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JPH08151323A - 豚の呼吸器病の治療・予防方法及び治療剤 - Google Patents

豚の呼吸器病の治療・予防方法及び治療剤

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Publication number
JPH08151323A
JPH08151323A JP29141894A JP29141894A JPH08151323A JP H08151323 A JPH08151323 A JP H08151323A JP 29141894 A JP29141894 A JP 29141894A JP 29141894 A JP29141894 A JP 29141894A JP H08151323 A JPH08151323 A JP H08151323A
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JP
Japan
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pigs
respiratory
glutaral
diluted
swine
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JP29141894A
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Toku Ueichi
▲徳▼ 上市
Futao Mimura
二雄 三村
Yoichi Sato
洋一 佐藤
Takenori Saiga
丈範 齋賀
Yoichiro Tsubaki
洋一郎 椿
Junichi Takada
純一 高田
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Nippon Zenyaku Kogyo Co Ltd
Yashima Sangyo Co Ltd
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Nippon Zenyaku Kogyo Co Ltd
Yashima Sangyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 消毒剤グルタラールを緩衝剤を加えた水で希
釈し、得られた希釈液を煙霧機又は高圧微細機を用いて
粒子径10μ以下で煙霧し、豚に吸引させることにより
豚の下部気道の呼吸性気管支、更に肺胞まで煙霧粒子を
侵入させて、豚に常在する呼吸器病起因菌M.hn(マ
イコプラズマ・ハイオニューモニエ)、P.m(パスツ
レラ・マルトシダ)、A.PP(アクチノバチルスプル
ロニューモニエ)、H.PS(ヘモフィルスパラスイ
ス)、B.b(ボルデテーラブロンキセプテカ)等を死
滅させる。 【効果】 豚の呼吸器病の起因菌を死滅させ、その結果
へい死淘汰率の減少、肺及び鼻腔の病変軽減が認めら
れ、その結果発育の促進、飼料要求率の改善及び出荷日
令の短縮などの経済的効果が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、豚の呼吸器病を治療す
るための治療・予防方法及び治療剤に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】豚の病気では、呼吸器病と下痢がすぐ頭
に浮かぶほど一般に良く知られており、これらの病気は
野外で多発しており、このうち下痢は近年減少しつつあ
り、また寄生虫病(トキソプラズマ病、回虫、肺虫、パ
ラチジウムなど)は依然として存在するもののその損失
は呼吸器病に比べると極めて少ない。
【0003】呼吸器病としてウイルス性(インフルエン
ザ)、細菌性としてM.hn(マイコプラズマ・ハイオ
ニューモニエ)、P.m(パスツレラ・マルトシダ)、
A.PP(アクチノバチルスプルロニューモニエ)、
H.PS(ヘモフィルスパラスイス)、B.b(ボルデ
テーラブロンキセプテカ)、AR(萎縮性鼻炎)などは
殆どの豚の呼吸器道に常在化しており、SPF豚(特定
病原不在豚)といえども慢性の日和見感染症(P.m、
A.PP、H.PSなど)は常在化していることが多
い。
【0004】これらの呼吸器病による損失は、繁殖豚や
肥育豚に発生して大きな被害を与えており、これらの病
気の予防治療には、グラム陰性陽性菌に作用する懸濁水
性マイシリン、クロラムフェニコール、ビコザマイシ
ン、スルファモノメトキシン、チアムリン、メタシリナ
ム、クロルテトラサイクリン、オキシテトラサイクリ
ン、アモキシリン、オキソリン酸、スルファモノメトキ
シン等が、注射、内服、飼料添加剤として使用されてい
る。
【0005】また、豚舎などの消毒には、逆性石鹸、両
性石鹸、オルソ剤、ヨードホールなどが使用されている
が、満足した効果をあげていないのが現状である。即
ち、畜舎用として用いられている消毒剤には、どんな条
件の中でも殺菌力が低下することがないようなものが特
に望まれるが、そのような条件を満足する消毒剤はなか
なか出現しなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、豚の
呼吸器病には各種の抗生物質の注射や経口投与、飼料添
加が行われているが、満足する効果を発揮しておらず、
また豚舎の消毒も行われているが、これらの消毒剤によ
り呼吸器道に常在化している呼吸器病の起因菌を死滅さ
せるような効果を期待するような考えや報告は存在しな
い。
【0007】本発明者等は、発想を変えて、豚舎で使用
されている消毒剤グルタラールを用いて、豚の呼吸器病
を治療・予防できないかと考え、鋭意研究の結果、消毒
剤グルタラールを用いて豚の呼吸器病の起因菌(気道常
在菌)を死滅させることができることを見出して本発明
を完成した。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、消毒
剤グルタラールを緩衝剤を加えた水で希釈し、得られた
希釈液を煙霧機又は高圧微細機を用いて粒子径10μ以
下で煙霧し、豚に吸引させることにより豚の下部気道の
呼吸性気管支、更に肺胞まで煙霧粒子を侵入させて、豚
に常在する呼吸器病起因菌M.hn(マイコプラズマ・
ハイオニューモニエ)、P.m(パスツレラ・マルトシ
ダ)、A.PP(アクチノバチルスプルロニューモニ
エ)、H.PS(ヘモフィルスパラスイス)、B.b
(ボルデテーラブロンキセプテカ)等を死滅させること
を特徴とする豚の呼吸器病の治療方法である。
【0009】請求項2の発明は、グルタラール25%含
有製剤を、該グルタラール製剤と略等量の緩衝剤を加え
た水で10〜100倍に希釈した希釈液を用いることを
特徴とする豚の呼吸器病の治療方法である。
【0010】請求項3の発明は、豚舎100坪当り調整
した希釈液を0.5L〜10L煙霧することを特徴とす
る豚の呼吸器病の治療方法である。
【0011】請求項4の発明は、調整した希釈液を定期
的に煙霧することにより豚の呼吸器病を予防することを
特徴とする豚の呼吸器病の予防方法である。
【0012】請求項5の発明は、粒子径10μ以下で煙
霧し豚に吸引させることにより豚の下部気道の呼吸性気
管支、更に肺胞まで煙霧粒子を侵入させて、豚に常在す
る呼吸器病起因菌M.hn(マイコプラズマ・ハイオニ
ューモニエ)、P.m(パスツレラ・マルトシダ)、
A.PP(アクチノバチルスプルロニューモニエ)、
H.PS(ヘモフィルスパラスイス)、B.b(ボルデ
テーラブロンキセプテカ)等を死滅させるための治療剤
であって、グルタラール25%含有製剤を該グルタール
製剤と略等量の緩衝剤を加えた水で10〜100倍に希
釈してなることを特徴とする豚の呼吸器病の治療剤であ
る。
【0013】
【作用】本発明では、消毒剤グルタラールを緩衝剤を加
えた水で希釈し、得られた希釈液を煙霧機又は高圧微細
機を用いて粒子径10μ以下で煙霧し、豚に吸引させる
ことにより豚の下部気道の呼吸性気管支、更に肺胞まで
煙霧粒子を侵入させて、豚に常在する呼吸器病起因菌
M.hn(マイコプラズマ・ハイオニューモニエ)、
P.m(パスツレラ・マルトシダ)、A.PP(アクチ
ノバチルスプルロニューモニエ)、H.PS(ヘモフィ
ルスパラスイス)、B.b(ボルデテーラブロンキセプ
テカ)等を死滅させることができ、よって豚のへい死、
淘汰率の減少、肺及び鼻腔の病変の軽減が認められ、そ
の結果発育の促進、飼料要求率の改善及び出荷日令の短
縮など経済的効果を発揮することができる。
【0014】本発明に用いられるグルタラール製剤とし
ては、グルタクリーン(ヤシマ産業株式会社製・商品
名)とグルターZ(ヤシマ産業株式会社製・商品名)が
知られている。
【0015】グルタクリーンは、グルタルアルデヒド
(一般名グルタラール)製剤(グルタラール25%含有
製剤)で、動物用医薬品として世界で初めて実用化され
た殺菌消毒剤である。またグルタクリーンは、有機物共
存下でも殺菌力の低下がない、まさに畜産用として最適
の消毒剤である。また成分はアルデヒドの一種である
が、ホルマリン(ホルムアルデヒド)のように強い刺激
臭もない。
【0016】また、グルターZは、グルタラールの含有
量はグルタクリーンと略等量であるが、グルターZの緩
衝剤が液体であるために希釈のための溶解が容易であり
取扱いも簡単である。
【0017】上記グルタクリーン及びグルターZは、動
物用医薬品として畜舎、鶏舎及び設備、種卵、養鶏用器
具機材の消毒の効能効果が承認されている。以下に、通
常に用いられているグルタクリーン及びグルターZの成
分分量、用法用量、グルタラールの殺菌スペクトルにつ
いて説明する。
【0018】1)成分分量 グルタクリーン(主剤)100mL(ミリリットル)
中グルタルアルデヒド(グルタラール)25gを含有す
る。 (緩衝剤)100g中炭酸水素ナトリウム60g、炭酸
ナトリウム40gを含有する。 グルターZ(主剤)100mL中グルタルアルデヒド
25gを含有する。(緩衝剤)300mL中酢酸カリウ
ム125g、リン酸二ナトリウム34gを含有する。
【0019】2)用法用量 グルタクリーンは用時調整の製剤である。グルタクリ
ーン製剤を目的に応じて水で希釈する。希釈液10L
(リットル)当たりグルタクリーン緩衝剤1.5gを混
和して使用する。但し手術、解剖器具器材の消毒につい
て使用する場合は、希釈液10L当りグルタクリーン緩
衝剤25.5gを加えて使用する。
【0020】[グルタクリーンの使用方法]
【表1】
【0021】グルターZは用時調整の製剤である。グ
ルターZ主剤を目的に応じて水で希釈する。希釈液10
L当り緩衝剤7.5mLを混和して使用する。但し、手
術解剖器具機材の消毒について使用する場合は、希釈液
1L当りグルターZ緩衝剤30mLを加え混和して使用
する。
【0022】[グルターZの使用方法]
【表2】 グルターZは液体なので溶解しやすく、取り扱いも簡単
であり、細霧消毒に適している。
【0023】3)グルタラールの殺菌スペクトル
【表3】 上記の通り、グルタラールは畜舎、鶏舎の消毒に使用さ
れているが、殺菌スペクトルはグラム陰性菌、グラム陽
性菌、眞菌及びウイルスと広範囲に及ぶ消毒剤である。
【0024】本発明者等は、この消毒剤グルタラールを
直接豚に吸入させることにより、呼吸器病の起因菌を死
滅させ、豚の呼吸器病を治療・予防できるのではないか
と種々検討した結果、グルタラールの希釈液を煙霧機や
高圧微細機で粒子を10μ以下として豚舎で煙霧するこ
とにより、豚の下部気道の呼吸性気管支、更に肺胞まで
煙霧粒子を侵入させ、常在する呼吸器病起因菌M.hn
(マイコプラズマ・ハイオニューモニエ)、P.m(パ
スツレラ・マルトシダ)、A.PP(アクチノバチルス
プルロニューモニエ)、H.PS(ヘモフィルスパラス
イス)、B.b(ボルデテーラブロンキセプテカ)など
を死滅させることができることを見出した。
【0025】また、これらの起因菌の死滅により、呼吸
器病の予防、及び治療ができることを見出した。
【0026】
【実施例】以下、本発明における試験例、及び実施例を
説明する。 <試験例> 試験例I グルタラールの希釈液について 前記2)用法用量で示したグルタクリーン及びグルター
Zの用法用量から、グルタクリーン及びグルターZを1
0〜100倍に希釈するのが適当と考え、またグルタラ
ール緩衝剤は、グルタクリーン及びグルターZの使用量
と等量とすることが適当と考えて、希釈液を調整した。 粒子径について 上記で調整した希釈液を、100坪当り5Lになるよう
に噴霧機で噴霧(粒子径100μ以上)、及び細霧機で
細霧(粒子径11〜99μ程度)した(対照)。また、
上記希釈液を、100坪当り5Lになるように煙霧機で
煙霧(粒子径10μ以下)、及び高圧微細機で煙霧(粒
子径10μ以下)した(本発明)。
【0027】上記粒子径の違いによる下部気道における
呼吸器起因菌を抜取り検査することにより抑制効果を比
較してその結果を表4に示した。表中の数字は検出数/
検査頭数を表わす。
【表4】 (注)P.m :パスツレラ症 A.PP:胸膜肺炎 H.PS:グレーサー病 抜取検査を行った上記試験により、粒子径を10μ以下
で煙霧すると、下部気道の呼吸性気管支炎、更に肺胞ま
でグルタラールの粒子が侵入し、呼吸器病の起因菌を死
滅させ、呼吸器病を治療できることがわかった。また豚
の体重も増加することが分かった。上記煙霧を定期的に
実施することにより、呼吸器病を予防できることも判明
した。これに対して前記対照は、呼吸器病の起因菌を効
果的に死滅させることができなかった。これは、噴霧及
び細霧では粒子径が大きいために、粒子が豚の呼吸器道
の奥まで侵入することができず、そのために充分な効果
が得られないものと考えられる。従って噴霧或いは細霧
では気道内における呼吸器病の抑制はできないものと判
断される。
【0028】試験例II グルタラールの豚舎での煙霧試験 1)豚舎 136坪 肥育豚56頭 豚舎は12m×37.6m=451.2m2(136.
7坪)であり、中央通路の両側に、各4室計8室の豚房
が高さ1mの囲いで囲われて形成されており、各豚房に
は夫々7頭の豚が飼育されていて、各豚房の上部は連通
している。 2)薬剤の調製 ・グルターZ25倍希釈液 グルターZ主剤2.8L、緩衝液2.8Lを水で希釈し
て70Lとする。 ・グルターZ50倍希釈液 グルターZ主剤1.4L、緩衝液1.4Lを水で希釈し
て70Lとする。 ・グルターZ100倍希釈液 グルターZ主剤0.7L、緩衝液0.7Lを水で希釈し
て70Lとする。 3)豚舎一棟当たり煙霧薬剤量13.6L(0.1L/
坪) 4)散布方法 散布者はゴム手袋と防塵マスクを装着し、散布用煙霧機
を持ち中央通路から左右の豚房に交互に煙霧した。煙霧
時間は1豚房当たり約5分間であった。 5)作業員の個人暴露濃度測定 今回の試験に際し、供試薬剤希釈率25倍、50倍、1
00倍の散布作業における作業者のグルタラール個人暴
露濃度はそれぞれ0.24ppm、0.18ppm、
0.1ppmであり、希釈倍率が低いほど暴露濃度は高
濃度であった。暴露保護のために保護具の装着は必要と
思われたが、作業者には異常は認められなかった。
【0029】上記から、10〜100倍希釈液を、豚舎
100坪に対して0.5〜10L煙霧することが適当と
判断された。
【0030】試験例III 希釈液における空気中濃度の経時変化測定試験 試験例II2)の各希釈倍数希釈液を豚舎に煙霧した場
合におけるグルタラールの空気中濃度の変動について調
べたところ、図1に示すように、25倍希釈、50倍希
釈、100倍希釈はいずれも散布直後では幾何平均濃度
が最も高値であり、散布1時間後において25倍希釈、
50倍希釈では散布直後の30%以下、100倍希釈で
は60%以下の値となった。散布3時間後には全ての希
釈倍数において幾何平均濃度は0.02ppm(検出限
界未満)となった。また24時間後も0.02ppmで
あった。
【0031】試験例IV グルタラールとホルマリンの毒性比較 本発明に用いるグルタラールとホルマリンとの毒性比較
を行った。その結果を表5及び表6に示す。
【表5】 グルタラール100%換算
【0032】
【表6】 グルタラールは液状であり吸入することがなく、毒性も
低く、安心して使用できるが、ホルマリンは常温でガス
状であるため、作業者は吸入して危険である。
【0033】試験例V 発症病変豚の治療効果試験 予め発症病変の豚を入れた豚舎に、試験例Iと同一の条
件で希釈液を煙霧する試験を2回行ったところ、成績は
下記の通りであった。試験その1では、20頭の発症病
変豚に対して煙霧した場合、対照は20頭中14頭の発
症病変豚が確認されたが、本発明では1頭に減少し、豚
の体重も増加し経済効果をあげることができた。試験そ
の2では、28頭の発症病変豚に対して煙霧した場合、
対照は18頭中12頭の発症病変豚が発見されたが、本
発明では1頭に減少し、体重も増加し飼料要求率の改善
及び出荷日令の短縮など経済効果をあげることができ
た。
【0034】また、豚の鼻甲介におけるAR病変のある
豚舎において、グルタラール70倍希釈液を豚舎100
坪に対して20L煙霧したところ、重度病変豚は9頭中
4頭に減少し、よってAR病(萎縮性鼻炎)にも治療効
果を発揮することが判明した。
【0035】<実施例> 実施例1 グルタクリーンの主剤グルタラール200m
Lに緩衝剤200g(炭酸水素ナトリウム120g、炭
酸ナトリウム80g)を添加して更に水を加えて2Lと
し、10倍希釈液とした。
【0036】実施例2 グルターZの主剤グルタラール
200mLに緩衝剤200mLを加え、更に水を加えて
20Lとし、100倍希釈液とした。
【0037】実施例3 豚の肺炎病変のある豚舎に、実
施例1の希釈液を豚舎100坪に対して0.5L煙霧し
たところ、煙霧によらず噴霧又は細霧とした対照区に比
較し78.2%の病気の軽減があった。
【0038】実施例4 豚の肺炎病変のある豚舎に、実
施例2の希釈液を豚舎100坪に対して2L煙霧したと
ころ、噴霧又は細霧とした対照区に比較して77.2%
の病気の軽減があり、体重も増加し経済的効果を発揮し
た。
【0039】実施例5 豚のA.PP(アクチノバチル
スプルロニューモニエ)の恐れのある豚舎に、グルタラ
ール10倍希釈液を豚舎100坪に対して2L煙霧した
ところ、重度症状の豚3頭は0に、軽度症状2頭も0と
なり、A.PPの抑制が完全に認められ、発育の促進・
飼料要求率も改善された。
【0040】実施例6 豚の呼吸器病の恐れのある豚舎
において、グルタラール50倍希釈液を豚舎100坪に
対して5L煙霧したところ、噴霧又は細霧とした対照区
に比較して77.6%の豚に体重増加があった。
【0041】実施例7 豚の鼻甲介におけるAR病変の
ある豚舎において、グルタラール100倍希釈液を豚舎
100坪に対して10L煙霧したところ、発症病変豚は
9頭中4頭に減少し治療効果を発揮した。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明はグルタラ
ールを10〜100倍量に希釈し、豚舎100坪当り、
0.5〜10L煙霧することにより、豚の呼吸器病の起
因菌を死滅させ、その結果へい死淘汰率の減少、肺及び
鼻腔の病変軽減が認められ、その結果発育の促進、飼料
要求率の改善及び出荷日令の短縮など経済的効果をあげ
ることができ、また豚の呼吸器病を予防することもでき
る優れた効果を奏し得る。
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】試験例III 希釈液における空気中濃度の経時変化測定試験 試験例II2)の各希釈倍数希釈液を豚舎に煙霧した場
合におけるグルタラールの空気中濃度の変動について調
べたところ、25倍希釈、50倍希釈、100倍希釈は
いずれも散布直後では幾何平均濃度が最も高値であり、
散布1時間後において25倍希釈、50倍希釈では散布
直後の30%以下、100倍希釈では60%以下の値と
なった。散布3時間後には全ての希釈倍数において幾何
平均濃度は0.02ppm(検出限界未満)となった。
また24時間後も0.02ppmであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 洋一 福島県郡山市安積町成田字塊切山2−5− 12 (72)発明者 齋賀 丈範 神奈川県川崎市高津区二子757番1 ヤシ マ産業株式会社内 (72)発明者 椿 洋一郎 神奈川県川崎市高津区二子757番1 ヤシ マ産業株式会社内 (72)発明者 高田 純一 神奈川県川崎市高津区二子757番1 ヤシ マ産業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消毒剤グルタラールを緩衝剤を加えた水
    で希釈し、得られた希釈液を煙霧機又は高圧微細機を用
    いて粒子径10μ以下で煙霧し、豚に吸引させることに
    より豚の下部気道の呼吸性気管支、更に肺胞まで煙霧粒
    子を侵入させて、豚に常在する呼吸器病起因菌M.hn
    (マイコプラズマ・ハイオニューモニエ)、P.m(パ
    スツレラ・マルトシダ)、A.PP(アクチノバチルス
    プルロニューモニエ)、H.PS(ヘモフィルスパラス
    イス)、B.b(ボルデテーラブロンキセプテカ)等を
    死滅させることを特徴とする豚の呼吸器病の治療方法。
  2. 【請求項2】 グルタラール25%含有製剤を、該グル
    タラール製剤と略等量の緩衝剤を加えた水で10〜10
    0倍に希釈した希釈液を用いることを特徴とする請求項
    1に記載の豚の呼吸器病の治療方法。
  3. 【請求項3】 豚舎100坪当り調整した希釈液を0.
    5L〜10L程度煙霧することを特徴とする請求項1又
    は2に記載の豚の呼吸器病の治療方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2又は3の方法を定期的に
    実施することにより豚の呼吸器病を予防することを特徴
    とする豚の呼吸器病の予防方法。
  5. 【請求項5】 粒子径10μ以下で煙霧し豚に吸引させ
    ることにより豚の下部気道の呼吸性気管支、更に肺胞ま
    で煙霧粒子を侵入させて、豚に常在する呼吸器病起因菌
    M.hn(マイコプラズマ・ハイオニューモニエ)、
    P.m(パスツレラ・マルトシダ)、A.PP(アクチ
    ノバチルスプルロニューモニエ)、H.PS(ヘモフィ
    ルスパラスイス)、B.b(ボルデテーラブロンキセプ
    テカ)等を死滅させるための治療剤であって、グルタラ
    ール25%含有製剤を該グルタール製剤と略等量の緩衝
    剤を加えた水で10〜100倍に希釈してなることを特
    徴とする豚の呼吸器病の治療剤。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000037090A1 (en) * 1998-12-18 2000-06-29 Fiona Woodcock Medicaments for the treatment of lung infections

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WO2000037090A1 (en) * 1998-12-18 2000-06-29 Fiona Woodcock Medicaments for the treatment of lung infections

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