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JPH0815425A - 物品識別装置 - Google Patents

物品識別装置

Info

Publication number
JPH0815425A
JPH0815425A JP6150844A JP15084494A JPH0815425A JP H0815425 A JPH0815425 A JP H0815425A JP 6150844 A JP6150844 A JP 6150844A JP 15084494 A JP15084494 A JP 15084494A JP H0815425 A JPH0815425 A JP H0815425A
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JP
Japan
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frequency
resonance
article
sweep oscillator
oscillation
Prior art date
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JP6150844A
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Inventor
Hisahiro Matsushita
尚弘 松下
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TEC CORP
Original Assignee
TEC CORP
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Filing date
Publication date
Application filed by TEC CORP filed Critical TEC CORP
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Publication of JPH0815425A publication Critical patent/JPH0815425A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】共振タグを取付けた物品を識別するものにおい
て、異なる共振周波数の複数の共振タグや同一共振周波
数の複数の共振タグを同時に判別し、複数の物品の種類
と個数を同時に識別する。 【構成】種類毎に異なる共振周波数を設定した共振タグ
を食品2に取付け、また、識別エリア4の共振コイル5
を埋設し、この共振コイルを回路の一部とする掃引発振
器6をCPU8によりフェーズ・ロックド・ループ回路
14を介して駆動し、掃引発振器からの発振周波数を掃
引する。そして電流検出回路7で掃引発振器の回路電流
からディップの発生を検出する。CPUはディップを検
出したときの掃引周波数とディップ量から食品の種類及
び個数を判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば食堂の自動会計
システムや物流倉庫の自動受入れシステムに適用される
物品識別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開平2−198382号公報
のものは、プリントパターン状のコイルとコンデンサに
よるLC共振回路を1個又は複数個シート状の絶縁体の
上に形成して応答器、すなわち共振タグを作成し、この
共振タグを移動体に取付け、移動体がベルトコンベアに
より識別可能エリアに搬送されると、送信アンテナから
発射する電波を移動体の共振タグに当て、そのとき電波
の周波数を掃引し、共振タグからの反射電波を受信アン
テナで受けて、発射した電波の周波数と受信波とのタイ
ミングからCPU(中央処理装置)が移動体の識別を行
うようになっている。なお、複数個のLC共振回路を有
する共振タグは、各LC共振回路の共振周波数がそれぞ
れ異なるようにL(コイル)又はC(コンデンサ)の値
が設定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来のも
のは、複数の移動体、すなわち複数の共振タグが同時に
識別可能エリアに入った場合には、受信アンテナが受信
する受信波がどの共振タグからのものか識別できなかっ
た。すなわち、識別可能エリアに同時に複数の移動体が
介在したときには各移動体の識別が不可能となる問題が
あった。
【0004】また、同一の共振タグが取付けられた複数
の移動体が識別可能エリアに同時に介在したときには同
じ周波数の反射波が重なるため、その移動体の個数を識
別することができなかった。
【0005】このため、例えば社員食堂のように社員が
各種おかずの入った食器を選択してトレーに載せ、その
トレーの食事代を自動会計するものに適用しようとする
と、各食器に対応する共振タグを取付け、この共振タグ
からおかずの種類を判別してCPUで該当する金額をメ
モリから読出し自動会計する構成になるが、この場合
に、トレーに載せられた食器は同時に識別可能エリアに
介在することになり、また場合によっては同じおかずを
選ぶこともあるため、従来装置は適用でなかった。
【0006】そこで本発明は、所定の領域内に介在する
1個の物品の種類を識別できるのは勿論、所定の領域内
にそれぞれ異なる種類の共振タグを取付けた複数の物品
が同時に介在しても各物品を識別でき、また同一共振タ
グを取付けた複数の物品が同時に介在してもその物品の
種類と個数を識別でき、従って適用範囲が広く汎用性を
向上できる物品識別装置を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1対応の発明は、
物品に取付けられ、物品の種類毎に異なる共振周波数を
設定した共振回路を有する共振タグと、発振周波数を掃
引する周波数掃引発振器と、この周波数掃引発振器を駆
動制御し、この周波数掃引発振器の発振周波数を所定の
範囲で掃引させる掃引周波数制御手段と、周波数掃引発
振器の発振レベルを検出するレベル検出手段と、周波数
掃引発振器と共振タグを物品が所定の領域内に存在する
とき誘導結合する誘導結合手段と、この誘導結合手段が
周波数掃引発振器と共振タグを誘導結合したときの周波
数掃引発振器の発振周波数情報とレベル検出手段の発振
レベル検出情報とから物品の種類及び個数を判別する判
別手段とを設けたものである。
【0008】請求項2対応の発明は、請求項1対応の発
明おいて、判別手段は、レベル検出手段の発振レベル低
下と周波数掃引発振器の発振周波数情報により物品の種
類を判別すると共に、発振レベルの低下量により物品の
個数を判別するものである。請求項3対応の発明は、請
求項1対応の発明おいて、誘導結合手段は、周波数掃引
発振器の一部を形成する共振コイルからなり、共振コイ
ルは、物品が所定の領域内に存在するとき物品の移動方
向とコイルループが差交するように配置したことを特徴
とする請求項1記載の物品識別装置。
【0009】請求項4対応の発明は、物品に取付けら
れ、物品の種類毎に異なる共振周波数を設定した共振回
路を有する共振タグと、発振周波数を掃引する周波数掃
引発振器と、この周波数掃引発振器を駆動制御し、この
周波数掃引発振器の発振周波数を所定の範囲で掃引させ
る掃引周波数制御手段と、周波数掃引発振器の発振レベ
ルを検出するレベル検出手段と、周波数掃引発振器と共
振タグを物品が所定の領域内に存在するとき誘導結合す
る誘導結合手段と、この誘導結合手段が周波数掃引発振
器と共振タグを誘導結合したときの周波数掃引発振器の
発振周波数情報とレベル検出手段の発振レベル検出情報
とから物品の種類及び個数を判別する判別手段と、物品
が所定の領域内に存在する状態で掃引周波数制御手段が
周波数掃引発振器の発振周波数を複数回掃引し、そのと
きの判別手段の判別結果を統計的に処理して物品の種類
及び個数を識別する識別手段を設けたものである。
【0010】
【作用】このような構成の本発明においては、共振タグ
を取付けた物品が所定の領域内に存在すると、共振タグ
と周波数掃引発振器とが誘導結合手段により誘導結合さ
れる。そしてこのときの周波数掃引発振器の発振周波数
情報と周波数掃引発振器の発振レベルを検出するレベル
検出手段の発振レベル検出情報とから物品の種類及び個
数が判別される。
【0011】従って、所定の領域内に複数の物品が存在
しても発振周波数情報と発振レベル検出情報とから物品
の種類及び個数を識別することができる。
【0012】また、物品が所定の領域内に存在する状態
で周波数掃引発振器の発振周波数を複数回掃引し、各掃
引で判別した結果を統計的に処理して最終的な物品の種
類及び個数を識別する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0014】第1の実施例 図1において、1は物品移動用の台で、この台1に物
品、例えば複数の食品を入れた食器2,2,…を載せた
トレー3を載せて移動させるようになっている。
【0015】前記台1の途中に所定の領域である識別エ
リア4を形成し、その識別エリア4に誘導結合手段を構
成する共振コイル5を埋設している。
【0016】前記共振コイル5は、例えば周波数が1.
6MHzから2.6MHzの範囲で掃引する掃引発振器
6の一部を構成している。この共振コイル2の巻数は発
振周波数や識別感度に応じて決定される。掃引周波数が
1.6MHzから2.6MHzの範囲では共振コイル2
の大きさは一辺が50cmの正方形を1巻とし、1〜3回
巻き程度が適当である。なお、巻数は多い方が後述する
共振タグとの誘導電磁結合が強くなり検出感度が向上す
る。
【0017】前記掃引発振器6の発振回路電流を電流検
出回路7で検出し、その検出結果をCPU(中央処理装
置)8に供給している。なお、CPU8は前記電流検出
回路7からの検出出力をA/D変換して取り込むように
なっている。
【0018】前記掃引発振器6は、基準発振器9、この
基準発振器9からの基準周波数を分周する基準分周器1
0、プログラマブル分周カウンタ11、このプログラマ
ブル分周カウンタ11のカウント値と前記基準分周器1
0からの周波数の位相比較を行う位相比較器12及びル
ープフィルタ13と共にフェーズ・ロックド・ループ回
路14を形成している。
【0019】前記CPU8には、メモリ15と通信イン
ターフェース16が接続され、通信インターフェース1
6には通信ケーブル17を介して例えば電子キャッシュ
レジスタ18が接続されている。
【0020】前記CPU8は、前記プログラマブル分周
カウンタ11を制御することによりフェーズ・ロックド
・ループ回路14を制御し、前記掃引発振器6を掃引周
波数範囲において、例えば10KHz間隔で周波数掃引
するようになっている。この周波数掃引する間隔は基準
発振器98と基準分周器10により他の値にも設定でき
る。
【0021】前記掃引発振器6及び電流検出回路7は、
具体的には、図2に示す回路構成になっている。
【0022】すなわち、前記掃引発振器6は、トランジ
スタQ1 、可変容量ダイオードVC、コンデンサC1 を
設けた変形コルピッツ発振回路により構成され、前記電
流検出回路7は、トランジスタQ2 、Q3 からなる差動
増幅器で構成されている。
【0023】前記掃引発振器6は、トランジスタQ1 の
コレクタ容量とコンデンサC1 の容量と可変容量ダイオ
ードVCの容量との合成容量と、前記共振コイル5のイ
ンダクタンスによって発振周波数が決定される。そして
前記可変容量ダイオードVCの容量は前記ループフィル
タ13からの制御電圧により設定されるため、この制御
電圧が例えば1〜5Vの範囲で増減することにより図3
に示すように、発振周波数が1.6MHz〜2.6MH
zの範囲で掃引されることになる。
【0024】前記トレー3に載せされた各食器2,2,
…には、図4に示す構成の共振タグ21が例えば底部に
取付けられている。すなわち、共振タグ21は、誘電体
フィルム22の上にプリントパターンからなるスパイラ
ル状コイル23を形成すると共にチップコンデンサ24
を接着固定してLC共振回路を構成している。LC共振
回路は1個のものも複数個のものもあり、1個のものは
誘電体フィルム22の大きさが2.5cm角で、厚みが1
mmである。また、スパイラル状コイル23のサイズは略
2cm角になっている。
【0025】複数個のLC共振回路を配置したものは、
各共振回路の共振周波数が異なるようにスパイラル状コ
イル23のインダクタンス又はチップコンデンサ24の
容量が設定され、誘電体フィルム22の大きさは1個の
ものに対して配置するLC共振回路の個数倍の面積にな
っており、相互干渉防止のために厚み方向に重ねて配置
することはない。
【0026】また、共振タグ21の共振周波数は、前記
掃引発振器6の掃引周波数と同じ1.6MHzから2.
6MHzの範囲で設定され、並列共振時のQ値(クオリ
ティファクタ)は80以上となるようにインダクタンス
成分を大きく容量成分を小さく設定している。そしてQ
値は発振回路電流の落ち込み量、すなわちディップ量検
出の周波数分解能を確保するために必要な値に設定して
いる。
【0027】前記共振タグ21はその表面を誘電体樹脂
でコーティングして前記食器2の底部に例えば接着剤で
固定している。なお、食器2が樹脂製の食器の場合には
食器の製造工程において共振タグ21を一体成型しても
よく、このようにすれば耐洗浄性を高めることができ
る。
【0028】このような構成の本実施例においては、ト
レー3が識別エリア4内に入ると、各食器2,2,…に
取付けた共振タグ21が掃引発振器6からの発振周波数
に応動する。すなわち、掃引発振器6の掃引周波数が共
振タグ21の共振周波数に一致するようになると、掃引
発振器6の回路電流が図5に示すように低下する。すな
わち、ディップする。これは発振電力の一部が共振タグ
21に吸収されるために起こる現象であり、一般にディ
ップメータと称される共振周波数測定器にも応用されて
いる。
【0029】掃引発振器6の回路電流がディップする
と、図2における電流検出回路7の抵抗R1 に流れる電
流が低下するので、その抵抗R1 の両端間電圧が低下す
る。この電圧信号を差動増幅器で増幅し、電流検出回路
7からディップ量検出出力としてCPU8に供給され
る。
【0030】CPU8はフェーズ・ロックド・ループ回
路14を制御して掃引発振器6の周波数掃引を制御して
いるので、電流検出回路7からディップ量検出出力が入
力されると、そのときの掃引周波数を知ることができ
る。
【0031】そして、トレー3内に同一の共振周波数の
共振タグ21を貼った食器2が複数存在した場合、共振
タグ21に吸収される発振電力量も大きくなるため、掃
引発振器6の回路電流の低下はそれだけ大きくなる。す
なわち、同一の共振タグ21を貼った食器2の個数に応
じて電流検出回路7が検出するディップ量も図6に示す
ように大きくなる。
【0032】従って、ディップ量の大きさにより同一の
共振タグ21を貼った食器2の個数を判別できる。
【0033】また、トレー3内に異なる共振周波数の共
振タグ21を貼った食器2が複数存在した場合、掃引発
振器6の周波数掃引においてそれぞれの共振タグ21の
共振周波数に掃引周波数が一致する毎に電流検出回路7
によりディップが検出される。すなわち、掃引発振器6
が1.6MHz〜2.6MHzの範囲で周波数を掃引す
る間に図7に示すように複数回のディップ検出が行われ
ることになる。
【0034】従って、ディップを検出したときの掃引周
波数により各種共振タグ21を判別できることになる。
【0035】こうしてCPU8は、ディップ検出時の掃
引周波数とディップ量により、各種共振タグに対応した
食品名(商品名)とその個数を判別することができる。
【0036】CPU8はこの判別結果を通信インターフ
ェース16を介して電子キャッシュレジスタ18に転送
する。
【0037】電子キャッシュレジスタ18では食品名
(商品名)の情報から対応する単価をメモリから読出
し、さらに個数情報とから金額を求める。こうしてトレ
ー3に載っている各食品についてその食品名、個数及び
金額を知ることができる。従って、これらのデータをプ
リンタで印字出力すると共にその合計金額を印字出力す
る。また、合計金額を表示器に表示する。
【0038】こうしてトレー3に載っている食品の自動
会計ができることになる。
【0039】このように、識別エリア4内に同時に共振
周波数の異なる複数の共振タグ21が介在しても、ま
た、同時に同一共振周波数の複数の共振タグ21が介在
しても、それらを確実に検出することができるので、識
別エリア4内に異なる種類の複数の物品が同時に介在し
たり、同一の複数の物品が同時に介在しても、それらを
確実に識別することができる。従って、短時間で多数の
物品を識別することができる。
【0040】従って、この装置を社員食堂の自動会計シ
ステムに適用した場合には、トレーに載せられた複数の
食品の種類と個数を一度に識別してデータを会計装置に
転送することができるので、客が会計装置の位置に来た
ときにはすでに客の支払うべき金額が表示器に表示され
ることになり、客を支払いに待たせるようなことがなく
効率的な運用ができる。
【0041】また、この装置を物流倉庫で各種物品の自
動受入れシステムに適用した場合には、物品の確認速度
を大幅にアップさせることができ、輸送トラック等の待
ち時間を短縮できる等の効果がある。
【0042】このように自動会計システムや物品の自動
受入れシステムにも応用することができ、汎用性を向上
できる。
【0043】第2の実施例 この実施例の全体の構成は図1と同一である。
【0044】この実施例においては、CPU8はフェー
ズ・ロックド・ループ回路14を制御して掃引発振器6
に1.6MHz〜2.6MHzの周波数掃引を行わせ、
電流検出回路7からのディップ検出出力によりディップ
量とデップが発生した周波数を判別してメモリ15に記
憶する。そして前記CPU8は、この制御を100回繰
返し、メモリ15に100回分のデータを蓄える。
【0045】すなわち、前記CPU8は、図8に示すよ
うに、先ず、カウント値NをリセットしてN=0にす
る。
【0046】この状態でフェーズ・ロックド・ループ回
路14を制御して掃引発振器6の周波数を下限周波数の
1.6MHzに設定する。そして掃引発振器6に上限周
波数の2.6MHzに向けて10KHz単位の周波数掃
引を開始させる。
【0047】CPU8は、電流検出回路7の検出出力を
チェックし、ディップを検出すると、その周波数Fとデ
ィップ量Dと掃引1回(1.6MHz〜2.6MHzの
掃引)につき1つずつカウントアップするカウント値N
の3つのデータを関連する1つのデータセットとしてメ
モリ15に記憶させる。
【0048】CPU8は、以上の制御を掃引発振器6の
掃引周波数が上限周波数である2.6MHzに達するま
で繰返す。そして掃引発振器6の掃引周波数が上限周波
数に達すると、掃引を停止してカウント値Nを1つカウ
ントアップさせる。そしてカウント値NがN=100に
なるまで上記制御を繰返す。すなわち、1.6MHz〜
2.6MHzの掃引を100回繰返すことになる。
【0049】こうしてメモリ15には1回の掃引中にデ
ィップした周波数の個数に100を乗じた数のデータセ
ットがメモリ15に記憶されることになる。
【0050】そしてN=100になると、次に図9に示
す演算処理を開始する。
【0051】演算処理では、CPU8は、先ずメモリ1
5のデータセットから最初の周波数Fを選択する。そし
て選択した周波数Fと同じ周波数のデータセットの個数
Mを求め、さらに選択した周波数Fと同じ周波数のデー
タセットの各ディップ量Dの合計値Sを求める。通常、
検出動作が正常に機能すれば、Mは掃引回数100回に
等しくなる。
【0052】続いて合計値Sを個数Mで除算する。これ
により選択した周波数Fに対応するデータセットの1つ
当たりのディップ量の平均値Pが求められる。そして平
均値Pに最も近い整数Aを求め、周波数Fと整数Aを関
連させてメモリ15に記憶する。
【0053】最初の周波数Fについて上記処理を終了す
ると、次の周波数Fについて同様の処理を繰返し、以上
の処理がメモリ15に記憶した全てのデータセットの周
波数Fについて終了すると、メモリに記憶した各周波数
Fと整数Aとの組合わせから、各周波数Fに対応する食
品の商品名(商品コードでもよい)とその個数(整数
A)のデータを通信インターフェース16に出力し、通
信ケーブル17を介して電子キャッシュレジスタ18に
送信する。
【0054】このように掃引を100回繰返してディッ
プを検出した周波数Fの平均ディップ量Pを求め、その
平均ディップ量Pから商品の個数Aを求めているので、
トレー3に同一の食品2が複数載せられている場合にそ
の個数を正確に判別することができる。
【0055】従って、この実施例においても第1の実施
例と同様の効果が得られる。
【0056】なお、この第2の実施例においては、掃引
を100回繰返してディップを検出した同じ周波数Fの
平均ディップ量Pを求め、その平均ディップ量Pから同
一商品の個数Aを求めたものについて述べたが必ずしも
これに限定するものではなく、例えば同じ周波数Fの同
じディップ量Dのものの統計を取り、100回の掃引中
で同一ディップ量が最も多いデータセットを正しいデー
タであると判断して周波数Fと個数Aを求めるものであ
ってもよい。また、100回の掃引によって得られる同
じ周波数Fのディップ量データの正規分布3σ分散から
中心値を計算し、その値に最も近い整数を正規の個数A
として求めるものであってもよい。
【0057】なお、前記第1、第2の実施例では、通信
インターフェース16と電子キャッシュレジスタ18と
の間を通信ケーブル17を介して接続したが必ずしもこ
れに限定するものではなく、図10に示すように、通信
インターフェース16に無線装置19を接続し、また、
電子キャッシュレジスタ18にも無線装置20を接続
し、通信インターフェース16と電子キャッシュレジス
タ18とのデータ転送を無線伝送で行ってもよい。
【0058】第3の実施例 この実施例は、図11に示すように、台1の途中に形成
した識別エリア4にテーブル状の支持部材31を配置
し、その支持部材31の天板32に共振コイル5を埋設
したものである。
【0059】このようにしても識別エリア4内に物品3
3が入ったときその物品33に取り付けられた共振タグ
と共振コイル5との誘導電磁結合を確実に行うことがで
きる。
【0060】なお、共振コイル5の配置は、この実施例
のように識別エリア4の上部に配置するか第1、第2の
実施例のように識別エリア4の下に配置する方が左右に
配置する場合よりも物品に取付けた共振タグとの距離を
短くでき、従って、物品の置き方に左右されず安定した
検出感度が得られる。
【0061】第4の実施例 この実施例は、図12に示すように、識別エリア4の上
に半円筒部材34を配置し、その半円筒部材34と識別
エリア4が位置する台1に共振コイル35を物品33の
移動方向に対してコイルが差交するように渦状に埋設し
たものである。
【0062】このように共振コイル35を配置すれば、
物品33に取り付けられた共振タグと共振コイル35と
の誘導電磁結合をさらに強力にすることができ、検出感
度を向上できる。
【0063】第5の実施例 この実施例は、図13に示すように、識別エリア4の上
にコ字形部材36を立設して配置し、そのコ字形部材3
6と識別エリア4が位置する台1に共振コイル37を物
品33の移動方向に対してコイルが差交するように埋設
したものである。
【0064】このようにしても第4の実施例と同様に、
物品33に取り付けられた共振タグと共振コイル37と
の誘導電磁結合をさらに強力にすることができ、物品の
検出感度を向上できる。
【0065】
【発明の効果】以上、本発明によれば、所定の領域内に
介在する1個の物品の種類を識別できるのは勿論、所定
の領域内にそれぞれ異なる種類の共振タグを取付けた複
数の物品が同時に介在しても各物品を識別でき、また同
一共振タグを取付けた複数の物品が同時に介在してもそ
の物品の種類と個数を識別でき、従って適用範囲が広く
汎用性を向上できる物品識別装置を提供できる。
【0066】また、本発明によれば、共振コイルのコイ
ルループと物品の移動方向を差交差せることにより、誘
導結合手段の誘導電磁結合をより強力にすることがで
き、物品の検出感度を向上できる物品識別装置を提供で
きる。
【0067】また、本発明によれば、周波数掃引発振器
の発振周波数を複数回掃引してそれぞれに物品の種類と
個数を判別し、その判別結果を統計的に処理して最終的
な物品の種類と個数を識別しているので、より正確に物
品の種類と個数を識別できる物品識別装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の全体構成を示す図。
【図2】同実施例の掃引発振器と電流検出回路の具体回
路構成を示す図。
【図3】同実施例の掃引発振器の周波数掃引特性を示す
図。
【図4】同実施例の共振タグの構成を示す斜視図。
【図5】同実施例のディップ現象を説明するための図。
【図6】同実施例において同一共振周波数の共振タグを
同時に複数個検出したときのディップ現象を説明するた
めの図。
【図7】同実施例において異なる共振周波数の共振タグ
を同時に複数個検出したときのディップ現象を説明する
ための図。
【図8】本発明の第2の実施例における掃引処理を示す
流れ図。
【図9】同実施例における個数算出のための演算処理を
示す流れ図。
【図10】通信インターフェースと電子キャッシュレジ
スタとの他の接続例を示すブロック図。
【図11】本発明の第3の実施例を示す共振コイル配置
部の斜視図。
【図12】本発明の第4の実施例を示す共振コイル配置
部の斜視図。
【図13】本発明の第5の実施例を示す共振コイル配置
部の斜視図。
【符号の説明】
2…食品(物品) 4…識別エリア 5…共振コイル 6…掃引発振器 7…電流検出回路 8…CPU(中央処理装置) 14…フェーズ・ロックド・ループ回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物品に取付けられ、物品の種類毎に異な
    る共振周波数を設定した共振回路を有する共振タグと、
    発振周波数を掃引する周波数掃引発振器と、この周波数
    掃引発振器を駆動制御し、この周波数掃引発振器の発振
    周波数を所定の範囲で掃引させる掃引周波数制御手段
    と、前記周波数掃引発振器の発振レベルを検出するレベ
    ル検出手段と、前記周波数掃引発振器と前記共振タグを
    前記物品が所定の領域内に存在するとき誘導結合する誘
    導結合手段と、この誘導結合手段が前記周波数掃引発振
    器と前記共振タグを誘導結合したときの前記周波数掃引
    発振器の発振周波数情報と前記レベル検出手段の発振レ
    ベル検出情報とから物品の種類及び個数を判別する判別
    手段とを設けたことを特徴とする物品識別装置。
  2. 【請求項2】 判別手段は、レベル検出手段の発振レベ
    ル低下と周波数掃引発振器の発振周波数情報により物品
    の種類を判別すると共に、発振レベルの低下量により物
    品の個数を判別することを特徴とする請求項1記載の物
    品識別装置。
  3. 【請求項3】 誘導結合手段は、周波数掃引発振器の一
    部を形成する共振コイルからなり、前記共振コイルは、
    物品が所定の領域内に存在するとき物品の移動方向とコ
    イルループが差交するように配置したことを特徴とする
    請求項1記載の物品識別装置。
  4. 【請求項4】 物品に取付けられ、物品の種類毎に異な
    る共振周波数を設定した共振回路を有する共振タグと、
    発振周波数を掃引する周波数掃引発振器と、この周波数
    掃引発振器を駆動制御し、この周波数掃引発振器の発振
    周波数を所定の範囲で掃引させる掃引周波数制御手段
    と、前記周波数掃引発振器の発振レベルを検出するレベ
    ル検出手段と、前記周波数掃引発振器と前記共振タグを
    前記物品が所定の領域内に存在するとき誘導結合する誘
    導結合手段と、この誘導結合手段が前記周波数掃引発振
    器と前記共振タグを誘導結合したときの前記周波数掃引
    発振器の発振周波数情報と前記レベル検出手段の発振レ
    ベル検出情報とから物品の種類及び個数を判別する判別
    手段と、前記物品が所定の領域内に存在する状態で前記
    掃引周波数制御手段が前記周波数掃引発振器の発振周波
    数を複数回掃引し、そのときの前記判別手段の判別結果
    を統計的に処理して物品の種類及び個数を識別する識別
    手段を設けたことを特徴とする物品識別装置。
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