JPH079663Y2

JPH079663Y2 - 隠蔽情報表示用部材

Info

Publication number: JPH079663Y2
Application number: JP1988138810U
Authority: JP
Inventors: 秀仁菅原
Original assignee: トッパン・ムーア株式会社
Priority date: 1988-10-25
Filing date: 1988-10-25
Publication date: 1995-03-08
Anticipated expiration: 2003-10-25
Also published as: JPH0259972U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野本考案は、隠蔽すべき伝達情報、すなわち隠蔽情報を複
写記入できるシート状基材の前記複写記入された隠蔽情
報表示部分に、隠蔽片を折り重ねて剥離可能に接着する
ことにより、前記隠蔽情報を隠蔽した葉書やカード等を
形成するための隠蔽情報表示用部材に関する。

従来の技術従来、他人には知られたくない隠蔽情報、例えば、預金
残高通知、ローン返済金残高通知、クレジット返済金滞
納者等に対する督促通知、等の情報を特定人に伝達する
には、封書内にこれら隠蔽情報を表示した通知書を封入
して郵送するのが一般的である。

考案が解決しようとする課題ところが、封書の場合には、隠蔽情報を確実に隠蔽する
ことはできるものの、葉書と比較して郵送料が高く、大
量の封書を郵送しなければならない場合にはその差額は
膨大なものになってしまう。また、通知書を封書内に封
入する作業も煩雑であり、作業効率が悪いものである。

従来においても、これら封書の有する欠点を解消すべく
各種のラベルやシールを用いた隠蔽情報表示部材が開発
されているが、隠蔽情報を発信人側でも保管しておきた
い場合には、隠蔽情報表示部材とは別に、帳票類を作成
しなければならず、この作成作業が煩雑であった。

本考案は、このような事情に鑑みてなされたもので、隠
蔽情報を隠蔽できる葉書やカード等を形成するための複
写手段を有する隠蔽情報表示用部材を提供することを目
的とする。

課題を解決するための手段本考案は、上述した目的を達成するために、隠蔽すべき
伝達情報、すなわち隠蔽情報を表示するための隠蔽情報
表示部を有するシート状基材と、前記隠蔽情報表示部と
重なり合うよう前記シート状基材に除去可能に設けられ
た控片と、前記控片に対する記入によって前記隠蔽情報
表示部に複写記入するために前記隠蔽情報表示部と前記
控片との間に設けられた複写手段と、隠蔽情報が複写記
入されて前記控片が除去された後の前記隠蔽情報表示部
に対して折り重ねられるよう前記シート状基材に連設さ
れた隠蔽片と、この隠蔽片を前記隠蔽情報表示部に対し
て剥離可能に接着し得るように前記隠蔽片に設けた接着
手段とを備えたものである。

作用本考案の隠蔽情報表示用部材は、控片に所望の隠蔽情報
を記入するとシート状基材の隠蔽情報表示部分に前記隠
蔽情報が複写され、控片を除去した後、隠蔽片を前記隠
蔽情報表示部分に折り重ねて剥離可能に接着することに
より、複写記入された前記隠蔽情報が前記隠蔽片で隠蔽
された隠蔽情報表示部材となる。一方、この隠蔽情報表
示部材は、前記隠蔽片をシート状基材から剥離すれば、
隠蔽されていた隠蔽情報が露出して視認可能になる。

実施例以下、本考案を葉書となるべき隠蔽情報表示用部材に適
用した場合の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に
説明する。

ここにおいて、第１図は隠蔽情報表示用部材たる葉書シ
ートの表面側を示す平面図、第２図は同じく裏面側を示
す平面図、第３図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第４図は
第１図のＢ−Ｂ線断面図、第５図は葉書シートから形成
した葉書を示す断面図、第６図は隠蔽片を剥離したシー
ト状基材たる葉書片を示す断面図、第７図は剥離した隠
蔽片を示す断面図、第８図は第６図の平面図である。

第１図〜第３図に示すように、隠蔽情報表示用部材たる
葉書シート１は折り兼切り用ミシン目２を介して連設さ
れたシート状基材たる葉書片３と隠蔽片４とからなる。

第１図及び第３図に示すように、横長の葉書片３の表面
側は、領収証となる隠蔽情報表示部５と宛名表示部６と
にほぼ二等分され、前記宛名表示部６には宛名表示6aが
適宜手段で印字される一方、前記隠蔽情報表示部５と重
なり合うようにして領収証の控片７が剥離可能な接着剤
８（第４図参照）によりその一端で接着されている。な
お、前述した印字は、コンピュータに連繋されたインパ
クトプリンタ等のプリンタによって行うと好適である。
第１図で明らかなように、前記控片７の表面には、「領
収証」の表題と、発行者名があらかじめ印刷されるとと
もに、金額記入欄7a、入金名目記入欄7b及び日付記入欄
7cが設けられている。そして、隠蔽情報表示部５の表面
には、前記控片７の表示事項と同一事項があらかじめ印
刷され、また前記金額記入欄7a、前記入金名目記入欄7b
及び前記日付記入欄7cに対応する位置に同様の金額記入
欄5a、入金名目記入欄5b及び前記日付記入欄5cが設けら
れている（第８図参照）。

第３図及び第４図に示すように、控片７の裏面には染料
を含有するマイクロカプセル層９が設けられる一方、こ
れに対向する隠蔽情報表示部５の表面には呈色剤層10が
設けられ、前記両層9,10で複写手段を構成している。ま
た、第２図に示すように、葉書片３の裏面には、広告等
の各種案内文11と差出人表示12が適宜手段で印刷されて
いる。

一方、隠蔽片４には、第２図及び第３図に示すように、
折り兼切り用ミシン目２と平行に切り用ミシン目13が設
けられ、第２図で明らかなように、その裏面側には前記
切り用ミシン目13に沿って「矢印の方向にはがして下さ
い」という案内文14が印刷されている。また、前記隠蔽
片４の表面側には、第３図で理解できるように、領収証
に関する説明文15が印字あるいは印刷されている。

次に、接着手段について説明する。第３図に示すよう
に、隠蔽片４の表面側には、常時接着性を有する粘着剤
16によってポリエチレン、ポリプロピレン等からなる合
成樹脂製の透明フィルム17が接着されている。そして、
この透明フィルム17上には、同様の合成樹脂製の透明フ
ィルム18が重ねられ、不完全な溶着によって剥離可能に
形成された剥離層19を介して疑似的に接着されるととも
に、切り目ミシン目13に対応位置するよう各切り用ミシ
ン目20,21が設けられている。さらに、前記透明フィル
ム18の前記透明フィルム17とは反対面側には、常時接着
性を有する粘着剤22が折り兼切り用ミシン目２とは反対
側の所定幅の縁部を除いて塗布され、この粘着剤22は剥
離処理が施された剥離紙23で被覆されている。この剥離
紙23には、各切り用ミシン目13,20,21に対応位置するよ
う切り用ミシン目24が設けられるとともに、第１図で明
らかなように、切り兼切り用ミシン目２とは反対側の縁
に沿った表面に、「ここからはがして下さい。」という
案内表示25が印刷されている。

続いて、以上のように構成した葉書シート１から隠蔽情
報表示部材である葉書を作成する手順を説明する。

まず、隠蔽情報である宛名人からの入金額26、入金名目
27及び入金日付28（第８図参照）を控片７のそれぞれの
記入欄7a,7b,7cに適宜なプリンタを用いたり、手書きに
よって記入することにより、同一事項を葉書片３の隠蔽
情報表示部５に複写記入したうえ、前記控片７を前記葉
書片３から除去する。そして、除去した前記控片７を、
発信人側で保管しておくことにより、新たに領収証控を
作成する必要がない。次に、剥離紙23を案内表示25にし
たがい、粘着剤22の非塗布縁側を摘んで剥離したうえ、
隠蔽片４を折り兼切り用ミシン目２で折り、隠蔽情報表
示部５に重なるようにすると、第５図に示すように、前
記隠蔽情報である宛名人からの入金額26、入金名目27及
び入金日付28が隠蔽片４によって隠蔽され、外部からは
視認不能となった隠蔽情報表示部材たる葉書29が作成さ
れる。この葉書29は、すでに宛名表示6a等の必要事項が
印字あるいは印刷されているので、そのままの状態で投
函可能である。

一方、葉書29を受け取った宛名人は、隠蔽片４に表示さ
れた案内文14の「矢印の方向にはがして下さい。」にし
たがって、前記隠蔽片４を切り用ミシン目13から左右に
切り開くと、各透明フィルム12,13の剥離層19部分が剥
離されるとともに、切り兼切り用ミシン目２も切断され
る。これによって、第６図及び第７図に示すように、前
記隠蔽片４を前記透明フィルム17とともに、葉書片３か
ら分離することができ、透明フィルム17を通して説明文
15を視認できる一方、透明フィルム18を通して葉書片３
の入金額26、入金名目27及び入金日付28を視認すること
ができる。

なお、本考案は上述した各実施例に限定されるものでは
なく、例えば、透明フィルム18と剥離紙23とは全面的に
接着したり、剥離を容易にするための切り用ミシン目を
設けることもでき、また、隠蔽片４と葉書片３との剥離
可能な接着を行う接着手段は、剥離層19を介して剥離可
能に接着された２枚の透明フィルム17,18によって行う
ほか、前記隠蔽片４の前記葉書片３との重ね合わせ面に
接着後に剥離可能な接着力の弱い接着剤を塗布したり、
前記隠蔽片４の前記重ね合わせ面に剥離処理を施したう
え剥離不能な接着剤を全体に塗布する等種々の構成を採
用できる。さらに、宛名表示6aは、隠蔽片４の裏面側に
表示したり、葉書片３の裏面側に表示してもよい。この
場合、差出人表示12や案内文11は、当然、他の空いてい
る部分に表示されることになる。また、葉書片３と隠蔽
片４とは、剥離後に分離されず、連設状態を保つ構成で
あってもよい。さらにまた、隠蔽片４と葉書片３とは同
一大でもよい。またさらに、複写手段としてはノンカー
ボン式、カーボン式いずれの方式でもよく、また、その
具体的構造は種々設定可能である。さらに、控片７の大
きさは、隠蔽情報表示部５の複写記入部分に対応できる
大きさであればよい。また、本考案は葉書22以外のカー
ドをはじめとする各種シート状部材にも適用できること
はいうまでもない。

効果以上の説明で明らかなように、本考案によれば、隠蔽情
報を確実に隠蔽できることはもちろん、隠蔽情報の改竄
も防止でき、さらには、隠蔽情報表示用部材に記入した
隠蔽情報の控が存在するので、隠蔽情報を別途記録して
おく必要がなく、作業が簡略化されるという多くの効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

図は本考案を葉書に適用した場合の好適な実施例を示す
もので、第１図は葉書シートの表面側を示す平面図、第
２図は同じく裏面側を示す平面図、第３図は第１図のＡ
−Ａ線断面図、第４図は第１図のＢ−Ｂ線断面図、第５
図は葉書シートから形成した葉書を示す断面図、第６図
は隠蔽片を剥離した葉書片を示す断面図、第７図は剥離
した隠蔽片を示す断面図、第８図は第６図の平面図であ
る。１……葉書シート、２……折り兼切り用ミシン目、３…
…葉書片、４……隠蔽片、５……隠蔽情報表示部、７…
…控片、９……マイクロカプセル層、10……呈色剤層、
16……粘着剤、17,18……透明フィルム、19……剥離
層、22……粘着剤、23……剥離紙、29……葉書

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】隠蔽すべき伝達情報を表示するための隠蔽
情報表示部を有するシート状基材と、前記隠蔽情報表示
部と重なり合うよう前記シート状基材に剥離可能な接着
剤により接着された控片と、前記控片に対する記入によ
って前記隠蔽情報表示部に複写するために前記隠蔽情報
表示部と前記控片との間に設けられた複写手段と、隠蔽
すべき伝達情報が複写記入されて前記控片が除去された
後の前記隠蔽情報表示部に対して折り重ねられるよう前
記シート状基材に連接された隠蔽片と、この隠蔽片に設
けてこの隠蔽片を前記隠蔽情報表示部に対して剥離可能
に接着する接着手段とを備えたことを特徴とする隠蔽情
報表示用部材。