JPH0826446B2 - 転がり軸受 - Google Patents
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- JPH0826446B2 JPH0826446B2 JP2127930A JP12793090A JPH0826446B2 JP H0826446 B2 JPH0826446 B2 JP H0826446B2 JP 2127930 A JP2127930 A JP 2127930A JP 12793090 A JP12793090 A JP 12793090A JP H0826446 B2 JPH0826446 B2 JP H0826446B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D9/00—Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
- C21D9/36—Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for balls; for rollers
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C8/00—Solid state diffusion of only non-metal elements into metallic material surfaces; Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive gas, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
- C23C8/80—After-treatment
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/30—Parts of ball or roller bearings
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/30—Parts of ball or roller bearings
- F16C33/58—Raceways; Race rings
- F16C33/62—Selection of substances
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- Rolling Contact Bearings (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は転がり軸受に係り、特に、自動車,農業機
械,建設機械及び鉄鋼機械等のトランスミッション,エ
ンジン用等に使用する転がり軸受の寿命向上に関する。
械,建設機械及び鉄鋼機械等のトランスミッション,エ
ンジン用等に使用する転がり軸受の寿命向上に関する。
従来、転がり軸受の寿命の低下をもたらす要因の一つ
として、軸受潤滑油中の異物混入があげられる。軸受潤
滑油中には金属の切粉,削り屑,バリ及び摩耗粉等が混
入していることが知られいる。このような異物は混入し
ている転がり軸受の使用環境下では、当該異物が転がり
軸受の軌道輪及び/又は転動体に損傷を与え転がり軸受
の寿命を低下させていた。そして、この転がり軸受の寿
命低下は、潤滑油中に異物が混入していない場合に比べ
1/10まで低下するという問題があった。
として、軸受潤滑油中の異物混入があげられる。軸受潤
滑油中には金属の切粉,削り屑,バリ及び摩耗粉等が混
入していることが知られいる。このような異物は混入し
ている転がり軸受の使用環境下では、当該異物が転がり
軸受の軌道輪及び/又は転動体に損傷を与え転がり軸受
の寿命を低下させていた。そして、この転がり軸受の寿
命低下は、潤滑油中に異物が混入していない場合に比べ
1/10まで低下するという問題があった。
また、自動車の変速機用歯車等に生じるピッチングの
ように、軸受の軌道面又は転動面が転がり疲れにより、
斑点状の微孔を生じ、転がり軸受の寿命を低下させてい
た。そこで、特開昭62−24499号及び特開平2−34766号
に開示されているように、浸炭等の熱処理により低中炭
素低合金鋼表面に球状化炭化物を析出させることで、鋼
表面の硬さを向上させ、耐ピッチング性を向上した低中
炭素低合金鋼を提供する従来例が知られている。
ように、軸受の軌道面又は転動面が転がり疲れにより、
斑点状の微孔を生じ、転がり軸受の寿命を低下させてい
た。そこで、特開昭62−24499号及び特開平2−34766号
に開示されているように、浸炭等の熱処理により低中炭
素低合金鋼表面に球状化炭化物を析出させることで、鋼
表面の硬さを向上させ、耐ピッチング性を向上した低中
炭素低合金鋼を提供する従来例が知られている。
しかしながら、前記従来例のように、前記軌道輪及び
転動体の表面硬さを向上すると異物による圧痕の付き方
は軽くなるが、その反面、当該軌道輪及び転動体の靱性
が乏しくなり潤滑油中に存在する異物により引き起こさ
れる損傷箇所からクラックが発生し、それは起点となっ
て早期にフレーキングが生じ、転がり軸受の寿命を向上
するには限界があった。
転動体の表面硬さを向上すると異物による圧痕の付き方
は軽くなるが、その反面、当該軌道輪及び転動体の靱性
が乏しくなり潤滑油中に存在する異物により引き起こさ
れる損傷箇所からクラックが発生し、それは起点となっ
て早期にフレーキングが生じ、転がり軸受の寿命を向上
するには限界があった。
そこで、本出願人が提供した特開昭64−55423号に開
示されているように、異物が混入している潤滑下で転が
り軸受を使用する場合でも、軸受の転がり表面層のCの
含有量、残留オーステナイト量、及び炭窒化物の含有量
を適性値にすることで、異物により生じる圧痕のエッジ
部における応力の集中を緩和し、クラックの発生を抑
え、転がり軸受の寿命を向上する従来例が存在する。
示されているように、異物が混入している潤滑下で転が
り軸受を使用する場合でも、軸受の転がり表面層のCの
含有量、残留オーステナイト量、及び炭窒化物の含有量
を適性値にすることで、異物により生じる圧痕のエッジ
部における応力の集中を緩和し、クラックの発生を抑
え、転がり軸受の寿命を向上する従来例が存在する。
前記特開昭64−55423号に開示されている従来例で
は、適当量の残留オーステナイトにより異物混入潤滑下
での寿命向上を図ることができるものであるが、一方
で、残留オーステナイトにより表面硬さが低下して耐疲
労性が下がるという課題があった。即ち、残留オーステ
ナイト量と表面硬さとの適性な関係についての改良の余
地があった。
は、適当量の残留オーステナイトにより異物混入潤滑下
での寿命向上を図ることができるものであるが、一方
で、残留オーステナイトにより表面硬さが低下して耐疲
労性が下がるという課題があった。即ち、残留オーステ
ナイト量と表面硬さとの適性な関係についての改良の余
地があった。
また、従来の軸受材料において、軸受寿命を向上する
上での炭化物,炭窒化物の粒径をいかなる値にすれば良
いかについての配慮がないと言う課題もあった。大型炭
化物が繰り返し応力を受けると、当該大型炭化物は疲労
起点となりクラック,フレーキングが発生するという問
題がある。
上での炭化物,炭窒化物の粒径をいかなる値にすれば良
いかについての配慮がないと言う課題もあった。大型炭
化物が繰り返し応力を受けると、当該大型炭化物は疲労
起点となりクラック,フレーキングが発生するという問
題がある。
そこで、本発明は、このような課題を解決するため
に、転がり表面層の残留オーステナイト量と表面硬さと
の最適な関係を見いだし、さらに、転がり表面層に存在
する炭化物,炭窒化物の平均粒径を最適な値にすること
で、異物混入潤滑下ばかりでなくクリーンな潤滑下で
も、従来品よりも寿命な転がり軸受を提供することを目
的とする。
に、転がり表面層の残留オーステナイト量と表面硬さと
の最適な関係を見いだし、さらに、転がり表面層に存在
する炭化物,炭窒化物の平均粒径を最適な値にすること
で、異物混入潤滑下ばかりでなくクリーンな潤滑下で
も、従来品よりも寿命な転がり軸受を提供することを目
的とする。
この目的を達成するために本発明は、軌道輪及び転動
体を備えた転がり軸受において、前記軌道輪及び転動体
の少なくとも一つが、主として、C;0.3〜0.7重量%及び
Cr;1〜3重量%を含有する合金鋼からなり、しかも浸炭
または浸炭窒化されて硬化熱処理されることにより転が
り表面層が形成されており、その転がり表面層の残留オ
ーステナイト量(γRvol%)が20〜45vol%、且つ、平
均粒径0.5〜1.5μmの微細炭化物又は炭窒化物の分散強
化により、前記転がり表面硬さ(Hv)が前記残留オース
テナイト量(γRvol%)に対し、 −4.7×(γRvol%)+920≦Hv≦−4.7×(γRvol
%)+1020 の連続的範囲にあることを特徴とする転がり軸受に係る
ものである。
体を備えた転がり軸受において、前記軌道輪及び転動体
の少なくとも一つが、主として、C;0.3〜0.7重量%及び
Cr;1〜3重量%を含有する合金鋼からなり、しかも浸炭
または浸炭窒化されて硬化熱処理されることにより転が
り表面層が形成されており、その転がり表面層の残留オ
ーステナイト量(γRvol%)が20〜45vol%、且つ、平
均粒径0.5〜1.5μmの微細炭化物又は炭窒化物の分散強
化により、前記転がり表面硬さ(Hv)が前記残留オース
テナイト量(γRvol%)に対し、 −4.7×(γRvol%)+920≦Hv≦−4.7×(γRvol
%)+1020 の連続的範囲にあることを特徴とする転がり軸受に係る
ものである。
そして、請求項(2)記載の発明は、前記合金鋼は、
前記微細炭化物又は炭窒化物の面積率が10〜20%である
ことを特徴とする。
前記微細炭化物又は炭窒化物の面積率が10〜20%である
ことを特徴とする。
更に請求孔(3)の記載の発明は、前記軌道輪及び転
動体の少なくとも一つが、イオン浸炭又はイオン浸炭窒
化されていることを特徴とする。
動体の少なくとも一つが、イオン浸炭又はイオン浸炭窒
化されていることを特徴とする。
また、請求項(4)記載の発明は、前記軌道輪及び転
動体を形成する合金鋼が、C;0.3〜0.7重量%、Cr;1〜3
重量%,Mo:0.35〜2.0重量%を含有していることを特徴
としている。
動体を形成する合金鋼が、C;0.3〜0.7重量%、Cr;1〜3
重量%,Mo:0.35〜2.0重量%を含有していることを特徴
としている。
更にまた、請求項(5)記載の発明は、前記軌道輪及
び転動体の少なくとも一つが、イオン浸炭又はイオン浸
炭窒化されていることを特徴としているものである。
び転動体の少なくとも一つが、イオン浸炭又はイオン浸
炭窒化されていることを特徴としているものである。
この発明では、炭化物形成元素を積極的に添加し、微
細炭化物の析出強化により、残留オーステナイトの存在
による表面硬さの低下を補償するものであり、しかも残
留オーステナイト量と表面硬さの関係を最適な範囲にす
ることにより、長寿命な転がり軸受を提供するというも
のである。
細炭化物の析出強化により、残留オーステナイトの存在
による表面硬さの低下を補償するものであり、しかも残
留オーステナイト量と表面硬さの関係を最適な範囲にす
ることにより、長寿命な転がり軸受を提供するというも
のである。
以下、本発明に係る合金鋼の作用及び特性値の臨界的
意義等について詳説する。
意義等について詳説する。
転がり表面層の残留オーステナイト量(γRvol%);
20〜45vol% 潤滑油中等に混入する異物により、転がり表面層に圧
痕が発生する。この圧痕のエッジ部分に発生しやすいク
ラックは、残留オーステナイトと密接な関係がある。残
留オーステナイトは、素材のC含有量により多少異なる
が、通常は軟らかくて粘い。従って、この残留オーステ
ナイトを所望の割合で転がり表面層に存在させると圧痕
のエッジ部分における応力集中を緩和することができ、
クラックの発生を抑制することができる。また、転がり
表面層における残留オーステナイトは、転動時に圧痕を
通過する部材(例えば、転動体に対して軌道輪)の相対
通過回数が所定数を過ぎると、表面に加わる変形エネル
ギーによりマルテンサイト変態し、硬化するという効果
により、異物混入潤滑下での転がり軸受の寿命を向上す
ることができる。これらの効果を最大限発揮する転がり
表面層における残留オーステナイト量は、第2図に示す
ように、20〜45vol%である。
20〜45vol% 潤滑油中等に混入する異物により、転がり表面層に圧
痕が発生する。この圧痕のエッジ部分に発生しやすいク
ラックは、残留オーステナイトと密接な関係がある。残
留オーステナイトは、素材のC含有量により多少異なる
が、通常は軟らかくて粘い。従って、この残留オーステ
ナイトを所望の割合で転がり表面層に存在させると圧痕
のエッジ部分における応力集中を緩和することができ、
クラックの発生を抑制することができる。また、転がり
表面層における残留オーステナイトは、転動時に圧痕を
通過する部材(例えば、転動体に対して軌道輪)の相対
通過回数が所定数を過ぎると、表面に加わる変形エネル
ギーによりマルテンサイト変態し、硬化するという効果
により、異物混入潤滑下での転がり軸受の寿命を向上す
ることができる。これらの効果を最大限発揮する転がり
表面層における残留オーステナイト量は、第2図に示す
ように、20〜45vol%である。
残留オーステナイト量が20vol%未満だと前記ごみ圧
痕発生の際の応力集中効果を十分発揮することができな
い。
痕発生の際の応力集中効果を十分発揮することができな
い。
また、残留オーステナイト量が45vol%を越えると応
力集中を緩和する効果は飽和し、かえって表面硬さを低
下することにより耐疲労性が低下してしまう。
力集中を緩和する効果は飽和し、かえって表面硬さを低
下することにより耐疲労性が低下してしまう。
以上により、転がり表面層の残留オーステナイト量を
20〜45vol%、好ましくは、25〜40vol%とした。
20〜45vol%、好ましくは、25〜40vol%とした。
ところで、この残留オーステナイト量は、焼入温度及
び焼入法を選択すること、マトリックスに固溶するC濃
度を調整すること等により制御可能である。
び焼入法を選択すること、マトリックスに固溶するC濃
度を調整すること等により制御可能である。
なお、本発明において、転がり「表面層」とは表面か
らある所望深さまでの範囲を言い、例えばせん断応力が
最大となる転動体平均直径の2%に対応する深さまでを
言う。
らある所望深さまでの範囲を言い、例えばせん断応力が
最大となる転動体平均直径の2%に対応する深さまでを
言う。
転がり表面層に存在する微細炭化物及び/又は炭窒化
物の平均粒径;0.5〜1.5μm 第1図の比較例範囲に示すように、残留オーステナイ
ト量(γRvol%)が増えるにしたがって、表面硬さ(H
v)が低下することがわかる。
物の平均粒径;0.5〜1.5μm 第1図の比較例範囲に示すように、残留オーステナイ
ト量(γRvol%)が増えるにしたがって、表面硬さ(H
v)が低下することがわかる。
そこで、本発明では、第1図の本発明範囲に示すよう
に、微細炭化物、炭窒化物の析出強化により残留オース
テナイト量に対する表面硬さを向上することができる。
に、微細炭化物、炭窒化物の析出強化により残留オース
テナイト量に対する表面硬さを向上することができる。
ここで、炭化物,炭窒化物の平均粒径は、0.5〜1.5μ
mである。平均粒径が0.5μm未満だと寿命向上が不十
分であり、かつ、耐磨耗性が低下する。また、平均粒径
が1.5μmを越えると、前記炭化物,炭窒化物が応力の
集中源となり、クラック等が発生し易くなり転がり軸受
の寿命を低下する。
mである。平均粒径が0.5μm未満だと寿命向上が不十
分であり、かつ、耐磨耗性が低下する。また、平均粒径
が1.5μmを越えると、前記炭化物,炭窒化物が応力の
集中源となり、クラック等が発生し易くなり転がり軸受
の寿命を低下する。
ところで、転がり表面層に含有する前記微細炭化物及
び炭窒化物の含有量は、面積比で10〜20%が望ましい。
炭化物,炭窒化物が少ないと、残留オーステナイト量の
増加に対する表面硬さの低下を補償することができな
い。一方、これらの量が多すぎると、炭化物が粗大化す
る他、マトリックスに固溶する炭素量が低下し必要な残
留オーステナイト量を確保することができない。なお、
炭化物,炭窒化物量は、炭化物形成元素量の調整,焼戻
し温度の調整等により制御可能である。
び炭窒化物の含有量は、面積比で10〜20%が望ましい。
炭化物,炭窒化物が少ないと、残留オーステナイト量の
増加に対する表面硬さの低下を補償することができな
い。一方、これらの量が多すぎると、炭化物が粗大化す
る他、マトリックスに固溶する炭素量が低下し必要な残
留オーステナイト量を確保することができない。なお、
炭化物,炭窒化物量は、炭化物形成元素量の調整,焼戻
し温度の調整等により制御可能である。
炭化物形成元素としては、Cr,Mo,V,W等公知の各種の
元素がある。(Wは窒化物も形成する)。特にCrが好ま
しい。
元素がある。(Wは窒化物も形成する)。特にCrが好ま
しい。
これらの炭化物形成元素のうち所望の一種以上を含有
することにより、各種の炭化物が発生する。
することにより、各種の炭化物が発生する。
また、炭窒化物は、浸炭に変えて浸炭窒化を行ったと
きの上記炭化物及びFe3(CN)等の窒化物を言う。
きの上記炭化物及びFe3(CN)等の窒化物を言う。
炭化物形成元素として好ましいのは、Crである。
このCrは、鋼の焼入性及び焼戻し抵抗性を向上すると
伴に、微細な炭化物を析出して合金鋼の硬さを向上する
ために必要な炭化物形成元素である。転がり表面層に析
出する炭化物を微細化するのに適したCrの含有量は、1
〜3重量%である。
伴に、微細な炭化物を析出して合金鋼の硬さを向上する
ために必要な炭化物形成元素である。転がり表面層に析
出する炭化物を微細化するのに適したCrの含有量は、1
〜3重量%である。
Cr含有量が1重量%未満の鋼に対し浸炭等の処理によ
りC濃度を高め表面硬さのみ大きくすることは可能であ
るが、これでは、炭化物の核発生が少なく炭化物が成長
しやすい巨大炭化物が発生する。
りC濃度を高め表面硬さのみ大きくすることは可能であ
るが、これでは、炭化物の核発生が少なく炭化物が成長
しやすい巨大炭化物が発生する。
第3図は、SUP9(ばね鋼材;マンガンクロム鋼…C0.6
%,Mn0.8%,Cr0.8%)を浸炭焼入した時に表層部に析出
した平均粒径5μm程度の巨大炭化物の組織の顕微鏡写
真(×400)であり、炭化物は白斑状に示されている。
写真中、白色の塊が巨大炭化物に相当する。
%,Mn0.8%,Cr0.8%)を浸炭焼入した時に表層部に析出
した平均粒径5μm程度の巨大炭化物の組織の顕微鏡写
真(×400)であり、炭化物は白斑状に示されている。
写真中、白色の塊が巨大炭化物に相当する。
Cr含有量が3重量%を越えると、素材の段階で巨大炭
化物が晶出してしまい、応力集中により寿命が低下す
る。そして、コスト的にも不利であるとともに、巨大炭
化物を微細化しようとすると炭化物をマトリックス中に
固溶して再度析出させるための熱処理,高温焼入れ等が
必要となり、熱処理生産性が低下する。
化物が晶出してしまい、応力集中により寿命が低下す
る。そして、コスト的にも不利であるとともに、巨大炭
化物を微細化しようとすると炭化物をマトリックス中に
固溶して再度析出させるための熱処理,高温焼入れ等が
必要となり、熱処理生産性が低下する。
なお、素材を作製する方法として、鋳造の他、公知の
粉末焼結等があるが、この粉末焼結は、焼結する際、素
材の段階で巨大炭化物,炭窒化物が晶出してしまうこと
がなく、好ましい方法である。
粉末焼結等があるが、この粉末焼結は、焼結する際、素
材の段階で巨大炭化物,炭窒化物が晶出してしまうこと
がなく、好ましい方法である。
その他の炭化物形成元素として、例えば、Mo;8重量%
以下、特に、2.0重量%以下,V;7重量%以下、特に、3
重量%以下,W;15.0重量%以下を必要に応じて適宜含有
することができる。
以下、特に、2.0重量%以下,V;7重量%以下、特に、3
重量%以下,W;15.0重量%以下を必要に応じて適宜含有
することができる。
そして、微細炭化物の析出に際しては、球状化焼鈍を
行っても良い。
行っても良い。
転がり表面層の硬さ(Hv);転がり表面層の残留オー
ステナイト量(γRvol%)に対し、 −4.7×(γRvol%)+920≦Hv≦−4.7×(γRvol
%)+1020 ……(1) 前記本発明では、各残留オーステナイト量に対応する
硬さが上記式(1)の範囲内で連続的な因果関係が成立
するようにした。
ステナイト量(γRvol%)に対し、 −4.7×(γRvol%)+920≦Hv≦−4.7×(γRvol
%)+1020 ……(1) 前記本発明では、各残留オーステナイト量に対応する
硬さが上記式(1)の範囲内で連続的な因果関係が成立
するようにした。
(1)の関係において、硬さが前記下限値より小さい
と、耐疲労性が低下し、異物混入潤滑下及びクリーンの
潤滑下でも寿命が低下する。一方、硬さを前記上限値よ
り大きくすることが困難である。
と、耐疲労性が低下し、異物混入潤滑下及びクリーンの
潤滑下でも寿命が低下する。一方、硬さを前記上限値よ
り大きくすることが困難である。
そこで、(1)のような関係を得たのである。
本発明に使用する合金鋼としては、低中炭素(C;0.3
〜0.7重量%)程度の肌焼鋼の他、中高炭素(C;0.7〜1.
2重量%)程度の高炭素クロム軸受鋼,高温軸受用高速
度鋼を使用することができる。
〜0.7重量%)程度の肌焼鋼の他、中高炭素(C;0.7〜1.
2重量%)程度の高炭素クロム軸受鋼,高温軸受用高速
度鋼を使用することができる。
ここで、肌焼鋼の炭素量を前記値にした理由について
説明する。
説明する。
浸炭法では、マトリックスへのカーボンの固溶はマト
リックスに最初から存在するベースカーボンと浸炭によ
りマトリックスに侵入固溶するカーンの両者により行わ
れるので均一固溶が可能である。軸受鋼の焼入れでは、
ベースカーボンがマトリックスに固溶する際のカーボン
量は0.5重量%が限度であるが、浸炭法では、固溶限度
が1重量%を越える範囲まで可能である。それによっ
て、転がり疲労による転移の移動をカーボン原子が阻止
し、転移の集積により塑性変形を防ぎ、従ってマイクロ
クラックの発生を遅延させ、転がり軸受の長寿命及び高
信頼性が達成できる。
リックスに最初から存在するベースカーボンと浸炭によ
りマトリックスに侵入固溶するカーンの両者により行わ
れるので均一固溶が可能である。軸受鋼の焼入れでは、
ベースカーボンがマトリックスに固溶する際のカーボン
量は0.5重量%が限度であるが、浸炭法では、固溶限度
が1重量%を越える範囲まで可能である。それによっ
て、転がり疲労による転移の移動をカーボン原子が阻止
し、転移の集積により塑性変形を防ぎ、従ってマイクロ
クラックの発生を遅延させ、転がり軸受の長寿命及び高
信頼性が達成できる。
前記浸炭又は浸炭窒化による表面硬化を行う際に、C
の含有量が0.3重量%未満であると、本発明の目的とす
る表面硬さを得るためには、浸炭又は浸炭窒化により前
記肌焼鋼に侵入するC量又はN量を多くしなければなら
ない。このため、浸炭,浸炭窒化熱処理時間が長くな
り、熱処理生産性が低下する。また、コア(芯部)の硬
さが不足して、コアが塑性変形し転がり軸受の寿命を低
下する。
の含有量が0.3重量%未満であると、本発明の目的とす
る表面硬さを得るためには、浸炭又は浸炭窒化により前
記肌焼鋼に侵入するC量又はN量を多くしなければなら
ない。このため、浸炭,浸炭窒化熱処理時間が長くな
り、熱処理生産性が低下する。また、コア(芯部)の硬
さが不足して、コアが塑性変形し転がり軸受の寿命を低
下する。
逆に、Cの含有量が0.7重量%を越えると、浸炭又は
浸炭窒化により前記肌焼鋼に侵入するC量,N量が少なく
なる。このため、前記肌焼鋼に侵入固溶するC,Nの割合
が低下し不均一固溶状態となり、この部分が応力集中源
となってしまい、転がり軸受の寿命が低下してしまう。
以上より、前記軌道輪及び転動体の少なくとも一つに使
用する肌焼鋼のC含有量を0.3〜0.7重量%にすることが
望ましい。
浸炭窒化により前記肌焼鋼に侵入するC量,N量が少なく
なる。このため、前記肌焼鋼に侵入固溶するC,Nの割合
が低下し不均一固溶状態となり、この部分が応力集中源
となってしまい、転がり軸受の寿命が低下してしまう。
以上より、前記軌道輪及び転動体の少なくとも一つに使
用する肌焼鋼のC含有量を0.3〜0.7重量%にすることが
望ましい。
次に本発明の実施例について、説明する。
鋳造により第1表に示すような組成の鋼を材料とする
試験片1〜5及び、SCR420,SCM420,SUP9等の鋼種を用い
た試験片6〜27について、浸炭の熱処理を行い、その
後、各試験片1〜27の残留オーステナイト量,炭化物の
平均粒径,表面硬さを測定した。尚、残留オーステナイ
ト量はX線分析法によって行い、炭化物の平均粒径の測
定は顕微鏡法によった。
試験片1〜5及び、SCR420,SCM420,SUP9等の鋼種を用い
た試験片6〜27について、浸炭の熱処理を行い、その
後、各試験片1〜27の残留オーステナイト量,炭化物の
平均粒径,表面硬さを測定した。尚、残留オーステナイ
ト量はX線分析法によって行い、炭化物の平均粒径の測
定は顕微鏡法によった。
各試験片1〜27について残留オーステナイト量,炭化
物の平均粒径,表面硬さを第2表及び第1図に示す。
尚、第2表において、試験片1〜5はこれらの特性値の
全てが本発明の範囲にある発明鋼であり、試験片6〜25
は、残留オーステナイト量に対する表面硬さの範囲が本
発明の下限値未満であり、且つ、炭化物粒径が本発明範
囲外及び残留オーステナイト量が本発明範囲外の少なく
とも一つに該当する比較例鋼である。試験片26,27は、
表面硬さと残留オーステナイト量が本発明の範囲内であ
るが、炭化物平均粒径が本発明の範囲外となる比較例鋼
である。
物の平均粒径,表面硬さを第2表及び第1図に示す。
尚、第2表において、試験片1〜5はこれらの特性値の
全てが本発明の範囲にある発明鋼であり、試験片6〜25
は、残留オーステナイト量に対する表面硬さの範囲が本
発明の下限値未満であり、且つ、炭化物粒径が本発明範
囲外及び残留オーステナイト量が本発明範囲外の少なく
とも一つに該当する比較例鋼である。試験片26,27は、
表面硬さと残留オーステナイト量が本発明の範囲内であ
るが、炭化物平均粒径が本発明の範囲外となる比較例鋼
である。
次に浸炭方法の一例について説明する。浸炭として
は、イオン浸炭を行った。イオン浸炭における、昇温,
クリーニング,浸炭,拡散,焼入,焼戻しの各々の工程
における条件は以下の通りである。
は、イオン浸炭を行った。イオン浸炭における、昇温,
クリーニング,浸炭,拡散,焼入,焼戻しの各々の工程
における条件は以下の通りである。
昇温;真空度0.01Torr,950℃まで1.5時間行う。
クリーニング:真空度1.3Torr,950℃で0.33時間行う。
この時、100V,2Aでグロー放電する。ガスとしてAr;2.5l
/分,H2;1.0l/分を使用する。
この時、100V,2Aでグロー放電する。ガスとしてAr;2.5l
/分,H2;1.0l/分を使用する。
浸炭;真空度2.0Torr,950℃3時間行う。浸炭ガスとし
てC3H8;0.6/分を使用する。
てC3H8;0.6/分を使用する。
拡散;950℃×1時間 焼入れ;60℃×0.25時間,油焼入れ 焼戻し;180℃×2時間 次に、このようにして得られた各試験片について複数
の円板状材料を作成し、『特殊鋼便覧』(第1版,電気
製鋼研究所編,理工学社 1969年5月25日)第10〜21頁
記載のスラスト形軸受鋼試験機を用してスラスト寿命試
験を行なった。試験条件は次の通りである。
の円板状材料を作成し、『特殊鋼便覧』(第1版,電気
製鋼研究所編,理工学社 1969年5月25日)第10〜21頁
記載のスラスト形軸受鋼試験機を用してスラスト寿命試
験を行なった。試験条件は次の通りである。
N=1000rpm Pmax=500kg f/mm2 潤滑油 ♯68タービン油 この寿命試験においては、ゴミとして、硬さHv=870
のFe3C系粉(径74〜147μm)を用し、潤滑油中に300pp
m混入した。
のFe3C系粉(径74〜147μm)を用し、潤滑油中に300pp
m混入した。
尚、本試験に際して、各試験片についてその10%に顕
微鏡又は肉眼で試験できるクラック,フレーキングが発
生した時点を寿命(L10寿命)と判定し、この時点迄の
累積回転数をもって寿命の定量的表現とした。
微鏡又は肉眼で試験できるクラック,フレーキングが発
生した時点を寿命(L10寿命)と判定し、この時点迄の
累積回転数をもって寿命の定量的表現とした。
寿命試験の結果は、前記第2表及び第2図に示した。
第1図は、残留オーステナイト量と表面硬さとの関係
を示したもので、図中の番号が試験片の各番号に対応す
る。そして、第2図は、残留オーステナイト量と寿命と
の関係を示したもので、図中の番号が試験片の各番号に
対応する。
を示したもので、図中の番号が試験片の各番号に対応す
る。そして、第2図は、残留オーステナイト量と寿命と
の関係を示したもので、図中の番号が試験片の各番号に
対応する。
第1,2図及び第2表から分かるように、試験片6〜27
と比較して、残留オーステナイト量、この残留オーステ
ナイト量に対する表面硬さ、及び炭化物の平均粒径が本
発明の範囲にある試験片1〜5では、良好な寿命となっ
ていることが分かる。
と比較して、残留オーステナイト量、この残留オーステ
ナイト量に対する表面硬さ、及び炭化物の平均粒径が本
発明の範囲にある試験片1〜5では、良好な寿命となっ
ていることが分かる。
本実施例では、第1表に示すような組成の鋼を材料と
する試験片1〜5を用いたが、この成分は一例であり、
これに限らず、他の成分組成の鋼を用いても良い。
する試験片1〜5を用いたが、この成分は一例であり、
これに限らず、他の成分組成の鋼を用いても良い。
なお、本実施例では、浸炭方法としてイオン浸炭を行
ったが、これに限らずガス浸炭等を行っても良い。ま
た、浸炭に変えて浸炭窒化を用いてもよいことは勿論で
ある。
ったが、これに限らずガス浸炭等を行っても良い。ま
た、浸炭に変えて浸炭窒化を用いてもよいことは勿論で
ある。
なおまた、本発明における軌道輪は、軸受部品として専
用の内輪及び外輪のみに限定されるものではなく、たと
えばスラスト針状ころ軸受のように専用の内輪又は外輪
を省略して、軸又はハウジングが夫々内輪又は外輪とし
ての機能を兼用する場合も含まれるものであることは云
うまでもない。
用の内輪及び外輪のみに限定されるものではなく、たと
えばスラスト針状ころ軸受のように専用の内輪又は外輪
を省略して、軸又はハウジングが夫々内輪又は外輪とし
ての機能を兼用する場合も含まれるものであることは云
うまでもない。
本発明によれば、炭化物形成元素を積極的に添加し、
微細炭化物の析出強化により、残留オーステナイトの存
在による状面硬さの低下を補償するものであり、しかも
残留オーステナイト量と表面の硬さの関係を最適な範囲
にすることにより、異物混入潤滑下ばかりでなく、クレ
ーンな潤滑下でも長寿命な転がり軸受を提供することが
できるという効果を達成することができる。
微細炭化物の析出強化により、残留オーステナイトの存
在による状面硬さの低下を補償するものであり、しかも
残留オーステナイト量と表面の硬さの関係を最適な範囲
にすることにより、異物混入潤滑下ばかりでなく、クレ
ーンな潤滑下でも長寿命な転がり軸受を提供することが
できるという効果を達成することができる。
第1図は、残留オーステナイト量と表面硬さとの特性
図、第2図は、残留オーステナイト量と応力繰り返し数
との特性図、第3図は、SUP9の組織の顕微鏡写真を示
す。
図、第2図は、残留オーステナイト量と応力繰り返し数
との特性図、第3図は、SUP9の組織の顕微鏡写真を示
す。
Claims (5)
- 【請求項1】軌道輪及び転動体を備えた転がり軸受にお
いて、前記軌道輪及び転動体の少なくも一つが、主とし
て、C;0.3〜0.7重量%及びCr;1〜3重量%を含有する合
金鋼からなり、しかも浸炭または浸炭窒化されて硬化熱
処理されることにより転がり表面層が形成されており、
その転がり表面層の残留オーステナイト量(γRvol
%)が20〜45vol%、且つ、平均粒径0.5〜1.5μmの微
細炭化物又は炭窒化物の分散強化により、前記転がり表
面硬さ(Hv)が前記残留オーステナイト量(γRvol
%)に対し、 −4.7×(γRvol%)+920≦Hv≦−4.7×(γRvol
%)+1020 の連続的範囲にあることを特徴とする転がり軸受。 - 【請求項2】前記合金鋼は、前記微細炭化物又は炭窒化
物の面積率が10〜20%であることを特徴とする請求項
(1)記載の転がり軸受。 - 【請求項3】前記軌道輪及び転動体の少なくとも一つ
が、イオン浸炭又はイオン浸炭窒化されていることを特
徴とする請求項1記載の転がり軸受。 - 【請求項4】前記軌道輪及び転動体を形成する合金鋼
が、C;0.3〜0.7重量%,Cr;1〜3重量%,Mo;0.35〜2.0重
量%を含有している請求項1記載の転がり軸受。 - 【請求項5】前記軌道輪及び転動体の少なくとも一つ
が、イオン浸炭又はイオン浸炭窒化されていることを特
徴とする請求項4記載の転がり軸受。
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US07/699,901 US5137375A (en) | 1990-05-17 | 1991-05-14 | Rolling bearing |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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---|---|
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JPH0826446B2 true JPH0826446B2 (ja) | 1996-03-13 |
Family
ID=14972156
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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