JPH078794B2 - 糖ラクタムを含有する癌細胞転移抑制剤 - Google Patents
糖ラクタムを含有する癌細胞転移抑制剤Info
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- JPH078794B2 JPH078794B2 JP9745488A JP9745488A JPH078794B2 JP H078794 B2 JPH078794 B2 JP H078794B2 JP 9745488 A JP9745488 A JP 9745488A JP 9745488 A JP9745488 A JP 9745488A JP H078794 B2 JPH078794 B2 JP H078794B2
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- glucaro
- cancer cell
- cell metastasis
- cells
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、D−クルカロ−δ−ラクタム或いはそのアル
キルエステル群の癌細胞抗転移作用による癌細胞転移抑
制剤に関する。
キルエステル群の癌細胞抗転移作用による癌細胞転移抑
制剤に関する。
従来の制癌剤は、悪性細胞を活性物質の有する殺細胞性
或いは人の免疫系を介して死滅させる活性物質を成分と
する薬剤が主体であった。この種の薬剤は現在多く研究
され、臨床に用いられているものも有る。しかし癌の治
療に対して未だ充分なものとは言えない。また、固型癌
に関しては外科手術或いは放射線による治療も数多く行
われている。これらの現行の種々の療法の有効性は癌細
胞の転移を抑制することで、更に高められる事が期待さ
れているが、抗転移を作用の主体とする物質は数少な
く、臨床で本格的に用いられているものは皆無である。
或いは人の免疫系を介して死滅させる活性物質を成分と
する薬剤が主体であった。この種の薬剤は現在多く研究
され、臨床に用いられているものも有る。しかし癌の治
療に対して未だ充分なものとは言えない。また、固型癌
に関しては外科手術或いは放射線による治療も数多く行
われている。これらの現行の種々の療法の有効性は癌細
胞の転移を抑制することで、更に高められる事が期待さ
れているが、抗転移を作用の主体とする物質は数少な
く、臨床で本格的に用いられているものは皆無である。
〔発明が解決しようとする課題〕 本発明は癌の治療を有効、適切に行うに使用する癌細胞
の転移を顕著に抑制する物質を見出し、これを有効成分
とする癌細胞転移抑制剤を提供することを目的とするも
のである。
の転移を顕著に抑制する物質を見出し、これを有効成分
とする癌細胞転移抑制剤を提供することを目的とするも
のである。
癌の転移は(イ)癌細胞の原発巣からの遊離、(ロ)脈
管内への播種、(ハ)毛細血管での停滞,栓塞等を経て
標的組織内へ到達し増殖を開始するプロセスである。
管内への播種、(ハ)毛細血管での停滞,栓塞等を経て
標的組織内へ到達し増殖を開始するプロセスである。
本発明者らは、この癌の転移の抑制作用を評価する実験
評価系を組み、この実験評価系により下記一般式(I)
で示されD−グルカロ−δ−ラクタム或いはそのアルキ
ルエステル群が極めて優れた癌細胞転移抑制作用を有す
ることを見出し本発明を完成した。
評価系を組み、この実験評価系により下記一般式(I)
で示されD−グルカロ−δ−ラクタム或いはそのアルキ
ルエステル群が極めて優れた癌細胞転移抑制作用を有す
ることを見出し本発明を完成した。
本発明は一般式 〔式中Rは水素原子或いは炭素数1〜8個を有する直鎖
又は分枝のアルキル基を示す〕で表されるD−グルカロ
−δ−ラクタム又はその薬理上許容される塩乃至はD−
グルカロ−δ−ラクタムアルキルエステルを有効成分と
する癌細胞転移抑制剤である。
又は分枝のアルキル基を示す〕で表されるD−グルカロ
−δ−ラクタム又はその薬理上許容される塩乃至はD−
グルカロ−δ−ラクタムアルキルエステルを有効成分と
する癌細胞転移抑制剤である。
本発明の有効成分である一般式(I)で表される当該化
合物は公知である。D−グルカロ−δ−ラクタムの製造
法に関しては、本発明者らにより放線菌の醗酵代謝産物
ノジリマイシン(5−アミノ−5−デオキシ−D−グル
コピラノース),(Tetrahedron,23巻,2125頁,1968年参
照)3の化学的乃至酵素的酸化により達成されている。
すなわち、ノジリマイシンの化学的酸化乃至はグルコー
スオキシダーゼ処理により1位水酸基の酸化体を得(D
−グルコーδ−ラクタム),引続き接触空気酸化反応に
付すことにより合成される(明治製菓研究年報,13巻,80
〜84頁、特公昭45-28375号公報参照)。
合物は公知である。D−グルカロ−δ−ラクタムの製造
法に関しては、本発明者らにより放線菌の醗酵代謝産物
ノジリマイシン(5−アミノ−5−デオキシ−D−グル
コピラノース),(Tetrahedron,23巻,2125頁,1968年参
照)3の化学的乃至酵素的酸化により達成されている。
すなわち、ノジリマイシンの化学的酸化乃至はグルコー
スオキシダーゼ処理により1位水酸基の酸化体を得(D
−グルコーδ−ラクタム),引続き接触空気酸化反応に
付すことにより合成される(明治製菓研究年報,13巻,80
〜84頁、特公昭45-28375号公報参照)。
D−グルカロ−δ−ラクタムアルキルエステルは、D−
グルカロ−δ−ラクタムにメタノール、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド等、又
はこれらの混合溶媒中でハロゲン化アルキル又はシアゾ
アルカン類を反応させることにより得られる(特開昭56
-34589号公報,特公昭56-34590号公報参照)。
グルカロ−δ−ラクタムにメタノール、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド等、又
はこれらの混合溶媒中でハロゲン化アルキル又はシアゾ
アルカン類を反応させることにより得られる(特開昭56
-34589号公報,特公昭56-34590号公報参照)。
これらはいずれもβ−グルクロニダーゼ阻害剤(特公昭
45-28375号公報,特公昭56-34590号公報,J.Biochem,72,
207〜211,1972年参照)としての活性及び抗炎症剤(本
発明者らにより特願昭62-90899号として出願)としての
評価が既に確定している。しかし、この物質が癌細胞抑
制作用を有することは知られていない。
45-28375号公報,特公昭56-34590号公報,J.Biochem,72,
207〜211,1972年参照)としての活性及び抗炎症剤(本
発明者らにより特願昭62-90899号として出願)としての
評価が既に確定している。しかし、この物質が癌細胞抑
制作用を有することは知られていない。
本発明の有効成分としては次の化合物が挙げられる。た
だし、これらに限定されるものではない。
だし、これらに限定されるものではない。
D−グルカロ−δ−ラクタム,D−グルカロ−δ−ラクタ
ムメチルエステル,D−グルカロ−δ−ラクタムエチルエ
ステル,D−グルカロ−δ−ラクタム−n−プロピルエス
テル,D−グルカロ−δ−ラクタム−n−ブチルエステ
ル。
ムメチルエステル,D−グルカロ−δ−ラクタムエチルエ
ステル,D−グルカロ−δ−ラクタム−n−プロピルエス
テル,D−グルカロ−δ−ラクタム−n−ブチルエステ
ル。
また、本発明の化合物の薬理上許容される塩類の例とし
ては、アンモニウム塩,ナトリウム,カリウム等のアル
カリ金属塩、マグネシウム,カルシウム等のアルカリ土
類金属塩、トリエチルアミン,トリエタノールアミン,
ジエチルアミノエチルアミン等の有機塩基との塩、ピペ
リジン,ピペラジン,モルホリンのようなヘテロ環アミ
ンとの塩乃至はリジン等のアミノ酸との塩などがあげら
れる。
ては、アンモニウム塩,ナトリウム,カリウム等のアル
カリ金属塩、マグネシウム,カルシウム等のアルカリ土
類金属塩、トリエチルアミン,トリエタノールアミン,
ジエチルアミノエチルアミン等の有機塩基との塩、ピペ
リジン,ピペラジン,モルホリンのようなヘテロ環アミ
ンとの塩乃至はリジン等のアミノ酸との塩などがあげら
れる。
本発明の癌細胞転移抑制剤は上記のD−グロカロ−δ−
ラクタム又はD−グルカロ−δ−ラクタムアルキルエス
テルを含有する経口、非経口製剤として臨床的に静脈,
動脈,皮膚,皮下,皮内,直腸及び筋肉内を経由、又は
経口にて投与される。また腫瘍に直接投与することによ
り、より強い効果が期待できる。投与量は投与形態、剤
型或いは患者の年令、体重、病態により異なるが、概ね
1日100〜3000mgを1回又は数回投与する。
ラクタム又はD−グルカロ−δ−ラクタムアルキルエス
テルを含有する経口、非経口製剤として臨床的に静脈,
動脈,皮膚,皮下,皮内,直腸及び筋肉内を経由、又は
経口にて投与される。また腫瘍に直接投与することによ
り、より強い効果が期待できる。投与量は投与形態、剤
型或いは患者の年令、体重、病態により異なるが、概ね
1日100〜3000mgを1回又は数回投与する。
非経口製剤としては無菌の水性又は非水性溶液剤,或い
は乳濁剤があげられる。非水性の溶液剤又は乳濁剤の基
剤としてはプロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、グリセリン、オリーブ油、とうもろこし油、オレ
イン酸エチル等があげられる。また、経口製剤としては
カプセル剤、錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤等があげられ
る。これらの製剤には、賦形剤として澱粉、乳糖、マン
ニット、エチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチ
ルセルロース等が配合され、滑沢剤としてステアリン酸
マグネシウム又はステアリン酸カルシウムを添加する。
結合剤としはゼラチン、アラビアゴム、セルロースエス
テル、ポリビニルピロリドン等が用いられる。
は乳濁剤があげられる。非水性の溶液剤又は乳濁剤の基
剤としてはプロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、グリセリン、オリーブ油、とうもろこし油、オレ
イン酸エチル等があげられる。また、経口製剤としては
カプセル剤、錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤等があげられ
る。これらの製剤には、賦形剤として澱粉、乳糖、マン
ニット、エチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチ
ルセルロース等が配合され、滑沢剤としてステアリン酸
マグネシウム又はステアリン酸カルシウムを添加する。
結合剤としはゼラチン、アラビアゴム、セルロースエス
テル、ポリビニルピロリドン等が用いられる。
なお、本発明の有効成分に関しマウスでの急性毒性のLD
50値はD−グルカロ−δ−ラクタムナトリウム塩は静注
で3g/kg以上,経口投与で5g/kg以上でありD−グルカロ
−δ−ラクタムメチルエステルは静注で5g/kg以上,経
口投与で10g/kg以上であった。
50値はD−グルカロ−δ−ラクタムナトリウム塩は静注
で3g/kg以上,経口投与で5g/kg以上でありD−グルカロ
−δ−ラクタムメチルエステルは静注で5g/kg以上,経
口投与で10g/kg以上であった。
次に本発明の製剤例並びに効果について説明する。
実施例1 D−グルカロ−δ−ラクタム カリウム塩 50mg 乳糖 130mg ジャガイモデンプン 70mg ポリビニルピロリドン 10mg ステアリン酸マグネシウム 2.5mg D−グルカロ−δ−ラクタム カリウム塩,乳糖及びジ
ャガイモデンプンを混合し、これにポリビニルピロリド
ンの20%エタノール溶液を加え均一に湿潤させ、1mmの
網目の篩を通し、45℃にて乾燥させ、再度1mmの網目の
篩を通した。こうして得た顆粒をステアリン酸マグネシ
ウムと混和し錠剤に成型した。
ャガイモデンプンを混合し、これにポリビニルピロリド
ンの20%エタノール溶液を加え均一に湿潤させ、1mmの
網目の篩を通し、45℃にて乾燥させ、再度1mmの網目の
篩を通した。こうして得た顆粒をステアリン酸マグネシ
ウムと混和し錠剤に成型した。
実施例2 D−グルカロ−δ−ラクタムエチルエステル 200mg 乳糖 50mg CMC−カルシウム 100mg ステアリン酸マグネシウム 3mg 以上の組成物を硬質ゼラチンカスセルに充填し、カプセ
ル剤を製造した。
ル剤を製造した。
実施例3 D−グルカロ−δ−ラクタム ナトリウム塩を50mg/ml
の濃度になるように注射用蒸留水に溶解し、1アンプル
当たり5mlずつを無菌的に分注し、アンプルを封入し
た。
の濃度になるように注射用蒸留水に溶解し、1アンプル
当たり5mlずつを無菌的に分注し、アンプルを封入し
た。
効果試験 試験法 マウスの腫瘍細胞であるメラノーマB16株よりフィドラ
ー(Fidler)の方法(Method in Cancer Research,15
巻,399〜439頁,1978年)を基にB16高転移株を選択し、
使用した。
ー(Fidler)の方法(Method in Cancer Research,15
巻,399〜439頁,1978年)を基にB16高転移株を選択し、
使用した。
転移抑制作用の評価はキジマ−スダ(Kijima−Suda)ら
の方法(Cancer Research,46巻,858〜862頁,1986年)を
基にして行った。
の方法(Cancer Research,46巻,858〜862頁,1986年)を
基にして行った。
先ずB16高転移株を牛胎児血清を加えたダルベコME培地
(DME培地)に植え、一般式(I)で表されるD−グル
カロ−δ−ラクタム又はD−グルカロ−δ−ラクタムア
ルキルエステルを加え、2〜4日間,5%CO2の存在下37
℃で培養し、増殖した細胞をトリプシン−EDTA溶液で培
養容器より剥がした。この細胞をCa++とMg++を含まない
ダルベコの平衡塩類溶液で生細胞として1ml当たり1×1
06細胞になるように懸濁した。
(DME培地)に植え、一般式(I)で表されるD−グル
カロ−δ−ラクタム又はD−グルカロ−δ−ラクタムア
ルキルエステルを加え、2〜4日間,5%CO2の存在下37
℃で培養し、増殖した細胞をトリプシン−EDTA溶液で培
養容器より剥がした。この細胞をCa++とMg++を含まない
ダルベコの平衡塩類溶液で生細胞として1ml当たり1×1
06細胞になるように懸濁した。
この懸濁液の0.1mlをマウス尾静脈中に注入し、14日間
飼育した後、開腹して肺を摘出し、肺表面及び内部に形
成されたB16高転移株の転移結節を計数し、薬剤処理を
しなかった対照と比較した。
飼育した後、開腹して肺を摘出し、肺表面及び内部に形
成されたB16高転移株の転移結節を計数し、薬剤処理を
しなかった対照と比較した。
試験例1 D−グルカロ−δ−ラクタムカルシウム塩の
細胞障害性 B16高転移株及びマウス由来の腫瘍細胞L929株を10%牛
胎児血清を加えたDME培地で5%CO2の存在下37℃で培養
した後、トリプシン−EDTA溶液で細胞を培養容器より剥
がし、1ml当たりB16高転移株は1×104細胞,L929株は1
×103細胞になるように上記の培地に懸濁した。この懸
濁液の150μをD−グルカロ−δ−ラクタムカルシウ
ム塩或いはアドリアマイシン(対照)溶液50μにそれ
ぞれ加え混合した。これをB16高転移株では3日間,L929
株では4日間培養し、倒立顕微鏡下で生死を観察し、細
胞障害性を判定した。その結果は表1の通りであった。
細胞障害性 B16高転移株及びマウス由来の腫瘍細胞L929株を10%牛
胎児血清を加えたDME培地で5%CO2の存在下37℃で培養
した後、トリプシン−EDTA溶液で細胞を培養容器より剥
がし、1ml当たりB16高転移株は1×104細胞,L929株は1
×103細胞になるように上記の培地に懸濁した。この懸
濁液の150μをD−グルカロ−δ−ラクタムカルシウ
ム塩或いはアドリアマイシン(対照)溶液50μにそれ
ぞれ加え混合した。これをB16高転移株では3日間,L929
株では4日間培養し、倒立顕微鏡下で生死を観察し、細
胞障害性を判定した。その結果は表1の通りであった。
以上の試験結果より明らかな通り、本発明の有効成分で
あるD−グルカロ−δ−ラクタムカルシウム塩はB16高
転移株及びL929株に対して30μg/mlという高濃度でも顕
著な細胞障害性を示さなかった。
あるD−グルカロ−δ−ラクタムカルシウム塩はB16高
転移株及びL929株に対して30μg/mlという高濃度でも顕
著な細胞障害性を示さなかった。
試験例2 D−グルカロ−δ−ラクタムカルシウム塩の
抵転移作用 B16高転移株を10%牛胎児血清を加えたDME培地に植え、
D−グルカロ−δ−ラクタムカルシウム塩を1ml当たり1
0μg加え、5%CO2の存在下37℃で3日間培養した。試
験例1と同様の方法で細胞を培養容器より剥がし、1ml
当たり生細胞が1×106細胞になるようCa++とMg++を含
まないダルベコの平衡塩類溶液に懸濁し、その0.1mlをB
DF1マウス(8週令、雄)の尾静脈に注入し、細胞を移
植した。14日間飼育観察後、開腹して肺を摘出し、肺表
面及び内部に形成されたB16高転移株の転移結節を計数
した。その結果を表2に示した。
抵転移作用 B16高転移株を10%牛胎児血清を加えたDME培地に植え、
D−グルカロ−δ−ラクタムカルシウム塩を1ml当たり1
0μg加え、5%CO2の存在下37℃で3日間培養した。試
験例1と同様の方法で細胞を培養容器より剥がし、1ml
当たり生細胞が1×106細胞になるようCa++とMg++を含
まないダルベコの平衡塩類溶液に懸濁し、その0.1mlをB
DF1マウス(8週令、雄)の尾静脈に注入し、細胞を移
植した。14日間飼育観察後、開腹して肺を摘出し、肺表
面及び内部に形成されたB16高転移株の転移結節を計数
した。その結果を表2に示した。
以上の試験結果より明らかな通り、本発明の有効成分で
あるD−グルカロ−δ−ラクタムカルシウム塩の処理で
肺に形成される転移結節数は大きく減少した。
あるD−グルカロ−δ−ラクタムカルシウム塩の処理で
肺に形成される転移結節数は大きく減少した。
試験例3 D−グルカロ−δ−ラクタムメチルエステル及びD−グ
ルカロ−δ−ラクタムエチルエステルの抗転移作用 試験例2においてD−グルカロ−δ−ラクタムカルシウ
ム塩の代わりに、D−グルカロ−δ−ラクタムメチルエ
ステル及びD−グルカロ−δ−ラクタムエチルエステル
を使用して、試験例2と同様の方法で抗転移作用を調べ
た。その結果は表3の通りであった。
ルカロ−δ−ラクタムエチルエステルの抗転移作用 試験例2においてD−グルカロ−δ−ラクタムカルシウ
ム塩の代わりに、D−グルカロ−δ−ラクタムメチルエ
ステル及びD−グルカロ−δ−ラクタムエチルエステル
を使用して、試験例2と同様の方法で抗転移作用を調べ
た。その結果は表3の通りであった。
以上の試験結果より明らかな通り、本発明の有効成分で
あるD−グルカロ−δ−ラクタムメチルエステル及びD
−グルカロ−δ−ラクタムエチルエステルによりB16高
転移株の肺への転移が著しく抑制された。
あるD−グルカロ−δ−ラクタムメチルエステル及びD
−グルカロ−δ−ラクタムエチルエステルによりB16高
転移株の肺への転移が著しく抑制された。
本発明の癌細胞転移抑制剤は癌細胞の転移を極めて顕著
に抑制し、かつ細胞障害性が非常に少ない薬剤である。
従って、本剤は既存の制癌剤と同時に投与して、また、
外科手術療法或いは放射線療法時に使用することで制癌
効果を著しく高め得る極めて有用な薬剤である。
に抑制し、かつ細胞障害性が非常に少ない薬剤である。
従って、本剤は既存の制癌剤と同時に投与して、また、
外科手術療法或いは放射線療法時に使用することで制癌
効果を著しく高め得る極めて有用な薬剤である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中林 暁 神奈川県横浜市港北区師岡町760番地 明 治製菓株式会社中央研究所内 (72)発明者 鶴岡 崇士 神奈川県横浜市港北区師岡町760番地 明 治製菓株式会社中央研究所内 (72)発明者 井上 重治 神奈川県横浜市港北区師岡町760番地 明 治製菓株式会社中央研究所内 (72)発明者 近藤 信一 神奈川県横浜市港北区師岡町760番地 明 治製菓株式会社中央研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】一般式 〔式中Rは水素原子或いは炭素数1〜8個を有する直鎖
又は分岐のアルキル基を示す〕で表されるD−グルカロ
−δ−ラクタム又はその薬理上許容される塩乃至はD−
グルカロ−δ−ラクタムアルキルエステルを有効成分と
する癌細胞転移抑制剤。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9745488A JPH078794B2 (ja) | 1988-04-19 | 1988-04-19 | 糖ラクタムを含有する癌細胞転移抑制剤 |
US07/307,387 US4985445A (en) | 1988-02-12 | 1989-02-06 | Cancer cell metastasis inhibitors and novel compounds |
EP89102252A EP0328111B1 (en) | 1988-02-12 | 1989-02-09 | Cancer cell metastasis inhibitors |
DE68929141T DE68929141D1 (de) | 1988-02-12 | 1989-02-09 | Krebszellenmetastaseninhibitoren |
US07/621,699 US5250545A (en) | 1988-02-12 | 1990-12-03 | Cancer cell metastasis inhibitor methods |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9745488A JPH078794B2 (ja) | 1988-04-19 | 1988-04-19 | 糖ラクタムを含有する癌細胞転移抑制剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01268635A JPH01268635A (ja) | 1989-10-26 |
JPH078794B2 true JPH078794B2 (ja) | 1995-02-01 |
Family
ID=14192755
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9745488A Expired - Lifetime JPH078794B2 (ja) | 1988-02-12 | 1988-04-19 | 糖ラクタムを含有する癌細胞転移抑制剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH078794B2 (ja) |
-
1988
- 1988-04-19 JP JP9745488A patent/JPH078794B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01268635A (ja) | 1989-10-26 |
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