JPH0783855A - 絶縁電線被覆の劣化検出方法および装置 - Google Patents
絶縁電線被覆の劣化検出方法および装置Info
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- JPH0783855A JPH0783855A JP22735593A JP22735593A JPH0783855A JP H0783855 A JPH0783855 A JP H0783855A JP 22735593 A JP22735593 A JP 22735593A JP 22735593 A JP22735593 A JP 22735593A JP H0783855 A JPH0783855 A JP H0783855A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明は、絶縁電線を非破壊で測定し、その絶
縁被覆の劣化程度を、簡易かつ定量的に把握できる絶縁
電線被覆の劣化検出方法および装置を提供することを目
的とする。 【構成】本発明は、発光素子5、受光素子6の対を絶縁
電線の長手方向に走査させながら、絶縁被覆の表面状態
を測定する入力装置4と、受光したアナログ信号を順
次、デジタル信号に変換するA/Dコンバータ7と、波
形データ列として記憶する波形記憶装置8と、、波形デ
ータ列から出現頻度分布を作成し、出現頻度分布から亀
裂を検出するためのしきい値レベルを算出し、亀裂の数
を測定し、亀裂数から絶縁被覆の劣化程度を決定する演
算装置9と、出力、表示を行う出力装置11とを具備し
て構成する。
縁被覆の劣化程度を、簡易かつ定量的に把握できる絶縁
電線被覆の劣化検出方法および装置を提供することを目
的とする。 【構成】本発明は、発光素子5、受光素子6の対を絶縁
電線の長手方向に走査させながら、絶縁被覆の表面状態
を測定する入力装置4と、受光したアナログ信号を順
次、デジタル信号に変換するA/Dコンバータ7と、波
形データ列として記憶する波形記憶装置8と、、波形デ
ータ列から出現頻度分布を作成し、出現頻度分布から亀
裂を検出するためのしきい値レベルを算出し、亀裂の数
を測定し、亀裂数から絶縁被覆の劣化程度を決定する演
算装置9と、出力、表示を行う出力装置11とを具備し
て構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁電線の絶縁被覆の
劣化を非破壊で検出する方法および装置に関するもので
ある。
劣化を非破壊で検出する方法および装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、絶縁電線の絶縁被覆の劣化を検出
する方法あるいは装置として、絶縁電線の表面に複数本
の線状電極を接触させた状態で、芯線と絶縁被覆の間に
電圧を印加し、芯線が露出している箇所に電極が入り込
むと通電することを利用する装置がある(実開昭61−
131674号公報)。図9に通電法による検査例を示
す。図において21は絶縁電線の芯線、22は絶縁被
覆、23は線状電極、24は検出器、25は電源、26
は絶縁被覆の亀裂部分を示す。
する方法あるいは装置として、絶縁電線の表面に複数本
の線状電極を接触させた状態で、芯線と絶縁被覆の間に
電圧を印加し、芯線が露出している箇所に電極が入り込
むと通電することを利用する装置がある(実開昭61−
131674号公報)。図9に通電法による検査例を示
す。図において21は絶縁電線の芯線、22は絶縁被
覆、23は線状電極、24は検出器、25は電源、26
は絶縁被覆の亀裂部分を示す。
【0003】また、絶縁被覆から発生するガスを採取
し、そのガス中の成分と量を分析することにより、劣化
の程度を検出する方法がある(特開平3−107778
号公報)。図10にガス分析法による検査例を示す。図
において31は絶縁電線、32はガス溜め用覆い、33
はガス溜まり、34はチューブ、35は密栓を示す。
し、そのガス中の成分と量を分析することにより、劣化
の程度を検出する方法がある(特開平3−107778
号公報)。図10にガス分析法による検査例を示す。図
において31は絶縁電線、32はガス溜め用覆い、33
はガス溜まり、34はチューブ、35は密栓を示す。
【0004】通電法は、芯線と電極との機械的な接触を
利用するため、亀裂が閉じている状態の割れや微細なク
ラックを検出できないこと、通電時、芯線に検出電流が
流れるため、現用線への適用が困難であること等の問題
があった。ガス分析法は、測定箇所が限定されること、
劣化検出のコストが嵩むこと等の欠点があった。
利用するため、亀裂が閉じている状態の割れや微細なク
ラックを検出できないこと、通電時、芯線に検出電流が
流れるため、現用線への適用が困難であること等の問題
があった。ガス分析法は、測定箇所が限定されること、
劣化検出のコストが嵩むこと等の欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の欠点を
改善するために提案されたものであって、その目的は絶
縁電線を非破壊で測定し、その絶縁被覆の劣化程度を、
簡易かつ定量的に把握できる絶縁電線被覆の劣化検出方
法および装置を提供することにある。
改善するために提案されたものであって、その目的は絶
縁電線を非破壊で測定し、その絶縁被覆の劣化程度を、
簡易かつ定量的に把握できる絶縁電線被覆の劣化検出方
法および装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題の解決は、本発
明が次に列挙する新規な特徴的構成手法および手段を採
用することにより達成される。
明が次に列挙する新規な特徴的構成手法および手段を採
用することにより達成される。
【0007】すなわち、本発明方法の第1の特徴は、発
光素子、受光素子対からなる光センサを絶縁電線の長手
方向に所定の距離だけ走査することにより得られる、絶
縁被覆表面の反射強度列を用い、(1)反射強度列の各
振幅値、すなわち輝度値を読み取り、輝度値ごとの出現
回数を数え、出現頻度の分布を求め、(2)出現頻度分
布から出現頻度が最大になる輝度値Imax を見つけ、さ
らにImax から輝度値が小さくなる方向に出現頻度分布
を追跡して、最初に出現頻度が零になる輝度値Iraise
を検出し、Iraise と輝度値零の中間値ITH(=Irais
e /2)、すなわちしきい値を求め、(3)反射強度列
の中で輝度値がしきい値よりも低下している箇所の数、
すなわち亀裂数を測定し、(4)亀裂数から絶縁被覆の
劣化程度を定量化し、これによって絶縁被覆の劣化検出
を行ってなる絶縁電線の絶縁被覆の劣化検出方法であ
る。
光素子、受光素子対からなる光センサを絶縁電線の長手
方向に所定の距離だけ走査することにより得られる、絶
縁被覆表面の反射強度列を用い、(1)反射強度列の各
振幅値、すなわち輝度値を読み取り、輝度値ごとの出現
回数を数え、出現頻度の分布を求め、(2)出現頻度分
布から出現頻度が最大になる輝度値Imax を見つけ、さ
らにImax から輝度値が小さくなる方向に出現頻度分布
を追跡して、最初に出現頻度が零になる輝度値Iraise
を検出し、Iraise と輝度値零の中間値ITH(=Irais
e /2)、すなわちしきい値を求め、(3)反射強度列
の中で輝度値がしきい値よりも低下している箇所の数、
すなわち亀裂数を測定し、(4)亀裂数から絶縁被覆の
劣化程度を定量化し、これによって絶縁被覆の劣化検出
を行ってなる絶縁電線の絶縁被覆の劣化検出方法であ
る。
【0008】本発明方法の第2の特徴は、絶縁電線の長
手方向に沿って直線状に配置した複数の発光素子、受光
素子対からなる光センサ列により測光した、絶縁被覆表
面の反射強度列を用い、(1)反射強度列の各振幅値、
すなわち輝度値を読み取り、輝度値ごとの出現回数を数
え、出現頻度の分布を求め、(2)出現頻度分布から出
現頻度が最大になる輝度値Imax を見つけ、さらにI
max から輝度値が小さくなる方向に出現頻度分布を追跡
して、最初に出現頻度が零になる輝度値Iraise を検出
し、Iraise と輝度値零の中間値ITH(=Irais e /
2)、すなわちしきい値を求め、(3)反射強度列の中
で輝度値がしきい値よりも低下している箇所の数、すな
わち亀裂数と、低下している間の幅、すなわち亀裂幅を
測定し、(4)亀裂数と最大亀裂幅から絶縁被覆の劣化
程度を定量化し、これによって絶縁被覆の劣化検出を行
ってなる絶縁電線の絶縁被覆の劣化検出方法である。
手方向に沿って直線状に配置した複数の発光素子、受光
素子対からなる光センサ列により測光した、絶縁被覆表
面の反射強度列を用い、(1)反射強度列の各振幅値、
すなわち輝度値を読み取り、輝度値ごとの出現回数を数
え、出現頻度の分布を求め、(2)出現頻度分布から出
現頻度が最大になる輝度値Imax を見つけ、さらにI
max から輝度値が小さくなる方向に出現頻度分布を追跡
して、最初に出現頻度が零になる輝度値Iraise を検出
し、Iraise と輝度値零の中間値ITH(=Irais e /
2)、すなわちしきい値を求め、(3)反射強度列の中
で輝度値がしきい値よりも低下している箇所の数、すな
わち亀裂数と、低下している間の幅、すなわち亀裂幅を
測定し、(4)亀裂数と最大亀裂幅から絶縁被覆の劣化
程度を定量化し、これによって絶縁被覆の劣化検出を行
ってなる絶縁電線の絶縁被覆の劣化検出方法である。
【0009】本発明装置の特徴は、発光素子、受光素子
対からなる光センサを用い、絶縁電線の長手方向に対す
る反射強度列を測定する手段と、反射強度列を波形デー
タとして取り込み記憶する回路、および以下のような演
算手段からなる回路を備えてなる絶縁電線被覆の劣化検
出装置である。
対からなる光センサを用い、絶縁電線の長手方向に対す
る反射強度列を測定する手段と、反射強度列を波形デー
タとして取り込み記憶する回路、および以下のような演
算手段からなる回路を備えてなる絶縁電線被覆の劣化検
出装置である。
【0010】(1)反射強度列の各振幅値、すなわち輝
度値を読み取り、輝度値ごとの出現回数を数え、出現頻
度の分布を求める手段、(2)出現頻度分布から出現頻
度が最大になる輝度値Imax を見つけ、さらにImax か
ら輝度値が小さくなる方向に出現頻度分布を追跡して、
最初に出現頻度が零になる輝度値Iraise を検出し、I
raise と輝度値零の中間値ITH(=Irais e /2)、す
なわちしきい値を求める手段、(3)反射強度列の中で
輝度値がしきい値よりも低下している箇所の数、すなわ
ち亀裂数を測定する手段、(4)亀裂数から絶縁被覆の
劣化程度を同定する手段。
度値を読み取り、輝度値ごとの出現回数を数え、出現頻
度の分布を求める手段、(2)出現頻度分布から出現頻
度が最大になる輝度値Imax を見つけ、さらにImax か
ら輝度値が小さくなる方向に出現頻度分布を追跡して、
最初に出現頻度が零になる輝度値Iraise を検出し、I
raise と輝度値零の中間値ITH(=Irais e /2)、す
なわちしきい値を求める手段、(3)反射強度列の中で
輝度値がしきい値よりも低下している箇所の数、すなわ
ち亀裂数を測定する手段、(4)亀裂数から絶縁被覆の
劣化程度を同定する手段。
【0011】
【作用】上記手段により本発明は、光学センサを絶縁電
線の表面に接触させるだけで測定できるので、迅速かつ
容易に非破壊検査が実施できる。
線の表面に接触させるだけで測定できるので、迅速かつ
容易に非破壊検査が実施できる。
【0012】また、亀裂の輝度レベルを、ケーブルの被
覆色の輝度レベルから相対的に割り出しているので、ケ
ーブル色に依存しない亀裂検出が可能である。
覆色の輝度レベルから相対的に割り出しているので、ケ
ーブル色に依存しない亀裂検出が可能である。
【0013】さらに、絶縁被覆の劣化を表面亀裂の発生
頻度から定量化しているので、点検者の主観やスキルに
依存しない劣化診断が可能となる。
頻度から定量化しているので、点検者の主観やスキルに
依存しない劣化診断が可能となる。
【0014】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。
【0015】本発明の一実施例を電気通信用のCCP
(カラー・コーデッド・ポリエチレン)ケーブルの劣化
検出方法を例にとって説明する。
(カラー・コーデッド・ポリエチレン)ケーブルの劣化
検出方法を例にとって説明する。
【0016】図1は本発明による請求項1および請求項
2の絶縁電線被覆の劣化検出方法を実現する劣化検出装
置の構成図である。劣化検出装置は、本体部1、絶縁電
線保持具2から構成される。3は絶縁電線である。
2の絶縁電線被覆の劣化検出方法を実現する劣化検出装
置の構成図である。劣化検出装置は、本体部1、絶縁電
線保持具2から構成される。3は絶縁電線である。
【0017】本体部1はさらに、図2に示すように、絶
縁被覆の表面を測光する入力装置4、入力信号をアナロ
グからデジタルに変換するA/Dコンバータ7、デジタ
ル信号をデータ(波形データ)として記憶しておく波形
記憶装置8、波形データに所定の演算を施し、亀裂の検
出、劣化程度の推定を行う演算装置9、劣化程度を推定
する際のデータが蓄積された劣化程度基準データベース
10、推定結果の出力を行う出力装置11から構成され
る。入力装置4は発光素子5、受光素子6の対で構成さ
れる。請求項2の方法は複数の素子(本例では各204
8個の素子を直線状に配置した場合について説明する)
を具備し、請求項1の方法は一対の受、発光素子を備え
ている。
縁被覆の表面を測光する入力装置4、入力信号をアナロ
グからデジタルに変換するA/Dコンバータ7、デジタ
ル信号をデータ(波形データ)として記憶しておく波形
記憶装置8、波形データに所定の演算を施し、亀裂の検
出、劣化程度の推定を行う演算装置9、劣化程度を推定
する際のデータが蓄積された劣化程度基準データベース
10、推定結果の出力を行う出力装置11から構成され
る。入力装置4は発光素子5、受光素子6の対で構成さ
れる。請求項2の方法は複数の素子(本例では各204
8個の素子を直線状に配置した場合について説明する)
を具備し、請求項1の方法は一対の受、発光素子を備え
ている。
【0018】図3は請求項2の劣化検出方法の処理の流
れを示すフローチャートである。図1に示すように被測
定電線3を保持具2に挟み込み、入力装置4の発光素子
5からの発射光を被覆表面に当て、その反射光を受光素
子6で受けることにより、絶縁被覆の表面状態を直線状
に測定する(測定工程)。
れを示すフローチャートである。図1に示すように被測
定電線3を保持具2に挟み込み、入力装置4の発光素子
5からの発射光を被覆表面に当て、その反射光を受光素
子6で受けることにより、絶縁被覆の表面状態を直線状
に測定する(測定工程)。
【0019】受光したアナログ信号は、A/Dコンバー
タ7により所定の階調(本例では256階調)に量子化
され、デジタル信号に変換され(A/D変換工程)、さ
らに、波形記憶装置8に波形データ列Sn(n=0〜2
047)として記憶される(波形記憶工程)。図4に劣
化した絶縁電線の波形データの一例を示す。(a)は被
測定電線3の外観を示し、図中の点線が発光および受光
素子5,6で測定される走査ラインX−X′である。
(b)は測定された波形データを示し、横軸は走査画素
数、縦軸は輝度値iである。劣化に伴い絶縁被覆上に生
じた亀裂a1,a2,a3は、陰影によってその位置の
輝度値を低下させる。なお、健全な被覆上でも輝度値が
一定になるとは限らず、汚れや色ムラ等の影響により値
は変動する。
タ7により所定の階調(本例では256階調)に量子化
され、デジタル信号に変換され(A/D変換工程)、さ
らに、波形記憶装置8に波形データ列Sn(n=0〜2
047)として記憶される(波形記憶工程)。図4に劣
化した絶縁電線の波形データの一例を示す。(a)は被
測定電線3の外観を示し、図中の点線が発光および受光
素子5,6で測定される走査ラインX−X′である。
(b)は測定された波形データを示し、横軸は走査画素
数、縦軸は輝度値iである。劣化に伴い絶縁被覆上に生
じた亀裂a1,a2,a3は、陰影によってその位置の
輝度値を低下させる。なお、健全な被覆上でも輝度値が
一定になるとは限らず、汚れや色ムラ等の影響により値
は変動する。
【0020】演算装置9は、波形データから輝度値別の
出現回数を数え、出現頻度分布を作成する(波形解析工
程その1)。図5は、図4(b)に示した波形データか
ら得られる出現頻度分布である。横軸が輝度値i、縦軸
は輝度値の出現回数の累積数ni を表す。図の中で、分
布塊b1が絶縁被覆の地の色を反映しており、分布塊b
2が亀裂による陰影の色を反映している。
出現回数を数え、出現頻度分布を作成する(波形解析工
程その1)。図5は、図4(b)に示した波形データか
ら得られる出現頻度分布である。横軸が輝度値i、縦軸
は輝度値の出現回数の累積数ni を表す。図の中で、分
布塊b1が絶縁被覆の地の色を反映しており、分布塊b
2が亀裂による陰影の色を反映している。
【0021】さらに演算装置9は、絶縁被覆の地と亀裂
の陰影を区別するためのしきい値レベルIthを、以下の
手法により自動算出する(波形解析工程その2)。ま
ず、出現頻度分布から最大累積数を与える輝度値Imax
を求め、つぎにImax から輝度値が小さくなる方向に出
現頻度分布を追跡したとき、最初に累積数が零になる点
を検出し、その点の輝度値Iraise と輝度値0の中間値
をIth(=Iraise /2、以後しきい値と呼ぶ)とす
る。
の陰影を区別するためのしきい値レベルIthを、以下の
手法により自動算出する(波形解析工程その2)。ま
ず、出現頻度分布から最大累積数を与える輝度値Imax
を求め、つぎにImax から輝度値が小さくなる方向に出
現頻度分布を追跡したとき、最初に累積数が零になる点
を検出し、その点の輝度値Iraise と輝度値0の中間値
をIth(=Iraise /2、以後しきい値と呼ぶ)とす
る。
【0022】つぎに演算装置9は、波形データの中で輝
度値が、しきい値のレベルよりも低下している箇所の数
をカウントし、さらにその幅(画素数)の最大値を測定
する(波形解析工程その3)。これらの値は、それぞれ
亀裂の数、最大亀裂の幅とみなされる。図6は波形デー
タとしきい値Ithから亀裂a1,a2,a3を検出する
様子を示す説明図である。(a)が波形データで、図中
の点線で示された輝度値がしきい値Ithレベルである。
(b)は、亀裂の位置、および亀裂幅(画素数)の検出
結果を示しており、亀裂が3箇所、最大亀裂の幅が3画
素(ドット)である。
度値が、しきい値のレベルよりも低下している箇所の数
をカウントし、さらにその幅(画素数)の最大値を測定
する(波形解析工程その3)。これらの値は、それぞれ
亀裂の数、最大亀裂の幅とみなされる。図6は波形デー
タとしきい値Ithから亀裂a1,a2,a3を検出する
様子を示す説明図である。(a)が波形データで、図中
の点線で示された輝度値がしきい値Ithレベルである。
(b)は、亀裂の位置、および亀裂幅(画素数)の検出
結果を示しており、亀裂が3箇所、最大亀裂の幅が3画
素(ドット)である。
【0023】最後に演算装置9は、劣化程度基準データ
ベース10で予めデータ化している劣化判定テーブルを
参照し、検出した亀裂数と最大亀裂幅から劣化程度を決
定する(劣化推定工点)。図7にCCPケーブルの絶縁
被覆劣化の判定に使用する劣化判定テーブルを示す。絶
縁被覆劣化に対する亀裂数と最大亀裂幅(画素数)の分
布範囲から、一義的に劣化度が決まる。表1は、劣化度
とその状態の関係を示したものである。
ベース10で予めデータ化している劣化判定テーブルを
参照し、検出した亀裂数と最大亀裂幅から劣化程度を決
定する(劣化推定工点)。図7にCCPケーブルの絶縁
被覆劣化の判定に使用する劣化判定テーブルを示す。絶
縁被覆劣化に対する亀裂数と最大亀裂幅(画素数)の分
布範囲から、一義的に劣化度が決まる。表1は、劣化度
とその状態の関係を示したものである。
【0024】
【表1】 出力装置11は劣化度を出力、表示する(結果出力)。
【0025】図8は請求項1の劣化検出方法の処理の流
れを示すフローチャートである。請求項1の方法は、一
対の受、発光素子を用いたポイント測定であるため、請
求項2の方法と比較して以下の点が異なる。
れを示すフローチャートである。請求項1の方法は、一
対の受、発光素子を用いたポイント測定であるため、請
求項2の方法と比較して以下の点が異なる。
【0026】測定工程と走査工程が並行して行われるこ
と、波形解析工程その3で亀裂の数だけを測定するこ
と、および劣化推定工程において亀裂の数のみから劣化
程度を決定する点である。すなわち、入力装置4の発光
素子5、受光素子6の対を絶縁電線の長手方向に走査さ
せながら、絶縁被覆の表面状態を測定し(測定工程、走
査工程)、走査が完了したならば、A/Dコンバータ7
により受光したアナログ信号を順次、デジタル信号に変
換し(A/D変換工程)、波形記憶装置8により波形デ
ータ列として記憶する(波形記憶工程)。
と、波形解析工程その3で亀裂の数だけを測定するこ
と、および劣化推定工程において亀裂の数のみから劣化
程度を決定する点である。すなわち、入力装置4の発光
素子5、受光素子6の対を絶縁電線の長手方向に走査さ
せながら、絶縁被覆の表面状態を測定し(測定工程、走
査工程)、走査が完了したならば、A/Dコンバータ7
により受光したアナログ信号を順次、デジタル信号に変
換し(A/D変換工程)、波形記憶装置8により波形デ
ータ列として記憶する(波形記憶工程)。
【0027】次に、演算装置9により波形データ列から
出現頻度分布を作成し(波形解析工程その1)、出現頻
度分布から亀裂を検出するためのしきい値レベルを算出
し(波形解析工程その2)、亀裂の数を測定する(波形
解析工程その3)。
出現頻度分布を作成し(波形解析工程その1)、出現頻
度分布から亀裂を検出するためのしきい値レベルを算出
し(波形解析工程その2)、亀裂の数を測定する(波形
解析工程その3)。
【0028】最後に演算装置9により亀裂数から絶縁被
覆の劣化程度を決定し(劣化推定工程)、出力装置11
により出力、表示を行う(結果出力)ものである。
覆の劣化程度を決定し(劣化推定工程)、出力装置11
により出力、表示を行う(結果出力)ものである。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
これまで点検者の経験やスキルに依存していた判断行為
を、機械により絶対的、定量的に実施できる。
これまで点検者の経験やスキルに依存していた判断行為
を、機械により絶対的、定量的に実施できる。
【0030】また、光学的な測定であるため、非破壊で
簡易かつ迅速な計測が可能である。
簡易かつ迅速な計測が可能である。
【0031】さらに、本発明では、測定ごとに亀裂の検
出レベルを適宜選択しているので、絶縁被覆の色に依存
することなく、劣化検出ができる。
出レベルを適宜選択しているので、絶縁被覆の色に依存
することなく、劣化検出ができる。
【図1】本発明の絶縁電線被覆の劣化検出装置を示す斜
視図である。
視図である。
【図2】本発明の絶縁電線被覆の劣化検出装置を示す構
成説明図である。
成説明図である。
【図3】本発明の請求項2の方法の処理の流れを示すフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図4】本発明に係る劣化した絶縁電線を測定した場合
に得られる波形データの模式図で、(a)は被測定電線
の外観および測定ライン、(b)は測定した波形データ
を示す。
に得られる波形データの模式図で、(a)は被測定電線
の外観および測定ライン、(b)は測定した波形データ
を示す。
【図5】本発明に係る波形データから得られる出現頻度
分布、及びしきい値を示す特性図である。
分布、及びしきい値を示す特性図である。
【図6】本発明に係る波形データとしきい値から亀裂を
検出する様子を示す模式図で、(a)は波形データ、
(b)は亀裂および亀裂幅の検出結果を示す特性図であ
る。
検出する様子を示す模式図で、(a)は波形データ、
(b)は亀裂および亀裂幅の検出結果を示す特性図であ
る。
【図7】本発明に係るCCPケーブルの絶縁被覆を診断
した場合に劣化程度を決定する劣化判定テーブルの一例
を示す説明図である。
した場合に劣化程度を決定する劣化判定テーブルの一例
を示す説明図である。
【図8】本発明の請求項1の方法の処理の流れを示すフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図9】従来の通電法による劣化検出方法を示す説明図
である。
である。
【図10】従来のガス分析法による劣化検出方法を示す
説明図である。
説明図である。
1…本体部、2…絶縁電線保持具、3…絶縁電線、4…
入力装置、5…発光素子、6…受光素子、7…A/Dコ
ンバータ、8…波形記憶装置、9…演算装置、10…劣
化程度基準データベース、11…出力装置。
入力装置、5…発光素子、6…受光素子、7…A/Dコ
ンバータ、8…波形記憶装置、9…演算装置、10…劣
化程度基準データベース、11…出力装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 進藤 博昭 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 増田 順一 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 発光素子、受光素子対からなる光センサ
を絶縁電線の長手方向に所定の距離だけ走査することに
より得られる、絶縁被覆表面の反射強度列を用い、 反射強度列の各振幅値、すなわち輝度値を読み取り、輝
度値ごとの出現回数を数え、出現頻度の分布を求め、 出現頻度分布から出現頻度が最大になる輝度値Imax を
見つけ、さらにImaxから輝度値が小さくなる方向に出
現頻度分布を追跡して、最初に出現頻度が零になる輝度
値Iraise を検出し、Iraise と輝度値零の中間値
ITH、すなわちしきい値を求め、 反射強度列の中で輝度値がしきい値よりも低下している
箇所の数、すなわち亀裂数を測定し、 亀列数から絶縁被覆の劣化程度を定量化し、これによっ
て絶縁被覆の劣化検出を行うことを特徴とする絶縁電線
被覆の劣化検出方法。 - 【請求項2】 絶縁電線の長手方向に沿って直線状に配
置した複数の発光素子、受光素子対からなる光センサ列
により測光した、絶縁被覆表面の反射強度列を用い、 反射強度列の各振幅値、すなわち輝度値を読み取り、輝
度値ごとの出現回数を数え、出現頻度の分布を求め、 出現頻度分布から出現頻度が最大になる輝度値Imax を
見つけ、さらにImaxから輝度値が小さくなる方向に出
現頻度分布を追跡して、最初に出現頻度が零になる輝度
値Iraise を検出し、Iraise と輝度値零の中間値
ITH、すなわちしきい値を求め、 反射強度列の中で輝度値がしきい値よりも低下している
箇所の数、すなわち亀裂数と、低下している間の幅、す
なわち亀裂幅を測定し、 亀裂数と最大亀裂幅から絶縁被覆の劣化程度を定量化
し、これによって絶縁被覆の劣化検出を行うことを特徴
とする絶縁電線被覆の劣化検出方法。 - 【請求項3】 発光素子、受光素子対からなる光センサ
を用い、絶縁電線の長手方向に対する反射強度列を測定
する手段と、 反射強度列を波形データとして取り込み記憶する回路
と、 反射強度列の各振幅値、すなわち輝度値を読み取り、輝
度値ごとの出現回数を数え、出現頻度の分布を求める手
段と、出現頻度分布から出現頻度が最大になる輝度値I
max を見つけ、さらにImax から輝度値が小さくなる方
向に出現頻度分布を追跡して、最初に出現頻度が零にな
る輝度値Iraise を検出し、Iraise と輝度値零の中間
値ITH、すなわちしきい値を求める手段と、反射強度列
の中で輝度値がしきい値よりも低下している箇所の数、
すなわち亀裂数を測定する手段と、亀裂数から絶縁被覆
の劣化程度を同定する手段とからなる演算回路とを具備
することを特徴とする絶縁電線被覆の劣化検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22735593A JPH0783855A (ja) | 1993-09-13 | 1993-09-13 | 絶縁電線被覆の劣化検出方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22735593A JPH0783855A (ja) | 1993-09-13 | 1993-09-13 | 絶縁電線被覆の劣化検出方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0783855A true JPH0783855A (ja) | 1995-03-31 |
Family
ID=16859505
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22735593A Pending JPH0783855A (ja) | 1993-09-13 | 1993-09-13 | 絶縁電線被覆の劣化検出方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0783855A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012154870A (ja) * | 2011-01-28 | 2012-08-16 | Mitsubishi Electric Corp | 劣化診断装置及び劣化診断方法 |
CN116907418A (zh) * | 2023-09-13 | 2023-10-20 | 北京中成康富科技股份有限公司 | 一种毫米波治疗仪生产检测装置 |
-
1993
- 1993-09-13 JP JP22735593A patent/JPH0783855A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012154870A (ja) * | 2011-01-28 | 2012-08-16 | Mitsubishi Electric Corp | 劣化診断装置及び劣化診断方法 |
CN116907418A (zh) * | 2023-09-13 | 2023-10-20 | 北京中成康富科技股份有限公司 | 一种毫米波治疗仪生产检测装置 |
CN116907418B (zh) * | 2023-09-13 | 2023-12-01 | 北京中成康富科技股份有限公司 | 一种毫米波治疗仪生产检测装置 |
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