増 加させる注湯巾を可能にして、一方で一次相の最終寸法は維持または減少さえす る。 微粒子物質は、注湯によって好ましく均一に溶融体に添加されるが、しかし例 えば、同程度の結晶粒微細化が鋳造物全体に渡って必要でない場合は、添加は、 変化、中断または遅延することができる。 微粒子物質は、適切な方法で溶融体の最終注湯と共に添加されるが、しかし好 ましくはノズルを通る注入によって行われる。注入は、例えば、圧縮ガス或いは 不活性ガスのキャリアーガスで実施でき る。適切な注入装置は、Wedron FF40粉末注入システムまたはFosecoにより製造 された粉末注入装置である。注湯は、例えばとりべ又はタンディシュから頂部ま たは底部鋳造する通常の方法で実施できる。 溶融体に添加される微細微粒子物質の量は、条件の変化、例えば、過加熱の程 度と、必要とする過冷却のレベルと、所望の一次相の体積分率と、鋳物の大きさ と、結晶粒微細化の程度とに依存する。好ましい比率は、最終鋳物重量で0.1 〜10%の範囲であり、それ以下では効果が最低になり、それ以上では結晶粒微 細化を満足に制御することができない。さらに好ましい比率は、最終鋳物重量で 0.1〜5%の範囲であり、もっとも好ましい比率は、最終鋳物重量で約0.5 〜1%の範囲である。 都合のよいことは、鋳物に対して不都合にならない元素或いは化合物のいずれ の形でも微粒子物質として利用することができ、主な必要条件は、微粒子物質が 溶融体から抜熱し、かつ過冷却が複数の一次相の核を発生させることである。適 切な形の物質は溶融体を変化させる。好ましくは微粒子物質は金属または無機金 属化合物である。都合良いことには、この物質は、溶融体に少なくとも部分的に 溶融及び/または溶解することが可能であるが、しかしこの物質は、少なくとも 部分的に一次相内に吸収される。適切な物質の種類は、通常の溶融体組成の必須 部分になる金属であり、例えば、30%錫/鉛系の微粒子鉛(約265℃の注湯 温度で)、50%アンチモン/鉛系の微粒子アンチモン(約490℃の注湯温度 で)、30%銀/銅系の微粒子銅(約940℃の注湯温度で)及び微粒子鉄、白 鋳鉄(例えば27%CR)または白鋳鉄のような鉄合金の鋼である。他の適切な 金属または金属化合物は、高クロム過共晶白鋳鉄に対して強い一次相種付け作用 を含む物質であり、これらはAU−A− 28865/84に記載され、金属であろうと炭化物形状であろうと、主にボロ ン、チタン、タングステン、バナジウム、タンタル及びニオブである。さらに、 最も適切な他の物質は、一次相と共存できる結晶学的組織を有するものであり、 例えば、高クロム過共晶白鋳鉄のM73一次相においては、高炭素フェロクロム 、及びクロム炭化物であり、それらは、急激な過冷却を与える上に一次相の種付 け位置として作用することができる。 粉末形状で便利な微粒子物質は、好ましくは200μm以下の最大粒子径を有 し、さらに好ましくは150μm以下であり、余り大きな粒子は、必要である熱 容量効果を与えるが、しかし望みの結晶粒微細化を与える効果がない。余り小さ な微粒子は、例えば5〜10μmの最大微粒子径でもって、吸熱物として効果的 であるが、しかしそれらが溶融体に十分に溶解しないならば、種付け薬剤として の効果はないであろう。さらに好ましくは微粒子の平均径は、20〜100μm の範囲にあり、最大粒子径は75μm以下である。最大粒子径は50μm以下に することが有利である。 本発明は一般的に多層鋳造に適用できるが、一次相が粗くて分離した相に成長 する共晶系に適用できる。このような系としての一例は、高クロム過共晶白鋳鉄 であり、便宜上、本発明はこの合金の特別に参照してさらに説明する。 本発明で引き出された研究の主目的は、従来技術の鋳造技法を使用して可能で あるよりもさらに著しく厚い断面の過共晶白鋳鉄のミクロ組織を微細化すること である。形成可能な高硬度M73一次炭化物の大きな体積のために、過共晶白鋳 鉄が著しい磨耗性の改良の可能性を提供した。しかしながら、この非常に高い炭 化物水準で、鋳造ミクロ組織は十分微細な大きさにすることができず、実際の鋳 物は物理的性質が得られない。さらに、先行技術における最大炭 素水準は、その後形成されかつ最終鋳物の健全性を決定する一次炭化物の最大径 で決められた。ミクロ組織の微細化によって、非常に多くの炭素成分、すなわち 一次炭化物の体積は、過共晶白鋳鉄の範囲で利用可能であり、それによって、破 壊靭性だけでなく耐磨耗性の増加をも可能にする。 高クロム過共晶白鋳鉄は、約3〜約8.5%の炭素と、約20〜約45%のク ロムをふくみ、かつ銅、マグネシウム、モリブデン、シリコン、及びニッケル並 びにボロン及び他の炭化物形成元素の一種以上の任意合金化添加物、主に鉄残余 物及び微粒子物質から得られる元素を含む不可避的不純物を含む。溶湯合金化合 物の合金化元素は、重量で約15%以下のマグネシウム、約10%以下のモリブ デン、約10%以下のニッケル、約3%以下のシリコン、約5%以下の銅及び約 2%以下のボロン並びに微粒子物質から得られる約10%以下を好ましく含む。 約1%以下の燐と硫黄の各々を含有することができる。好ましい組成物は実質的 に4〜5.5wt%のC、28〜37wt%のCr、1〜4wt%のMn、0. 1〜1wt%のSi、0.5〜1.5wt%のMo、1wt%未満のNi、1w t%未満のP、0.1wt%未満のS、残余鉄及び不可避不純物を含む。 本発明を高クロム過共晶白鋳鉄に適用することにより、M73一次炭化物が、 約10〜50μm、好ましくは15〜45μm、最も好ましくは20〜30μm の範囲の平均横断面寸法を有し鋳造を全体に実質的に均一に分布することができ ることが明らかになった。しかしながら、M73一次炭化物の平均横断面寸法( これ以降は炭化物サイズとして言及する)は、その他では過加熱の程度及び鋳物 の大きさに依存し、これらの範囲以上でしかし鋳造中の過加熱の程度及び/また は鋳物の大きさにおける本発明によって許される さらに束縛のないことでもって、適切な鋳物は、M73一次炭化物の平均横断面 寸法を生じることができる。とくに、50〜100mm或いはそれ以上の横断面 寸法を有する高クロム過共晶白鋳鉄鋳物は、内部チル或いはそのような物の使用 無く本発明によって、適切な物理的性質を有し製造することができる。 一般に、微粒子物質を溶湯に添加する最適注湯温度は、液相線温度、鋳造物断 面積の大きさ、及び添加される粉末量に依存して、高クロム過共晶白鋳鉄溶湯に 対する好ましい注湯温度は、次の式で規定される。すなわち、 液相線+A+B、 ここで、 A=15℃、50mm未満の鋳造物断面厚さに対して =10℃、50〜100mmの鋳造物断面厚さに対して =5℃、100mmを越える鋳造物断面厚さに対して B=重量%での微粒子物質の量。 同式を別の溶湯に適用することできるが、高クロム過共晶白鋳鉄の溶湯に関し て、この式は25μmの炭化物の大きさを達成することを目指す。 高クロム過共晶白鋳鉄のM73一次炭化物は、主に共晶炭化物の母相及び残留 オーステナイトの母相に通常存在する。M73一次炭化物は、一般に針状であり かつ先行技術の白鋳鉄のような同様のアスペクト比を有する。本発明方法で達成 可能な比較的小さなM73一次炭化物によって、鋳造物が割れること無く熱処理 によって、高クロム過共晶白鋳鉄を硬化を施すことが実施できる。二次炭化物は 熱処理の結果として或いは溶湯から発達できる。熱処理は、750から1050 ℃の間、例えば2〜5時間900〜1000℃の均熱化と、それ引き続く空冷或 いは炉冷とのような時効処理であ り。代わりに、鋳造物は、例えば200℃以下で低温チルのような熱処理を施す ことができる。 高クロム過共晶白鋳鉄の最小M73一次炭化物含有量は、好ましくは20体積 %程度であるが、さらに高いM73一次炭化物含有量、例えば50体積%以上あ るいはそれ以上が可能である。このようなM73一次炭化物含有量は非常に脆い 鋳物となり、本発明によりまた達成可能である結晶微細化なしで割れることがあ る。共晶相は、30%程度の共晶M73炭化物の含有が一般に受け入れられる。 図面の簡単な説明 本発明に従う方法の種々の実施態様は、実施例のみについて添付図面を参照し て説明する。 図1は、実施例1のとりべ接種をした高クロム過共晶白鋳鉄鋳物の100倍の 光学顕微鏡写真であり、 図2は、図1の鋳物と同じ溶湯組成を有し、実施例1の鋳型で接種した高クロ ム過共晶白鋳鉄鋳物の100倍の光学顕微鏡写真であり、 図3は、実施例1の鋳型で接種をした鋳物の十分な厚さの断面のビッカース硬 度を示す図であり、 図4は、実施例2の高炭素鋳造接種した鋳物の100倍の光学顕微鏡写真であ り、 図5は、30℃の過加熱で鋳造接種した実施例3の鋳物の走査電子顕微鏡の後 方散乱像であり、 図6は、実施例5に記載される過加熱の程度、鋳造接種の量及び一次炭化物の 大きさとのあいだの関係を示す図であり、 図7は、実施例5に記載の一次炭化物と鋳造硬さとの関係を示す 図であり、 図8は、実施例5に記載の鋳造のままと、実施例6記載の熱処理後との双方の 、磨耗割合と一次炭化物の大きさとの関係を示す図であり、かつ 図9は、実施例7に記載されるような熱処理前後の硬度を比較した図である。 実施例 高クロム過共晶白鋳鉄の種々の組成に関し、本発明をさらに説明するために、 次の実施例が与えられる。これらは便宜上選択されたものであり、本発明をいず れの方法に限定するものでない。本発明に従うすべての実施例において、Wedron FF40粉末注入システムを使用して、9kg/minの供給速度で作動させ、圧縮空気 とともに、注湯が鋳型に注湯されるときに、粉末物質が高クロム過共晶白鋳鉄溶 湯の流れに注湯された。これは時により実施例において「鋳型接種」として言及 する。 実施例1 150μm以下の粒子サイズ範囲を有するクロム炭化物粉末が、液体金属(1 %)のトン当たり10kgの粉末の送り出し比率で、異なる二つの方法で液体金属 に注入され、すなわちa)鋳造鋳型に注湯する直前に約100℃の過加熱でとり べに添加することによる、b)鋳型に充填中の溶湯の流れに投入することによる (鋳型投入)、ことである。鋳物は150mmの最大厚みを持つ羽根車であった 。解析した断面の厚みは40mmであった。 鋳込んだままの物質の組成、条件及び結果を表1に示す。一次炭化物の横断面 寸法の減少率は、図1(とりべ接種)及び図2(鋳型接種)の顕微鏡写真(倍率 、100×)が明確な証拠となる。 鋳型接種した羽根車の破壊表面は、40mm厚さの鋳物の至る所で微細結晶組 織の外観典型を示し、そして表3は、厚さ全体を横切ったビッカース硬度の結果 を示す。約780HVの表面硬さが、表面下約8〜10mmの深さで約650H Vまで低下した。 とりべ接種した鋳物は、マルテンサイトと残留オーステナイトの共晶炭化物母 相を持ち、40μmの平均横断面寸法を有し、一次M73炭化物を含む過共晶ミ クロ組織を示した。ミクロ組織には未溶解クロム炭化物の証拠はなかった。 鋳型を断熱した鋳物は、オーステナイト/マルテンサイト母相内に非常に微細 な共晶炭化物を有し、25μm未満の平均横断面寸法(すなわち、とりべ接種し た試料の約半分)を有するM73炭化 物を含む微細過共晶ミクロ組織を示した。幾つかの比較的粗い炭化物微粒子が、 部分的に溶解したクロム炭化物の典型的な証拠であった。マルテンサイトは、全 ての一次共晶炭化物の周囲に共存する相のように存在し、オーステナイト相に生 じる成長を炭化物/鉄母相界面で開始することが考えられる。その存在は耐磨耗 性を高めかつ材料の靭性を下げる傾向がある。 鋳物内の未溶解粗大クロム炭化物粒子の存在は、主に150μm未満の粉末粒 子サイズが最適条件でないことを示した。大きな粉末粒子は、ミクロ組織中の一 次炭化物の種付けに非能率的である。また粉末は、主に10μm未満の非常に微 細な粒子を実質的に含有した。これらの粒子は溶湯に十分溶解され、液体の温度 を急激に減少させる効果があるが、炭化物形成のための種付け薬剤としての効果 はない。約75μmの最大粒子の大きさが適切と考えられる。 要するに、溶湯の流れに1%のクロム炭化物粉末を導入することが、約5℃の 過加熱から液相線直下の温度に、かつ熱容量効果により二相(液体+炭化物)領 域内に、液体金属を急激に過冷却するに十分であり、れによって一次M73炭化 物の成長を制限する。さらに、同一の結晶構造及び一次M73炭化物より高い融 点を有するクロム炭化物粉末は、鋳物内の多層一次炭化物を核生成するために、 比較しうる効果的な種付け薬剤として作用する。 実施例2 この実施例では、5.5wt%の炭素を含有する高クロム過共晶白鋳鉄、及び 、1%の最終鋳造重量の比率でクロム炭化物粉末で種付けした鋳型を考察する。 一次M73炭化物の粗大化がその制限を越えると考えられたので、4.5wt %の上限炭素が高クロム過共晶白鋳鉄の標準組成に先に与えられた。しかしなが ら、さらに高い炭素水準が、ミクロ組 織にさらに高い炭化物濃度をもたらし、それによってさらに高い耐磨耗性がもた らす。 鋳造ままの物質の組成、条件及び結果を表2に示す。図4の顕微鏡写真(倍率 100X)は、証拠になるいくらか不規則なCrC炭化物を有する一次M73炭 化物の高体積分率を示す過共晶ミクロ組織を表す。比較的高い倍率は、幾つかの マルテンサイトと二次炭化物析出物を示す鉄母相を表す。 目視検査が、3mmの最大見積長さを有する針状炭化物の証拠が幾つかあるこ とを明らかにした。これは、標準(4.5wt%)高クロム過共晶白鋳鉄鋳物の で観察された炭化物の大きさより幾分微細であった。空気を閉じ込めたガス穴が 鋳物の上部表面近傍で観察された。表面のガス穴は、1425〜1430℃の比 較的高い温度、または例えば5.0wt%まで炭素成分の減少を削減できる。い くらかの粗い未溶解クロム炭化物粒子が、ミクロ組織のなかに見られるが、しか しこれらが比較的小さな接種粉末の大きさ、例えば75μm以下に減少可能であ ると考察される。 要するに、5.5wt%の炭素成分を有する高クロム過共晶白鋳鉄溶湯の1w t%のクロム炭化物粉末での鋳型接種は、約50μm以下の一次M73炭化物平 均横断面寸法を維持することに効果的である。溶湯への接種粉末の添加は、比較 的高い炭素成分の逆効果を補償する。 実施例3 この実施例は、標準高クロム過共晶白鋳鉄の1wt%のクロム炭化物粉末を有 する鋳型接種に及ぼす30℃迄の過加熱比率の増加効果を記載する。これは、鋳 物の最終ミクロ組織内の初期CrC接種粒子の役割を調査する。 鋳込みままの30℃過加熱物質の組成、条件及び結果を表3に示す。 最終鋳造重量で1%の比率で、かつ30℃の過加熱で、クロム炭化物を有する 標準高クロム過共晶白鋳鉄溶湯の鋳型接種は、50μmの一次M73炭化物の大 きさをもたらした。しかしながら、わずかな巨視的収縮と微視的収縮が観察され 、これは余りにも高くなった注湯温度、或いは接種中に液相線温度以下に溶湯を 過冷却する不適当な添加接種粉末量に起因する。いくらかの部分的に溶解するC rC炭化物粒子が観察され、かついくらかの二次炭化物析出が鉄母相中に明確で あった。 30℃過加熱した鋳型接種鋳物のミクロ組織の二次電子像を図5に示す。比較 的粗い3つの炭化物の暗い中央部分は、微視的分析によりクロムだけを含むこと を示し、かつCr73炭化物の化学量 論からなっていた。これらの鋳造物の明るい外側部分は、(Fe、Cr)73炭 化物の化学量論からなる鉄とクロムを含有する。これは、部分的に溶解したCr73粉末粒子がミクロ組織に中で(Fe、Cr)73炭化物の成長のための種と して作用することを示す。これは、高クロム過共晶白鋳鉄溶湯に添加されるCr C粉末が、最終ミクロ組織に二つの保持効果を有するあかしである。すなわち、 1)液相線以下の温度まで溶湯金属を急激に過冷却すること、2)部分的に溶解 したCr73粒子が、核生成と、一次M73炭化物成長との効果的な種として作 用すること、である。これは、炭化物Cr73及び(Fe、Cr)73の結晶構 造(単位セルの型、大きさ及び格子定数)は共存可能でありかつ実際にほとんど 同一であるために生じる。 また、鉄母相の分析は、この炭化物/母相粒界領域が粒界領域間の部分より明 るいことを示す。これは、より明るい粒界領域はクロムが激減したことを示す。 クロムの富んだ一次炭化物の形成中に、クロムが、最終鉄母相内の芯となる隣接 周囲領域から移動する。実施例1と2のこれらの粒界領域に観察されるマルテン サイトの存在が、鉄母相内のクロム激減ゾーンの存在に寄与する。 実施例4 この実施例は、実施例3の鋳物を同一の二つの鋳物と比較する。一つは15℃ の過加熱を除き同一鋳型接種した鋳物で、もう一つのは全く接種しなかった鋳物 である。これは、接種による溶湯金属の熱容量冷却が、比較的小さな注湯温度範 囲を拡張する方法であることを示すために使用し、適切な炭化物の大きさを有す る高クロム過共晶白鋳鉄の製造に対して従来適切であった。 30℃の過加熱で1wt%のクロム炭化物を有する高クロム過共晶白鋳鉄溶湯 の鋳型接種が、50μmの一次炭化物サイズを生じた 。これは、接種しない過加熱15℃の同一溶湯と類似している。しかしながら、 実施例3に記載の収縮を比較した場合、接種無し過加熱15℃の鋳物が信頼でき た。 実施例3と同様の鋳型接種でしかし15℃の過加熱では、25μmの平均一次 M73炭化物横断面寸法が得られるが、しかし注湯と接種との温度を示唆する表 面近傍のガス穴は同様にわずかに低かった。 鋳型接種による溶湯への各々1wt%の粉末の添加は、溶融金属の15℃の温 度降下に等価であることが示される。これにより、所望の平均一次M73炭化物 の大きさが25μmの場合、高クロム過共晶白鋳鉄鋳物の効果的な鋳型接種に対 する最適温度は、a)液相線温度、b)鋳造物断面の大きさ、c)添加される接 種剤の量に依存し、次の経験式に従う、すなわち、 注湯温度(℃)=液相線温度(℃)+A+15B ここで、A=15℃、50mm未満の鋳造物断面厚さに対して、 =10℃、50〜100mmの鋳造物断面厚さに対して、 =5℃、100mmより大きい鋳造物断面厚さに対して、 B=最終鋳造物重量の接種剤粉末% 白鋳鉄鋳造物に対するおおよその目安として、50mmの鋳造物厚さは、10 0kgの最終鋳造物に等価であり、100mmの鋳造物厚さは、500kgの最 終鋳造物に等価である。 実施例5 この実施例は、1〜約2.5%に渡る注入比率で、及び10〜40℃まで変化 させる過加熱で、高クロム過共晶白鋳鉄溶湯に、1) 高炭素フェロクロム(Fe−Cr)粉末(〜75μm)、2)CrC粉末(1〜 150μm)、及び3)鉄粉末(〜200μm)を使用する鋳型接種を比較して 、標準高クロム過共晶白鋳鉄と比較したミクロ組織の目視結果、硬度及び耐磨耗 性を決定する。全ての試験は450kgを負荷した羽根車で実施した。 75μm以下の粒子径の高炭素フェロクロムを用いるこれとその後の実施例に おいて、大きさを決める分析は、粉末の約90%が10から60μmのあいだの 粒子径であることを示す。化学分析は、次のwt%組成、8.42%C、69. 1%Cr、0.71%Mn、1.31%Si、0.06%Mo及び0.27%N iを示す。 図4は、検査した鋳造物の化学組成を示す。試験片70×50×40は、各溶 湯から羽根車に鋳造され、かつ1)目視検査、2)金属組織学、3)硬度試験、 4)磨耗試験、及び5)化学分析の試験が成された。表4に示す化学分析の結果 は、全ての試料が指示書通りであった。また化学分析は、硫黄と燐の存在を示し たが、各々は0.05wt%未満であり、かつボロンは0.002wt%未満で ある。 目視検査 試料の破壊面検査は、比較的高い過加熱で比較的高い炭素溶湯接種で、A85 9を除き、全ての鋳型接種試料に関して非常に微細な破壊面(50μm以下の平 均一次M73炭化物横断面寸法)を示した。二つの非接種鋳造物、A851及び A866は、通常の粗い破壊面を示した。 全ての鋳物で示された鋳造物の表面仕上げ検査は満足でき、羽根 車鋳造物において冷却しわまたは収縮の証拠はなかった。 鋳型接種鋳造物の機械加工後の検査で、表面化ガス穴の証拠はなかった。 金属組織学 全ての試料について通常のミクロ組織検査を行った。全ての試料において、既 に記載したような共晶炭化物と鉄母相を有する一次M73炭化物の標準高過共晶 白鋳鉄のミクロ組織が表れた。CrC接種鋳造物において、鋳造物の至る所に存 在する約0.5vol%の未溶解CrC粒子があった。パーライトコロニーに見 掛けじょう類似の組織が、各試料のパーセンテージを変化させることが分かった 。鋳型接種試料の一次M73炭化物の体積は、20〜35%の範囲と見積もられ た。総一次炭化物の体積は50%以下である。 また、全ての試料の炭化物の大きさを調べ、その結果を表5に示した。 過加熱及び接種剤粉末の一次炭化物の大きさに及ぼす影響は、図6にFe−C r鋳型接種試料について図示する。それは次のようである。すなわち、a)接種 無しに付いては、一次炭化物の大きさは、過加熱無しの約50μmから30℃の 過加熱の約100μmまで変化し、製品鋳造物として十分に承認される。b)約 1%の接種剤に付いては、一次炭化物の大きさは、全ての過加熱で約40μm減 少し、過加熱の1℃の上昇は一次炭化物の大きさを1μm増加させ、かつ50℃ の過加熱は未だ信頼できる鋳造物であるが、約70μmの炭化物の大きさになる 。c)約2.5%の接種剤については、非常に微細な一次炭化物を達成すること ができ、たとえば20℃の過加熱で10μmであるが、しかしながら、冷却しわ 及びガス気孔が、過加熱が約15℃以下の注湯温度で問題となり、かつ接種剤粉 末の影響は濃度の増加と共に増加する。 硬度結果 ビッカース硬度試験は、50kg荷重を使用して、鋳物表面下1mmと10m mのところで、全ての試料について実施した。その結果は、表5に他の結果とと もに概略した。 表5から、標準高クロム過共晶白鋳鉄試料A851とA866に比較して、4 .34〜4.46wt%の範囲の炭素成を有する鋳型接種試料A852〜A85 6及びA860とA865では、表面下10mmで平均67ブリネルの改良があ り、かつ1mm深さの硬度も同様に増加し、且つ、それらの比較的高い炭素とク ロム成分により、試料A857〜A859は、深さ10mmで平均125ブリネ ルの増加を示したことが明らかである。図7は、如何に減少する炭化物の大きさ が総計硬度を増加するかを示す。 磨耗試験 エダクター磨耗試験(Eductor wear test)は、30°の角度と20m/sの 速度で実施される試験でもって、表6に示すように16中の10の試料について 行った。試験は、薬剤Silica River Sand(SRS)W300 d85(485μm)を10kg 使用して行った。磨耗比率1は、試料の表面で測定され、一方磨耗比率2は、鋳 物表面から測定された。 先に記載したように、試料A851とA866は、接種剤無しの標準高クロム 過共晶白鋳鉄のものであり、試料A858とA859は、高炭素と高クロムとの 溶湯からのものである。 図8は、SRS W300磨耗薬剤おける微細一次炭化物の耐磨耗性の改良傾向を図示 する。 要するに、3種類の粉末が効果的に与えられたが、高いパーセンテージのパー ライトが形成されたので、Fe粉末でもっての利点が可能でなかった。しかしな がら、これらの欠点は、溶湯組成の少しの変更あるいは熱処理をすることにより 削除される。 実施例6 また、図8は、表7に示すように、実施例5の4種の試料熱処理後の摩擦比率 の一層の改良を図示する。エダクター磨耗試験は実施例5と同様である。熱処理 は、4.5時間の保持、950℃の加熱、その後空冷によって実施された。 実施例7に記載されるように、磨耗比率は、鉄母相の硬度の増加により、熱処 理のあと増加する。熱処理試料においては、割れが認められなかった。 実施例7 この実施例は、75μm以下のFe−Cr粉末を約1%の最終鋳造重量で鋳型 接種し、25〜27℃の過加熱で注湯した3種類の高クロム過共晶白鋳鉄の鋳造 物の熱処理効果を考察する。鋳造後熱処理は、鋳造物を950℃に加熱して4時 間保持し、引き続き空冷することによりなる。 鋳造物は種々のポンプ部品であり、全てが、Crを30.7、Cを4.5、M nを2、Siを0.57、Moを0.94、Niを0.57、B、O、Sを0. 03、Pを0.04、残余鉄の同一のwt%組成を有する。有する。溶湯は、全 ての鋳造物に対して同一であり、1355℃の液相線を有する。 鋳造物は、1)目視検査、2)金属組織学、及び3)硬度を、熱処理前後の双 方を全て試験した。 目視検査から、全ての破壊面は、熱処理前後の割れのない、高クロム過共晶泊 鋳鉄の典型的な外観を示した。 ミクロ組織は、母相前体に均一に広がる20〜25μmの横断面寸法の微細一 次炭化物サイズを有する高クロム過共晶泊鋳鉄の典型であった。解析の結果及び 母相の詳細は、表8と9に各々示す。 全ての硬度の結果が示され、熱処理した試料は、67〜102のブリネル硬度 の増加があり、これらを図9に図にして示した。鋳造物の微小硬度を解析するこ とは、全ての硬度の増加は、鉄母相の硬度の増加に起因する。先の実施例におけ る磨耗試験は、熱処理により達成された比較的大きい硬度が、耐磨耗性を増加す ることを示した。 高クロム過共晶泊鋳鉄に適用される本発明の鋳造方法の利点は、比較的小さな M73一次断面の大きさが、実存の鋳造装置を使用して、廉価で、速くてかつ簡 単な方法で素早く達成できることは、先の記載から評価できるであろう。これは 、できるかぎり実施する寸前に、実際には、鋳造鋳型に溶湯を注湯するあいだに 、溶湯金属化合物に粉末物質を添加して、ある程度の過冷却を達成して、一次炭 化物の核の量を最大にすることにより、微細結晶構造の形成を促進してそれによ ってそれらの成長を最小にすることにより達成できる。このような方法による冷 却粉末の添加は、比較的長い注湯巾を可能にし、鋳造工場の実施において非常に 便利である。また、割れなしに従来可能であったより、例えば3000kgまで もの、実質的により大きな鋳造物を注湯することが可能である。従来の実施は、 内部チル無しの100mm横断面鋳造物においては、100μmの平均横断面一 次炭化物しか達成できなかった。同じ大きさでかつさらに丈夫な鋳造物が、本発 明によって、50μm及びそれ以下、好ましくは20〜30μmの範囲の一次炭 化物平均横断面を有する速やかに鋳造することが可能である。好都合なことには 、これらのミクロ組織は5.5wt%の高炭素成分を達成することが可能で、炭 化物体積と耐磨耗性の増加をさらに促進する。比較的小さな一次炭化物の大きさ は、鋳造物の耐磨耗性と破壊靭性を増加し、並びに、硬度と耐磨耗性さらに増加 させるために熱処理を実施することを 可能にする。多くの改良と変種がこの広い発明から可能であり、この改良と変種 は本発明の分野内として考慮すべきことは、当業者は認識するであろう。特に、 本発明は、一次相が溶湯に成長する他の共晶合金系に適用できることは理解でき る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,G B,GE,HU,JP,KG,KP,KR,KZ,LK ,LU,LV,MD,MG,MN,MW,NL,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SI,S K,TJ,TT,UA,US,UZ,VN (72)発明者 ウォーカー,クレイグ イアン オーストラリア国,ニュー サウス ウェ ールズ 2101,ナラビーン,リンドレー アベニュ 9 (72)発明者 ハリス,チャールズ フィリップ オーストラリア国,ニュー サウス ウェ ールズ 2213,イースト ヒルズ,クック ストリート 16 (72)発明者 トムソン,アンドリュー ウィリアム オーストラリア国,ニュー サウス ウェ ールズ 2076,ノーマンハースト,ステュ アート アベニュ 22

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.共晶合金系の合金鋳造方法であって、 (a) 前記合金を溶融体とする工程、 (b) 液相線温度以上で鋳造鋳型への流れとして溶湯合金を注湯して、鋳造 物を形成する工程、及び (c) 微粒子物質を前記溶湯合金の流れに添加して前記溶湯合金から抜熱し て、注湯温度から前記合金の液相線温度と固相線温度の間の一次相凝固範囲まで 、前記溶湯合金を過冷却する工程、 を含んでなる共晶合金系の合金鋳造方法。 2.前記微粒子物質を注湯を通じて前記溶融体に添加する請求項1記載の鋳造 方法。 3.前記微粒子物質をノズルを通して前記溶湯合金の流れに注入する請求項1 記載の鋳造方法。 4.前記微粒子物質を圧縮空気を含むキャリヤーガスで前記溶湯合金の流れに 注入する請求項3記載の鋳造方法。 5.前記微粒子物質を前記鋳造物重量の0.1〜10%の範囲の比率で前記溶 融体に添加する請求項1記載の鋳造方法。 6.前記微粒子物質量が前記最終鋳造物重量の5%以下である請求項5記載の 鋳造方法。 7.前記微粒子物質量が前記最終鋳物重量の0.5〜1%の範囲である請求項 6記載の鋳造方法。 8.前記微粒子物質の最大粒子径が200μm、好ましくは75μmである請 求項1記載の鋳造方法。 9.前記微粒子物質の最小粒子径が5μmである請求項1記載の鋳造方法。 10.前記微粒子物質の平均粒子径が20〜100μmの範囲で ある請求項1記載の鋳造方法。 11.前記微粒子物質が粉末である請求項1記載の鋳造方法。 12.前記微粒子物質が金属、無機金属化合物または合金である請求項1記載 の鋳造方法。 13.前記微粒子物質が前記溶融体に少なくとも部分的に溶解する請求項1記 載の鋳造方法。 14.前記微粒子物質が前記溶融体より高い溶融点を有する請求項1記載の鋳 造方法。 15.前記微粒子物質の粒子が前記一次相に少なくとも部分的に吸収される請 求項1記載の鋳造方法。 16.前記微粒子物質が前記一次相と共存しうる結晶学的組織を有する請求項 1記載の鋳造方法。 17.前記合金は高クロム過共晶白鋳鉄でありかつ一次相がM73炭化物を含 む請求項1記載の鋳造方法。 18.前記合金は、wt%で約3〜8.5%のC、約20〜45%のCr、約 15%以下のMn、約3%以下のSi、約10%以下のMo、約10%以下のN i、約5%以下のCu、約2%以下のB、約1%以下のP、約1%以下のS、残 余鉄及び不可避的不純物から実質的になる組成を有する請求項17記載の鋳造方 法。 19.前記合金は、wt%で約4〜5.5%のC、約28〜37%のCr、約 1〜4%のMn、0.1〜1%のSi、0.5〜1.5%のMo、<1%のNi 、<0.1%のP、<0.1%のS、残余鉄及び不可避的不純物から実質的にな る組成を有する請求項18記載の鋳造方法。 20.前記一次M73炭化物の体積が少なくとも20%であり、かつ前記一次 M73炭化物が鋳造物全体に均一に分布する請求項17記載の鋳造方法。 21.前記一次M73平均横断面寸法が、10〜50μmの範囲にある請求項 17記載の鋳造方法。 22.前記寸法が、20〜30μmの範囲にある請求項21記載の鋳造方法。 23.前記微粒子物質が、高炭素フェロクロム、クロム炭化物及び鉄を含む群 から選択される請求項17記載の鋳造方法。 24.前記注湯温度が 液相線(℃)+A(℃)+Bにほぼ等しく、 ここで、 A=15℃(50mm未満の鋳造物断面厚さに対して) =10℃(50〜100mmの鋳造物断面厚さに対して) =5℃(100mmを越える鋳造物断面厚さに対して) B=重量%での微粒子物質の量、 である請求項17記載の鋳造方法。 25.鋳造に引き続き、前記鋳造物に熱処理を施して、母相の硬度を増加させ る請求項17に記載の鋳造方法。 26.前記熱処理は、鋳造物を750〜1050℃で2〜5時間の均熱化とに 引き続く空冷または炉冷却とを含む請求項25記載の鋳造方法。
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