JPH08115848A - チップ状セラミック電子部品及びその製造方法 - Google Patents
チップ状セラミック電子部品及びその製造方法Info
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- JPH08115848A JPH08115848A JP6274333A JP27433394A JPH08115848A JP H08115848 A JPH08115848 A JP H08115848A JP 6274333 A JP6274333 A JP 6274333A JP 27433394 A JP27433394 A JP 27433394A JP H08115848 A JPH08115848 A JP H08115848A
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- chip
- electronic component
- oxidation
- shaped ceramic
- shaped
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- Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】チップ状電子部品をバルク供給装置から自動マ
ウント機に供給する際チップ状電子部品はバルクケース
内で振動されることによる摩擦で外部電極のはんだメッ
キ層が黒色化し、溶融はんだの濡れを害し、はんだ付け
不良を生じることを防止する。 【構成】外部電極にイミダゾール系化合物等の耐酸化膜
を形成するかあるいは潤滑剤を塗布して摩擦係数を小さ
くする耐酸化処理を施す。 【効果】外部電極のはんだメッキ層の酸化による黒色化
が防止されることにより、溶融はんだの濡れが害され
ず、はんだ付け不良を少なくし、製品の歩留まりを向上
するとともに、作業能率を向上し、生産性を高めること
ができる。
ウント機に供給する際チップ状電子部品はバルクケース
内で振動されることによる摩擦で外部電極のはんだメッ
キ層が黒色化し、溶融はんだの濡れを害し、はんだ付け
不良を生じることを防止する。 【構成】外部電極にイミダゾール系化合物等の耐酸化膜
を形成するかあるいは潤滑剤を塗布して摩擦係数を小さ
くする耐酸化処理を施す。 【効果】外部電極のはんだメッキ層の酸化による黒色化
が防止されることにより、溶融はんだの濡れが害され
ず、はんだ付け不良を少なくし、製品の歩留まりを向上
するとともに、作業能率を向上し、生産性を高めること
ができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント基板等に実装
されるチップ状積層コンデンサ等のチップ状電子部品に
おいて、その外部電極に耐酸化処理を施したチップ状電
子部品及びその製造方法に関するものである。
されるチップ状積層コンデンサ等のチップ状電子部品に
おいて、その外部電極に耐酸化処理を施したチップ状電
子部品及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の電子機器の小型化に伴って、プリ
ント基板に電子部品を高密度に実装した回路部品が用い
られているが、この高密度に実装するための電子部品と
して例えばチップ状の積層セラミックコンデンサ、チッ
プ状のセラミックサーミスタ等のチップ状の電子部品が
多く用いられている。これらのチップ状の電子部品をプ
リント基板に実装する作業能率を向上させるために、自
動マウント機が用いられている。この自動マウント機
は、供給されたチップ状電子部品をプリント基板の所定
の位置に配置するものであるが、その自動マウント機に
チップ状の電子部品を供給する供給方式としては、チッ
プ状の電子部品一つ一つをテープの長さ方向に沿って保
持させておき、必要時にそのテープを移動させながらそ
の部品を一つずつ取り出せるようにした、いわゆるテー
ピング方式も行われている。しかし、この方法は、テー
ピングコストがかかり、在庫スペースを必要とし、さら
には使用後テープを廃棄することに伴う後処理の問題や
環境資源保護の点から、チップ状電子部品を直接順次供
給できるようにしたマルチバルク供給方式やワンバイワ
ンバルク供給方式によりチップ状電子部品を自動マウン
ト機に供給することも行われており、自動マウント機の
稼動率を向上させることができるメリットもあることか
ら最近注目されている。ワンバイワンバルク供給方式
は、例えばセラミック素体の両端に外部電極を形成した
ようなセラミック素体が露出している、いわゆるバルク
のチップ状電子部品を多数集合し、その中から一つ一つ
を自動マウント機に供給するものであるが、その方式に
はバラの状態のチップ状電子部品について、圧縮空気に
より撹拌、配列させるエア対流方式、羽根付き回転ドラ
ム内で撹拌し、羽根により整列させるドラム撹拌方式、
チップ状電子部品を収納したホッパー内に上下動するパ
イプを設けこれにチップ部品を一つずつ誘導するホッパ
ー方式の3方式が提案されている。
ント基板に電子部品を高密度に実装した回路部品が用い
られているが、この高密度に実装するための電子部品と
して例えばチップ状の積層セラミックコンデンサ、チッ
プ状のセラミックサーミスタ等のチップ状の電子部品が
多く用いられている。これらのチップ状の電子部品をプ
リント基板に実装する作業能率を向上させるために、自
動マウント機が用いられている。この自動マウント機
は、供給されたチップ状電子部品をプリント基板の所定
の位置に配置するものであるが、その自動マウント機に
チップ状の電子部品を供給する供給方式としては、チッ
プ状の電子部品一つ一つをテープの長さ方向に沿って保
持させておき、必要時にそのテープを移動させながらそ
の部品を一つずつ取り出せるようにした、いわゆるテー
ピング方式も行われている。しかし、この方法は、テー
ピングコストがかかり、在庫スペースを必要とし、さら
には使用後テープを廃棄することに伴う後処理の問題や
環境資源保護の点から、チップ状電子部品を直接順次供
給できるようにしたマルチバルク供給方式やワンバイワ
ンバルク供給方式によりチップ状電子部品を自動マウン
ト機に供給することも行われており、自動マウント機の
稼動率を向上させることができるメリットもあることか
ら最近注目されている。ワンバイワンバルク供給方式
は、例えばセラミック素体の両端に外部電極を形成した
ようなセラミック素体が露出している、いわゆるバルク
のチップ状電子部品を多数集合し、その中から一つ一つ
を自動マウント機に供給するものであるが、その方式に
はバラの状態のチップ状電子部品について、圧縮空気に
より撹拌、配列させるエア対流方式、羽根付き回転ドラ
ム内で撹拌し、羽根により整列させるドラム撹拌方式、
チップ状電子部品を収納したホッパー内に上下動するパ
イプを設けこれにチップ部品を一つずつ誘導するホッパ
ー方式の3方式が提案されている。
【0003】実際には、プリント基板にはコンデンサ、
インダクタ、抵抗体等の種類が異なるだけではなく、そ
の特性の異なる多種多様のチップ状電子部品を搭載する
必要があるので、その搭載するチップ状部品の全種類の
各別毎にバルクケースを用意し、それぞれに対応するチ
ップ状電子部品を収容し、搭載しようとするチップ状部
品を取り出すその都度該当するバルクケースを所定の位
置に移動させ、上記のワンバイワンバルク供給方式等に
よりそのチップ状部品を自動マウント機に供給してい
る。
インダクタ、抵抗体等の種類が異なるだけではなく、そ
の特性の異なる多種多様のチップ状電子部品を搭載する
必要があるので、その搭載するチップ状部品の全種類の
各別毎にバルクケースを用意し、それぞれに対応するチ
ップ状電子部品を収容し、搭載しようとするチップ状部
品を取り出すその都度該当するバルクケースを所定の位
置に移動させ、上記のワンバイワンバルク供給方式等に
よりそのチップ状部品を自動マウント機に供給してい
る。
【0004】ところで、チップ状積層セラミックコンデ
ンサ等のチップ状電子部品は、セラミック素体の両端に
外部電極を有し、これらがプリント基板のはんだ付けラ
ンドにはんだ付けされることにより取り付けられるが、
その小型で軽量な部品を良くはんだ付けするために、外
部電極ははんだがよく濡れるように工夫される。例え
ば、チップ状積層セラミックコンデンサでは、そのセラ
ミック素体の両端部に導電性ペースト膜を形成し、これ
にニッケル又は銅メッキを施し、さらに素地への密着性
を高めるためのこのニッケル又は銅メッキ膜を介するこ
とにより錫又ははんだメッキを行って外部電極を形成し
ている。
ンサ等のチップ状電子部品は、セラミック素体の両端に
外部電極を有し、これらがプリント基板のはんだ付けラ
ンドにはんだ付けされることにより取り付けられるが、
その小型で軽量な部品を良くはんだ付けするために、外
部電極ははんだがよく濡れるように工夫される。例え
ば、チップ状積層セラミックコンデンサでは、そのセラ
ミック素体の両端部に導電性ペースト膜を形成し、これ
にニッケル又は銅メッキを施し、さらに素地への密着性
を高めるためのこのニッケル又は銅メッキ膜を介するこ
とにより錫又ははんだメッキを行って外部電極を形成し
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなチップ状電
子部品が上述したバルクケース内に収容され、その部品
が取り出される必要のある毎にそのバルクケースが所定
の位置に移動させられると、プリント基板に搭載する部
品の種類毎にバルクケースは所定の位置に移動させられ
るので、その回数が多くなり、その都度チップ状電子部
品はバルクケース内で振動させられ、撹拌されたりす
る。このようにあるいはその他のことで振動させられる
と、チップ状電子部品は相互あるいはバルクケース内壁
に絶えず擦られることになるので、例えばチップ状積層
セラミックコンデンサでは、外部電極の錫又ははんだメ
ッキ層が黒色に変化し、プリント基板のはんだ付けラン
ドにはんだ付けするときに溶融はんだの濡れが悪くなる
という問題を生じる。他の同様な外部電極を有するチッ
プ状電子部品も同様である。
子部品が上述したバルクケース内に収容され、その部品
が取り出される必要のある毎にそのバルクケースが所定
の位置に移動させられると、プリント基板に搭載する部
品の種類毎にバルクケースは所定の位置に移動させられ
るので、その回数が多くなり、その都度チップ状電子部
品はバルクケース内で振動させられ、撹拌されたりす
る。このようにあるいはその他のことで振動させられる
と、チップ状電子部品は相互あるいはバルクケース内壁
に絶えず擦られることになるので、例えばチップ状積層
セラミックコンデンサでは、外部電極の錫又ははんだメ
ッキ層が黒色に変化し、プリント基板のはんだ付けラン
ドにはんだ付けするときに溶融はんだの濡れが悪くなる
という問題を生じる。他の同様な外部電極を有するチッ
プ状電子部品も同様である。
【0006】本発明の第1の目的は、実装装置の供給装
置中で撹拌されても外部電極の錫含有メッキ層が黒色化
し難いチップ状電子部品及びその製造方法を提供するこ
とにある。本発明の第2の目的は、実装装置の供給装置
中で撹拌されても外部電極の錫含有メッキ層の溶融はん
だに対する濡れが害されないチップ状電子部品及びその
製造方法を提供することにある。本発明の第3の目的
は、プリント基板に対して実装不良の生じ難いチップ状
電子部品及びその製造方法を提供することにある。本発
明の第4の目的は、プリント基板に対する実装の作業能
率及び歩留まりを向上することができ、生産性を高める
ことができるチップ状電子部品及びその製造方法を提供
することにある。
置中で撹拌されても外部電極の錫含有メッキ層が黒色化
し難いチップ状電子部品及びその製造方法を提供するこ
とにある。本発明の第2の目的は、実装装置の供給装置
中で撹拌されても外部電極の錫含有メッキ層の溶融はん
だに対する濡れが害されないチップ状電子部品及びその
製造方法を提供することにある。本発明の第3の目的
は、プリント基板に対して実装不良の生じ難いチップ状
電子部品及びその製造方法を提供することにある。本発
明の第4の目的は、プリント基板に対する実装の作業能
率及び歩留まりを向上することができ、生産性を高める
ことができるチップ状電子部品及びその製造方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、(1)、セラミック素体に外部電極を有
し、該外部電極が露出する錫含有メッキ層を有するチッ
プ状セラミック電子部品において、該錫含有メッキ層の
表面に全体的又は斑点状に耐酸化処理を施したチップ状
セラミック電子部品を提供するものである。また、本発
明は、(2)、耐酸化処理はチップ状セラミック電子部
品をプリント配線基板に実装する実装装置の供給装置に
該チップ状セラミック電子部品が装填される前に施され
る上記(1)のチップ状セラミック電子部品、(3)、
耐酸化処理は耐酸化膜を形成することである上記(1)
又は(2)のチップ状セラミック電子部品、(4)、耐
酸化処理は潤滑剤を付着させ摩擦係数を少なくすること
である上記(1)又は(2)のチップ状セラミック電子
部品、(5)、耐酸化処理はチップ状セラミック電子部
品をプリント配線基板に実装する実装装置の供給装置に
該チップ状セラミック電子部品が装填された後該実装装
置を稼動する際行う上記(1)のチップ状セラミック電
子部品の製造方法を提供するものである。
決するために、(1)、セラミック素体に外部電極を有
し、該外部電極が露出する錫含有メッキ層を有するチッ
プ状セラミック電子部品において、該錫含有メッキ層の
表面に全体的又は斑点状に耐酸化処理を施したチップ状
セラミック電子部品を提供するものである。また、本発
明は、(2)、耐酸化処理はチップ状セラミック電子部
品をプリント配線基板に実装する実装装置の供給装置に
該チップ状セラミック電子部品が装填される前に施され
る上記(1)のチップ状セラミック電子部品、(3)、
耐酸化処理は耐酸化膜を形成することである上記(1)
又は(2)のチップ状セラミック電子部品、(4)、耐
酸化処理は潤滑剤を付着させ摩擦係数を少なくすること
である上記(1)又は(2)のチップ状セラミック電子
部品、(5)、耐酸化処理はチップ状セラミック電子部
品をプリント配線基板に実装する実装装置の供給装置に
該チップ状セラミック電子部品が装填された後該実装装
置を稼動する際行う上記(1)のチップ状セラミック電
子部品の製造方法を提供するものである。
【0008】本発明において、チップ状セラミック電子
部品としては、チップ状磁器コンデンサ、チップ状フェ
ライトビーズインダクタ、NTC又はPTC型のチップ
状サーミスタ、チップ状バリスター、チップ状積層電子
部品等が挙げられ、チップ状積層電子部品とては、チッ
プ状積層セラミックコンデンサ、チップ状積層セラミッ
クインダクタ、チップ状積層セラミックトランス、チッ
プ状積層セラミックLC部品等が挙げられる。本発明に
おいて、セラミック素体とは、セラミック材料の焼成体
を主体としたものをいうが、これを用いた電子部品がサ
ーミスタの場合は抵抗体、フェライトビーズの場合は導
体の磁性体による被覆体、積層セラミックコンデンサの
場合はセラミック層を内部電極を挟んで積層した積層
体、積層セラミックインダクタ、積層セラミックトラン
スの場合はセラミック層を内部導体を挟んで積層した積
層体をいい、その他の電子部品のセラミック素体もこれ
らに準ずる。
部品としては、チップ状磁器コンデンサ、チップ状フェ
ライトビーズインダクタ、NTC又はPTC型のチップ
状サーミスタ、チップ状バリスター、チップ状積層電子
部品等が挙げられ、チップ状積層電子部品とては、チッ
プ状積層セラミックコンデンサ、チップ状積層セラミッ
クインダクタ、チップ状積層セラミックトランス、チッ
プ状積層セラミックLC部品等が挙げられる。本発明に
おいて、セラミック素体とは、セラミック材料の焼成体
を主体としたものをいうが、これを用いた電子部品がサ
ーミスタの場合は抵抗体、フェライトビーズの場合は導
体の磁性体による被覆体、積層セラミックコンデンサの
場合はセラミック層を内部電極を挟んで積層した積層
体、積層セラミックインダクタ、積層セラミックトラン
スの場合はセラミック層を内部導体を挟んで積層した積
層体をいい、その他の電子部品のセラミック素体もこれ
らに準ずる。
【0009】本発明において、「セラミック素体に外部
電極を有し、該外部電極が露出する錫含有メッキ層を有
する」とは、例えば上記セラミック素体の両端部に形成
される外部電極であって、その外部電極が銀等の導電体
を含有する導電材料ペースト膜、その上に形成されるニ
ッケル又は銅のメッキ層、さらにその上に形成される錫
含有メッキ層を有し、その錫含有メッキ層が露出してい
る構造の電極をいう。錫含有メッキ層とは錫のみによる
メッキ層の場合、錫と鉛を混合したいわゆるはんだメッ
キ層その他の錫を含有するメッキ層のことをいう。はん
だメッキ層の場合は、錫85〜98%、鉛15〜2%の
ものが挙げられが、これに限定されるものではない。
電極を有し、該外部電極が露出する錫含有メッキ層を有
する」とは、例えば上記セラミック素体の両端部に形成
される外部電極であって、その外部電極が銀等の導電体
を含有する導電材料ペースト膜、その上に形成されるニ
ッケル又は銅のメッキ層、さらにその上に形成される錫
含有メッキ層を有し、その錫含有メッキ層が露出してい
る構造の電極をいう。錫含有メッキ層とは錫のみによる
メッキ層の場合、錫と鉛を混合したいわゆるはんだメッ
キ層その他の錫を含有するメッキ層のことをいう。はん
だメッキ層の場合は、錫85〜98%、鉛15〜2%の
ものが挙げられが、これに限定されるものではない。
【0010】本発明において、「耐酸化処理」とは、錫
含有メッキ層に耐酸化膜を形成する場合と、錫含有メッ
キ層に潤滑剤を塗布し、その摩擦係数を小さくし、摩擦
による酸化が生じないようにする場合の少なくとも1つ
の場合をいう。また、「錫含有メッキ層の表面に全体的
又は斑点状に耐酸化処理を施した」とは、露出する錫含
有メッキ層の全面に耐酸化処理を施しても良いが、斑点
状に耐酸化処理を施しても良く、後者の場合には、その
耐酸化膜を形成した部分だけでも溶融はんだの濡れを害
しないので、所期のはんだ付け性能を得ることができ、
一方潤滑剤を点在させることによってもその摩擦係数を
小さくすることができる。耐酸化膜と潤滑剤を併用する
場合には、例えば耐酸化膜の上に潤滑剤を全面的又は斑
点状に塗布すれば良い。耐酸化膜とは、錫含有メッキ層
の酸化を抑制又は防止できる膜をいうが、常温でその機
能を有するのみならず、上記したようにチップ状電子部
品を実装する際錫含有メッキ層が擦られて温度が上昇す
る場合にその温度に耐えるものほど好ましいが、一方で
は後のはんだ付け工程でそのはんだ付け性能を害さない
ないものが好ましく、その害さないためには例えば溶融
はんだが良く濡れるようなものが好ましい。このような
耐酸化膜の材料としては、フラックス系材料が挙げら
れ、プリフラックスとして用いられているものが好まし
く、特に耐熱性のあるものが好ましい。具体的にはプリ
ント基板のはんだ付けランド等の銅と錯体を形成する錯
体形成材料を含有するプリフラックス、反応により耐熱
性のよい樹脂になる高分子化タイプフラックス(失活タ
イプ高分子フラックス)が挙げられる。さらに具体的に
は例えばイミダゾール系化合物、反応の結果ポリエーテ
ルエステルアミド系樹脂に変化するポリマーが挙げられ
る。イミダゾール系化合物には、下記〔化1〕、〔化
2〕の化合物が挙げられるが、前者が高温に曝された場
合でも分解に対する耐性が強く、ポストフラックスの作
用との関係で好ましい。
含有メッキ層に耐酸化膜を形成する場合と、錫含有メッ
キ層に潤滑剤を塗布し、その摩擦係数を小さくし、摩擦
による酸化が生じないようにする場合の少なくとも1つ
の場合をいう。また、「錫含有メッキ層の表面に全体的
又は斑点状に耐酸化処理を施した」とは、露出する錫含
有メッキ層の全面に耐酸化処理を施しても良いが、斑点
状に耐酸化処理を施しても良く、後者の場合には、その
耐酸化膜を形成した部分だけでも溶融はんだの濡れを害
しないので、所期のはんだ付け性能を得ることができ、
一方潤滑剤を点在させることによってもその摩擦係数を
小さくすることができる。耐酸化膜と潤滑剤を併用する
場合には、例えば耐酸化膜の上に潤滑剤を全面的又は斑
点状に塗布すれば良い。耐酸化膜とは、錫含有メッキ層
の酸化を抑制又は防止できる膜をいうが、常温でその機
能を有するのみならず、上記したようにチップ状電子部
品を実装する際錫含有メッキ層が擦られて温度が上昇す
る場合にその温度に耐えるものほど好ましいが、一方で
は後のはんだ付け工程でそのはんだ付け性能を害さない
ないものが好ましく、その害さないためには例えば溶融
はんだが良く濡れるようなものが好ましい。このような
耐酸化膜の材料としては、フラックス系材料が挙げら
れ、プリフラックスとして用いられているものが好まし
く、特に耐熱性のあるものが好ましい。具体的にはプリ
ント基板のはんだ付けランド等の銅と錯体を形成する錯
体形成材料を含有するプリフラックス、反応により耐熱
性のよい樹脂になる高分子化タイプフラックス(失活タ
イプ高分子フラックス)が挙げられる。さらに具体的に
は例えばイミダゾール系化合物、反応の結果ポリエーテ
ルエステルアミド系樹脂に変化するポリマーが挙げられ
る。イミダゾール系化合物には、下記〔化1〕、〔化
2〕の化合物が挙げられるが、前者が高温に曝された場
合でも分解に対する耐性が強く、ポストフラックスの作
用との関係で好ましい。
【0011】
【化1】
【0012】(式中、R1 ,R2 は水素又は同一若しく
は異なるアルキル基を表し、ハロゲンイオ等の酸の陰イ
オンと塩を形成しても良い。)
は異なるアルキル基を表し、ハロゲンイオ等の酸の陰イ
オンと塩を形成しても良い。)
【0013】
【化2】
【0014】(式中、R3 は水素又はアルキル基を表
し、ハロゲンイオ等の酸の陰イオンと塩を形成しても良
い。)
し、ハロゲンイオ等の酸の陰イオンと塩を形成しても良
い。)
【0015】また、潤滑剤としては、高級脂肪酸やその
誘導体が挙げられ、高級脂肪酸としてはステアリン酸や
その近傍の炭素数の直鎖飽和脂肪酸その他の長鎖カルボ
ン酸が挙げられ、固体のものも好ましく用いられる。高
級脂肪酸の誘導体としては高級脂肪酸エステル、アミド
等が挙げられる。耐酸化膜材料、潤滑剤は、そのままあ
るいは溶剤に溶解させたり、溶剤に分散させて使用する
が、その溶液又は分散液にはさらに酸化防止剤、帯電防
止剤等の他の添加剤を添加したものでも良い。酸化防止
剤は他の材料の酸化を防止し、帯電防止剤はチップ状電
子部品が摩擦されることよって生じる静電気の発生を防
止し、その部品同士がかたまりになるのを防止する点で
好ましい。
誘導体が挙げられ、高級脂肪酸としてはステアリン酸や
その近傍の炭素数の直鎖飽和脂肪酸その他の長鎖カルボ
ン酸が挙げられ、固体のものも好ましく用いられる。高
級脂肪酸の誘導体としては高級脂肪酸エステル、アミド
等が挙げられる。耐酸化膜材料、潤滑剤は、そのままあ
るいは溶剤に溶解させたり、溶剤に分散させて使用する
が、その溶液又は分散液にはさらに酸化防止剤、帯電防
止剤等の他の添加剤を添加したものでも良い。酸化防止
剤は他の材料の酸化を防止し、帯電防止剤はチップ状電
子部品が摩擦されることよって生じる静電気の発生を防
止し、その部品同士がかたまりになるのを防止する点で
好ましい。
【0016】耐酸化膜は、その材料の溶液をチップ状電
子部品の外部電極にディッピング、スプレー等により塗
布し、外部電極表面に均一な膜を形成してもよいが、そ
の材料の濃厚溶液あるいは分散液のゾルを同様その他の
方法により塗布して斑点状に膜を形成しても良い。潤滑
剤処理をする場合も同様である。この場合には単分子膜
を形成するようにしても良い。また、これらの材料、そ
の溶液あるいは分散液をチップ状電子部品の供給装置か
ら加え、あるいはその装置内に加え、その供給装置を稼
動し、チップ状電子部品の振動や撹拌が行われるなかで
その表面に耐酸化処理を施しても良い。
子部品の外部電極にディッピング、スプレー等により塗
布し、外部電極表面に均一な膜を形成してもよいが、そ
の材料の濃厚溶液あるいは分散液のゾルを同様その他の
方法により塗布して斑点状に膜を形成しても良い。潤滑
剤処理をする場合も同様である。この場合には単分子膜
を形成するようにしても良い。また、これらの材料、そ
の溶液あるいは分散液をチップ状電子部品の供給装置か
ら加え、あるいはその装置内に加え、その供給装置を稼
動し、チップ状電子部品の振動や撹拌が行われるなかで
その表面に耐酸化処理を施しても良い。
【0017】チップ状電子部品を自動マウント機に供給
する供給方式としては、マルチバルク供給方式、ワンバ
イワンバルク供給方式その他チップ状電子部品をバラ状
態で集合させ、その振動等個体同士が擦られる状態にお
かれたなかで順次一つづつあるいは少数づつ供給する供
給方式のいずれにも使用できる。その際、チップ状電子
部品はその種類毎にバルクケースに収容し、その取り出
す必要のある毎にそのバルクケースを所定の位置に移動
させ、これらの供給方式により供給する供給装置の場合
に、チップ状電子部品はそのバルクケースが移動する毎
に振動されるので本発明に係わる外部電極の耐酸化処理
は特に有効である。このことから、実装装置(自動マウ
ント機)の「供給装置」は、「チップ状電子部品の種類
毎の各別のバルクケースと、チップ部品を取り出そうと
するその都度該当バルクケースを所定の位置に移動させ
る移動装置と、当該所定位置においてワンバイワン又は
マルチ方式でチップ状部品を取り出す取り出し装置を有
する」としても良い。なお、チップ状電子部品をテーピ
ング方式のテープに保持させるときの供給装置にも使用
できる。
する供給方式としては、マルチバルク供給方式、ワンバ
イワンバルク供給方式その他チップ状電子部品をバラ状
態で集合させ、その振動等個体同士が擦られる状態にお
かれたなかで順次一つづつあるいは少数づつ供給する供
給方式のいずれにも使用できる。その際、チップ状電子
部品はその種類毎にバルクケースに収容し、その取り出
す必要のある毎にそのバルクケースを所定の位置に移動
させ、これらの供給方式により供給する供給装置の場合
に、チップ状電子部品はそのバルクケースが移動する毎
に振動されるので本発明に係わる外部電極の耐酸化処理
は特に有効である。このことから、実装装置(自動マウ
ント機)の「供給装置」は、「チップ状電子部品の種類
毎の各別のバルクケースと、チップ部品を取り出そうと
するその都度該当バルクケースを所定の位置に移動させ
る移動装置と、当該所定位置においてワンバイワン又は
マルチ方式でチップ状部品を取り出す取り出し装置を有
する」としても良い。なお、チップ状電子部品をテーピ
ング方式のテープに保持させるときの供給装置にも使用
できる。
【0018】
【作用】錫含有メッキ層はそれ同士あるいは他のものに
より擦られ続けられると黒色化するが、これはいわゆる
メカニカルケミカル反応、すなわち摩擦等による温度上
昇等の影響により空気中の酸素によって酸化反応が起き
ていると考えられる。この黒色化した成分が溶融はんだ
の濡れを害するが、錫含有メッキ層に耐酸化処理を行う
と、そのメッキ層は空気中の酸素による酸化が防止され
るため、溶融はんだの濡れ性を害しないようにすること
ができる。錫含有メッキ層の酸化により黒色化した成分
は、錫の酸化物のSnOであると考えられるが、耐酸化
処理により形成される耐酸化膜はその生成を抑制あるい
は防止すると考えられる。また、潤滑剤はその塗布面の
摩擦係数を小さくすることにより摩擦による温度上昇を
抑制し、その結果錫の酸化物の生成を抑制あるいは防止
することができると考えられるが、その機構の詳細は明
らかでなく、これらの考えに限定されるものではない。
より擦られ続けられると黒色化するが、これはいわゆる
メカニカルケミカル反応、すなわち摩擦等による温度上
昇等の影響により空気中の酸素によって酸化反応が起き
ていると考えられる。この黒色化した成分が溶融はんだ
の濡れを害するが、錫含有メッキ層に耐酸化処理を行う
と、そのメッキ層は空気中の酸素による酸化が防止され
るため、溶融はんだの濡れ性を害しないようにすること
ができる。錫含有メッキ層の酸化により黒色化した成分
は、錫の酸化物のSnOであると考えられるが、耐酸化
処理により形成される耐酸化膜はその生成を抑制あるい
は防止すると考えられる。また、潤滑剤はその塗布面の
摩擦係数を小さくすることにより摩擦による温度上昇を
抑制し、その結果錫の酸化物の生成を抑制あるいは防止
することができると考えられるが、その機構の詳細は明
らかでなく、これらの考えに限定されるものではない。
【0019】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。 実施例1 図1に示すように、内部電極1とセラミック誘電体2を
交互に積層したセラミック素体3の両端に、銀粉末をエ
チルセルローズ(結合剤)、ターピネオール(溶剤)と
混練した銀導電ペーストをディッピング法により塗布し
て乾燥し、銀導電ペースト膜を800℃で焼付け、焼付
導電膜4を形成した。その上に銅又はニッケルのメッキ
層5を形成し、さらにその上にSn/Pb(=85〜9
8/2〜15)のはんだをメッキしたはんだメッキ層6
を形成する。このようにして3.2mm×1.6mmの
いわゆる3216積層セラミックコンデンサを得た。そ
して、そのはんだメッキ層6に耐酸化膜7を次のように
して形成する。 はんだメッキ層6の表面を水洗する。 塩酸5%、硫酸9%又はその他有機酸溶液で30〜
50秒酸洗する。 酸液が残らないように水洗する。 40℃に保持した「ド−コートH改」(ムラタ社製
商品名)に60秒ディッピングする(この際均一な膜が
形成できるように超音波等により液を揺動させても良
い)。 取り出して乾燥させる。 耐酸化膜7の膜厚は0.3μmであった。なお、「ド−
コートH改」は、プリント配線板用耐熱性プリフラック
スとして用いられるアルキルベンズイミダゾール誘導体
の水溶液であり、pH3.47±0.03の範囲で使用
した。有機溶剤を含まないので大気汚染の心配がない。
なお、耐酸化膜7は遠赤外線ヒータ、紫外線ランプ等を
使用して酸化処理を行うことによりさらにその耐酸化性
を向上させても良い。
る。 実施例1 図1に示すように、内部電極1とセラミック誘電体2を
交互に積層したセラミック素体3の両端に、銀粉末をエ
チルセルローズ(結合剤)、ターピネオール(溶剤)と
混練した銀導電ペーストをディッピング法により塗布し
て乾燥し、銀導電ペースト膜を800℃で焼付け、焼付
導電膜4を形成した。その上に銅又はニッケルのメッキ
層5を形成し、さらにその上にSn/Pb(=85〜9
8/2〜15)のはんだをメッキしたはんだメッキ層6
を形成する。このようにして3.2mm×1.6mmの
いわゆる3216積層セラミックコンデンサを得た。そ
して、そのはんだメッキ層6に耐酸化膜7を次のように
して形成する。 はんだメッキ層6の表面を水洗する。 塩酸5%、硫酸9%又はその他有機酸溶液で30〜
50秒酸洗する。 酸液が残らないように水洗する。 40℃に保持した「ド−コートH改」(ムラタ社製
商品名)に60秒ディッピングする(この際均一な膜が
形成できるように超音波等により液を揺動させても良
い)。 取り出して乾燥させる。 耐酸化膜7の膜厚は0.3μmであった。なお、「ド−
コートH改」は、プリント配線板用耐熱性プリフラック
スとして用いられるアルキルベンズイミダゾール誘導体
の水溶液であり、pH3.47±0.03の範囲で使用
した。有機溶剤を含まないので大気汚染の心配がない。
なお、耐酸化膜7は遠赤外線ヒータ、紫外線ランプ等を
使用して酸化処理を行うことによりさらにその耐酸化性
を向上させても良い。
【0020】このようにして耐酸化処理の表面処理をし
た3216積層セラミックコンデンサを1000個作成
し、これを容積110mm×35mm×12mmのバル
クケースに入れて、振幅1.5mm、周波数55Hzで
0.5、1、4時間振動させ、外部電極が黒色化した状
態を調べた結果を表1に示す。表1中、×は外部電極面
積の半分以上が黒色化したもの、△は外部電極面積の一
部〜半分が黒色化したもの、○は変化なし、をそれぞれ
示す。
た3216積層セラミックコンデンサを1000個作成
し、これを容積110mm×35mm×12mmのバル
クケースに入れて、振幅1.5mm、周波数55Hzで
0.5、1、4時間振動させ、外部電極が黒色化した状
態を調べた結果を表1に示す。表1中、×は外部電極面
積の半分以上が黒色化したもの、△は外部電極面積の一
部〜半分が黒色化したもの、○は変化なし、をそれぞれ
示す。
【0021】実施例2 実施例1において、耐酸化処理におけるを下記にし
た以外は同様にして耐酸化処理の表面処理をした321
6積層セラミックコンデンサを1000個作成し、実施
例1と同様に調べた結果を表1に示す。 「タフェースF1」(四国化成工業社製耐熱性プリ
フラックス)45〜50℃で30〜90秒ディッピング
し(この際成膜速度を大きくするために超音波等により
液を揺動させても良い)、膜厚0.12μmの耐酸化膜
を形成した。なお、「タフェースF1」はプリント配線
板用耐熱性プリフラックスとして用いられる上記〔化
2〕のアルキルイミダゾールの水溶液であり、pH4.
40±0.10の範囲で酢酸を使用した。なお、実施例
1、2の耐酸化膜の膜厚の測定法等は1993年9月付
の技術資料に記載されている。
た以外は同様にして耐酸化処理の表面処理をした321
6積層セラミックコンデンサを1000個作成し、実施
例1と同様に調べた結果を表1に示す。 「タフェースF1」(四国化成工業社製耐熱性プリ
フラックス)45〜50℃で30〜90秒ディッピング
し(この際成膜速度を大きくするために超音波等により
液を揺動させても良い)、膜厚0.12μmの耐酸化膜
を形成した。なお、「タフェースF1」はプリント配線
板用耐熱性プリフラックスとして用いられる上記〔化
2〕のアルキルイミダゾールの水溶液であり、pH4.
40±0.10の範囲で酢酸を使用した。なお、実施例
1、2の耐酸化膜の膜厚の測定法等は1993年9月付
の技術資料に記載されている。
【0022】実施例3 実施例1において、耐酸化処理におけるを下記にし
た以外は同様にして耐酸化処理の表面処理をした321
6積層セラミックコンデンサを1000個作成し、実施
例1と同様に調べた結果を表1に示す。 「NS−501A」(日本スペリア社製無洗浄プレ
フラックス(高分子化タイプ))をメトキシイソプロパ
ノールにより希釈した溶液で20〜25℃、60秒ディ
ッピング処理を行い、110〜120℃で1分間加熱
し、膜厚0.2〜0.5μmの耐酸化膜を形成する。な
お、「NS−501A」は、反応によりポリエーテルエ
ステルアミド系樹脂に変化するポリマーを含有する低粘
度無色透明液体である。
た以外は同様にして耐酸化処理の表面処理をした321
6積層セラミックコンデンサを1000個作成し、実施
例1と同様に調べた結果を表1に示す。 「NS−501A」(日本スペリア社製無洗浄プレ
フラックス(高分子化タイプ))をメトキシイソプロパ
ノールにより希釈した溶液で20〜25℃、60秒ディ
ッピング処理を行い、110〜120℃で1分間加熱
し、膜厚0.2〜0.5μmの耐酸化膜を形成する。な
お、「NS−501A」は、反応によりポリエーテルエ
ステルアミド系樹脂に変化するポリマーを含有する低粘
度無色透明液体である。
【0023】実施例4 実施例1において、耐酸化処理における〜の代わり
に、ステアリン酸の溶液(重量基準濃度1/100の水
溶液)に25℃、60秒ディッピング処理し、乾燥させ
た以外は同様にして耐酸化処理の表面処理をした321
6積層セラミックコンデンサを1000個作成し、実施
例1と同様に調べた結果を表1に示す。
に、ステアリン酸の溶液(重量基準濃度1/100の水
溶液)に25℃、60秒ディッピング処理し、乾燥させ
た以外は同様にして耐酸化処理の表面処理をした321
6積層セラミックコンデンサを1000個作成し、実施
例1と同様に調べた結果を表1に示す。
【0024】実施例5 実施例3において、ステアリン酸の溶液の重量基準濃度
を1/2500にした以外は同様にして耐酸化処理の表
面処理をした3216積層セラミックコンデンサを10
00個作成し、実施例1と同様に調べた結果を表1に示
す。
を1/2500にした以外は同様にして耐酸化処理の表
面処理をした3216積層セラミックコンデンサを10
00個作成し、実施例1と同様に調べた結果を表1に示
す。
【0025】なお、実施例1〜3の耐酸化膜の上に実施
例4、5のステアリン酸による表面処理を行っても良い
結果が得られた。また、耐酸化膜の厚さは0.1μm〜
1.0μmが例示されるがこれに限るものではない。
例4、5のステアリン酸による表面処理を行っても良い
結果が得られた。また、耐酸化膜の厚さは0.1μm〜
1.0μmが例示されるがこれに限るものではない。
【0026】比較例1 実施例1において、3216積層セラミックコンデンサ
を1000個作成し、耐酸化処理を行わなかった以外は
同様にして実施例1と同様に調べた結果を表1に示す。
を1000個作成し、耐酸化処理を行わなかった以外は
同様にして実施例1と同様に調べた結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】なお、チップ状電子部品の外部電極が酸化
により黒色化した場合に溶融はんだの濡れ性がどのよう
に変わるかを上記3216積層セラミックコンデンサに
ついて未使用のもの、黒色化したものについて、試験機
メニスコグラフを用いて溶融はんだに対する濡れ時間を
測定した結果を図2に示す。なお、黒色化したものは1
0回測定中3回全く濡れないものもあり、濡れないデー
タを除いたデータである。これらの結果より、電極が黒
色化したものは濡れ性が低下していることが分かる。ま
た、黒色化したものについて、SEM(電子顕微鏡分
析)、EPMA(X線マイクロアナライザー)の分析
を行った結果、の写真により、黒色化するにつれてS
n/Pb(=85〜98/2〜15)メッキ表面は平滑
になり、によりPbの量、酸素(O)の増加が前者が
約3倍、後者が約2倍認められ、これはSnがSnある
いはSnOとして電極から離脱したことにより相対的に
Pbの検出量が増加したためと、Snの酸化(SnO)
により酸素が増加したためと考えられる。
により黒色化した場合に溶融はんだの濡れ性がどのよう
に変わるかを上記3216積層セラミックコンデンサに
ついて未使用のもの、黒色化したものについて、試験機
メニスコグラフを用いて溶融はんだに対する濡れ時間を
測定した結果を図2に示す。なお、黒色化したものは1
0回測定中3回全く濡れないものもあり、濡れないデー
タを除いたデータである。これらの結果より、電極が黒
色化したものは濡れ性が低下していることが分かる。ま
た、黒色化したものについて、SEM(電子顕微鏡分
析)、EPMA(X線マイクロアナライザー)の分析
を行った結果、の写真により、黒色化するにつれてS
n/Pb(=85〜98/2〜15)メッキ表面は平滑
になり、によりPbの量、酸素(O)の増加が前者が
約3倍、後者が約2倍認められ、これはSnがSnある
いはSnOとして電極から離脱したことにより相対的に
Pbの検出量が増加したためと、Snの酸化(SnO)
により酸素が増加したためと考えられる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、チップ状電子部品の外
部電極を耐酸化処理したので、例えば自動マウント機に
チップ状電子部品を供給するバルク供給装置において、
バルクケース内で振動される等により外部電極が摩擦さ
れてもそれによる酸化を防止することができ、黒色化を
抑制又は防止することができる。これにより溶融はんだ
の濡れを害することがなく、はんだ付け不良による実装
不良を少なくし、製品の歩留まりを向上させるととも
に、作業能率を向上させて生産性を高めることができ
る。
部電極を耐酸化処理したので、例えば自動マウント機に
チップ状電子部品を供給するバルク供給装置において、
バルクケース内で振動される等により外部電極が摩擦さ
れてもそれによる酸化を防止することができ、黒色化を
抑制又は防止することができる。これにより溶融はんだ
の濡れを害することがなく、はんだ付け不良による実装
不良を少なくし、製品の歩留まりを向上させるととも
に、作業能率を向上させて生産性を高めることができ
る。
【図1】本発明の一実施例のチップ状電子部品の断面図
である。
である。
【図2】チップ状電子部品の未使用のものと、外部電極
のはんだメッキ層が黒色化したものについて溶融はんだ
の濡れ時間を測定したグラフである。
のはんだメッキ層が黒色化したものについて溶融はんだ
の濡れ時間を測定したグラフである。
1 セラミック誘電体層 2 内部電極 3 セラミック素体 4 焼付導電膜 5 銅又はニッケルメッキ層 6 はんだメッキ層 7 耐酸化膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01G 4/228 4/232 13/00 303 C 7924−5E 9174−5E H01G 1/14 F 9174−5E 1/147 Z
Claims (5)
- 【請求項1】 セラミック素体に外部電極を有し、該外
部電極が露出する錫含有メッキ層を有するチップ状セラ
ミック電子部品において、該錫含有メッキ層の表面に全
体的又は斑点状に耐酸化処理を施したチップ状セラミッ
ク電子部品。 - 【請求項2】 耐酸化処理はチップ状セラミック電子部
品をプリント配線基板に実装する実装装置の供給装置に
該チップ状セラミック電子部品が装填される前に施され
る請求項1記載のチップ状セラミック電子部品。 - 【請求項3】 耐酸化処理は耐酸化膜を形成することで
ある請求項1又は2記載のチップ状セラミック電子部
品。 - 【請求項4】 耐酸化処理は潤滑剤を付着させ摩擦係数
を少なくすることである請求項1又は2記載のチップ状
セラミック電子部品。 - 【請求項5】 耐酸化処理はチップ状セラミック電子部
品をプリント配線基板に実装する実装装置の供給装置に
該チップ状セラミック電子部品が装填された後該実装装
置を稼動する際行う請求項1記載のチップ状セラミック
電子部品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6274333A JPH08115848A (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | チップ状セラミック電子部品及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6274333A JPH08115848A (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | チップ状セラミック電子部品及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08115848A true JPH08115848A (ja) | 1996-05-07 |
Family
ID=17540201
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6274333A Pending JPH08115848A (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | チップ状セラミック電子部品及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08115848A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001332436A (ja) * | 2000-05-18 | 2001-11-30 | Ibiden Co Ltd | コンデンサおよび多層プリント配線板 |
JP2002100529A (ja) * | 2000-09-21 | 2002-04-05 | Murata Mfg Co Ltd | セラミック積層電子部品およびその製造方法 |
CN110024065A (zh) * | 2016-12-01 | 2019-07-16 | 株式会社村田制作所 | 芯片型电子部件 |
-
1994
- 1994-10-14 JP JP6274333A patent/JPH08115848A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001332436A (ja) * | 2000-05-18 | 2001-11-30 | Ibiden Co Ltd | コンデンサおよび多層プリント配線板 |
JP2002100529A (ja) * | 2000-09-21 | 2002-04-05 | Murata Mfg Co Ltd | セラミック積層電子部品およびその製造方法 |
JP4556312B2 (ja) * | 2000-09-21 | 2010-10-06 | 株式会社村田製作所 | セラミック積層電子部品およびその製造方法 |
CN110024065A (zh) * | 2016-12-01 | 2019-07-16 | 株式会社村田制作所 | 芯片型电子部件 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20000307 |