JPH08117703A - 油付着物の洗浄方法 - Google Patents
油付着物の洗浄方法Info
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- JPH08117703A JPH08117703A JP27833894A JP27833894A JPH08117703A JP H08117703 A JPH08117703 A JP H08117703A JP 27833894 A JP27833894 A JP 27833894A JP 27833894 A JP27833894 A JP 27833894A JP H08117703 A JPH08117703 A JP H08117703A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 油分の付着した機械加工部品などのワークを
連続的に搬送しつつ、効率的に洗浄することが出来る油
付着物の洗浄方法を提供する。 【構成】 少なくとも洗浄槽(2)と水洗槽(4)と乾
燥槽(5)とが順次に配列された洗浄工程を使用し、か
つ、各槽(2)、(4)及び(5)の上方に架設した搬
送ライン(8)により、油分の付着したワークを等間隔
で連続的に移動させつつ各槽(2)、(4)及び(5)
に順次挿入する洗浄方法において、各槽(2)、(4)
及び(5)におけるワークの滞留時間を一定にすると共
に、洗浄槽(2)の前段に少なくとも1基の洗浄槽
(1)を配置し、ワークの滞留時間を前記各槽(2)、
(4)及び(5)における滞留時間と同一にして当該洗
浄槽にワークを挿入する。
連続的に搬送しつつ、効率的に洗浄することが出来る油
付着物の洗浄方法を提供する。 【構成】 少なくとも洗浄槽(2)と水洗槽(4)と乾
燥槽(5)とが順次に配列された洗浄工程を使用し、か
つ、各槽(2)、(4)及び(5)の上方に架設した搬
送ライン(8)により、油分の付着したワークを等間隔
で連続的に移動させつつ各槽(2)、(4)及び(5)
に順次挿入する洗浄方法において、各槽(2)、(4)
及び(5)におけるワークの滞留時間を一定にすると共
に、洗浄槽(2)の前段に少なくとも1基の洗浄槽
(1)を配置し、ワークの滞留時間を前記各槽(2)、
(4)及び(5)における滞留時間と同一にして当該洗
浄槽にワークを挿入する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油付着物の洗浄方法に
関するものであり、詳しくは、油分の付着した機械加工
部品などのワークを連続的に搬送しつつ、効率的に洗浄
することが出来る油付着物の洗浄方法に関するものであ
る。
関するものであり、詳しくは、油分の付着した機械加工
部品などのワークを連続的に搬送しつつ、効率的に洗浄
することが出来る油付着物の洗浄方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、機械部品などの加工において
は、切削油、塑性加工油、熱処理油などの各種の油が使
用されるため、機械加工部品に付着したこれらの油分
は、有機溶剤を使用して洗浄除去される。これまでに、
本発明者等は、機械加工部品などの洗浄において、有機
溶剤の安全性や環境に対する影響の問題を考慮し、例え
ば、N−メチル−2−ピロリドン等の高沸点の水溶性有
機溶剤と水を主成分とする洗浄剤の使用を提唱している
(特開平6−170346号、特開平6−2182号、
特開平6−184779号の各公報参照)。
は、切削油、塑性加工油、熱処理油などの各種の油が使
用されるため、機械加工部品に付着したこれらの油分
は、有機溶剤を使用して洗浄除去される。これまでに、
本発明者等は、機械加工部品などの洗浄において、有機
溶剤の安全性や環境に対する影響の問題を考慮し、例え
ば、N−メチル−2−ピロリドン等の高沸点の水溶性有
機溶剤と水を主成分とする洗浄剤の使用を提唱している
(特開平6−170346号、特開平6−2182号、
特開平6−184779号の各公報参照)。
【0003】上記の水溶性有機溶剤を使用した洗浄方法
は、例えば、特開平6−184779号公報に開示され
ており、先ず、水または熱水蒸気でワークを洗浄して付
着油分の一部を除去した後、水溶性有機溶剤と水を主成
分とする洗浄剤で精密洗浄し、次いで、再び、水または
熱水蒸気によってワークに付着している洗浄剤を除去
し、更に、気体の吹き付けによって水分を除去するなど
の工程で行なわれる。
は、例えば、特開平6−184779号公報に開示され
ており、先ず、水または熱水蒸気でワークを洗浄して付
着油分の一部を除去した後、水溶性有機溶剤と水を主成
分とする洗浄剤で精密洗浄し、次いで、再び、水または
熱水蒸気によってワークに付着している洗浄剤を除去
し、更に、気体の吹き付けによって水分を除去するなど
の工程で行なわれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、金属材料の
保管中に使用する防錆油や加工において使用された熱処
理油などは、特に粘度が高いため、ワークによっては、
洗浄剤による洗浄を十分に行なう必要がある。上記の洗
浄装置を使用した洗浄方法において、斯かる高粘度の油
が付着したワークの洗浄では、ワークを一定の滞留時間
をもって順次に移送するため、最も処理時間を必要とす
る洗浄剤による洗浄工程によって全体の処理速度、すな
わち、処理効率が決定される。換言すれば、上記の搬送
方式を用いた洗浄においては、特に、高粘度の油が付着
したワークを洗浄する場合、洗浄剤を使用した洗浄工程
に時間を要する一方で、水洗工程や乾燥工程のアイドル
タイムが増加し、効率的な洗浄を期待し難いという問題
がある。従って、油分の付着したワークを連続的に搬送
しつつ、効率的に洗浄することが出来る改良された油付
着物の洗浄方法が望まれる。
保管中に使用する防錆油や加工において使用された熱処
理油などは、特に粘度が高いため、ワークによっては、
洗浄剤による洗浄を十分に行なう必要がある。上記の洗
浄装置を使用した洗浄方法において、斯かる高粘度の油
が付着したワークの洗浄では、ワークを一定の滞留時間
をもって順次に移送するため、最も処理時間を必要とす
る洗浄剤による洗浄工程によって全体の処理速度、すな
わち、処理効率が決定される。換言すれば、上記の搬送
方式を用いた洗浄においては、特に、高粘度の油が付着
したワークを洗浄する場合、洗浄剤を使用した洗浄工程
に時間を要する一方で、水洗工程や乾燥工程のアイドル
タイムが増加し、効率的な洗浄を期待し難いという問題
がある。従って、油分の付着したワークを連続的に搬送
しつつ、効率的に洗浄することが出来る改良された油付
着物の洗浄方法が望まれる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の実情に
鑑みなされたものであり、その要旨は、少なくとも洗浄
槽と水洗槽と乾燥槽とが順次に配列された洗浄工程を使
用し、かつ、前記各槽の上方に架設した搬送ラインによ
り、油分の付着したワークを等間隔で連続的に移動させ
つつ前記各槽に順次挿入する洗浄方法において、前記各
槽におけるワークの滞留時間を一定にすると共に、前記
洗浄槽の前段に少なくとも1基の洗浄槽を配置し、ワー
クの滞留時間を前記各槽における滞留時間と同一にして
当該洗浄槽にワークを挿入することを特徴とする油付着
物の洗浄方法に存する。
鑑みなされたものであり、その要旨は、少なくとも洗浄
槽と水洗槽と乾燥槽とが順次に配列された洗浄工程を使
用し、かつ、前記各槽の上方に架設した搬送ラインによ
り、油分の付着したワークを等間隔で連続的に移動させ
つつ前記各槽に順次挿入する洗浄方法において、前記各
槽におけるワークの滞留時間を一定にすると共に、前記
洗浄槽の前段に少なくとも1基の洗浄槽を配置し、ワー
クの滞留時間を前記各槽における滞留時間と同一にして
当該洗浄槽にワークを挿入することを特徴とする油付着
物の洗浄方法に存する。
【0006】以下、本発明の洗浄方法を詳細に説明す
る。図1は、本発明の洗浄方法を実施するための洗浄装
置の一例を示す説明図であり、先ず、斯かる洗浄装置に
ついて説明する。
る。図1は、本発明の洗浄方法を実施するための洗浄装
置の一例を示す説明図であり、先ず、斯かる洗浄装置に
ついて説明する。
【0007】図示した装置は、概略、特定の洗浄剤を収
容する例えば2基の洗浄槽(1)及び(2)と、例えば
水を収容する濯ぎ洗い用の水洗槽(4)と、洗浄された
ワークに気体を吹き付ける乾燥槽(5)とを順次に配置
して構成され、しかも、これら洗浄槽(1)、(2)、
水洗槽(4)及び乾燥槽(5)の上方には搬送ライン
(8)が架設されており、斯かる搬送ライン(8)は、
被洗浄物であるワークを等間隔で懸下すると共に一方向
へ移動させつつ上記の洗浄槽(1)、(2)、水洗槽
(4)及び乾燥槽(5)へ一定の滞留時間を設けて順次
に挿入する様になされている。
容する例えば2基の洗浄槽(1)及び(2)と、例えば
水を収容する濯ぎ洗い用の水洗槽(4)と、洗浄された
ワークに気体を吹き付ける乾燥槽(5)とを順次に配置
して構成され、しかも、これら洗浄槽(1)、(2)、
水洗槽(4)及び乾燥槽(5)の上方には搬送ライン
(8)が架設されており、斯かる搬送ライン(8)は、
被洗浄物であるワークを等間隔で懸下すると共に一方向
へ移動させつつ上記の洗浄槽(1)、(2)、水洗槽
(4)及び乾燥槽(5)へ一定の滞留時間を設けて順次
に挿入する様になされている。
【0008】具体的には、洗浄槽(1)は、洗浄剤を貯
溜し且つワークを浸漬洗浄するための貯液室(1c)
と、当該貯溜槽から溢出し且つ油分を多量に含む洗浄剤
を後述する回収槽(6)へ供給する分離室(1a)とか
ら構成される。貯液室(1a)には、通常、洗浄に適し
た温度に洗浄剤を昇温するためのヒーター(11)、浸
漬されたワークへ物理的衝撃を与えて油分の剥離効果を
高めるための爆気装置(12)が付設される。また、2
番目の洗浄槽(2)は、洗浄槽(1)と同様に、貯液室
(2c)と分離室(2a)とから構成され、貯液室(2
a)には、洗浄剤を昇温するためのヒーター(21)及
びワークへ衝撃を与えるための爆気装置(22)が付設
される。
溜し且つワークを浸漬洗浄するための貯液室(1c)
と、当該貯溜槽から溢出し且つ油分を多量に含む洗浄剤
を後述する回収槽(6)へ供給する分離室(1a)とか
ら構成される。貯液室(1a)には、通常、洗浄に適し
た温度に洗浄剤を昇温するためのヒーター(11)、浸
漬されたワークへ物理的衝撃を与えて油分の剥離効果を
高めるための爆気装置(12)が付設される。また、2
番目の洗浄槽(2)は、洗浄槽(1)と同様に、貯液室
(2c)と分離室(2a)とから構成され、貯液室(2
a)には、洗浄剤を昇温するためのヒーター(21)及
びワークへ衝撃を与えるための爆気装置(22)が付設
される。
【0009】上記の洗浄槽(2)と水洗槽(4)の間に
は、ワークに付着した洗浄剤を凡そ除去するため、通常
はガスブロー槽(3)が設置される。ガスブロー槽
(3)の内周壁には、多数のスプレーノズルを備えたガ
スブロー配管(31)が配設され、当該ガスブロー槽に
挿入されたワークの表面へ空気または窒素などの不活性
ガスを吹き付ける様になされている。
は、ワークに付着した洗浄剤を凡そ除去するため、通常
はガスブロー槽(3)が設置される。ガスブロー槽
(3)の内周壁には、多数のスプレーノズルを備えたガ
スブロー配管(31)が配設され、当該ガスブロー槽に
挿入されたワークの表面へ空気または窒素などの不活性
ガスを吹き付ける様になされている。
【0010】水洗槽(4)は、例えば、水を貯溜し且つ
ワークを浸漬洗浄する槽であり、ワークの表面に残留し
ている洗浄剤を除去して仕上げ洗浄を行なう。斯かる水
洗槽(4)には、洗浄に適した水温を維持するするため
のヒーター(41)、洗浄を促進するための爆気装置
(42)が付設される。なお、水洗槽(4)は、水を貯
溜して浸漬洗浄を行なう構造のものに代え、挿入された
ワークに熱水蒸気を吹き付けて洗浄を行なう構造のもの
を採用することも出来る。
ワークを浸漬洗浄する槽であり、ワークの表面に残留し
ている洗浄剤を除去して仕上げ洗浄を行なう。斯かる水
洗槽(4)には、洗浄に適した水温を維持するするため
のヒーター(41)、洗浄を促進するための爆気装置
(42)が付設される。なお、水洗槽(4)は、水を貯
溜して浸漬洗浄を行なう構造のものに代え、挿入された
ワークに熱水蒸気を吹き付けて洗浄を行なう構造のもの
を採用することも出来る。
【0011】また、乾燥槽(5)は、上記のガスブロー
槽(3)と略同様に構成され、その内周壁には、多数の
スプレーノズルを備えたガスブロー配管(51)が配設
される。ガスブロー配管(51)は、乾燥槽(5)に挿
入されたワークの表面に残存する水分を吹き飛ばし且つ
当該ワークを乾燥させる機能を有する。
槽(3)と略同様に構成され、その内周壁には、多数の
スプレーノズルを備えたガスブロー配管(51)が配設
される。ガスブロー配管(51)は、乾燥槽(5)に挿
入されたワークの表面に残存する水分を吹き飛ばし且つ
当該ワークを乾燥させる機能を有する。
【0012】上記の洗浄槽(1)及び(2)に対して
は、回収槽(6)を通じて洗浄剤が供給される。回収槽
(6)は、洗浄液を貯溜する貯液室(6c)、および、
洗浄液と油を分離する分離室(6a)の2室からなり、
かつ、各室の下部は連続させられており、分離室(6
a)にて油の分離された洗浄剤のみが貯液室(6c)に
流入する様になされている。そして、貯液室(6c)の
洗浄剤は、ポンプ(98c)、流路(99)及び(9
8)を介して洗浄槽(1)及び(2)に供給される。
は、回収槽(6)を通じて洗浄剤が供給される。回収槽
(6)は、洗浄液を貯溜する貯液室(6c)、および、
洗浄液と油を分離する分離室(6a)の2室からなり、
かつ、各室の下部は連続させられており、分離室(6
a)にて油の分離された洗浄剤のみが貯液室(6c)に
流入する様になされている。そして、貯液室(6c)の
洗浄剤は、ポンプ(98c)、流路(99)及び(9
8)を介して洗浄槽(1)及び(2)に供給される。
【0013】また、洗浄槽(1)の分離室(1a)、洗
浄槽(2)の分離室(2a)にて回収された油を多量に
含む洗浄剤、および、ガスブロー槽(3)にて回収され
た洗浄剤は、それぞれ、流路(93)、(94)及び
(95)を通じて回収槽(6)の分離室(6a)に導入
される。なお、回収槽(6)の貯液室(6c)には、当
該回収槽内の洗浄液の濃度に基づき、後述する水溶性有
機溶剤濃度の高い洗浄剤が管路(90)を通じて、ま
た、水溶性有機溶剤濃度の低い洗浄剤が管路(91)を
通じて各々供給される。
浄槽(2)の分離室(2a)にて回収された油を多量に
含む洗浄剤、および、ガスブロー槽(3)にて回収され
た洗浄剤は、それぞれ、流路(93)、(94)及び
(95)を通じて回収槽(6)の分離室(6a)に導入
される。なお、回収槽(6)の貯液室(6c)には、当
該回収槽内の洗浄液の濃度に基づき、後述する水溶性有
機溶剤濃度の高い洗浄剤が管路(90)を通じて、ま
た、水溶性有機溶剤濃度の低い洗浄剤が管路(91)を
通じて各々供給される。
【0014】更に、水洗槽(4)には、給水用の管路
(92)が付設されており、水洗槽(4)の水位を適宜
に保持し得る様になされている。なお、水洗槽(4)と
回収槽(6)は、流路(96)、貯水槽(7)及び流路
(97)を介して接続されており、濃度よっては回収槽
(6)の洗浄剤を希釈し得る様になされている。
(92)が付設されており、水洗槽(4)の水位を適宜
に保持し得る様になされている。なお、水洗槽(4)と
回収槽(6)は、流路(96)、貯水槽(7)及び流路
(97)を介して接続されており、濃度よっては回収槽
(6)の洗浄剤を希釈し得る様になされている。
【0015】上記の搬送ライン(8)は、例えば、順次
に配置された上記の洗浄槽(1)から乾燥槽(5)の上
方にこれら各槽に沿って張設されたトロリーに多数のバ
ケット(10)、(10)…を等間隔(各槽の配置間
隔)にて且つ巻上機を介して懸下した構造を備えてい
る。各バケット(10)、(10)…は、比較的小さな
ワークを収容するために用いられる。斯かる搬送槽ライ
ン(8)は、洗浄槽(1)から乾燥槽(5)の各槽の配
置方向へバケット(10)、(10)…を順次に移動さ
せる。しかも、各槽の上方に位置した際に一定時間だけ
停止し、そして、停止している間に上記の巻上機によっ
て各バケット(10)、(10)…を昇降させて各槽に
一定時間挿入する。
に配置された上記の洗浄槽(1)から乾燥槽(5)の上
方にこれら各槽に沿って張設されたトロリーに多数のバ
ケット(10)、(10)…を等間隔(各槽の配置間
隔)にて且つ巻上機を介して懸下した構造を備えてい
る。各バケット(10)、(10)…は、比較的小さな
ワークを収容するために用いられる。斯かる搬送槽ライ
ン(8)は、洗浄槽(1)から乾燥槽(5)の各槽の配
置方向へバケット(10)、(10)…を順次に移動さ
せる。しかも、各槽の上方に位置した際に一定時間だけ
停止し、そして、停止している間に上記の巻上機によっ
て各バケット(10)、(10)…を昇降させて各槽に
一定時間挿入する。
【0016】次に、上記の様な洗浄装置を使用した本発
明の洗浄方法を説明する。本発明において、洗浄処理を
施すワークとしては、例えば、電子部品、電機部品、精
密機械部品、機械部品、自動車部品およびそれらの加工
に使用される治工具が挙げられる。また、こられのワー
クに付着する油分としては、例えば、切削油の他、圧延
油、プレス油、引抜油、鍛造油などの塑性加工油、焼入
油、焼もどし油、光輝焼入油などの熱処理油が挙げられ
るが、本発明の洗浄方法は、特に、高粘度の油を除去す
る場合に好適である。
明の洗浄方法を説明する。本発明において、洗浄処理を
施すワークとしては、例えば、電子部品、電機部品、精
密機械部品、機械部品、自動車部品およびそれらの加工
に使用される治工具が挙げられる。また、こられのワー
クに付着する油分としては、例えば、切削油の他、圧延
油、プレス油、引抜油、鍛造油などの塑性加工油、焼入
油、焼もどし油、光輝焼入油などの熱処理油が挙げられ
るが、本発明の洗浄方法は、特に、高粘度の油を除去す
る場合に好適である。
【0017】本発明の洗浄方法においては、先ず、洗浄
槽(1)にワークを挿入し、特定の洗浄剤による洗浄を
行なう。すなわち、洗浄槽(1)に収容される洗浄剤と
しては、2−ピロリドン、3−ピロリドン、N−アルキ
ル−2−ピロリドン(例えば、N−メチル−2−ピロリ
ドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−プロピル−2
−ピロリドン)、5−アルキル−2ピロリドン(例え
ば、5−メチル−2ピロリドン、5−エチル−2ピロリ
ドン、5−プロピル−2ピロリドン)、N−ビニル−2
−ピロリドン、N−アルキル−3−ピロリドン(例え
ば、N−メチル−3−ピロリドン、N−エチル−3−ピ
ロリドン、N−プロピル−3−ピロリドン)等のピロリ
ドン類、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセト
アミド及びアルキレングリコールアルキルエーテル、ブ
タンジオール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノ
ール、ヘキシレングリコール、ジアセトンアルコールの
中から選ばれる少なくとも一種と水とを含む混合物が用
いられる。なお、ピロリドン類の中では、特に、N−メ
チル−2−ピロリドンが有効である。
槽(1)にワークを挿入し、特定の洗浄剤による洗浄を
行なう。すなわち、洗浄槽(1)に収容される洗浄剤と
しては、2−ピロリドン、3−ピロリドン、N−アルキ
ル−2−ピロリドン(例えば、N−メチル−2−ピロリ
ドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−プロピル−2
−ピロリドン)、5−アルキル−2ピロリドン(例え
ば、5−メチル−2ピロリドン、5−エチル−2ピロリ
ドン、5−プロピル−2ピロリドン)、N−ビニル−2
−ピロリドン、N−アルキル−3−ピロリドン(例え
ば、N−メチル−3−ピロリドン、N−エチル−3−ピ
ロリドン、N−プロピル−3−ピロリドン)等のピロリ
ドン類、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセト
アミド及びアルキレングリコールアルキルエーテル、ブ
タンジオール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノ
ール、ヘキシレングリコール、ジアセトンアルコールの
中から選ばれる少なくとも一種と水とを含む混合物が用
いられる。なお、ピロリドン類の中では、特に、N−メ
チル−2−ピロリドンが有効である。
【0018】上記の洗浄剤においては、水を最大75重
量%程度、通常は、10〜75重量%含有させることが
出来る。例えば、N−メチル−2−ピロリドン又はアル
キレングリコールアルキルエーテルの場合には、水を1
0〜50重量%、好ましくは15〜30重量%含有させ
るのが好適である。また、2−ピロリドン又はγ−ブチ
ロラクトンの場合には、水を35〜75重量%、好まし
くは35〜60重量%含有させるのが好適である。更
に、N,N−ジメチルアセトアミドの場合には、水を2
5〜75重量%、好ましくは25〜60重量%含有させ
るのが好適である。混合物としての洗浄剤中の水の量が
上記の範囲よりも多い場合には、脱脂効果が著しく低下
し、また、上記の範囲よりも少ない場合には、当該洗浄
剤に対する油分の溶解度が高過ぎ、繰り返しの使用にお
いて油分の分離が困難となり、洗浄力の低下を招く。な
お、上記の範囲における組成の混合物は、引火しないと
いう点から、危険物として取り扱う必要もない。
量%程度、通常は、10〜75重量%含有させることが
出来る。例えば、N−メチル−2−ピロリドン又はアル
キレングリコールアルキルエーテルの場合には、水を1
0〜50重量%、好ましくは15〜30重量%含有させ
るのが好適である。また、2−ピロリドン又はγ−ブチ
ロラクトンの場合には、水を35〜75重量%、好まし
くは35〜60重量%含有させるのが好適である。更
に、N,N−ジメチルアセトアミドの場合には、水を2
5〜75重量%、好ましくは25〜60重量%含有させ
るのが好適である。混合物としての洗浄剤中の水の量が
上記の範囲よりも多い場合には、脱脂効果が著しく低下
し、また、上記の範囲よりも少ない場合には、当該洗浄
剤に対する油分の溶解度が高過ぎ、繰り返しの使用にお
いて油分の分離が困難となり、洗浄力の低下を招く。な
お、上記の範囲における組成の混合物は、引火しないと
いう点から、危険物として取り扱う必要もない。
【0019】本発明の第1工程は洗浄槽(1)での洗浄
である。洗浄槽(1)においては、ヒーター(11)を
作動させることにより、貯液室(1c)に貯流した洗浄
剤の温度を20〜100℃程度、好ましくは40〜80
℃に保持する。そして、貯液室(1c)にワークを挿入
して洗浄剤に一定時間浸漬させ、当該ワークに付着した
油分を凡そ除去する。その際、爆気装置(12)を作動
させ、空気や窒素などの不活性気体によって爆気するこ
とにより、浸漬させたワークへ衝撃を与えることが出
来、洗浄効果を一層高めることが出来る。
である。洗浄槽(1)においては、ヒーター(11)を
作動させることにより、貯液室(1c)に貯流した洗浄
剤の温度を20〜100℃程度、好ましくは40〜80
℃に保持する。そして、貯液室(1c)にワークを挿入
して洗浄剤に一定時間浸漬させ、当該ワークに付着した
油分を凡そ除去する。その際、爆気装置(12)を作動
させ、空気や窒素などの不活性気体によって爆気するこ
とにより、浸漬させたワークへ衝撃を与えることが出
来、洗浄効果を一層高めることが出来る。
【0020】本発明においては、第2工程として、洗浄
槽(2)で上記と同様の洗浄を行なうことにより、十分
な洗浄を行なうことが出来ると共に、後の工程におい
て、不要な滞留時間を短縮することが出来、全体の洗浄
効率を高めることが出来る。洗浄槽(2)においては、
ヒーター(21)によって洗浄剤を洗浄槽(1)と同様
の温度に保持し、また、爆気装置(22)を作動させ、
洗浄槽(1)と同様に不活性気体によって爆気洗浄す
る。
槽(2)で上記と同様の洗浄を行なうことにより、十分
な洗浄を行なうことが出来ると共に、後の工程におい
て、不要な滞留時間を短縮することが出来、全体の洗浄
効率を高めることが出来る。洗浄槽(2)においては、
ヒーター(21)によって洗浄剤を洗浄槽(1)と同様
の温度に保持し、また、爆気装置(22)を作動させ、
洗浄槽(1)と同様に不活性気体によって爆気洗浄す
る。
【0021】次いで、第3工程として、洗浄槽(1)及
び(2)で洗浄したワークをガスブロー槽(3)に挿入
する。ガスブロー槽(3)においては、ガスブロー配管
(31)を使用し、挿入されたワークの表面へ空気また
は窒素などの不活性ガスを吹き付け、付着している洗浄
剤を概ね除去する。
び(2)で洗浄したワークをガスブロー槽(3)に挿入
する。ガスブロー槽(3)においては、ガスブロー配管
(31)を使用し、挿入されたワークの表面へ空気また
は窒素などの不活性ガスを吹き付け、付着している洗浄
剤を概ね除去する。
【0022】続いて、第4工程として、ワークを水洗槽
(4)に挿入して水による仕上げ洗浄を行なう。水洗槽
(4)に貯溜した水は、ヒーター(41)を使用し、予
め20〜100℃に加温しておく。また、洗浄にあたっ
ては、爆気装置(42)を使用して空気や窒素などの不
活性気体で爆気することにより、ワーク表面に残留する
洗浄剤を効率的に除去することが出来る。
(4)に挿入して水による仕上げ洗浄を行なう。水洗槽
(4)に貯溜した水は、ヒーター(41)を使用し、予
め20〜100℃に加温しておく。また、洗浄にあたっ
ては、爆気装置(42)を使用して空気や窒素などの不
活性気体で爆気することにより、ワーク表面に残留する
洗浄剤を効率的に除去することが出来る。
【0023】上記の第4工程においては、水洗浄の代わ
りに熱水蒸気による洗浄を行なうことも出来る。熱水蒸
気を使用する場合には、ワークに熱水蒸気を吹き付ける
ことにより、ワーク表面に残留する洗浄剤を除去する。
熱水蒸気の温度は、90℃以上、好ましくは100〜1
30℃とされる。また、熱水蒸気の吹き付け量は、ワー
クの表面積1m2に対して、例えば1Kg/分程度とされ
る。斯かる熱水蒸気洗浄を実施した場合には、水洗浄に
比べ、使用水量を低減することが出来、廃水処理も軽減
することが出来る。
りに熱水蒸気による洗浄を行なうことも出来る。熱水蒸
気を使用する場合には、ワークに熱水蒸気を吹き付ける
ことにより、ワーク表面に残留する洗浄剤を除去する。
熱水蒸気の温度は、90℃以上、好ましくは100〜1
30℃とされる。また、熱水蒸気の吹き付け量は、ワー
クの表面積1m2に対して、例えば1Kg/分程度とされ
る。斯かる熱水蒸気洗浄を実施した場合には、水洗浄に
比べ、使用水量を低減することが出来、廃水処理も軽減
することが出来る。
【0024】次いで、第5工程として、水洗浄したワー
クを乾燥槽(5)に挿入して水切り及び乾燥を行なう。
乾燥槽(5)においては、ガスブロー配管(51)から
空気や窒素などの不活性気体をワーク表面へ吹き付け、
そして、ワークの表面に残存する水分を吹き飛ばし且つ
乾燥させる。その際、乾燥空気などの気体を吹き付ける
ことにより、一層迅速に乾燥させることが出来る。
クを乾燥槽(5)に挿入して水切り及び乾燥を行なう。
乾燥槽(5)においては、ガスブロー配管(51)から
空気や窒素などの不活性気体をワーク表面へ吹き付け、
そして、ワークの表面に残存する水分を吹き飛ばし且つ
乾燥させる。その際、乾燥空気などの気体を吹き付ける
ことにより、一層迅速に乾燥させることが出来る。
【0025】上記の様に、本発明の洗浄方法は、油分の
付着したワークを各バケット(10)、(10)…に収
容して搬送ライン(8)に等間隔で懸下すると共に、バ
ケット(10)、(10)…を一方向へ移動させつつこ
れらのバケットを洗浄槽(1)、(2)、ガスブロー槽
(3)、水洗槽(4)及び乾燥槽(5)に一定の滞留時
間を設けて順次に挿入してゆくことにより、水溶性有機
溶剤と水を主成分とする洗浄剤で複数回(例えば2回)
の洗浄を行なった後、水または熱水蒸気で水洗浄を行な
い、次いで、気体を吹き付けて乾燥を行なう。
付着したワークを各バケット(10)、(10)…に収
容して搬送ライン(8)に等間隔で懸下すると共に、バ
ケット(10)、(10)…を一方向へ移動させつつこ
れらのバケットを洗浄槽(1)、(2)、ガスブロー槽
(3)、水洗槽(4)及び乾燥槽(5)に一定の滞留時
間を設けて順次に挿入してゆくことにより、水溶性有機
溶剤と水を主成分とする洗浄剤で複数回(例えば2回)
の洗浄を行なった後、水または熱水蒸気で水洗浄を行な
い、次いで、気体を吹き付けて乾燥を行なう。
【0026】すなわち、本発明においては、上記の特定
の洗浄剤を使用した洗浄を複数の工程で行なうため、特
に粘度が高い油が付着したワークであっても、十分な洗
浄効果をあげることが出来る。しかも、ワークを順次に
移送する上記の様な所謂タクト搬送において、洗浄剤に
よる洗浄工程によって全体の処理速度が低下することが
なく、効率的な処理が可能である。換言すれば、水洗工
程や乾燥工程などの比較的処理時間の短い工程に準じて
ワークを移動させることが出来るため、これら水洗工程
や乾燥工程などのアイドルタイムを低減することが出
来、効率的に処理することが出来る。また、洗浄剤を使
用した洗浄工程、すなわち、搬送方向上流側の前段の洗
浄槽を増設するだけで洗浄の程度を簡単に変更すること
が出来るため、設備の増設による洗浄コストの大幅な増
加を招くこともない。
の洗浄剤を使用した洗浄を複数の工程で行なうため、特
に粘度が高い油が付着したワークであっても、十分な洗
浄効果をあげることが出来る。しかも、ワークを順次に
移送する上記の様な所謂タクト搬送において、洗浄剤に
よる洗浄工程によって全体の処理速度が低下することが
なく、効率的な処理が可能である。換言すれば、水洗工
程や乾燥工程などの比較的処理時間の短い工程に準じて
ワークを移動させることが出来るため、これら水洗工程
や乾燥工程などのアイドルタイムを低減することが出
来、効率的に処理することが出来る。また、洗浄剤を使
用した洗浄工程、すなわち、搬送方向上流側の前段の洗
浄槽を増設するだけで洗浄の程度を簡単に変更すること
が出来るため、設備の増設による洗浄コストの大幅な増
加を招くこともない。
【0027】なお、本発明では、洗浄槽(1)、(2)
及び水洗槽(4)において、図示した様な浸漬法に加
え、超音波洗浄法や揺動法などを併用することも出来、
更には、浸漬法に代えてスプレー法などを採用すること
も出来る。また、比較的大きなワークを洗浄する場合、
斯かるワークは、バケット(10)を使用せずに搬送ラ
イン(8)に直接懸下される。
及び水洗槽(4)において、図示した様な浸漬法に加
え、超音波洗浄法や揺動法などを併用することも出来、
更には、浸漬法に代えてスプレー法などを採用すること
も出来る。また、比較的大きなワークを洗浄する場合、
斯かるワークは、バケット(10)を使用せずに搬送ラ
イン(8)に直接懸下される。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例を示して
説明する。なお、本発明の実施に当り、図1に示す洗浄
装置を使用した。
説明する。なお、本発明の実施に当り、図1に示す洗浄
装置を使用した。
【0029】実施例1 切削油(ユシロ化学社製水性切削油:ユシローケンEC
−400)が付着したテストピース(材質:SS−2
0、大きさ:2.98cm×4.98cm×0.3cm(厚
さ))20枚を図1に示すバケット(10)、(10)
…に収容し、洗浄槽(1)において2分間、洗浄槽
(2)において2分間の浸漬洗浄を行なった。洗浄剤
は、N−メチル−ピロリドン(NMP)と水を主成分と
してこれらを約85:15(重量比)の割合で混合した
混合物である。その後、ガスブロー槽(3)においてテ
ストピースに20℃の空気を2分間吹き付け、水洗槽
(4)において80℃の水を使用して浸漬洗浄を2分
間、乾燥槽(5)において90℃の熱風を2分間吹き付
けて水切り及び乾燥を行なった。
−400)が付着したテストピース(材質:SS−2
0、大きさ:2.98cm×4.98cm×0.3cm(厚
さ))20枚を図1に示すバケット(10)、(10)
…に収容し、洗浄槽(1)において2分間、洗浄槽
(2)において2分間の浸漬洗浄を行なった。洗浄剤
は、N−メチル−ピロリドン(NMP)と水を主成分と
してこれらを約85:15(重量比)の割合で混合した
混合物である。その後、ガスブロー槽(3)においてテ
ストピースに20℃の空気を2分間吹き付け、水洗槽
(4)において80℃の水を使用して浸漬洗浄を2分
間、乾燥槽(5)において90℃の熱風を2分間吹き付
けて水切り及び乾燥を行なった。
【0030】上記の洗浄処理を行なったテストピースに
ついて、表面の肉眼観察、セロハンテープの付着性、お
よび、白布で拭き取った際の白布の汚れ具合により、洗
浄結果を評価したところ、付着していた切削油は完全に
除去されていた。そして、上記の処理において、バケッ
ト1基当りの所要時間は13.5分であり、また、処理
速度は1時間当り24基であった。
ついて、表面の肉眼観察、セロハンテープの付着性、お
よび、白布で拭き取った際の白布の汚れ具合により、洗
浄結果を評価したところ、付着していた切削油は完全に
除去されていた。そして、上記の処理において、バケッ
ト1基当りの所要時間は13.5分であり、また、処理
速度は1時間当り24基であった。
【0031】実施例2〜4 洗浄剤として、γ−ブチロラクトン(GBL)と水を主
成分としてこれらを約65:35(重量比)の割合で混
合した混合物(実施例2)、2−ピロリドン(2P)と
水を主成分としてこれらを約65:35(重量比)の割
合で混合した混合物(実施例3)、N,N−ジメチルア
セトアミド(DMA)と水を主成分としてこれらを約7
5:25(重量比)の割合で混合した混合物(実施例
4)を使用し、その他の条件を実施例1と同様として処
理を行い、上記と同様の評価を行なったところ、各実施
例とも実施例1と同様の評価が得られた。勿論、処理速
度は実施例1と同様である。
成分としてこれらを約65:35(重量比)の割合で混
合した混合物(実施例2)、2−ピロリドン(2P)と
水を主成分としてこれらを約65:35(重量比)の割
合で混合した混合物(実施例3)、N,N−ジメチルア
セトアミド(DMA)と水を主成分としてこれらを約7
5:25(重量比)の割合で混合した混合物(実施例
4)を使用し、その他の条件を実施例1と同様として処
理を行い、上記と同様の評価を行なったところ、各実施
例とも実施例1と同様の評価が得られた。勿論、処理速
度は実施例1と同様である。
【0032】比較例1 図1の洗浄槽(1)に相当する工程において、水洗浄を
2分間行った後、実施例1の洗浄槽(2)以降の工程と
同様の処理を実施し、上記と同様の評価を行なったとこ
ろ、テストピースの表面には切削油分の残留が僅かに見
られた。また、セロハンテープの付着性も良好ではな
く、白布で拭き取った際の白布の汚れも確認された。な
お、処理能力は実施例1と同様である。
2分間行った後、実施例1の洗浄槽(2)以降の工程と
同様の処理を実施し、上記と同様の評価を行なったとこ
ろ、テストピースの表面には切削油分の残留が僅かに見
られた。また、セロハンテープの付着性も良好ではな
く、白布で拭き取った際の白布の汚れも確認された。な
お、処理能力は実施例1と同様である。
【0033】比較例2 図1の洗浄槽(1)に相当する工程において洗浄剤によ
る4分間の浸漬洗浄を行なった。洗浄剤は実施例1と同
様である。その後、実施例1のガスブロー槽(3)、水
洗槽(4)及び乾燥槽(5)と同様の処理槽に各4分間
づつ滞留させて処理を行なった。そして、上記と同様の
処理を行なったところ、実施例1と同様の評価が得られ
た。しかしながら、バケット1基当りの所要時間は19
分であり、また、処理速度は1時間当り13基であっ
た。
る4分間の浸漬洗浄を行なった。洗浄剤は実施例1と同
様である。その後、実施例1のガスブロー槽(3)、水
洗槽(4)及び乾燥槽(5)と同様の処理槽に各4分間
づつ滞留させて処理を行なった。そして、上記と同様の
処理を行なったところ、実施例1と同様の評価が得られ
た。しかしながら、バケット1基当りの所要時間は19
分であり、また、処理速度は1時間当り13基であっ
た。
【0034】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の洗浄方法に
よれば、洗浄槽を複数設け且つ各槽の滞留時間を一定と
したため、水洗槽や乾燥槽などにおける所要時間の短い
工程のアイドルタイムを低減することが出来、油分の付
着したワークを連続的に搬送しつつ、効率的に洗浄する
ことが出来る。
よれば、洗浄槽を複数設け且つ各槽の滞留時間を一定と
したため、水洗槽や乾燥槽などにおける所要時間の短い
工程のアイドルタイムを低減することが出来、油分の付
着したワークを連続的に搬送しつつ、効率的に洗浄する
ことが出来る。
【図1】本発明の洗浄方法を実施するための洗浄装置の
一例を示す説明図である。
一例を示す説明図である。
1 :洗浄槽 2 :洗浄槽 3 :ガスブロー槽 4 :洗浄槽 5 :乾燥槽 6 :回収槽 8 :搬送ライン 10:バケット
フロントページの続き (72)発明者 岩本 敏弘 東京都渋谷区千駄ケ谷四丁目2番12号 三 菱化成エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 中島 基身生 岡山県倉敷市潮通三丁目10番地 三菱化学 株式会社水島事業所内 (72)発明者 清水 敦雄 愛知県名古屋市中村区名駅三丁目28番12号 三菱化学株式会社中部支社内
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくとも洗浄槽と水洗槽と乾燥槽とが
順次に配列された洗浄工程を使用し、かつ、前記各槽の
上方に架設した搬送ラインにより、油分の付着したワー
クを等間隔で連続的に移動させつつ前記各槽に順次挿入
する洗浄方法において、前記各槽におけるワークの滞留
時間を一定にすると共に、前記洗浄槽の前段に少なくと
も1基の洗浄槽を配置し、ワークの滞留時間を前記各槽
における滞留時間と同一にして当該洗浄槽にワークを挿
入することを特徴とする油付着物の洗浄方法。 - 【請求項2】 水溶性有機溶剤と水を主成分とする洗浄
剤を前記各洗浄槽にて使用する請求項1に記載の油付着
物の洗浄方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27833894A JPH08117703A (ja) | 1994-10-18 | 1994-10-18 | 油付着物の洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27833894A JPH08117703A (ja) | 1994-10-18 | 1994-10-18 | 油付着物の洗浄方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08117703A true JPH08117703A (ja) | 1996-05-14 |
Family
ID=17595947
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27833894A Pending JPH08117703A (ja) | 1994-10-18 | 1994-10-18 | 油付着物の洗浄方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08117703A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1057910A (ja) * | 1996-08-20 | 1998-03-03 | Tokuyama Corp | 物品の洗浄方法 |
JP2010137156A (ja) * | 2008-12-10 | 2010-06-24 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 紙素子からのイソプロピルアルコールの除去装置 |
CN114377957A (zh) * | 2021-12-24 | 2022-04-22 | 湖南艾迪奥电子科技有限公司 | Mlcc倒角后连续自动清洗的方法及其装置 |
-
1994
- 1994-10-18 JP JP27833894A patent/JPH08117703A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1057910A (ja) * | 1996-08-20 | 1998-03-03 | Tokuyama Corp | 物品の洗浄方法 |
JP2010137156A (ja) * | 2008-12-10 | 2010-06-24 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 紙素子からのイソプロピルアルコールの除去装置 |
CN114377957A (zh) * | 2021-12-24 | 2022-04-22 | 湖南艾迪奥电子科技有限公司 | Mlcc倒角后连续自动清洗的方法及其装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030812 |