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JPH0839416A - ワイヤソー用ワイヤ - Google Patents

ワイヤソー用ワイヤ

Info

Publication number
JPH0839416A
JPH0839416A JP17086494A JP17086494A JPH0839416A JP H0839416 A JPH0839416 A JP H0839416A JP 17086494 A JP17086494 A JP 17086494A JP 17086494 A JP17086494 A JP 17086494A JP H0839416 A JPH0839416 A JP H0839416A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
fe3o4
saw
abrasive grains
abrasives
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17086494A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuo Okuda
健生 奥田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP17086494A priority Critical patent/JPH0839416A/ja
Publication of JPH0839416A publication Critical patent/JPH0839416A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23DPLANING; SLOTTING; SHEARING; BROACHING; SAWING; FILING; SCRAPING; LIKE OPERATIONS FOR WORKING METAL BY REMOVING MATERIAL, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23D61/00Tools for sawing machines or sawing devices; Clamping devices for these tools
    • B23D61/18Sawing tools of special type, e.g. wire saw strands, saw blades or saw wire equipped with diamonds or other abrasive particles in selected individual positions
    • B23D61/185Saw wires; Saw cables; Twisted saw strips

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 砥粒の持ち込み性が良く、耐摩耗性に優れ、
かつ製造コストを安価にできるワイヤソー用ワイヤを提
供する。 【構成】 母材2の表面に、厚さ2〜5μmのFe3
4 を主成分とするスケール層3を形成してワイヤソー用
ワイヤ1と成す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人工水晶、シリコンウ
ェハー等の硬質材料の切断に用いられるワイヤソー用ワ
イヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ワイ
ヤソーは、ワイヤを切断用砥粒、一般には炭化珪素粒、
ダイヤモンド粒等の砥粒とともに被切断物に圧接しつつ
走行させ切断するものである。
【0003】上記ワイヤには、切断時にかかる大きい張
力に耐え得る強度が必要なため、高抗張力鋼線材、一般
には硬鋼線材、ピアノ線材等が用いられている。しかし
ながら、これらの鋼線材は、その表面が硬く、しかも滑
らかであるため、被切断物への砥粒の持ち込み性が劣
り、切断速度を向上することができず、切断効率面で劣
るという問題を有していた。
【0004】近年、上記問題に鑑み、高抗張力鋼線材の
表面に銅あるいは錫のメッキ層を設け、この比較的軟質
なメッキ層に砥粒を保持させることで、被切断物への砥
粒の持ち込み性を向上せんとするワイヤソー用ワイヤが
提案されている(例えば特開昭54−21692号公
報)。
【0005】さらに他の例として、ワイヤ表面にあらか
じめ砥粒を被着して、該ワイヤを被切断物に圧接しつつ
走行させて加工することで、切断効率を向上せんとする
ワイヤソー用ワイヤも公知である。
【0006】後者に代表されるワイヤソー用ワイヤは図
3に示すように、断面略円形の高張力ワイヤ7の外周表
面に粒度♯150〜♯1000の砥粒8がニッケルメッ
キ、銅メッキ等の結合材9によって被着されてワイヤソ
ー用ワイヤ6が構成されている。
【0007】前者のワイヤソー用ワイヤを用いて硬質材
料を切断していった場合、当然ワイヤのメッキ層も摩耗
する。メッキ層が残存するうちは砥粒の持ち込み性が良
いが、摩耗が進行してメッキ下地が露出するようになる
と、砥粒の持ち込み性が悪くなる。従ってこのような現
象が発生する前に、ワイヤソー用ワイヤを新しいものと
交換する必要があるが、前者のワイヤソー用ワイヤにお
いてはメッキ層が軟質で耐摩耗性に劣っているため、摩
耗進行が早く、切断速度を上げることも難しい。従って
ワイヤソー用ワイヤとしての寿命を短命化させてしま
い、切断効率も悪いという欠点がある。
【0008】また、後者のワイヤソー用ワイヤにあって
は、被切断物への砥粒の持ち込み性に優れているもの
の、砥粒の被着力、すなわち砥粒、結合材およびワイヤ
間の結合力に劣るという問題がある。このため、被切断
物を切断する時に、砥粒の脱落が早期に発生し、切断効
率が下がる欠点がある。そして結合材としてニッケル、
銅等の軟らかい金属を使用するため、摩耗進行が早い。
従ってワイヤソー用ワイヤとしての寿命が短かくなる。
【0009】さらに、前者および後者のワイヤソー用ワ
イヤは、共にその表面にメッキ処理を施さねばならな
い。従って一連のメッキ処理ラインが必要となり、設置
スペース面、メッキ液管理等の設備管理面、および作業
性において甚だ不利であり、製造コストが高くなる問題
があった。
【0010】本発明は、上記従来のワイヤソー用ワイヤ
の種々の問題点を解決するためになされたものであり、
砥粒の持ち込み性が良く、耐摩耗性に優れ、かつ製造コ
ストを安価にできるワイヤソー用ワイヤを提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者はワイヤに施される種々の表面処理技術に
ついて実験を交じえて研究した。その結果、ワイヤ表面
が滑らかである場合、砥粒の持ち込み性を良くするため
ワイヤ表面硬度を低くすれば耐摩耗性に劣り、逆に耐摩
耗性を上げるため表面硬度を上げれば砥粒の持ち込み性
が悪くなるので、ワイヤ表面は凹凸でなければならない
という結論に達した。
【0012】そこで、ワイヤ表面に凹凸を設ける方法を
種々検討した。まず、ワイヤ最終伸線工程において、仕
上げダイスに溝付きローラーダイスを使用して、ワイヤ
表面に凹凸を設けた。しかし、この方法では、砥粒が食
い込むような微少な凹凸が作れず砥粒の持ち込みに劣
る。
【0013】次に、ワイヤ表面に研磨砥石等により傷を
つけて、凹凸を設ける方法を試みた。この方法だと前記
ローラーダイスによる方法よりは砥粒の持ち込みが良か
った。しかし、研磨砥石が目詰りを起こすため、頻繁に
ドレッサーによる目詰り除去を施さねばならず、また塵
埃による作業環境の汚染も問題となる。さらに、研磨砥
石の押圧力が長手方向にばらつき凹凸にムラが生じるた
め、ワイヤソーに使用した場合に安定した切断が望めな
い。上述のような機械的な表面処理技術では、前述の目
的を達成することが困難である。
【0014】次に本発明者は、化学的にワイヤ表面に凹
凸を設ける方法を種々検討した。ここで注意すべき点
は、表面処理後のワイヤ表面硬度が母材の硬度に比べて
あまり低くなると、耐摩耗性に劣るので実用的でない、
ということである。従ってワイヤ表面に脱炭層を設ける
ような方法では、比較的軟質な脱炭層が早期に脱落して
しまい目的を達成できない。
【0015】上述の観点に立って本発明者はさらに研究
を重ねた。その結果、通常のワイヤにおいて大きな表面
欠陥となるスケール層を故意に設け、さらにスケール層
の種類、厚みを適正に制御すれば、砥粒の持ち込みを良
くし、耐摩耗性を向上し、かつ製造コストを安価にし得
ることを見い出し、この知見に基づいて本発明をなすに
至った。
【0016】すなわち本発明のワイヤソー用ワイヤは、
硬鋼線材又はピアノ線材等の高抗張力鋼線材からなるワ
イヤソー用ワイヤにおいて、上記ワイヤの母材表面に、
厚さ2〜5μmのFe34 を主成分とするスケール層
を形成したことを特徴とする。
【0017】
【作用】Fe34 はいわゆるマグネタイトと呼ばれ、
焼線炉におけるワイヤ加熱時に、H2 O,CO2 等のガ
スを含有する雰囲気中にワイヤを通過させることによ
り、ワイヤ表面に生成できる。このFe34 のスケー
ル表面は図2に示すようにFe34 結晶4によりタ
テ、ヨコに微少の割れいわゆるクラックを有しており、
かつFe34 自体の硬度は、前述したニッケル、銅等
のメッキ材(あるいは結合材)に比べてかなり高い。
【0018】上記Fe34 スケールを生成させたワイ
ヤを砥粒とともに被切断物に圧接しつつ走行させた場
合、図2に示すように砥粒5が上記クラックにくい込む
ので、被切断物への砥粒の持ち込み性が大巾に向上す
る。
【0019】また、上記Fe34 スケールはワイヤ表
面のFe地とH2 OあるいはCO2との化学変化により
生成されたものであり、Fe地とFe34 との間に働
く結合力が、従来の方法の砥粒、結合材およびワイヤ間
に働く結合力と比べてはるかに大きい。従ってワイヤソ
ーとして長時間使用した場合でも、Fe34 スケール
層の脱落が少ない。
【0020】ところで、ワイヤ表面に発生するスケール
は、FeO(ウェスタイト)、Fe 34 (マグネタイ
ト)、およびFe23 (ヘンマタイト)の3種類が存
在する。その発生する際の反応式は下記の化1に示す通
りである。
【0021】
【化1】
【0022】上記スケールはワイヤ内側から最低価酸化
物のFeO,Fe34 ,最高価酸化物のFe23
順に発生するが、そのうちFe23 は外気と接して最
外表面に薄く形成される。
【0023】また、FeOは焼線炉内の高温加熱の際、
次の化2に示す共析反応によりFe 34 に変態する。
【0024】
【化2】
【0025】上述の如く、ワイヤの表面にFe34
主成分とするスケール層を形成させることができる。
【0026】上記スケール層の厚みが2μm未満では、
砥粒持ち込み性に劣り、また5μmを越えても砥粒持ち
込み性のさらなる上昇がなく、ワイヤソー自体の強度が
低下するだけである。従って上記スケール層の厚みは2
〜5μmに限定した。
【0027】
【実施例】SWRS82A材(φ5.5)にパテンティ
ングおよび冷間伸線加工を施し、線径1mmのワイヤに
仕上げた。次に上記ワイヤを焼線炉(加熱温度900
℃)においてH2 O,CO2 ,N2 等のガスをブレンド
した雰囲気中を通過させ、続けて戻し炉(450℃)に
通過させることにより、ワイヤ表面に平均厚さ20μm
のFe34 を主成分とするスケール層を有するワイヤ
を得た。
【0028】さらに上記ワイヤを湿式伸線機により、
0.16mmに伸線して図1に示す概略断面のワイヤソ
ー用ワイヤ1を得た。図1において母材2の表面に平均
厚さ3μmのFe34 を主成分とするスケール層3が
形成されている。
【0029】また同じSWRS82A材を使用して、従
来のブラスメッキを施したワイヤソー用ワイヤを比較材
として製造した。このときの線径は本発明材と同じ0.
16mmに仕上げ、メッキ厚さは2μmであった。
【0030】次に本発明材と比較材のワイヤソー用ワイ
ヤとしての切削性および耐摩耗性を比べるため、下記条
件で切断試験を行なったところ、表1の如き結果を得
た。
【0031】<切断条件> ・被切断試料 φ75シリコンウェハー ・ワイヤ線速 200m/分 ・ワイヤ張力 2kg ・使用砥粒 GC♯1000(14.5〜18μ
m)
【0032】
【表1】
【0033】表1において切断効率は単位時間当りの切
削量を示し、比較材を100としたときの指数であらわ
し、大きいほど優れている。またワイヤ摩耗度は単位時
間当りのワイヤ摩耗量を示し、比較材を100としたと
きの指数で示し、小さいほど優れている。
【0034】表1より、本発明のワイヤソー用ワイヤ
は、比較材に比べ切断効率が1.7倍になった。これは
砥粒の持ち込み性が大きく向上したことを示す。また、
ワイヤ摩耗度においては約1/3に減少した。
【0035】
【発明の効果】本発明のワイヤソー用ワイヤは上記構成
になしたので、被切断物への砥粒の持ち込み性が大巾に
向上する。従って切断効率が大きく向上し、被切断物の
切断コストを安くできる。
【0036】また、耐摩耗性も従来のものより大巾に優
れており、ワイヤソー用ワイヤとしての寿命を2〜3倍
に延長できる。従って被切断物の切断工程時におけるワ
イヤソー用ワイヤの交換作業を減少できる。
【0037】さらに、従来のようなメッキ工程を必要と
しないので、製造コストを安価にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワイヤソー用ワイヤを示す概略断面図
である。
【図2】本発明のワイヤソー用ワイヤの表面状態を示す
説明図である。
【図3】従来のワイヤソー用ワイヤを示す概略断面図で
ある。
【符号の説明】
1、6 ワイヤソー用ワイヤ 2 母材 3 スケール層 4 Fe34 結晶 5、8 砥粒 7 高張力ワイヤ 9 結合材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬鋼線材又はピアノ線材等の高抗張力鋼
    線材からなるワイヤソー用ワイヤにおいて、上記ワイヤ
    の母材表面に、厚さ2〜5μmのFe34を主成分と
    するスケール層を形成したことを特徴とするワイヤソー
    用ワイヤ。
JP17086494A 1994-07-22 1994-07-22 ワイヤソー用ワイヤ Pending JPH0839416A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17086494A JPH0839416A (ja) 1994-07-22 1994-07-22 ワイヤソー用ワイヤ

Applications Claiming Priority (1)

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JP17086494A JPH0839416A (ja) 1994-07-22 1994-07-22 ワイヤソー用ワイヤ

Publications (1)

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JPH0839416A true JPH0839416A (ja) 1996-02-13

Family

ID=15912733

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JP (1) JPH0839416A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012085253A (ja) * 2010-03-25 2012-04-26 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 表面実装型の水晶デバイス及び水晶デバイスの製造方法
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