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JPH0770148A - シラシクロヘキサン化合物、その製造方法及びこれを含有する液晶組成物 - Google Patents

シラシクロヘキサン化合物、その製造方法及びこれを含有する液晶組成物

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Publication number
JPH0770148A
JPH0770148A JP6150470A JP15047094A JPH0770148A JP H0770148 A JPH0770148 A JP H0770148A JP 6150470 A JP6150470 A JP 6150470A JP 15047094 A JP15047094 A JP 15047094A JP H0770148 A JPH0770148 A JP H0770148A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
trans
liquid crystal
chemical
group
silacyclohexyl
Prior art date
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Granted
Application number
JP6150470A
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English (en)
Other versions
JP3013143B2 (ja
Inventor
Takaaki Shimizu
孝明 清水
Tsutomu Ogiwara
勤 荻原
Takeshi Kano
剛 金生
Tatsushi Kaneko
達志 金子
Ryuichi Saito
隆一 斎藤
Hideshi Kurihara
英志 栗原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP6150470A priority Critical patent/JP3013143B2/ja
Publication of JPH0770148A publication Critical patent/JPH0770148A/ja
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Publication of JP3013143B2 publication Critical patent/JP3013143B2/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シラシクロヘキサン環を有する液晶化合物を
提供する。 【構成】 下記一般式(I)で表されるシラシクロヘキ
サン化合物。 式中において、Rは水素、炭素数1〜10の直鎖状アル
キル基、炭素数3〜8の分枝鎖状アルキル基、炭素数2
〜7のアルコキシアルキル基又は炭素数2〜8のアルケ
ニル基を表す。 は、少なくともいずれか一方は1又は4位のケイ素が
H、F、Cl又はCHの置換基を持つトランス−1−
シラシクロヘキシレン又はトランス−4−シラシクロヘ
キシレン基で、他方はトランス−1、4−シクロヘキシ
レン基を表す。Xは、CN、F、Cl、CF3、CF2
l、CHFCl、OCF3、OCHF2、OCF2Cl、
OCHFCl、R又はOR基を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なシラシクロヘキサ
ン化合物及びその製造方法、並びにこれを含有する液晶
組成物及び該液晶組成物を含有する液晶表示素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は液晶物質が持つ光学異方
性及び誘電異方性を利用したものであり、その表示様式
によってTN型(ねじれネマチック型)、STN型(超
ねじれネマチック型)、SBE型(超複屈折型)、DS
型(動的散乱型)、ゲスト・ホスト型、DAP型(整列
相の変形型)及びOMI型(光学的にモード干渉型)な
ど各種の方式がある。最も一般的なディスプレーデバイ
スはシャット−ヘルフリッヒ効果に基づき、ねじれネマ
チック構造を有するものである。
【0003】これらの液晶表示に用いられる液晶物質に
要求される性質は、その表示方式によって若干異なる
が、液晶温度範囲が広いこと、水分、空気、光、熱、電
界等に対して安定であること等は、いずれの表示方式に
おいても共通して要求される。さらに、液晶材料は、低
粘度であり、かつセル中において短いアドレス時間、低
い閾値電圧及び高いコントラストを与えることが望まれ
る。
【0004】現在、単一の化合物でこれらの要求をすべ
て満たす物質はなく、実際には数種〜10数種の液晶化
合物・潜在液晶化合物を混合して得られる液晶性混合物
が使用されている。それ故、液晶組成物の構成成分が互
いに容易に混和できることが重要な特性ともなる。
【0005】これらの構成成分となり得る液晶化合物の
中で、電気光学的性能を支配する基本成分の一つとし
て、従来、
【化8】 (特公昭63−13411号)、
【化9】 (特公昭63−32051号)、
【化10】 (特公昭63−44132号)、
【化11】 (特公昭63−46738号)、
【化12】 (特公平2−29055号)、
【化13】 (特開平4−54138号)、
【化14】 (特表平4−506376号)、
【化15】 (特表平2−501311号)、
【化16】 (特開平2−233626号)等の所謂シクロヘキシル
環−シクロヘキシル環−フェニル環構造(CCP構造)
を持った化合物が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、液晶ディスプレ
ーの用途が拡大するにつれて、液晶材料に要求される特
性も益々高度な厳しいものになりつつある。特に、駆動
電圧の低電圧化、車載用ニーズに対応した広域温度範囲
化、低温性能の向上等従来の液晶物質の特性を更に上回
るものが望まれるようになってきた。
【0007】このような観点から、本発明は、液晶物質
の特性の向上を目的として新規に開発された液晶物質で
あり、従来の技術である上述のシクロヘキシル環−シク
ロヘキシル環−フェニル環構造(CCP構造)を有する
液晶化合物とは全く異なるシラシクロヘキサン環を有す
る液晶化合物を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記一般式(I)
【化17】 で表されるシラシクロヘキサン化合物である。式中にお
いて、Rは水素、炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、
炭素数3〜8の分枝鎖状アルキル基、炭素数2〜7のア
ルコキシアルキル基又は炭素数2〜8のアルケニル基を
表す。
【化18】 及び
【化19】 は、少なくともいずれか一方は1又は4位のケイ素が
H、F、Cl又はCH3の置換基を持つトランス−1−
シラシクロヘキシレン又はトランス−4−シラシクロヘ
キシレン基で、他方はトランス−1、4−シクロヘキシ
レン基を表わす。Xは、CN、F、Cl、CF3、CF2
Cl、CHFCl、OCF3、OCHF2、OCF2
l、OCHFCl、R又はOR基(Rは水素、炭素数1
〜10の直鎖状アルキル基、炭素数3〜8の分枝鎖状ア
ルキル基、炭素数2〜7のアルコキシアルキル基又は炭
素数2〜8のアルケニル基)を表す。YはH又はFを表
す。またZはH又はFを表す。
【0009】また本発明は、有機金属試薬R−M(Mは
MgP(Pはハロゲンを表す。)、ZnP又はLiを表
す。)と、シラシクロヘキサン化合物
【化20】 (WはH、F、Cl又はCH3基、Qはハロゲン又はア
ルコキシ基を表す。)との反応によることを特徴とする
前記一般式(I)で表されるシラシクロヘキサン化合物
の製造方法である。
【0010】また本発明は、有機金属試薬
【化21】 (但し、
【化22】 は、1又は4位のケイ素がH、F、Cl又はCHの置
換基を持つトランス−1−シラシクロヘキシレン又はト
ランス−4−シラシクロヘキシレン基又はシクロヘキシ
レン基を表す。)と、シラシクロヘキサン化合物
【化23】 (但し、W及びQは〔化20〕に同じ。)との反応によ
ることを特徴とする前記一般式(I)で表されるシラシ
クロヘキサン化合物の製造方法である。
【0011】さらに、本発明は、前記一般式(I)で表
される化合物を含有することを特徴とする液晶組成物並
びにこの液晶組成物を含有することを特徴とする液晶表
示素子である。
【0012】前記一般式(I)で表される新規な化合物
は、具体的には、以下に示す〔化24〕乃至〔化30〕
の環構造で表され、少なくとも一つのトランス−1又は
4−シラシクロヘキサン環を含む環構造を有するシラシ
クロヘキサン化合物である。
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】
【化29】
【化30】
【0013】式中、Rは、水素、炭素数1〜10の直鎖
状アルキル基即ち、メチル、エチル、n−プロピル、n
−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチ
ル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル基、又は、
炭素数3〜8の分枝鎖状アルキル基即ち、イソプロピ
ル、sec−ブチル、イソブチル、1−メチルブチル、
2−メチルブチル、3−メチルブチル、1−メチルペン
チル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、1−
エチルペンチル、1−メチルヘキシル、2−メチルヘキ
シル、3−メチルヘキシル、2−エチルヘキシル、3−
エチルヘキシル、1−メチルヘプチル、2−メチルヘプ
チル、3−メチルヘプチル、又は、炭素数2〜7のアル
コキシアルキル基即ち、メトキシメチル、エトキシメチ
ル、プロポキシメチル、ブトキシメチル、ペントキシメ
チル、ヘキシロキシメチル、メトキシエチル、エトキシ
エチル、プロポキシエチル、ブトキシエチル、ペントキ
シエチル、メトキシプロピル、エトキシプロピル、プロ
ポキシプロピル、ブトキシプロピル、メトキシブチル、
エトキシブチル、プロポキシブチル、メトキシペンチ
ル、エトキシペンチル基、又は、炭素数2〜8のアルケ
ニル基即ち、ビニル、1−プロペニル、アリル、1−ブ
テニル、3−ブテニル、イソプレニル、1−ペンテニ
ル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、ジメチルアリ
ル、1−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニ
ル、1−ヘプテニル、3−ヘプテニル、6−ヘプテニ
ル、7−オクテニル基を表す。
【0014】W、W1、W2は、各々相互に独立して、
H、F、Cl又はCH3を表す。
【0015】XはCN、F、Cl、CF3、CF2Cl、
CHFCl、OCF3、OCHF2、OCF2Cl、OC
HFCl、R又はOR基を表す。Yは、H又はFを表
す。Zは、H又はFを表す。
【0016】
【化31】 として具体的には、
【化32】
【化33】
【化34】
【化35】
【化36】
【化37】
【化38】
【化39】
【化40】
【化41】
【化42】
【化43】
【化44】
【化45】
【化46】
【化47】
【化48】
【化49】
【化50】
【化51】
【化52】
【化53】
【化54】
【化55】
【化56】
【化57】
【化58】
【化59】
【化60】
【化61】
【化62】
【化63】
【化64】 基を表す。
【0017】これらのうち、環構造については、〔化2
4〕、〔化26〕、〔化28〕の化合物が、実用上望ま
しい。
【0018】Rについては、炭素数2〜7の直鎖状アル
キル基即ちエチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペ
ンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル基、又は炭素数3
〜7の分枝鎖状アルキル基の内イソプロピル、1−メチ
ルプロピル、2−メチルプロピル、1−メチルブチル、
2−メチルブチル、3−メチルブチル、1−メチルペン
チル、2−メチルペンチル、2−エチルヘキシル基、又
は、炭素数2〜6のアルコキシアルキル基即ち、メトキ
シメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、メトキ
シペンチル、エトキシメチル、エトキシエチル、プロポ
キシメチル、ペントキシメチル基、又は、アルケニル基
の内ビニル、1−プロペニル、3−ブテニル、1−ペン
テニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−ヘキセ
ニル、5−ヘキセニル、6−ヘプテニル、7−オクテニ
ル基が、実用上望ましい。
【0019】W、W1、W2については、H、F、CH3
基が、実用上望ましい。
【0020】〔化31〕については、〔化32〕〜〔化
35〕、〔化38〕、〔化41〕〜〔化47〕、〔化5
0〕、〔化53〕〜〔化58〕、〔化61〕〜〔化6
4〕が実用上好ましい。
【0021】次に、これらの化合物の製造方法について
説明する。環構造により反応基質は若干異なるが、いず
れも共通して以下に示す有機金属のカップリング反応で
製造される。
【化65】
【化66】
【化67】 P:ハロゲン、Q:ハロゲン又はアルコキシ基、M:M
g、Zn又はLi(W=F又はCl、W2=F又はCl
の場合、W=Q、W2=Q、W1≠F又はCl)
【0022】上記の製造方法は、シクロヘキシルハライ
ド、R−ハライド、又はシラシクロヘキシルハライドか
ら常法によりTHF(テトラヒドロフラン)等の溶媒中
で対応する有機金属試薬とする。この際、置換基Xの種
類により適正金属種が選ばれる。生成したメタルハライ
ドは、次にケイ素がW又はW2、及びQで置換されたシ
ラシクロヘキサン化合物と反応させる。ここで生成した
化合物はシラシクロヘキサン環の立体配座においてトラ
ンス体とシス体の混合物となっているので、クロマトグ
ラフィー又は再結晶等の常法の精製手段によりトランス
体を分離精製し、本発明の一般式(I)で表されるシラ
シクロヘキサン化合物を得る。
【0023】本発明のシラシクロヘキサン化合物は、既
知の化合物と混合して液晶組成物を得ることができる。
液晶組成物を製造するために具体的に混合される化合物
は、以下に示す既知の化合物から選ぶことができる。
【化68】
【化69】
【0024】なお、〔化68〕及び〔化69〕におい
て、(M)及び(N)は、 無置換又は置換基として1個または2個以上のF、C
l、Br、CN、アルキル基を有するトランス−1、4
−シクロヘキシレン基、 シクロヘキサン環中の1個又は隣接していない2個の
CH2基がO、Sに置き換えられている環、 1、4−シクロヘキセニレン基、 無置換又は置換基として1個又は2個のF、Cl、C
3又はCN基を有する1、4−フェニレン基、 1、4−フェニレン基の環中の1個又は2個のCH基
はN原子により置き換えられている環のいずれかを表
す。
【0025】Z1、Z2は、−CH2CH2−、−CH=C
H−、−C≡C−、−CO2−、−OCO−、−CH2
−、−OCH2−又は単結合を表す。
【0026】l(エル)、m=0、1、2(但し、l+
m=1、2、3、n=0、1、2)である。
【0027】Rは、水素、炭素数1〜10の直鎖状アル
キル基、炭素数3〜8の分枝鎖状アルキル基、炭素数2
〜7のアルコキシアルキル基又は炭素数2〜8のアルケ
ニル基である。
【0028】X、Y、Zは、一般式(I)の定義と同じ
である。
【0029】なお、上記において、l(エル)、n=2
の場合には(M)中に、m=2の場合には(N)中に異
種環を含んでもよい。
【0030】液晶組成物における本発明のシラシクロヘ
キサン化合物の割合は、その一種又は2種以上を、1〜
50重量%好ましくは5〜30重量%含有される。ま
た、液晶組成物には、着色ゲスト−ホスト系を生成する
ための多色性染料或いは誘電異方性、粘度、ネマチック
相の配向を変えるための添加剤を含むことができる。
【0031】このようにして形成された液晶組成物を利
用して各種液晶表示素子を通常の方法で製造することが
できる。すなわち、本発明のシラシクロヘキサン化合物
を含有する液晶組成物は、所望形状の電極を有する透明
基板間に封入して液晶表示素子として使用される。この
素子は必要において各種アンダーコート、配向制御用オ
ーバーコート、偏光板、フィルター、反射層等を有して
も良く、多層セルとしたり、他の表示素子と組み合わせ
たり、半導体基板を用いたり、或いは光源を用いたりす
る種々のものが使用できる。
【0032】液晶表示素子の駆動方法としては、ダイナ
ミックスキャタリング(DSM)方式、ツイステッドネ
マチック(TN)方式、ゲストホスト(GH)方式、ス
ーパーツイステッドネマチック(STN)方式、高分子
分散液晶(PDLC)方式等、液晶表示素子の業界で公
知の方式を採用することができる。
【0033】
【実施例】以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をさ
らに詳しく説明する。
【0034】「実施例1」 4−(trans−4−(trans−4−n−プロピ
ルシクロヘキシル)−4−シラシクロヘキシル)−1、
2−ジフルオロベンゼンの製造 マグネシウム0.5g(21mmol)及びTHF50
mlの混合物に、4−n−プロピルシクロヘキシルブロ
マイド4.1g(20mmol)を滴下してグリニヤー
試薬を得た。続いてこの溶液を4−(4−クロロ−4−
シラシクロヘキシル)−1、2−ジフルオロベンゼン
4.9g(20mmol)のTHF50ml溶液に滴下
して4−(4−(trans−4−n−プロピルシクロ
ヘキシル)−4−シラシクロヘキシル)−1、2−ジフ
ルオロベンゼンを得た。このものは、シラシクロヘキサ
ン環に関し、トランス体とシス体の混合物であり、クロ
マトグラフィーにより分離して、トランス体6.1g
(収率91%)を得た。 C−N転移温度:28℃、N−I転移温度:79℃ IR(液膜) νmax:2914,2845,209
8,1608,1518,1286,1213,81
2,808,769cm-1
【0035】実施例1と同様にして以下の化合物を得
た。
【0036】「実施例2」 4−(trans−4−(trans−4−n−プロピ
ルシクロヘキシル)−4−シラシクロヘキシル)−1−
フルオロベンゼン C−N転移温度:56℃、N−I転移温度:111℃ IR(KBr disc) νmax:2914,28
43,2102,1605,1508,1225,98
5,887,879,812,710cm-1
【0037】「実施例3」 4−(trans−4−(trans−4−n−ブチル
シクロヘキシル)−4−シラシクロヘキシル)−1−フ
ルオロベンゼン C−N転移温度:40℃、N−I転移温度:107℃ IR(KBr disc) νmax:2920,28
46,2102,1605,1508,1225,98
5,812,719cm-1
【0038】「実施例4」 4−(trans−4−(trans−4−n−ペンチ
ルシクロヘキシル)−4−シラシクロヘキシル)−1−
フルオロベンゼン この化合物は以下に示す性質を有し、類似構造炭化水素
化合物である4−(4−(trans−4−n−ペンチ
ルシクロヘキシル)−trans−4−シクロヘキシ
ル)−1−フルオロベンゼンでは現れたスメクチック相
(66〜76℃)が消失した。 C−N転移温度:55℃、N−I転移温度:113℃ IR(KBr disc) νmax:2920,28
43,2094,1605,1510,1223,98
7,887,877,814,715cm-1
【0039】「実施例5」 4−(trans−4−(trans−4−n−プロピ
ルシクロヘキシル)−4−シラシクロヘキシル)−1−
クロロベンゼン この化合物は以下に示す性質を有し、類似構造炭化水素
化合物である4−(4−(trans−4−n−プロピ
ルシクロヘキシル)−trans−4−シクロヘキシ
ル)−1−クロロベンゼンでは現れたスメクチック相
(70〜78℃)が消失した。 C−N転移温度48℃、N−I転移温度136℃ IR(KBr disc) νmax:2912,28
43,2102,1491,987,877,810,
725,683cm-1
【0040】「実施例6」 4−(trans−4−(trans−4−n−ペンチ
ルシクロヘキシル)−4−シラシクロヘキシル)−1,
2−ジフルオロベンゼン C−N転移温度:45℃、N−I転移温度:87℃ IR(KBr disc) νmax:2924,28
45,2092,1608,1520,1113,98
9,891,808,771,715cm-1
【0041】「実施例7」 4−(trans−4−(trans−4−n−プロピ
ルシクロヘキシル)−4−シラシクロヘキシル)−1−
トリフルオロメトキシベンゼン
【0042】「実施例8」 4−(trans−4−(trans−4−n−プロピ
ルシクロヘキシル)−4−シラシクロヘキシル)−1、
2、6−トリフルオロベンゼン
【0043】「実施例9」 4−(trans−4−メチル−4−(trans−4
−n−ペンチルシクロヘキシル)−4−シラシクロヘキ
シル)−1−メトキシベンゼン
【0044】「実施例10」 4−(trans−4−メチル−4−(trans−4
−イソブチルシクロヘキシル)−4−シラシクロヘキシ
ル)−1−クロロ−2、6−ジフルオロベンゼン
【0045】「実施例11」 4−(trans−4−(trans−4−n−プロピ
ルシクロヘキシル)−4−シラシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル マグネシウム0.5g(21mmol)及びTHF50
mlの混合物に4−n−プロピルシクロヘキシルブロマ
イド4.1g(20mmol)を滴下してグリニヤー試
薬を得た。次にこの溶液を塩化亜鉛3.0g(22mm
ol)及びTHF10mlの混合物に加え、有機亜鉛試
薬を得た。続いてこの試薬を4−(4−クロロ−4−シ
ラシクロヘキシル)ベンゾニトリル4.7g(20mm
ol)のTHF50ml溶液に滴下して4−(4−(t
rans−4−n−プロピルシクロヘキシル)−4−シ
ラシクロヘキシル)ベンゾニトリルを得た。このもの
は、シラシクロヘキサン環に関しトランス体とシス体の
混合物であり、クロマトグラフィーにより分離して、ト
ランス体5.4g(収率83%)を得た。
【0046】「実施例12」 4−(trans−4−(trans−4−n−ペンチ
ル−4−シラシクロヘキシル)−4−シクロヘキシル)
−1−ジフルオロメトキシ−2、6−ジフルオロベンゼ
ン マグネシウム0.5g(21mmol)及びTHF50
mlの混合物にn−ペンチルブロマイド2.5g(20
mmol)を滴下し、グリニヤー試薬を得た。続いてこ
の溶液を4−(4−(4−クロロ−4−シラシクロヘキ
シル)−trans−4シクロヘキシル)−1−ジフル
オロメトキシ−2、6−ジフルオロベンゼン7.9g
(20mmol)のTHF50ml溶液に滴下して4−
(4−(trans−4−n−ペンチル−4−シラシク
ロヘキシル)−4−シクロヘキシル)−1−ジフルオロ
メトキシ−2、6−ジフルオロベンゼンを得た。このも
のはシラシクロヘキサン環に関しトランス体とシス体の
混合物であり、クロマトグラフィーによりトランス体
7.2g(収率90%)を得た。 C−N転移温度:52℃、N−I転移温度:75℃ IR(KBr disc) νmax:2924,28
54,2102,1603,1518,1444,13
42,1217,1115,1034,984,95
8,887,849,816cm-1
【0047】実施例12と同様にして以下の化合物を得
た。
【0048】「実施例13」 4−(trans−4−(trans−4−n−プロピ
ル−4−シラシクロヘキシル)−4−シクロヘキシル)
−1−フルオロベンゼン C−N転移温度:65℃、N−I転移温度:109℃ IR(KBr disc) νmax:2918,28
48,2104,1605,1510,1448,12
27,985,887,879,835cm-1
【0049】「実施例14」 4−(trans−4−(trans−4−n−ペンチ
ル−4−シラシクロヘキシル)−4−シクロヘキシル)
−1−フルオロベンゼン この化合物は以下に示す性質を有し、類似構造炭化水素
化合物である、4−(4−(trans−4−n−ペン
チルシクロヘキシル)−trans−4−シクロヘキシ
ル)−1−フルオロベンゼンでは現れたスメクチック相
(66〜76℃)が消失した。 C−N転移温度:38℃、N−I転移温度:92℃ IR(KBr disc) νmax:2918,28
48,2100,1603,1510,1227,98
7,885,825cm-1
【0050】「実施例15」 4−(trans−4−(trans−4−n−プロピ
ル−4−シラシクロヘキシル)−4−シクロヘキシル)
−1,2−ジフルオロベンゼン C−N転移温度:20℃、N−I転移温度:79℃ IR(液膜) νmax:2924,2854,210
0,1606,1518,1279,987,887,
843,818cm-1
【0051】「実施例16」 4−(trans−4−(trans−4−n−ペンチ
ル−4−シラシクロヘキシル)−4−シクロヘキシル)
−1,2−ジフルオロベンゼン C−N転移温度:14℃、N−I転移温度:72℃ IR(液膜) νmax:2922,2852,210
0,1606,1518,1279,1207,98
7,816,768cm-1
【0052】「実施例17」 4−(trans−4−(trans−4−n−プロピ
ル−4−シラシクロヘキシル)−4−シクロヘキシル)
−1−トリフルオロメトキシベンゼン この化合物は以下に示す性質を有し、類似構造炭化水素
化合物である4−(4−(trans−4−n−プロピ
ルシクロヘキシル)−trans−4−シクロヘキシ
ル)−1−トリフルオロメトキシベンゼンでは現れたス
メクチック相(38〜69℃)が消失した。 C−N転移温度:42℃、N−I転移温度:106℃ IR(KBr disc) νmax:2924,28
54,2108,1510,1263,1225,11
90,1161,985,845cm-1
【0053】「実施例18」 4−(trans−4−(trans−4−n−ペンチ
ル−4−シラシクロヘキシル)−4−シクロヘキシル)
−1−トリフルオロメトキシベンゼン この化合物は以下に示す性質を有し、類似構造炭化水素
化合物である4−(4−(trans−4−n−ペンチ
ルシクロヘキシル)−trans−4−シクロヘキシ
ル)−1−トリフルオロメトキシベンゼンでは現れたス
メクチック相(52〜73℃)が消失した。 C−N転移温度:38℃、N−I転移温度:80℃ IR(KBr disc) νmax:2924,28
54,2102,1510,1267,1223,11
94,1159,987,818cm-1
【0054】「実施例19」 4−(trans−4−(trans−4−n−ペンチ
ル−4−シラシクロヘキシル)−4−シクロヘキシル)
−1−クロロ−2−フルオロベンゼン C−N転移温度:22.8℃、N−I転移温度:10
6.3℃ IR(液膜) νmax:2922,2852,210
0,1485,987,887,833,816,cm
-1
【0055】「実施例20」 4−(trans−4−(trans−4−(3−ペン
テニル)−4−シラシクロヘキシル)−4−シクロヘキ
シル)−1−フルオロベンゼン
【0056】「実施例21」 4−(trans−4−(trans−4−メトキシプ
ロピル−4−シラシクロヘキシル)−4−シクロヘキシ
ル)−1−クロロ−2−フルオロベンゼン
【0057】「実施例22」 4−(trans−4−(trans−4−n−プロピ
ル−4−シラシクロヘキシル)−4−シクロヘキシル)
−2,3−ジフルオロ−1−エトキシベンゼン C−N転移温度:59.3℃、S−N転移温度:56.
7℃、 N−I転移温度:142.5℃ IR(KBr disc) νmax:2926,28
54,2092,1514,1475,1115,10
78,885,843,816cm-1
【0058】「実施例23」 4−(trans−4−(trans−4−n−(3−
メトキシプロピル)−4−シラシクロヘキシル)シクロ
ヘキシル)−1,2−ジフルオロベンゼン C−N転移温度:37℃、N−I転移温度:69℃ IR(KBr disc) νmax:2926,28
54,2121,2096,1606,1518,12
77,1207,1113,985,887,814c
-1 IR(KBr disc) νmax:cm-1
【0059】「実施例24」 4−(trans−4−(trans−4−(4−ペン
テニル)−4−シラシクロヘキシル)−4−シクロヘキ
シル)−1,2−ジフルオロベンゼン C−N転移温度:5℃、N−I転移温度:42℃ IR(KBr disc) νmax:2922,28
52,2100,1606,1518,1279,11
17,887,818cm-1
【0060】「実施例25」 4−(trans−4−(trans−4−(3−メチ
ルブチル)−4−シラシクロヘキシル)−4−シクロヘ
キシル)−1,2−ジフルオロベンゼン C−N転移温度:38℃、N−I転移温度:36℃ IR(KBr disc) νmax:2922,28
52,2100,1608,1518,1279,12
07,987,889,816cm-1
【0061】「実施例26」 4−(trans−4−(trans−4−n−プロピ
ル−4−シラシクロヘキシル)−4−シラシクロヘキシ
ル)−1−トリフルオロメチルベンゼン マグネシウム0.5g(21mmol)及びTHF50
mlの混合物に4−n−プロピルシラシクロヘキシルブ
ロマイド4.4g(20mmol)を滴下し、グリニヤ
ー試薬を得た。続いてこの溶液を4−(4−クロロ−4
−シラシクロヘキシル)−1−トリフルオロメチルベン
ゼン5.6g(20mmol)のTHF50ml溶液に
滴下して4−(4−(4−n−プロピルシラシクロヘキ
シル)−4−シラシクロヘキシル)−1−トリフルオロ
メチルベンゼンを得た。このものはシラシクロヘキサン
環に関しトランス体とシス体の混合物であり、クロマト
グラフィーにより分離してトランス−トランス体6.5
g(収率85%)を得た。
【0062】実施例26と同様にして以下の化合物を得
た。
【0063】「実施例27」 4−(trans−4−(trans−4−(3−ペン
テニル)−4−シラシクロヘキシル)−4−シラシクロ
ヘキシル)−1−n−プロピルベンゼン
【0064】「実施例28」 4−(trans−4−(trans−4−メトキシプ
ロピル−4−メチル−4−シラシクロヘキシル)−4−
シラシクロヘキシル)−1−トリフルオロメトキシ−2
−フルオロベンゼン
【0065】次に、上記実施例で得られた本発明の化合
物を既存の液晶組成物に添加して本発明の液晶組成物を
製造した。そして得られた液晶組成物の動作閾値電圧及
び転移温度を測定した。
【0066】「液晶組成物実施例」4−(4−(tra
ns−4−エチルシクロヘキシル)−trans−4−
シクロヘキシル)−1,2−ジフルオロベンゼン40モ
ル%、4−(4−(trans−4−n−プロピルシク
ロヘキシル)−trans−4−シクロヘキシル)−
1,2−ジフルオロベンゼン35モル%及び4−(4−
(trans−4−n−ペンチルシクロヘキシル)−t
rans−4−シクロヘキシル)−1,2−ジフルオロ
ベンゼン25モル%から成る混合物Aは、以下の性質を
示す。 C−N転移温度:7℃ N−I転移温度:106℃ 閾値電圧:2.50V
【0067】この混合物A85%と実施例16の4−
(trans−4−(trans−4−n−ペンチル−
4−シラシクロヘキシル)−4−シクロヘキシル)−
1,2−ジフルオロベンゼン15モル%から成る混合物
は以下の性質を示した。 C−N転移温度:2℃ N−I転移温度:101℃ 閾値電圧:2.23V
【0068】
【発明の効果】環構成元素としてSiを導入した本発明
の液晶化合物は、従来の類似炭化水素環のCCP構造を
有する液晶化合物に比べ、以下の利点を有する。 (1)低温にまで拡大したネマチック液晶相を持つため
に、以下の低温性能が向上する。 (2)低温での粘度の低下が図れ、低温下での応答速度
が向上する。 (3)低温での相溶性が向上する。
【0069】また、一般式(I)中のXがR及びORで
ない液晶化合物は、上記の利点に加えさらに閾値電圧を
低下させる効果を有する。
【0070】一方、液晶表示素子として本発明を利用し
た場合に、ねじれネマチック型の表示様式においては、
液晶形態としてスメクチック相は好ましいものではな
く、液晶相を構成する各単体化合物においてもスメクチ
ック相を持たないことが望まれる。従来の類似炭化水素
環のCCP構造液晶化合物のある種のものはスメクチッ
ク相を有するが、本発明の液晶化合物ではそれが消失
し、ネマチック相のみを示すという利点を有する。
【0071】本発明の液晶化合物は、その置換基の選択
に応じて、従来の類似炭化水素環のCCP構造液晶化合
物と同様に、液晶相の主要部分を構成するベース材料と
して広く使用できる。一般式〔化17〕中の置換基X
が、R、ORである液晶化合物は誘電率異方性がゼロに
近いので、動的散乱(DS)又は整列相の変形(DAP
効果)に基づく表示用の液晶相に使用することが好まし
い。また、Xがそれ以外の化合物は、ねじれネマチック
セル又はコレステリック−ネマチック相転移に基づく表
示要素で使用するための大きな正の誘電率異方性を有す
る液晶相の製造に使用することが好ましい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金生 剛 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内 (72)発明者 金子 達志 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内 (72)発明者 斎藤 隆一 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内 (72)発明者 栗原 英志 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1号 信越化学工業株式会社コ−ポレ−トリサ −チセンタ−内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表されるシラシクロ
    ヘキサン化合物。 【化1】 式中において、Rは水素、炭素数1〜10の直鎖状アル
    キル基、炭素数3〜8の分枝鎖状アルキル基、炭素数2
    〜7のアルコキシアルキル基又は炭素数2〜8のアルケ
    ニル基を表す。 【化2】 及び 【化3】 は、少なくともいずれか一方は1又は4位のケイ素が
    H、F、Cl又はCH3の置換基を持つトランス−1−
    シラシクロヘキシレン又はトランス−4−シラシクロヘ
    キシレン基で、他方はトランス−1、4−シクロヘキシ
    レン基を表す。Xは、CN、F、Cl、CF3、CF2
    l、CHFCl、OCF3、OCHF2、OCF2Cl、
    OCHFCl、R又はOR基を表す。YはH又はFを表
    す。ZはH又はFを表す。
  2. 【請求項2】 有機金属試薬R−M(MはMgP(Pは
    ハロゲンを表す。)、ZnP又はLiを表す。)と、シ
    ラシクロヘキサン化合物 【化4】 (WはH、F、Cl又はCH3基、Qはハロゲン、アル
    コキシ基を表す)との反応によることを特徴とする請求
    項1記載のシラシクロヘキサン化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 有機金属試薬 【化5】 (但し、 【化6】 は、1又は4位のケイ素がH、F、Cl又はCH3の置
    換基を持つトランス−1−シラシクロヘキシレン又はト
    ランス−4−シラシクロヘキシレン基又はシクロヘキシ
    レン基を表す。)と、シラシクロヘキサン化合物 【化7】 (但し、W及びQは〔化4〕に同じ。)との反応による
    ことを特徴とする請求項1記載のシラシクロヘキサン化
    合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のシラシクロヘキサン化
    合物を含有することを特徴とする液晶組成物。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の液晶組成物を含有する
    ことを特徴とする液晶表示素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5755995A (en) * 1996-05-09 1998-05-26 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Guest host liquid crystal composition

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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