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JPH08314138A - ネガ型感光性組成物 - Google Patents

ネガ型感光性組成物

Info

Publication number
JPH08314138A
JPH08314138A JP12102195A JP12102195A JPH08314138A JP H08314138 A JPH08314138 A JP H08314138A JP 12102195 A JP12102195 A JP 12102195A JP 12102195 A JP12102195 A JP 12102195A JP H08314138 A JPH08314138 A JP H08314138A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
substituted
substituent
meth
sulfonium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12102195A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Tanaka
康裕 田中
Yasumasa Toba
泰正 鳥羽
Madoka Yasuike
円 安池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Artience Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink Mfg Co Ltd filed Critical Toyo Ink Mfg Co Ltd
Priority to JP12102195A priority Critical patent/JPH08314138A/ja
Publication of JPH08314138A publication Critical patent/JPH08314138A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】高感度なフォトレジスト材料として好適に用い
られるネガ型感光性組成物を提供することを目的とす
る。 【構成】溶媒現像が可能な高分子重合体(A)、ラジカ
ル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物
(B)、光重合開始剤系(C)からなる感光性組成物に
おいて、該光重合開始剤系(C)が、特定の構造を有す
る(オキソ)スルホニウム有機ホウ素錯体(イ)と(チ
ア)ピリリウム誘導体(ロ)からなることを特徴とする
ネガ型感光性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紫外から近赤外光にわ
たる波長領域において高い感度特性を示す、新規なネガ
型感光性組成物に関するものであり、さらに詳しくは、
あらかじめパターンが記録されたマスクフィルムを介し
た露光あるいはレーザー光源による直接描画による、プ
リント基板用回路の製造に好適に用いられるネガ型感光
性組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、プリント配線板の製造やレリーフ
板の製造には、感光性樹脂を用いたフォトレジスト法が
用いられている。このフォトレジスト法においては、例
えば、先ず透明なフィルムなどの支持体上に、感光性樹
脂層を形成した後、この感光性樹脂層を所望の画像を設
けようとする基板表面に接するように積層し、次いで該
感光性樹脂層に、原画を介して活性光を照射して露光し
た後に、未露光部分を溶剤またはアルカリ水溶液による
現像処理により除去して、該原画に対応する画像を形成
させる方法が通常とられている。
【0003】この様な用途に用いられる感光性樹脂組成
物に用いられる光重合開始剤としては、従来、ベンゾイ
ン類、ケトン類、キノン類、ジケトン類、アルキルオキ
シムエステル類など、あるいはそれらの併用系、例え
ば、ベンゾフェノン/ミヒラーズケトン、チオキサント
ン/芳香族アミン、2,4,5−トリアリールイミダゾ
ール二量体/ミヒラーズケトンなどが知られている。し
かしながら、これらの光重合開始剤においては、一般に
硬化速度が十分でなく、大型基板の露光において照射時
間が長くなり作業効率が低下する、あるいは可視光領域
における感光性が著しく低いため、可視光レーザーを用
いたダイレクト描画用フォトレジストとして適さないな
どの欠点があった。
【0004】このような技術的な課題を克服するため
に、スルホニウム有機ホウ素錯体をラジカル発生剤とし
て用いること特徴とする重合性組成物が、特開平5−2
55421ならびに特開平6−157623に開示され
ている。該公知技術によれば、各種増感剤とスルホニウ
ム有機ホウ素錯体との組み合わせによって、紫外から近
赤外光領域にわたって、感度特性に非常に優れた光重合
開始剤系を構築することが可能であるが、本発明の主眼
である、フォトレジスト材料の如き特定の用途分野にお
ける組成物を提供するにおいては、未だ特性上あるいは
成分の構成上、不十分な点があった。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、上述にお
ける欠点を克服し、硬化速度が極めて速く、かつレーザ
ー光源による直接描画に好適に用いることが可能な、特
にフォトレジスト材料に好適に用いられるネガ型感光性
組成物を提供することを目的としてなされたものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上の諸
点を考慮して、上記目的を達成するために鋭意検討した
結果、本発明に至ったものである。すなわち、本発明
は、溶媒現像可能な高分子重合体(A)、ラジカル重合
可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物(B)およ
び光重合開始剤系(C)からなる感光性組成物におい
て、該光重合開始剤系(C)が一般式(1)
【0007】
【化3】 〔式中、R1 は、ベンジル基、置換されたベンジル基、
フェナシル基、置換されたフェナシル基、アリールオキ
シ基、置換されたアリールオキシ基、アルケニル基、置
換されたアルケニル基から選ばれる基を表し、R2 およ
びR3 は、それぞれ独立に、R1 を構成できる基と同じ
基か、またはアルキル基、置換されたアルキル基、アリ
ール基、置換されたアリール基、アラルキル基、置換さ
れたアラルキル基、アルキニル基、置換されたアルキニ
ル基、脂環基、置換された脂環基、アルコキシ基、置換
されたアルコキシ基、アルキルチオ基、置換されたアル
キルチオ基、アミノ基、置換されたアミノ基、またはR
2 とR3 が相互に結合した環状構造を表し、R4 は酸素
原子または孤立電子対を表し、R5 ,R6 ,R7 および
8 は、それぞれ独立に、アルキル基、置換されたアル
キル基、アリール基、置換されたアリール基、アラルキ
ル基、置換されたアラルキル基、アルケニル基、置換さ
れたアルケニル基を表す(但し、R5 ,R6 ,R7 およ
びR8 の全てが、アリール基または置換されたアリール
基となることはない。)〕で表される(オキソ)スルホ
ニウム有機ホウ素錯体と、下記一般式(2)
【0008】
【化4】 〔式中、R9、R10、R11、R12、R13は、それぞれ独
立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい
アルキル基、置換基を有してもよいハロアルキル基、置
換基を有してもよいエチレニル基、置換基を有してもよ
いスチリル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置
換基を有してもよいアリール基、ニトロ基、置換基を有
してもよいアミノ基、ヒドロキシ基、置換基を有しても
よい複素環基より選ばれる基を示す。R9とR10、R10
とR11、R11とR12、R12とR13は、それぞれ一体とな
って、芳香環または複素環を形成してもよい。また、Y
は、酸素原子または硫黄原子を示し、Xは、ハロゲン、
BF4、PF6、AsF6、ClO4、SbF6、CF3SO
3、CH3SO3またはCH364SO3を示す。〕で表
される、(チア)ピリリウム誘導体(ロ)からなること
を特徴とするネガ型感光性組成物である。
【0009】以下、詳細にわたって本発明を説明する。
本発明のネガ型感光性組成物の基本的な構成は、 (A)溶剤現像可能な高分子重合体 (B)ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有す
る化合物 (C)光重合開始剤系 であるが、特に本発明で用いられる、(オキソ)スルホ
ニウム有機ホウ素錯体(イ)および(チア)ピリリウム
誘導体(ロ)からなる光重合開始剤系(C)の使用によ
って、速い硬化速度、ならびにレーザー光源に対する感
光性を実現することが可能となる。
【0010】先ず、本発明における溶媒現像可能な高分
子重合体(A)としては、溶媒可溶性の熱可塑性樹脂、
例えば、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、フェノール樹
脂、シリコーン樹脂、アミド系樹脂、合成ゴム系樹脂、
ウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、酢酸ビニル系
樹脂、塩化ビニル系樹脂などを挙げることができるが、
特に、α,β−不飽和エチレン単量体単位を有する高分
子重合体が好適に用いられる。該α,β−不飽和エチレ
ン系単量体単位を構成する単量体としては、例えば、ス
チレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−エチルス
チレン、2,4−ジメチルスチレン、p−ブチルスチレ
ン、p−tert−ブチルスチレン、p−ヘキシルスチ
レン、p−オクチルスチレン、p−メトキシスチレン、
p−フェニルスチレン、3,4−ジクロロスチレンなど
のスチレン類、ビニルナフタレン類、エチレンやプロピ
レン、ブチレン、C3 〜C10およびそれ以上のα−オレ
フィン類、塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニルなど
のハロゲン化ビニル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、酢酸ビニルなどのビニルエステル類、(メタ)アク
リル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)ア
クリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メ
タ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸オクチ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸
2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸2−クロロエ
チル、(メタ)アクリル酸フェニル、α−クロロアクリ
ル酸メチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、(メ
タ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリル酸エステル
類、(メタ)アクリロニトリル、ビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテルなどのビニルエーテル類、ビ
ニルメチルケトン、ビニルエチルケトンなどのビニルケ
トン類、N−ビニルピロール、N−ビニルピロリドン、
N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドールなどの
N−ビニル化合物類などが挙げられる。これらの単量体
は1種用いても良いし、また2種以上を組み合わせて用
いても良い。特に、本発明において、該溶剤現像可能な
高分子重合体を、水あるいはアルカリ現像可能な高分子
重合体とするには、カルボキシル基を含む単量体、例え
ば(メタ)アクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン
酸、イタコン酸、マレイン酸、マレイン酸ハーフエステ
ルなどの中から選択される単量体が併用される。
【0011】次にラジカル重合可能なエチレン性不飽和
結合を有する化合物としては、不飽和二重結合を少なく
とも分子内に一個を有するモノマー、ポリマー、プレポ
リマーから選ばれる少なくとも一種が適用される。その
様な化合物としては、(メタ)アクリル酸、イタコン
酸、マレイン酸などの不飽和酸化合物、メチル(メタ)
アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、シクロヘ
キシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)ア
クリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル
化合物、テトラヒドロフリル(メタ)アクリレート、グ
リシジル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリ
レート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
モルホリノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アク
リルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N−ビニルカ
ルバゾール等のビニルモノマー、さらには、脂肪族ポリ
ヒドロキシ化合物、例えば、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロ
ピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−
プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,1
0−デカンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリスリトール、ジペンタエリスリトール、ネオペンチ
ルグリコール、ソルビトール、マンニトールなどのジあ
るいはポリ(メタ)アクリルエステル類、トリフルオロ
エチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル
(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル(メ
タ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)ア
クリレート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリ
レートなどのフッ素原子含有(メタ)アクリレート化合
物、2,3−ジブロモプロピル(メタ)アクリレート、
トリブロモフェノールトリエチレンオキシド(メタ)ア
クリレート、p−ブロモフェノキシエチル(メタ)アク
レート、テトラブロモビスフェノールAエチ(プロピ)
レンオキシド変性ジ(メタ)アクリレートなどの臭素原
子含有(メタ)アクリレート化合物、フェニル(メタ)
アクリレート、4−メトキシカルボニルフェニル(メ
タ)アクリレート、4−エトキシカルボニルフェニル
(メタ)アクリレート、4−ブトキシカルボニルフェニ
ル(メタ)アクリレート、4−tert−ブチルフェニ
ル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、4−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、4−
フェニルエチル(メタ)アクリレート、4−フェノキシ
ジエチレングルコール(メタ)アクリレート、4−フェ
ノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、4−フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)
アクリレート、4−ビフェニリル(メタ)アクリレー
ト、フタル酸エピクロルヒドリン変性ジ(メタ)アクリ
レートなどの芳香環を含有する(メタ)アクリレート化
合物、芳香族ポリヒドロキシ化合物、例えば、ヒドロキ
ノン、レゾルシン、カテコール、ピロガロール等のジあ
るいはポリ(メタ)アクリレート化合物、イソシアヌル
酸のエチ(プロピ)レンオキシド変性(メタ)アクリレ
ート、ビスフェノールAエチ(プロピ)レンオキシド変
性ジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル化エポシ
キ樹脂、フェロセニルメチル(メタ)アクリレート、フ
ェロセニルエチル(メタ)アクリレート、亜鉛ジ(メ
タ)アクリレートなどの重金属原子含有(メタ)アクリ
レート化合物などが挙げられる。これらの化合物は、必
要に応じて2種以上を組み合わせて用いても良い。
【0012】次に、本発明における光重合開始剤系
(C)の内、下記一般式(1)
【0013】
【化5】 〔式中、R1 は、ベンジル基、置換されたベンジル基、
フェナシル基、置換されたフェナシル基、アリールオキ
シ基、置換されたアリールオキシ基、アルケニル基、置
換されたアルケニル基から選ばれる基を表し、R2 およ
びR3 は、それぞれ独立に、R1 を構成できる基と同じ
基か、またはアルキル基、置換されたアルキル基、アリ
ール基、置換されたアリール基、アラルキル基、置換さ
れたアラルキル基、アルキニル基、置換されたアルキニ
ル基、脂環基、置換された脂環基、アルコキシ基、置換
されたアルコキシ基、アリールチオ基、置換されたアリ
ールチオ基、アミノ基、置換されたアミノ基、またはR
2 とR3 が相互に結合した環状構造を表し、R4 は酸素
原子または孤立電子対を表し、R5 ,R6 ,R7 および
8 は、それぞれ独立に、アルキル基、置換されたアル
キル基、アリール基、置換されたアリール基、アラルキ
ル基、置換さえたアラルキル基、アルケニル基、置換さ
れたアルケニル基を表す(但し、R5 ,R6 ,R7 およ
びR8 の全てが、アリール基または置換されたアリール
基となることはない。)〕で表される(オキソ)スルホ
ニウム有機ホウ素錯体(イ)について説明する。
【0014】一般式(1)におけるスルホニウムまたは
オキソスルホニウムカチオン上の置換基R1 、R2 およ
びR3 において、ベンジル基または置換されたベンジル
基としては、p−シアノベンジル基、p−ニトロベンジ
ル基、p−クロロベンジル基、p−ヒドロキシベンジル
基、p−メチルベンジル基、p−メトキシベンジル基、
p−ジメチルアミノベンジル基、1−(または2−)ナ
フチルメチレン基などが、フェナシル基または置換され
たフェナシル基としては、p−シアノフェナシル基、p
−ニトロフェナシル基、p−クロロフェナシル基、p−
ヒドロキシフェナシル基、フェナシル基、p−メチルフ
ェナシル基、p−ジメチルアミノフェナシル基などが、
アリールオキシ基または置換されたアリールオキシ基と
しては、p−シアノフェノキシ基、p−ニトロフェノキ
シ基、p−クロロフェノキシ基、フェノキシ基、p−ト
リルオキシ基、p−メトキシフェノキシ基、p−ジメチ
ルアミノフェノキシ基などが、アルケニル基または置換
されたアルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニ
ル基、1−ブテニル基、3,3−ジシアノ−1−プロペ
ニル基などが、アルキル基または置換されたアルキル基
としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、
tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチ
ル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、アリル
基、サリチル基、アセトニル基、シアノメチル基、クロ
ロメチル基、ブロモメチル基、メトキシカルボニルメチ
ル基、エトキシカルボニルメチル基、メンチル基、ピナ
ニル基などが、アリール基または置換されたアリール基
としては、フェニル基、p−トリル基、キシリル基、メ
シチル基、クメニル基、p−メトキシフェニル基、ビフ
ェニリル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナントリ
ル基、p−シアノフェニル基、p−ニトロフェニル基、
2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、p−
フルオロフェニル基、p−クロロフェニル基、p−ジメ
チルアミノフェニル基、p−フェニルチオフェニル基な
どが、脂環基または置換された脂環基としては、シクロ
ペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、ボル
ニル基、1−シクロヘキセニル基などが、アルコキシ基
または置換されたアルコキシ基としては、メトキシ基、
エトキシ基、n−(またはiso−)プロポキシ基、n
−(または、sec−、tert−)ブトキシ基、ベン
ジルオキシ基、p−シアノベンジルオキシ基、p−クロ
ロベンジルオキシ基、p−ニトロベンジルオキシ基、p
−メチルベンジルオキシ基、p−メトキシベンジルオキ
シ基などが、アルキルチオ基または置換されたアルキル
チオ基としてメチルチオ基、エチルチオ基、ブチルチオ
基などが、アミノ基または置換されたアミノ基として
は、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジ
エチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、アニリノ
基、ピペリジノ基、モルホリノ基などが挙げられ、アリ
ールチオ基または置換されたアルキルチオ基、フェニル
チオ基、p−トリルチオ基、p−シアノフェニルチオ基
などが挙げられ、さらにR2 およびR3 は結合している
環状構造であってもよく、例えば、テトラメチレン基、
ペンタメチレン基、1,4−ジクロロテトラメチレン基
などの置換基を有してもよいアルキレン基、エチレンジ
オキシ基、ジエチレンジオキシ基、アジポイル基、エチ
レンジチオ基などの環状構造が挙げられる。
【0015】また、一般式(1)における有機ホウ素ア
ニオン上の置換基R5、R6、R7およびR8において、ア
ルキル基または置換されたアルキル基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル
基、ドデシル基、オクタデシル基、アリル基、ベンジル
基などが、アリール基または置換されたアリール基とし
ては、フェニル基、p−トリル基、キシリル基、メシチ
ル基、クメニル基、p−メトキシフェニル基、ナフチル
基、2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、
p−フルオロフェニル基、p−クロロフェニル基、p−
ブロモフェニル基などが、アルケニル基または置換され
たアルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル
基、1−ブテニル基等などが、置換基を有してもよいア
ルキニル基としては、エテニル基、2−tert−ブチ
ルエテニル基、2−フェニルエテニル基などが挙げられ
る。
【0016】このような、(オキソ)スルホニウム有機
ホウ素錯体は、特開平5−213861号および特開平
5−255347号にて記載の化合物を挙げることがで
き、具体的な例としては、ジメチル−tert−ブチル
スルホニウム−tert−ブチルトリエチルボレート、
ジメチルベンジルスルホニウムフェニルトリエチルボレ
ート、ジメチル(p−クロロベンジル)スルホニウムメ
チルトリフェニルボレート、ジブチル(p−ブロモベン
ジル)スルホニウムイソプロピルトリフェニルボレー
ト、ジメチル(p−シアノベンジル)スルホニウムブチ
ルトリフェニルボレート、ジメチルフェナシルスルホニ
ウムブチルトリフェニルボレート、ジメチルフェナシル
スルホニウム−sec−ブチルトリフェニルボレート、
ジ−tert−ブチルフェナシルスルホニウム−sec
−ブチルトリフェニルボレート、ジメチル(p−クロロ
フェナシル)スルホニウム−tert−ブチルトリフェ
ニルボレート、ジメチル(p−ブロモフェナシル)スル
ホニウムベンジルトリフェニルボレート、ジメチル(2
−フェニル−3,3−ジシアノプロプ−2−エニル)ス
ルホニウムブチルトリ(p−メトキシフェニル)ボレー
ト、ジブチルエトキシスルホニウムブチルトリ(p−フ
ルオロフェニル)ボレート、ジメチルフェノキシスルホ
ニウムブチルトリ(p−クロロフェニル)ボレート、メ
チル(ジメチルアミノ)(p−トリル)スルホニウムブ
チルトリ(p−ブロモフェニル)ボレート、ジメチル
(メチルチオ)スルホニウムブチルトリス[3,5−ビ
ス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレート、ジメチ
ルフェニルチオスルホニウム−sec−ブチルトリ(p
−メトキシフェニル)ボレート、メチルフェニル(p−
シアノベンジル)スルホニウム−sec−ブチルトリ
(p−フルオロフェニル)ボレート、メチルフェニルフ
ェナシルスルホニウム、メチルフェニル(2−フェニル
−3,3−ジシアノプロプ−2−エニル)スルホニウム
−tert−ブチルトリ(p−ブロモフェニル)ボレー
ト、メチルフェニルエトキシスルホニウムブチルトリフ
ェニルボレート、ブチルフェニルフェノキシスルホニウ
ムブチルトリフェニルボレート、ジメチルアミノビス
(p−トリル)スルホニウム−sec−ブチルトリ(p
−ブロモフェニル)ボレート、テトラメチレンフェナシ
ルスルホニウム−sec−ブチルトリフェニルボレー
ト、ジメチルアリルスルホニウムブチルトリフェニルボ
レート、ジメチルシアノメチルスルホニウムブチルトリ
フェニルボレート、ジメチルアセトニルスルホニウムブ
チルトリフェニルボレート、ジメチルエトキシカルボニ
ルメチルスルホニウム−tert−ブチルトリ(p−ク
ロロフェニル)ボレート、ジメチル(メチルチオメチ
ル)スルホニウムブチルトリフェニルボレート、テトラ
メチレン−p−シアノベンジルスルホニウム−sec−
ブチルトリ−p−フルオロフェニルボレート、ジメチル
ベンジルオキソスルホニウムブチルトリフェニルボレー
ト、ジメチルフェナシルオキソスルホニウム−sec−
ブチルトリ(p−クロロフェニル)ボレート、メチルフ
ェニルベンジルオキソスルホニウム−tert−ブチル
トリ(p−メトキシフェニル)ボレート、メチルフェニ
ルフェナシルオキソスルホニウム−tert−ブチルト
リ(p−フルオロフェニル)ボレート、ジフェニルベン
ジルスルホニウムブチルトリフェニルボレート、ジフェ
ニル(p−クロロベンジル)スルホニウムブチルトリス
(p−メトキシフェニル)ボレート、ジフェニル(p−
ブロモベンジル)スルホニウムブチルトリス(p−フル
オロフェニル)ボレート、ジフェニル(p−シアノベン
ジル)スルホニウムブチルトリフェニルボレート、ビス
(p−tert−ブチルフェニル)ベンジルスルホニウ
ムブチルトリス(p−ブロモフェニル)ボレート、ビス
(p−クロロフェニル)(p−シアノベンジル)スルホ
ニウムブチルトリフェニルボレート、ジフェニル(p−
シアノベンジル)スルホニウムフェニルトリブチルボレ
ート、ジフェニル(p−シアノベンジル)スルホニウム
ジブチルジフェニルボレート、ジフェニル(p−シアノ
ベンジル)スルホニウムビニルトリフェニルボレート、
ジフェニル(p−シアノベンジル)スルホニウム−se
c−ブチルトリフェニルボレート、ジフェニル(p−シ
アノベンジル)スルホニウムシクロヘキシルトリフェニ
ルボレート、ジフェニルフェナシルスルホニウムブチル
トリフェニルボレート、ジフェニル(p−クロロフェナ
シル)スルホニウムブチルトリフェニルボレート、ジフ
ェニル(p−ブロモフェナシル)スルホニウムブチルト
リフェニルボレート、ジフェニル(p−メトキシフェナ
シル)スルホニウムブチルトリフェニルボレート、ジフ
ェニル(p−シアノフェナシル)スルホニウムシクロヘ
キシルトリス(p−メトキシフェニル)ボレート、ビス
(p−tert−ブチルフェニル)フェナシルスルホニ
ウム−sec−ブチルトリス(p−フルオロフェニル)
ボレート、ビス(p−メトキシフェニル)(p−クロロ
フェナシル)スルホニウムジブチルジフェニルボレー
ト、ビス(p−クロロフェニル)(p−ブロモフェナシ
ル)スルホニウムベンジルトリフェニルボレート、ビス
(p−メチルフェニル)(p−メトキシフェナシル)ス
ルホニウム−tert−ブチルトリフェニルボレート、
ビス(p−tert−ブチルフェニル)(p−シアノフ
ェナシル)スルホニウムベンジルトリブチルボレート、
ジフェニルアリルスルホニウムブチルトリフェニルボレ
ート、ジフェニル(2−メチル−3,3−ジシアノ−2
−プロペニル)スルホニウム−2−フェニルエチニルト
リフェニルボレート、ジフェニル(2−フェニル−3,
3−ジシアノ−2−プロペニル)スルホニウムブチルト
リフェニルボレート、ジフェニル[2−フェニル−3,
3−ビス(メトキシカルボニル)−2−プロペニル]ス
ルホニウム−sec−ブチルトリフェニルボレート、ビ
ス(p−クロロフェニル)アリルスルホニウムフェニル
トリエチルボレート、ビス(p−tert−ブチルフェ
ニル)(2−メチル−3,3−ジシアノ−2−プロペニ
ル)スルホニウムジ(sec−ブチル)ジフェニルボレ
ート、ビス(p−メチルフェニル)(2−フェニル−
3,3−ジシアノ−2−プロペニル)スルホニウムブチ
ルトリフェニルボレート、ジフェニルアセトニルスルホ
ニウムブチルトリフェニルボレート、ジフェニルシアノ
メチルスルホニウムブチルトリフェニルボレート、ジフ
ェニルメトキシカルボニルメチルスルホニウムブチルト
リフェニルボレート、ジフェニルスルホメチルスルホニ
ウムメチルトリス(p−フルオロフェニル)ボレート、
ジフェニル−p−トルエンスルホニルメチルスルホニウ
ムジシクロヘキシルジフェニルボレート、ジフェニル
(トリメチルアンモニウミルメチル)スルホニウムビス
(ブチルトリフェニルボレート)、ジフェニル(トリフ
ェニルフェナシルホスホニウミルメチル)スルホニウム
ビス(ブチルトリフェニルボレート)、ジフェニル(フ
ェニルヨードニウミルエチニル)スルホニウムビス(ブ
チルトリフェニルボレート)、ジフェニルベンジルオキ
ソスルホニウムブチルトリフェニルボレート、ジフェニ
ル(p−シアノベンジル)オキソスルホニウムブチルト
リフェニルボレート、ジフェニル(p−シアノベンジ
ル)オキソスルホニウム−sec−ブチルトリフェニル
ボレート、ジフェニル(p−シアノベンジル)オキソス
ルホニウムシクロヘキシルトリス(p−フルオロフェニ
ル)ボレート、ジフェニルフェナシルオキソスルホニウ
ムブチルトリフェニルボレート、ジフェニル(p−クロ
ロフェナシル)オキソスルホニウム−sec−ブチルト
リス(p−フルオロフェニル)ボレート、ビス(p−t
ert−ブチルフェニル)フェナシルオキソスルホニウ
ムオクチルトリス(p−フルオロフェニル)ボレート、
ジフェニルアリルオキソスルホニウムブチルトリフェニ
ルボレート、ジフェニル(2−フェニル−3,3−ジシ
アノ−2−プロペニル)オキソスルホニウム−tert
−ブチルトリフェニルボレート、ジフェニルメトキシカ
ルボニルメチルオキソスルホニウムブチルトリフェニル
ボレート、ジフェニル(トリメチルアンモニウミルメチ
ル)オキソスルホニウムビス(ブチルトリフェニルボレ
ート)、ジフェニル(トリフェニルフェナシルオキソホ
スホニウミルメチル)オキソスルホニウムビス(ブチル
トリフェニルボレート)等が挙げられる。代表的な化合
物として、SB(A)ないしSB(L)を以下に示す。
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】次に、光重合開始剤系(C)のもう一方の
構成化合物である、下記一般式(2)
【0021】
【化9】 〔式中、R9、R10、R11、R12、R13は、それぞれ独
立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい
アルキル基、置換基を有してもよいハロアルキル基、置
換基を有してもよいエチレニル基、置換基を有してもよ
いスチリル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置
換基を有してもよいアリール基、ニトロ基、置換基を有
してもよいアミノ基、ヒドロキシ基、置換基を有しても
よい複素環基より選ばれる基を示す。R9とR10、R10
とR11、R11とR12、R12とR13は、それぞれ一体とな
って、芳香環または複素環を形成してもよい。また、Y
は、酸素原子または硫黄原子を示し、Xは、ハロゲン、
BF4、PF6、AsF6、ClO4、SbF6、CF3SO
3、CH3SO3またはCH364SO3を示す。〕で表
される(チア)ピリリウム誘導体(ロ)について説明す
る。これら、一般式(2)で表される(チア)ピリリウ
ム誘導体(ロ)は、その置換基を変化させることによ
り、紫外域から近赤外域までの広い波長域に感光可能な
化合物を得ることができ、(オキソ)スルホニウム有機
ホウ素錯体(イ)と組み合わせることにより、該波長域
において高いラジカル発生能を持つ光重合体開始剤系を
構築するに当たって、好適な分光増感剤として機能する
ものである。
【0022】具体的な化合物としては、2,4,6−ト
リフェニルピリリウム、2,4,6−トリス(4−メト
キシフェニル)ピリリウム、2,4,6−トリメチルフ
ェニルピリリウム、2,6−ジフェニル−4−(4−メ
トキシフェニル)ピリリウム、2,6−ジフェニル−4
−(4−ブトキシフェニル)ピリリウム、2,6−ジフ
ェニル−4−(4−ジメチルアミノフェニル)ピリリウ
ム、2,6−ジフェニル−4−(4−ジエチルアミノフ
ェニル)ピリリウム、2, 6−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−4−フェニルピリリウム、2,6−ビス(4−
メトキシフェニル)−4−(4−ブトキシフェニル)ピ
リリウム、2,6−ビス(4−メトキシフェニル)−4
−メチルピリリウム、2, 6−ビス(4−ブトキシフェ
ニル)−4−フェニルピリリウム、2,6−ビス(4−
ブトキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)ピ
リリウム、2,6−ビス(4−ブトキシフェニル)−4
−ブチルピリリウム、2,6−ジフェニル−4−(2,
4−ジクロロフェニル)ピリリウム、2,6−ジフェニ
ル−4−(4−エチルフェニル)ピリリウム、2−(4
−ブトキシフェニル)−4,6−ジフェニルピリリウ
ム、2−(4−エトキシフェニル)−4,6−ジフェニ
ルピリリウム、2−(4−ジメチルアミノ−β−エチル
スチリル)−4,6−ジフェニルピリリウム、2−
(β,β−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ビニレ
ン)−4,6−ジフェニルピリリウム、2−(3,4−
ジエトキシスチリル)−4,6−ジフェニルピリリウ
ム、4−(4−メトキシフェニル)−2−ニトロ−6−
フェニルピリリウム、4,6−ビス(4−ジメチルアミ
ノスチリル)−2−ニトロピリリウム、4,6−ビス
(4−ブトキシスチリル)−2−アミノピリリウム、
4,6−ビス(4−ブチルフェニル)−2−(4−ニト
ロフェニル)ピリリウム、4,6−ビス(4−ジメチル
アミノフェニル−β−メトキシスチリル)−2−ヒドロ
キシピリリウム、2−メトキシ−4−ナフチル−6−ス
チリルピリリウム、2,4,6−トリフェニルチアピリ
リウム、2,4,6−トリス(4−メトキシフェニル)
チアピリリウム、2,4,6−トリメチルフェニルチア
ピリリウム、2,6−ジフェニル−4−(4−メトキシ
フェニル)チアピリリウム、2,6−ジフェニル−4−
(4−ブトキシフェニル)チアピリリウム、2,6−ジ
フェニル−4−(4−ジメチルアミノフェニル)チアピ
リリウム、2,6−ジフェニル−4−(4−ジエチルア
ミノフェニル)チアピリリウム、2, 6−ビス(4−メ
トキシフェニル)−4−フェニルチアピリリウム、2,
6−ビス(4−メトキシフェニル)−4−(4−ブトキ
シフェニル)チアピリリウム、2,6−ビス(4−メト
キシフェニル)−4−メチルチアピリリウム、2, 6−
ビス(4−ブトキシフェニル)−4−フェニルチアピリ
リウム、2,6−ビス(4−ブトキシフェニル)−4−
(4−メトキシフェニル)チアピリリウム、2,6−ビ
ス(4−ブトキシフェニル)−4−ブチルチアピリリウ
ム、2,6−ジフェニル−4−(2,4−ジクロロフェ
ニル)チアピリリウム、2,6−ジフェニル−4−(4
−エチルフェニル)チアピリリウム、2−(4−ブトキ
シフェニル)−4,6−ジフェニルチアピリリウム、2
−(4−エトキシフェニル)−4,6−ジフェニルチア
ピリリウム、2−(4−ジメチルアミノ−β−エチルス
チリル)−4,6−ジフェニルチアピリリウム、2−
(β,β−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ビニレ
ン)−4,6−ジフェニルチアピリリウム、2−(3,
4−ジエトキシスチリル)−4,6−ジフェニルチアピ
リリウム、4−(4−メトキシフェニル)−2−ニトロ
−6−フェニルチアピリリウム、4,6−ビス(4−ジ
メチルアミノスチリル)−2−ニトロチアピリリウム、
4,6−ビス(4−ブトキシスチリル)−2−アミノチ
アピリリウム、4,6−ビス(4−ブチルフェニル)−
2−(4−ニトロフェニル)チアピリリウム、4,6−
ビス(4−ジメチルアミノフェニル−β−メトキシスチ
リル)−2−ヒドロキシチアピリリウム、2−メトキシ
−4−ナフチル−6−スチリルチアピリリウムなどのピ
リリウムまたはチアピリリウムの塩素誘導体、臭素誘導
体、沃素誘導体、フルオロボレート誘導体、パークロレ
イト誘導体、フルオロアンチモネート誘導体、フルオロ
ホスホネート誘導体、フルオロアーセーネート誘導体の
他、「ケミッシュ・ベリヒテ(Chem.Ber)」、
第2309〜2320ページ(1959年)記載、ある
いは、「ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリ
ー(J.Org.Chem.)」第36巻、第600〜
602ページ(1971年)記載の化合物を例示するこ
とができる。代表的な化合物としてPY−1〜PY−3
およびTPY−1〜TPY−3を以下に示す。
【0023】
【化10】
【0024】
【化11】
【0025】その他、本発明のネガ型感光性組成物に
は、必要に応じ、光重合促進剤、熱重合禁止剤、可塑
剤、通常の染顔料およびその分散剤、あるいは光硬化部
分と未硬化部分とを区別するための光照射により発色す
る発色系染料や退色系染料などの着色性物質などを併用
することができる。例えば、熱重合禁止剤としては、ハ
イドロキノン、p−メトキシフェノール、t−ブチルカ
テコール、ピロガロールナフチルアミン、塩化第一銅、
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,2’−
メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、2,2’−メチレンビス(2−エチル−6−t−
ブチルフェノール)、アリールフォスファイト、フェノ
チアジン等を用いることができ、また、重合度をコント
ロールする目的のために連鎖移動剤、例えば、2−メル
カプトベンツオキサゾール、2−メルカプトベンツチア
ゾール、2−メルカプトベンツイミダゾール、4,4−
チオビスベンチオール、p−ブロモベンゼンチオール、
チオシアヌル酸、1,4−ビス(メルカプトメチル)ベ
ンゼン、p−トリエンチオールなどのチオール類を併用
することができる。可塑剤については、ジエチルフタレ
ート、ジフェニルフタレートなどのフタル酸エステル系
化合物、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ールジアセテート、ポリエチレングリコールジメチルエ
ーテルなどのポリエーテル系化合物、N,N−ジメチル
スルホンアミドなどのスルホンアミド系化合物などが用
いられる。
【0026】本発明におけるネガ型感光性組成物中に使
用される現像可能な高分子重合体(A)の含有量は5〜
90重量%が適当であり、更に好ましくは30〜70重
量%の範囲で選ばれ、また、ラジカル重合可能なエチレ
ン性不飽和結合を有する化合物(B)の含有量は、通常
5〜90重量%、好ましくは20〜70重量%の範囲で
用いられる。さらに光重合開始剤系(C)は、組成物中
の0.1重量%〜30重量%が適当であり、更に好まし
くは、1重量%から15重量%であるが、最適量は保存
性と感度特性とのバランスを考慮し最適化することが望
ましく、また、特に光重合開始剤系(C)の内の(チ
ア)ピリリウム誘導体(ロ)の添加量は、支持体上に任
意の厚みで感光性層を形成した時に、露光に用いる照射
波長における吸光度が2.0を越えない範囲で使用する
ことが望ましい。
【0027】本発明におけるネガ型感光性組成物は、上
述したように、プリント基板製造用フォトレジストとし
て好適に用いられるが、該感光性組成物が適用されうる
用途分野であれば特に限定はなく、例えばオフセット印
刷用PS版、フレキソ印刷用凸版、シルクスクリーン用
印刷版などの各種印刷版にも好適に用いられる。
【0028】次に、本発明を、例えばフォトレジストと
して使用するに際しての1例を示すと、先ず該組成物を
透明なフィルムなどの支持体上に塗布して感光性層を形
成したのち、この感光性層を所望の画像を設けようとす
る基板表面に加熱圧着して積層する。この際の温度範囲
は40〜150℃の範囲である。次に該感光性層に、マ
スクフィルムを介して光照射して画像形成露光したの
ち、支持体を剥離し、例えばアルカリ水溶液などを用い
て現像処理を行い、未露光部分を除去する。次いで、こ
の現像処理によって金属面をエッチングまたはメッキ処
理による公知の方法を用いて、金属の画像パターンを形
成したのち、硬化レジスト画像を通常前記の現像処理で
用いたアルカリ水溶液よりも、さらに強いアルカリ性の
水溶液によって剥離させることにより、所望の印刷回路
板を得ることができる。
【0029】以下、本発明を実施例により更に詳述する
が、本発明はこれによって限定するものではない。例
中、部とは重量部を示す。
【0030】実施例1 下記の組成からなる感光性組成物のMEK溶液(固形分
25重量%)を調整し、支持体として厚さ25μmのポ
リエチレンテレフタレート(PET)フィルムにバーコ
ーターを用いて均一に塗布した後、70℃の乾燥機中で
10分間乾燥し、厚さ10μmの感光性層を形成した。
次に、該感光性層の表面上に、保護フイルムとして厚さ
50μmのPETフィルムを張り合わせて積層フィルム
を作成した。該積層フィルムの保護フィルムを剥離し、
該感光性層を銅張積層基板上にホットロールラミネータ
ーにより80℃でラミネートした。この積層体にネガフ
ィルムを通して超高圧水銀灯により3mJ/cm2 で露
光し、次いで支持体を剥離した後、1重量%炭酸ナトリ
ウム水溶液を約60秒間スプレーし、未露光部分を溶解
除去したところ、良好なレジスト画像(ライン/スペー
ス:30μm)を得た。次に、塩化第二銅エッチング液
(50℃)でエッチングしたところ、エッチング液によ
るしみ込みのないシャープな銅ラインが作成できた。
【0031】 (A) MMA(70モル%)/n−BA(8モル%)/MAA(22モル %)の 3元共重合体(重量平均分子量:12万) 10.0部 (B) トリメチロールプロパントリアクリレート 5.0部 EO付加ビスフェノールAジアクリレート 2.0部 (共栄社油脂(株) A−BPE4) (C) SB(A) 0.5部 PY−1 0.1部
【0032】実施例2 実施例1の感光性組成物においてPY−1をTPY−1
に変えた他は同様の感光性組成物を用い、実施例1と同
様の積層フィルムを作製した。該積層フィルムの画像露
光をレーザー走査露光機(LK3001レーザースキャ
ニングキット:ジェネラルスキャニング社製、Lexe
l95Arイオンレーザ:レクセル社製)を用い、48
8nm光、30μmスポット径で、1.0mJ/cm2
の照射エネルギーにてダイレクト描画した。次いで、実
施例1の方法で現像したところ、ライン幅30μmの良
好なレジスト画像を得た。また、塩化第二銅エッチング
液(50℃)によるエッチング処理においてもシャープ
な銅ラインが作成できた。
【0033】次に、本発明をオフセット印刷用PS版と
して使用するに当たっての1例を示す。
【0034】実施例3 実施例2の感光性組成物においてTPY−1の使用量を
0.5部にした他は全く同じ組成の感光性組成物を、陽
極酸化処理したアルミ板上にスピンコーターを用い、2
μmの厚みに塗布し、60℃の乾燥機中で10分乾燥し
た後、該感光性層の上に、さらに5重量%のポリビニル
アルコール(PVA)水溶液をスピンコーターにより塗
布、乾燥し、PS版を作成した。該PS版を、実施例2
と同様のレーザー走査露光機を用いて、ダイレクト描画
露光(露光エネルギー:0.1mJ/cm2 、スポット
径:30μm)を行った後、1重量%炭酸ナトリウム水
溶液に約60秒間浸漬し、PVA膜および未露光部分を
溶解除去したところ、30μmライン幅の線画を有する
良好な印刷版を得ることができた。
【0035】
【発明の効果】本発明におけるネガ型感光性組成物の使
用により、高感度でかつレーザー光による走査露光可能
なフォトレジストおよびPS版を提供することが可能と
なる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/00 H05K 3/00 F

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶媒現像が可能な高分子重合体(A)、
    ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合
    物(B)および光重合開始剤系(C)からなる感光性組
    成物において、該光重合開始剤系(C)が、下記一般式
    (1)で表される(オキソ)スルホニウム有機ホウ素錯
    体(イ)と、下記一般式(2)で表される(チア)ピリ
    リウム誘導体(ロ)からなることを特徴とするネガ型感
    光性組成物。 【化1】 〔式中、R1 は、ベンジル基、置換されたベンジル基、
    フェナシル基、置換されたフェナシル基、アリールオキ
    シ基、置換されたアリールオキシ基、アルケニル基、置
    換されたアルケニル基から選ばれる基を表し、R2 およ
    びR3 は、それぞれ独立に、R1 を構成できる基と同じ
    基か、またはアルキル基、置換されたアルキル基、アリ
    ール基、置換されたアリール基、アラルキル基、置換さ
    れたアラルキル基、アルキニル基、置換されたアルキニ
    ル基、脂環基、置換された脂環基、アルコキシ基、置換
    されたアルコキシ基、アルキルチオ基、置換されたアル
    キルチオ基、アミノ基、置換されたアミノ基、またはR
    2 とR3 が相互に結合した環状構造を表し、R4 は酸素
    原子または孤立電子対を表し、R5 ,R6 ,R7 および
    8 は、それぞれ独立に、アルキル基、置換されたアル
    キル基、アリール基、置換されたアリール基、アラルキ
    ル基、置換されたアラルキル基、アルケニル基、置換さ
    れたアルケニル基を表す(但し、R5 ,R6 ,R7 およ
    びR8 の全てが、アリール基または置換されたアリール
    基となることはない。)〕 【化2】 〔式中、R9、R10、R11、R12、R13は、それぞれ独
    立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい
    アルキル基、置換基を有してもよいハロアルキル基、置
    換基を有してもよいエチレニル基、置換基を有してもよ
    いスチリル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置
    換基を有してもよいアリール基、ニトロ基、置換基を有
    してもよいアミノ基、ヒドロキシ基、置換基を有しても
    よい複素環基より選ばれる基を示す。R9とR10、R10
    とR11、R11とR12、R12とR13は、それぞれ一体とな
    って、芳香環または複素環を形成してもよい。また、Y
    は、酸素原子または硫黄原子を示し、Xは、ハロゲン、
    BF4、PF6、AsF6、ClO4、SbF6、CF3SO
    3、CH3SO3またはCH364SO3を示す。〕
  2. 【請求項2】 溶媒現像可能な高分子重合体(A)が、
    水またはアルカリ水溶液にて現像可能な化合物である請
    求項1記載のネガ型感光性組成物。
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