JPH08257031A - フィルター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は，血栓移動防止用フィルターに関
するものである。 【構成】 任意の数の任意の形状の線材を任意の角度で
設けたフィルター。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は，血栓移動防止用フィ
ルターに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の技術としては，フィルター導入用
カテーテルを目的部位に留置，導入用カテーテル内腔に
フィルター本体を挿入し，押し出し用ガイドワイヤー，
又は押し出し用カテーテルにて，カテーテル先端より本
体を押し出す手段で，本体はバトミントンのシャトル形
状でシャトルの外側に移動防止用のつめが設けてあるも
のが知られている。（例えば，日本医放会誌第５１第７
号７２Ｐ〜７４Ｐ参照） もう一つの技術としては，図２２の如く２つのＶ字型フ
ィルターシャフト（４）の一端に鳥を捕獲するネット状
の繊維（５）を固着しＶ字フィルターシャフト（４）の
部分に，移動防止用のつめ（６）を設け血管内に留置す
る技術が知られている。（例えば，ＪｏｕＮＡＬ ｏｆ
ＶＡｓｃｕＬＡｒ ｓｕｒｇｅｒｙ，１（１９８４）
４９８−５０１参照）

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の技術には，次の
ような欠点があった。 イ）形状がシャトル状であるため血管内で固定しにく
く，患者の体位により簡単に傾き血栓を通しやすい。 ロ）体内に挿入時大径のカテーテルを用いてフィルター
を挿入するため血管損傷が大きい。 ハ）フィルター本体が溶接により組み立ててあるため，
長期に挿入中，本体が折れやすい。

【０００４】後者の技術に関して， ニ）フィルターをカテーテルの先端より押し出しガイド
ワイヤーにて，血管内でネットの形状を作る方法なので
時間がかかり煩雑である。 ホ）一度血管内に挿入留置すると，回収用又は修正用の
リングと金属糸がないため回収位置の修正ができない。 ヘ）ガイドワイヤー操作にて，ネットを作る方法なので
熟練者でないとネットの留置形状にムラができる。 本発明は以上の欠点をなくすために発明されたものであ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】任意の形状の線材を図１
如く組み合せ接触部にて溶接する。次に図３の如く線材
の接触部に補強部を取り付ける。次にフィルターに図４
の如く捕捉部を取り付ける。

【０００６】また，前記フィルターに図８の如くリング
及びワイヤを設ける。

【０００７】また，前記フィルターにストッパーを設け
る。

【０００８】また，線材を図２の如く波形に曲げ，線材
の一端ともう一端を固着する。次に図５の如く線材の内
方に捕捉部を設ける。

【０００９】

【作用】以上の如き構成であるため，体外より体内へシ
ースを挿入し，目的の部位にてシースを静止させる。次
にシースの挿入口より図６の如く外径を縮少させたフィ
ルター１３を，シース内腔に挿入する。次に，シース挿
入口より押カテーテルを挿入しフィルター１３を移動さ
せ図７の如くシース先端より押し出す。ここで線材が，
もとの形にもどり血管内に留置される。

【００１０】もし，留置したフィルター１３の回収又は
位置修正する時は，図１０の如くフィルターの末端の回
収部のワイヤにフックを掛け体外方向へ引くとフィルタ
ー１３の末端は縮少しシース内腔に引き入れることがで
き体外へ除去できる。また，フィルター１２を使用する
時も，フィルター１３と同様に，シースの挿入口よりフ
ィルター１２の外径を縮少させシース内腔に挿入し，挿
入カテーテルによってシース先端より押し出しす。フィ
ルター１２は押し出された位置にて原型にもどり図９の
如く血管内に留置される。

【００１１】

【実施例】本発明を図によって細説すれば，図１の如く
線材１Ａを線材１Ｂと４５°の角度にて，組み合せ線材
１Ｃを，線材１Ａ及び線材１Ｂと組み合せる。次に線材
１Ａ線材１Ｂ線材１Ｃの接触部を溶接したものである。

【００１２】本発明を使用する時には，体外より体内血
管の目的の部位にシース先端を留置し，シース末端開口
部よりフィルター１３の径を縮少させシースに挿入させ
る。次に，押カテーテルにて，フィルター１３を図７の
如くカテーテルより押し出しフィルター１３の径を拡大
させ血管内にフィルター１３を留置する。

【００１３】線材１，２，３の材質はステンレス合金，
チタン合金などの合金が望ましい。太さは０．３ｍｍ〜
０．５ｍｍが望ましい。線材の長さは４ｃｍ〜５ｃｍが
望ましい。

【００１４】線材の接着角度は，４５°が望ましいが血
管により任意選んで良い。線材の必要数は任意で良い。

【００１５】線材の形状は棒状でも良いが，弓状の型状
も使用可能である。

【００１６】また，図１１の如く線材の一部を曲げても
良い。本発明の目的を達成する形状であれば形状は問わ
ない。

【００１７】また，図１３の如くフィルター１３の末端
部分にリングを，作ることができる。

【００１８】捕捉部は図４の如く線材を任意の形状に作
っても良いが，図１４の如く網状でも良い。捕捉部の材
質は合金線が望ましい。本発明の目的を達成する捕捉部
の形状及び材質であれば形状及び材質は問わない。

【００１９】接触部は溶接によって固着することができ
るが，図１３の如く管材を用い補強部とすることができ
る。本発明の目的を達成する補強方法及び材質であれば
補強方法及び材質は問わない。

【００２０】ストッパの形状は図１２の如く線材の端を
フック状に，加工し作ることができるが，図１３の如く
線材の端を曲げリングを作ることができる。

【００２１】前記リングに図１６の如くワイヤを通し回
収部とすることができる。

【００２２】また，図１５の如くフィルター１３の一端
を，うずまき状に加工することができる。

【００２３】図１７または図８の如く回収部は，線材の
部分にリングを設け作ることができ，ワイヤをリングに
通すことができる。

【００２４】図１０の如く回収部は，拡大したフィルタ
ーを収縮させることができるもので，リングとワイヤに
よって行なうことが可能である。

【００２５】また本発明の目的を達する回収部の形状で
あれば形状は問わない。

【００２６】実施例２を図によって細説すれば，図２の
如く線材を三角波状に加工し線材の１端ともう一端を溶
接しつなぐ。次に，図５の如く捕捉部を線材の内方へ取
り付ける。

【００２７】これを使用する時は，目的の部位に留置し
たシースの末端よりシース内腔へ，フィルター１２の外
径を縮少させフィルター１２を挿入する。次に，シース
の末端より押カテーテルをシース内腔へ押入しシース先
端方向へ押す。

【００２８】するとフィルターには，シースより押し出
され血管内にて拡大し捕捉部が閉じ図９の如く留置され
る。

【００２９】捕捉部２の形状はフィルター１２の内方に
図５の如く捕捉部の形状は一端のピークよりもう一端の
ピークへ取り付けることがきできる。

【００３０】捕捉部の材質及び型状は白金合金線，ステ
ンレス合金などの合金線が望ましいが本発明の目的を達
する形状及び材質であれば良い。

【００３１】また，図１８の如くフィルターの一端にあ
るピークのみを利用しても，捕捉部は作ることができ
る。図１８は６ピークを持つフィルターである。捕捉部
は複数カ所作ることもできる。

【００３２】また，図１９の如く捕捉部は，線材を，任
意の形状に作っても良い。

【００３３】また，図１９の如くピークを，リング加工
することができる。

【００３４】線材の材質は，ステンレス合金，チタン合
金などの合金等が望ましい。線材の直径は０．２ｍｍ〜
０．８ｍｍが望ましい。フィルターの径は３０ｍｍ〜４
０ｍｍが望ましく，長さは１０ｍｍ〜５０ｍｍが望まし
い。

【００３５】また，フィルター１２には，図２０の如く
ストッパーを作ることができる。ストッパーは，フック
状のものが望ましい。ストッパーは本発明の目的を達成
する形状及び位置であれば良い。

【００３６】フィルター１２は，線材を加工して作られ
るが折数折角折り幅は任意でよい。

【００３７】フィルター１２は，図２１の如くフィルタ
ー１２の一端ともう一つのフィルター１２の一端を細線
によりつなぐことができる。また，溶接により，つない
でも良い。

【００３８】また図１９の如くフィルター１２には，回
収部を作ることができ。

【００３９】また，回収部はフィルター１２の回収が可
能な形状であれば形状は問わない。

【００４０】

【発明の効果】上記の如く構成すれば イ）シースより押し出すだけで，自動的に線材が血管内
にてもとの形状にもどり捕捉部が開き血栓を捕捉できる
ため手術が非常にやさしく，熟練者でなくとも使用でき
る。 ロ）シースより押し出すだけで，フィルターは血栓を捕
捉する状態となるため短時間に手術を終えることができ
る。 ハ）フィルターの両端が常に血管壁に接触しているため
安定性が良く倒れにくく，移動しにくい。 ニ）フィルターが倒れにくい構造であるため，フィルタ
ーの倒れにより血栓の通過がない。 ホ）フィルターには，回収部を作ることができるため，
回収，移動ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明フィルター側面図

【図２】三角波状線材側面図

【図３】本発明に補強部を設けた側面図

【図４】本発明に捕捉部を設けた側面図

【図５】実施例２の側面図

【図６】実施例１の外径縮少時側面図

【図７】実施例１血管内留置側面図

【図８】実施例１に補強部と回収部を設けた側面図

【図９】実施例２留置側面図

【図１０】実施例１の回収時側面図

【図１１】実施例１に曲げ部を設けた側面図

【図１２】実施例１にストッパを設けた側面図

【図１３】実施例１にリングとストッパを設けた側面図

【図１４】実施例１に捕捉部を設けた側面図

【図１５】実施例１の一端に，うずまき部を作った側面
図

【図１６】実施例１にワイヤを設けた側面図

【図１７】実施例１にリングを複数設けた側面図

【図１８】実施例２正面図

【図１９】実施例２に捕捉部を設けた側面図

【図２０】実施例２にストッパーを設けた側面図

【図２１】実施例２フィルターをつないだ留置側面図

【図２２】従来の技術留置側面図

【符号の説明】

１ 線材 １Ａ 線材 １Ｂ 線材 １Ｃ 線材 ２ 接触部 ３ 曲部 ４ Ｖ字フィルターシャフト ５ ネット状繊維 ６ つめ ７ シース ８ 押カ
テーテル ９ リング １０ ワイヤ １１ 補強
部 １２ フィルター １３ フィルター １４ 捕捉
部 １６ ストッパ １７ 血管内腔 １８ フッ
ク

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 任意の数の任意の形状の線材を任意の角
   度で設けたフィルター。
2. 【請求項２】 任意形状の捕捉部を設けた請求項１記載
   のフィルター。
3. 【請求項３】 線材の接触部に補強部を設けた請求項
   １，２記載のフィルター。
4. 【請求項４】 線材の任意の部位に任意の数任意の形状
   のストッパーを設けた請求項１，２，３記載のフィルタ
   ー。
5. 【請求項５】 線材の任意の部分に任意数，任意の型状
   の回収部を設けた，請求項１，２，３，４記載のフィル
   ター。
6. 【請求項６】 線材を波型に加工し線材の両端を固着
   し，任意の部分に任意の形状の捕捉部分を設けたフィル
   ター。
7. 【請求項７】 線材の任意の部分に任意の数ストッパを
   設けた請求項６記載のフィルター。
8. 【請求項８】 線材の任意の部分に任意の型状の回収部
   を設けた請求項６，７記載のフィルター。