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JPH08155302A - 排ガス浄化用触媒及びその製造方法 - Google Patents

排ガス浄化用触媒及びその製造方法

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Publication number
JPH08155302A
JPH08155302A JP6306265A JP30626594A JPH08155302A JP H08155302 A JPH08155302 A JP H08155302A JP 6306265 A JP6306265 A JP 6306265A JP 30626594 A JP30626594 A JP 30626594A JP H08155302 A JPH08155302 A JP H08155302A
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JP
Japan
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ceria
exhaust gas
porous carrier
solid solution
cerium oxide
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Application number
JP6306265A
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Mareo Kimura
希夫 木村
Yoriko Matsuoka
世里子 松岡
Hideo Sofugawa
英夫 曽布川
Masayuki Fukui
雅幸 福井
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Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
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Priority to US08/569,396 priority patent/US5945369A/en
Priority to EP95119403A priority patent/EP0715879A1/en
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/20Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】粉末担持法と含浸担持法で担持されたセリアの
もつそれぞれの欠点を補い、セリアの酸素貯蔵効果を最
大に発揮させて三元活性を向上させる。 【構成】多孔質担体と、セリアゾルを含むスラリーを用
いて担体基材表面にコートし焼成して形成された平均粒
径が5〜100nmのセリアと、多孔質担体に担持され
た触媒貴金属と、からなることを特徴とする。セリアは
高分散担持されていると同時に多孔質担体との反応が抑
制されるので、セリアの酸素貯蔵効果が向上するととも
に排ガス浄化用触媒の比表面積の低下が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車などの内燃機関
から排出される排ガス中に含まれる炭化水素(HC)、
一酸化炭素(CO)及び窒素酸化物(NOx )の三成分
を浄化する排ガス浄化用触媒とその製造方法に関し、さ
らに詳しくは、自動車排ガスなどの酸化雰囲気と還元雰
囲気をくり返す変動条件下においても前記三成分を効率
良く浄化でき、耐熱性に優れた排ガス浄化用触媒とその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車の排ガス浄化用触媒と
して、CO及びHCの酸化とNOx の還元とを同時に行
って排ガスを浄化する三元触媒が用いられている。この
ような三元触媒としては、例えばコーディエライトなど
からなる耐熱性基材にγ−アルミナからなる多孔質担体
層を形成し、その多孔質担体層に白金(Pt)、ロジウ
ム(Rh)などの触媒貴金属を担持させたものが広く知
られている。
【0003】また近年では、例えば特公昭58−203
07号公報に開示されているように、酸素貯蔵効果をも
つセリウム酸化物(セリア)を助触媒として併用し、低
温活性を高めた三元触媒も知られている。助触媒として
のセリアを多孔質担体に担持させるには、例えばアルミ
ナからなるコート層をもつモノリス担体に硝酸セリウム
などのセリウム化合物水溶液を吸水させ、それを焼成す
るいわゆる含浸担持法と、含浸担持法の改良として例え
ば特開昭60−110234号公報に開示されているよ
うにセリア粉末をアルミナなどの多孔質担体粉末と混合
するいわゆる混合担持法とが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】含浸担持法によれば、
セリアは1nm以下の極めて粒径の小さな微粒子となっ
て高分散で担持させることができる。したがって得られ
た排ガス浄化用触媒では上記したセリアの酸素貯蔵効果
を最大に発揮できるように思われるが、現実にはセリア
の大部分が多孔質担体の細孔内に担持されるため、細孔
が閉塞されて触媒の比表面積が低下するという問題があ
る。またセリアは細孔の奥深くに吸収担持されているの
で、排ガスと接触する機会が少なくなり酸素貯蔵効果が
有効に機能しないという不具合がある。さらに、高分散
担持されたセリアは多孔質担体との接触面積が大きくな
り、多孔質担体がアルミナの場合にはアルミナと反応し
やすく、セリア・アルミネート(CeAlO3 )が生成
してさらに触媒の比表面積が低下するという問題もあっ
た。
【0005】一方、粉末担持法では、セリア粉末の平均
粒径は500nm以上と大きいために、排ガスと接触す
るセリア粉末の比表面積が小さくなって、酸素の貯蔵・
放出による排ガスの雰囲気を一定に保つというセリアの
酸素貯蔵効果が必ずしも十分でないという問題がある。
すなわち、セリアは含浸担持法及び粉末担持法のいずれ
の方法で担持されても、酸素貯蔵効果が十分発揮でき
ず、得られた排ガス浄化用触媒は三元触媒としての活性
が不十分であった。
【0006】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、含浸担持法と粉末担持法で担持されたセリ
アのもつそれぞれの欠点を補い、セリアの酸素貯蔵効果
を最大に発揮させて三元活性を向上させることを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する第1
発明の排ガス浄化用触媒は、多孔質担体と、多孔質担体
に担持された平均粒径が5〜100nmのセリウム酸化
物と、多孔質担体に担持された触媒貴金属と、を含んで
構成されることを特徴とする。上記第1発明の排ガス浄
化用触媒をさらに改良する第2発明の排ガス浄化用触媒
は、多孔質担体と、多孔質担体に担持され互いに固溶し
たセリウム酸化物及びジルコニウム酸化物よりなり平均
粒径が5〜100nmである固溶体と、多孔質担体に担
持された触媒貴金属とを含んで構成され、固溶体中のセ
リウム酸化物のジルコニウム酸化物に対する固溶量はモ
ル比で0.2〜4.0であることを特徴とする。
【0008】また上記第1発明の排ガス浄化用触媒を製
造するのに最適な第3発明の排ガス浄化用触媒の製造方
法は、多孔質担体粉末とセリウム酸化物ゾルを含むスラ
リーを用いて担体基材表面にコートし焼成して平均粒径
が5〜100nmのセリウム酸化物を含むコート層を形
成する工程と、コート層に触媒貴金属を担持する工程
と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0009】さらに上記第2発明の排ガス浄化用触媒を
製造する第4発明の排ガス浄化用触媒の製造方法は、多
孔質担体粉末とセリウム酸化物ゾル及びジルコニウム酸
化物(ジルコニア)ゾルを含むスラリーを用いて担体基
材表面にコートし焼成して互いに固溶したセリウム酸化
物及びジルコニウム酸化物よりなり平均粒径が5〜10
0nmである固溶体を含むコート層を形成する工程と、
コート層に触媒貴金属を担持する工程と、を含んで構成
され、固溶体中のセリウム酸化物のジルコニウム酸化物
に対する固溶量はモル比で0.2〜4.0であることを
特徴とする。
【0010】また上記第2発明の排ガス浄化用触媒を製
造するもう一つの方法である第5発明の排ガス浄化用触
媒の製造方法は、多孔質担体粉末とセリウム酸化物ゾル
を含むスラリーを用いて担体基材表面にコートし焼成し
てコート層を形成する工程と、コート層にジルコニウム
化合物溶液を含浸させ焼成してコート層に互いに固溶し
たセリウム酸化物及びジルコニウム酸化物よりなり平均
粒径が5〜100nmである固溶体を形成する工程と、
コート層に触媒貴金属を担持する工程と、を含んで構成
され、固溶体中のセリウム酸化物のジルコニウム酸化物
に対する固溶量はモル比で0.2〜4.0であることを
特徴とする。
【0011】
【作用】セリアは酸素を一時的に貯蔵する機能をもち、
酸化雰囲気では酸素を貯蔵し、還元雰囲気では酸素を放
出する。これによりストイキ近傍における排ガスの雰囲
気変動が緩和され、その結果触媒性能が向上する。 (第1発明の作用)第1発明の排ガス浄化用触媒では、
多孔質担体に担持されたセリアの平均粒径は5〜100
nmであるので、粉末担持法に比べて十分小さく高分散
担持されている。したがって排ガスとの接触面積が十分
大きく、上記酸素貯蔵効果が十分発揮される。
【0012】一方、セリアの平均粒径は多孔質担体の細
孔径(0.1〜5nm)に比べて比較的大きく、多孔質
担体との接触面積が小さい。したがってセリアが細孔を
閉塞したり、アルミネートを生成するような不具合が防
止されるので、セリアの酸素貯蔵効果と触媒活性の両方
が如何なく発揮され触媒性能が向上する。 (第2発明の作用)第2発明の排ガス浄化用触媒では、
セリアはジルコニアと固溶体を形成し、その固溶体の平
均粒径は5〜100nmである。したがって第1発明と
同様の作用が奏されるとともに、セリアより耐熱性の高
いジルコニアの固溶によりセリアのシンタリングが防止
され耐熱性が向上する。またジルコニアの固溶によりセ
リアとアルミナとの反応性も低下するので、アルミネー
トの生成が一層防止される。
【0013】さらに、固溶体中のセリアのジルコニアに
対する固溶量は、モル比で0.2〜4.0である。この
範囲において耐熱性と酸素貯蔵効果の両方のバランスが
とれ、ジルコニアとセリアの両性能を最大に発揮するこ
とができる。 (第3発明の作用)第3発明の排ガス浄化用触媒の製造
方法では、セリアゾルを含むスラリーによりコート層が
形成される。セリアゾル中のセリアはコロイドであって
極めて粒径の小さな微粒子となっているので、スラリー
のコート後に焼成すれば、担持されたセリアの平均粒径
を容易に5〜100nmとすることができ、第1発明の
排ガス浄化用触媒を安定して容易に製造することができ
る。 (第4発明の作用)第4発明の排ガス浄化用触媒の製造
方法では、セリアゾルとジルコニアゾルを含むスラリー
によりコート層が形成される。両ゾル中のセリアとジル
コニアはコロイドであって極めて粒径の小さな微粒子と
なっているので、スラリーのコート後に焼成すれば、セ
リアとジルコニアは固溶体となりその平均粒径を容易に
5〜100nmとすることができる。したがって第2発
明の排ガス浄化用触媒を安定して容易に製造することが
できる。 (第5発明の作用)また第5発明の排ガス浄化用触媒の
製造方法では、先ずセリアゾルを含むスラリーによりコ
ート層が形成される。したがって第3発明と同様に、担
持されたセリアの平均粒径を容易に5〜100nmとす
ることができる。そして次にコート層にジルコニウム化
合物溶液を含浸させて焼成することにより、セリアとジ
ルコニアの固溶体が生成し、ジルコニアは高分散でセリ
アと接触するので固溶体の粒成長は僅かとなり、固溶体
の平均粒径を容易に5〜100nmとすることができ
る。したがって第2発明の排ガス浄化用触媒を安定して
容易に製造することができる。
【0014】
【実施例】
〔発明の具体例〕多孔質担体の材質は特に限定されず、
アルミナ、シリカ、シリカ・アルミナ、チタニアなどか
ら選択して用いることができる。中でもアルミナが特に
好ましい。
【0015】セリア又はセリア、ジルコニアからなる固
溶体の平均粒径が5nmより小さくなると、多孔質担体
に高分散に担持される反面、多孔質担体の細孔を閉塞し
たり、高温下においてセリアがアルミネートを生成して
触媒の比表面積を低下させたりする不具合が生じる。ま
た100nmより大きくなると、細孔の閉塞やアルミネ
ートの生成などは抑制されるものの、排ガスとの接触面
積が低下し浄化性能が低下する。
【0016】固溶体中のセリアのジルコニアに対する固
溶量がモル比で0.2未満であると、セリアの絶対量が
不足し酸素貯蔵効果が減少して触媒性能が低下する。ま
た4以上となると、ジルコニアの絶対量が不足し耐熱性
の向上効果が小さくなる。 〔実施例〕以下、実施例により具体的に説明する。 (実施例1・第3発明の製造方法と第1発明の排ガス浄
化用触媒)アルミナ粉末47gと、ベーマイト(水酸化
アルミニウム)粉末1.5gと、セリアゾル(セリア含
有率30重量%・セリアコロイドの平均粒径7nm))
73gと水25gを混合し、ボールミルで1時間ミリン
グした。その後硝酸アルミニウム11.0gを混合し、
さらに30分間ミリングしてスラリーを調製した。
【0017】次に直径30mm×長さ25mmのコージ
ェライト製ハニカム担体基材を上記スラリーに浸漬し、
余分なスラリーを吹き払った後、80℃で20分間乾燥
し650℃で1時間焼成して、ハニカム担体基材表面に
コート層を形成した。コート層による重量増は3.0g
である。この状態で走査電子顕微鏡にて観察したとこ
ろ、担持されたセリアの平均粒径は35nmであった。
【0018】コート層をもつ担体基材を所定濃度の白金
水溶液(「P−ソルト溶液」田中貴金属(株)製)中に
浸漬し、引き上げて余分な液滴を吹き払って250℃で
乾燥後、所定濃度の塩化ロジウム水溶液中に浸漬し、引
き上げて余分な液滴を吹き払って、250℃で乾燥し、
実施例1の排ガス浄化用触媒を得た。得られた排ガス浄
化用触媒では、Ptが0.0265g担持され、Rhが
0.0053g担持されている。 (実施例2・第4発明の製造方法と第2発明の排ガス浄
化用触媒)アルミナ粉末47gと、ベーマイト粉末1.
5gと、実施例1と同様のセリアゾル73gと、ジルコ
ニアを30重量%含有するジルコニアゾル(ジルコニア
コロイドの平均粒径30nm)10.3g及び水18g
を混合し、ボールミルで1時間ミリングした。その後硝
酸アルミニウム11.0gを混合し、さらに30分間ミ
リングしてスラリーを調製した。
【0019】次に直径30nm、長さ25mmのコージ
ェライト製ハニカム担体基材を上記スラリーに浸漬し、
余分なスラリーを吹き払った後、80℃で20分間乾燥
し750℃で1時間焼成して、ハニカム担体基材表面に
コート層を形成した。コート層による重量増は3.10
gである。この状態でX線回折法により結晶構造を測定
したところ、セリアとジルコニアは互いに固溶して固溶
体を形成していることが確認された。また走査電子顕微
鏡にて観察したところ、セリアとジルコニアの固溶体の
平均粒径は60nmであった。
【0020】そして実施例1と同様にして、PtとRh
を同量担持し実施例2の排ガス浄化用触媒を得た。 (実施例3・第5発明の製造方法と第2発明の排ガス浄
化用触媒)実施例1で作製したものと同様のコート層を
もつハニカム担体基材に、濃度8.5重量%の硝酸ジル
コニル水溶液を含浸させ、乾燥後750℃で1時間焼成
した。これによる重量増は0.15gであり、コート層
と合わせたハニカム担体基材の重量増は3.15gであ
る。
【0021】この状態でX線回折法により結晶構造を測
定したところ、セリアとジルコニアは互いに固溶して固
溶体を形成していることが確認された。また走査電子顕
微鏡にて観察したところ、セリアとジルコニアの固溶体
の平均粒径は35nmであった。そして実施例1と同様
にして、PtとRhを同量担持し実施例3の排ガス浄化
用触媒を得た。 (比較例1、比較例2・含浸担持法)アルミナ粉末47
gと、ベーマイト粉末1.5gと、水70g及び硝酸ア
ルミニウム11.0gを混合し、ボールミルで1時間ミ
リングしてスラリーを調製した。
【0022】次に直径30mm、長さ25mmのコージ
ェライト製ハニカム担体基材を2個準備し、これらを上
記スラリーに浸漬し、余分なスラリーを吹き払った後、
80℃で20分間乾燥し650℃で1時間焼成して、ハ
ニカム担体基材表面にコート層を形成した。コート層に
よる重量増は各々2.25gおよび2.20gである。
【0023】このコート層をもつ一方の担体基材に、8
0重量%の硝酸セリウム水溶液、あるいは70重量%の
硝酸セリウムと8.5重量%の硝酸ジルコニルを含む混
合水溶液を含浸させ、乾燥後750℃で1時間焼成し
た。これまでのハニカム担体基材の重量増は各々3.2
5gおよび3.20gである。そして実施例1と同様に
して、PtとRhを同量担持し比較例1および比較例2
の排ガス浄化用触媒を得た。 (比較例3、比較例4・粉末担持法)セリア粉末25g
あるいは予めジルコニアを12.5重量%固溶させたセ
リア−ジルコニア固溶体粉末25gと、アルミナ粉末4
7gと、ベーマイト粉末1.5gと、硝酸アルミニウム
11.0g及び水85gを混合し、ボールミルで1時間
ミリングしてスラリーを調製した。
【0024】次に直径30mm、長さ25mmのコージ
ェライト製ハニカム担体基材を2個準備し、これらを上
記スラリーに浸漬し、余分なスラリーを吹き払った後、
80℃で20分間乾燥し650℃で1時間焼成して、ハ
ニカム担体基材表面にコート層を形成した。コート層に
よる重量増は各々3.10gおよび3.15gである。
【0025】そして実施例1と同様にして、PtとRh
を同量担持し比較例3および比較例4の排ガス浄化用触
媒を得た。 (性能評価1)上記のそれぞれの排ガス浄化用触媒は、
表1に示す還元性ガスと酸化性ガスを5分毎に交互に流
す耐久試験に供された。入りガス温度は1000℃であ
り、試験時間は15時間である。耐久試験前および後の
排ガス浄化用触媒の比表面積と、初期のセリア又はセリ
ア−ジルコニア固溶体の平均粒径を測定した。結果を表
2に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】 比較例1および比較例2では、他に比べて初期の比表面
積が小さく、また平均粒径も極めて小さい(測定不可)
ことから、高分散担持によりアルミナの細孔が閉塞され
ていると推定される。そして、耐久後の比表面積の低下
度合いが、比較例1は実施例1および比較例3に比べ
て、比較例2は実施例2、3および比較例4に比べて大
きいが、これはアルミナとセリアとの反応が生じたため
と推察される。
【0028】また比較例3および4では比表面積は実施
例と同等であるものの、平均粒径が極めて大きいので、
セリアの酸素貯蔵効果が小さくなることが予測される。
一方、実施例では平均粒径が小さいにもかかわらず、大
きな比表面積を有している。また、耐久後の比表面積の
低下度合いも実施例1は比較例3と、実施例2および3
は比較例4と同等となっている。したがって、酸素貯蔵
効果の高い優れた三元活性を示す排気浄化用触媒が得ら
れることが予測される。
【0029】また、各触媒ともジルコニアを固溶させる
ことで、耐久後の比表面積の低下を抑制することができ
ることがわかる。これはセリアにジルコニアを固溶させ
ることで、セリアの耐熱性が向上したために、担体であ
るアルミナとの反応が起こり難くなったことによるもの
と推察される。したがって、高温下で使用しても三元活
性の低下の小さい排ガス浄化用触媒が得られることが予
測される。
【0030】また、実施例2および実施例3より、ジル
コニアの効果は添加方法には影響されないことがわか
る。 (性能評価2)そこで、それぞれの排ガス浄化用触媒に
ついて昇温測定による触媒活性評価を行った。
【0031】表3に示す還元性ガスと酸化性ガスを1秒
毎に交互に流し、入ガス温度を常温から500℃まで昇
温させてNOx、COおよびHCの浄化特性を測定し
た。その結果からセリアの酸素貯蔵・放出効果が現れる
350℃におけるNOx、CO及びHCの浄化率を求め
比較した。結果を表4に示す。
【0032】
【表3】 (Co+H2 混合ガスの割合は、Co+H2 ≒3)
【0033】
【表4】 実施例1の排ガス浄化用触媒は比較例1および3に比べ
てNOxおよびCOの浄化率が向上している。これは実
施例1の排ガス浄化用触媒ではセリアをゾルとして添加
したため、セリアの分散性が高く、酸素の貯蔵・放出能
力が向上したことを示している。一方、比較例1および
3の活性が悪くなった原因は、比較例1ではアルミナと
セリアの反応による比表面積の低下、比較例3はセリア
粒径が大きいために酸素の貯蔵・放出効果が十分発揮で
きなかったためと考えられる。
【0034】また、実施例2および3の排ガス浄化用触
媒は同様の活性を示し、実施例1に比較して著しく活性
が向上した。さらに比較例2および4と比較してもNO
xおよびCOの浄化率が向上している。これはジルコニ
アを固溶させることで、セリアの耐熱性が向上し、耐久
による酸素の貯蔵・放出効果の低下とアルミナ比表面積
の低下度合いを小さくしたためであることは明らかであ
る。
【0035】
【発明の効果】すなわち第1発明の排ガス浄化用触媒に
よれば、セリアの酸素貯蔵・放出効果が向上し、かつ細
孔の閉塞によるアルミナの比表面積の低下が防止されて
いるので、酸化雰囲気と還元雰囲気をくり返す変動条件
においても高い三元活性を有する。
【0036】また第2発明の排ガス浄化用触媒によれ
ば、耐熱性の高い排ガス浄化用触媒を提供することがで
きる。また第3発明の排ガス浄化用触媒の製造方法によ
れば、セリアが小さな平均粒径で高分散担持された第1
発明の排ガス浄化用触媒を、容易にかつ安定して製造す
ることができる。
【0037】さらに、第4発明および第5発明の排ガス
浄化用触媒の製造方法によれば、セリアが小さな平均粒
径で高分散担持され、かつ、高温時にも比表面積の低下
を少なくした耐熱性の高い第2発明の排ガス浄化用触媒
を、容易にかつ安定して製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 53/94 B01D 53/36 102 B 104 A B01J 23/56 ZAB A (72)発明者 曽布川 英夫 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 福井 雅幸 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質担体と、 該多孔質担体に担持された平均粒径が5〜100nmの
    セリウム酸化物と、 該多孔質担体に担持された触媒貴金属と、を含んで構成
    されることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
  2. 【請求項2】 多孔質担体と、 該多孔質担体に担持され互いに固溶したセリウム酸化物
    及びジルコニウム酸化物よりなり平均粒径が5〜100
    nmである固溶体と、 該多孔質担体に担持された触媒貴金属とを含んで構成さ
    れ、前記固溶体中のセリウム酸化物のジルコニウム酸化
    物に対する固溶量はモル比で0.2〜4.0であること
    を特徴とする排ガス浄化用触媒。
  3. 【請求項3】 多孔質担体粉末とセリウム酸化物ゾルを
    含むスラリーを用いて担体基材表面にコートし焼成して
    平均粒径が5〜100nmのセリウム酸化物を含むコー
    ト層を形成する工程と、 該コート層に触媒貴金属を担持する工程と、を含んで構
    成されることを特徴とする排ガス浄化用触媒の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 多孔質担体粉末とセリウム酸化物ゾル及
    びジルコニウム酸化物ゾルを含むスラリーを用いて担体
    基材表面にコートし焼成して互いに固溶したセリウム酸
    化物及びジルコニウム酸化物よりなり平均粒径が5〜1
    00nmである固溶体を含むコート層を形成する工程
    と、 該コート層に触媒貴金属を担持する工程と、を含んで構
    成され、 前記固溶体中のセリウム酸化物のジルコニウム酸化物に
    対する固溶量はモル比で0.2〜4.0であることを特
    徴とする排ガス浄化用触媒の製造方法。
  5. 【請求項5】 多孔質担体粉末とセリウム酸化物ゾルを
    含むスラリーを用いて担体基材表面にコートし焼成して
    コート層を形成する工程と、 該コート層にジルコニウム化合物溶液を含浸させ焼成し
    て該コート層に互いに固溶したセリウム酸化物及びジル
    コニウム酸化物よりなり平均粒径が5〜100nmであ
    る固溶体を形成する工程と、 該コート層に触媒貴金属を担持する工程と、を含んで構
    成され、 前記固溶体中のセリウム酸化物のジルコニウム酸化物に
    対する固溶量はモル比で0.2〜4.0であることを特
    徴とする排ガス浄化用触媒の製造方法。
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