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JPH08502412A - 酵素的トリグリセリド変換 - Google Patents

酵素的トリグリセリド変換

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Publication number
JPH08502412A
JPH08502412A JP6510613A JP51061394A JPH08502412A JP H08502412 A JPH08502412 A JP H08502412A JP 6510613 A JP6510613 A JP 6510613A JP 51061394 A JP51061394 A JP 51061394A JP H08502412 A JPH08502412 A JP H08502412A
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JP
Japan
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triglyceride
acid
lipase
conversion
asymmetric
Prior art date
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Pending
Application number
JP6510613A
Other languages
English (en)
Inventor
チャンドラー、イアン・クリストファー
クウィンラン、ポール・トマス
Original Assignee
ロダース・クロックラーン・ビー・ブイ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ロダース・クロックラーン・ビー・ブイ filed Critical ロダース・クロックラーン・ビー・ブイ
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、水分活性及び総変換度の非常に特定の条件下でミュコール種から誘導されるリパーゼを用いることにより1つのありうる鏡像異性体に富んだキラルトリグリセリド組成物の酵素的生成方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 酵素的トリグリセリド変換 R123又はR113型の非対称トリグリセリドは、異なる立体異性的形態 で存在し得ることが公知技術において認識されてきたが、酵素的にエステル交換 されることにより合成された公知のPOS試料は、ラセミ混合物であると今まで 考えられてきた[アリシマ等、JAOCS、68巻、10号(1991年)、710-715頁 ]。事実、先の記載は、欧州特許第93602号の開示の確認であり、それには、2 頁、52-55行において、酵素的変換におけるRh.arrhizusリパーゼの立体特異生 が研究されたが、存在しないことが見出だされたと記載されている。 リパーゼを含む酵素が、特定の鏡像異性体に富んでいる生成物の生成方法にお いて用いられ得ることかも知られているので、先の記載は驚くべきことである。 例えば、Biocatalysis、3巻(1990年)、307-317頁において、Jensenらは、特 定のリパーゼは、特定のアルコール又は脂肪酸に対して選択的であると開示して いる。J.Am.Chem.Soc.(1985年)、107号、7072-7076頁において、Kirchner らは、酵母リパーゼ及び豚の膵臓リパーゼは、立体選択的にエステル化及びエス テル交換の反応を触媒することを開示している。この技術により、光学的に活性 のアルコール、カルボン酸及びそれらのエステルが生成された。Ching-Shin Che n及びC.J.Sihは、Angew.Chem.Int.英語編(Ed.Engl.)、28巻(1989年) 、695-707頁に、その基本的原則が、光学的活性な酸及びアルコールの生成用の 、リパーゼで触媒作用をした鏡像選択的エステル化及びエステル交換を支配して いると記載した。 Agric.Biol.Chem.、54巻(11号)(1990年)、2907-2912頁において、リパ ーゼで触媒作用をした対称選択的(enantio-selective)加水分解が、ミツダら の論分の主題である。同様の開示が、Journ.Biol.Chem.、265巻(1990年)、2 0271中に、Rogalska,Ransac及びVergerの論文に見出だされる。 Chem.and Phys.of Lipids、61巻(1992年)、193-198頁におけるMeuselらに よる最近の論文では、特にリゾミュコール・ミエヘイ(Rhizomucor miehei)リ パーゼは、1-o-オクタデシルグリセロールの酵素的生成におけるSn−1部位 に対して非常にわずかな立体選択性を示すことが開示されている。 しかし、先に引用した先行技術のいずれからも、光学的活性なトリグリセリド 組成物の製造のための酵素的方法にどのようにしてなるという示唆は導かれない 。そのような方法は、公知のメソメリー組成物とは異なる物理的特性を有する有 用な新しい脂肪組成物を生成する。 例えば、本願発明者らは、キラルのStOPは、ラセミStOPよりもずっと 迅速により高度の多形に変換する。さらに、キラルStOPは、ココアバター用 に良好に合う結晶化挙動を示した。ラセミStOPは核形成し、よりゆっくりと 結晶化する。従って、キラルStOPは、ラセミStOPよりもチョコレート組 成物により良好に使用される(実施例VI参照)。 1及び3位が異なる脂肪酸で占められているトリグリセリドは光学的活性な形 態で存在する。フィッシヤーの投影(projection)が、頭ではSN−1位、底部 ではSN−3位そして左では第二ヒドロキシル基を有する光学的活性なトリグリ セリドが作られる場合に、下記のような2つの立体異性体が可能である: (R1はパルミチルであり、R2はオレイルであり、1つの異性体はPP Oと、他の異性体はOPPと示される。) クリスティー(Christie)らによるJ.Am.Oil Chem.Soc.68巻(1991年)、 695-701頁には、異なるジアステレオマーの異性体の分離に関する高性能液体ク ロマトグラフィーに基づく方法が開示されている。この方法は、トリグリセリド のSn−1及びSn−3組成の両方を決定し、従って上記のPPO異性体をOP P異性体から区別する機会を与えている。 本願発明者らは、1つより多い鏡像異性体を存在させ、そのトリグリセリド組 成物が1つ以上の可能な鏡像異性体に富んでいる非対称のトリグリセリドの形成 を生じる新規な方法を見出だした。本発明の方法には、下記の要件は、必須要件 である: 1.リパーゼは、ザイゴミュコール(Zygomucor)又はリゾミュコール(Rhizomu cor )、特に、ミュコール・ミエヘイ(Mucor Miehei)としても知られているケ カビ(Mucor)種から誘導されるリパーゼでなくてはならなく、そのリパーゼは 、天然であっても、修飾リパーゼであってもよく、修飾リパーゼは、遺伝子操作 により得られる。 2.反応混合物の水分活性は、0.5未満に保たなくてはならない。 3.温度、接触時間、反応体の割合、溶媒の使用等の他の条件は、40-95%、好 ましくは50-85%と定義される総変換度を得るように選択されなくてはならない 。 リパーゼは、ザイゴミュコール(Zygomucor)又はリゾミュコール(Rhizomuco r )・ミエヘイ(Miehei)としても知られているケカビ(Mucor)種から誘導され るリパーゼであることは必須である。そのリパーゼをそれ自体用いるか又は公知 の担体に担持され得る(欧州特許第322213号参照)。好ましい担体は、デュオラ イト又はアキュレル(accurel)のような有機ポリマーである。本発明の上記定 義によって用いられ得るリパーゼは、 天然のミュコール・ミエヘイ、ザイゴミュコール又はリゾミュコール・ミエヘイ リパーゼ; その他の宿主にリパーゼ発現遺伝子を導入することにより同じリパーゼを産生す ることができる宿主からのリパーゼ; 適する宿主により産生された、修飾リパーゼ遺伝子の発現の結果である同様の立 体特異活性を有する修飾リパーゼである。 リパーゼは、回分反応又は充填層反応器系において用いられる。 鏡像異性体富有度は、初期の水の活性度に直接関係する。水の活性度が低けれ ば低いほど効果が大きい(表I参照)。しかし、反応速度は水の活性度に直接関 係するので、水分活性度の低減は、容認される反応速度により形成される。従っ て、水の活性度は、限りなく小さくはなり得ない。好ましい範囲は、0.01-0.4、 特に0.05-0.3である。 考慮されなくてはならない他の重要な要素は、非対称トリグリセリドの最大生 成を達成させるために制御されるべき総変換度である。起こる総変換度は、2つ の反応体の割合とともに変化する。その反応を平衡させるとトリグリセリドのラ セミ化が生じるので、平衡にしてはならない。従って、その反応条件は、40-95 %、好ましくは50-85%の総変換が起こることを保証する反応条件を選ばなくて はならず、選ばれる条件は、特に反応温度(通常、40-80℃)、接触時間(充填 層で3時間未満、特に1時間未満で最も好ましくは15-45分間)、反応体の重量 比(最終生成物は、非対称でなくてはならないので、対称生成物が生成されるほ ど反応体を多量に用いることを避けなければならない)等である。溶媒の使用も 又、点2により選ばれる水分活性度は、総変換速度において役割を果たす。 部分的なトリグリセリド酵素的変換は、例えば、欧州特許第34065号及び35883 号により知られている。従って、部分変換の条件もそれらの文献から誘導される 。 しかし、それらの文献において、例えば、リゾミュコール・ミエヘイリパーゼ は、非対称トリグリセリドの生成に使用されていないように、立体特異的変換は 開示されていない。 先に記載された原則は、その例としてStOP、PPU、StStU、PSt O、PPBu、StStBu、BUU、BLnLn、BMM、AUU、MMO及 びHHM型トリアシルグリセリド(TAG)(Stは、ステアリン酸、Pはパル ミチン酸、Bはベヘン酸、Aはアラキン酸、Buは酪酸、Uは不飽和脂肪酸、O はオレイン酸、Lnはリノール酸、MはC8−C14飽和脂肪酸、HはC16−C24 飽和脂肪酸)等が含まれる、非対称TAGの生成に適用する。 上記の発見に加えて、本発明の新規な方法の予測しない他の利点を見出だした 。この利点を、トリパルミチン(P3)とオレイン酸間の酵素的反応を例として 記載しただけの図1及び図2を用いて説明する。この反応においてP3は最初の 工程でPPO及びOPPの混合物に変換され、第二工程において、OPOが生成 される。それらの図において、反応(又は接触)時間に依存して生成されるトリ グ リセリド量間の相関関係についてプロットしたものである。図1では、Sn1, 3エステル交換(P3+オレイン酸)の理論(算定)時間経過が示されている。 そのグラフからわかるように、非対称トリグリセリド(PPO)はその反応の早 期に生成され、総トリグリセリド組成物の約48%の平衡値に達する。反応におけ る一点において、PPOはその平衡値をわずかに過ぎ、50%の最大値に達し、そ の後に平衡における48%に下がる。しかし、図2において、本発明の変換に関し て見出された実際の状況が表わされている。その反応の初期に、PPOの生成が その平衡値を過ぎ、約57%の最大値に達し、その後に平衡における48%にゆっく りと下がる。上記の現象は、接触時間を限定させることによって、平衡において 得られる収率よりも高い収率の(非対称の)トリグリセリドが得られることを意 味する。実際、ベヘン酸を用いてのトリオレオイルグリセリド(3:1のモル比 )の変換によって得られる最大収率は、59%でさえある(平衡値は47.5%である が)(表II参照)。酪酸エチル(ethylbutylrate)を用いてのトリパルミチント リグリセリドの変換はさらにもっと驚くべき効果を有した(最大値:46%、平衡 において16.6%であるのと比較)(表II参照)。短鎖脂肪酸を有するトリグリセ リドを用いる場合にも非対称のトリグリセリドが非常に良好な収率で得られる。 例えば、トリアセチンのベヘン酸との反応において、非対称のトリグリセリドの 最大収率は、平衡において43.2%であるのに対し、76.4%であった(表II)。 種々の例によって、広範囲のトリグリセリドと脂肪酸基質を用いての本発明の 条件下で増大した収率の非対称のTAGが得られている。いくつかの例を表IIに まとめた。 本発明による方法をどのタイプの非対称のトリグリセリド組成物の生成にも適 用でき、トリグリセリドの脂肪酸部分及び脂肪酸反応体の鎖長自体は、C1−C2 6 、好ましくはC2−C22、特にC2−C18であることができる。トリグリセリド 最終生成物においても、不飽和(すなわち、モノ及びポリ不飽和の)脂肪酸部分 が存在し得る。特に、C18:1、C18:2、C18:3、C20:4、C20:5及びC22:6から の残基が、シス及びトランス異性体も含めて存在し得る。 さらに、先きに記載した脂肪酸反応体はその他のトリグリセリドであることが でき、そしてトリグリセリド/トリグリセリドのエステル交換を行う。この場合 に、変換度は、トリグリセリドの炭素数分布における変化により決まり、得られ るトリグリセリドの光学活性は、先きに記載したように、分別又はクロマトグラ フィー技術によるトリグリセリド種の分離後決定される。 本明細書において、トリグリセリドと脂肪酸との反応の全体の変換は、 (FAi=TAGにおける脂肪酸の初期濃度 FAe=TAGにおける脂肪酸の平衡 FAs=時間tで測定したTAGにおける脂肪酸の平衡) と定義される。 (P=試料の水蒸気圧 Po=同じ温度における純粋な水の水蒸気圧) と定義される。 鏡像異性体過剰(enantiometric excess)=(B−A)/(A+B)×100% (式中、A及びBは2つの可能な鏡像異性体の濃度である。 本発明は、又、少なくとも1つの可能な鏡像異性体に富んだ、酵素により生成 された非対称のトリグリセリド組成物に関する。特に、10重量%より多い、さら に特には30重量%より多く富んだ組成物は本発明の一部である。それらの組成物 において、可能な鏡像異性体のモル比は1.0以外であり、好ましくは1.5より多い か又は0.7未満であり、特に3.0より多いか又は0.33未満であり、さらに特に4.0 より多いか又は0.25未満である。好ましいキラルトリグリセリドは、主にPOS t/StOPトリグリセリドを好ましくは40重量%より多く含む。そのようなキ ラルトリグリセリドも又、本発明の一部である。実施例 実施例I すべての実施例において、同じ実験操作を行った。詳細を、トリパルミチン( PPP)とオレイン酸(O)との反応によりOPP/PPO及びOPOを生成す ることについて記載する。 1部のトリパルミチン 1.048部のオレイン酸(1:3のモル比) 0.1-0.5部の触媒、低水分活性に予備平衡させる(<0.5) もし必要なら溶媒、好ましくは疎水性の、例えばヘキサン又は石油エーテル それらの条件下で平衡になるのに、その反応は一般に2−3時間かかり、そし て反応速度は、用いる触媒の量とawに依存する。 ミュコール・ミエヘイ触媒を制御された湿度雰囲気中において低水分活性に予 備平衡する。このことは、その触媒を公知の平衡湿度の飽和した無機塩溶液を含 む密閉した環境において少なくとも7日保つことにより達成される。用いた飽和 溶液は下記の通りである。 20℃での水分活性 水酸化ナトリウム 0.06 塩化リチウム 0.11 酢酸カリウム 0.23 塩化マグネシウム六水和物 0.32 硝酸マグネシウム六水和物 0.55 硫酸ナトリウム十水和物/無水硫酸ナトリウム配合物 0.77 塩化カリウム 0.86 精製水 1.00 その反応の初期の水分活性の効果を表Iに示す。 最も低い水分活性(<0.01)、従って最も大きいリパーゼ選択性は、触媒を真 空下で24時間以上乾燥させることによって達成される。 ある範囲のトリグリセリド及び脂肪酸基質を異なるモル比で反応させた(上記 のように)。非対称のトリグリセリドの得られた最大収率を平衡値と比較して、 表IIに示す。「最大値が得られた時点での脂肪酸部分の変換の値(FAME−co nversion value)」は、時間経過反応において最大に見られた値を表わし、最適 変換はこの値とわずかに事なり得ることに注意されたい。 P=パルミチン酸の(=C16) St=ステアリン酸の(=C18) B=ベヘン酸の(C22) O=オレイン酸の(=C18:1) Bu=酪酸の(C4) EtBu=酪酸エチル Ac=酢酸の(C2) M=C8乃至C14 PO−s=パ−ム油ステアリン HOSF−酸=ヒマワリ高オレイン酸 低水分活性(<0.3)の条件下での種々のリパーゼ触媒を用いたときの効果及 び制御された変換を表IIIに示す。その結果は、リゾミュコール・ミエヘイ・リ パーゼを用いたときのみに非対称のトリグリセリドの収率が増大することを示し ている。支持体[すなわち、アキュレル(accurel)対デュオライト(duolite) の性質は重要でなかった。 実施例II 実施例Iにより、POPをステアリン酸で変換した。酸:油のモル比は3:1 であり、初期水分活性は、0.2未満であった。その反応を67%の変換で停止した 。酵素変換生成物は、下記の炭素数分布を示した。 C50:25.3 C52:55.9 C54:17.3 トリグリセリドのsn−1、2及び3位を、先きに記載したクリスティー(Ch ristie)らの方法により決定し、下記の結果を得た。 脂肪酸部分 TG sn−1 sn−2 sn−3 16:0 39.0 37.1 5.4 74.6 18:0 29.3 60.6 3.8 23.6 18:1 31.6 2.3 90.8 1.8 TG=トリグリセリド sn=1、3位でのパルミチン酸とオレイン酸分布はランダムではなく、従っ て、トリグリセリド組成物は、一様でない割合のトリグリセリド鏡像異性体を含 有していることがわかる。「sn−1ランダム、sn−2ランダム,sn−3ラ ンダム」分布理論を用いて、この試料における鏡像異性体POSt及びStOp の含量は、それぞれ7.9%及び41%と計算された。従って、これらの2つの鏡像 異性体の比(StOP/POSt)は、およそ5.2であり、鏡像異性体過剰は、6 8%である。実施例III StOStとパルミチン酸から出発して、実施例IIにおけるような他の条件を 用いて変換を繰り返した。部分的に変換された(67%)生成物の脂肪酸部分及び 炭素数分布は、 C50:11.1 C52:55.3 C54:33.4 であった。 トリグリセリドのsn−1、2及び3位を前記のように決定し、下記の結果を 得 た。 TG sn−1 sn−2 sn−3 16:0 26.6 55.5 10.3 14.1 18.0 39.0 36.3 3.1 77.6 18.1 34.4 8.2 86.6 8.4 sn−1、3位での非ランダム分布は、非対称トリグリセリドの鏡像異性体過 剰の存在を示している。本試料におけるPOSt及びStOPの含量は、それぞ れ37.3%及び4.4%と計算され、8.5の鏡像異性体比(POSt/StOP)を示 し、鏡像異性体過剰は79%である。 実施例IV 実施例IIに記載されているように、トリパルミチンに富んだ供給原料及びオレ イン酸(1:3のモル比)をリゾミュコール・ミエヘイ・リパーゼの存在下で反 応させた。部分的酵素的変換(69%)の生成物を上記のように分析し、下記の結 果を得た。 TG sn−1 sn−2 sn−3 16:0 72.2 63.4 58.2 95 18:1 27.8 36.6 41.8 5 上記から、この試料のOPP及びPPO含量は、それぞれ20.2%及び1.8%で あり、11.2の鏡像異性体比(OPP/PPO)を示す。同様に、OOP及びPO O含量は、14.5及び1.3%であり、19.3の比であり、鏡像異性体過剰が84%であ ると計算される。実施例V PPU(Uはオレイン酸の又はリノール酸の)型の二飽和トリグリセリドに富 んだトリグリセリド生成物を1:1の重量割合で高オレイン酸のヒマワリ油及び 低エルカ酸のナタネ油から誘導された脂肪酸と混合した。その混合物をシリカ予 備カラムを用いて部分的に湿らせ、供給原料流れの水分活性は0.5であった。こ の供給原料混合物を70℃の温度で1乃至1.5kg/時間の流量で、デュオライト (ノボからのコードSP−392)に固定された1kgのリゾミュコール・ミエヘ イ・リパーゼを含有するカラムに通した。最終生成物の93%の総変換(トリグリ セリドのパルミテート含量における低減として測定された)が達成された。脂肪 酸と部分的グリセリドを除去し、得られたトリグリセリドを−5℃でアセトン( 6:1の溶媒:油)でろ別し、残存するトリ−及びジ−飽和トリグリセリドの大 部分を除去した。最終的なオレインを分析し、sn−1、2及び3分布を決定し た。結果を下記に示す。酵素カラムへのトリグリセリド供給原料及び得られた生成物の脂肪酸分析 トリグリセリド供給原料 酸との反応後 トリグリセリド 脂肪酸部分 sn-2位 計算された平衡 生成物 14:0 0.8 1.2 0.5 0.6 16:0 67.5 91.8 46.3 47.9 18:0 6.4 3.4 4.1 4.1 18:1 22.1 2.8 34.5 32.5 18:2w6 2.3 0.3 11.5 11.3 18:3w3 - - 3.0 3.0 生成物オレイン画分の立体特異体の分析 総TG sn−1 sn−2 sn−3 16:0 34.2 12.8 77.6 12.1 18:0 1.8 0.1 4.6 0.6 18:1 44.4 64.7 17.6 50.9 18:2w6 16.3 22.6 0 26.3 18:3w3 3.3 -0.3 0.3 10.0 sn−1及びsn−3位におけるオレイン酸、リノール酸及びα−リノレン酸 含量は、このトリグリセリドにおいて異なり、一様でない割合の、いくつかの鏡 像異性体の存在を示している。例えば、この試料おいてOPln及びlnPO( ln=リノール酸)は、13.2%と8.9%と計算され、これらの2つの鏡像異性体 の比(OPln /lnPO)は1.48であり、19.5%の鏡像異性体過剰を与える 。さらに、この試料においてOPlN(lN=α−リノレン酸)は5%であり、 鏡像異性体lNPOは、驚くべきことに0である。実施例VI 実施例IIに記載した方法及び条件を用いて、0.1のawに予備平衡させたリゾミ ュコール・ミエヘイ触媒の存在下で純粋のPOP(4.9g)を純粋のステアリン 酸(5.0g)と反応させることにより、キラルStOpに富んだ脂肪(キラルC BE)を生成した。 純粋のPOP(1.59g)を純粋のStOSt(0.657g)及び純粋のラセミP OSt(2.72g)とブレンドすることによりラセミ化合物の、StOpに富んだ 脂肪(ラセミCBE)を生成した。 炭素数GCにより脂肪は下記の組成(重量%)を有した(この分析において位 置の分布が区別されなく、従って「StOP」=POSt+StOP+pStO +StPO等)。 キラルCBE ラセミCBE ココア脂 POP 30.9% POP 32% POP 16.6% StOP 53.1% StOP+POSt 55% St0P+P0St 38.9% StOSt 12.6% StOSt 13% StOSt 25.5% その他 3.4% その他 19% 下記、 キラルCBE ラセミCBE ココア脂 POP 32 32 20.5 StOP+POSt 55 55 48 St0St 13 13 31.5 のようなPOP/StOP+POSt/StOSt比を有する。 脂肪のsn−1、2及び3位をクリスティーらにより記載されたように決定し 下記の結果を得た。キラルCBE 脂肪酸部分 (モル%) TG Sn−1 sn−2 sn−3 16:0 40.2 44.1 0 78.2 18:0 25.9 55.5 0.1 20.3 18:1 33.8 0 99.0 0ラセミCBE 脂肪酸部分 (モル%) TG Sn−1 sn−2 sn−3 16:0 39.6 61.3 0.1 61.3 18:0 25.9 38.6 0.1 38.5 18:1 33.8 0 99.8 0ココア脂 脂肪酸部分 (モル%) TG Sn−1 sn−2 sn−3 16:0 28.4 39.0 3.6 42.6 18:0 35.4 52.0 0.7 53.5 18:1 32.6 5.6 91.3 2.5 18:2 2.8 2.3 4.7 1.4 ラセミCBE及びココア脂は、非常に類似のsn−1及びsn−2分析値を有 し、キラルCBEはそれらの位置で実質的な違いを示す。この脂肪において計算 されたStOP及びPOSt含量は、それぞれ43.4及び8.9であり、4.9の鏡像異 性体比及び鏡像異性体の66%過剰を示す。 非常に迅速な0℃への冷却及び32.5℃で融解により脂肪を種晶にした。次に、 ココア脂と異なり脂肪を20℃及び25℃で結晶化した。 キラルCBEはココア脂と同じ多形で迅速に結晶化した。ラセミCBEは、20 ℃でより低い多形でそして25℃で正規形(V)多形で非常にゆっくりと結晶化し た。 結晶化 結晶化 (固体/分) (固体/分) 20℃ 多形 25℃ 多形 キラルCBE 3.8 β(V) 2.1 β(V) ラセミCBE 2.5 β’(IV) 0.3 β(V) ココア脂 3.6 β(V) 1.7 β(V) 脂肪は、20℃での結晶化の後に下記の固体値を有した。 N20 N25 N30 N32.5 N35 キラルCBE 92.6 88.9 45.6 17.0 0 ラセミCBE 91.8 68.3 30.5 15.0 0 ココア脂 81.2 74.7 40.8 17.8 0.2 従って、調質したチョコレート菓子製品においてキラルCBEは非常に良好な ココア脂の代替物であり(ココア脂よりかなり多いPOPトリグリセリド成分及 びより少ないStOStを含有するが)、ラセミCBEはゆっくりと調質し、貯 蔵時にブルーミングする傾向がより多い。実施例VII 実施例Iにより、200mlのヘキサンと6gのリゾミュコール・ミエヘイ・リパ ーゼの存在下で0.2未満の初期水分活性で12gのPOPを14.7gのベヘン酸(1 :3のモル比において)と反応させた。その反応を63.9%の変換で止め、生成物 トリグリセリドは、下記の炭素数分布を示した。 C50 32.52重量% (POP) C56 56.23重量% (BOP+POB) C62 12.00重量% (BOB) C56値は、予測した平衡含量(47.1%)より重量で19.3%の増大を示す。実施例VIII 実施例Iによって、5mlのヘキサンと125mgのリゾミュコール・ミエヘイ・リ パーゼの存在下で0.1未満の初期水分活性で250mgのトリパルミチンを185.8mgの ラウリン酸(1:3のモル比で)と反応させた。その反応物を時々試料として採 り、非対称のTAG生成物LaPPの最大値を74.6%の変換で得た。この点にお けるそのトリグリセリド配合物の炭素数分布は、 C40 15.6重量% (LaPLa) C44 54.1重量% (LaPP+PPLa) C48 30.00重量% (PPP) であった。 C44値は、予測した平衡含量(48.7重量%)より重量で11%の増大を示す(L a=ラウリンの)(Ac=酢酸の)。実施例IX 実施例Iにより、トリカプリリン(トリオクタノイン)、250mgをベヘン酸541 .4mgと(1:3のモル比で)、ヘキサン5mlとリゾミュコール・ミエヘイ・リパ ーゼ、125mgの存在下で0.1未満の初期水分活性で反応させた。その反応物をとこ ろどころで試料として採り、非対象のTAG生成物BCyCyの最大値が68.4% の変換で得られた。この時点でのトリグリセリド配合物の炭素数分布は、 C24 21.54重量%(CyCyCy) C38 63.42重量%(BCyCy+CyCyB) C52 15.04重量%(BCyB) であった。 C38値は、予測された平衡含量(45.2%)より、重量で40.4%の増加を示す( Cy=カプリン酸)。実施例X 実施例Iにより、トリアセチン150mgをオレイン酸579.5mgと(1:3モル比で )、ヘキサン5mlとリゾミュコール・ミエヘイ・リパーゼ125mgの存在下で0.1未 満の初期水分活性で反応させた。その反応物をところどころ試料として採り、非 対象のTAG生成物OAcAcを71.3%の変換で得られた。トリグリセリ ド配合物の炭素数分布はこの時点では、 C6 13.04重量%(AcAcAc) C22 69.98重量%(OAcAc+AcAcO) C38 16.46重量%(OAcO) であった。 C22値は、予測された平衡含量(43.6%)より、重量で60.5%の増加を示す( Ac=酢酸の)。実施例XI 実施例Iにより、トリアセチン150mgをベヘン酸698.6mgと(1:3のモル比で )、ヘキサン5mlとリゾミュコール・ミエヘイ・リパーゼ125mgの存在下で0.1未 満の初期水分活性で反応させた。その反応物をところどころ試料として採り、非 対象のTAG生成物BAcAcを64.0%の変換で得られた。この時点での、トリ グリセリド配合物の炭素数分布は、 C6 13.04重量%(AcAcAc) C26 76.43重量%(BAcAc+AcAcB) C46 9.28重量%(BAcB) であった。 C26値は、予測された平衡含量(43.2%)より、重量で77.1%の増加を示す。
【手続補正書】 【提出日】1995年8月24日 【補正内容】 1.明細書、2頁8行「変換する。」を「変換することを見出だした。」に訂正 する。 2.同、同頁下から8行「R2はオレイルであり、」を「R2がオレイルであると きに、」に訂正する。 3.同、5頁21行「得られている。」を「得られていることが示されている。」 に訂正する。 4.同、6頁下から2行「キラルトリグリセリドも又、」を「キラルトリグリセ リドを含むチョコレー卜も又、」に訂正する。 5.同、8頁末行「事なり得る」を「異なり得る」に訂正する。 6.同、13頁6行「非対称トリグリセリド」を「非対称トリグリセリド種」に訂 正する。 7.請求の範囲の範囲を以下の通りに訂正する。 「1.異なる立体異性体が存在し、その立体異性体が1以外の分子比(molecula r ratio)で存在する非対象のトリグリセリドを生成することを特徴とし、それ により、所望の脂肪酸部分のトリグリセリド出発物質への導入のために、適する トリグリセリド出発物質が適する反応体で変換され、ザイゴミュコール又はリゾ ミュコール、特にミュコール・ミエヘイ、としても知られるケカビ種から誘導さ れるリパーゼを用いることによって達成され、反応混合物の水分活性が0.5未満 であり、40-95重量%の総変換度を与える条件下でこの変換が行われる、酵素的 に変換したトリグリセリドを生成する方法。 2.リパーゼがリゾミュコール・ミエヘイから誘導される、請求項1に記載の 方法。 3.リパーゼが遺伝子工学により得られる修飾リゾミュコール・ミエヘイから 誘導される、請求項1に記載の方法。 4.酵素が、好ましくは有機ポリマー上に、担持されている、請求項1乃至3 のいずれか1請求項に記載の方法。 5.水分活性が、0.01乃至0.4、特に0.05乃至0.3に維持される、請求項1乃至 4のいずれか1請求項に記載の方法。 6.総変換度が50乃至85%である、請求項1乃至5のいずれか1請求項に記載 の方法。 7.出発物質が、S3、U3、O3、M3、POO、StOO、StOSt、PO P、BOB、B3又はBOO(S=C2−C22の飽和脂肪酸、P=パルミチン酸、 St=ステアリン酸、O=オレイン酸、M=C8−C14の脂肪酸、B=ベヘン酸 、U=不飽和脂肪酸)から成る群から選ばれるトリグリセリドを含む、請求項1 に記載の方法。 8.反応体が、C1−C26、好ましくはC2−C18の遊離脂肪酸、それらの短鎖 アルキルエステル、O3、P3、St3又はB3から成る群から選ばれる、請求項1 に記載の方法。 9.ありうる鏡像異性体のモル比が1.5より多いか又は0.7未満であり、好まし くは3より多いか又は0.33未満であり、特に4より多いか又は0.25未満であるこ とを特徴とする、酵素的に生成された非対象トリグリセリド組成物。 10.1つ以上の成分脂肪酸についてsn−1及びsn−3脂肪酸含量(重量% )が10%以上、好ましくは20%以上、最も好ましくは30%以上互いに異なる、植 物源から誘導された、酵素的に生成された非対象のトリグリセリド生成物。 11.トリグリセリドがPOSt/StOPに富んでおり、特に、40重量%より 多いキラルPOSt/StOpを含む、酵素的に生成されたトリグリセリド組成 物。 12.存在する脂肪の少なくとも一部が、請求項9乃至11のいずれか1請求項に 記載の、酵素的に生成されたキラルトリグリセリド組成物から成る、チョコレー ト組成物。」
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,H U,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,MG,MN ,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU, SD,SE,SK,UA,US,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.異なる立体異性体が存在し、その立体異性体が1以外の分子比(molecularr atio)で存在し、それにより、適するトリグリセリド出発物質を、所望の脂肪酸 部分をトリグリセリド出発物質に導入するために適する反応体で変換させる非対 象のトリグリセリドを生成することを特徴とし、ザイゴミュコール又はリゾミュ コール、特にミュコール・ミエヘイとしても知られるケカビ種から誘導されるリ パーゼを用いることによって達成され、反応混合物の水分活性を0.5未満にし、4 0-95重量%の総変換度を与える条件下でこの変換を行う、酵素的に変換したトリ グリセリドを生成する方法。 2.リパーゼがリゾミュコール・ミエヘイから誘導される、請求項1に記載の方 法。 3.リパーゼが遺伝子工学により得られる修飾リゾミュコール・ミエヘイから誘 導される、請求項1に記載の方法。 4.酵素が、好ましくは有機ポリマー上に、担持されている、請求項1乃至3の いずれか1請求項に記載の方法。 5.水分活性が、0.01乃至0.4、特に0.05乃至0.3に維持される、請求項1乃至4 のいずれか1請求項に記載の方法。 6.総変換度が50乃至85%である、請求項1乃至5のいずれか1請求項に記載の 方法。 7.出発物質が、S3、U3、O3、M3、POO、StOO、StOSt、POP 、BOB、B3又はBOO(S=C2−C22の飽和脂肪酸、P=パルミチン酸、S t=ステアリン酸、O=オレイン酸、M=C8−C14の脂肪酸、ベヘン酸、U= 不飽和脂肪酸)から成る群から選ばれるトリグリセリドを含む、請求項1に記載 の方法。 8.反応体が、C1−C26、好ましくはC2−C18の遊離脂肪酸、それらの短鎖ア ルキルエステル、O3、P3、St3又はB3から成る群から選ばれる、請求項1に 記載の方法。 9.ありうる鏡像異性体のモル比が1.5より多いか又は0.7未満であり、好ましく は3より多いか又は0.33未満であり、特に4より多いか又は0.25未満である ことを特徴とする、酵素的に生成された非対象トリグリセリド組成物。 10.1つ以上の成分脂肪酸についてsn−1及びsn−3脂肪酸含量(重量%) が10%以上、好ましくは20%以上、最も好ましくは30%以上互いに異なる、植物 源から誘導された、酵素的に生成された非対象のトリグリセリド生成物。 11.トリグリセリドがPOSt/StOPに富んでおり、特に、40重量%より多 いキラルPOSt/StOPを含む、酵素的に生成されたトリグリセリド組成物 。 12.存在する脂肪の少なくとも一部が、請求項9乃至11のいずれか1請求項に記 載の、酵素的に生成されたキラルトリグリセリド組成物から成る、チョコレート 組成物。
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