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JPH0832679B2 - N―フタルイシド誘導体及びその製造法 - Google Patents

N―フタルイシド誘導体及びその製造法

Info

Publication number
JPH0832679B2
JPH0832679B2 JP61209029A JP20902986A JPH0832679B2 JP H0832679 B2 JPH0832679 B2 JP H0832679B2 JP 61209029 A JP61209029 A JP 61209029A JP 20902986 A JP20902986 A JP 20902986A JP H0832679 B2 JPH0832679 B2 JP H0832679B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
integer
general formula
nmr
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61209029A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6363659A (ja
Inventor
正彰 岩田
弘美 葛原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Original Assignee
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by RIKEN Institute of Physical and Chemical Research filed Critical RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Priority to JP61209029A priority Critical patent/JPH0832679B2/ja
Publication of JPS6363659A publication Critical patent/JPS6363659A/ja
Publication of JPH0832679B2 publication Critical patent/JPH0832679B2/ja
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Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なN−フタルイミド誘導体及びその製
造法に関する。
〔従来の技術〕
ポリアミン鎖を連続的に伸長させるために、適当に保
護されたアミノ基を一端に有する反応性アルキル化剤
が、合成ポリアミン化学の分野で探し求められてきた。
このようなアルキル化剤としては、N−(ω−ブロモア
ルキル)フタルイミドが最もすぐれているとされている
〔ザルツベルグら、オーガニック・シンセシス(P.L.Sa
lzberg et al,Org.Synth)、Coll.Vol.I、119(194
1);シーハンら、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケ
ミカル・ソサエティ(J.C.Sheehan etal,J.Am.Chem.So
c.)72、2786(1950)〕。しかしこの化合物は、ブロモ
基の反応性、一般的に利用するための調製法が限定され
ていること、そしてアルキル化反応に通常必要とされる
塩基性条件下において不安定である、という理由から、
アルキル化剤として普遍的に利用することができないと
いう問題点があった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
したがって本発明の目的は、ポリアミン合成に特に有
用アルキル化剤となりうる新規なN−フタルイミド誘導
体を提供することである。
本発明の他の目的は、該N−フタルイミド誘導体の製
造法を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の上記目的は、下記の一般式で表わされるN−
フタルイミド誘導体により達成される。
(式中、Phthはフタロイル基、ZはOTs、NHTs又はNPht
h、Tsはトシル基を示し、ZがOTsであるとき、qは1〜
3の整数、ZがNHTsであるとき、qは0〜3の整数、Z
がNPhthであるとき、qは0〜11の整数を示す。) 上記一般式で表される本発明のN−フタルイミド誘導
体の具体例を以下に示す。
(2a) n=0 (2b) n=1 (2c) n=2 (2d) n=3 (6a) n=0 (6b) n=1 (6c) n=2 (6d) n=3 (6e) n=4 (6f) n=5 化合物(2a)〜(2d)、(6a)〜(6d)は、たとえば 一般式(I) (式中、nは0〜3の整数、Tsはトシル基、Xは0また
はNH、Yは臭素原子またはOTsを示す。)で表される化
合物(I)と、PhthN-M+(Phthはフタロイル基、Mはア
ルカリ金属原子を示す。)で表される化合物とを反応さ
せることにより合成される。
一般式(I)で表される化合物の例としては、 (7a) n=0 (9a) n=0 (7b) n=1 (9b) n=1 (7c) n=2 (9c) n=2 (7d) n=3 (9d) n=3 が挙げられる。
化合物(2a)〜(2d)はまた、化合物(6a)〜(6d)
を、岩田らの方法〔Bull.Chem.Soc.Jpn.,58,3395-3396
(1985)〕によりニトロソ化して一般式(11) で表される化合物を得、該化合物をベンゼン中で処理す
ることにより合成される。
化合物(6)(n=1〜7)は、化合物(2a)〜(2
d)と、一般式(12) (式中、mは0〜3の整数を示す。)で表される化合物
を反応させることにより合成される。
また化合物(2a)〜(2d)と、一般式(12)で表され
る化合物を反応させることにより、一般式 (式中、lはm+2n+2である。)で表されるポリアミ
ンを製造することができる。
PhthN-M+の具体例として、PhthN-K+、PhthN-Na+、Pht
hN-Li+などが挙げられる。
上記反応の一具体例を次のスキームに示す。
工程A〜Dは、ジメチルホルムアミド(DMF)中、50
℃以下で、1.1〜1.2モル当量の化合物(4)の存在下で
行うのが好ましい。
上記工程により得られる化合物(2a)、(2b)、(2
c)、(2d)、(3)、(6a)、(6b)、(6c)、(6
d)、(6e)、(6f)、(9c)、(9d) (10a)、(10b)、(10c)、(10d)、(11a)、(1
1b)、(11c)、(11d)、(13a)、(13b)、(13
c)、(13d)はいずれも新規化合物である。
〔発明の効果〕
本発明の化合物は、α、ω−ジスルホンアミドのN−
アルキル化における反応性シントンであり、有機合成の
種々の分野で使用することができる。またフタルイミド
基は従来の方法によって容易に脱離され、生成アミンの
トシル化も容易に行われるので、本発明の化合物を用い
て任意の鎖長をもつ開鎖ポリアミンの合成を容易に行う
ことができる。
以下、参考例および実施例により本発明をさらに詳細
に説明する。
参考例1(化合物(3)の合成) (i)市販の2−ブロモエチルアミン・臭酸塩を、ピリ
ジン−トシルクロリドでトシル化し、N−(2−ブロモ
エチル)−トシルアミド(5)を得た。この反応は岩田
ら、Bull.Chem.Soc.Jpn.,59,1031-1036(1986)記載の
方法に従って行った。
(ii)次いで化合物(5)をニトロソ化し、 (N−(2−ブロモエチル)−N−ニトロソトシルアミ
ド)へと導くが、ニトロソ化の一般的手法は、従来法に
改良を加え、文献;M.Iwata and H.Kuzuhara,Bull.Chem.
Soc.Jpn.,58,3395-3396(1985)に報告した方法を用い
て、次の如く実施した。
化合物(5)(2.78g、10mmol)を無水酢酸(20m
l)、酢酸(6ml)の混合溶液に溶解し、温度を約10℃に
保ちながら、これに亜硫酸ナトリウム(1.7g、20mmol)
を、反応が激しくならない程度に少しづつわけて添加す
る。添加後30分間同温度で攪拌反応させたのち、冷却し
ながら、水(50ml)を加え、反応を停止させる。過剰の
無水酢酸を分解するため、この温度で更に30分攪拌した
のち、ベンゼン(50ml)を加えニトロソ体を抽出する。
ベンゼン層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、50℃以下
の低温で減圧濃縮すると、 2.71g(収率88%)の が黄色液体 として得られる; 元素分析;(計算値)S,10.44%,Br,26.02% (観測値)S,10.96%,Br,26.08% IR(KRS);1375,1186,1170(SO2)cm-1, 1510(NO)cm-1. (iii)次いで、この を、転位させて、 へと導くが、この転位反応の一般的手法については、文
献(M.Iwata and H.Kuzuhara,g.Chem.Soc.Chem.Commu
n.,1985,p918-919)に報告した手法に準拠し、次のよう
に実施した。
(0.552g)をベンゼン(30ml)に溶解し、約80℃で17時
間攪拌反応し、(このニトロソ体がTLC上消滅している
のを確かめてから)、ベンゼンを減圧下除去する。残渣
をシリカゲルカラムによりベンゼンで展開し、生成物部
分を精製すると、0.4g(80%)の (3)が淡黄色液体として得られる。
元素分析;(計算値)C,38.72,H,3.97, S,11.49,Br,28.63% (観測値)C,39.02,H,4.02, S,11.61,Br,28.33% IR(KRS);1360,1189,1170(SO2)cm-11 H-NMR(CDCl3): δ 2.46(3H,s,Ar-CH3) 3.47(2H,t,J=6.56,Br-CH 2) 4.29(2H,t,J=6.56,O-CH 2) 7.36(2H,d,J=8.10,芳香核プロトン) 7.81(2H,d,J=8.10,芳香核プロトン) 化合物(3)およびN−(2−ブロモエチル)−N−
ニトロソトシルアミドは新規化合物である。
参考例2(化合物(9)の合成) 岩田らの方法〔Bull.Chem.Soc.Jpn.,58,1031-1036(1
986)〕により合成した化合物(12)を、岩田らの方法
〔Bull.Chem.Soc.Jpn.,58,3395(1985)〕に従ってニト
ロソ化した。得られたジニトロソ体(14) の性状を以下に示す。
〔化合物(14)の性質〕 n=0 収率96.5%,Rf=0.70 (溶媒、クロロホルム:アセトン95:5v/v) n=1 収率95%,mp108-110℃ 元素分析;(計算値)C,48.14,H,4.69, N,11.23,S,15.42% (観測値)C,48.03,H,4.70, N,10.93,S,15.27% IR(KBr);1510(NO)cm-1 1375,1350,1169,1155,(SO2)cm-1 n=2 収率98%,mp203-204℃ 元素分析;(計算値)C,49.74,H,4.91, N,10.24,S,15.62% (観測値)C,49.50,H,4.91, N,10.12,S,15.48% IR(KBr);1509(NO)cm-1 1380,1345,1170,1155,(SO2)cm-1 n=3 収率92%,Rf=0.55 (溶媒 ベンゼン:酢酸エチル 9:1v/v) このジニトロソ体を、岩田らの方法〔J.Chem.Soc.,Ch
em.Commun.,918(1985)〕に従って転移反応せしめ、化
合物(9)を得た。
〔化合物(9)の性質〕 n=0 mp118-120℃ 元素分析;(計算値)C,51.87,H,4.90, S,17.31% (観測値)C,51.68,H,4.85, S,17.06% IR(KBr);1360,1190,1178(SO2)cm-1 1 H-NMR(CDCl3): δ 2.46(3H×2,s,Ar-CH 3) 4.18(2H×2,s,O(CH 2)2O) n=1(既知物質 D.H.Peacock and U.C.Dutta,J.Che
m.Soc.,1934,1303) n=2 mp149-150℃ 元素分析;(計算値)C,53.38,H,5.27, N,3.66, S,16.77% (観測値)C,53.13,H,5.18, N,3.67, S,16.85% IR(KBr);1350,1189,1175,1150(SO2)cm-1 1 H-NMR(CDCl3): δ 2.44(3H×4,s,Ar-CH 3) 3.30(2H×2,s,N(CH 2)2N) 3.36(2H×2,t,J=5.37,NCH 2CH2O) 4.14(2H×2,t,J=5.37,NCH2CH 2O) n=3 不定形粉末 元素分析;(計算値)C,53.67,H,5.34, N,4.37, S,16.66% (観測値)C,53.35,H,5.39, N,4.39, S,16.47% IR(KBr);1345,1187,1172,1155(SO2)cm-1 1 H-NMR(CDCl3): δ 2.42,2.43,2.46 (3H×2,3H×2,3H,s,Ar-CH 3) 3.29(2H×4,m,N(CH 2)2N) 3.40(2H×2,t,J=5.62,NCH 2CH2O) 4.15(2H×2,t,J=5.62,NCH2CH 2O) 参考例3(化合物(7)の合成) 参考例2と同様にして化合物(7)を合成した。すな
わち、ジニトロソ体(14)の転位反応の際、(9)と
(7)がある割合で同時に生成するので、これを分離し
た。
〔化合物(7)の性質〕 (7a)(n=0) 不定形粉末 元素分析;(計算値)C,52.01,H,5.18, N,3.79, S,17.36% (観測値)C,51.82,H,5.14, N,3.66, S,17.16% IR(KBr);3300(NH)cm-1 1350,1330,1188,1175,1155(SO2)cm-1 1 H-NMR(CDCl3): δ 2.43,2.46,(3H,3H,s,Ar-CH 3) 3.22(2H,q,J=5.37,6.34,HN-CH 2) 4.05(2H,t,J=5.37,OCH 2) 5.01(1H,t,J=6.34,TsN) (7b)(n=1)mp144-146℃ 元素分析;(計算値)C,52.98,H,5.34, N,4.94, S,16.98% (観測値)C,53.12,H,5.33, N,4.98, S,16.85% IR(KBr);3300(NH)cm-1 1362,1325,1190,1175,1155(SO2)cm-1 1 H-NMR(CDCl3): δ 2.43,2.46(3H×2,3H,s,Ar-CH 3) 3.14,3.16(2H×2,m,N(CH 2)2N) 3.34(2H,t,J=5.62,NCH 2CH2O) 4.10(2H,t,J=5.62,NCH2CH 2O) (7c)(n=2);mp129-131℃ 元素分析;(計算値)C,53.45,H,5.41, N,5.50, S,16.79% (観測値)C,53.32,H,5.51, N,5.21, S,16.78% IR(KBr);3300(NH)cm-1 1340,1190,1176,1160(SO2)cm-1 1 H-NMR(CDCl3): δ 2.40,2.44,2.45 (3H,3H,3H×3,s,Ar-CH 3) 3.16(2H,m,TsNHCH 2) 3.18(2H,m,TsNCH 2CH2N) 3.36(2H,t,J=5.12,TsNCH 2CH 2O) 4.13(2H,t,J=5.12,TsNCH2CH 2O) 5.12(1H,t,J=5.68,TsNHCH2) (7d)(n=3):不定形粉末 元素分析;(計算値)C,53.73,H,5.45, N,5.83, S,16.68% (観測値)C,54.08,H,5.50, N,5.76, S,16.38% IR(KBr);3300(NH)cm-1 1340,1190,1175,1155(SO2)cm-1 1 H-NMR: δ 2.40,2.43,2.44,2.46 (3H,3H×2,3H,3H,s,Ar-CH 3) 3.18(2H×2,m,N(CH2 )2N) 3.30-3.36(2H×4,m,N(CH 2)2N) 3.41(2H,t,J=5.61,NCH 2CH2O) 4.15(2H,t,J=5.61,NCH2CH 2O) 5.35(1H,t,TsNHCH2) 実施例1〜6 9c(0.55g)をジメチルホルムアミド(DMF)(30ml)
に溶解し、これに1.2当量の4(0.16g)を一気に加え5
〜15℃で40時間攪拌反応させたのち、NaClを含む水(10
0ml)に注ぐ。生じる沈殿を集め、シリカゲルクロマト
グラフィーにかけ、クロロホルム:アセトン(97:3v/
v)にて展開して2cを0.18g(34%)、10cを0.18g(35
%)を得た。
2c)の性状:mp153-154℃ 元素分析;(計算値)C,56.81,H,5.04, N,5.68, S,13.00% (観測値)C,56.77,H,5.03, N,5.60, S,13.04% IR(KRS);1775,1710(CO)cm-1 1350,1189,1172,1155(SO2)cm-1 1 H-NMR(CDCl3): δ 2.44,2.45,2.46 (3H,3H,3H,s,Ar-CH 3 3.80(2H,t,J=5.38,phthN-CH 2) 4.26(2H,t,J=5.86,CH2CH 2OTs) (10c)の性状:mp221-222℃ 元素分析;(計算値)C,60.49,H,4.80, N,7.84, S,8.97% (観測値)C,60.41,H,4.79, N,7.76, S,8.89% IR(KRS);1775,1712(CO)cm-1 1376,1332,1148(SO2)cm-1 1 H-NMR(CDCl3): δ 2.37(3H×2,s,Ar-CH 3) 3.43(2H×2,t,phthNCH2CH 2N) 3.61(2H×2,t,phthNCH2CH2NCH 2) 3.95(2H×2,t,phthNCH 2CH2) 同様にして化合物(2a)、(2b)、(2d)、(10b)
および(10d)を得た。
(n=0)2a mp140-142℃ 元素分析;(計算値)C,59.12,H,4.38, N,4.06, S,9.29% (観測値)C,59.47,H,4.33, N,4.36, S,9.50% IR(KBr);1773,1710(CO)cm-1 1390,1356,1188,1175(SO2)cm-1 1 H-NMR(CDCl3): δ 2.32(3H,s,Ar-CH 3) 3.93(2H,t,J=5.37,phthN-CH 2) 4.29(2H,t,J=5.37,CH 2-O-Ts) (n=1)2bの性状:不定形粉末 元素分析;(計算値)C,57.55,H,4.83, N,5.16, S,11.82% (観測値)C,57.78,H,4.77, N,4.94, S,11.94% IR(KRS);1775,1710(CO)cm-1 1358,1190,1175,1155(SO2)cm-1 1 H-NMR(CDCl3): δ 2.31,2.46(3H,3H,s,Ar-CH 3 3.80(2H,t,J=5.86,phthNCH 2) (n=3)2dの性状:不定形粉末 元素分析;(計算値)C,56.39,H,5.16, N,5.98, S,13.69% (観測値)C,56.60,H,5.18, N,5.86, S,13.56% IR(KBr);1775,1710(CO)cm-1 1348,1190,1178,1158(SO2)cm-1 1 H-NMR(CDCl3): δ 2.31,2.42,2.47 (3H,3H×2,3H,s,Ar-CH 3) 3.35,3.42,3.43,3.46 (2H×6,m,CH 2CH 2) 3.86(2H,t,J=5.62,phthNCH 2) 4.17(2H,t,J=5.62,CH 2OTs) (n=1)10bの性状:mp229-230℃ 元素分析;(計算値)C,62.66,H,4.48, N,8.12, S,6.20% (観測値)C,62.50,H,4.47, N,8.05, S,6.20% IR(KBr);1770,1705(CO)cm-1 1330,1150(SO2)cm-1 1 H-NMR(CDCl3) 2.36(3H,s,Ar-CH 3) 3.72(2H×2,t,J=6.11,CH 2NCH 2) 3.91(2H×2,t,J=6.11,CH 2Nphth) (n=3)10dの性状:不定形粉末 元素分析;(計算値)C,59.26,H,4.97, N,7.68, S,10.55% (観測値)C,59.46,H,5.03, N,7.50, S,10.30% IR(KBr);1772,1710(CO)cm-1 1345,1155(SO2)cm-1 1 H-NMR(CDCl3): δ 2.31,2.48(3H×2,3H,s,Ar-CH 3) 3.45(2H×2,t,J=5.62,phthNCH2CH 2N) 3.87(2H×2,s,J=5.62,phthNCH 2CH2) 実施例7〜10 DMF中7a(0.67g)と(0.37g)を混合し、室温にて1
8時間攪拌反応させたのち水に注ぎ、生じる沈殿を、エ
タノールから再結晶すると、6aが0.623g(99%)得られ
る。6a の性状:mp178-179℃ 元素分析;(計算値)C,59.29,H,4.68, N,8.14, S,9.31% (観測値)C,59.01,H,4.72, N,8.08, S,9.34% IR(KBr);1772,1700(CO)cm-1 1330,1150(SO2)cm-1 1 H-NMR(CDCl3): δ 2.26(3H,s,Ar-CH 3) 3.33(2H,q,J=5.61,CH 2NHTs) 3.77(2H,t,J=5.61,phthNCH 2) 4.96(1H,t,J=5.61,CH2NHTs) 同様にして(6b)、(6c)、(6d)を得た。
(n=1)6bの性状:不定形粉末 元素分析;(計算値)C,57.65,H,5.03, N,7.76, S,11.84% (観測値)C,57.80,H,5.10, N,7.56, S,11.58% IR(KBr);1772,1710(CO)cm-1 1335,1155(SO2)cm-1 1 H-NMR(CDCl3): δ 2.36,2.44(3H,3H,s,Ar-CH 3) 3.27(2H,m,CH 2NHTs) 3.89(2H,t,J=5.37,phthNCH 2) 6.74(1H,t,J=5.61,NHTs) (n=2)6cの性状:mp198-199.5℃ 元素分析;(計算値)C,56.89,H,5.18, N,7.58, S,13.02% (観測値)C,56.85,H,5.20, N,7.57, S,12.93% IR(KBr);1775,1710(CO)cm-1 1343,1325,1152(SO2)cm-1 1 H-NMR(CDCl3): δ 2.36,2.40,2.45 (3H,3H,3H,s,Ar-CH 3) 3.23,3.40,3.37 (4H,2H,4H,m,NCH 2CH 2N) 3.85(2H,t,J=6.10,phthNCH 2CH 2) 5.22(1H,t,J=5.61,NHTs) (n=3)6dの性状:不定形粉末 元素分析;(計算値)C,56.45,H,5.28, N,7.48, S,13.70% (観測値)C,56.35,H,5.31, N,7.33, S,13.67% IR(KBr);1772,1710(CO)cm-1 1340,1155(SO2)cm-1 1 H-NMR(CDCl3): δ 2.31,2.39,2.43,2.47 (3Hずつ,s,Ar-CH 3 3.85(2H,t,phthNCH 2) 5.38(1H,t,NHTs) 実施例11〜14 6a(1.5g)を無水酢酸(15ml)と酢酸(3ml)に懸濁
し、少しずつ亜硝酸ナトリウム(0.772g)を添加(約10
℃で)、1.5時間この温度で攪拌後、水を加え、生じる
結晶性沈殿を、ロ取し、水洗し乾燥すると黄色結晶11a
が1.61g(99%の収率)得られる。11a の性状 mp98-100℃(分解) 元素分析;(計算値)C,54.68,H,4.05, N,11.26, S,8.59% (観測値)C,54.99,H,3.97, N,10.92, S,8.44% IR(KBr);1770,1718(CO)cm-1 1505(NO)cm-1 1397,1380,1360,1195,1163(SO2)cm-1 他の(11b)、(11c)、(11d)も同様に良好な収率
で得られた。ニトロソ体11は一般に不安定のため、その
まますぐに次の反応に用いた。
11a(1.5g)をベンゼン(60ml)に溶解し、75℃で24
時間攪拌後、溶媒を減圧下除去し、残渣をエタノールか
ら再結晶すると、1.192g(86%の収率)の2aが得られ
る。
(2b)、(2c)、(2d)も同様にして得られた。
化合物(2a)、(2b)、(2c)、(2d)は実施例1〜
4で得られたものと同一であった。
実施例15 (0.73g)と(0.49g、1当量)をDMF(20ml)に
混合し、約60℃で1時間攪拌すると浮遊沈殿が消滅す
る。更に1時間攪拌反応後、反応液を食塩を含む水(40
0ml)に注ぐ。生じる沈殿を集め、クロロホルム−アセ
トン(95:5v/v)を展開して、シリカゲルクロマトグラ
フィーを行うと、1aが0.404g(60%の収率)と2aが0.12
g(13%の収率)得ることができる。1a の性状:1aは既知物質(Chem.Lott.中の文献1)を参
照せよ)だが、1H-NMRは報告されていないので以下に記
す。1 H-NMR(CDCl3): δ 3.62(2H,t,J=6.83,-CH 2-Br) 4.12(2H,t,J=6.83,phthN-CH 2-)2a の性状:実施例2に示したものと同定された。
実施例16 (4.5g)と(3.0g、1当量)をDMF(60ml)に混
合し、約75℃で12時間攪拌し、反応液を、食塩を含む水
(600ml)に注ぐ。生じた沈殿を集め、乾燥後、エタノ
ールから再結晶すると、6aが5.255g(97%の収率)得ら
れる。
6aの性状:実施例7に示したものと同定された。
12b(0.72g)と金属ナトリウム(23mg、1.6当量)を
あらかじめエタノール(20ml)中で処理して得た。12b
のナトリウム塩をDMF(20ml)に溶解し、これにDMF(5m
l)中にとかした2a(0.22g、1当量)を室温にて滴下添
加する。20時間攪拌反応させたのち水に注ぎ、生じる油
状物を集め、シリカゲルクロマトグラフィーを行い、ク
ロロホルム−アセトン(95:5v/v)で展開すると、相当
する13(m=3)が、15mg(2.6%)と、6cが230mg(49
%)得られる。
化合物(13)は実施例6で得られた化合物(10d)
(n=3)と同定された。化合物(6c)は実施例9で得
られた化合物(6c)と同定された。
同様にして化合物(6a)、(6b)、(6d)および化合
物(13)(m=9)を得た。化合物(6a)の性状は実施
例7のものと、化合物(6b)、(6d)の性状はそれぞれ
実施例8および10のものと同一であった。
化合物(13)(m=9)の性状:不定形粉末 IR(KBr);NHの吸収なし 1775,1710(CO)cm-1 1342,1155(SO2)cm-1 により13(m=9)と同定された。
以上の実施例の結果を次表にまとめて示す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式で表されるN−フタルイミド
    誘導体。 (式中、Phthはフタロイル基、ZはOTs、NHTs又はNPht
    h、Tsはトシル基を示し、ZがOTsであるとき、qは1〜
    3の整数、ZがNHTsであるとき、qは0〜3の整数、Z
    がNPhthであるとき、qは0〜11の整数、を示す。)
  2. 【請求項2】一般式(I) (式中、nは0〜3の整数、Tsはトシル基、XはOまた
    はNH、Yは臭素原子またはOTsを示す。)で表される化
    合物(I)と、PhthN-M+(Phthはフタロイル基、Mはア
    ルカリ金属原子を示す。)で表される化合物とを反応さ
    せることを特徴とする下記の一般式で表されるN−フタ
    ルイミド誘導体の製造法。 (式中、ZはOTs、NHTs又はNPhthを示し、ZがOTsであ
    るとき、nは1〜3の整数、ZがNHTs又はNPhthである
    とき、nは0〜3の整数を示す。)
  3. 【請求項3】一般式(6) (式中、nは1〜3の整数、Phthはフタロイル基、Tsは
    トシル基を示す。)で表される化合物をN−ニトロソ化
    して一般式(11) で表される化合物を得、該化合物をベンゼン中で処理す
    ることを特徴とする、一般式(2) で表されるN−フタルイミド誘導体の製造法。
  4. 【請求項4】一般式(2) (式中、nは0〜3の整数、Phthはフタロイル基、Tsは
    トシル基を示す。)で表される化合物と、一般式(12) (式中、mは0〜3の整数を示す。)で表される化合物
    を反応させることを特徴とする一般式 (式中、lは1〜3の整数を示す。)で表されるN−フ
    タルイミド誘導体の製造法。
  5. 【請求項5】一般式(2) (式中、nは0〜3の整数、Phthはフタロイル基、Tsは
    トシル基を示す。)で表される化合物と、一般式(12) (式中、mは0〜3の整数を示す。)で表される化合物
    を反応させることを特徴とする一般式 (式中、pはm+2n+2である。)で表されるN−フタ
    ルイミドの製造法。
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