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JPH08261536A - 密閉空間における基材又は基板表面の接触角増加防止方法と装置 - Google Patents

密閉空間における基材又は基板表面の接触角増加防止方法と装置

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Publication number
JPH08261536A
JPH08261536A JP7087682A JP8768295A JPH08261536A JP H08261536 A JPH08261536 A JP H08261536A JP 7087682 A JP7087682 A JP 7087682A JP 8768295 A JP8768295 A JP 8768295A JP H08261536 A JPH08261536 A JP H08261536A
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JP
Japan
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substrate
contact angle
gas
space
air
Prior art date
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Application number
JP7087682A
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JP3141341B2 (ja
Inventor
Toshiaki Fujii
敏昭 藤井
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Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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Publication date
Application filed by Ebara Corp filed Critical Ebara Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粒子状物質及びガス状有害成分を効果的に除
去する密閉空間における基材又は基板表面の接触角増加
防止方法及び装置を提供する。 【構成】 密閉空間における基材又は基板表面の接触角
の増加を防止する装置において、基材又は基板を収納す
る密閉空間Aと、気体中の微粒子をクラス10以下とな
るまで除去するための除塵手段5及び非メタン炭化水素
濃度を0.2ppm以下となるまで除去するための吸着
手段4を有する気体清浄化装置Bと、密閉空間内の気体
を前記密閉空間Aと気体清浄化装置Bの間で循環させる
気体循環手段Cとを備えたこととしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空間中の基材又は基板
表面の汚染を防止する方法及び装置に係り、特に半導体
製造や液晶製造などの先端産業における原材料、半製
品、製品の基材や基板表面の汚染防止に関する。本発明
の適用分野は例えば、(1)半導体製造工程におけるウ
エハの汚染防止、(2)液晶製造工程におけるガラス基
板の汚染防止、(3)精密機械製造工程における基材の
汚染防止、である。本発明の汚染防止方法及び装置の適
用箇所の例としては、半導体製造工場、液晶製造工場、
精密機械製造工場などにおけるクリーンルーム内の空
間、例えば全キャビネット、クリーンボックス、貴重品
の保管庫、ウエハ保管庫、液晶保管庫、貴重品の密閉搬
送空間がある。
【0002】
【従来の技術】従来の技術を、半導体製造工場における
クリーンルームの空気清浄を例にとり、以下説明する。
クリーンルームにおいては、微粒子(粒子状物質)や、
自動車の排気ガスなどに起因する空気中のメタン以外の
極低濃度の炭化水素(HC)などのガス状物質が汚染物
質として問題となる。特にHCはガス状有害成分として
通常の空気(室内空気及び外気)中の極低濃度のものが
汚染をもたらすので、除去する必要がある。また、クリ
ーンルームにおける作業で生じる各種の溶剤(アルコー
ル、ケトン類など)も汚染物質として問題となる。
【0003】すなわち、上述の汚染物質(微粒子及びガ
ス状有害成分)がウエハ、半製品、製品の基板表面へ沈
着すれば基板表面が破損しやすくなり、半導体製品の生
産性(歩留り)を低下させる原因となるため、汚染物質
の除去が必要である。微粒子とガス状物質はともに基板
表面の接触角を増大させるが、特に通常のクリーンルー
ム内ではHCが接触角を増大させる傾向が高い。ここ
で、接触角とは水によるぬれの接触角のことであり、基
板表面の汚染の程度を示すものである。すわなち、基板
表面に疎水性(油性)の物質が付着すると、その表面は
水をはじき返してぬれにくくなる。すると基板表面と水
滴との接触角は大きくなる。従って接触角が大きいと汚
染度が高く、逆に接触角が小さいと汚染度が低い。
【0004】従来のクリーンルームの空気浄化方法ある
いはそのための装置には、大別して、(1)機械的ろ過
方法(HEPAフィルターなど)、(2)静電的に微粒
子の捕集を行う、高電圧による荷電あるいは導電性フィ
ルターによるろ過方式(HESAフィルターなど)、が
ある。これらの方法は、いずれも微粒子の除去を目的と
しており、メタン以外の炭化水素(非メタンHC)のよ
うな、接触角を増大させるガス状の汚染物質の除去に対
しては効果がない。一方、ガス状の汚染物質であるHC
の除去法としては、燃焼分解法、O3 分解法などが知ら
れている。しかし、これらの方法は、クリーンルームへ
の導入空気中に含有する極低濃度のHCの除去には効果
がない。
【0005】また、HC以外のガス状有害成分として
は、SOx、NOx、HCl、NH3などがあり、これ
らの除去法としては、適宜のアルカリ性物質や酸性物質
を用いた中和反応や酸化反応を利用する方法などが知ら
れている。しかし、これらの方法は、やはり成分濃度が
クリーンルームへの導入空気中に含有するような極低濃
度の場合には、効果が少ない。本発明者らは、基材又は
基板表面の汚染を防止する方法及び装置として、上記接
触角の増大を防止するために吸着材や吸収材などを用い
る方法及び装置を、すでに提案した(特願平3−341
802号、特願平4−180538号、特願平5−14
5073号)。これらの方法及び装置は適用分野によっ
ては有効であるが、適用分野、装置の種類によっては更
に実用性を増すために一層の改善を行う必要がある。
【0006】すなわち、半導体製品の生産性を向上させ
るためには粒子状物質及び接触角を増大させるガス状有
害成分を、適用分野、装置の種類によっては更に好適に
除去する必要がある。本発明者らが、すでに提案した公
知の技術を図面を用いて説明する。図2は、本発明者ら
がすでに提案した方法を半導体製造工場におけるエアー
ナイフ用の供給空気の浄化に適用した例である。図2に
おいて、1はクラス10000のクリーンルームであ
り、空気2が、除湿器3、接触角を増加させるガス状有
害成分(本例では主としてHC)を吸着する吸着材4、
及び除塵フィルタ5よりなる汚染防止装置6によって、
クリーンルーム1内で処理される。空気7は装置6を通
過した後には、除塵されてかつガス状有害成分が除去さ
れた清浄な空気となっていて、ウエハ(基板)を洗浄す
るためのエアーナイフ装置8へ供給される。
【0007】以下、図2を詳細に説明する。クリーンル
ーム1内に入る前の外気9は、まず粗フィルタ10と空
気調和器11で処理される。次いで空気はクリーンルー
ム1に入る際にHEPAフィルタ12によって除塵され
て、極低濃度のHCが共存するクラス10000の濃度
の空気13となる。すなわち、主に自動車から発生する
極低濃度のHCは粗フィルタ10、空気調和器11、及
びHEPAフィルタ12では除去されないため、クリー
ンルーム1内に導入されてしまう。空気13中のHCの
濃度は非メタンHCで0.5〜0.8ppmである。水
分(RH40〜60%)、微粒子(クラス1000
0)、及び極低濃度のHCを含むクリーンルーム1内の
空気2は、まず除湿器(除湿装置)3によって水分が一
定濃度以下になるように除湿される。本例の除湿器は電
子除湿方式によるもので、クリーンルーム1内の上記湿
度(RH40〜60%)が30%以下になるように運転
される。除湿後の空気は、次いでHC吸着材すなわちガ
ス吸着除去装置4によって処理され、これにより極低濃
度のHCが除去される。
【0008】図2のように、クリーンルーム1内の被処
理空気2を、汚染防止装置6にワンパスで通して清浄化
する方法では、ワンパスで高品質空気7を得る必要があ
るので、吸着材の使用条件を最適で行う必要があるた
め、吸着材を吸着容量まで使用できないこと、吸着材の
寿命が早いこと、また、上記のようにして得られた清浄
空気7は、ワンパスで装置8の外14へ放出されてしま
うので、高品質空気7の有効活用という点で改善の余地
があった。また、このようなワンパスで処理する方法で
は、被処理空気を多量に迅速に処理する必要があるた
め、吸着材の使用条件によっては吸着材4は水分の影響
を大きく受けるので、上記のように、被処理空気2を吸
着材4で処理するに当っては、予め除湿器3により水分
濃度を30%(RH)以下に保つことが必要条件とな
る。このため、実用上の問題として、除湿器からのドレ
インの除去をより簡易に行う装置構成が望ましい等の問
題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、半導体
や液晶などの先端産業における製品の生産性を向上させ
るためには、粒子状物質及び接触角を増大させる有害成
分を効果的に十分に除去する必要がある。そこで、本発
明は、基材及び基板表面の接触角を増大させる粒子状物
質及びガス状有害成分を効果的に除去する密閉空間にお
ける接触角の増加防止方法と装置を提供することを課題
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、密閉空間における基材又は基板表面の
接触角の増加を防止する方法において、少なくとも炭化
水素を含む気体を、該気体中の微粒子濃度がクラス10
以下、非メタン炭化水素濃度が0.2ppm以下となる
ように除塵及び吸着処理して清浄化し、該清浄化した気
体を基材又は基板を収納する密閉空間内に通気し、清浄
化処理との間を循環させることを特徴とする密閉空間に
おける基材又は基板表面の接触角増加防止方法としたも
のである。また、本発明では、密閉空間における基材又
は基板表面の接触角の増加を防止する装置において、基
材又は基板を収納する密閉空間と、気体中の微粒子濃度
をクラス10以下となるまで除去するための吸塵手段及
び非メタン炭化水素濃度を0.2ppm以下となるまで
除去するための吸着手段を有する気体清浄化装置と、密
閉空間内の気体を前記密閉空間と気体清浄化装置の間で
循環させる気体循環手段とを備えたことを特徴とする密
閉空間における基材又は基板表面の接触角増加防止装置
としたものである。
【0011】次に、本発明を詳細に説明する。本発明
は、主として次の3つの構成、即ち、基材又は基板を収
納する密閉空間である被清浄空間部、該被清浄空間部の
気体を清浄化する気体清浄化部、及び気体を被清浄空間
部と気体清浄化部とを循環させる気体循環作動部よりな
る。本発明では、このような3つの構成で超清浄な空間
を簡便に創出し、超清浄空間を長時間維持できるように
した。まず、気体清浄化部について説明する。本発明の
気体清浄化部は、HCを含む気体中の微粒子(粒子状物
質)の除去を行う部分(除塵手段)と、HCの除去を行
う部分(HC吸着手段)とよりなる。
【0012】夫々の構成について詳細に説明する。除塵
手段は、空気中の微粒子を低濃度まで除去できるのであ
ればどのようなものでもよい。通常、微粒子を低濃度ま
で効率良く捕集する周知の除塵フィルタが用いられる。
一般に、HEPAフィルタ、ULPAフィルタ、金属製
フィルタ、静電フィルタが簡易でかつ効果的であること
から好ましい。通常、これらのフィルタの1種類又は複
数種類を適宜に組合せて用いる。微粒子の除去によっ
て、微粒子濃度をクラス10(10個/ft3 )以下、
好ましくはクラス1以下とする。ここで、クラスとは微
粒子濃度の単位であり、1ft3 中の微粒子の個数を表
す。HC吸着手段は、接触角を増大させるHC成分を吸
着除去するため、非メタンHCであるガス状有害成分を
吸着し、除去する材料を用いる。非メタンHCは、通常
の空気(室内空気及び外気)中の濃度で汚染をもたら
す。また種々の非メタンHCのうち、接触角を増大させ
る成分は基材の種類(ウエハ、ガラス材など)や基材上
の薄膜の種類・性状によって異なると考えられる。本発
明者は鋭意検討した結果、非メタンHCを指標として、
これを0.2ppm以下、好ましくは0.1ppm以下
まで除去すれば効果的であることを発見した。
【0013】吸着材としては、活性炭、シリカゲル、合
成ゼオライト、モレキュラシーブ、高分子化合物(例え
ば、スチレン系重合体、スチレン−ジビニルベンゼン共
重合体)、ガラス、フッ素化合物、金属・イオン交換体
などを用いる。ガラス材としては、酸化物ガラス系、例
えばケイ酸塩ガラス、リン酸塩ガラスが一般的である。
ケイ酸塩ガラスとしては特にホウケイ酸ガラス(主要成
分:Na2 O−B2 3 −SiO2 )が、成形が容易で
吸着効果が高く、かつ安価であることから好ましい。ま
た、ガラス表面にTi、Au、Al、Crなどの金属薄
膜を被覆して用いると、吸着効果が高くなる。フッ素化
合物としては、四フッ化樹脂、四−六フッ化樹脂、PF
A樹脂、三フッ化エチレン樹脂、四フッ化エチレン−エ
チレン共重合体、フッ化ビニリデン樹脂、フッ化ビニル
樹脂、フッ化黒鉛、テフロンなどがある。
【0014】ガラス及びフッ素化合物の使用形状は、フ
ィルタ状、繊維状、網状、球状、ペレット状、格子状、
棒状、プリーツ状などがある。一般にフィルタ状が吸着
効果が大きいので好ましい。フィルタ状で用いる場合の
成形法の例として、フッ素化合物樹脂をバインダとして
用い、繊維状のガラス材をフィルタ状に固めて用いる方
法がある。このようなフィルタ状で用いるとHCの除去
性能に除塵性能が加わるのでフィルタ構成が簡素にな
る。従ってこのような吸着材を汚染防止装置に組込むこ
とは、利用分野、装置規模、装置形状によっては好まし
い。金属としては、例えばFe、Ag、Ni、Cr、T
i、Au、Ptがあり、粉末状、板状、スポンジ状、綿
状、繊維状、あるいは適宜の担体に付加したもの、例え
ばシリカ−アルミナゲルにAgを担持したものやリン酸
ジルコニウムにAgを担持した形状が好適に使用でき
る。
【0015】イオン交換体は、基材又は基板への吸着H
Cを捕集できるものであれば何れでも良い。後記のよう
に、除去対象のHCは基材又は基板表面の種類などによ
り異なるので、予備試験や検討を行い選択して使用でき
る。イオン交換体は、周知の手段で製造した粒状、ビー
ズ状、繊維状、フィルタ状などの種々の形状のものを使
用できる。通常、圧力損失が少ないこと、捕集速度が早
いことなどから、繊維状(フィルタ状)のイオン交換繊
維が好ましい。イオン交換繊維は、本発明者らが先に提
案したものを適宜使用できる(特公平5−67325
号、特公平6−87997号各公報、特願平6−284
004号)。イオン交換繊維について説明すると、これ
は天然繊維もしくは合成繊維又は、これらの混合体等の
支持体表面に陽イオン交換体もしくは陰イオン交換体、
又は陽イオン交換基と陰イオン交換基を併有するイオン
交換体を支持させたものであり、その方法としては繊維
状の支持体に直接支持させてもよく、織物状、編物状又
は植毛状の形態にしたのち、これに支持させることもで
きる。いずれにしても最終的にイオン交換体を支持した
繊維となっていればよい。
【0016】本発明に用いる、イオン交換繊維の製法と
して、グラフト重合特に放射線グラフト重合法を利用し
て製造したイオン交換繊維が好適である。種々の材質及
び形状の素材を利用することができるからである。さ
て、前記天然繊維としては羊毛、絹等が適用でき、合成
繊維として炭化水素系重合体を素材とするもの、含フッ
素系重合体を素材とするもの、あるいはポリビニルアル
コール、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリロニト
リル、セルロース、酢酸セルロースなどが適用できる。
前記炭化水素系重合体としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリブチレン、ポリブテン等の脂肪族系重合
体、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン等の芳香族
系重合体、ポリビニルシクロヘキサン等の脂環式系重合
体あるいはこれらの共重合体が用いられる。また、前記
含フッ素系重合体としては、ポリ四フッ化エチレン、ポ
リフッ化ビニリデン、エチレン−四フッ化エチレン共重
合体、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合
体、フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体等
が用いられる。
【0017】いずれにしても、前記支持体としてはガス
流との接触面積が大きく、抵抗が小さい形状で、容易に
グラフト化が行え、機械的強度が大で、繊維くずの脱
落、発生や熱の影響が少なく酸、アルカリや溶剤の影響
が少ない材料であれば良く、使用用途、経済性、効果等
を考慮して適宜に選択出来るが通常、ポリエチレンが一
般的でありポリエチレンやポリエチレンとポリプロピレ
ンとの複合体が特に好ましい。次に、前記イオン交換体
としては、特に限定されることなく種々の陽イオン交換
体又はイオン交換体が使用できる。例えば、カチオン交
換の場合を例にとると、カルボキシル基、スルホン酸
基、リン酸基、フェノール性水酸基などの陽イオン交換
基含有体、第一級〜第三級アミノ基、第四アンモニウム
基などの陰イオン交換基含有体、あるいは上記陽及び陰
両者のイオン交換基を併有するイオン交換体が挙げられ
る。
【0018】具体的には、前記繊維上に例えばアクリル
酸、メタクリル酸、ビニルベンゼンスルホン酸、スチレ
ン、ハロメチルスチレン、アシルオキシスチレン、ヒド
ロキシスチレン、アミノスチレン等のスチレン化合物、
ビニルピリジン、2−メチル−5−ビニルピリジン、2
−メチル−5−ビニルイミダゾール、アクリロニトリル
をグラフト重合させた後、必要に応じ硫酸、クロルスル
ホン酸、スルホン酸などを反応させることにより陽又は
陰イオン交換基を有する繊維状イオン交換体が得られ
る。また、これらのモノマーはジビニルベンゼン、トリ
ビニルベンゼン、ブタジエン、エチレングリコール、ジ
ビニルエーテル、エチレングリコールジメタクリレー
ト、などの2個以上の2重結合を有するモノマーの共存
下に繊維上にグラフト重合させてもよい。
【0019】この様にして、イオン交換繊維が製造され
る。イオン交換繊維の直径は、1〜1000μm、好ま
しくは5〜200μmであり、繊維の種類、用途等で適
宜決めることが出来る。これらのイオン交換繊維の内、
陽イオン交換基と陰イオン交換基の用い方は、対象処理
気体中の被除去成分の種類や濃度によって決めることが
できる。例えば被除去成分を予め測定・評価し、それに
見合うイオン交換繊維の種類と量を用いると良い。イオ
ン交換繊維は共存するイオン性物質も捕集できるので、
利用分野によっては好ましい(特願平6−145073
号)。上記吸着材のうち、シリカゲル、合成ゼオライ
ト、高分子化合物、ガラス、フッ素化合物、金属及びイ
オン交換繊維が吸着効果が高いのでより好ましい。これ
らの吸着材は、単独で又は2種類以上を適宜組合せて使
用できる(特開平5−157284号、特開平6−32
4号各公報、特願平5−145073号)。
【0020】ここで、イオン交換体による捕集は必ずし
も吸着作用のみとは限らず、化学反応などの関与も考え
られるが、除去対象HCは極く低濃度であることなどか
ら捕集除去機構の詳細は不明であり、ここでは吸着とし
た。後述するように、接触角増大に関与するHCは複数
の種類であるので、2種類以上の吸着材を組合せて用い
ると効果的である。すなわち、通常1種類の吸着材によ
る捕集によっては接触角増大に関与する全てのHCを捕
集するには限界があるので、吸着特性の異なる吸着材
を、実験を行って適宜組合せて用いると効果的である。
また、シリコンウエハ基板やガラス基板の種類によっ
て、又は基板の表面状態によってはHCの影響の程度が
異なるのが、利用分野、装置規模、形状、装置の使用条
件、共存ガス、要求性能、経済性などにより適宜予備試
験を行って、上記吸着材の中から好適なものを選定する
ことができる。
【0021】空気中のHC成分は数百種あるいは数千種
以上の成分の混合物と言われていて、このような多種類
のHC成分のうち接触角の増大にどの成分がどの程度関
与するかは、基材や基板表面の状態にも依存すると考え
られ、十分に明らかになっていない。そのため、吸着材
による接触角の増大を防止する機構についての詳細は不
明な点が多いが、次のように考えられる。すなわち、接
触角の増大に対してはHC成分のうち特に分子量の大き
い物質や活性の高い物質の影響が大きいと推定される
が、多成分にわたって分布しているこれらの物質を1種
類の吸着材で捕集することはできない(捕集に限界があ
る)。それに対して、特性の異なる複数の吸着材を用い
ることによって効果的な捕集が可能になる。例えば基材
や基板の種類によっては、接触角の増加をもたらすHC
は、親水性と疎水性を有するので、このような場合は、
親水性と疎水性を有する吸着材を用いると効果的にな
る。
【0022】例えば、ガラス基板の場合、ガラス基板に
吸着し、接触角の増加をもたらすHCは、C16〜C20
−CO−、−COO−結合を有する高分子量のHC
(例、C16〜C20の範囲の高級脂肪酸、フタル酸エステ
ル、フェノール誘導体)である。このようなHCを捕集
除去する吸着材は親水性を有する吸着材(例、シリカゲ
ル、合成ゼオライト、モレキュラシーブ、アルミナ等)
と疎水性を有する吸着材(例、繊維状ホウケイ酸ガラス
を四フッ化樹脂をバインダとしてフィルタ状に固めたも
の等のガラスとフッ素化合物からなるもの)の組合せが
有効である(特願平5−145073号)。吸着材の使
用条件は、本発明の装置の適用分野、装置規模、形状、
要求性能などによって、適宜予備試験を行って決めるこ
とができる。装置中の被処理空気の空間速度(SV)は
通常100〜100000(h-1)、好ましくは100
〜20000(h-1)とする。接触角の増加原因は、
(1)SOx、NOx、NH3 のような有害ガス(無機
性ガス)、(2)微粒子、(3)HC(有機性ガスに大
別できるが、本発明の検討の結果、通常の空気(通常の
クリーンルームにおける環境大気))中の濃度に対する
影響では、(1)微粒子、(2)HCが大きい(特願平
3−341802号)。そこで、本発明では、この微粒
子とHCを制御して、接触角を増加防止を図るものであ
る。
【0023】次に、密閉空間である被清浄空間部につい
て説明する。この空間部は、基材、基板を収納又は処理
工程の過程で一定時間存在させる空間であり、利用分
野、装置規模、形状などにより、適宜の空間を用いるこ
とができる。例えば、ウエハのストッカでは、ウエハを
格納したウエハケースを収納できる空間である。次に、
気体を循環させる気体循環作動部について説明する。こ
の作動部は、上記した被清浄空間部の気体を、気体清浄
化部で清浄化させ循環・返送するためのものである。作
業部の部品は、汚染物質(粒子状及びガス状汚染物
質)、特に接触角を増加させるHCの発生がないもので
あれば何れでも使用できる。通常、フッ素樹脂パッキン
を用いるダイヤフラム式ポンプが好適に用いられる。
【0024】ここでの作動により、被清浄空間部での気
体は適宜の回数、気体清浄化部で繰り返し処理されるの
で、被清浄空間はクリーン度の高い超清浄空間となり、
該空間が長時間安定して維持される。被清浄空間の気体
の気体清浄部への循環は、利用分野、装置の規模、形
状、基材又は基板の種類、要求性能などにより、適宜予
備試験を行って決めることができる。例えば、半製品ウ
エハのストッカの場合、ウエハの出し入れ時に被清浄空
間の気体がほぼ完全に置換する容量(被清浄空間の容積
の5〜10倍程度)を気体清浄化部に循環処理させる。
また、通常、外部より、極微量の気体の混入があり得る
ので、ウエハの出し入れがない場合(夜間)でも数時間
毎に適宜の循環を行うのが好ましい。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されない。 実施例1 本発明の密閉空間における基材又は基板表面の接触角増
加防止を半導体工場におけるウエハストッカ(保管庫)
に適用した例を、図1に概略構成図として示す。図1に
おいて、1はクラス10000のクリーンルームであ
り、クリーンルーム1内に入る前の外気9は、まず粗フ
ィルタ10と空気調和器11で処理される。次いで空気
はクリーンルーム1に入る際にHEPAフィルタ12に
よって除塵されて、極低濃度のHCが共存するクラス1
0000の濃度の空気13となる。すなわち、主に自動
車などから発生する極低濃度のHCは粗フィルタ10、
空気調和器11、及びHEPAフィルタ12では除去さ
れないため、クリーンルーム1内に導入されてしまう。
空気13中のHCの濃度は非メタンHCで0.5〜0.
8ppmである。
【0026】クリーンルーム1内には、本発明のストッ
カ15が設置されており、原料、半製品、製品ウエハの
ストックが行われている。ストッカ15は、主に被清浄
空間部(ストック部)A、被清浄空間部Aの空気の処理
を行う気体清浄化部B、被清浄空間部Aの空気を気体清
浄化部Bに移動させ、循環処理するための気体循環作動
部Cよりなる。それぞれの部分について、以下に説明す
る。被清浄空間部Aは、ウエハのストック(保管)空間
であり、製造工程の運転状態などにより、原料、半製
品、製品のウエハがストックされる。気体清浄化部B
は、親水性吸着材4-1、疎水性吸着材4-2、除塵フィル
タ5よりなり、被清浄空間部Aの空気中に含まれる微粒
子16、接触角を増加させるHC17の捕集・除去を行
う。微粒子16、接触角を増加させるHC17を含む被
清浄空間A中の空気は循環ポンプ18で気体清浄化部B
に運ばれ、循環処理されることにより、該微粒子とHC
は捕集・除去され、接触角の増加をもたらさない超清浄
な空気(微粒子濃度クラス1以下、非メタンHC0.1
ppm以下)19がられる。
【0027】循環ポンプ18による被清浄空間部Aの空
気の気体清浄化部Bでの循環処理により、被清浄空間部
Aは超清浄な空間となる。循環ポンプ18の作動は被清
浄空間部A(ストック部)へのウエハの出し入れ直後、
すなわち、ウエハの出し入れにより、接触角を増加させ
るHCが共存するクラス10000の濃度のクリーンル
ーム内空気2がストック部Aに入るので、ウエハの出し
入れの直後に被清浄空間部Aの空気の容積の5〜10倍
量を気体清浄化部Bに循環するように行う。更に、ウエ
ハの出し入れがない場合でも(例えば夜間)、極微量の
クリーンルーム内空気2の混入を想定して、数時間に一
度程度同様に循環処理を行う。20は、そのような間欠
運転を行うための自動運転用のタイマーである。このよ
うにして、被清浄空間部Aは超清浄な空間が簡便に創出
され、長時間安定に維持される。21は、循環ポンプ1
8から粒子状物質などの接触角増加に影響し得る有害成
分が発生した場合に、該有害成分が被清浄空間部Aに逆
流して混入するのを防ぐためのフィルタである。
【0028】以上は、通常のクリーンルームにおける空
気中の極低濃度HCを除去する場合の本発明の態様を説
明したものである。一般に基材又は基板表面を汚染し、
接触角を増大させる原因となる物質は、(1)SOx、
NOx、HCl、NH3 のような有害ガス、(2)微粒
子、(3)HC、に大別できて、本発明者が検討した結
果、通常の空気中(通常のクリーンルームにおける環境
大気中)や半導体製造工場や液晶製造工場などのクリー
ンルームで使用されるN2 中では、接触角に対して、微
粒子とHCの影響が大きい。すなわち、一般にSOx、
NOx、HCl、NH3 は、通常の空気中の濃度レベル
では接触角の増大に対して影響が少ない。従って除塵と
HCの除去によって効果が得られる。しかしSOx等有
害ガスがクリーンルーム内又はその周辺で発生してこれ
らの濃度が高い場合はこれらガス成分の影響を受ける
し、これらの濃度が通常では影響しない程度に低い場合
であっても、基材や基板が敏感な場合や表面が特殊な状
態になっている場合(例えば基材表面に特殊な薄膜を被
覆した場合)には影響を受ける可能性がある。
【0029】このような場合、本発明者がすでに提案し
た、紫外線及び/又は放射線を有害ガスに照射してガス
を微粒子化し、この微粒子を捕集する方法と装置(特開
平4−243517号公報)、あるいは有害ガスをオゾ
ンと接触させた後、オゾン分解能及び有害物質吸着能を
もつ複合酸化物系触媒と接触させて有害ガスを捕集・除
去する方法と装置(特開平6−190236号、特開平
6−205930号各公報)を適宜に組合せて用いるこ
とができる。またこのような場合、該有害ガスの捕集を
目的とした別の周知の有害ガス除去材、例えば活性炭、
イオン交換樹脂などを適宜組合せて用いてもよい。活性
炭は、酸やアルカリなどを添着したり、周知の方法によ
って適宜改質したものを用いることができる。本実施例
では媒体が空気の場合について説明したが、窒素やアル
ゴンなど他の気体中に微粒子やガス状有害成分が不純物
として含まれる場合も、本発明を同様に実施できること
は言うまでもない。
【0030】実施例2 図1に示した本発明を用いたストッカ15に、ガラス基
材を保管し接触角の増加について調べた。また、比較の
ために、図1に示した気体清浄化部にクリーンルーム空
気2をワンパスで通し、清浄化空気を3リットルガラス
容器に収納したガラス基板上に連続的に暴露し、接触角
増加について調べた。 クリーンルームの運転条件 清浄度 : クラス10000 湿度 : 40〜50RH% 温度 : 23℃ 非メタンHC濃度 : 0.6〜0.8ppm ストッカ(被清浄空間部)容積 : 100リットル
【0031】 気体清浄化部の吸着材とSV : シリカゲル及び繊維
状のホウケイ酸ガラスを四フッ化樹脂をバインダとして
フィルタ状に固めたもの、SVはそれぞれ2000(h
-1)、10000(h-1) 循環ポンプ : ポリフルオロエチレン製ダイヤフラム
ポンプ 循環量 : 20リットル/min 循環はガラス基板の接触角の測定を行うために、測定用
ガラス基板を取り出した直後、及び3時間毎の間欠運転
を行った。 ガラス基板上の接触角の測定 : 水滴式接触角計
【0032】結 果 空気へのガラス基板の暴露時間と、測定された接触角θ
との関係を図3に示す。図3において、本発明のものは
−○−で示し、比較として行った本吸着材にクリーンル
ーム空気をワンパスで通し、該処理空気をガラス容器に
収納したガラス基板上に連続的に暴露した結果を−●−
で示す。また比較として行った循環ポンプは作動させず
(気体の清浄化部は使用しない)、同様に行った結果を
−■−で示す。用いた接触角計の接触角を検討し得る度
数(接触角の検出下限)は3〜4度であり、本発明の場
合、初期において検出限界(↓)を示した。装置の出口
での微粒子濃度はクラス10以下(測定器:光散乱式パ
ーティクルカウンター)で、非メタンHCの濃度は0.
1ppm以下(測定器:ガスクロマトグラフ)であっ
た。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果を奏す
る。 (1)被清浄空間部と気体清浄化部との間で気体を循環
させることにより、 (a)気体清浄化部で清浄化された高品質気体を被清浄
空間部で長時間にわたり活用(有効利用)できた。 (b)被清浄空間への品物の出し入れなどにより、該空
間に接触角を増加させる微粒子やガス状有害成分が侵入
した場合でも、その侵入分のみを気体清浄化部で捕集・
除去すれば良いので、効果的な処理ができるようになっ
た。 (c)被清浄空間部の気体を気体清浄化部に循環し繰り
返し処理できるので、被清浄空間部は微粒子及びガス状
有害成分が存在しない超清浄な空間となり、気体清浄化
部の負担も少ないので、長時間安定な超清浄空間が達成
できた。また、吸着材の吸着容量をほとんど全て有効利
用できた。
【0034】(d)本発明で用いる吸着材は、ワンパス
で用いると処理気体の量が多いため、水分の影響を受
け、性能劣化をもたらすが、(水分により寿命が短くな
るので、本発明者らがすでに提案しているように、30
RH%以下になるように除湿を予め行う)、本発明の構
成では、一度処理してしまうと、次には侵入分のみで良
いので、通常個別の除湿器は不用となった。 また、利用分野、装置規模(大型化)、共存ガスの条件
(水分が多い環境での使用)により、除湿器を備える場
合でも、従来のワンパスでの使用に比べ、水分の量が大
巾に少なくなるので、小型の除湿器で良く、ドレインの
量も少なく装置が小型化し、管理が容易となった。 (e)吸着材の1つとして、イオン交換体を用いること
により、本発明の接触角を増加させる成分の除去にイオ
ン性物質も同時除去できるので、利用分野が広がった。 (2)上記により、吸着材を用いる本発明の実用性が高
まった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置を用いたウエハストッカの一例を
示す概略構成図。
【図2】公知の接触角増加防止の装置の一例を示す概略
構成図。
【図3】暴露時間と接触角の関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1:クリーンルーム、2:クリーンルーム内空気、3:
除湿器、4:吸着材、4-1:親水性吸着材、4-2:疎水
性吸着材、5:除塵フィルタ、8:エアナイフ装置、
9:外気、10:粗フィルタ、11:空気調和器、1
2:HEPAフィルタ、13:空気、15:ストッカ、
16:微粒子、17:HC、18:循環ポンプ、19:
超清浄空気、20:タイマー、21:フィルタ、A:被
清浄空間部、B:気体清浄化部、C:気体循環作動部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年12月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】例えば、ガラス基板の場合、ガラス基板に
吸着し、接触角の増加をもたらすHCは、C16〜C
20の−CO−、−COO−結合を有する高分子量のH
C(例、C16〜C20の範囲の高級脂肪酸、フタル酸
エステル、フェノール誘導体)である。このようなHC
を捕集除去する吸着材は親水性を有する吸着材(例、シ
リカゲル、合成ゼオライト、モレキュラシーブ、アルミ
ナ等)と疎水性を有する吸着材(例、繊維状ホウケイ酸
ガラスを四フッ化樹脂をバインダとしてフィルタ状に固
めたもの等のガラスとフッ素化合物からなるもの)の組
合せが有効である(特願平5−145073号)。吸着
材の使用条件は、本発明の装置の適用分野、装置規模、
形状、要求性能などによって、適宜予備試験を行って決
めることができる。装置中の被処理空気の空間速度(S
V)は通常100〜100000(h−1)、好ましく
は100〜20000(h−1)とする。接触角の増加
原因は、(1)SOx、NOx、NHのような有害ガ
ス(無機性ガス)、(2)微粒子、(3)HC(有機性
ガスに大別できるが、本発明の検討の結果、通常の空
気(通常のクリーンルームにおける環境大気)中の濃度
に対する影響では、(1)微粒子、(2)HCが大きい
(特願平3−341802号)。そこで、本発明では、
この微粒子とHCを制御して、接触角を増加防止を図る
ものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉空間における基材又は基板表面の接
    触角の増加を防止する方法において、少なくとも炭化水
    素を含む気体を、該気体中の微粒子濃度がクラス10以
    下、非メタン炭化水素濃度が0.2ppm以下となるよ
    うに除塵及び吸着処理して清浄化し、該清浄化した気体
    を基材又は基板を収納する密閉空間内に通気し、清浄化
    処理との間を循環させることを特徴とする密閉空間にお
    ける基材又は基板表面の接触角増加防止方法。
  2. 【請求項2】 密閉空間における基材又は基板表面の接
    触角の増加を防止する装置において、基材又は基板を収
    納する密閉空間と、気体中の微粒子濃度をクラス10以
    下となるまで除去するための吸塵手段及び非メタン炭化
    水素濃度を0.2ppm以下となるまで除去するための
    吸着手段を有する気体清浄化装置と、密閉空間内の気体
    を前記密閉空間と気体清浄化装置の間で循環させる気体
    循環手段とを備えたことを特徴とする密閉空間における
    基材又は基板表面の接触角増加防止装置。
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JP2023510652A (ja) * 2020-01-19 2023-03-14 フーナン ユニバーシティ 密閉箱室の指定流路を有する二層密閉構造及びその密閉方法

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