JPH0838165A - 細胞培養基質およびその使用方法 - Google Patents
細胞培養基質およびその使用方法Info
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Abstract
ーゲン基質および培養された上皮細胞の分化を促進させ
る方法を提供する。 【構成】 本発明は第1に、コラーゲンが天然原繊維の
形態のまま細胞培養のための乾燥コラーゲンフィルムを
作成する方法を提供する。これらの細胞培養基質は、天
然可溶性コラーゲンモノマーを用いて、重合の間に天然
構造を維持する条件、即ち、ペプシン消化、化学的架橋
および変性なしに形成される。本発明の天然原繊維コラ
ーゲン細胞培養基質は培養上皮細胞における分化した機
能の発現を促進し、したがって、成熟極性上皮細胞の機
能を必要とする研究のために分化した培養物を得るため
の時間を減じる。
Description
関する。より特定すれば、本発明はインビトロ細胞培養
のためのコラーゲン基質、および培養された上皮細胞の
分化を促進させる方法に関する。
幾つかはそれらの機能と一致した極性化(polari
zed)形態を示す。例えば、腸嚢胞(腸の吸着性細
胞)は腸における物質の取り込みに必須であり、完全に
分化した場合に形態的に極性化する。即ち、消化管内部
に向き合った先端(管腔内)表面は輸送のための表面エ
リアを増加させる多数の微絨毛からなる。消化管と向き
合っていない方の反対の基底(非管腔内)表面は細胞外
マトリックスと接触する。細胞外マトリックスは、例え
ば、細胞の極性化に関する生物発生、細胞移動および細
胞分化等の異なる群の細胞機能において複雑な役割を演
じる。分化した上皮細胞は、したがって、腸の輸送(例
えば、薬剤および代謝産物の輸送)、感染機構(例え
ば、感染源と細胞の相互作用)および酵素の誘導および
調節を研究するためのモデルシステムとして培養におい
て広範囲に用いられてきた。輸送、感染および代謝にお
ける研究の大多数は確立されたセルライン、例えばCa
co−2(ルバス(W.Rubas)ら、1993、P
harmaceutical Research 1
0,113−118;ラナルディ(G.Ranald
i)ら、1992、Antimicrobial Ag
ents and Chemotherapy、36、
1374−1381;ベメント(W.Bement)
ら、1993、J.Cell Biology 12
1、565−578;ベルネット(M.Bernet)
ら、1993、Applied and Enviro
nmental Microbiology 59、4
121−4128)、IEC−18(マ(T.Ma)
ら、1992、J.Lab Clin.Med.12
0、329−341)、IEC−6、T84(マコーミ
ック(B.McCormick)ら、1993、J.C
ell Biol.23、895−907)およびRI
E−1を用いる。対照的に、上皮細胞の分化の過程およ
び性質の研究は通常、初期細胞培養を用いる。気道に並
んだ上皮細胞および腎臓管も形態的に極性化されてお
り、分化した場合に特徴的な表現形および機能(例え
ば、輸送、酵素誘導および膜相互作用)を示す。
び初期上皮細胞培養物は通常、初期には分化していな
い。したがって、分化した上皮細胞の機能または細胞が
分化するための機構を研究するためには、それらの細胞
を最初に培養中に誘導して分化させなければならない。
確立されたセルラインは、それらがコンフルエンスに達
した後のある期間の培養物における前記の自発的分化を
例示する。現在、分化した腸嚢胞の培養物を生産するた
めの慣用的方法は、単にコラーゲンのような細胞培養基
質上または基質を用いない固相表面上で(例えば、組織
培養皿の表面上または孔性膜上)自発的に分化するまで
通常の生育条件下で未分化細胞を培養することである。
層細胞を横切る電気抵抗性(Trans Epithe
lial Electrical Resistanc
e:TEER)の測定により決定できる。抵抗性の増大
は、腸嚢胞における程度の高い分化に対応する。抵抗性
はオームで測定され、そして測定されたエリアに逆比例
する。したがって、TEER=オーム×測定されたエリ
ア=オームcm2である。Caco−2細胞培養物は、
完全に分化して成熟細胞のTEERを示すために、約1
4−30日後のコンフルエンスに関して測定されなけれ
ばならない。IEC−18細胞は、完全に分化して成熟
腸上皮細胞のTEERを示すのに約4日の培養を必要と
する。透過率は、如何に物質(例えば、マニトール、リ
ファンピンまたはd−シクロセリン)が容易に単層細胞
を通過するかを測定する。透過率が大きいということ
は、多くの物質が単層細胞を通過し、そして透過率が小
さいということは、通過できる物質が少ないことを示
す。完全なバリアー機能を有する完全に分化した腸嚢胞
は異なる物質に関して異なる透過率を示す。通常、Ca
co−2細胞も、完全に分化した腸上皮細胞の透過特性
を示すまで約14−30日の培養を必要とする。IEC
−18細胞は透過特性により明示される完全な分化に到
達するまで約5日を必要とする。このような長い培養時
間は時間を浪費して面倒である。輸送、感染および代謝
の研究に必要な時に分化した細胞が利用可能になるま
で、前もって約2〜4週間の計画調査研究が必要であ
る。
ばコラーゲン基質上で培養されて細胞粘着性を改良し、
そしてインビボにおいて見いだされるのと同様の環境を
提供する。基質を形成するための慣用的方法において
は、抽出された可溶化コラーゲンを単に乾燥するかまた
は表面上に吸着させて、非晶質性のコラーゲン層または
フィルムを形成する。別法としては、酸溶液中の可溶性
コラーゲンを、水酸化アンモニウム蒸気への暴露または
中和により表面上で重合する。他の方法としては、溶液
の塩析によりコラーゲンを沈殿させる。紫外光への暴露
または化学剤、例えばホルムアルデヒドまたはグルタル
アルデヒドによりコラーゲンを化学的に架橋して構造的
に安定にしてもよい。コラーゲン基質の構造および特性
は製造工程に依存して変更される。通常、インビボにお
いてみられるコラーゲンの天然原繊維(fibrill
ar)構造は再生されず、そしてコラーゲン基質を通し
た物質の拡散はしばしば天然のコラーゲンに比して顕著
に低下する。現在利用できるコラーゲン細胞培養基質
は、通常、非生理的条件下で製造され、そしてほとんど
組織化された原繊維性構造を持たない非晶質コラーゲン
の層または化学的に架橋されたコラーゲンファイバーか
らなる膜からなる。非晶質性コラーゲン基質は、表面上
で可溶性コラーゲンの酸性溶液を乾燥することにより生
産される。コラーゲンフィルムは、通常、所望の表面上
での重合を誘導するためにアルカリ(通常、アンモニア
の蒸気)で可溶性コラーゲンを処理することにより生産
される。架橋剤、例えばグルタルアルデヒドにより誘導
された化学的架橋は、しばしば、重合コラーゲンまたは
非晶質性コラーゲンの表面上での安定化、およびさらに
成長因子のようなタンパク質の付着部位の提供に用いら
れる。これら非天然コラーゲン基質の両者は満足の行く
構造安定性を有するが、培養された細胞への栄養または
他の物質の利用可能性を減じる低い拡散特性も有する。
非晶質性コラーゲンフィルムは原繊維の配列がないた
め、特に低い拡散特性を有する。さらに、多くの場合、
基質を形成するために用いられるコラーゲンはコラーゲ
ン繊維の非らせん末端を欠くが(テレオペプチド)、そ
れはペプシン消化による抽出工程の間に除去されたから
である。これらの調製物も、重合した場合非天然コラー
ゲンの構造をもたらし、そしていくらかの原繊維構造を
形成するが、テレオペプチドの不在によりほとんど組織
化されない。
学的に架橋されてアルカリ変成されたコラーゲンフィル
ムは、しばしば乾燥されて保存期間を改良され、そして
各々の使用の前に細胞培養基質を調製するための必要性
を除く。従来技術において報告された天然原繊維コラー
ゲン細胞基質は、しかしながら、フィルム、天然原繊維
の吸着性ゲルの形態でのみ調製および使用される。これ
らは、たいてい可溶性コラーゲンの冷たい中和溶液を暖
めて重合を誘導して天然原繊維を沈殿させることにより
生産される。それらは保存のために乾燥されないが、そ
れはゲルを壊して乾燥させるための以前の企てにより、
天然構造、ほぼ最適な繊維形成および低い透過性の損失
をもたらしてきたからである。天然原繊維コラーゲン細
胞培養基質はしたがって、使用直前に作成されなければ
ならず、天然原繊維コラーゲン上の細胞培養の研究に関
連して労力および不便さを増す。
56,418号)は、組織と等価なコラーゲン構築物の
製法を開示する。この方法は、第1に、半透性膜を隔て
て浸透圧勾配をつくる手段による、コラーゲン濃縮物の
形成を必要とする。半透性膜は溶液の通過のみを許し、
コラーゲンは通過させない。次に、コラーゲンを半透性
膜上で重合してコラーゲン構築物、典型的には架橋され
た構築物を形成する。
法は、重合前よりむしろ重合後に濃縮する。即ち、コラ
ーゲン溶液から直接、孔性表面上で原繊維および繊維が
重合する。濃縮は重合に続き、濃縮は浸透圧によっては
達成されないが、非重合コラーゲンを透過するはずのマ
クロポラスな材料を通して重合コラーゲンゲルから液体
を外に流出させることによる。これらの本発明の工程
は、天然コラーゲンの原繊維構造を維持した乾燥コラー
ゲンフィルムの形成に必須である。
ゲンが天然原繊維の形態のままの、細胞培養のための乾
燥コラーゲンフィルムを作成する方法を提供する。これ
らの細胞培養基質は、天然可溶性コラーゲンモノマーを
用いて、重合の間に天然構造を維持する条件、即ち、ペ
プシン消化、化学的架橋および変性なしに形成される。
また、細胞培養のための天然原繊維コラーゲン基質、お
よび細胞培養におけるその使用法、特に、形態学的に極
性の上皮細胞の培養におけるその使用法も提供する。本
発明の天然原繊維コラーゲン細胞培養基質は培養上皮細
胞における分化した機能の発現を促進し、したがって、
成熟極性上皮細胞の機能を必要とする研究のために分化
した培養物を得るための時間を減じることが見いだされ
た。
おり規定される。
lar)コラーゲンとは、インビボと同様の組織化され
た原繊維構造を示し、複数の原繊維からなる大きな繊維
を有し、並びに天然コラーゲンに特徴的な横紋および結
合パターンを有するコラーゲンを意味する。これは、原
繊維(存在するならば)がわずかな繊維および横紋によ
ってしか組織化されていない従来技術のコラーゲンフィ
ルムおよび膜とは対照的である。
を横切る電気抵抗性および透過率により証明される。成
熟腸嚢胞のバリアー機能特性の発現を意味する。
ラーゲンフィルムをインビトロにおける細胞の付着およ
び増殖のための基質として用いる場合を意味する。
なる細胞培養基質は、酸に溶解されて濾過により凝集物
を除かれた、コラーゲンの原繊維に由来するモノマーコ
ラーゲンから生産されてきた。天然コラーゲンの原繊維
および繊維を、次にゲルとして孔性表面上で、インビボ
においてみられる天然コラーゲン繊維の横紋の特徴を備
えた大きく且つ組織化された繊維を生じる条件で再形成
させる。孔性表面の側を通してゲルから原繊維内部の液
体を流出させることにより孔性表面上でゲルを破壊し、
そしてフィルムの形態に乾燥する。この様式により作成
された乾燥コラーゲンフィルムは天然原繊維コラーゲン
の構造および優秀な透過性を保持している。本発明の方
法により生産された天然原繊維コラーゲンフィルムは細
胞培養基質として有用であり、そして形態学的に極性化
された上皮細胞の成長および分化のために、特に有利な
特徴を有する。それらは、従来技術のコラーゲン細胞培
養基質に比して、上皮細胞の分化機能の発現に必要な時
間を少なくする。さらに、この効果は、細胞培養にブチ
ル酸を添加することにより協力的に作用して高められ
る。
孔性表面上で乾燥フィルムとして生産される。それらは
乾燥形態で天然原繊維コラーゲンの構造を保持し、した
がって、鋳型のコラーゲンゲルの改良された透過性およ
び非晶質性または架橋されたコラーゲンフィルムの保存
安定性を有する。乾燥された膜は、必要であれば細胞培
養のために孔性表面から除かれてよいが、しかし、一般
的には付加された構造的な支持およびあるいは使いやす
さのためには、その孔性表面上で天然原繊維コラーゲン
細胞培養基質を使用することが好ましい。本発明の細胞
培養フィルムは優秀な拡散特性を示すので、細胞培養基
質の上部表面上の細胞は、孔性表面および細胞培養基質
の側を通したその拡散により、培地、成長因子および他
の物質に暴露されてよい。
びタイプVのコラーゲンは極めて類似した構造を有す
る。これらすべておよび同様な構造を有する他のあらゆ
るコラーゲンを用いて、本発明の天然原繊維コラーゲン
フィルムを生産してよい。コラーゲンは、可溶性コラー
ゲンの製造のためのあらゆる慣用的方法を用いて、あら
ゆる適切な源(例えば、ラットの尾、ウシのアキレス
腱、ブタのアキレス腱等)から調製される。例えば、グ
リネル(R.Grinnell)ら、1981.J.C
ell Sci.,48,19−34;ウイリアムス
(B.R.Williams)ら、1978.J.Bi
ol.Chem.,253,6578−6585;ゲル
マン(R.A.Gelman)ら、1979.J.Bi
ol.Chem.,254,11741−11745;
イベルサン(P.L.Iversan)ら、1981.
In Vitro 17,540−552;クレインマ
ン(H.K.Kleinman)ら、1979.Ana
l.Biochem.,94,308−312を参照さ
れたい。好ましい方法において、コラーゲン源は0.5
M酢酸中に抽出される。この溶液を低濃度の酸、好まし
くは0.1%(約0.02M)酢酸に対して透析して、
コラーゲン繊維を完全に可溶化する。可溶化されたコラ
ーゲン溶液は、次に滅菌濾過されて(例えば、0.2μ
mのフィルター)あらゆる残留凝集物を除去する。
ましくは約0.15Mから約1Mを用いて、大きな天然
コラーゲン繊維の形成を促進する。生理的濃度より低い
場合は、ほとんどコラーゲン繊維の形成はない。しかし
ながら、ほぼ生理的濃度まで塩を増加させると、繊維の
形成が完全になり、非晶質性コラーゲンは存在しなくな
る。塩を生理的濃度より高くすると、より大きな繊維が
形成される。しかしながら、塩濃度が約1.1Mに達す
ると、繊維の形成は再び完全に見られなくなる。可溶化
コラーゲンが酸溶液中にある場合、pHを約6−8、好
ましくは約7.0−7.4に上げてよく、同時に、リン
酸バッファー塩(PBS)等のバッファー中の冷NaO
Hを加えることにより塩濃度を調節して最終塩濃度0.
15Mから1M、好ましくは少なくとも約0.6M(生
理的食塩水の約4倍)にする。コラーゲンは、コラーゲ
ン原繊維および繊維の重合が所望の程度になるまで、冷
やして保存することにより(通常、約4℃)、溶液中で
維持される。コラーゲン濃度は天然コラーゲン繊維の形
成に必須ではないが、しかし、細胞培養基質としての使
用を意図する場合、好ましくは約25〜500μg/c
m2、より好ましくは約50〜200μg/cm2の孔性
表面を有する。
以下のとおりに可溶化コラーゲンの溶液から調製され
る。冷やしたコラーゲン溶液を所望の表面上にピペット
でたらす。この天然原繊維コラーゲンフィルムを細胞培
養基質として用いる場合、孔性表面が好ましい。天然原
繊維コラーゲン基質の形成に適切な孔性表面は、天然ま
たは合成ポリマー、例えば、セルロース膜、孔性ポリカ
ーボネート、孔性ポリテトラフルオロエチレン(例え
ば、MilliporeのCMのようなTEFLONメ
ッシュ膜)、ナイロン膜およびメッシュ、ガラスフィル
ター、孔性ポリエチレンテレフタレート、およびさまざ
まな種類の孔性フィルター(例えば、ANOPOREア
ルミニウム結晶フィルター)を含む。孔性表面は、重合
前にコラーゲン溶液が流れて通過しないのに十分な小さ
なポアサイズであって、培地および原繊維内部の液体等
の液体が流れるのに十分な大きさのポアサイズであるべ
きである。通常、約0.2〜8μmのポアサイズを有す
る膜が所望の特性を提供する。約1μmの大きさの孔
(ポア)の膜からなる表面は、最も一般的な細胞培養の
適用、例えば物質輸送の研究に好ましい。約3〜8μm
のポアサイズは、細胞の移動の研究、例えば腫瘍細胞の
移動および白血球の移動の研究に好ましい。
ってあらゆる膜物質上で形成するが、特定の生物学的応
用においては選択された膜の利点または欠点がありう
る。それらのいくつかは、培養された細胞における透過
率の発現に関して、以下に詳細に議論される。食刻され
た(etched)膜は輸送の研究に好ましいが、鋳型
による(cast)膜も、試験された物質の透過率が膜
の透過率を広げないものであれば、用いられる(即ち、
膜の透過率は限定要因ではない)。
む培養プレート挿入物(例えば、BIOCOATコント
ロール細胞培養挿入物、コラボラティブバイオケミカル
プロダクツ社;TRANSWELL、コースター社;M
ILLICELL培養プレート挿入物、ミリポアコーポ
レーション社)が好ましい。PET膜はその高い透過性
により、顕微鏡等における応用のために、より高い密度
のポリカーボネートのような物質より好ましい。これら
の理由から、したがって、さまざまな膜がさまざまな応
用に好ましく、そして当業者には日常的に選択され得
る。
中和されたコラーゲン溶液の温度を約15℃から35℃
にして、天然コラーゲンの原繊維および繊維の形成を開
始する。ほぼ室温が好ましい。コラーゲン溶液の温度を
上げるとともに、天然原繊維は重合し、孔性表面上でゲ
ル化し、そしてその上部側面をコートし始める。ゲル
は、天然コラーゲンの横紋特性を有するコラーゲンが組
織化され、並びにコラーゲン溶液から液体(原繊維内部
の液体)がトラップされた大きな繊維からなる。次に、
重合されたコラーゲンの原繊維内部の液体は、孔性表面
の下部側面を通してゲルから流出させる。この工程は、
孔性表面上でゲルを壊し、そして天然コラーゲンの繊維
および原繊維の薄膜を形成する。液体はあらゆる適切な
手段、例えば、3分間から一晩吸収剤上に孔性表面の下
部側面を接触させるか、または孔性表面の下部側面に緩
い圧力を適用することにより除去される。最適な天然繊
維の形成のためには、フィルムを乾燥させる前に孔性表
面の下部側面を通して重合コラーゲンゲルから原繊維内
部の液体をラフに除去することが重要である。本発明の
実施にあたりあらゆる特定の手段に関連させることは意
図しないが、出願人は、孔性表面の下部側面を通した原
繊維内部の液体の流出により、最終的なコラーゲンフィ
ルム内に残りそして乾燥の間に結晶化し、即ち、繊維の
破壊されていない連続膜の形成を壊す塩および他の物質
が除去されると信じる。コラーゲンフィルムの破壊は、
その上の単層で培養された細胞の連続性の破壊をもたら
す。コラーゲンフィルムのこの改良された構造は本発明
により提供された重要な進歩であるが、5%に満たない
単層細胞の完全性の損失が95%以上のバリアー特性の
損失をもたらしうる。この理由から、バリアー機能のモ
デルシステムは従来技術を用いた再現性の構築とは異な
る。
させて、天然原繊維コラーゲンを形成する。それらは、
約0.5時間から一晩の間室温から約40℃の間の温度
において、空気乾燥しても、オーブン乾燥しても、ある
いは真空乾燥してもよい。好ましくは、乾燥は室温で約
16−20時間行う。乾燥後、フィルムを滅菌してよい
が、例えば、照射(例えば、紫外線、電子ビームまたは
ガンマ照射)またはエチレンオキシドガスへの暴露によ
る。本発明の天然原繊維コラーゲンフィルムは、従来技
術のコラーゲン細胞培養基質とは対照的に、乾燥した場
合に天然原繊維構造を維持しており、したがって、イン
ビボのコラーゲン基質により似ている。図1の電子顕微
鏡写真は、本発明の天然原繊維コラーゲンフィルム(対
照)と天然コラーゲン繊維の形成を示さない従来技術の
非晶質性コラーゲンフィルム(AMO)の構造の違いを
示す。本発明の一つの態様は、したがって、乾燥した天
然原繊維コラーゲンフィルムであり、そのようなフィル
ムの細胞培養基質としての使用を含む。
反応を推進する。物理的機構が、同種のセルフアッセン
ブリーを経る他の蛋白質に関して同じであるように、イ
ンビトロにて自発的に組織化された重合構造を形成する
あらゆる蛋白質は、前記生産方法においてコラーゲンに
代わっても天然構築物を生成する。これらは、ホモポリ
マー(例えば、フィブロネクチンまたはラミニン)およ
びヘテロポリマー(例えば、ラミニンとコラーゲンIV
またあラとプロテオグリカン)を形成する蛋白質を含
む。セルフアッセンブリーを経る蛋白質からなる細胞外
マトリックス成分の混合物、例えばMATRIGEL
(コラボラティブバイオケミカルプロダクツ社)も、本
発明の方法にしたがって集合および乾燥されて天然構築
物を生成する。MATRIGELはよく滲む粘着性のゆ
るいゲルを形成してガラス状の膜を形成する。原繊維内
部の液体を除去するときに、そのような蛋白質のすべて
がコラーゲンゲルと同様の様式により壊れてフィルムを
形成するゲルを生成するのではないが、重合された基質
からの原繊維液体の回収と乾燥により、最終生成物にお
ける天然性構造が維持される。
は、特定の細胞培養システムに望まれるように、コラー
ゲンと共重合されてコラーゲンへの吸着によりフィルム
に取り込まれる。それらには、細胞、抗体、酵素、リセ
プター、成長因子、細胞外マトリックスの付加的成分、
サイトカイン、ホルモンオヨビ薬剤を含むがこれらに限
定されない。これらの物質は、選択された細胞培養の適
用のために適切な濃度で冷やしたコラーゲン溶液に添加
されてよい。上記の天然コラーゲン原繊維の重合は、コ
ラーゲン繊維とこれらの物質を結合するかまたは共重合
する。細胞培養基質の開かれた繊維構造のために、生物
学的に活性の添加された物質は培養細胞に容易に利用さ
れて、それらの特性または挙動を修飾または制御する。
れた方法の結果として、乾燥前に10%未満はコラーゲ
ン膜にトラップされる。したがって、非物理的条件を含
むさまざまな重合条件を用いることにより、細胞周囲の
非コラーゲン性残余物、例えば塩または有機物質のネガ
ティブな作用の心配なしに、細胞培養フィルムを生成す
る。孔性表面上でのゲルの破壊および乾燥による原繊維
コラーゲンフィルムの形成は細胞が分配されても均一な
表面を提供し、必要であれば高い濃度のコラーゲン(約
5−10mg/ml)を提供する。天然原繊維コラーゲ
ン構造は、非晶質性コラーゲン細胞培養基質に見いださ
れない、細胞リセプターの結合に関するインビボにおけ
る空間の整列を提供する。原繊維コラーゲンのネットワ
ークも、他のコラーゲン細胞培養基質の必須二次表面上
に見いだされるよりも広いコラーゲン表面エリアを各フ
ィルム上にもたらす、模様付きの表面を提供する。天然
原繊維コラーゲン細胞培養基質は、従来技術のコラーゲ
ン基質よりも貪欲且つ均一にそれらの表面に細胞を結合
させる。即ち、表面に適用された多くの多様な細胞種が
迅速且つ完全に結合する(例えば、上皮細胞、内皮細胞
およびフィブロブラスト)。以下に記載されるとおり、
本発明の天然原繊維コラーゲン細胞培養基質も培養にお
いて上皮細胞の分化機能のより迅速な発現を促進する。
この特性のひとつの例は、腸上皮細胞のバリアー機能の
発現であり、マニトールの透過率および電気抵抗性の測
定による。
フィルムは当業界において公知のあらゆる細胞培養プロ
トコルおよび方法において慣用的コラーゲン細胞培養基
質に代えて用いられる。好ましい態様において、孔性表
面上の天然原繊維コラーゲン細胞培養基質を、適切な培
地と接触する孔性表面の側壁を有する組織培養プレート
のウエルにおく。これにより、培地は、細胞培養基質と
接触する孔性表面を通して流れる。培地およびその中に
存在する他の物質は、その表面に接種された細胞に接触
する細胞基質を通して拡散する。扱いやすくするため
に、細胞培養基質は細胞培養挿入物の微孔性膜上で調製
されてよい。培養される細胞は基質の上部表面上でサブ
コンフルエンスまたはコンフルエンス状に接種され、そ
して細胞増殖に適切な環境条件におかれる。例えば、細
胞培養基質を培養皿のウエルのために挿入物の膜表面上
で調製する場合、少量の増殖培地をウエル内に入れる。
挿入物をウエルに入れることにより、培地は孔性表面の
側壁に接触し、そして基質表面上に接種された細胞に接
触する細胞培養基質を通して拡散する。以下に記載され
るとおり、本発明の天然原繊維細胞培養基質は培養され
た上皮細胞において、分化の機能発現を含む特に利点を
有する特性を有することが見いだされた。
ィルムは、分化した腸嚢胞を得るために腸上皮細胞を培
養するための基質として使用する場合に特に利点を有す
る。本発明の細胞培養基質は、従来技術のコラーゲン細
胞培養基質に比較して、これらの細胞におけるバリアー
機能の発現を高める。したがって、本発明の一つの態様
は、本発明の天然原繊維コラーゲン細胞培養基質を用い
た、培養における分化した腸嚢胞の生産方法である。さ
らに、分化誘導剤が無くても、培養した腸嚢胞は、慣用
的コラーゲン基質上よりも、本発明の天然原繊維コラー
ゲン細胞培養基質上の方がより迅速にバリアー機能を発
現する。しかしながら、誘導剤を含有させて用いて、さ
らなる分化に必要な時間を短縮してよい。ブチル酸は、
培養細胞の増殖特性および分化の特性を変化させるのに
用いられてきた物質のひとつである(スレイマニ(So
uleimani)ら、1993.FEBS Let
t.326,45−50)。ブチル酸は天然原繊維コラ
ーゲン細胞培養基質と作用しあって、さらに基質のみの
培養よりも分化の速度を高めることが今、見いだされ
た。慣用的コラーゲン細胞培養基質上または基質なしの
表面上の細胞は、ブチル酸誘導と共に本発明の細胞培養
基質で培養した場合の4日間に対して、成熟バリアー機
能(例えば、Caco−2)の分化を発現するのに最低
約2週間を必要とする。完全な分化のための慣用的条件
下で接種されてから少なくとも4日間を必要とする細胞
(例えば、IEC−18)は、本発明の細胞培養基質と
ブチル酸誘導を用いると約48時間以内で完全に分化す
る。ブチル酸誘導剤は、約4−20mM、好ましくは約
5mMブチル酸濃度で培地に付加することにより添加さ
れてよい。
る細胞培養培地を本発明のコラーゲン細胞培養基質の細
胞培養に用いてよい。これらは、DMEN,MEN,M
−199およびRPMIを含むがこれらに限定されな
い。当業界においては公知の添加物は培地に加えてよ
く、血清(例えば、FBSまたはウシ血清)、血清含有
添加物(NU−SERUM)、および血清不含添加物
(MITO+)を含む。腸上皮細胞のための好ましい細
胞培養培地は、MITO+血清延長剤(SerumEx
tender)(コラボラティブバイオケミカルプロダ
クツ社、Bedford,MA)を添加したDMENで
あり、完全に限定された血清不含細胞培養環境を提供す
る。
進、好ましくは培養された腸上皮細胞におけるバリアー
機能の発現促進のための上記方法における使用のための
構成成分は、キットの形態で便利にパッケージされてよ
い。キットは、例えば、(1)細胞培養培地、例えば、
DMEM、(2)血清または血清不含培地添加物、
(3)組織培養皿のウエル内の使用のための孔性表面上
の天然原繊維コラーゲン細胞培養基質(例えば、培養皿
ウエル挿入物上)、および(4)任意の、ブチル酸等の
分化誘導剤からなる分化用培地を含む。キットは、組織
培養皿または他の皿培養アクセサリーおよび上皮細胞の
培養および分化の方法を実施するために必要な試薬も含
んでよい。
するためのものであって、本発明を限定することを意図
するものではない。
T)細胞培養挿入物中での1μmPET膜上での天然原
繊維コラーゲン細胞基質の調製を記載する。この実施例
においては、膜平方あたり約200μgのコラーゲンを
添加した。
イン(Bornstein)(1958.Lab.In
vest.7,134−137)の記載にしたがって、
希釈された酸に対する透析および凝集物を除くための滅
菌濾過により、ラットの尾のアキレス鍵から調製した。
ラットの尾のコラーゲンの冷却酸溶液を10×DPBS
/NaOHの添加により674μg/mlに調節して最
終濃度4×DPBS(pH7.4)を得て、使用するま
で混合物を氷上に置いた。挿入物のホルダーは組織培養
皿の中においた。細胞培養挿入物を滅菌バサミと共に挿
入物ホルダー中におき、そして使用するまでさらに蓋を
かぶせた。コラーゲンコーティング溶液(0.10m
l)を各膜上において、培養皿の蓋を取って、皿を緩く
ロックしてコーティング溶液を膜上に均等に分配した。
コートされた膜は、次に、室温で平衡化することにより
コラーゲンを重合し、成熟前の乾燥を避けるために周囲
の湿度環境に膜をおいた。
をブロッティングペーパーのシート上におくことによ
り、すべての膜がブロッティングペーパーに接触する。
ポリプロピレンのシートを挿入物ホルダーの上部におい
て約10−15秒間圧力を下方に適用した。複数の挿入
物ホルダーを扱う場合に便利なのは、挿入物ホルダーの
積層が4から5つ高くなるまで、ポリプロピレンシート
上にブロッティングペーパーシートをおき、そして第2
のポリプロピレンシートにより覆われたブロッティング
ペーパーの上部に第2の挿入物ホルダーをおくことによ
り挿入物ホルダーを積み重ねた。積層の上部の最後の要
素はポリプロピレンシートであった。最後の挿入物ホル
ダーをおいた後、積層を重さでつぶしてブロッティング
の完了まで30分間おいた。すべての基質を完全にブロ
ットした場合、挿入物ホルダーを組織培養皿の中におい
て覆った。
培養皿を積層流れフードに移動して一晩空気乾燥した。
別法として、基質をオーブン乾燥した。次に、0.05
−0.06ジュールの紫外光に暴露することにより天然
コラーゲン細胞培養基質を滅菌して、使用までシールさ
れたバッグ中で4℃にて保存した。
ーゲン細胞培養基質を実施例1のとおりに調製し、そし
て細胞分化の指標である電気抵抗性(TEER)の発現
の測定のためにCaco−2細胞の培養に用いた。
0%コンフルエントT−75フラスコのひとつから吸引
した。フラスコを12mlのDPBSで洗浄して、これ
も吸引した。フラスコ表面からすべての細胞が分離する
まで、細胞をトリプシン(10ml)と共に37℃にて
インキュベートした。10%のFCSを含む約10ml
のDMEMを加えてトリプシンを中和した。細胞は15
00rpmの遠心分離により沈殿させて、400,00
0細胞/mlになるようにMITO+血清延長剤を含む
DMEMに懸濁した。
のウエルに加えたが、各ウエルは細胞培養基質を含ん
だ。約0.5mlの細胞懸濁液(2×105細胞)をピ
ペットで各細胞培養基質上に吸い出し、そして培養物を
5−10%CO2中で100%湿度中にて24時間37
℃においてインキュベートした。24時間後、培地を各
ウエルから吸引してウエル中の5mMブチル酸含有DM
EM1mlおよび細胞培養基質上部と同じ培地0.5m
lに代えた。培養物を5−10%CO2中で100%湿
度中にて37℃においてインキュベートした。ブチル酸
添加による誘導後の各日に、ENDOHM組織抵抗性測
定チェンバー(ワールドプレシジョンインスツルメント
社、Sarasota,FL)を用いて、単層の細胞の
電気抵抗性を測定した。
物中のCaco−2細胞の完全な分化を示す。ブチル酸
による誘導を伴って天然原繊維細胞培養基質上で培養さ
れたCaco−2細胞は、培養3日目までに150オー
ムcm2以上のTEERに達した(ブチル酸添加から2
日後)。対照的に、慣用的コラーゲン基質上または基質
なしの表面上で培養されたCaco−2細胞の分化は文
献にて報告されているとおり、14−30日の培養を必
要とする。ブチル酸はCaco−2細胞の培養において
分化を誘導するためにかつて用いられたことはない。こ
の実験における分化の促進は、しかしながら、単にブチ
ル酸の存在によるものではなく、この誘導剤の不在下で
天然原繊維コラーゲン細胞培養基質上で培養された場合
に、Caco−2細胞のバリアー機能の発現は顕著に促
進された(実施例4を参照)。したがって、本発明の天
然原繊維コラーゲン細胞培養基質自体が、従来技術のコ
ラーゲン基質にはない分化促進特性を有すると信じられ
る。これらの特性はブチル酸と共に相互作用して、細胞
分化をさらに促進し、そしてさらに、分化した腸上皮細
胞の培養を達成するのに必要な培養時間を短くする。
り返した。これらの細胞に関しては、TEER=28オ
ームcm2を完全分化の指標として用いた。本発明の天
然原繊維コラーゲン細胞培養基質上でブチル酸と共に培
養した場合、IEC−18細胞は培養2日目(ブチル酸
添加から1日目)にこのレベルの電気抵抗性に達した。
慣用的コラーゲン基質上または基質なしの表面上で培養
されたIEC−18細胞に関する文献の報告は、TEE
R=28オームcm2に達するまで4日間の培養が必要
であると記載している。上記のとおり、観察された分化
の促進された速度は、一部には天然原繊維コラーゲン細
胞培養基質自体の唯一の特性によるものであるが、加え
て該基質とブチル酸による誘導の相乗効果も観察され
た。
2細胞を実施例2のとおりに調製した。5mMブチル酸
含有培地の添加後、細胞培養基質を含む細胞培養挿入物
を毎日組織培養ウエルから取り出し、そしてバリアー機
能の発現を監視するために1mlのPBSを含むウエル
中に入れた。透過率を試験するための物質(300μl
の3H−マニトール、リファンピンまたはD−シクロセ
リン)を、細胞培養基質の管腔(上部)側面に加え、そ
して基質を室温にて約10分間から3時間インキュベー
トした。次に、細胞培養挿入物を新鮮なPBSを含むウ
エルにはさみで取り出して、基質の非管腔側面上のPB
S中の試験物質の濃度をシンチレーションカウンティン
グまたはスペクトロフォトメトリーにより測定した。
率を達成するために3日(ブチル酸添加後2日)の培養
を必要とした。これらの透過率は、マニトールに関して
は4×10-6cm秒以下であり、リファンピンに関して
は13.1×10-6cm秒であり、そしてd−シクロセ
リンに関しては34.0×10-6cm秒であった。対照
的に、これと同様な透過率:マニトールに関する4×1
0-6cm秒以下、リファンピンに関する13.4×10
-6cm秒、そしてd−シクロセリンに関する38.2×
10-6cm秒を達成するための慣用的コラーゲン基質上
または基質を用いない表面上でのCaco−2細胞に関
する14−30日の培養を報告する文献がある(ルバス
(Rubas)ら、前記、およびラナルディ(Rana
ldi)ら、前記)。
た。この細胞は、培養2日後(ブチル酸添加後1日)
に、7×10-6のマニトール透過率を達成した。文献
は、IEC−18細胞におけるこの程度の分化を達成す
るために、慣用的コラーゲン基質上または基質を用いな
い表面上で5日間の培養を必要とすることを報告してい
る(マ(Ma)ら、前記)。
ーゲン細胞培養基質および細胞培養に共通に用いられる
非コート膜:(1)BIOCOATコラーゲンI細胞培
養挿入物(コラボラティブバイオケミカルプロダクツ
社、ベッドフォード,MA−1μmPET膜上の非晶性
ラットテイルコラーゲン)、(2)非晶性コラーゲンで
コートされたTRANSWELL細胞培養挿入物(0.
45μmポリカーボネート膜;コスター社、ケンブリッ
ジ、MA)、(3)BIOCOATコントロール細胞培
養挿入物(非コートの1μmPET膜)、および(4)
非コートのコスター社0.45μmポリカーボネート膜
(TRANSWELL)と比較した。天然原繊維コスタ
ー細胞培養基質は実施例1のとおりに調製し、そして用
いられた細胞培養プロトコルは実施例2および3に記載
されたとおりであり、ブチル酸誘導する場合としない場
合のマニトール透過率を評価した。
ン細胞培養基質との間の比較を図2および3に示す。B
IOCOATコラーゲンI細胞培養挿入物も天然原繊維
コラーゲン細胞培養基質単独も4×10-6cm秒以下の
透過率を誘導しなかったが、天然原繊維コラーゲン細胞
培養基質上で培養された細胞は、BIOCOATコラー
ゲンI細胞培養挿入物上で培養された細胞よりも早く約
4×10-6cm秒のマニトール透過率を示した(約7日
対約14日、図2)。ブチル酸誘導(本明細書中では
「天然原繊維コラーゲン/ブチル酸環境」という)は、
マニトール透過率の発現における天然原繊維コラーゲン
細胞培養挿入物の効果を顕著に高め、透過率はブチル酸
添加後3日以内に顕著に4×10-6未満に達した(図2
の「環境」)。天然原繊維コラーゲン細胞培養基質もコ
ートされていない膜に比較してより迅速な最大TEER
値の発現を促進し(約5日対10日以上、図3)、そし
て天然原繊維コラーゲンの効果はブチル酸の誘導により
さらに高められた(3日以内対10日以上、「環境」、
図3)。天然原繊維コラーゲン細胞培養基質も同様に、
非晶質性コラーゲン基質に比して、最大TEER値の発
現を高めた(約5日、図4)。この実験において、非晶
質性コラーゲン基質およびコートされていない膜上で培
養された細胞は、150オームcm2以上のTEERに
達しなかった(図4)。フィブロネクチン基質上で培養
された細胞とのTEERの比較から、ブチル酸の分化促
進作用はコラーゲン特異的であることが示された。
ーの非晶質性コラーゲンコート細胞培養基質(コスタ
ー)およびブチル酸誘導された天然原繊維コラーゲン細
胞培養基質を図6において比較する。非晶質性コラーゲ
ン細胞培養基質上で培養された細胞は、全実験時間にわ
たって非コート膜によりも低い変動を示したが、しか
し、4×10-6台の透過率に達するのに、なお14−1
6日を必要とした。天然原繊維コラーゲン/ブチル酸誘
導環境において培養された細胞は3日で4×10-6cm
秒未満の透過率に達し、このレベルをわずかな変動で1
0日以上維持した。この実験において観察された4×1
0-6付近の初期透過率は、ブチル酸添加前に細胞培養基
質上で24時間細胞を培養したことから、天然原繊維コ
ラーゲン細胞培養基質のみの作用によると信じられる。
図7は、2つの非コート膜に比した場合の、培養細胞に
対する天然原繊維コラーゲン/ブチル酸環境の作用を例
示する。再び、非コート膜は全実験時間にわたって透過
率の顕著な変動に結び付いた。透過率の変動は、しかし
ながら、天然原繊維コラーゲン/ブチル酸環境において
培養された細胞においては顕著に低下した。天然原繊維
コラーゲン/ブチル酸環境により、透過率は初期に4×
10-6cm秒付近であり、3日以内にこの値は低下し
て、全実験時間にわたって4×10-6cm秒以下に維持
された。対照的に、非コート膜上で培養された細胞は4
×10-6cm秒以下の透過率を達成せず、そして約14
−16日後もこの値に達しなかった。
ル酸を添加した場合のバリアー機能の発現の協調による
増加は、これら2つの成分の間の特異的相互作用を意味
する。図5は、非晶質性コラーゲン基質のみ(「コスタ
ーRTC」)の上で培養された細胞、ブチル酸誘導され
た非晶質性コラーゲン基質上で培養された細胞(「コス
ターRTCおよびBUTY」)、および天然原繊維コラ
ーゲン/ブチル酸環境で培養された細胞(「環境」)を
比較する。透過率は最初高く、そして16日間にわたっ
て徐々に低下したが、4×10-6cm秒以下には達しな
かった。しかしながら、天然原繊維コラーゲン/ブチル
酸環境は初期に約4×10-6cm秒の透過率を誘導し
(1日)、3日以内にこの値以下に落ちた。4×10-6
cm秒以下の透過率は、天然原繊維コラーゲン/ブチル
酸環境において10から14日間維持された。
価した各々の実験において、透過率のわずかな増加が約
14−16日目に観察された。実験を通してブチル酸が
培養物中に残っていたため、この増加はブチル酸へ長時
間暴露された細胞への作用、例えば非特異的に透過率を
増加させる単層細胞または細胞膜における変化によるの
かもしれない。しかしながら、最大透過率に達した直
後、即ち、14日から16日目に観察された透過率の増
加前に、透過率研究のための培養された細胞が所望の目
的の為に用いられる。
された非晶質性コラーゲン構造と比較した、本発明の天
然原繊維コラーゲンの構造を示す、電気顕微鏡写真であ
る。
ラーゲンI)、天然原繊維コラーゲン(原繊維性コラー
ゲン)およびブチル酸誘導された天然原繊維コラーゲン
(環境)上で培養された細胞におけるマニトール透過率
の発現を示すグラフである。
(コートせず)、天然原繊維コラーゲン(原繊維性コラ
ーゲン)およびブチル酸誘導された天然原繊維コラーゲ
ン(環境)上で培養された細胞のTEERの発現を示す
グラフである。
(コートせず)、非晶質性コラーゲン(RTC)、天然
原繊維コラーゲン(原繊維性コラーゲン)およびヒトフ
ィブロネクチン(HFN)上で培養された細胞のTEE
Rの発現を示すグラフである。
ゲン(環境)、0.45μmポリカーボネート膜上にコ
ートされた非晶質性コラーゲン(コスターRTC)およ
びブチル酸誘導された非晶質性コラーゲン(コスターR
TCおよびBUTY)上で培養された細胞のマニトール
透過率の発現を示すグラフである。
ター)および非コート膜(コートしないコスター)上の
従来技術の細胞培養と比較した、ブチル酸誘導された非
晶性コラーゲン(コスターRTCおよびBUTY)本発
明のブチル酸誘導された天然原繊維コラーゲン(環境)
上で培養された細胞のマニトール透過率の発現を示すグ
ラフである。
ト膜(コートしないファルコン)、非コートのポリカー
ボネート膜(コートしないコスター)および本発明のブ
チル酸誘導された天然原繊維コラーゲン(環境)上で培
養された細胞のマニトール透過率の発現を示すグラフで
ある。
Claims (11)
- 【請求項1】 乾燥した天然原繊維コラーゲン細胞培養
基質上で細胞増殖に適切な条件下で未分化上皮細胞を培
養し、そして上皮細胞が分化するのに十分な時間培養し
続けることからなる、上皮細胞の分化機能をインビトロ
にて発現させることを促進するための方法。 - 【請求項2】 細胞培養基質が約25−500μg/c
m2のコラーゲンである、請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 さらに、約4−20mMのブチル酸を培
養液に加える工程を含む、請求項1記載の方法。 - 【請求項4】 (a)可溶化コラーゲンを液体溶液中に
調製し; (b)約0.15−1.0Mの塩の存在下で孔性表面上
にてコラーゲンを重合するが、その際、孔性表面は上面
および側壁を有し、そしてコラーゲンは孔性表面の上面
上で重合されてコラーゲンゲルを形成し; (c)孔性表面の側壁を通して、ゲルからトラップされ
ている液体を除去することによりゲルを破壊し;そして (d)破壊されたゲルを乾燥して孔性表面上にフィルム
を形成する工程からなる、乾燥された天然原繊維コラー
ゲンフィルムの作成方法。 - 【請求項5】 可溶性コラーゲンの冷やした酸溶液を中
和し、そしてコラーゲンの原繊維の形成が開始するよう
に溶液を暖めることにより、コラーゲンを重合する、請
求項4記載の方法。 - 【請求項6】 孔性表面が、セルロース膜、孔性ポリカ
ーボネート、孔性ポリエチレンテレフタレート、孔性ポ
リテトラフルオロエチレン、ナイロンの膜およびメッシ
ュおよびフィルターからなる群から選択される、請求項
4記載の方法。 - 【請求項7】 (a)可溶化コラーゲンを液体溶液中に
調製し; (b)約0.15−1.0Mの塩の存在下で孔性表面上
にてコラーゲンを重合するが、その際、孔性表面は上面
および側壁を有し、そしてコラーゲンは孔性表面の上面
上で重合されてコラーゲンゲルを形成し; (c)孔性表面の側壁を通して、ゲルからトラップされ
ている液体を除去することによりゲルを破壊し;そして (d)破壊されたゲルを乾燥して孔性表面上にフィルム
を形成する工程により製造された、乾燥された天然原繊
維コラーゲン。 - 【請求項8】 細胞培養基質が約25−500μg/c
m2のコラーゲンである、請求項7記載の乾燥された天
然原繊維コラーゲン。 - 【請求項9】 細胞、生物学的蛋白質、抗体、酵素、リ
セプター、成長因子、細胞外マトリックス成分、サイト
カイン、ホルモンおよび薬剤からなる群から選択される
少なくともひとつの付加的成分をさらに含む、請求項7
記載の乾燥された天然原繊維コラーゲン。 - 【請求項10】 (a)自己凝集性蛋白質を液体溶液中
に調製し; (b)約0.15−1.0Mの塩の存在下で孔性表面上
にて自己凝集性蛋白質を重合するが、その際、孔性表面
は上面および側壁を有し、そして自己凝集性蛋白質は孔
性表面の上面上で重合され; (c)孔性表面の側壁を通して、自己凝集性蛋白質から
トラップされている液体を除去し;そして (d)孔性表面上で重合された自己凝集性蛋白質を乾燥
する工程からなる、天然の形態の自己凝集性蛋白質を含
む乾燥基質の製造方法。 - 【請求項11】 (a)上皮細胞の増殖のための細胞培
養培地; (b)孔性表面上の組織化された天然コラーゲン繊維か
らなる乾燥コラーゲンフィルムであって、繊維はインビ
ボのコラーゲン原繊維の横紋の特徴を有する、前記フィ
ルム;および (c)約4−20mMのブチル酸からなる任意の分化誘
導剤を含む、培養された上皮細胞の分化機能の発現を促
進するためのキット。
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