JPH0851960A - 魚骨ペースト、その製造方法ならびに魚骨ペーストを含有する食品 - Google Patents
魚骨ペースト、その製造方法ならびに魚骨ペーストを含有する食品Info
- Publication number
- JPH0851960A JPH0851960A JP6222357A JP22235794A JPH0851960A JP H0851960 A JPH0851960 A JP H0851960A JP 6222357 A JP6222357 A JP 6222357A JP 22235794 A JP22235794 A JP 22235794A JP H0851960 A JPH0851960 A JP H0851960A
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- Japan
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- fish bone
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 魚の加工時に副産物として産生される魚骨の
有効利用 【構成】 加熱した魚骨のみからなるカルシウム含量が
高い魚骨ペースト。カルシウム含量が6%以上である。
製造方法は、魚骨を加熱処理する工程、付着蛋白質を除
去する工程および魚骨を粉砕する工程を必須工程とす
る。このようにして得られたペーストは、魚肉すり身に
添加して使用することができる。魚肉すり身の製造時
に、すり身に対し1〜10%添加される。このようにし
て得られた魚肉すり身は、高カルシウムでありなおかつ
通常のすり身と同様の方法で利用する。 【効果】 少量の添加により十分量のカルシウム強化を
図ることができる、他の食品に添加する際の食感への影
響が少ない、練り製品等に添加した場合弾力を阻害しな
い魚骨由来のカルシウム含量が高い魚骨ペーストを提供
することができる。
有効利用 【構成】 加熱した魚骨のみからなるカルシウム含量が
高い魚骨ペースト。カルシウム含量が6%以上である。
製造方法は、魚骨を加熱処理する工程、付着蛋白質を除
去する工程および魚骨を粉砕する工程を必須工程とす
る。このようにして得られたペーストは、魚肉すり身に
添加して使用することができる。魚肉すり身の製造時
に、すり身に対し1〜10%添加される。このようにし
て得られた魚肉すり身は、高カルシウムでありなおかつ
通常のすり身と同様の方法で利用する。 【効果】 少量の添加により十分量のカルシウム強化を
図ることができる、他の食品に添加する際の食感への影
響が少ない、練り製品等に添加した場合弾力を阻害しな
い魚骨由来のカルシウム含量が高い魚骨ペーストを提供
することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、従来、魚の加工時に副
産物として産生され、食品に利用されることが少なかっ
た魚骨の有効利用に関するものである。本発明は、魚骨
由来のカルシウム含量が高い魚骨ペースト、それを含有
するすり身および食品に関するものである。本発明は、
従来、十分な利用がされていなかった魚骨を、簡単な製
法で、カルシウム含量が高く、なおかつ、練り製品の製
造時、ならびに練り製品の原料となるすり身に添加して
も弾力に影響しない魚骨ペーストの製造方法に関するも
のである。
産物として産生され、食品に利用されることが少なかっ
た魚骨の有効利用に関するものである。本発明は、魚骨
由来のカルシウム含量が高い魚骨ペースト、それを含有
するすり身および食品に関するものである。本発明は、
従来、十分な利用がされていなかった魚骨を、簡単な製
法で、カルシウム含量が高く、なおかつ、練り製品の製
造時、ならびに練り製品の原料となるすり身に添加して
も弾力に影響しない魚骨ペーストの製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】カルシウムは、人体を構成する重要な栄
養成分であるのに、日本人のカルシウム摂取量は、平成
4年度国民栄養調査によると所要量(1日あたり600
mg)に対し平均89%にしか達していない。また、近
年、カルシウム摂取不足は、骨粗鬆症、高血圧、大腸が
んといった重大な疾病を引き起こすことが知られるよう
になり、カルシウムをどのような形で所要量を摂取をす
るかは人類共通の課題となってきた。
養成分であるのに、日本人のカルシウム摂取量は、平成
4年度国民栄養調査によると所要量(1日あたり600
mg)に対し平均89%にしか達していない。また、近
年、カルシウム摂取不足は、骨粗鬆症、高血圧、大腸が
んといった重大な疾病を引き起こすことが知られるよう
になり、カルシウムをどのような形で所要量を摂取をす
るかは人類共通の課題となってきた。
【0003】魚骨は、水産物の加工時に副産物として大
量に産生されるが、従来、食品のカルシウム強化源とし
ては十分に利用されていなかった。その理由としては、
魚骨自体堅くそのままでは食することができないこと、
缶詰加工、酢酸浸漬などにより軟化させて、初めて食す
ることができる素材となるが、その工程が複雑であるこ
と、また、それを利用した食品の種類は限られており、
かつ比較的摂食頻度の低いものであったことが挙げられ
る。
量に産生されるが、従来、食品のカルシウム強化源とし
ては十分に利用されていなかった。その理由としては、
魚骨自体堅くそのままでは食することができないこと、
缶詰加工、酢酸浸漬などにより軟化させて、初めて食す
ることができる素材となるが、その工程が複雑であるこ
と、また、それを利用した食品の種類は限られており、
かつ比較的摂食頻度の低いものであったことが挙げられ
る。
【0004】また、魚骨を乾燥粉末化し魚骨粉として利
用する例としては特開平2−231059号、特開平4
−121166号などがあるが、50〜60%を占める
水分を乾燥除去するには多大なエネルギーを必要として
いる。また、魚骨をペースト化する例としては特開平4
−190768号があるが、これは加熱しない中骨を筋
肉蛋白質が付着したままで原料としたペーストの製造方
法であり、例えば、練り製品を製造する際には、ペース
トに含まれる筋肉蛋白質ならびに骨由来の蛋白質分解酵
素の影響による弾力の低下が見られた。
用する例としては特開平2−231059号、特開平4
−121166号などがあるが、50〜60%を占める
水分を乾燥除去するには多大なエネルギーを必要として
いる。また、魚骨をペースト化する例としては特開平4
−190768号があるが、これは加熱しない中骨を筋
肉蛋白質が付着したままで原料としたペーストの製造方
法であり、例えば、練り製品を製造する際には、ペース
トに含まれる筋肉蛋白質ならびに骨由来の蛋白質分解酵
素の影響による弾力の低下が見られた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来、魚の
加工時に副産物として産生され、食品に利用されること
が少なかった魚骨を有効に利用しようとするものであ
る。本発明は、少量の添加により十分量のカルシウム強
化が図ることができ、さらに本来その食品が持つ食感、
色、臭いを損なわない魚骨ペーストを提供することを目
的とする。
加工時に副産物として産生され、食品に利用されること
が少なかった魚骨を有効に利用しようとするものであ
る。本発明は、少量の添加により十分量のカルシウム強
化が図ることができ、さらに本来その食品が持つ食感、
色、臭いを損なわない魚骨ペーストを提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するため、食品に使用しやすい魚骨ペーストを得るた
め種々研究を行った結果、蛋白質が付着した魚骨を加熱
し蛋白質ならびに骨自体を変性させ、付着蛋白質を除去
した後に、ペースト化を行うことにより、食品に添加し
ても食感、色、臭いへの影響が少ない魚骨ペーストを
得、本発明に至った。
決するため、食品に使用しやすい魚骨ペーストを得るた
め種々研究を行った結果、蛋白質が付着した魚骨を加熱
し蛋白質ならびに骨自体を変性させ、付着蛋白質を除去
した後に、ペースト化を行うことにより、食品に添加し
ても食感、色、臭いへの影響が少ない魚骨ペーストを
得、本発明に至った。
【0007】すなわち、魚骨を、食品のカルシウム強化
源として利用するには、十分量のカルシウムの強化する
ために少量の添加により可能であることが望ましい。し
かしながら、例えば魚の加工時に派生する中骨は、筋肉
蛋白質が付着しており、その量は魚種、処理方法にもよ
るが、助宗ダラを3枚おろしにした場合、全重量の30
〜70%に達する。そのような中骨を筋肉蛋白質が付着
したままペースト化すると、カルシウム含量はペースト
中の3%以下となり、所望するカルシウム強化を図った
食品を得るには大量に添加しなければならない。原料の
骨に付着する蛋白質を除去し、本来の骨の比率を高めた
ペーストを作成することにより、カルシウム含量が高い
魚骨のペーストを得ることができる。
源として利用するには、十分量のカルシウムの強化する
ために少量の添加により可能であることが望ましい。し
かしながら、例えば魚の加工時に派生する中骨は、筋肉
蛋白質が付着しており、その量は魚種、処理方法にもよ
るが、助宗ダラを3枚おろしにした場合、全重量の30
〜70%に達する。そのような中骨を筋肉蛋白質が付着
したままペースト化すると、カルシウム含量はペースト
中の3%以下となり、所望するカルシウム強化を図った
食品を得るには大量に添加しなければならない。原料の
骨に付着する蛋白質を除去し、本来の骨の比率を高めた
ペーストを作成することにより、カルシウム含量が高い
魚骨のペーストを得ることができる。
【0008】また、大量に添加しなければならないと、
本来その食品が持つ食感、色、臭いを損なう恐れがあ
る。中骨を筋肉蛋白質が付着したままペースト化する
と、付着した筋肉蛋白質は、常温、冷蔵、冷凍保管中に
変性し、そのようなペーストを食品に添加した場合、本
来その食品が持つ食感、色、臭いを損なう恐れがある。
具体的には、中骨を筋肉蛋白質が付着したままペースト
化したものを練り製品の製造に添加すると、その弾力を
阻害する。原料の骨に付着する蛋白質を除去してペース
トを作成することにより、本来その食品が持つ食感、
色、臭いをそのまま維持した状態で、そのカルシウム含
量を高めることができる。
本来その食品が持つ食感、色、臭いを損なう恐れがあ
る。中骨を筋肉蛋白質が付着したままペースト化する
と、付着した筋肉蛋白質は、常温、冷蔵、冷凍保管中に
変性し、そのようなペーストを食品に添加した場合、本
来その食品が持つ食感、色、臭いを損なう恐れがある。
具体的には、中骨を筋肉蛋白質が付着したままペースト
化したものを練り製品の製造に添加すると、その弾力を
阻害する。原料の骨に付着する蛋白質を除去してペース
トを作成することにより、本来その食品が持つ食感、
色、臭いをそのまま維持した状態で、そのカルシウム含
量を高めることができる。
【0009】本発明は、筋肉蛋白質が付着していない加
熱した魚骨のみからなるカルシウム含量が高い魚骨ペー
ストである。助宗ダラを3枚おろしにした場合、筋肉蛋
白質は全重量の30〜70%に達し、そのような中骨を
筋肉蛋白質が付着したままペースト化すると、カルシウ
ム含量はペースト中の3%以下となるが、本発明の魚骨
ペーストは、筋肉蛋白質が付着していないため、カルシ
ウム含量が6%以上である。
熱した魚骨のみからなるカルシウム含量が高い魚骨ペー
ストである。助宗ダラを3枚おろしにした場合、筋肉蛋
白質は全重量の30〜70%に達し、そのような中骨を
筋肉蛋白質が付着したままペースト化すると、カルシウ
ム含量はペースト中の3%以下となるが、本発明の魚骨
ペーストは、筋肉蛋白質が付着していないため、カルシ
ウム含量が6%以上である。
【0010】本発明の魚骨ペーストは、魚骨を加熱処理
する工程、付着蛋白質を除去する工程および魚骨を粉砕
する工程より得られる。魚の骨を加熱処理した後、付着
する蛋白質を除去し、次いで粉砕器によりペースト状と
する。したがって、本発明は魚骨を加熱処理する工程、
付着蛋白質を除去する工程および魚骨を粉砕する工程を
必須工程とすることを特徴とする魚骨ペーストの製造方
法である。
する工程、付着蛋白質を除去する工程および魚骨を粉砕
する工程より得られる。魚の骨を加熱処理した後、付着
する蛋白質を除去し、次いで粉砕器によりペースト状と
する。したがって、本発明は魚骨を加熱処理する工程、
付着蛋白質を除去する工程および魚骨を粉砕する工程を
必須工程とすることを特徴とする魚骨ペーストの製造方
法である。
【0011】本発明の原料に用いる魚骨は、通常の魚の
加工時に派生する魚の頭部および中骨部分を指し、魚の
種類としてはとくに限定されない。本発明の魚骨を加熱
処理する工程においては、蒸気で蒸す、熱湯に浸漬する
などの方法により、被加熱物が70℃以上、好ましくは
80℃以上で5分間以上加熱される。十分に加熱しない
と付着蛋白質を除去するのが困難であり、また骨中に含
まれる蛋白質分解酵素の作用により、食品に利用する際
にその食品が持つ本来の特徴をそこなう恐れがあるから
である。また、骨に付着する蛋白質を未加熱の状態で高
圧水などにより除去する場合は、加熱工程は、ペースト
を製造するどの段階で行っても良い。
加工時に派生する魚の頭部および中骨部分を指し、魚の
種類としてはとくに限定されない。本発明の魚骨を加熱
処理する工程においては、蒸気で蒸す、熱湯に浸漬する
などの方法により、被加熱物が70℃以上、好ましくは
80℃以上で5分間以上加熱される。十分に加熱しない
と付着蛋白質を除去するのが困難であり、また骨中に含
まれる蛋白質分解酵素の作用により、食品に利用する際
にその食品が持つ本来の特徴をそこなう恐れがあるから
である。また、骨に付着する蛋白質を未加熱の状態で高
圧水などにより除去する場合は、加熱工程は、ペースト
を製造するどの段階で行っても良い。
【0012】本発明の付着蛋白質を除去する工程におい
て、水洗もしくは高圧空気により付着蛋白質を除去す
る。このようにして、付着蛋白質を除去した本来の骨の
みの部分を得ることができる。
て、水洗もしくは高圧空気により付着蛋白質を除去す
る。このようにして、付着蛋白質を除去した本来の骨の
みの部分を得ることができる。
【0013】次いで、骨をペースト化する魚骨の粉砕工
程において、一般的に食品に使用される粉砕器、摩砕機
が用いられる。食品に添加する際には、ペーストの粒子
が小さいほど食感に与える影響が小さく、ここで得られ
るペーストも粒度が小さいのが好ましい。好ましくは、
石臼式摩砕機が用いられる。魚骨を石臼式摩砕機に投入
する際には、あらかじめ粗粉砕したものが好ましく、チ
ョッパー、カッター、衝撃式粉砕器などが用いられる。
このようにして粗粉砕した魚骨をペースト化する際に
は、必要に応じて水が加えられる。また、場合によって
は変性防止剤、抗酸化剤、調味料などをペースト化する
前もしくは後に加えられる。
程において、一般的に食品に使用される粉砕器、摩砕機
が用いられる。食品に添加する際には、ペーストの粒子
が小さいほど食感に与える影響が小さく、ここで得られ
るペーストも粒度が小さいのが好ましい。好ましくは、
石臼式摩砕機が用いられる。魚骨を石臼式摩砕機に投入
する際には、あらかじめ粗粉砕したものが好ましく、チ
ョッパー、カッター、衝撃式粉砕器などが用いられる。
このようにして粗粉砕した魚骨をペースト化する際に
は、必要に応じて水が加えられる。また、場合によって
は変性防止剤、抗酸化剤、調味料などをペースト化する
前もしくは後に加えられる。
【0014】このようにして得られたペーストは、魚肉
すり身に添加して使用することができる。すなわち、魚
肉すり身の製造時に、すり身に対し1〜10%添加され
る。このようにして得られた魚肉すり身は、高カルシウ
ムでありなおかつ通常のすり身と同様の方法で利用する
ことができる。したがって本発明は加熱した魚骨のみか
らなるカルシウム含量が高い魚骨ペーストを含有したこ
とを特徴とする魚肉すり身または練り製品である。さら
に本発明は加熱した魚骨のみからなるカルシウム含量が
6%以上である魚骨ペーストを含有したことを特徴とす
る魚肉すり身または練り製品である。
すり身に添加して使用することができる。すなわち、魚
肉すり身の製造時に、すり身に対し1〜10%添加され
る。このようにして得られた魚肉すり身は、高カルシウ
ムでありなおかつ通常のすり身と同様の方法で利用する
ことができる。したがって本発明は加熱した魚骨のみか
らなるカルシウム含量が高い魚骨ペーストを含有したこ
とを特徴とする魚肉すり身または練り製品である。さら
に本発明は加熱した魚骨のみからなるカルシウム含量が
6%以上である魚骨ペーストを含有したことを特徴とす
る魚肉すり身または練り製品である。
【0015】
【実施例】本願発明の詳細を実施例で説明する。本願発
明はこれら実施例によって何ら限定されるものではな
い。
明はこれら実施例によって何ら限定されるものではな
い。
【0016】実施例1 3枚おろしにした助宗だら中骨部分1000kgを、9
5℃に温度設定した蒸し器で20分間加熱し付着する筋
肉蛋白質を変性させた。次いで、圧力水(1.5kg/
cm2)を噴射することにより筋肉蛋白質を除去し、1
38kgの骨を得た。次いで、この骨を連続式粉砕器
(ステファン社製ミクロカットMCK−10)により粗
粉砕し、ついで石臼式摩砕機(増幸産業製スーパーマス
コロイダーMKZA10−15)にてペースト化した。
このようにして得られたペーストの粒子サイズは0.0
5mm以下のものが90%を占めており、カルシウム含
量10.1%(水分含量58%)であった。
5℃に温度設定した蒸し器で20分間加熱し付着する筋
肉蛋白質を変性させた。次いで、圧力水(1.5kg/
cm2)を噴射することにより筋肉蛋白質を除去し、1
38kgの骨を得た。次いで、この骨を連続式粉砕器
(ステファン社製ミクロカットMCK−10)により粗
粉砕し、ついで石臼式摩砕機(増幸産業製スーパーマス
コロイダーMKZA10−15)にてペースト化した。
このようにして得られたペーストの粒子サイズは0.0
5mm以下のものが90%を占めており、カルシウム含
量10.1%(水分含量58%)であった。
【0017】実施例2 助宗だらすり身95kgに実施例1の魚骨ペースト5k
gを混合凍結し、魚骨ペースト含有冷凍魚肉すり身を得
た。この魚骨ペースト含有冷凍すり身10kgを解凍
し、0.3kgの食塩を添加しサイレントカッターで混
合し、直径3cmの塩化ビニリデンチューブに詰め95
℃で40分間加熱し円柱状の蒲鉾を作製した。この蒲鉾
を高さ3cmとなるように切断し、その弾力をサン科学
製レオテックス(直径5mm球形プランジャー使用)に
て測定した結果、JS(蒲鉾破断時の凹みと加重の積、
g×cm)は対照品273であったのに対しペースト添
加品は268であり、弾力の違いは全くみられなかっ
た。またペーストを添加した魚肉すり身にはカルシウム
が543mg/100g含まれていた。対照品は35m
g/100g含まれていた。
gを混合凍結し、魚骨ペースト含有冷凍魚肉すり身を得
た。この魚骨ペースト含有冷凍すり身10kgを解凍
し、0.3kgの食塩を添加しサイレントカッターで混
合し、直径3cmの塩化ビニリデンチューブに詰め95
℃で40分間加熱し円柱状の蒲鉾を作製した。この蒲鉾
を高さ3cmとなるように切断し、その弾力をサン科学
製レオテックス(直径5mm球形プランジャー使用)に
て測定した結果、JS(蒲鉾破断時の凹みと加重の積、
g×cm)は対照品273であったのに対しペースト添
加品は268であり、弾力の違いは全くみられなかっ
た。またペーストを添加した魚肉すり身にはカルシウム
が543mg/100g含まれていた。対照品は35m
g/100g含まれていた。
【0018】実施例3 市販の冷凍すり身100kgに対し、冷凍卵白4.5k
g、大豆油2kg、澱粉6kg、食品2.3kg、調味
料7.9kg、水70kg、ならびに実施例1で得た魚
骨ペースト6.0kgを添加し、定法に従い整形、加熱
し魚骨ペースト添加竹輪を得た。この竹輪は100gあ
たり334mgのカルシウムを含んでおり、良好な食
感、外観を呈していた。また同配合で魚骨ペーストを添
加しない竹輪を作製し、対照品とした。対照品のカルシ
ウム含量は23mgであった。
g、大豆油2kg、澱粉6kg、食品2.3kg、調味
料7.9kg、水70kg、ならびに実施例1で得た魚
骨ペースト6.0kgを添加し、定法に従い整形、加熱
し魚骨ペースト添加竹輪を得た。この竹輪は100gあ
たり334mgのカルシウムを含んでおり、良好な食
感、外観を呈していた。また同配合で魚骨ペーストを添
加しない竹輪を作製し、対照品とした。対照品のカルシ
ウム含量は23mgであった。
【0019】実施例4 実施例で得た魚骨ペーストちくわの食感を魚骨ペースト
を添加しない対照品と比較した。すなわち65名のパネ
ラーを用い、三点識別法にてペースト無添加品との食感
の比較官能試験を行った。その結果、正解者23名、不
正解者42名であり、統計計算の結果、両者のちくわの
食感に差はないことが判明した。
を添加しない対照品と比較した。すなわち65名のパネ
ラーを用い、三点識別法にてペースト無添加品との食感
の比較官能試験を行った。その結果、正解者23名、不
正解者42名であり、統計計算の結果、両者のちくわの
食感に差はないことが判明した。
【0020】
【発明の効果】少量の添加により十分量のカルシウム強
化を図ることができる、他の食品に添加する際の食感へ
の影響が少ない、練り製品等に添加した場合弾力を阻害
しない魚骨由来のカルシウム含量が高い魚骨ペーストを
提供することができる。魚骨を、簡単な製法で、カルシ
ウム含量が高く、なおかつ、練り製品の製造時、ならび
に練り製品の原料となるすり身に添加しても弾力に影響
しない魚骨ペーストの製造方法を提供することができ
る。魚の加工時に副産物として産生された魚骨を有効に
利用することができる。
化を図ることができる、他の食品に添加する際の食感へ
の影響が少ない、練り製品等に添加した場合弾力を阻害
しない魚骨由来のカルシウム含量が高い魚骨ペーストを
提供することができる。魚骨を、簡単な製法で、カルシ
ウム含量が高く、なおかつ、練り製品の製造時、ならび
に練り製品の原料となるすり身に添加しても弾力に影響
しない魚骨ペーストの製造方法を提供することができ
る。魚の加工時に副産物として産生された魚骨を有効に
利用することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 加熱した魚骨のみからなるカルシウム含
量が高い魚骨ペースト。 - 【請求項2】 カルシウム含量が6%以上である請求項
1の魚骨ペースト。 - 【請求項3】 請求項1または2の魚骨ペーストを含有
したことを特徴とするすり身。 - 【請求項4】 請求項1または2の魚骨ペーストを含有
したことを特徴とする食品。 - 【請求項5】 食品が練り製品である請求項4の食品。
- 【請求項6】 魚骨を加熱処理する工程、付着蛋白質を
除去する工程および魚骨を粉砕する工程を必須工程とす
ることを特徴とする魚骨ペーストの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6222357A JPH0851960A (ja) | 1994-08-12 | 1994-08-12 | 魚骨ペースト、その製造方法ならびに魚骨ペーストを含有する食品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6222357A JPH0851960A (ja) | 1994-08-12 | 1994-08-12 | 魚骨ペースト、その製造方法ならびに魚骨ペーストを含有する食品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0851960A true JPH0851960A (ja) | 1996-02-27 |
Family
ID=16781079
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6222357A Withdrawn JPH0851960A (ja) | 1994-08-12 | 1994-08-12 | 魚骨ペースト、その製造方法ならびに魚骨ペーストを含有する食品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0851960A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007066654A1 (ja) * | 2005-12-09 | 2007-06-14 | Nippon Suisan Kaisha, Ltd. | 魚骨ペーストとその製造方法及びその用途 |
CN108366595A (zh) * | 2016-01-26 | 2018-08-03 | 泰万盛集团(大众)有限公司 | 富集钙的海鲜产品 |
-
1994
- 1994-08-12 JP JP6222357A patent/JPH0851960A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007066654A1 (ja) * | 2005-12-09 | 2007-06-14 | Nippon Suisan Kaisha, Ltd. | 魚骨ペーストとその製造方法及びその用途 |
CN108366595A (zh) * | 2016-01-26 | 2018-08-03 | 泰万盛集团(大众)有限公司 | 富集钙的海鲜产品 |
JP2021166531A (ja) * | 2016-01-26 | 2021-10-21 | タイ ユニオン グループ パブリック カンパニー リミテッド | カルシウム強化海産物製品 |
US11737483B2 (en) * | 2016-01-26 | 2023-08-29 | Thai Union Group Public Company Limited | Calcium enriched seafood product |
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