JPH08281779A - 中空体の製造方法 - Google Patents
中空体の製造方法Info
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Abstract
るサンバイザーの表面に非通気性の表装樹脂シートを成
形同時接着する。 【構成】 所望の立体形状に形成されたキャビティ面を
有する分割成形型間に熱可塑性樹脂のパリソンおよび多
数微小孔をあけた表装樹脂シートを配してブロー成形を
おこなう。パリソンと表装樹脂シートの間に閉じ込めら
れたエアーを表装樹脂シートの微小孔から外部に排出し
ながらブロー成形を進めることで、パリソンと表装樹脂
シートが密着し、意匠のすぐれた中空成形体が得られ
る。
Description
体の製造方法に関し、特に表面に樹脂製の表装樹脂シー
ト皮膜をもうけた中空体の製造方法に関する。
く用いられてきた。これは所望の立体形状に形成された
キャビティ面を有する分割成形型間に可塑状態にある熱
可塑性樹脂のパリソンを押し出し、パリソン内にエアー
を吹き込みながら型締めすることによって中空体を製造
する方法であった。この場合、得られた中空体を自動車
内装材、たとえば自動車サンバイザー等に用いるには成
形体表面の意匠性を高める必要があり、中空成形体の表
面に表装材(成形体よりも触感の軟らかい樹脂シートや
ファブリック)を貼着していた。この貼着は中空成形体
の製造時に同時貼着することが工数を低減して好ましい
が、技術的困難性があって、容易に同時貼着ができない
ことがあった。特に表装材が樹脂シートのような非通気
性素材であると、パリソンと表装材の間にエアーが閉じ
込められて成形品の表面にあばたを生じる問題が深刻で
あった。
決し、中空体の表面に非通気性の表装材を成形同時貼着
することが可能な中空体の製造方法を提供する。
手段は、所望の立体形状に形成されたキャビティ面を有
する分割成形型を開いた状態において、間に可塑状態に
ある熱可塑性樹脂のパリソンを押し出し、さらにこのパ
リソンと成形型キャビティ面の間に多数の微小孔をあけ
た表装樹脂シートを配して、型締めをおこなうと同時に
前記熱可塑性樹脂パリソン内にエアーを吹き込みパリソ
ンを表装樹脂シートに圧接させ、この際パリソンと表装
樹脂シートの間に閉じ込められた空気を表装樹脂シート
の微小孔から外部に抜きながら、さらにパリソンおよび
表装樹脂シートを成形型キャビティー面に押しつけ、端
末を溶着することで内部を中空に形成する中空体の製造
方法にある。
付与しており、パリソン内にエアーを吹き込みパリソン
を表装樹脂シートに圧接させた際、パリソンと表装樹脂
シート間内に閉じ込められたエアーが表装樹脂シートの
微小孔から外部に抜けるので、パリソンと表装樹脂シー
トの間にエアーが閉じ込められて成形品の表面にあばた
を生じることがない。特に微小孔の大きさと密度をエア
ー吹き込み圧力との関係で調整することで、表装樹脂シ
ートの表面に微小孔が目立つことがなく意匠性を維持し
た状態で中空体を製造することができる。
明する。本発明のサンバイザーの成形工程は、およそ図
1の(a)〜(c)の順で進める。図1において10、
11は雌雄の成形型であり、目的とする中空体の外形相
当のキャビティ15をもって型締めされるものである。
初期段階において成形型10、11は開いた状態にお
き、間に熱可塑性樹脂のパリソン30を押し出し垂下
し、また、パリソンと成形型の間には2枚の表装樹脂シ
ート60、61を張設する。(a) 熱可塑性樹脂パリソン30はポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂製が好まく、加熱して可塑状態におき、公
知の押出機(不図示)によってサークルダイ等から押し
出したものであり、厚みは0.5〜3.0mm程度であ
る。ここで用いる樹脂の粘度は190℃メルトフローレ
ート(JIS−K−7210)が0.2以上、3.0以
下(190℃、2.16kgf)であるのが適する。こ
れは押出機から押し出したパリソンの樹脂が成形時に成
形型10、11の間に垂下された際の樹脂温度がおよそ
190〜200℃になることから、もしこの温度での樹
脂の流れ性が高すぎるとパリソンのドローダウンが大き
くなり、肉厚が不均一になったり皺を生じることもあ
る。また樹脂の流れ性が低すぎるとパリソンが伸びにく
く成形性が低下し、また基材間の融着力が低下して端末
処理が困難になるほか、表装樹脂シートとの成形同時貼
着性も低下してしまう。表装樹脂シート60、61は、
パリソン樹脂よりも触感が柔らかく、適度な延伸性があ
るものが好ましく、熱可塑性エラストマー(オレフィン
系、エステル系)が最適であり、塩化ビニル樹脂や、フ
ォームを裏打ちしたものも好ましい。表装樹脂シートの
大きさは、パリソンを被覆するに十分な大きさであり、
厚さは0.2〜2.0mm程度が適している。2枚の表
装樹脂シート60、61は左右に配する方法のほかに、
1枚の樹脂シートを折り返して間にパリソンを挟み込む
ような配置もある。これらは、最終的に中空体が製品化
された際の見栄えを考慮して、表装樹脂シートの継ぎ目
が目立たない位置にくるように配するものである。また
円筒状の表装シートによってパリソンを包囲する配置も
できる。表装樹脂シートは成形型間に適度の張力をかけ
て配することが好ましいが、成形型間に張設する前に予
備加熱して柔軟性を高めて成形しやすくしておくことも
好ましい場合もある。表層樹脂シートには多数の微小孔
(ピンホール)が穿設されている。これは、針穴加工に
よりロールやパンチングで形成することが適している。
微小孔の直径は0.01〜0.5mmであることが適し
ている。孔径が0.5mm以上では表装樹脂シートの表
面に孔跡が目立って意匠性をそこねる上、成形張力によ
って破れる場合があるからである。また孔径が0.01
mm未満では、エアーの排出効率が悪くなり、パリソン
と表装樹脂シートの間にエアーが残って、あばた等の外
観不良を生じることもある。微小孔は表装樹脂シートの
全面にわたって均一にほどこした方が成形が安定する。
表装樹脂シートの表面(型キャビティ面に接する面)に
は、絞模様をほどこしておくと、微小孔の跡がいっそう
目立たなくなり好ましい。また裏面(パリソンと接する
面)には不織布などを付与して、パリソンに不織布の毛
羽が入りこんでの貼着効果を上げることもできる。次に
この熱可塑性樹脂パリソン30および表装樹脂シート6
0、61が型間に配された時点でエア吹き出しノズル4
0を下方より導入する(b)。 このエアー吹き出しノズルはブロー装置(不図示)に連
結してエアーを供給するものである。エアー吹き出しノ
ズルの導入が完了した時点でエアーの吹き出しを開始し
同時に型締めをおこなってパリソン内を中空に成形す
る。この際、パリソンが膨張し表装樹脂シートの方に向
かって押しつけられると、パリソンと表装樹脂シートの
間に部分的にエアーだまり20が生じるが、このエアー
だまり内のエアーは表装樹脂シートの微小孔より外部に
排出される(図中の矢印はエアーの流れを示す)。この
排出はパリソンの表装樹脂シート方向への膨張圧による
が、さらには成形型を真空型構造にして、ブロー真空同
時成形にすることでより確実な排出をおこなうこともで
きる。さらに型締めおよびエアー導入を続けると最終的
にエアーだまり20のエアーは完全に排出され、パリソ
ン樹脂と表装樹脂シートは密着積層され、キャビティ面
に押しつけられて所望の立体形状に成形できる。(c) エアーの圧力は3.0kg/cm 2以上、10.0kg
/cm 2 以下であることが好ましい。これは、パリソ
ン樹脂のメルトフローレートとの関係で決定されるもの
であるが、エアーの圧力を3.0kg/cm 2以上とす
ることによってパリソンが型のキャビティ面13に押し
つけられサンバイザーの輪郭形状に成形される、しかし
一方、圧力を10.0kg/cm 2 以上にしてしまう
と、成形が急になりパリソンの一部が急激に伸ばされて
薄肉化されたり、破れを生じることもある。樹脂の成形
が完了した後、型を開き公知の方法(ナイフカット、ピ
ンチオフフ)により端末をトリミングすれば中空体50
が得られる。以上の実施例はブロー成形をパリソンを用
いる形で説明したが、これを2枚の熱可塑性樹脂シート
にかえて成形する等の変形も可能である。また、ブロー
成形に加えて、成形型を真空成形型構造とし、ブロー真
空同時成形とすることも可能である。
を貼着して意匠性を高めた中空成形体を1工程でブロー
成形することができる。従来の課題であった、パリソン
と表装樹脂シート間へのエアーの閉じ込めによる外観不
良の発生を解決した。
Claims (1)
- 【請求項1】 所望の立体形状に形成されたキャビティ
面を有する分割成形型を開いた状態において、間に可塑
状態にある熱可塑性樹脂のパリソンを押し出し、さらに
このパリソンと成形型キャビティ面の間に多数の微小孔
をあけた表装樹脂シートを配して、型締めをおこなうと
同時に前記熱可塑性樹脂パリソン内にエアーを吹き込み
パリソンを表装樹脂シートに圧接させ、この際パリソン
と表装樹脂シートの間に閉じ込められた空気を表装樹脂
シートの微小孔から外部に抜きながら、さらにパリソン
および表装樹脂シートを成形型キャビティー面に押しつ
け、端末を溶着することで内部を中空に形成することを
特徴とする中空体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7113976A JPH08281779A (ja) | 1995-04-14 | 1995-04-14 | 中空体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP7113976A JPH08281779A (ja) | 1995-04-14 | 1995-04-14 | 中空体の製造方法 |
Publications (1)
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JPH08281779A true JPH08281779A (ja) | 1996-10-29 |
Family
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JPH08281779A (ja) |
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-
1995
- 1995-04-14 JP JP7113976A patent/JPH08281779A/ja active Pending
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