JPH0781093B2 - チタン化合物で被覆された雲母 - Google Patents
チタン化合物で被覆された雲母Info
- Publication number
- JPH0781093B2 JPH0781093B2 JP59041665A JP4166584A JPH0781093B2 JP H0781093 B2 JPH0781093 B2 JP H0781093B2 JP 59041665 A JP59041665 A JP 59041665A JP 4166584 A JP4166584 A JP 4166584A JP H0781093 B2 JPH0781093 B2 JP H0781093B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- titanium
- mica
- color
- pigment
- colored
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K8/00—Cosmetics or similar toiletry preparations
- A61K8/18—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
- A61K8/19—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing inorganic ingredients
- A61K8/29—Titanium; Compounds thereof
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K8/00—Cosmetics or similar toiletry preparations
- A61K8/02—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by special physical form
- A61K8/11—Encapsulated compositions
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61Q—SPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
- A61Q1/00—Make-up preparations; Body powders; Preparations for removing make-up
- A61Q1/02—Preparations containing skin colorants, e.g. pigments
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K2800/00—Properties of cosmetic compositions or active ingredients thereof or formulation aids used therein and process related aspects
- A61K2800/40—Chemical, physico-chemical or functional or structural properties of particular ingredients
- A61K2800/41—Particular ingredients further characterized by their size
- A61K2800/412—Microsized, i.e. having sizes between 0.1 and 100 microns
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K2800/00—Properties of cosmetic compositions or active ingredients thereof or formulation aids used therein and process related aspects
- A61K2800/40—Chemical, physico-chemical or functional or structural properties of particular ingredients
- A61K2800/42—Colour properties
- A61K2800/43—Pigments; Dyes
- A61K2800/436—Interference pigments, e.g. Iridescent, Pearlescent
Landscapes
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Birds (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Cosmetics (AREA)
- Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 本発明は塗料、インキ、プラスチック、化粧品、装飾
品、日用雑貨、繊維製品、セラミック等の顔料、有色パ
ール光沢材料として有用であり、記録紙用の導電層や記
録層、並びに正電気防止材料などの導電性材料としての
用途も期待される雲母チタン系複合材料に関する。
品、日用雑貨、繊維製品、セラミック等の顔料、有色パ
ール光沢材料として有用であり、記録紙用の導電層や記
録層、並びに正電気防止材料などの導電性材料としての
用途も期待される雲母チタン系複合材料に関する。
従来から、微細な薄片状雲母の表面に二酸化チタン層を
形成させた雲母チタン系複合材料は、真珠光沢と種々の
干渉色を有するところから、化粧品、塗料、プラスチッ
ク等の顔料として広く用いられている。その製法として
は真空蒸着処理もあるがデュポンの特許(特公昭43−25
644号公報)に見られるようなチタンの無機酸塩(たと
えば硫酸チタニル)の水溶液を雲母の存在下で加水分解
し、雲母表面に含水二酸化チタンを析出させたのち加熱
する方法が一般的である。使用する雲母は、一般には白
雲母系雲母(muscovite mica)を用いるが、場合によっ
ては黒雲母などを用いることも可能である。また雲母は
あらかじめ水粉砕し、フルイを用いて粒子径をそろえた
ものを使用する。生成した雲母チタン系複合材料は、雲
母粒子表面上の二酸化チタン被覆層の厚さによって様々
な干渉色を呈する。干渉色は二酸化チタンの量が生産物
の10〜26重量%の場合、通常銀色であるが、26〜40%で
は金色、40〜50%の範囲では二酸化チタン層の増加の方
向で、赤、青、緑色へと変化し、さらに50〜60%では高
いオーダーの干渉色が得られる。
形成させた雲母チタン系複合材料は、真珠光沢と種々の
干渉色を有するところから、化粧品、塗料、プラスチッ
ク等の顔料として広く用いられている。その製法として
は真空蒸着処理もあるがデュポンの特許(特公昭43−25
644号公報)に見られるようなチタンの無機酸塩(たと
えば硫酸チタニル)の水溶液を雲母の存在下で加水分解
し、雲母表面に含水二酸化チタンを析出させたのち加熱
する方法が一般的である。使用する雲母は、一般には白
雲母系雲母(muscovite mica)を用いるが、場合によっ
ては黒雲母などを用いることも可能である。また雲母は
あらかじめ水粉砕し、フルイを用いて粒子径をそろえた
ものを使用する。生成した雲母チタン系複合材料は、雲
母粒子表面上の二酸化チタン被覆層の厚さによって様々
な干渉色を呈する。干渉色は二酸化チタンの量が生産物
の10〜26重量%の場合、通常銀色であるが、26〜40%で
は金色、40〜50%の範囲では二酸化チタン層の増加の方
向で、赤、青、緑色へと変化し、さらに50〜60%では高
いオーダーの干渉色が得られる。
こうした雲母チタン系複合材料は真珠光沢と種々の淡い
干渉色を有するものの、外観色は常に白色に近く、干渉
色と一致した鮮やかな外観色を呈するものは得られてい
ない。
干渉色を有するものの、外観色は常に白色に近く、干渉
色と一致した鮮やかな外観色を呈するものは得られてい
ない。
そこで従来、様々な外観色を出すためには、生成した雲
母チタン系複合材料に酸化鉄、紺青、酸化クロム、カー
ボンブラック、カーミンなどの有色顔料を添加して対処
していた。こうした有色の雲母チタン系複合材料の安全
性、安定性、耐光性、耐酸性、耐アルカリ性、耐溶媒
性、耐熱性などは添加した有色顔料の性質に負うところ
が多く、例えば紺青を添加した青色の雲母チタン系複合
材料はアルカリ溶液中で褪色し、カーミンを添加した赤
色の雲母チタン系複合顔料は光によって褐色劣化する。
一方、カーボンブラックを添加した黒色雲母チタン系複
合材料、酸化クロムを添加した緑色の雲母チタン系複合
顔料などのように、カーボンブラックに混入する可能性
のある3、4−ベンズピレンの発ガン性、あるいは六価
クロムの経口毒性など、安全性が問われているものも少
なくない。更に、上記有色の雲母チタン系複合材料は有
色顔料を添加している為、溶媒中で色分かれを起すな
ど、従来の有色雲母チタン系複合材料は種々の欠点を有
していた。
母チタン系複合材料に酸化鉄、紺青、酸化クロム、カー
ボンブラック、カーミンなどの有色顔料を添加して対処
していた。こうした有色の雲母チタン系複合材料の安全
性、安定性、耐光性、耐酸性、耐アルカリ性、耐溶媒
性、耐熱性などは添加した有色顔料の性質に負うところ
が多く、例えば紺青を添加した青色の雲母チタン系複合
材料はアルカリ溶液中で褪色し、カーミンを添加した赤
色の雲母チタン系複合顔料は光によって褐色劣化する。
一方、カーボンブラックを添加した黒色雲母チタン系複
合材料、酸化クロムを添加した緑色の雲母チタン系複合
顔料などのように、カーボンブラックに混入する可能性
のある3、4−ベンズピレンの発ガン性、あるいは六価
クロムの経口毒性など、安全性が問われているものも少
なくない。更に、上記有色の雲母チタン系複合材料は有
色顔料を添加している為、溶媒中で色分かれを起すな
ど、従来の有色雲母チタン系複合材料は種々の欠点を有
していた。
本発明者らは上記従来技術の欠点を改良すべく鋭意研究
を重ねた結果、雲母表面を酸化窒化チタン又は酸化窒化
チタンを必須成分として含有するチタン化合物で被覆す
ることにより明度、彩度等の色調が著しく改善され、外
観色と干渉色の良好なる一致を見、かつ安定性、安全
性、耐光性、耐酸性、耐アルカリ性、耐溶媒性、耐熱性
等の顔料特性にも優れており、更には比抵抗値等導電特
性にも優れた複合材料が得られることを見い出し、本発
明を完成するに至った。
を重ねた結果、雲母表面を酸化窒化チタン又は酸化窒化
チタンを必須成分として含有するチタン化合物で被覆す
ることにより明度、彩度等の色調が著しく改善され、外
観色と干渉色の良好なる一致を見、かつ安定性、安全
性、耐光性、耐酸性、耐アルカリ性、耐溶媒性、耐熱性
等の顔料特性にも優れており、更には比抵抗値等導電特
性にも優れた複合材料が得られることを見い出し、本発
明を完成するに至った。
すなわち、本発明にかかる雲母は、酸化窒化チタンまた
は酸化窒化チタンを必須成分として含有する酸化窒化チ
タン層を最外層として被覆されたことを特徴とする。
は酸化窒化チタンを必須成分として含有する酸化窒化チ
タン層を最外層として被覆されたことを特徴とする。
次に、本発明の構成について詳述する。
本発明で使用される雲母はどのようなものでもよく、一
般には市販品の白雲母系雲母(muscovite mica)を用い
るのが、場合によっては黒雲母などを用いることも可能
である。粒径はとくに制限されないが、とくに化粧品等
用の顔料として利用する場合には一般市販の雲母(粒径
1〜50μ程度)のなかでも粒径が小さく粒子形状ができ
るだけ偏平なものが美しい色調と真珠光沢が発揮されや
すいため好ましい。
般には市販品の白雲母系雲母(muscovite mica)を用い
るのが、場合によっては黒雲母などを用いることも可能
である。粒径はとくに制限されないが、とくに化粧品等
用の顔料として利用する場合には一般市販の雲母(粒径
1〜50μ程度)のなかでも粒径が小さく粒子形状ができ
るだけ偏平なものが美しい色調と真珠光沢が発揮されや
すいため好ましい。
本発明で使用される酸化窒化チタンとは低次酸化チタン
である一酸化チタン(Tio)に窒素が固溶した化合物(T
ixNyOz)であり、その化合物は窒素の固溶量によって変
るが、本発明においてはxが0.2〜0.6、yが0.05〜0.
6、zが0.1〜0.9の値をとる。
である一酸化チタン(Tio)に窒素が固溶した化合物(T
ixNyOz)であり、その化合物は窒素の固溶量によって変
るが、本発明においてはxが0.2〜0.6、yが0.05〜0.
6、zが0.1〜0.9の値をとる。
本発明において用いられる酸化窒化チタン又は酸化窒化
チタンを必須成分として含有するチタン化合物で被覆さ
れた雲母とは、雲母の表面が前記酸化窒化チタンで被覆
されているか又は前記酸化窒化チタンを必須成分として
含有し他に低次酸化チタン、二酸化チタン等のチタン化
合物を任意量含有するチタン化合物混合物で雲母表面が
被覆されているものを指す。
チタンを必須成分として含有するチタン化合物で被覆さ
れた雲母とは、雲母の表面が前記酸化窒化チタンで被覆
されているか又は前記酸化窒化チタンを必須成分として
含有し他に低次酸化チタン、二酸化チタン等のチタン化
合物を任意量含有するチタン化合物混合物で雲母表面が
被覆されているものを指す。
ここで言う低次酸化チタンとはチタンの酸化度合が二酸
化チタン(TiO2)よりも低いものを指し、例えばTi2O,T
iO,Ti2O3,Ti3O5,Ti4O7等があげられる。
化チタン(TiO2)よりも低いものを指し、例えばTi2O,T
iO,Ti2O3,Ti3O5,Ti4O7等があげられる。
本発明の酸化窒化チタン又は酸化窒化チタンを必須成分
として含有するチタン化合物で被覆された雲母におい
て、酸化窒化チタンの含有量は雲母100部に対して0.01
〜60重量部であることが好ましい。
として含有するチタン化合物で被覆された雲母におい
て、酸化窒化チタンの含有量は雲母100部に対して0.01
〜60重量部であることが好ましい。
酸化窒化チタンの含有量が0.01重量部未満では得られた
雲母は干渉色は有してもこれと一致する外観色は得にく
く、60重量部を超える場合は粒子の凝集をおこし易く好
ましくない。
雲母は干渉色は有してもこれと一致する外観色は得にく
く、60重量部を超える場合は粒子の凝集をおこし易く好
ましくない。
また、本発明において、雲母上に被覆されるチタン化合
物の総量は厚さで200Å以上あることが好ましく、更に
黒色以外の色調の優れた外観色および干渉色を得ようと
する場合には900Å以上あることが好ましい。
物の総量は厚さで200Å以上あることが好ましく、更に
黒色以外の色調の優れた外観色および干渉色を得ようと
する場合には900Å以上あることが好ましい。
次に本発明のチタン化合物で被覆された雲母の製造方法
について例示すると、市販の二酸化チタン被覆雲母を50
0℃〜1000℃、好ましくは700℃〜900℃の温度でアンモ
ニアガスによって、あるいはアンモニアガスとヘリウム
ガス、アルゴンガス、窒素ガスなどの不活性ガスとの混
合ガスによって加熱還元する方法、市販の二酸化チタン
被覆雲母に二酸化チタンを混合し、該混合物を上記の方
法によって加熱還元する方法等を挙げることができる。
更にはデュポンの特許(特公昭43−25644号公報)に見
られるようなチタンの無機酸塩(たとえば硫酸チタニ
ル)の水溶液を前述した雲母の存在下で加水分解し、雲
母粒子表面に含水二酸化チタンを析出させ、これを500
℃〜1000℃好ましくは700℃〜900℃の温度でアンモニア
ガスによって、あるいはアンモニアガスとヘリウムガ
ス、アルゴンガス、窒素ガスなどの不活性ガスとの混合
ガスによって加熱還元するか、あるいは雲母粒子表面に
含水二酸化チタンを析出させたのち加熱し雲母チタンを
生成させてこれを上記市販の雲母チタン系顔料と同様な
方法で還元してもよい。
について例示すると、市販の二酸化チタン被覆雲母を50
0℃〜1000℃、好ましくは700℃〜900℃の温度でアンモ
ニアガスによって、あるいはアンモニアガスとヘリウム
ガス、アルゴンガス、窒素ガスなどの不活性ガスとの混
合ガスによって加熱還元する方法、市販の二酸化チタン
被覆雲母に二酸化チタンを混合し、該混合物を上記の方
法によって加熱還元する方法等を挙げることができる。
更にはデュポンの特許(特公昭43−25644号公報)に見
られるようなチタンの無機酸塩(たとえば硫酸チタニ
ル)の水溶液を前述した雲母の存在下で加水分解し、雲
母粒子表面に含水二酸化チタンを析出させ、これを500
℃〜1000℃好ましくは700℃〜900℃の温度でアンモニア
ガスによって、あるいはアンモニアガスとヘリウムガ
ス、アルゴンガス、窒素ガスなどの不活性ガスとの混合
ガスによって加熱還元するか、あるいは雲母粒子表面に
含水二酸化チタンを析出させたのち加熱し雲母チタンを
生成させてこれを上記市販の雲母チタン系顔料と同様な
方法で還元してもよい。
本発明のチタン化合物で被覆された雲母において重要な
ことは、雲母上に被覆されているチタン化合物中に酸化
窒化チタンを必須成分として含むことである。
ことは、雲母上に被覆されているチタン化合物中に酸化
窒化チタンを必須成分として含むことである。
酸化窒化チタンが存在しなければ当初目的とした明度、
彩度等の色調に優れ、外観色と干渉色の良好なる一致性
等は達成されない。チタン化合物が全て酸化窒化チタン
である場合には外観色と干渉色が黒色のものが得られ、
チタン化合物が酸化窒化チタンの他に低次酸化チタンや
二酸化チタンをも含有する場合には雲母表面を被覆する
前記のチタン化合物の量を調節することにより銀色、金
色、赤色、青色、緑色等の種々の外観色と干渉色を有す
るものを得ることができる。
彩度等の色調に優れ、外観色と干渉色の良好なる一致性
等は達成されない。チタン化合物が全て酸化窒化チタン
である場合には外観色と干渉色が黒色のものが得られ、
チタン化合物が酸化窒化チタンの他に低次酸化チタンや
二酸化チタンをも含有する場合には雲母表面を被覆する
前記のチタン化合物の量を調節することにより銀色、金
色、赤色、青色、緑色等の種々の外観色と干渉色を有す
るものを得ることができる。
本発明のチタン化合物で被覆された雲母は、明度、彩度
等の色調に優れ、外観色と干渉色の良好なる一致性を有
し、かつ安定性、安全性、耐光性、耐酸性、耐アルカリ
性、耐溶媒性、耐熱性に優れる等その効果の大なる点で
画期的で、化粧料、塗料、日用雑貨、装飾品等の顔料、
有色パール光沢材料等として又、比抵抗値が低いことか
ら記録紙用の導電層や記録層、並びに静電気防止材料な
どの導電性材料としての用途も考えられる等産業上利用
価値の大なるものがある。
等の色調に優れ、外観色と干渉色の良好なる一致性を有
し、かつ安定性、安全性、耐光性、耐酸性、耐アルカリ
性、耐溶媒性、耐熱性に優れる等その効果の大なる点で
画期的で、化粧料、塗料、日用雑貨、装飾品等の顔料、
有色パール光沢材料等として又、比抵抗値が低いことか
ら記録紙用の導電層や記録層、並びに静電気防止材料な
どの導電性材料としての用途も考えられる等産業上利用
価値の大なるものがある。
次に実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。
本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1 雲母50gをイオン交換水500gに添加して十分に攪拌し均
一に分散させた。得られた分散液に濃度40重量%の硫酸
チタニル水溶液208.5gを加えて、攪拌しながら加熱し6
時間沸謄させた。放冷後、過水洗し900℃で焼成し
て、二酸化チタンで被覆された雲母(雲母チタン)80g
を得た。次に得られた雲母チタンを流速3l/minのアンモ
ニアガス気流下で700℃、6時間の還元処理を行ない、
冷却後、粉末70gを回収した。得られた粉末は外観色、
干渉色ともに青色の真珠光沢を呈するものであり、比抵
抗は4.8Ωcmであった。
一に分散させた。得られた分散液に濃度40重量%の硫酸
チタニル水溶液208.5gを加えて、攪拌しながら加熱し6
時間沸謄させた。放冷後、過水洗し900℃で焼成し
て、二酸化チタンで被覆された雲母(雲母チタン)80g
を得た。次に得られた雲母チタンを流速3l/minのアンモ
ニアガス気流下で700℃、6時間の還元処理を行ない、
冷却後、粉末70gを回収した。得られた粉末は外観色、
干渉色ともに青色の真珠光沢を呈するものであり、比抵
抗は4.8Ωcmであった。
得られた粉末の粒子表面の金属組織写真(倍率30,000倍
の走査型電子顕微鏡で撮影)を第1図に示す。これによ
れば、得られた粉末の粒子一個の表面が微粒子状のもの
で充分に被覆されている状態を観察することができる。
の走査型電子顕微鏡で撮影)を第1図に示す。これによ
れば、得られた粉末の粒子一個の表面が微粒子状のもの
で充分に被覆されている状態を観察することができる。
また、得られた粉末のX線回折図(Cu−Kα線)は第2
図に示すとおりであり、これによれば雲母の回折ピーク
の他に回折角(ブラッグ角2θ)25.3°付近にピークが
認められる。これはアナターゼ型二酸化チタンの最強ピ
ークの(101)に相当している。又、ブラッグ角2θが4
3°付近と37°付近にややブロードのピークが認められ
るがこのピークはASTM検索からASTM No.8−117の一酸化
チタン(TiO)とASTM No.6−0462の窒化チタン(TiN)
の回折角の中間付近である。このことを結晶学的に説明
すれば、一酸化チタンと窒化チタンは同一結晶系の立方
晶系で、格子定数が異なるために回折角が異なる。
図に示すとおりであり、これによれば雲母の回折ピーク
の他に回折角(ブラッグ角2θ)25.3°付近にピークが
認められる。これはアナターゼ型二酸化チタンの最強ピ
ークの(101)に相当している。又、ブラッグ角2θが4
3°付近と37°付近にややブロードのピークが認められ
るがこのピークはASTM検索からASTM No.8−117の一酸化
チタン(TiO)とASTM No.6−0462の窒化チタン(TiN)
の回折角の中間付近である。このことを結晶学的に説明
すれば、一酸化チタンと窒化チタンは同一結晶系の立方
晶系で、格子定数が異なるために回折角が異なる。
すなわち、得られた粉末中に含まれていてX線の回折角
2θが43°と37°付近に認められる化合物は、一酸化チ
タンと窒化チタンの固溶体の状態であることを意味して
いる。固溶体を一般式で示せばTixNyOzとなり酸化窒化
チタンである。X線回折線の強度比からその組成比を求
めると雲母が60重量%、二酸化チタンが22.7重量%、酸
化窒化チタンが17.3重量%の組成比であった。更に酸素
量と窒素量を定量するためLACO社製TC−136型で酸素、
窒素の同時定量分析を行った。その結果酸素が41.7重量
%、窒素が4.3重量%であった。上述の組成分析の結果
から酸化窒化チタンはTi0.30N0.19O0.51であることが分
かる。
2θが43°と37°付近に認められる化合物は、一酸化チ
タンと窒化チタンの固溶体の状態であることを意味して
いる。固溶体を一般式で示せばTixNyOzとなり酸化窒化
チタンである。X線回折線の強度比からその組成比を求
めると雲母が60重量%、二酸化チタンが22.7重量%、酸
化窒化チタンが17.3重量%の組成比であった。更に酸素
量と窒素量を定量するためLACO社製TC−136型で酸素、
窒素の同時定量分析を行った。その結果酸素が41.7重量
%、窒素が4.3重量%であった。上述の組成分析の結果
から酸化窒化チタンはTi0.30N0.19O0.51であることが分
かる。
以上のことから雲母粒子表面を被覆している二酸化チタ
ン及び酸化窒化チタンの量を決定することができる。
ン及び酸化窒化チタンの量を決定することができる。
さらに得られた粉末のESCA(Electron Spectroscopy of
Chemical Analysis)にてTi2P結合エネルギーを分析し
た結果を第3図に示す。
Chemical Analysis)にてTi2P結合エネルギーを分析し
た結果を第3図に示す。
装置は島津製作所製ESCA 650Bを使用した。図中(1)
は得られた粉末の表面層を分析したもの、(2)はアル
ゴンエッチングを施し表面から400Åの深さの層を分析
したもの、(3)は同じく表面から1000Åの深さの層を
分析したものである。(1)、(2)、(3)に共通に
みられるピーク(A)は二酸化チタン(Ti−O2)の結合
エネルギーピークであり、(2)にのみ見られる(B)
および(C)のピークはそれぞれ一酸化チタン(Ti−
O)と窒化チタン(Ti−N)の結合エネルギーピークで
ある。
は得られた粉末の表面層を分析したもの、(2)はアル
ゴンエッチングを施し表面から400Åの深さの層を分析
したもの、(3)は同じく表面から1000Åの深さの層を
分析したものである。(1)、(2)、(3)に共通に
みられるピーク(A)は二酸化チタン(Ti−O2)の結合
エネルギーピークであり、(2)にのみ見られる(B)
および(C)のピークはそれぞれ一酸化チタン(Ti−
O)と窒化チタン(Ti−N)の結合エネルギーピークで
ある。
図から明らかなように得られた粉末は雲母の表面が二酸
化チタンと酸化窒化チタンとで被覆され、さらにその表
面の一部が酸化されて二酸化チタンに変わっていること
がわかる。
化チタンと酸化窒化チタンとで被覆され、さらにその表
面の一部が酸化されて二酸化チタンに変わっていること
がわかる。
実施例2 雲母50gをイオン交換水500gに添加して十分に攪拌し均
一に分散させた。得られた分散液に濃度40重量%の硫酸
チタニル水溶液312.5gを加えて、攪拌しながら加熱し6
時間沸謄させた。放冷後、過水洗し900°で焼成し
て、表面が二酸化チタンで被覆された雲母(雲母チタ
ン)100gを得た。
一に分散させた。得られた分散液に濃度40重量%の硫酸
チタニル水溶液312.5gを加えて、攪拌しながら加熱し6
時間沸謄させた。放冷後、過水洗し900°で焼成し
て、表面が二酸化チタンで被覆された雲母(雲母チタ
ン)100gを得た。
次に得られた雲母チタンを流速1/minのアンモニアガ
スと流速3l/minの窒素ガスとの混合ガス気流下で800
℃、4時間の還元処理を行ない、冷却後、粉末97gを回
収した。得られた粉末は外色、干渉色ともに緑色の真珠
光沢を呈するものであり比抵抗値は0.14Ωcmであった。
スと流速3l/minの窒素ガスとの混合ガス気流下で800
℃、4時間の還元処理を行ない、冷却後、粉末97gを回
収した。得られた粉末は外色、干渉色ともに緑色の真珠
光沢を呈するものであり比抵抗値は0.14Ωcmであった。
また、得られた粉末を実施例1と同様な方法で組成比を
求めると、雲母が49.5重量%、二酸化チタンが10.1重量
%、酸化窒化チタンが40.4重量%の組成比であった。ま
た、酸素量と窒素量から酸化窒化チタンはTi0.35 NO.29
00.37であった。
求めると、雲母が49.5重量%、二酸化チタンが10.1重量
%、酸化窒化チタンが40.4重量%の組成比であった。ま
た、酸素量と窒素量から酸化窒化チタンはTi0.35 NO.29
00.37であった。
実施例3 雲母50gをイオン交換水500mlに添加して十分に攪拌し均
一に分散させた。得られた分散液に濃度40重量%の硫酸
チタニル水溶液125gを加えて攪拌しながら加熱し、6時
間沸謄させた。放冷後、過水洗し900℃で焼成して二
酸化チタンで被覆された雲母(雲母チタン)70gを得
た。次に得られた雲母チタンを流速3l/minのアンモニア
ガス気流下で800℃、2時間の還元処理を行ない粉末68g
を得た。得られた粉末は外観色、干渉色ともに銀灰色の
真珠光沢を呈するものであり、比抵抗は2.1×103Ωcmで
あった。また、この得られた粉末は雲母が71重量%、二
酸化チタンが22.7重量%、酸化窒化チタンが6.32重量%
の組成比であった。また、酸素量と窒素量から酸化窒化
チタンはTi0.55 N0.26 01.17であった。
一に分散させた。得られた分散液に濃度40重量%の硫酸
チタニル水溶液125gを加えて攪拌しながら加熱し、6時
間沸謄させた。放冷後、過水洗し900℃で焼成して二
酸化チタンで被覆された雲母(雲母チタン)70gを得
た。次に得られた雲母チタンを流速3l/minのアンモニア
ガス気流下で800℃、2時間の還元処理を行ない粉末68g
を得た。得られた粉末は外観色、干渉色ともに銀灰色の
真珠光沢を呈するものであり、比抵抗は2.1×103Ωcmで
あった。また、この得られた粉末は雲母が71重量%、二
酸化チタンが22.7重量%、酸化窒化チタンが6.32重量%
の組成比であった。また、酸素量と窒素量から酸化窒化
チタンはTi0.55 N0.26 01.17であった。
実施例4〜7 市販(米国マール社製)の干渉色を有する雲母チタン系
真珠光沢顔料4種類を各50部とり、還元ガスの種類、ガ
ス流速、還元温度、還元時間を変えて各々還元した。放
冷後、生成物50部を得た。得られた粉末の色、干渉色を
肉眼で観察した。
真珠光沢顔料4種類を各50部とり、還元ガスの種類、ガ
ス流速、還元温度、還元時間を変えて各々還元した。放
冷後、生成物50部を得た。得られた粉末の色、干渉色を
肉眼で観察した。
得られた粉末の組成比及び酸化窒化チタン組成を実施例
1と同様に求めた。結果を第1表に示す。
1と同様に求めた。結果を第1表に示す。
以上の実施例1〜7で得られた製品である有色の雲母チ
タン系顔料の顔料特性を試験した。比較のため米国マー
ル社から市販されている有色の雲母チタン系真珠光沢顔
料(従来の雲母チタン系顔料に有色顔料を添加したも
の)の顔料特性を同様に試験した。比較した市販の有色
雲母チタン系真珠光沢顔料には、実施例1〜7の製品で
ある有色の雲母チタン系顔料の色調と対応するものを選
んでいる。結果を第2表に示す。
タン系顔料の顔料特性を試験した。比較のため米国マー
ル社から市販されている有色の雲母チタン系真珠光沢顔
料(従来の雲母チタン系顔料に有色顔料を添加したも
の)の顔料特性を同様に試験した。比較した市販の有色
雲母チタン系真珠光沢顔料には、実施例1〜7の製品で
ある有色の雲母チタン系顔料の色調と対応するものを選
んでいる。結果を第2表に示す。
市販品の組成は第3表に示す通りである。
試験項目は酸安定性、アルカリ安定性、光安定性、熱安
定性、分散安定性であり、試験方法と試験結果は次のと
おりである。
定性、分散安定性であり、試験方法と試験結果は次のと
おりである。
酸安定性試験 本発明の製品である有色の雲母チタン系顔料および市販
の有色雲母チタン系真珠光沢顔料1.5gをそれぞれ共栓付
50ml入り試験管に入れ、これに2N塩酸水溶液30mlを加え
て分散後、試験管立てに立てて静置し、24時間後の色調
を肉眼で観察した。結果を第4表に示す。
の有色雲母チタン系真珠光沢顔料1.5gをそれぞれ共栓付
50ml入り試験管に入れ、これに2N塩酸水溶液30mlを加え
て分散後、試験管立てに立てて静置し、24時間後の色調
を肉眼で観察した。結果を第4表に示す。
第4表の結果から明らかなように本発明の製品である有
色の雲母チタン系顔料は酸に対して全て安定であった
が、市販の有色雲母チタン系真珠光沢顔料はいずれも不
安定で徐々に褐色し、24時間後には市販品のクロイゾネ
レッドは白色に変化し、クロイゾネゴールド、クロイゾ
ネブルー、クロイゾネグリーンは色調が薄く白っぽくな
り、真珠光沢も極端に低下した。このように本発明の製
品である有色の雲母チタン系顔料は酸安定性に優れてい
ることがわかる。
色の雲母チタン系顔料は酸に対して全て安定であった
が、市販の有色雲母チタン系真珠光沢顔料はいずれも不
安定で徐々に褐色し、24時間後には市販品のクロイゾネ
レッドは白色に変化し、クロイゾネゴールド、クロイゾ
ネブルー、クロイゾネグリーンは色調が薄く白っぽくな
り、真珠光沢も極端に低下した。このように本発明の製
品である有色の雲母チタン系顔料は酸安定性に優れてい
ることがわかる。
アルカリ安定性試験 本発明の製品である有色の雲母チタン系顔料および市販
の有色雲母チタン系真珠光沢顔料1.5gをそれぞれ共栓付
50ml入り試験管に入れ、これに2N苛性ソーダ水溶液30ml
を加えて分散後、試験管立てに静置し24時間後の色調を
肉眼で観察した。結果を第5表に示す。
の有色雲母チタン系真珠光沢顔料1.5gをそれぞれ共栓付
50ml入り試験管に入れ、これに2N苛性ソーダ水溶液30ml
を加えて分散後、試験管立てに静置し24時間後の色調を
肉眼で観察した。結果を第5表に示す。
第5表の結果から明らかなように、本発明の製品である
有色の雲母チタン系顔料はアルカリに対して全く安定な
のに対して、、市販の有色雲母チタン系真珠光沢顔料は
いずれも不安定で徐々に褐色し、24時間後には市販品の
クロイゾネレッドとクロイゾネブルーは白色に変化し、
クロイゾネゴールド、クロイゾネグリーンは色調がうす
く白っぽくなり、真珠光沢も極端に低下した。このよう
に本発明の製品である有色の雲母チタン系顔料はアルカ
リ安定性に優れていることがわかる。
有色の雲母チタン系顔料はアルカリに対して全く安定な
のに対して、、市販の有色雲母チタン系真珠光沢顔料は
いずれも不安定で徐々に褐色し、24時間後には市販品の
クロイゾネレッドとクロイゾネブルーは白色に変化し、
クロイゾネゴールド、クロイゾネグリーンは色調がうす
く白っぽくなり、真珠光沢も極端に低下した。このよう
に本発明の製品である有色の雲母チタン系顔料はアルカ
リ安定性に優れていることがわかる。
光安定性試験 本発明の製品である有色の雲母チタン系顔料および市販
の有色雲母チタン系真珠光沢顔料をそれぞれタルク(浅
田製粉社製)と3:7の割合で混合し、該混合物2.5gをそ
れぞれ厚さ3mm、一辺20mmの正方形のアルミ製中皿に成
型し、これにキセノンランプを30時間照射した。照射後
の色調と照射前の色調をカラーアナライザー607を用い
て測色して、測色値から照射前後の色差(ΔE)を求め
た。結果を第6表に示す。
の有色雲母チタン系真珠光沢顔料をそれぞれタルク(浅
田製粉社製)と3:7の割合で混合し、該混合物2.5gをそ
れぞれ厚さ3mm、一辺20mmの正方形のアルミ製中皿に成
型し、これにキセノンランプを30時間照射した。照射後
の色調と照射前の色調をカラーアナライザー607を用い
て測色して、測色値から照射前後の色差(ΔE)を求め
た。結果を第6表に示す。
第6表の結果から明らかなように本発明の製品である有
色の雲母チタン系顔料は照射前後で色差(ΔE)が0.5
以下とほとんど変らず、肉眼ではほとんど色調の差が判
別できないのに対して、市販品のクロイゾネレッドやク
ロイゾネゴールドがそれぞれ35.3、18.0と極端に大き
く、肉眼でも色調の変化が明瞭であった。また、クロイ
ゾネグリーンやクロイゾネブルーもそれぞれ色差6.0、
5.2と大きく、肉眼でもはっきりと色調変化を起してい
ることが認められた。
色の雲母チタン系顔料は照射前後で色差(ΔE)が0.5
以下とほとんど変らず、肉眼ではほとんど色調の差が判
別できないのに対して、市販品のクロイゾネレッドやク
ロイゾネゴールドがそれぞれ35.3、18.0と極端に大き
く、肉眼でも色調の変化が明瞭であった。また、クロイ
ゾネグリーンやクロイゾネブルーもそれぞれ色差6.0、
5.2と大きく、肉眼でもはっきりと色調変化を起してい
ることが認められた。
熱安定性試験 本発明の製品である有色の雲母チタン系顔料および市販
の有色雲母チタン系真珠光沢顔料を各々20ml入磁性ルツ
ボに3g秤り取り、大気中で200℃、300℃、400℃、500℃
の各温度条件下、2時間熱処理した。処理後の粉末をカ
ラーアナライザー607で測色し、処理前の顔料との色差
(ΔE)を求めた。また色調変化を肉眼観察した。各々
の結果を第7表に示す。
の有色雲母チタン系真珠光沢顔料を各々20ml入磁性ルツ
ボに3g秤り取り、大気中で200℃、300℃、400℃、500℃
の各温度条件下、2時間熱処理した。処理後の粉末をカ
ラーアナライザー607で測色し、処理前の顔料との色差
(ΔE)を求めた。また色調変化を肉眼観察した。各々
の結果を第7表に示す。
第7表の結果から明らかなように本発明の製品である有
色の雲母チタン系顔料は、400℃までは色差0.5以下で肉
眼ではほとんど色調に変化がなく安定である。500℃に
なると黄白色に変化する。これは雲母粒子表面の低次酸
化チタンが酸化され酸化チタンに変化したためである。
即ち本発明の製品である有色の雲母チタン系顔料は500
℃未満の温度まで安定であることがわかる。これに対
し、市販品のクロイゾネレッドやクロイゾネブルーは、
200℃で色差がそれぞれ3.2、3.5となり、肉眼でも色調
変化がはっきりみられる。300℃になると色調が36.4、2
6.2とさらに大きくなり色調も赤から黄赤色に、青から
赤茶色に変化する。即ちクロイゾネレッドとクロイゾネ
ブルーは200℃で色調が変化することから熱安定性に劣
ることがわかる。クロイゾネグリーンは400℃で色差が
7.8となり、彩度が低下し暗緑色に変化する。即ち400℃
未満までは安定であるが、それ以上の温度では不安定で
ある。クロイゾネゴールドに限っては500℃になっても
多少彩度が劣る程度であり、色差も1.0以下で安定性が
高い。
色の雲母チタン系顔料は、400℃までは色差0.5以下で肉
眼ではほとんど色調に変化がなく安定である。500℃に
なると黄白色に変化する。これは雲母粒子表面の低次酸
化チタンが酸化され酸化チタンに変化したためである。
即ち本発明の製品である有色の雲母チタン系顔料は500
℃未満の温度まで安定であることがわかる。これに対
し、市販品のクロイゾネレッドやクロイゾネブルーは、
200℃で色差がそれぞれ3.2、3.5となり、肉眼でも色調
変化がはっきりみられる。300℃になると色調が36.4、2
6.2とさらに大きくなり色調も赤から黄赤色に、青から
赤茶色に変化する。即ちクロイゾネレッドとクロイゾネ
ブルーは200℃で色調が変化することから熱安定性に劣
ることがわかる。クロイゾネグリーンは400℃で色差が
7.8となり、彩度が低下し暗緑色に変化する。即ち400℃
未満までは安定であるが、それ以上の温度では不安定で
ある。クロイゾネゴールドに限っては500℃になっても
多少彩度が劣る程度であり、色差も1.0以下で安定性が
高い。
分散(色分れ)安定性試験 本発明の製品である有色の雲母チタン系顔料および市販
の有色雲母チタン系真珠光沢顔料をそれぞれ1.0g、共栓
目盛付50ml試験管に入れ、これに0.2重量%のヘキサメ
タリン酸水溶液50mlを加えて、ポリトロンにて30秒間分
散させ、更にこの分散液を超音波にて分散させた。分散
後、試験管立てにて静置し、静置直後、5分間後、10分
間後、30分間後、1時間後の分散状態を肉眼で観察し
た。結果は第8表に示す通りであった。
の有色雲母チタン系真珠光沢顔料をそれぞれ1.0g、共栓
目盛付50ml試験管に入れ、これに0.2重量%のヘキサメ
タリン酸水溶液50mlを加えて、ポリトロンにて30秒間分
散させ、更にこの分散液を超音波にて分散させた。分散
後、試験管立てにて静置し、静置直後、5分間後、10分
間後、30分間後、1時間後の分散状態を肉眼で観察し
た。結果は第8表に示す通りであった。
第8表の結果から明らかなように本発明の製品である雲
母チタン系顔料は、1時間静置後も均一に分散している
のに対して、市販品のクロイゾネブルーとクロイゾネレ
ッドは、静置後5分間で沈降がみられしかも上澄液が青
色や赤色をしていた。これは、単に混合した紺青やカー
ミンが分離したためである。クロイゾネグリーンは、静
置後30分で沈降がみられ、しかも上澄液の方が沈降した
粒子の緑色より、濃い緑色をしていた。これは単に混合
した酸化クロムが分離したためである。
母チタン系顔料は、1時間静置後も均一に分散している
のに対して、市販品のクロイゾネブルーとクロイゾネレ
ッドは、静置後5分間で沈降がみられしかも上澄液が青
色や赤色をしていた。これは、単に混合した紺青やカー
ミンが分離したためである。クロイゾネグリーンは、静
置後30分で沈降がみられ、しかも上澄液の方が沈降した
粒子の緑色より、濃い緑色をしていた。これは単に混合
した酸化クロムが分離したためである。
第1図は実施例1で得られた本発明品の粒子表面の金属
組織写真(30,000倍)、第2図は実施例1で得られた本
発明品のX線回折図(Cu−Kα線)第3図は実施例1で
得られた本発明品のTi2PのESC分析図である。
組織写真(30,000倍)、第2図は実施例1で得られた本
発明品のX線回折図(Cu−Kα線)第3図は実施例1で
得られた本発明品のTi2PのESC分析図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 福二 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂研究所内 (56)参考文献 特公 平5−46385(JP,B2)
Claims (1)
- 【請求項1】酸化窒化チタンまたは酸化窒化チタンを必
須成分として含有する酸化窒化チタン層を実質的に最外
層として被覆された雲母。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59041665A JPH0781093B2 (ja) | 1984-03-05 | 1984-03-05 | チタン化合物で被覆された雲母 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59041665A JPH0781093B2 (ja) | 1984-03-05 | 1984-03-05 | チタン化合物で被覆された雲母 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60184570A JPS60184570A (ja) | 1985-09-20 |
JPH0781093B2 true JPH0781093B2 (ja) | 1995-08-30 |
Family
ID=12614678
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59041665A Expired - Lifetime JPH0781093B2 (ja) | 1984-03-05 | 1984-03-05 | チタン化合物で被覆された雲母 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0781093B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2114913C (en) * | 1993-02-05 | 2003-12-09 | Takafumi Atarashi | Powder having at least one layer and process for preparing the same |
DE4419089A1 (de) * | 1994-06-01 | 1995-12-07 | Basf Ag | Verwendung von Interferenzpigmenten zur Herstellung von fälschungssicheren Wertschriften und Verpackungen |
DE19511697A1 (de) * | 1995-03-30 | 1996-10-02 | Basf Ag | Verfahren zur Herstellung von blaustichigen Glanzpigmenten |
DE19511696A1 (de) * | 1995-03-30 | 1996-10-02 | Basf Ag | Glanzpigmente auf Basis reduzierter titandioxidbeschichteter silikatischer Plättchen |
JP2003171232A (ja) * | 2001-12-10 | 2003-06-17 | Kao Corp | 口唇化粧料 |
CN101811677B (zh) * | 2010-05-06 | 2011-11-09 | 东华大学 | 空心多孔四足氮化钛的制备方法 |
RU2658842C2 (ru) * | 2013-06-17 | 2018-06-25 | Мерк Патент Гмбх | Прозрачные электрически полупроводящие интерферированные пигменты, имеющие высокую интенсивность цвета |
WO2014202180A1 (de) * | 2013-06-17 | 2014-12-24 | Merck Patent Gmbh | Transparente, optisch variable interferenzpigmente mit elektrisch halbleitfähigen eigenschaften |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60170670A (ja) * | 1984-02-15 | 1985-09-04 | Shiseido Co Ltd | チタン化合物で被覆された雲母 |
-
1984
- 1984-03-05 JP JP59041665A patent/JPH0781093B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60184570A (ja) | 1985-09-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2728294B2 (ja) | ことに帯青色の真珠様光沢顔料の製造方法 | |
US5116664A (en) | Titanium-mica composite material | |
US5026429A (en) | Metal oxide coated platelet-like organic pigments | |
KR960000646B1 (ko) | 소판-형 착색안료 및 그의 제조방법 | |
US6019831A (en) | Non-lustrous pigments | |
US6056815A (en) | Methods and compositions related to pearlescent pigments | |
JPH0461032B2 (ja) | ||
US4780140A (en) | Platelet-shaped iron oxide pigments | |
JPH08231882A (ja) | 灰色干渉色顔料、その製造方法及び用途 | |
JPH0711161A (ja) | 鮮明度が高い色調の真珠光沢顔料 | |
JPH0461033B2 (ja) | ||
JP2577777B2 (ja) | アルミニウム含有酸化鉄を基礎とする小板状二相顔料およびその製造法 | |
JPH0912919A (ja) | 金色顔料 | |
JP2514003B2 (ja) | 雲母チタン系複合材料 | |
JPH0781093B2 (ja) | チタン化合物で被覆された雲母 | |
US5228911A (en) | Oxidized graphite flaky particles and pigments based thereon | |
JP3623526B2 (ja) | 真珠光沢顔料およびその製造方法 | |
JP2646454B2 (ja) | 被覆顔料 | |
JP3683951B2 (ja) | 黄色系鱗片状粉体 | |
JPH01158077A (ja) | 有色雲母チタン系材料 | |
JP3884526B2 (ja) | 雲母系複合材料およびその製造方法 | |
JPH05156174A (ja) | チタンと亜鉛で被覆した顔料及びその製造法並びにそれを配合した化粧料 | |
JPH058168B2 (ja) | ||
JPH0269573A (ja) | 薄板状有色光沢顔料 | |
JPH0693205A (ja) | 装飾用顔料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |