JPH0820110A - サーマルインクジェットプリンタ - Google Patents
サーマルインクジェットプリンタInfo
- Publication number
- JPH0820110A JPH0820110A JP15694994A JP15694994A JPH0820110A JP H0820110 A JPH0820110 A JP H0820110A JP 15694994 A JP15694994 A JP 15694994A JP 15694994 A JP15694994 A JP 15694994A JP H0820110 A JPH0820110 A JP H0820110A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- heating resistor
- viscosity
- substrate
- ink jet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
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- Ink Jet (AREA)
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明はサーマルインクジェットプリンタに
関するもので、印字濃度とカラーバランスを損なうこと
なく濃度制御を不要化できるヘッドを提供することが目
的である。 【構成】 Si基板上に、厚さ2μm以下のSiO
2層、保護層のない発熱抵抗体が順次積層された発熱基
板と、インク吐出ノズルと、液路とを有し、3μS以下
の一定パルス幅の電圧を発熱抵抗体に印加することによ
って前記インク液路中のインクの一部にゆらぎ核沸騰を
起こさせ、この気泡の膨張力で前記インク吐出ノズルか
らインクを吐出させて記録を行なうインクジェットプリ
ンタにおいて、前記インク液路の高さが30μmよりも
低く、前記インク吐出ノズル底の前記発熱抵抗体面への
垂直投影像が該発熱抵抗体と±5μm以内で重なる構造
とし、これに用いるインクの粘度を0.7〜6C.P.の値
を持つ水性インクとする。
関するもので、印字濃度とカラーバランスを損なうこと
なく濃度制御を不要化できるヘッドを提供することが目
的である。 【構成】 Si基板上に、厚さ2μm以下のSiO
2層、保護層のない発熱抵抗体が順次積層された発熱基
板と、インク吐出ノズルと、液路とを有し、3μS以下
の一定パルス幅の電圧を発熱抵抗体に印加することによ
って前記インク液路中のインクの一部にゆらぎ核沸騰を
起こさせ、この気泡の膨張力で前記インク吐出ノズルか
らインクを吐出させて記録を行なうインクジェットプリ
ンタにおいて、前記インク液路の高さが30μmよりも
低く、前記インク吐出ノズル底の前記発熱抵抗体面への
垂直投影像が該発熱抵抗体と±5μm以内で重なる構造
とし、これに用いるインクの粘度を0.7〜6C.P.の値
を持つ水性インクとする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱エネルギを利用して
インク液滴を記録媒体に向けて飛翔させる形式の記録装
置、いわゆるサーマルインクジェットプリンタに関する
ものである。
インク液滴を記録媒体に向けて飛翔させる形式の記録装
置、いわゆるサーマルインクジェットプリンタに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】サーマルインクジェットプリンタに用い
られるインク吐出用ヘッドには2つの方式が実用化され
ている。一つは、インク液路の一つの壁面(基板)上に
形成されている発熱抵抗体とインクの吐出方向が平行と
なっているもの(特開昭54−161935号、特開昭
55−27281号、特開昭55−27282号)、他
の一つはこれが垂直となっているもの(特開昭54−5
1837号)である。いずれもパルス加熱によってイン
クの一部を急速に気化させ、その急激な膨張と収縮によ
ってインク液滴をオリフィスから吐出させることは同じ
であり、その発熱抵抗体の基本的構成が薄膜抵抗体を多
層の保護層で被覆するという点でも同一である(Hewlet
t Packard Journal,Aug.1988 及び日経メカニカル19
92年12月28日号58ページ参照)。
られるインク吐出用ヘッドには2つの方式が実用化され
ている。一つは、インク液路の一つの壁面(基板)上に
形成されている発熱抵抗体とインクの吐出方向が平行と
なっているもの(特開昭54−161935号、特開昭
55−27281号、特開昭55−27282号)、他
の一つはこれが垂直となっているもの(特開昭54−5
1837号)である。いずれもパルス加熱によってイン
クの一部を急速に気化させ、その急激な膨張と収縮によ
ってインク液滴をオリフィスから吐出させることは同じ
であり、その発熱抵抗体の基本的構成が薄膜抵抗体を多
層の保護層で被覆するという点でも同一である(Hewlet
t Packard Journal,Aug.1988 及び日経メカニカル19
92年12月28日号58ページ参照)。
【0003】実用化されているこれら2つの方式のイン
ク吐出用ヘッドに共通する特性として、ヘッド温度によ
って印画濃度が変化するという事実が良く知られてい
る。
ク吐出用ヘッドに共通する特性として、ヘッド温度によ
って印画濃度が変化するという事実が良く知られてい
る。
【0004】図3は電子写真学会誌第28巻第4号(1
989)P82に発表されたもので、印字を行なうこと
によってヘッド温度が上昇し、それに比例して画像濃度
も高くなることが示されている。
989)P82に発表されたもので、印字を行なうこと
によってヘッド温度が上昇し、それに比例して画像濃度
も高くなることが示されている。
【0005】画像濃度がヘッド温度に依存する原因は、
図4に示されているようにインクの粘度が温度によって
大きく変化することに関係している。従って、画像濃度
が変化しないための対策として、実際のプリンタではヘ
ッド温度を一定に保持できるように加熱、冷却等の温度
調整をする手段を設けている。
図4に示されているようにインクの粘度が温度によって
大きく変化することに関係している。従って、画像濃度
が変化しないための対策として、実際のプリンタではヘ
ッド温度を一定に保持できるように加熱、冷却等の温度
調整をする手段を設けている。
【0006】ヘッド温度を一定に保持する前記の対策
は、ヘッドを複数個使用するフルカラープリンタの場合
は少し複雑となる。すなわち、各色ヘッドのデューティ
(単位時間当たりの印字回数)に相違があるため、各ヘ
ッド毎の昇温速度に差が生じ、通常用いられる一括風冷
ではヘッド温度の差を容易に解消することはできない。
更に、各色のインクの粘度とその温度依存性を完全に揃
えることも難しく、結局、デューティの低いヘッドは高
いヘッドに合わせるように余分な加熱を行なっているの
が現状である。こうすることによって、初めて濃度とカ
ラーバランスを一定に保持することが可能となってい
る。
は、ヘッドを複数個使用するフルカラープリンタの場合
は少し複雑となる。すなわち、各色ヘッドのデューティ
(単位時間当たりの印字回数)に相違があるため、各ヘ
ッド毎の昇温速度に差が生じ、通常用いられる一括風冷
ではヘッド温度の差を容易に解消することはできない。
更に、各色のインクの粘度とその温度依存性を完全に揃
えることも難しく、結局、デューティの低いヘッドは高
いヘッドに合わせるように余分な加熱を行なっているの
が現状である。こうすることによって、初めて濃度とカ
ラーバランスを一定に保持することが可能となってい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のサーマルインク
ジェットプリンタには、前述したヘッド温度の正確な制
御と共に、印刷の初期状態において一定濃度を確保する
ための「初期加熱」が不可欠であり、このためのウォー
ミングアップの時間も必要となっている。
ジェットプリンタには、前述したヘッド温度の正確な制
御と共に、印刷の初期状態において一定濃度を確保する
ための「初期加熱」が不可欠であり、このためのウォー
ミングアップの時間も必要となっている。
【0008】本発明の目的は、印字濃度とカラーバラン
スを損なうことなく温度制御を不要化できるヘッドを実
現し、使い勝手の良い簡易なサーマルインクジェットプ
リンタを提供することにある。
スを損なうことなく温度制御を不要化できるヘッドを実
現し、使い勝手の良い簡易なサーマルインクジェットプ
リンタを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、Si基板上
に、厚さ2μm以下のSiO2層、保護層のない発熱抵
抗体が順次積層された発熱基板と、前記発熱抵抗体面に
対して垂直またはほぼ垂直方向に向いたインク吐出ノズ
ルと、インクを供給するために前記インク吐出ノズルに
連通された液路とを有し、3μS以下の一定パルス幅の
電圧を前記発熱抵抗体に印加することによって前記イン
ク液路中のインクの一部にゆらぎ核沸騰を起こさせ、こ
の気泡の膨張力によって前記インク吐出ノズルから液滴
状インクを吐出させて記録を行なうインクジェットプリ
ンタにおいて、前記インク液路の高さが30μmよりも
低く、前記インク吐出ノズル底の前記発熱抵抗体面への
垂直投影像が該発熱抵抗体と±5μm以内で重なる構造
とし、これに用いるインクの粘度を0.7〜6C.P.の値
を持つ水性インクとすることにより達成される。
に、厚さ2μm以下のSiO2層、保護層のない発熱抵
抗体が順次積層された発熱基板と、前記発熱抵抗体面に
対して垂直またはほぼ垂直方向に向いたインク吐出ノズ
ルと、インクを供給するために前記インク吐出ノズルに
連通された液路とを有し、3μS以下の一定パルス幅の
電圧を前記発熱抵抗体に印加することによって前記イン
ク液路中のインクの一部にゆらぎ核沸騰を起こさせ、こ
の気泡の膨張力によって前記インク吐出ノズルから液滴
状インクを吐出させて記録を行なうインクジェットプリ
ンタにおいて、前記インク液路の高さが30μmよりも
低く、前記インク吐出ノズル底の前記発熱抵抗体面への
垂直投影像が該発熱抵抗体と±5μm以内で重なる構造
とし、これに用いるインクの粘度を0.7〜6C.P.の値
を持つ水性インクとすることにより達成される。
【0010】
【作用】上記のように構成されたヘッドに上記範囲の粘
度を有する水性インクを満たして吐出させた場合、吐出
インク滴は尾引き及びサブドロップを発生させることな
く、一定量のインクを吐出させることが可能となる。す
なわち、本願発明のように構成されたプリンタによれ
ば、ヘッド温度が変化し、インク粘度が変化しても、吐
出インク量が変化しないので、印画濃度も変わることは
ない。従って、ヘッドを所定温度まで昇温させたり、温
度調整をさせるために必要なエネルギも不要となる。
度を有する水性インクを満たして吐出させた場合、吐出
インク滴は尾引き及びサブドロップを発生させることな
く、一定量のインクを吐出させることが可能となる。す
なわち、本願発明のように構成されたプリンタによれ
ば、ヘッド温度が変化し、インク粘度が変化しても、吐
出インク量が変化しないので、印画濃度も変わることは
ない。従って、ヘッドを所定温度まで昇温させたり、温
度調整をさせるために必要なエネルギも不要となる。
【0011】このように、本願発明の構成をとるプリン
タであれば、ヘッドの温度を制御することなく、印画濃
度とカラーバランスを良好な状態に維持することがで
き、環境温度にも左右されないことが分かる。
タであれば、ヘッドの温度を制御することなく、印画濃
度とカラーバランスを良好な状態に維持することがで
き、環境温度にも左右されないことが分かる。
【0012】
【実施例】図1に本発明になるサーマルインクジェット
プリントヘッドの断面を、図2にはこのヘッドのB−
B’断面図を示す。
プリントヘッドの断面を、図2にはこのヘッドのB−
B’断面図を示す。
【0013】シリコン基板1の上に1〜2μm厚さのS
iO2熱酸化膜(図示せず)、保護層の不要な発熱抵抗
体2を順次積層し、発熱基板を形成する。前記保護層の
不要な発熱抵抗体2としては、例えば、本発明者による
特許出願発明、特開平6−71888号公報に記載のC
r−Si−SiO合金薄膜抵抗体とNi薄膜導体から構
成される発熱抵抗体2を形成する。なお、この保護層の
ない発熱抵抗体による効率の良いインク吐出は、ヘッド
の投入電力量を1/10以下に低減できるので、印字に
よるヘッド温度の上昇はほとんど見られない。
iO2熱酸化膜(図示せず)、保護層の不要な発熱抵抗
体2を順次積層し、発熱基板を形成する。前記保護層の
不要な発熱抵抗体2としては、例えば、本発明者による
特許出願発明、特開平6−71888号公報に記載のC
r−Si−SiO合金薄膜抵抗体とNi薄膜導体から構
成される発熱抵抗体2を形成する。なお、この保護層の
ない発熱抵抗体による効率の良いインク吐出は、ヘッド
の投入電力量を1/10以下に低減できるので、印字に
よるヘッド温度の上昇はほとんど見られない。
【0014】図1及び図2には簡略化のため、発熱抵抗
体部分のみしか図示していないが、実際のヘッドの場合
は本発明者による特許出願発明、特願平5−90123
号、特願平5−272452号に記載のように、シリコ
ン基板1にはドライバ回路を形成してモノリシック化し
てある。
体部分のみしか図示していないが、実際のヘッドの場合
は本発明者による特許出願発明、特願平5−90123
号、特願平5−272452号に記載のように、シリコ
ン基板1にはドライバ回路を形成してモノリシック化し
てある。
【0015】前記シリコン基板1の上に液路を形成すべ
く、感光性樹脂等で隔壁3を形成し、その高さ(厚さ)
Gを30μm以下、ここでは20μmとした。また、個
別インク通路(液路)7の幅Wは50μm、そのピッチ
は62.5μm(400dot/inch)としてあ
る。なお、発熱抵抗体2は正方形で、その一辺の長さは
40μmとした。この階段でシリコン基板1にインク溝
5を形成し、隔壁3の上にオリフィスプレート4を接着
硬化させ、フォトドライエッチングによってR=40μ
mφの吐出ノズル8を形成する。この場合のオリフィス
プレート4にはエポキシ接着剤層を持つ厚さ60μmの
ポリイミド膜を用いた。このようなプロセスによって、
5インチとか6インチのSiウエハの上に、正確に相互
の位置合わせが行なわれているヘッドが大量に歩留まり
良く製造できるのである。
く、感光性樹脂等で隔壁3を形成し、その高さ(厚さ)
Gを30μm以下、ここでは20μmとした。また、個
別インク通路(液路)7の幅Wは50μm、そのピッチ
は62.5μm(400dot/inch)としてあ
る。なお、発熱抵抗体2は正方形で、その一辺の長さは
40μmとした。この階段でシリコン基板1にインク溝
5を形成し、隔壁3の上にオリフィスプレート4を接着
硬化させ、フォトドライエッチングによってR=40μ
mφの吐出ノズル8を形成する。この場合のオリフィス
プレート4にはエポキシ接着剤層を持つ厚さ60μmの
ポリイミド膜を用いた。このようなプロセスによって、
5インチとか6インチのSiウエハの上に、正確に相互
の位置合わせが行なわれているヘッドが大量に歩留まり
良く製造できるのである。
【0016】本実施例で例示したヘッドは400dpi
のものであるが、このプロセスは直線的に並ぶオリフィ
ス列で800dpi、これを1本のインク溝5の両側に
オリフィス列を配置することによって1600dpiの
ヘッドまで製作可能である。しかもこれを4組、同一S
i基板上に作ることによって、1600dpiのフルカ
ラーラインヘッドさえ製造することが可能となってい
る。
のものであるが、このプロセスは直線的に並ぶオリフィ
ス列で800dpi、これを1本のインク溝5の両側に
オリフィス列を配置することによって1600dpiの
ヘッドまで製作可能である。しかもこれを4組、同一S
i基板上に作ることによって、1600dpiのフルカ
ラーラインヘッドさえ製造することが可能となってい
る。
【0017】そして、上記の構成にすれば、特願平6−
21060号に記載したように、一回の吐出インク量
は、発熱抵抗体上に存在するメニスカスまでのインク量
とほぼ等しいものとなる。
21060号に記載したように、一回の吐出インク量
は、発熱抵抗体上に存在するメニスカスまでのインク量
とほぼ等しいものとなる。
【0018】さて、図1及び2に示すヘッドに図4に示
す水性インク(a)、(b)、(c)をそれぞれ満た
し、ヘッド温度を5℃から40℃まで変化させた場合の
印画濃度を調べた。但し、低温側での吐出によるリフィ
ル時間の伸長の影響を除外するため、吐出繰り返し周波
数は本ヘッドとしては充分遅い2KHzとして評価し
た。尚、純水を用いて5℃で吐出させた場合、15KH
zの吐出繰り返し周波数に対しても安定な吐出水滴とな
ることをストロボ観測によって確認している。
す水性インク(a)、(b)、(c)をそれぞれ満た
し、ヘッド温度を5℃から40℃まで変化させた場合の
印画濃度を調べた。但し、低温側での吐出によるリフィ
ル時間の伸長の影響を除外するため、吐出繰り返し周波
数は本ヘッドとしては充分遅い2KHzとして評価し
た。尚、純水を用いて5℃で吐出させた場合、15KH
zの吐出繰り返し周波数に対しても安定な吐出水滴とな
ることをストロボ観測によって確認している。
【0019】画像濃度の結果を図5に示す。この結果か
ら分かるように、水性インクの粘度が6C.P.を越えると
画像濃度が低下するが、6C.P.以下の粘度である限り、
ヘッド温度を40℃まで上昇させても画像濃度は変化し
ない。そして純水を用い、ヘッド温度を40℃(このと
きの純水の粘度は約0.7C.P.)にして吐出水滴をスト
ロボ観察した結果、目視観察ではあるがその体積は他の
水性インクの場合と変わらないことを確認している。す
なわち、少なくとも粘度が0.7〜6C.P.の範囲にある
限り、吐出インク滴の体積は不変であり、従って画像濃
度も一定となる。なお、6C.P.を越えると画像濃度が低
下する原因は、吐出ノズルの内壁面に残るインクの量が
増加するためと考えられる。
ら分かるように、水性インクの粘度が6C.P.を越えると
画像濃度が低下するが、6C.P.以下の粘度である限り、
ヘッド温度を40℃まで上昇させても画像濃度は変化し
ない。そして純水を用い、ヘッド温度を40℃(このと
きの純水の粘度は約0.7C.P.)にして吐出水滴をスト
ロボ観察した結果、目視観察ではあるがその体積は他の
水性インクの場合と変わらないことを確認している。す
なわち、少なくとも粘度が0.7〜6C.P.の範囲にある
限り、吐出インク滴の体積は不変であり、従って画像濃
度も一定となる。なお、6C.P.を越えると画像濃度が低
下する原因は、吐出ノズルの内壁面に残るインクの量が
増加するためと考えられる。
【0020】このように、粘度が0.7〜6C.P.の範囲
内にある限り、ヘッド温度が変わっても一定の画像濃度
で印字することが可能なので、フルカラーの場合に重要
なカラーバランスを一定に保持することも容易となる。
すなわち、フルカラー用インクの粘度の温度依存性を限
らずしも一致させる必要がないことを示している。
内にある限り、ヘッド温度が変わっても一定の画像濃度
で印字することが可能なので、フルカラーの場合に重要
なカラーバランスを一定に保持することも容易となる。
すなわち、フルカラー用インクの粘度の温度依存性を限
らずしも一致させる必要がないことを示している。
【0021】但し、粘度が高いインクの場合、リフィル
時間が長くなり、高速の吐出繰り返し周波数に追随でき
なくなって濃度低下を生ずることになる。更に、粘度が
高くなるとインク滴の吐出速度が遅くなる。従って、吐
出の繰り返し周波数については、ヘッド温度の下限とイ
ンク粘度との関係で設定すれば良い。勿論、シリアルス
キャン記録の場合のヘッド走査速度が遅い場合はこの限
りではない。
時間が長くなり、高速の吐出繰り返し周波数に追随でき
なくなって濃度低下を生ずることになる。更に、粘度が
高くなるとインク滴の吐出速度が遅くなる。従って、吐
出の繰り返し周波数については、ヘッド温度の下限とイ
ンク粘度との関係で設定すれば良い。勿論、シリアルス
キャン記録の場合のヘッド走査速度が遅い場合はこの限
りではない。
【0022】なお、ヘッド温度が5℃以下であっても、
インク粘度が6C.P.以下であれば通常の印字には何ら支
障となるものはない。しかし、一般的にはインクの粘度
が急激に上昇し、印字が不安定となるだけでなく、印字
後の蒸発水分がヘッドやヘッド周辺に結露し、種々の不
都合を発生させることになる。これを防止する目的で印
字直後の記録紙表面からの排気を行なう方法(特願平6
−137198号参照)が有効となるが、それと同時に
ヘッド温度を5℃以上に保つことが非常に効果的な結露
防止法となる。
インク粘度が6C.P.以下であれば通常の印字には何ら支
障となるものはない。しかし、一般的にはインクの粘度
が急激に上昇し、印字が不安定となるだけでなく、印字
後の蒸発水分がヘッドやヘッド周辺に結露し、種々の不
都合を発生させることになる。これを防止する目的で印
字直後の記録紙表面からの排気を行なう方法(特願平6
−137198号参照)が有効となるが、それと同時に
ヘッド温度を5℃以上に保つことが非常に効果的な結露
防止法となる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、印画濃度が環境温度や
印画条件に左右されないので、ヘッドの温度を制御する
ことが不要となり、小型、低コストの高品質なプリンタ
を実現することができる。このことは、フルカラープリ
ンタに適用した場合に非常に大きな利点となり、一定不
変のカラーバランスを容易に実現することができる。
印画条件に左右されないので、ヘッドの温度を制御する
ことが不要となり、小型、低コストの高品質なプリンタ
を実現することができる。このことは、フルカラープリ
ンタに適用した場合に非常に大きな利点となり、一定不
変のカラーバランスを容易に実現することができる。
【図1】 本発明になるサーマルインクジェットプリン
トヘッドの一実施例を示す断面図(図2のA−A’断面
図)である。
トヘッドの一実施例を示す断面図(図2のA−A’断面
図)である。
【図2】 図1のB−B’断面図である。
【図3】 シリアルスキャン記録を行なった場合のヘッ
ド温度と画像濃度の変化を示す引用図(電子写真学会第
28巻第4号(1989)P.82)である。
ド温度と画像濃度の変化を示す引用図(電子写真学会第
28巻第4号(1989)P.82)である。
【図4】 純水及び代表的水性インクの粘度の温度変化
を示す特性図である。
を示す特性図である。
【図5】 本発明のヘッドを用いた場合の画像濃度のヘ
ッド温度依存性を示す特性図である。
ッド温度依存性を示す特性図である。
1はシリコン基板、2は発熱抵抗体、3は隔壁、4はオ
リフィスプレート、5はインク溝、6は共通インク通
路、7は個別インク通路、8は吐出ノズル、9はインク
のメニスカス、Rは吐出ノズルの内径(正確には吐出ノ
ズル底の内径)、Gは発熱抵抗体2とオリフィスプレー
ト4の底面との距離、Tはオリフィスプレート厚さ、H
は正方形ヒータの一辺の長さ、Wは個別インク通路7の
幅である。
リフィスプレート、5はインク溝、6は共通インク通
路、7は個別インク通路、8は吐出ノズル、9はインク
のメニスカス、Rは吐出ノズルの内径(正確には吐出ノ
ズル底の内径)、Gは発熱抵抗体2とオリフィスプレー
ト4の底面との距離、Tはオリフィスプレート厚さ、H
は正方形ヒータの一辺の長さ、Wは個別インク通路7の
幅である。
Claims (1)
- 【請求項1】 Si基板上に、厚さ2μm以下のSiO
2層、保護層のない発熱抵抗体が順次積層された発熱基
板と、前記発熱抵抗体面に対して垂直またはほぼ垂直の
方向に向いたインク吐出ノズルと、インクを供給するた
めに前記インク吐出ノズルに連通された液路とを有し、
3μS以下の一定パルス幅の電圧を前記発熱抵抗体に印
加することによって前記インク液路中のインクの一部に
ゆらぎ核沸騰を起こさせ、この気泡の膨張力によって前
記インク吐出ノズルから液滴状インクを吐出させて記録
を行なうインクジェットプリンタにおいて、前記インク
液路の高さが30μmよりも低く、前記インク吐出ノズ
ル底の前記発熱抵抗体面への垂直投影像が該発熱抵抗体
と±5μm以内で重なる構造とし、これに用いるインク
の粘度を0.7〜6C.P.の値を持つ水性インクとするこ
とを特徴とするサーマルインクジェットプリンタ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15694994A JPH0820110A (ja) | 1994-07-08 | 1994-07-08 | サーマルインクジェットプリンタ |
DE1995105465 DE19505465A1 (de) | 1994-02-18 | 1995-02-17 | Thermischer Tintenstrahldrucker |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15694994A JPH0820110A (ja) | 1994-07-08 | 1994-07-08 | サーマルインクジェットプリンタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0820110A true JPH0820110A (ja) | 1996-01-23 |
Family
ID=15638863
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15694994A Withdrawn JPH0820110A (ja) | 1994-02-18 | 1994-07-08 | サーマルインクジェットプリンタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0820110A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6578950B2 (en) | 2000-08-28 | 2003-06-17 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Line head and image recording method |
US6595622B2 (en) | 2001-03-29 | 2003-07-22 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Ink jet printhead with thick substrate providing reduced warpage |
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1994
- 1994-07-08 JP JP15694994A patent/JPH0820110A/ja not_active Withdrawn
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