JPH0821258B2 - 誘電体磁器組成物 - Google Patents
誘電体磁器組成物Info
- Publication number
- JPH0821258B2 JPH0821258B2 JP62022423A JP2242387A JPH0821258B2 JP H0821258 B2 JPH0821258 B2 JP H0821258B2 JP 62022423 A JP62022423 A JP 62022423A JP 2242387 A JP2242387 A JP 2242387A JP H0821258 B2 JPH0821258 B2 JP H0821258B2
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- dielectric constant
- dielectric ceramic
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は誘電率が高く、温度係数が小さく、良好度Q
にすぐれ、かつ絶縁抵抗の高い誘電体磁器組成物に関す
るものである。
にすぐれ、かつ絶縁抵抗の高い誘電体磁器組成物に関す
るものである。
従来の技術 従来から温度係数の小さい誘電体が、コンデンサ用素
子として要求され、誘電体磁器組成物として下記のよう
な系が知られている。
子として要求され、誘電体磁器組成物として下記のよう
な系が知られている。
MgO-TiO2-CoO系 La2O3-2TiO2-CaTiO3-2MgO-TiO2系 TiO2-BaTiO3-Bi2O3-La2O3系 SrZrO3-SrO-Nb2O5-CaTiO3系 発明が解決しようとする問題点 しかし、これらの組成は誘電率が低く、また、SrZrO3
-SrO-Nb2O5-CaTiO3系は良好度Qも悪いという問題があ
った。
-SrO-Nb2O5-CaTiO3系は良好度Qも悪いという問題があ
った。
本発明は誘電率が高く、温度係数が小さく、良好度Q
にすぐれ、且つ絶縁抵抗が高い誘電体磁器を得ることを
目的とするものである。
にすぐれ、且つ絶縁抵抗が高い誘電体磁器を得ることを
目的とするものである。
問題点を解決するための手段 この問題点を解決するために本発明の誘電体磁器組成
物は、一般式 xBaO-y[(TiO2)1-m(ZrO2)m]-Z[(Nd2O3)1-n(Sm2O3)n] と表わした時、x,y,zが以下に表わす各点a,b,c,dで囲ま
れるモル比の範囲にある組成物に対し、PbOが0重量%
を除き15重量%以下添加含有されていることを特徴とす
る。
物は、一般式 xBaO-y[(TiO2)1-m(ZrO2)m]-Z[(Nd2O3)1-n(Sm2O3)n] と表わした時、x,y,zが以下に表わす各点a,b,c,dで囲ま
れるモル比の範囲にある組成物に対し、PbOが0重量%
を除き15重量%以下添加含有されていることを特徴とす
る。
第1図は本発明にかかる組成物の主成分の組成範囲を
示す三角図であり、主成分の組成範囲を限定した理由を
図を参照しながら説明する。A領域では焼結困難となり
誘電率、良好度Q、絶縁抵抗が低下する。B領域では温
度係数が−(マイナス)側に大きくなり過ぎて、実用的
でなくなる。C領域では温度係数が+(プラス)側に大
きくなり、誘導率も小さい。D領域では焼結が困難とな
り、誘電率、良好度Q、絶縁抵抗が低下する。また、0
<m≦0.25の範囲ではmを大きくすると温度係数は+
(プラス)側に移行し、適当な組成を選ぶことによって
温度係数NPO付近で誘電率の大きな組成が得られる。m
が0.25を越えると焼結が困難となり、誘電率、良好度
Q、絶縁抵抗が低下する。また、0.05≦n<1.00の範囲
ではnを大きくすると、温度係数は+(プラス)側に移
行し、適当な組成を選ぶことによって温度係数NPO付近
で誘電率の大きな組成物が得られる。nが0.05未満にな
ると温度係数が−(マイナス)側に大きくなり実用的で
なくなる。また、PbOの添加については、添加量を増や
すに従って誘電率を増大させることができ、温度係数を
+(プラス)側へ移行させることができ、適当な添加量
を選ぶことによって温度係数NPO付近で誘電率の大きな
組成物が得られる。
示す三角図であり、主成分の組成範囲を限定した理由を
図を参照しながら説明する。A領域では焼結困難となり
誘電率、良好度Q、絶縁抵抗が低下する。B領域では温
度係数が−(マイナス)側に大きくなり過ぎて、実用的
でなくなる。C領域では温度係数が+(プラス)側に大
きくなり、誘導率も小さい。D領域では焼結が困難とな
り、誘電率、良好度Q、絶縁抵抗が低下する。また、0
<m≦0.25の範囲ではmを大きくすると温度係数は+
(プラス)側に移行し、適当な組成を選ぶことによって
温度係数NPO付近で誘電率の大きな組成が得られる。m
が0.25を越えると焼結が困難となり、誘電率、良好度
Q、絶縁抵抗が低下する。また、0.05≦n<1.00の範囲
ではnを大きくすると、温度係数は+(プラス)側に移
行し、適当な組成を選ぶことによって温度係数NPO付近
で誘電率の大きな組成物が得られる。nが0.05未満にな
ると温度係数が−(マイナス)側に大きくなり実用的で
なくなる。また、PbOの添加については、添加量を増や
すに従って誘電率を増大させることができ、温度係数を
+(プラス)側へ移行させることができ、適当な添加量
を選ぶことによって温度係数NPO付近で誘電率の大きな
組成物が得られる。
本発明は更に、上記主成分に対し、マンガン,クロ
ム、鉄、ニッケル、コバルト及びケイ素からなる群の中
から選ばれた少なくとも1種の元素を、それぞれMnO2、C
r2O3,FeO,NiO,CoO及びSiO2に換算して前記主成分の0.05
〜1.00重量%添加せしめた構成とすることができる。こ
れらの添加物は磁器の焼結性を向上する効果を有し、そ
の添加量が0.05重量%未満では添加効果はなく、1.00重
量%を越えると誘電率が低下し実用的でなくなる。
ム、鉄、ニッケル、コバルト及びケイ素からなる群の中
から選ばれた少なくとも1種の元素を、それぞれMnO2、C
r2O3,FeO,NiO,CoO及びSiO2に換算して前記主成分の0.05
〜1.00重量%添加せしめた構成とすることができる。こ
れらの添加物は磁器の焼結性を向上する効果を有し、そ
の添加量が0.05重量%未満では添加効果はなく、1.00重
量%を越えると誘電率が低下し実用的でなくなる。
作用 本発明の誘電体磁器組成物により、誘電率が高く温度
係数が小さく、良好度Qにすぐれ、かつ絶縁抵抗が高い
誘電体磁器を得ることができる。
係数が小さく、良好度Qにすぐれ、かつ絶縁抵抗が高い
誘電体磁器を得ることができる。
実施例 以下、本発明を具体的実施例により説明する。
実施例1 出発原料には化学的に高純度のBaCO3,TiO2,ZrO2,Nd2O
3,Sm2O3及びPbO粉末を第1表に示す組成になるように秤
量し、めのうボールを備えたゴム内張りしたボールミル
に純水とともに入れ、湿式混合後、脱水乾燥した。この
乾燥粉末を高アルミナ質のルツボに入れ、1000℃で2時
間仮焼した。この仮焼粉末をめのうボールを備えたゴム
内張りしたボールミルに純水とともに入れ、湿式粉砕し
た。この粉砕物を脱水乾燥した後、粉末にバインダーと
して濃度5重量%のポリビニルアルコール溶液を9重量
%添加して均質とした後、32メッシュのふるいを通して
整粒した。整粒粉体を金型と油圧プレスを用いて成形圧
力1ton/cm2で直径15mm、厚み0.4mmに成形し、成形物を
ジルコニア匣鉢中に入れ、空気中において第1表に示す
温度で2時間焼成し、第1表に示す配合組成の誘電体磁
器を得た。
3,Sm2O3及びPbO粉末を第1表に示す組成になるように秤
量し、めのうボールを備えたゴム内張りしたボールミル
に純水とともに入れ、湿式混合後、脱水乾燥した。この
乾燥粉末を高アルミナ質のルツボに入れ、1000℃で2時
間仮焼した。この仮焼粉末をめのうボールを備えたゴム
内張りしたボールミルに純水とともに入れ、湿式粉砕し
た。この粉砕物を脱水乾燥した後、粉末にバインダーと
して濃度5重量%のポリビニルアルコール溶液を9重量
%添加して均質とした後、32メッシュのふるいを通して
整粒した。整粒粉体を金型と油圧プレスを用いて成形圧
力1ton/cm2で直径15mm、厚み0.4mmに成形し、成形物を
ジルコニア匣鉢中に入れ、空気中において第1表に示す
温度で2時間焼成し、第1表に示す配合組成の誘電体磁
器を得た。
これらの試料の電気特性は、試料の両面に銀電極を焼
き付け、誘電率、良好度Q、温度係数はYHP社製デジタ
ルLCRメータのモデル4275Aを使用し、測定温度25℃、測
定電圧1.0Vrms、測定周波数1MHzによる測定より求め
た。なお、温度係数は25℃に於ける容量値を基準とし、
次式により求めた。
き付け、誘電率、良好度Q、温度係数はYHP社製デジタ
ルLCRメータのモデル4275Aを使用し、測定温度25℃、測
定電圧1.0Vrms、測定周波数1MHzによる測定より求め
た。なお、温度係数は25℃に於ける容量値を基準とし、
次式により求めた。
温度係数(ppm/℃) =[(C85℃−C25℃)/(C25℃×60)]×106 絶縁抵抗はYHP社製HRメータのモデル4329Aを使用し、
測定電圧DC50V、測定時間1分間による測定より求め
た。試験結果を第1表に示した。
測定電圧DC50V、測定時間1分間による測定より求め
た。試験結果を第1表に示した。
実施例2 出発原料には化学的に高純度のBaCO3,TiO2,ZrO2,Nd2O
3,Sm2O3,PbO,MnO2,Cr2O3,FeO,NiO,CoO及びSiO2粉末を第
2表に示す組成になるように秤量し、それ以後は実施例
1の場合と同様に処理して第2表に示す配合組成の誘電
体磁器を得た。
3,Sm2O3,PbO,MnO2,Cr2O3,FeO,NiO,CoO及びSiO2粉末を第
2表に示す組成になるように秤量し、それ以後は実施例
1の場合と同様に処理して第2表に示す配合組成の誘電
体磁器を得た。
これらの試料の試験方法は実施例1と同一であり、試
験結果を第2表に示す。
験結果を第2表に示す。
発明の効果 以上のように本発明によれば、誘電率が高く、温度係
数が小さく、良好度Qにすぐれ、かつ絶縁抵抗の高い誘
電体磁器が得られる。また、マンガン、クロム、鉄、ニ
ッケル、コバルト及びケイ素の添加により焼成温度を低
下させることができる。
数が小さく、良好度Qにすぐれ、かつ絶縁抵抗の高い誘
電体磁器が得られる。また、マンガン、クロム、鉄、ニ
ッケル、コバルト及びケイ素の添加により焼成温度を低
下させることができる。
更に得られた誘電体磁器は高誘電率であるため、素体
をきわめて小形にすることができ、回路の微小化に有効
である。
をきわめて小形にすることができ、回路の微小化に有効
である。
第1図は本発明にかかる主成分の組成範囲を示す三角図
である。
である。
Claims (2)
- 【請求項1】一般式 xBaO-y[(TiO2)1-m(ZrO2)m]-Z[(Nd2O3)1-n(Sm2O3)n] と表わした時、x,y,zが以下に表わす各点a,b,c,dで囲ま
れるモル比の範囲にある組成物に対し、PbOが0重量%
を除き15重量%以下添加含有されていることを特徴とす
る誘電体磁器組成物。 - 【請求項2】マンガン,クロム、鉄、ニッケル、コバル
ト及びケイ素からなる群の中から選ばれた少なくとも1
種の元素を、それぞれMnO2、Cr2O3,FeO,NiO,CoO及びSiO2
に換算して、主成分の0.05乃至1.00重量%添加含有した
ことを特徴とする特許請求の範囲第(1)項に記載の誘
電体磁器組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62022423A JPH0821258B2 (ja) | 1987-02-04 | 1987-02-04 | 誘電体磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62022423A JPH0821258B2 (ja) | 1987-02-04 | 1987-02-04 | 誘電体磁器組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63193401A JPS63193401A (ja) | 1988-08-10 |
JPH0821258B2 true JPH0821258B2 (ja) | 1996-03-04 |
Family
ID=12082272
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62022423A Expired - Lifetime JPH0821258B2 (ja) | 1987-02-04 | 1987-02-04 | 誘電体磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0821258B2 (ja) |
-
1987
- 1987-02-04 JP JP62022423A patent/JPH0821258B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63193401A (ja) | 1988-08-10 |
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