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JP3379743B2 - 透明導電性酸化物材料 - Google Patents

透明導電性酸化物材料

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Publication number
JP3379743B2
JP3379743B2 JP08095395A JP8095395A JP3379743B2 JP 3379743 B2 JP3379743 B2 JP 3379743B2 JP 08095395 A JP08095395 A JP 08095395A JP 8095395 A JP8095395 A JP 8095395A JP 3379743 B2 JP3379743 B2 JP 3379743B2
Authority
JP
Japan
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oxide
transparent conductive
hours
phase
ito
Prior art date
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Application number
JP08095395A
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English (en)
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JPH08277116A (ja
Inventor
敬二 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)
  • Manufacturing Of Electric Cables (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、太陽電池や液晶デバイ
ス(LCD)等の透明電極、あるいは帯電防止膜、電磁
遮蔽膜、防曇ガラスおよび熱線反射ガラス等に利用され
る優れた可視光透過性を有し、一方で良好な電気伝導性
を兼ね備えた透明導電性酸化物材料に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、透明導電材料は、LCDや太陽電
池等の透明電極、あるいは電磁遮蔽膜、帯電防止膜、防
曇ガラス、熱線反射ガラス等に利用されており、中でも
酸化インジウム系および酸化スズ系材料は、比較的導電
率が高く、また可視光透過性を有していることから、前
記応用に対し広く用いられている。
【0003】これらの材料は、上記の応用を行うにあた
り、スパッタリング法やイオンプレーティング法などの
物理的成膜方法、あるいはゾル−ゲル法やスプレーパイ
ロリシス法などの化学的成膜方法により成膜され、使用
されている。
【0004】ここで、近年、市場が大幅に拡大しつつあ
るLCDや太陽電池用の透明電極に対しては、電気伝導
性とパターニング性が比較的良好なことから、酸化イン
ジウムにスズを数mol%添加した、ITO(Indi
um−Tin−Oxide)が主に用いられている。
【0005】しかし、ITOは、従来の他の材料と比較
して、導電性に優位性がある反面、透明性については、
材料本来の本質的特性から、可視光透過性が高くなく、
とくに可視光の短波長域での吸収が多く、成膜後の薄膜
は、やや青みがかって見えるという欠点がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の問題
を解決するため、鋭意検討の結果、特定組成の複酸化物
にすることにより、可視光透過性および電気伝導性が優
れていることを見出し本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明は、複酸化物中の酸化ガ
リウムと酸化アンチモンとのモル比の割合が、3:(1
+X)(但し、−0.3≦X≦0.3)である複酸化物
であり、さらに、還元性雰囲気中、300〜1200℃
の温度範囲で、酸素分圧10-4〜10-21 atmでアニ
ールした複酸化物であることを特徴とする透明導電性
酸化物材料を提供するものである。
【0008】本発明では、上記組成において、酸化ガリ
ウムと酸化アンチモンとのモル比の割合が、3:(1+
X)(但し、−0.3≦X≦0.3)であることが重要
である。
【0009】上記構成元素による複酸化物は、バンドギ
ャップがITOに比べて広く、基礎吸収端が紫外寄りに
存在する。このため、ITOと比較して可視光の短波長
域での吸収が少なく、優れた可視光透過性が期待でき、
また、結晶構造は、ITOと同様の希土類C型構造であ
り、ITOと同等の高いキャリア移動度が期待できる。
しかし、上記組成の割合をはずれると、焼成後に高い電
気伝導度を示すスピネル相以外の第2相が生成し、電気
伝導度が低下するため好ましくない。
【0010】次に、相対密度80%以上の高密度で、か
つ均一な組成をもつ本発明の複酸化物を得るためには、
平均粒径1μm以下、純度99.99%以上の原料酸化
物を用い、ボールミル等で混合し、成形後、500〜1
000℃で仮焼し、さらに1100〜1500℃の温度
範囲で大気中で焼結処理する。混合は、湿式ボールミル
が望ましく、また、焼成温度範囲をはずれると、固相反
応が十分進行しないか、もしくは導電性を妨げる第2相
が生成するため好ましくない。
【0011】また、大気焼成後、さらにキャリア注入を
注入するため、還元性雰囲気中、300〜1200℃の
温度範囲で1〜24時間アニールする必要がある。この
ときの酸素分圧は、10-4〜10-21 atmであり、窒
素と水素の混合ガス中で処理する。
【0012】一方、上記酸化物による成膜については、
酸化インジウムを主成分に用いていることから、ITO
と同等の良好なパターニング性を与えるものである。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに説明
するが、かかる実施例により限定されるものではない。
【0014】実施例 1 平均粒径1μm以下、純度99.99%の酸化インジウ
ム粉末と酸化アンチモン粉末をモル比で、3:1になる
ように秤量し、エタノール溶媒中で湿式ボールミル混合
した。さらに、得られたスラリーを60℃、24時間乾
燥後、アルミナるつぼ中で 500℃、5時間仮焼し
た。仮焼後の前駆体を再びエタノール溶媒中で湿式ボー
ルミル粉砕し、乾燥後、成型バインダとしてPVAを2
重量%添加した。
【0015】その後、150μmアンダーに整粒し、φ
15mm×3mmtのサイズで一軸成型およびラバープ
レス(2t/cm2 )し、成型後のグリーンディスク
を、1250℃、5時間大気中で焼成した。以上のよう
にして調製した焼結体は、粉末X線回折法による解析の
結果、希土類C型相のみが認められ、希土類C型相以外
の第2相は認められなかった。
【0016】実施例 2 実施例1と同様にして調製した焼結体を、大気圧、窒素
気流中で1000℃、10時間アニール処理を行った。
なお、アニール後の焼結体の結晶構造に変化は無かっ
た。
【0017】実施例 3 平均粒径1μm以下、純度99.99%の酸化ガリウム
粉末と酸化アンチモン粉末をモル比で、3:1になるよ
うに秤量し、エタノール溶媒中で湿式ボールミル混合し
た。さらに、得られたスラリーを60℃、24時間乾燥
後、アルミナるつぼ中で、500℃、5時間仮焼した。
仮焼後の前駆体を再びエタノール溶媒中で湿式ボールミ
ル粉砕し、乾燥後、成型バインダとしてPVAを2重量
%添加した。
【0018】その後、150μmアンダーに整粒し、φ
15mm×3mmtのサイズで一軸成型およびラバープ
レス(2t/cm2 )し、成型後のグリーンディスク
を、1250℃、5時間大気中で焼成した。以上のよう
にして調製した焼結体は、粉末X線回折法による解析の
結果、希土類C型相のみが認められ、希土類C型相以外
の第2相は認められなかった。
【0019】比較例1 平均粒径1μm以下、純度99.99%の酸化インジウ
ム粉末と酸化スズ粉末をモル比で、0.9:0.1にな
るように秤量し、エタノール溶媒中で湿式ボールミル混
合した。さらに、得られたスラリーを60℃、24時間
乾燥後、アルミナるつぼ中で、1000℃、5時間仮焼
した。仮焼後の前駆体を再びエタノール溶媒中で湿式ボ
ールミル粉砕し、乾燥後、成型バインダとしてPVAを
2重量%添加した。
【0020】その後、150μmアンダーに整粒し、φ
15mm×3mmtのサイズで一軸成型およびラバープ
レス(2t/cm2 )し、成型後のグリーンディスク
を、1400℃、5時間大気中で焼成した。以上のよう
にして調製した焼結体は、粉末X線回折法による解析の
結果、酸化インジウム相のみが認められ、酸化インジウ
ム相以外の第2相は認められなかった。
【0021】〔物性評価〕本発明における可視光透過性
の評価方法については、試料が多結晶セラミックスであ
るため、透過率測定と等価である拡散反射率測定法を採
用した。ここで、測定試料は上記の実施例で調製した焼
結体を粉砕し、φ25mm×3mmtのサイズに一軸成
型したものを用いた。
【0022】また、標準白色試料には、純度99.99
%のMgO粉末を上記と同様の方法で成型したものを用
いた。一方、電気伝導度測定は、上記の実施例で調製し
た焼結体を、ダイヤモンドカッターにて直方体に切り出
し、電圧および電流電極を取り付けた素子を用いた、通
常の直流4端子法を採用した。
【0023】表1に本発明における実施例および比較例
で調製した複酸化物の拡散反射率測定結果を示した。表
1から明らかなように、本発明の複酸化物は、従来材料
であるITO(比較例1)と比較して、全体に反射率、
すなわち可視光透過性が非常に高く、とくに可視域短波
長側での吸収が顕著に少ないことがわかる。
【0024】
【表1】
【0025】表2に本発明の実施例で調製した酸化物
の、−40℃、室温(25℃)、100℃での電気伝導
度を示した。ここで、各酸化物は、ITOと同等の良好
な電気伝導性を示していることがわかる。
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】本発明の複酸化物は、ITOと同等の高
い電気伝導性を示しながらも、従来材料と比較して透明
性、とくに可視域短波長側での飛躍的な向上、および材
料コスト低減を与えるものである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複酸化物中の酸化ガリウムと酸化アンチ
    モンとのモル比の割合が、3:(1+X)(但し、−
    0.3≦X≦0.3)であることを特徴とする透明導電
    性酸化物材料。
  2. 【請求項2】 還元性雰囲気中、300〜1200℃の
    温度範囲で、酸素分圧10-4〜10-21 atmでアニー
    した複酸化物であることを特徴とする請求項記載の
    透明導電性酸化物材料。
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