JPH08277112A - 透明導電性酸化物材料 - Google Patents
透明導電性酸化物材料Info
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- JPH08277112A JPH08277112A JP8095295A JP8095295A JPH08277112A JP H08277112 A JPH08277112 A JP H08277112A JP 8095295 A JP8095295 A JP 8095295A JP 8095295 A JP8095295 A JP 8095295A JP H08277112 A JPH08277112 A JP H08277112A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】透明電極、帯電防止膜あるいは電磁遮蔽膜等に
利用される高い可視光透過性と、良好な電気伝導性を有
する複酸化物材料を提供する。 【構成】スピネル型結晶構造を有する複酸化物で、該複
酸化物中の、酸化スズと酸化亜鉛とのモル比の割合が、
(1+X):2(但し、−0.1≦X≦0.1)であ
り、該複酸化物中に、Sb、V、Nb、Taから選ばれ
る少なくとも1種の金属元素を含む複酸化物。
利用される高い可視光透過性と、良好な電気伝導性を有
する複酸化物材料を提供する。 【構成】スピネル型結晶構造を有する複酸化物で、該複
酸化物中の、酸化スズと酸化亜鉛とのモル比の割合が、
(1+X):2(但し、−0.1≦X≦0.1)であ
り、該複酸化物中に、Sb、V、Nb、Taから選ばれ
る少なくとも1種の金属元素を含む複酸化物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、太陽電池や液晶デバイ
ス(LCD)等の透明電極、あるいは帯電防止膜、電磁
遮蔽膜、防曇ガラスおよび熱線反射ガラス等に利用され
る優れた可視光透過性を有し、一方で良好な電気伝導性
を兼ね備えた透明導電性酸化物材料に関する。
ス(LCD)等の透明電極、あるいは帯電防止膜、電磁
遮蔽膜、防曇ガラスおよび熱線反射ガラス等に利用され
る優れた可視光透過性を有し、一方で良好な電気伝導性
を兼ね備えた透明導電性酸化物材料に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、透明導電材料は、LCDや太陽電
池等の透明電極、あるいは電磁遮蔽膜、帯電防止膜、防
曇ガラス、熱線反射ガラス等に利用されており、中でも
酸化インジウム系および酸化スズ系材料は、比較的導電
率が高く、また可視光透過性を有していることから、前
記応用に対し広く用いられている。
池等の透明電極、あるいは電磁遮蔽膜、帯電防止膜、防
曇ガラス、熱線反射ガラス等に利用されており、中でも
酸化インジウム系および酸化スズ系材料は、比較的導電
率が高く、また可視光透過性を有していることから、前
記応用に対し広く用いられている。
【0003】これらの材料は、上記の応用を行うにあた
り、スパッタリング法やイオンプレーティング法などの
物理的成膜方法、あるいはゾル−ゲル法やスプレーパイ
ロリシス法などの化学的成膜方法等により成膜され、使
用されている。
り、スパッタリング法やイオンプレーティング法などの
物理的成膜方法、あるいはゾル−ゲル法やスプレーパイ
ロリシス法などの化学的成膜方法等により成膜され、使
用されている。
【0004】ここで、近年、市場が大幅に拡大しつつあ
るLCDや太陽電池用の透明電極に対しては、電気伝導
性とパターニング性が比較的良好なことから、酸化イン
ジウムにスズを数mol%添加した、ITO(Indi
um−Tin−Oxide)が主に用いられている。
るLCDや太陽電池用の透明電極に対しては、電気伝導
性とパターニング性が比較的良好なことから、酸化イン
ジウムにスズを数mol%添加した、ITO(Indi
um−Tin−Oxide)が主に用いられている。
【0005】しかし、ITOは、従来の他の材料と比較
して、導電性に優位性がある反面、透明性については、
材料本来の本質的特性から、可視光透過性が高くなく、
とくに可視光の短波長域での吸収が多く、成膜後の薄膜
は、やや青みがかって見えるという欠点がある。
して、導電性に優位性がある反面、透明性については、
材料本来の本質的特性から、可視光透過性が高くなく、
とくに可視光の短波長域での吸収が多く、成膜後の薄膜
は、やや青みがかって見えるという欠点がある。
【0006】また、ITOの主構成成分である酸化イン
ジウムは、資源性に乏しく、現在のところかなり高価で
あるため、成膜コストの高いことも問題である。その
他、酸化インジウムは難焼結性であるため、代表的な成
膜方法であるスパッタリング法における高密度ターゲッ
ト製造が容易ではない。
ジウムは、資源性に乏しく、現在のところかなり高価で
あるため、成膜コストの高いことも問題である。その
他、酸化インジウムは難焼結性であるため、代表的な成
膜方法であるスパッタリング法における高密度ターゲッ
ト製造が容易ではない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の問題
を解決するため、鋭意検討の結果、特定組成の複酸化物
にすることにより、可視光透過性および電気伝導性が優
れていることを見出し本発明に到達した。
を解決するため、鋭意検討の結果、特定組成の複酸化物
にすることにより、可視光透過性および電気伝導性が優
れていることを見出し本発明に到達した。
【0008】すなわち本発明は、スピネル型結晶構造を
有する複酸化物であり、該複酸化物中の酸化スズと酸化
亜鉛とのモル比の割合が、(1+X):2(但し、−
0.1≦X≦0.1)であることを特徴とする透明導電
性酸化物材料で、該複酸化物中に、Sb、V、Nb、T
aから選ばれる少なくとも1種の金属元素を含有するこ
とを特徴とする透明導電性酸化物材料を提供するもので
ある。
有する複酸化物であり、該複酸化物中の酸化スズと酸化
亜鉛とのモル比の割合が、(1+X):2(但し、−
0.1≦X≦0.1)であることを特徴とする透明導電
性酸化物材料で、該複酸化物中に、Sb、V、Nb、T
aから選ばれる少なくとも1種の金属元素を含有するこ
とを特徴とする透明導電性酸化物材料を提供するもので
ある。
【0009】本発明では、上記組成において、酸化スズ
と酸化亜鉛とのモル比の割合が、(1+X):2(但
し、−0.1≦X≦0.1)であることが重要である。
上記構成元素によるスピネル型結晶構造を有する複酸化
物は、バンドギャップがITOに比べて広く、基礎吸収
端が紫外寄りに存在する。このため、ITOと比較して
可視光の短波長域での吸収が少なく、優れた可視光透過
性が期待でき、また、スピネル型結晶構造では、ルチル
鎖、つまりカチオンの8面体が互いの稜を共有してつな
がっており、この部分がキャリア、つまり伝導電子のパ
スになり、高い移動度が期待できる。しかし、上記組成
の割合をはずれると、焼成後に高い電気伝導度を示すス
ピネル相以外の第2相が生成し、電気伝導度が低下する
ため好ましくない。
と酸化亜鉛とのモル比の割合が、(1+X):2(但
し、−0.1≦X≦0.1)であることが重要である。
上記構成元素によるスピネル型結晶構造を有する複酸化
物は、バンドギャップがITOに比べて広く、基礎吸収
端が紫外寄りに存在する。このため、ITOと比較して
可視光の短波長域での吸収が少なく、優れた可視光透過
性が期待でき、また、スピネル型結晶構造では、ルチル
鎖、つまりカチオンの8面体が互いの稜を共有してつな
がっており、この部分がキャリア、つまり伝導電子のパ
スになり、高い移動度が期待できる。しかし、上記組成
の割合をはずれると、焼成後に高い電気伝導度を示すス
ピネル相以外の第2相が生成し、電気伝導度が低下する
ため好ましくない。
【0010】次に、相対密度80%以上の高密度で、か
つ均一な組成をもつ本発明の複酸化物を得るためには、
平均粒径1μm以下、純度99.99%以上の原料酸化
物を用い、ボールミル等で混合し、成形後、500〜1
200℃で仮焼し、さらに1200〜1600℃の温度
範囲で大気中で焼結処理する。混合は、湿式ボールミル
が望ましく、また、焼結温度の範囲をはずれると、スピ
ネル相が十分生成しないか、もしくはスピネル相以外の
第2相が生成するため好ましくない。
つ均一な組成をもつ本発明の複酸化物を得るためには、
平均粒径1μm以下、純度99.99%以上の原料酸化
物を用い、ボールミル等で混合し、成形後、500〜1
200℃で仮焼し、さらに1200〜1600℃の温度
範囲で大気中で焼結処理する。混合は、湿式ボールミル
が望ましく、また、焼結温度の範囲をはずれると、スピ
ネル相が十分生成しないか、もしくはスピネル相以外の
第2相が生成するため好ましくない。
【0011】また、大気焼成後、キャリア注入のため、
還元雰囲気中で、300〜1200℃の温度範囲で、1
〜24時間アニールする必要がある。このときの酸素分
圧は、10-3〜10-21 atmであり、窒素と水素の混
合ガス中で処理する。
還元雰囲気中で、300〜1200℃の温度範囲で、1
〜24時間アニールする必要がある。このときの酸素分
圧は、10-3〜10-21 atmであり、窒素と水素の混
合ガス中で処理する。
【0012】また、上記の組成に高原子価金属元素を添
加し置換固溶させることによって、非化学量論から生じ
るキャリアが注入可能である。この場合、高原子価金属
元素とは、Sn4+よりも高原子価である5価金属元素
の、Sb、V、Nb、Taが適当であり、この中から選
ばれる少なくとも1種の金属元素を添加することによっ
て、還元アニールなしでもキャリアを注入可能であり、
さらに電気伝導度が向上した材料が得られる。
加し置換固溶させることによって、非化学量論から生じ
るキャリアが注入可能である。この場合、高原子価金属
元素とは、Sn4+よりも高原子価である5価金属元素
の、Sb、V、Nb、Taが適当であり、この中から選
ばれる少なくとも1種の金属元素を添加することによっ
て、還元アニールなしでもキャリアを注入可能であり、
さらに電気伝導度が向上した材料が得られる。
【0013】この場合、金属元素の添加量は、とくに制
限されないが、Sb、V、Nb、Ta金属またはこれら
の酸化物から選ばれる少なくとも1種の金属元素を0.
01〜20原子%含むことが望ましい。この範囲を超え
ると金属元素は、固溶限を超え、これによりスピネル相
以外の第2相が生成して電気伝導度の低下を招く恐れが
ある。このため添加元素の添加量は、上記の範囲で行う
ことが望ましい。
限されないが、Sb、V、Nb、Ta金属またはこれら
の酸化物から選ばれる少なくとも1種の金属元素を0.
01〜20原子%含むことが望ましい。この範囲を超え
ると金属元素は、固溶限を超え、これによりスピネル相
以外の第2相が生成して電気伝導度の低下を招く恐れが
ある。このため添加元素の添加量は、上記の範囲で行う
ことが望ましい。
【0014】一方、本発明の複酸化物の主な構成元素
は、SnおよびZnであり、ITOの主構成元素である
Inと比較して天然資源に富んでおり、非常に安価で、
なおかつ焼結性が良好である。このため、成膜材料であ
るスパッタリングターゲット等の製造が安価に行えると
いう利点を有する。
は、SnおよびZnであり、ITOの主構成元素である
Inと比較して天然資源に富んでおり、非常に安価で、
なおかつ焼結性が良好である。このため、成膜材料であ
るスパッタリングターゲット等の製造が安価に行えると
いう利点を有する。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに説明
するが、かかる実施例により限定されるものではない。
するが、かかる実施例により限定されるものではない。
【0016】実施例 1 平均粒径1μm以下、純度99.99%の酸化スズ粉末
と酸化亜鉛粉末をモル比で、1:2になるように秤量
し、エタノール溶媒中で湿式ボールミル混合した。さら
に、得られたスラリーを60℃、24時間乾燥後、アル
ミナるつぼ中で、1000℃、5時間仮焼した。仮焼後
の前駆体を再びエタノール溶媒中で湿式ボールミル粉砕
し、乾燥後、成型バインダとしてPVAを2重量%添加
した。
と酸化亜鉛粉末をモル比で、1:2になるように秤量
し、エタノール溶媒中で湿式ボールミル混合した。さら
に、得られたスラリーを60℃、24時間乾燥後、アル
ミナるつぼ中で、1000℃、5時間仮焼した。仮焼後
の前駆体を再びエタノール溶媒中で湿式ボールミル粉砕
し、乾燥後、成型バインダとしてPVAを2重量%添加
した。
【0017】その後、150μmアンダーに整粒し、φ
15mm×3mmtのサイズで一軸成型およびラバープ
レス(2t/cm2 )し、成型後のグリーンディスク
を、1400℃、5時間大気中で焼成した。
15mm×3mmtのサイズで一軸成型およびラバープ
レス(2t/cm2 )し、成型後のグリーンディスク
を、1400℃、5時間大気中で焼成した。
【0018】以上のようにして調製した焼結体は、粉末
X線回折法による解析の結果、スピネル相のみが認めら
れ、スピネル相以外の第2相は認められなかった。次
に、得られた焼結体をキャリア注入のため、大気圧、窒
素気流中で、1000℃、10時間アニール処理を行っ
た。なお、アニール後の焼結体の結晶構造に変化は無か
った。
X線回折法による解析の結果、スピネル相のみが認めら
れ、スピネル相以外の第2相は認められなかった。次
に、得られた焼結体をキャリア注入のため、大気圧、窒
素気流中で、1000℃、10時間アニール処理を行っ
た。なお、アニール後の焼結体の結晶構造に変化は無か
った。
【0019】実施例 2 実施例1と同様にして調製した焼結体を、大気圧、窒
素:水素=10:1の混合気流中で1000℃、10時
間アニール処理を行った。なお、アニール後の焼結体の
結晶構造に変化は無かった。
素:水素=10:1の混合気流中で1000℃、10時
間アニール処理を行った。なお、アニール後の焼結体の
結晶構造に変化は無かった。
【0020】実施例 3 平均粒径1μm以下、純度99.99%の酸化スズ粉末
と酸化亜鉛粉末および酸化アンチモン粉末をモル比で、
0.95:2:0.05になるように秤量し、エタノー
ル溶媒中で湿式ボールミル混合した。さらに、得られた
スラリーを60℃、24時間乾燥後、アルミナるつぼ中
で、1000℃、5時間仮焼した。仮焼後の前駆体を再
びエタノール溶媒中で湿式ボールミル粉砕し、乾燥後、
成型バインダとしてPVAを2重量%添加した。
と酸化亜鉛粉末および酸化アンチモン粉末をモル比で、
0.95:2:0.05になるように秤量し、エタノー
ル溶媒中で湿式ボールミル混合した。さらに、得られた
スラリーを60℃、24時間乾燥後、アルミナるつぼ中
で、1000℃、5時間仮焼した。仮焼後の前駆体を再
びエタノール溶媒中で湿式ボールミル粉砕し、乾燥後、
成型バインダとしてPVAを2重量%添加した。
【0021】その後、150μmアンダーに整粒し、φ
15mm×3mmtのサイズで一軸成型およびラバープ
レス(2t/cm2 )し、成型後のグリーンディスク
を、1400℃、5時間大気中で焼成した。以上のよう
にして調製した焼結体は、粉末X線回折法による解析の
結果、スピネル相のみが認められ、スピネル相以外の第
2相は認められなかった。
15mm×3mmtのサイズで一軸成型およびラバープ
レス(2t/cm2 )し、成型後のグリーンディスク
を、1400℃、5時間大気中で焼成した。以上のよう
にして調製した焼結体は、粉末X線回折法による解析の
結果、スピネル相のみが認められ、スピネル相以外の第
2相は認められなかった。
【0022】比較例 1 平均粒径1μm以下、純度99.99%の酸化インジウ
ム粉末と酸化スズ粉末をモル比で、0.9:0.1にな
るように秤量し、エタノール溶媒中で湿式ボールミル混
合した。さらに、得られたスラリーを60℃、24時間
乾燥後、アルミナるつぼ中で、1000℃、5時間仮焼
した。仮焼後の前駆体を再びエタノール溶媒中で湿式ボ
ールミル粉砕し、乾燥後、成型バインダとしてPVAを
2重量%添加した。
ム粉末と酸化スズ粉末をモル比で、0.9:0.1にな
るように秤量し、エタノール溶媒中で湿式ボールミル混
合した。さらに、得られたスラリーを60℃、24時間
乾燥後、アルミナるつぼ中で、1000℃、5時間仮焼
した。仮焼後の前駆体を再びエタノール溶媒中で湿式ボ
ールミル粉砕し、乾燥後、成型バインダとしてPVAを
2重量%添加した。
【0023】その後、150μmアンダーに整粒し、φ
15mm×3mmtのサイズで一軸成型およびラバープ
レス(2t/cm2 )し、成型後のグリーンディスク
を、1400℃、5時間大気中で焼成した。以上のよう
にして調製した焼結体は、粉末X線回折法による解析の
結果、酸化インジウム相のみが認められ、酸化インジウ
ム相以外の第2相は認められなかった。
15mm×3mmtのサイズで一軸成型およびラバープ
レス(2t/cm2 )し、成型後のグリーンディスク
を、1400℃、5時間大気中で焼成した。以上のよう
にして調製した焼結体は、粉末X線回折法による解析の
結果、酸化インジウム相のみが認められ、酸化インジウ
ム相以外の第2相は認められなかった。
【0024】〔物性評価〕本発明における可視光透過性
の評価方法については、試料が多結晶セラミックスであ
るため、透過率測定と等価である拡散反射率測定法を採
用した。ここで、測定試料は上記の実施例で調製した焼
結体を粉砕し、φ25mm×3mmtのサイズに一軸成
型したものを用いた。
の評価方法については、試料が多結晶セラミックスであ
るため、透過率測定と等価である拡散反射率測定法を採
用した。ここで、測定試料は上記の実施例で調製した焼
結体を粉砕し、φ25mm×3mmtのサイズに一軸成
型したものを用いた。
【0025】また、標準白色試料には、純度99.99
%のMgO粉末を上記と同様の方法で成型したものを用
いた。一方、電気伝導度測定は、上記の実施例で調製し
た焼結体を、ダイヤモンドカッターにて直方体に切り出
し、電圧および電流電極を取り付けた素子を用いた、通
常の直流4端子法を採用した。
%のMgO粉末を上記と同様の方法で成型したものを用
いた。一方、電気伝導度測定は、上記の実施例で調製し
た焼結体を、ダイヤモンドカッターにて直方体に切り出
し、電圧および電流電極を取り付けた素子を用いた、通
常の直流4端子法を採用した。
【0026】表1に本発明における実施例および比較例
で調製した複酸化物の拡散反射率測定結果を示した。表
1から明らかなように、本発明の複酸化物は、従来材料
であるITO(比較例1)と比較して、全体に反射率、
すなわち可視光透過性が非常に高く、とくに可視域短波
長側での吸収が顕著に少ないことがわかる。
で調製した複酸化物の拡散反射率測定結果を示した。表
1から明らかなように、本発明の複酸化物は、従来材料
であるITO(比較例1)と比較して、全体に反射率、
すなわち可視光透過性が非常に高く、とくに可視域短波
長側での吸収が顕著に少ないことがわかる。
【0027】
【表1】
【0028】表2に本発明の実施例で調製した複酸化物
の、−40℃、室温(25℃)、100℃での電気伝導
度を示した。ここで、各酸化物は、電気伝導度が温度に
ほとんど依存しないとういう金属的導電挙動に近い、良
好な電気伝導性を示していることがわかる。
の、−40℃、室温(25℃)、100℃での電気伝導
度を示した。ここで、各酸化物は、電気伝導度が温度に
ほとんど依存しないとういう金属的導電挙動に近い、良
好な電気伝導性を示していることがわかる。
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】本発明のスピネル型結晶構造を有する複
酸化物は、良好な電気伝導性を示しながらも、従来材料
と比較して透明性とくに可視域短波長側での飛躍的な向
上、および材料コスト低減を与えるものである。
酸化物は、良好な電気伝導性を示しながらも、従来材料
と比較して透明性とくに可視域短波長側での飛躍的な向
上、および材料コスト低減を与えるものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 スピネル型結晶構造を有する複酸化物で
あり、該複酸化物中の酸化スズと酸化亜鉛とのモル比の
割合が、(1+X):2(但し、−0.1≦X≦0.
1)であることを特徴とする透明導電性酸化物材料。 - 【請求項2】 複酸化物中に、Sb、V、Nb、Taか
ら選ばれる少なくとも1種の金属元素を含有することを
特徴とする請求項1記載の透明導電性酸化物材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8095295A JPH08277112A (ja) | 1995-04-06 | 1995-04-06 | 透明導電性酸化物材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8095295A JPH08277112A (ja) | 1995-04-06 | 1995-04-06 | 透明導電性酸化物材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08277112A true JPH08277112A (ja) | 1996-10-22 |
Family
ID=13732848
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8095295A Pending JPH08277112A (ja) | 1995-04-06 | 1995-04-06 | 透明導電性酸化物材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08277112A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002528372A (ja) * | 1998-10-22 | 2002-09-03 | サン−ゴバン ビトラージュ | 透明基材のための積層体 |
JP2005306684A (ja) * | 2004-04-23 | 2005-11-04 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 亜鉛系複合酸化物 |
JP2008192604A (ja) * | 2007-01-12 | 2008-08-21 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 透明導電膜用材料 |
JP2009245778A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Mitsui Mining & Smelting Co Ltd | 導電性粉末の製造方法及び導電性粉末 |
-
1995
- 1995-04-06 JP JP8095295A patent/JPH08277112A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002528372A (ja) * | 1998-10-22 | 2002-09-03 | サン−ゴバン ビトラージュ | 透明基材のための積層体 |
JP2005306684A (ja) * | 2004-04-23 | 2005-11-04 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 亜鉛系複合酸化物 |
JP2008192604A (ja) * | 2007-01-12 | 2008-08-21 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 透明導電膜用材料 |
JP2009245778A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Mitsui Mining & Smelting Co Ltd | 導電性粉末の製造方法及び導電性粉末 |
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