JPH075912A - 無人搬送車の走行制御装置 - Google Patents
無人搬送車の走行制御装置Info
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- JPH075912A JPH075912A JP5146089A JP14608993A JPH075912A JP H075912 A JPH075912 A JP H075912A JP 5146089 A JP5146089 A JP 5146089A JP 14608993 A JP14608993 A JP 14608993A JP H075912 A JPH075912 A JP H075912A
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- agv
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Links
- 238000000034 method Methods 0.000 description 13
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 8
- 230000006698 induction Effects 0.000 description 7
- 230000005674 electromagnetic induction Effects 0.000 description 6
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 5
- 230000001939 inductive effect Effects 0.000 description 4
- 239000003550 marker Substances 0.000 description 4
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 3
- 238000007562 laser obscuration time method Methods 0.000 description 3
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 2
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Landscapes
- Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 第1の誘導走行区間から自律走行を経て第2
の誘導走行区間に復帰する際の無人搬送車(AGV)の
姿勢を正しく保てる走行制御装置を提供する。 【構成】 AGV10が誘導線4から自律走行に移行す
る時点の姿勢10Cが姿勢測定手段で測定され、走行距
離算出手段によって、その姿勢10Cから誘導線6に移
行する時点での正常な姿勢10Bに到達するために必要
な走行距離92,93が算出され、走行時間算出手段に
よって、この走行距離と自律走行区間における所定の走
行速度の値とから自律走行区間における走行時間が算出
される。そして操舵速度算出手段によって、算出された
走行時間と測定された姿勢10Cから、自律走行区間に
おける必要な操舵速度が算出され、この操舵速度に従っ
て、走行制御手段によって自律走行区間におけるAGV
の前部走行モジュール20と後部走行モジュール30の
走行制御が実行され、AGV10が自律走行する。
の誘導走行区間に復帰する際の無人搬送車(AGV)の
姿勢を正しく保てる走行制御装置を提供する。 【構成】 AGV10が誘導線4から自律走行に移行す
る時点の姿勢10Cが姿勢測定手段で測定され、走行距
離算出手段によって、その姿勢10Cから誘導線6に移
行する時点での正常な姿勢10Bに到達するために必要
な走行距離92,93が算出され、走行時間算出手段に
よって、この走行距離と自律走行区間における所定の走
行速度の値とから自律走行区間における走行時間が算出
される。そして操舵速度算出手段によって、算出された
走行時間と測定された姿勢10Cから、自律走行区間に
おける必要な操舵速度が算出され、この操舵速度に従っ
て、走行制御手段によって自律走行区間におけるAGV
の前部走行モジュール20と後部走行モジュール30の
走行制御が実行され、AGV10が自律走行する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、無人搬送車を設定さ
れた走行経路に沿って自動的に走行させるための無人搬
送車の走行制御装置に関する。特に、本発明は、無人搬
送車の走行経路が誘導走行区間と自律走行区間とから構
成されている無人搬送車の走行制御装置に関する。
れた走行経路に沿って自動的に走行させるための無人搬
送車の走行制御装置に関する。特に、本発明は、無人搬
送車の走行経路が誘導走行区間と自律走行区間とから構
成されている無人搬送車の走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車等の生産工場において、工
場内の搬送手段として、無人搬送車(以下、AGVとも
略する。)が多数使用されている。このようなAGVの
無人走行は、一般に、電磁誘導方式または光誘導方式に
よって行われる。電磁誘導方式のAGVには、磁界を電
気信号として検出するピックアップコイルと、駆動輪の
回転数と操舵輪の向きを制御する制御ユニットが設けら
れている。また、工場の床面には、誘導線として、磁界
を発生する電磁誘導ケーブルが走行経路に沿って敷設さ
れている。この電磁誘導ケーブルの発生する磁界がAG
Vのピックアップコイルで検出されて、AGVの制御ユ
ニットによって駆動輪の回転数と操舵輪の向きが制御さ
れる。このようにして、誘導線の示す走行経路に沿って
AGVを自走させることができる。一方、光誘導方式に
おいては、誘導線として光反射テープが走行経路に沿っ
て敷設されている。AGVに設けられた光源からの照射
光が、この光反射テープで反射されて、AGVの光セン
サで検出される。これによって、駆動輪の回転数と操舵
輪の向きが制御されて、AGVの無人走行が行われる。
場内の搬送手段として、無人搬送車(以下、AGVとも
略する。)が多数使用されている。このようなAGVの
無人走行は、一般に、電磁誘導方式または光誘導方式に
よって行われる。電磁誘導方式のAGVには、磁界を電
気信号として検出するピックアップコイルと、駆動輪の
回転数と操舵輪の向きを制御する制御ユニットが設けら
れている。また、工場の床面には、誘導線として、磁界
を発生する電磁誘導ケーブルが走行経路に沿って敷設さ
れている。この電磁誘導ケーブルの発生する磁界がAG
Vのピックアップコイルで検出されて、AGVの制御ユ
ニットによって駆動輪の回転数と操舵輪の向きが制御さ
れる。このようにして、誘導線の示す走行経路に沿って
AGVを自走させることができる。一方、光誘導方式に
おいては、誘導線として光反射テープが走行経路に沿っ
て敷設されている。AGVに設けられた光源からの照射
光が、この光反射テープで反射されて、AGVの光セン
サで検出される。これによって、駆動輪の回転数と操舵
輪の向きが制御されて、AGVの無人走行が行われる。
【0003】しかし、このような誘導線に沿った誘導走
行方式においては、走行経路を変更する度に誘導線を移
設しなければならない。また、誘導線となる電磁誘導ケ
ーブルが断線したり光反射テープが汚れると正確な誘導
ができなくなるため、設備保全に労力を要するという欠
点がある。これに対して、誘導線を必要としない、いわ
ゆる自律走行方式のAGVも開発されている。自律走行
方式とは、ジャイロ装置や空間フィルタ方式によってA
GVの走行速度と走行距離を測定しながら、無人搬送車
内の走行プログラムに従って無人搬送車が独立して走行
するものである。しかし、このような自律走行方式にお
いては、走行制御のために精密な位置測定等が必要とさ
れるため装置の設置が難しく、設備コストも極めて高く
なるという問題点がある。そこで、これらの問題点を解
決して、複雑な走行経路を最小限の誘導線の敷設によっ
て走行させるために、誘導走行方式と自律走行方式の双
方を取り入れた無人搬送車用の走行制御装置が開発され
ている。
行方式においては、走行経路を変更する度に誘導線を移
設しなければならない。また、誘導線となる電磁誘導ケ
ーブルが断線したり光反射テープが汚れると正確な誘導
ができなくなるため、設備保全に労力を要するという欠
点がある。これに対して、誘導線を必要としない、いわ
ゆる自律走行方式のAGVも開発されている。自律走行
方式とは、ジャイロ装置や空間フィルタ方式によってA
GVの走行速度と走行距離を測定しながら、無人搬送車
内の走行プログラムに従って無人搬送車が独立して走行
するものである。しかし、このような自律走行方式にお
いては、走行制御のために精密な位置測定等が必要とさ
れるため装置の設置が難しく、設備コストも極めて高く
なるという問題点がある。そこで、これらの問題点を解
決して、複雑な走行経路を最小限の誘導線の敷設によっ
て走行させるために、誘導走行方式と自律走行方式の双
方を取り入れた無人搬送車用の走行制御装置が開発され
ている。
【0004】このような走行制御装置の具体例として
は、例えば、実開平4−36606号公報に記載された
無人搬送車の車体位置補正装置の考案がある。この公報
に記載された技術においては、無人搬送車が走行経路に
沿って敷設された誘導線によって誘導される誘導走行区
間と、誘導線によらず独立的に走行する自律走行区間と
を有している。このように、誘導走行区間と自律走行区
間とを有する走行経路における無人搬送車の走行制御に
ついて、図5を参照しつつ説明する。図5は、従来例の
無人搬送車用の走行制御装置における無人搬送車の走行
制御を示す説明図である。図5に示されるように、無人
搬送車(AGV)110は、床面に敷設された誘導線1
04,106に沿って誘導制御される。一方、誘導線1
04から誘導線106に移行する際には、誘導線によら
ずに、AGV110内の制御ユニットに予め記憶された
走行プログラムに従って、自律走行を行う。
は、例えば、実開平4−36606号公報に記載された
無人搬送車の車体位置補正装置の考案がある。この公報
に記載された技術においては、無人搬送車が走行経路に
沿って敷設された誘導線によって誘導される誘導走行区
間と、誘導線によらず独立的に走行する自律走行区間と
を有している。このように、誘導走行区間と自律走行区
間とを有する走行経路における無人搬送車の走行制御に
ついて、図5を参照しつつ説明する。図5は、従来例の
無人搬送車用の走行制御装置における無人搬送車の走行
制御を示す説明図である。図5に示されるように、無人
搬送車(AGV)110は、床面に敷設された誘導線1
04,106に沿って誘導制御される。一方、誘導線1
04から誘導線106に移行する際には、誘導線によら
ずに、AGV110内の制御ユニットに予め記憶された
走行プログラムに従って、自律走行を行う。
【0005】さて、AGV110が、誘導線104に沿
って前進する状態から、誘導線104に直交する誘導線
106に沿って横進する状態へと転回する場合について
考える。誘導線104に沿って前進してきたAGV11
0は、110Aの位置において、誘導走行状態から自律
走行状態へ切り換えられる。この切換えは、AGV11
0が、110Aの位置において誘導線104の近傍に設
けられた図示しないマーカを検出することによって行わ
れる。自律走行状態へ切り換えられたAGV110は、
内部の制御ユニットのメモリに予め記憶された走行プロ
グラムに従って、自律走行する。この走行プログラム
は、AGV110の中心点118が図5に示される半径
Rの円弧108に沿って90度だけ回転移動するように
作成されている。この走行プログラムによって、AGV
110は図5の110Aの位置から110Bの位置まで
自律走行して、誘導線106上に移動する。ここで、誘
導線106の近傍に設けられた図示しないマーカを検出
することによって、誘導走行状態から自律走行状態への
切換えが行われる。このようにして、最小限の誘導線の
敷設によって、無人搬送車を複雑な走行経路に沿って走
行させることができる。
って前進する状態から、誘導線104に直交する誘導線
106に沿って横進する状態へと転回する場合について
考える。誘導線104に沿って前進してきたAGV11
0は、110Aの位置において、誘導走行状態から自律
走行状態へ切り換えられる。この切換えは、AGV11
0が、110Aの位置において誘導線104の近傍に設
けられた図示しないマーカを検出することによって行わ
れる。自律走行状態へ切り換えられたAGV110は、
内部の制御ユニットのメモリに予め記憶された走行プロ
グラムに従って、自律走行する。この走行プログラム
は、AGV110の中心点118が図5に示される半径
Rの円弧108に沿って90度だけ回転移動するように
作成されている。この走行プログラムによって、AGV
110は図5の110Aの位置から110Bの位置まで
自律走行して、誘導線106上に移動する。ここで、誘
導線106の近傍に設けられた図示しないマーカを検出
することによって、誘導走行状態から自律走行状態への
切換えが行われる。このようにして、最小限の誘導線の
敷設によって、無人搬送車を複雑な走行経路に沿って走
行させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような二つの誘導
走行区間に挟まれた自律走行区間を有するAGVの走行
制御がスムースに行われるためには、自律走行から誘導
走行に復帰する際にAGVが正しい姿勢にあること、す
なわちAGVの誘導走行方向の中心線が誘導線に一致し
ていることが望ましい。一方、自律走行区間におけるA
GVの走行プログラムは、誘導走行から自律走行に切り
換わる時点において、図5の110Aに示されるように
AGVが正しい姿勢にあることを前提として作成されて
いる。しかしながら、実際には、AGVの姿勢は誘導走
行の間に絶えず少しずつずれており、AGVのセンサで
誘導線の位置を検出してこのずれをフィードバック制御
により修正することによって誘導走行が行われている。
このため、誘導走行から自律走行に切り換わる時点でA
GVの姿勢が正常な状態からずれている場合もあり、こ
の姿勢のずれはそのまま自律走行区間に持ち越されてし
まう。この結果、自律走行から誘導走行に復帰する時点
においてAGVが正しい姿勢からずれて、以後の誘導走
行がスムースに行われないという問題点があった。そこ
で本発明では、二つの誘導走行区間に挟まれた自律走行
区間を有する走行経路において、自律走行から誘導走行
に復帰する際の無人搬送車の姿勢を正しく保つことがで
きる無人搬送車の走行制御装置を提供することを目的と
する。
走行区間に挟まれた自律走行区間を有するAGVの走行
制御がスムースに行われるためには、自律走行から誘導
走行に復帰する際にAGVが正しい姿勢にあること、す
なわちAGVの誘導走行方向の中心線が誘導線に一致し
ていることが望ましい。一方、自律走行区間におけるA
GVの走行プログラムは、誘導走行から自律走行に切り
換わる時点において、図5の110Aに示されるように
AGVが正しい姿勢にあることを前提として作成されて
いる。しかしながら、実際には、AGVの姿勢は誘導走
行の間に絶えず少しずつずれており、AGVのセンサで
誘導線の位置を検出してこのずれをフィードバック制御
により修正することによって誘導走行が行われている。
このため、誘導走行から自律走行に切り換わる時点でA
GVの姿勢が正常な状態からずれている場合もあり、こ
の姿勢のずれはそのまま自律走行区間に持ち越されてし
まう。この結果、自律走行から誘導走行に復帰する時点
においてAGVが正しい姿勢からずれて、以後の誘導走
行がスムースに行われないという問題点があった。そこ
で本発明では、二つの誘導走行区間に挟まれた自律走行
区間を有する走行経路において、自律走行から誘導走行
に復帰する際の無人搬送車の姿勢を正しく保つことがで
きる無人搬送車の走行制御装置を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで本発明において
は、上記課題を解決するために、無人搬送車の走行経路
中に第1の誘導走行区間と第2の誘導走行区間とに挟ま
れた自律走行区間を有する無人搬送車の走行制御装置で
あって、前記第1の誘導走行区間から前記自律走行区間
に移行する時点における前記無人搬送車の姿勢を測定す
る姿勢測定手段と、該測定された姿勢から前記第2の誘
導走行区間に移行する時点での正常な姿勢に到達するま
での走行距離を算出する走行距離算出手段と、該算出さ
れた走行距離と前記自律走行区間における所定の走行速
度の値とから前記自律走行区間における走行時間を算出
する走行時間算出手段と、該算出された走行時間と前記
測定された姿勢とから前記自律走行区間における必要な
操舵速度を算出する操舵速度算出手段と、該算出された
操舵速度に従って前記自律走行区間において前記無人搬
送車を走行させる走行制御手段とを有することを特徴と
する無人搬送車の走行制御装置を創出した。ここで、無
人搬送車の姿勢とは、無人搬送車の平面内での位置およ
び向きを意味している。
は、上記課題を解決するために、無人搬送車の走行経路
中に第1の誘導走行区間と第2の誘導走行区間とに挟ま
れた自律走行区間を有する無人搬送車の走行制御装置で
あって、前記第1の誘導走行区間から前記自律走行区間
に移行する時点における前記無人搬送車の姿勢を測定す
る姿勢測定手段と、該測定された姿勢から前記第2の誘
導走行区間に移行する時点での正常な姿勢に到達するま
での走行距離を算出する走行距離算出手段と、該算出さ
れた走行距離と前記自律走行区間における所定の走行速
度の値とから前記自律走行区間における走行時間を算出
する走行時間算出手段と、該算出された走行時間と前記
測定された姿勢とから前記自律走行区間における必要な
操舵速度を算出する操舵速度算出手段と、該算出された
操舵速度に従って前記自律走行区間において前記無人搬
送車を走行させる走行制御手段とを有することを特徴と
する無人搬送車の走行制御装置を創出した。ここで、無
人搬送車の姿勢とは、無人搬送車の平面内での位置およ
び向きを意味している。
【0008】
【作用】本発明に係る無人搬送車の走行制御装置におい
ては、走行経路に沿って敷設された誘導線を無人搬送車
が辿りながら走行する誘導走行区間と、無人搬送車内の
走行プログラムに従って無人搬送車が独立して走行する
自律走行区間とが含まれている。そして、第1の誘導走
行区間と第2の誘導走行区間とに挟まれた自律走行区間
を有している。さて、自動走行する無人搬送車が第1の
誘導走行区間から自律走行区間に移行するときに、姿勢
測定手段によって、その時点における無人搬送車の姿勢
すなわち平面内での位置および向きが測定される。次
に、走行距離算出手段によって、その無人搬送車の位置
と向きから、第2の誘導走行区間に移行する時点での正
常な位置と向きに到達するために必要な走行距離が算出
される。さらに、走行時間算出手段によって、この走行
距離の値と自律走行区間における所定の走行速度の値と
から、自律走行区間における走行時間が算出される。
ては、走行経路に沿って敷設された誘導線を無人搬送車
が辿りながら走行する誘導走行区間と、無人搬送車内の
走行プログラムに従って無人搬送車が独立して走行する
自律走行区間とが含まれている。そして、第1の誘導走
行区間と第2の誘導走行区間とに挟まれた自律走行区間
を有している。さて、自動走行する無人搬送車が第1の
誘導走行区間から自律走行区間に移行するときに、姿勢
測定手段によって、その時点における無人搬送車の姿勢
すなわち平面内での位置および向きが測定される。次
に、走行距離算出手段によって、その無人搬送車の位置
と向きから、第2の誘導走行区間に移行する時点での正
常な位置と向きに到達するために必要な走行距離が算出
される。さらに、走行時間算出手段によって、この走行
距離の値と自律走行区間における所定の走行速度の値と
から、自律走行区間における走行時間が算出される。
【0009】続いて、操舵速度算出手段によって、算出
された走行時間と測定された姿勢から、自律走行区間に
おける必要な操舵速度が算出される。そして、この算出
された操舵速度に従って、走行制御手段によって自律走
行区間における無人搬送車の走行制御が実行され、無人
搬送車が自律走行する。このように自律走行区間におけ
る走行制御が行われる結果、自律走行区間から第2の誘
導走行区間に移行した時点における無人搬送車の姿勢
は、所定の正しい姿勢に保持されることになる。このよ
うにして、第1の誘導走行区間と第2の誘導走行区間と
に挟まれた自律走行区間を有する走行経路において、自
律走行から誘導走行に復帰する際の無人搬送車の姿勢を
正しく保つことができる無人搬送車の走行制御装置とな
る。
された走行時間と測定された姿勢から、自律走行区間に
おける必要な操舵速度が算出される。そして、この算出
された操舵速度に従って、走行制御手段によって自律走
行区間における無人搬送車の走行制御が実行され、無人
搬送車が自律走行する。このように自律走行区間におけ
る走行制御が行われる結果、自律走行区間から第2の誘
導走行区間に移行した時点における無人搬送車の姿勢
は、所定の正しい姿勢に保持されることになる。このよ
うにして、第1の誘導走行区間と第2の誘導走行区間と
に挟まれた自律走行区間を有する走行経路において、自
律走行から誘導走行に復帰する際の無人搬送車の姿勢を
正しく保つことができる無人搬送車の走行制御装置とな
る。
【0010】
【実施例】次に、本発明を具現化した一実施例につい
て、図1〜図4を参照して説明する。まず、本実施例の
無人搬送車の走行制御装置における無人搬送車の構造に
ついて、図3を参照して説明する。図3は本実施例にお
ける無人搬送車の構造を示す図であり、図3(A)は無
人搬送車の構造を示す平面図、図3(B)は無人搬送車
の走行モジュールの構造を示す斜視図である。図3
(A)に示されるように、本実施例における無人搬送車
(AGV)10はAGV本体14に四つの車輪28,3
8,40,42を有している。また、AGV本体14の
前部,後部,左側部,右側部には、計四個の誘導センサ
50,52,54,56が取り付けられている。AGV
10の誘導センサ50〜56は、コイルに流れる電流に
よって磁界を検出するピックアップコイルを有してい
る。さらに、AGV10には制御ユニット60が搭載さ
れており、またAGV本体14の前面および後面には、
緩衝用の前部バンパー12および後部バンパー16が取
り付けられている。なお、四つの車輪28,38,4
0,42および四個の誘導センサ50〜56は、いずれ
も底面に取り付けられていて本来平面図には表れない
が、図3(A)においては説明の便宜のため実線で図示
している。
て、図1〜図4を参照して説明する。まず、本実施例の
無人搬送車の走行制御装置における無人搬送車の構造に
ついて、図3を参照して説明する。図3は本実施例にお
ける無人搬送車の構造を示す図であり、図3(A)は無
人搬送車の構造を示す平面図、図3(B)は無人搬送車
の走行モジュールの構造を示す斜視図である。図3
(A)に示されるように、本実施例における無人搬送車
(AGV)10はAGV本体14に四つの車輪28,3
8,40,42を有している。また、AGV本体14の
前部,後部,左側部,右側部には、計四個の誘導センサ
50,52,54,56が取り付けられている。AGV
10の誘導センサ50〜56は、コイルに流れる電流に
よって磁界を検出するピックアップコイルを有してい
る。さらに、AGV10には制御ユニット60が搭載さ
れており、またAGV本体14の前面および後面には、
緩衝用の前部バンパー12および後部バンパー16が取
り付けられている。なお、四つの車輪28,38,4
0,42および四個の誘導センサ50〜56は、いずれ
も底面に取り付けられていて本来平面図には表れない
が、図3(A)においては説明の便宜のため実線で図示
している。
【0011】四つの車輪28,38,40,42のうち
左前輪28と右後輪38は駆動輪であり、それぞれ前部
走行モジュール20と後部走行モジュール30の一部を
構成している。一方、右前輪40と左後輪42は従動輪
である。前部走行モジュール20は、図3(B)に示さ
れるように、操舵用モータ22,操舵ユニット24,走
行用モータ26,駆動力伝達機構27および駆動輪28
を有している。走行用モータ26,駆動力伝達機構27
および駆動輪28は、操舵ユニット24に一体に取り付
けられている。そして、操舵用モータ22が作動して操
舵ユニット24が水平面内で回転することによって、走
行用モータ26,駆動力伝達機構27,駆動輪28も一
体に回転する。また、走行用モータ26の駆動力が駆動
力伝達機構27で伝達されて、駆動輪28が駆動される
ことによって、AGV10が走行する。後部走行モジュ
ール30も、図3(B)の前部走行モジュール20と同
様の構造を有している。そして、前部走行モジュール2
0および後部走行モジュール30の操舵用モータおよび
走行用モータの作動は、制御ユニット60によって制御
される。
左前輪28と右後輪38は駆動輪であり、それぞれ前部
走行モジュール20と後部走行モジュール30の一部を
構成している。一方、右前輪40と左後輪42は従動輪
である。前部走行モジュール20は、図3(B)に示さ
れるように、操舵用モータ22,操舵ユニット24,走
行用モータ26,駆動力伝達機構27および駆動輪28
を有している。走行用モータ26,駆動力伝達機構27
および駆動輪28は、操舵ユニット24に一体に取り付
けられている。そして、操舵用モータ22が作動して操
舵ユニット24が水平面内で回転することによって、走
行用モータ26,駆動力伝達機構27,駆動輪28も一
体に回転する。また、走行用モータ26の駆動力が駆動
力伝達機構27で伝達されて、駆動輪28が駆動される
ことによって、AGV10が走行する。後部走行モジュ
ール30も、図3(B)の前部走行モジュール20と同
様の構造を有している。そして、前部走行モジュール2
0および後部走行モジュール30の操舵用モータおよび
走行用モータの作動は、制御ユニット60によって制御
される。
【0012】この制御ユニット60の構成について、図
4を参照して説明する。図4は、本実施例における無人
搬送車の制御ユニットの構成を示すブロック図である。
図4に示されるように、制御ユニット60は、CPU
(中央処理装置)62,ROM64,RAM66のメモ
リ装置,入力インターフェース68および出力インター
フェース70を有するコンピュータシステムである。こ
れらのCPU62,ROM64,RAM66,入力イン
ターフェース68,出力インターフェース70の間は、
バス72によって互いにデータ転送可能に接続されてい
る。入力インターフェース68には、前記誘導センサ5
0〜56から検出信号を伝達する信号線74が接続され
ている。また、前記車輪28,38,40,42には速
度測定用のエンコーダ76が取り付けられており(図3
では図示省略)、その信号線78も入力インターフェー
ス68に接続されている。一方、出力インターフェース
70からは制御信号線80がモータ制御回路82に接続
されている。このモータ制御回路82によって、前記の
前部操舵用モータ22,後部操舵用モータ32,前部走
行用モータ26,後部走行用モータ36の作動が制御さ
れる。これらの制御ユニット60,誘導センサ50〜5
6,モータ制御回路82等から、本実施例の無人搬送車
の走行制御装置2が構成されている。
4を参照して説明する。図4は、本実施例における無人
搬送車の制御ユニットの構成を示すブロック図である。
図4に示されるように、制御ユニット60は、CPU
(中央処理装置)62,ROM64,RAM66のメモ
リ装置,入力インターフェース68および出力インター
フェース70を有するコンピュータシステムである。こ
れらのCPU62,ROM64,RAM66,入力イン
ターフェース68,出力インターフェース70の間は、
バス72によって互いにデータ転送可能に接続されてい
る。入力インターフェース68には、前記誘導センサ5
0〜56から検出信号を伝達する信号線74が接続され
ている。また、前記車輪28,38,40,42には速
度測定用のエンコーダ76が取り付けられており(図3
では図示省略)、その信号線78も入力インターフェー
ス68に接続されている。一方、出力インターフェース
70からは制御信号線80がモータ制御回路82に接続
されている。このモータ制御回路82によって、前記の
前部操舵用モータ22,後部操舵用モータ32,前部走
行用モータ26,後部走行用モータ36の作動が制御さ
れる。これらの制御ユニット60,誘導センサ50〜5
6,モータ制御回路82等から、本実施例の無人搬送車
の走行制御装置2が構成されている。
【0013】さて、かかる構造を有するAGV10が無
人走行する際には、図3に示される誘導線4に対して、
図示しない電源から誘導用電流が流される。これによっ
て、誘導線4に沿って連続した磁界が発生する。この磁
界が、AGV10の前部誘導センサ50および後部誘導
センサ52のピックアップコイルによって検出されて、
その検出信号が信号線74を通じて制御ユニット60に
入力される。この検出信号の大きさが最大になるよう
に、制御ユニット60から制御信号線80を通じて、モ
ータ制御回路82に制御信号が出力される。そして、モ
ータ制御回路82によって、前部走行モジュール20の
操舵用モータ22と走行用モータ26および後部走行モ
ジュール30の操舵用モータ32と走行用モータ36の
作動が制御される。このようにして、前部誘導センサ5
0と後部誘導センサ52を結ぶAGV10の中心線が誘
導線4から外れることなく、AGV10が誘導走行す
る。なお、AGV10が左右方向に横進して誘導走行す
る場合には、左側部誘導センサ54および右側部誘導セ
ンサ56によって、図3(A)の左右方向に敷設された
誘導線から発生する磁界が検出される。
人走行する際には、図3に示される誘導線4に対して、
図示しない電源から誘導用電流が流される。これによっ
て、誘導線4に沿って連続した磁界が発生する。この磁
界が、AGV10の前部誘導センサ50および後部誘導
センサ52のピックアップコイルによって検出されて、
その検出信号が信号線74を通じて制御ユニット60に
入力される。この検出信号の大きさが最大になるよう
に、制御ユニット60から制御信号線80を通じて、モ
ータ制御回路82に制御信号が出力される。そして、モ
ータ制御回路82によって、前部走行モジュール20の
操舵用モータ22と走行用モータ26および後部走行モ
ジュール30の操舵用モータ32と走行用モータ36の
作動が制御される。このようにして、前部誘導センサ5
0と後部誘導センサ52を結ぶAGV10の中心線が誘
導線4から外れることなく、AGV10が誘導走行す
る。なお、AGV10が左右方向に横進して誘導走行す
る場合には、左側部誘導センサ54および右側部誘導セ
ンサ56によって、図3(A)の左右方向に敷設された
誘導線から発生する磁界が検出される。
【0014】さて、かかる構造を有する無人搬送車10
が二つの誘導走行区間の間を自律走行によって移動する
場合の走行制御について、図1を参照して説明する。図
1は、本実施例における無人搬送車の走行制御を示す平
面図である。図1において、AGV10が誘導線4に沿
って図の上方へ前進する状態から、誘導線6に沿って図
の左方へ横進する状態へと転回する場合について考え
る。まず、無人搬送車10の姿勢のずれが全くないとし
た場合について説明する。誘導線4に沿って前進してき
た無人搬送車10は、10Aの位置において誘導走行状
態から自律走行状態へ切り換えられる。この切換えは、
無人搬送車10が10Aの位置において、誘導線4の近
傍に設けられた図示しないマーカを検出することによっ
て行われる。自律走行状態へ切り換えられた無人搬送車
10は、制御ユニット60のROM64に予め記憶され
た走行プログラムに従って、自律走行する。この走行プ
ログラムは、無人搬送車10Aの中心点18Aが図1に
示される半径R0 の円弧90に沿って90度だけ回転移
動するように作成されている。この走行プログラムによ
って、無人搬送車10は図1の10Aの位置から10B
の位置まで自律走行して、誘導線6上に移動する。ここ
で、無人搬送車10が10Bの位置において誘導線6の
近傍に設けられた図示しないマーカを検出することによ
って、誘導走行状態から自律走行状態への切換えが行わ
れる。
が二つの誘導走行区間の間を自律走行によって移動する
場合の走行制御について、図1を参照して説明する。図
1は、本実施例における無人搬送車の走行制御を示す平
面図である。図1において、AGV10が誘導線4に沿
って図の上方へ前進する状態から、誘導線6に沿って図
の左方へ横進する状態へと転回する場合について考え
る。まず、無人搬送車10の姿勢のずれが全くないとし
た場合について説明する。誘導線4に沿って前進してき
た無人搬送車10は、10Aの位置において誘導走行状
態から自律走行状態へ切り換えられる。この切換えは、
無人搬送車10が10Aの位置において、誘導線4の近
傍に設けられた図示しないマーカを検出することによっ
て行われる。自律走行状態へ切り換えられた無人搬送車
10は、制御ユニット60のROM64に予め記憶され
た走行プログラムに従って、自律走行する。この走行プ
ログラムは、無人搬送車10Aの中心点18Aが図1に
示される半径R0 の円弧90に沿って90度だけ回転移
動するように作成されている。この走行プログラムによ
って、無人搬送車10は図1の10Aの位置から10B
の位置まで自律走行して、誘導線6上に移動する。ここ
で、無人搬送車10が10Bの位置において誘導線6の
近傍に設けられた図示しないマーカを検出することによ
って、誘導走行状態から自律走行状態への切換えが行わ
れる。
【0015】この回転移動に際しては、図3に示される
前部走行モジュール20の操舵用モータ22と後部走行
モジュール30の操舵用モータとは、制御ユニット60
によって同期制御される。すなわち、操舵用モータ22
の作動によって前部走行モジュール20の操舵ユニット
24がある角度だけ回転するときは、後部走行モジュー
ル30の操舵ユニットも後部の操舵用モータによって、
同じ角度だけ同時に回転する。これによって、前部駆動
輪28と後部駆動輪38とは、常に同じ方向を向くよう
に制御される。同様に、前部走行モジュール20の走行
用モータ26と後部走行モジュール30の走行用モータ
も、制御ユニット60によって同期制御される。このよ
うにして、前部走行モジュール20と後部走行モジュー
ル30とは、常に同じ向きに同じ走行速度で走行するよ
うに制御される。さらに、前部従動輪32と後部従動輪
34も、図示しない操舵力伝達機構によって、前部駆動
輪28,後部駆動輪38と同じ方向を向くように操舵さ
れる。この結果、図1に示されるように、AGV10が
方向転換するときには、AGV本体14は向きを変える
ことなく、四つの車輪28,32,34,38が同時に
操舵されることになる。
前部走行モジュール20の操舵用モータ22と後部走行
モジュール30の操舵用モータとは、制御ユニット60
によって同期制御される。すなわち、操舵用モータ22
の作動によって前部走行モジュール20の操舵ユニット
24がある角度だけ回転するときは、後部走行モジュー
ル30の操舵ユニットも後部の操舵用モータによって、
同じ角度だけ同時に回転する。これによって、前部駆動
輪28と後部駆動輪38とは、常に同じ方向を向くよう
に制御される。同様に、前部走行モジュール20の走行
用モータ26と後部走行モジュール30の走行用モータ
も、制御ユニット60によって同期制御される。このよ
うにして、前部走行モジュール20と後部走行モジュー
ル30とは、常に同じ向きに同じ走行速度で走行するよ
うに制御される。さらに、前部従動輪32と後部従動輪
34も、図示しない操舵力伝達機構によって、前部駆動
輪28,後部駆動輪38と同じ方向を向くように操舵さ
れる。この結果、図1に示されるように、AGV10が
方向転換するときには、AGV本体14は向きを変える
ことなく、四つの車輪28,32,34,38が同時に
操舵されることになる。
【0016】以上の説明は、AGV10が誘導走行から
自律走行へ移行する時点で正しい姿勢(位置および向
き)10Aを維持しているという前提に立っている。し
かし、実際には、誘導走行中にAGV10の姿勢は絶え
ず変動しているため、自律走行へ移行する時点において
は図1の10Cで示されるように、正しい姿勢からずれ
ている場合が多い。従って、上述したような所定の走行
プログラムによる前部走行モジュール20と後部走行モ
ジュール30との同期制御では、この姿勢のずれが自律
走行後にもそのまま持ち越されてしまうことになる。そ
こで、以下のようにして、AGV10の姿勢のずれに応
じた走行プログラムの修正が行われる。図1において、
AGV10Cの中心18Cの位置は正しい位置18Aか
ら図の右側に距離Dだけずれている。また、AGV10
Cの前後方向中心線の向きは、正しい向きから右回りに
角度θだけずれている。AGV10が自律走行から誘導
走行に復帰する際に、図1の10Bに示されるように正
常な姿勢になるためには、前部走行モジュール20の中
心点が20Cの位置から20Bの位置まで移動する必要
がある。同様に、後部走行モジュール30の中心点は、
30Cの位置から30Bの位置まで移動する必要があ
る。
自律走行へ移行する時点で正しい姿勢(位置および向
き)10Aを維持しているという前提に立っている。し
かし、実際には、誘導走行中にAGV10の姿勢は絶え
ず変動しているため、自律走行へ移行する時点において
は図1の10Cで示されるように、正しい姿勢からずれ
ている場合が多い。従って、上述したような所定の走行
プログラムによる前部走行モジュール20と後部走行モ
ジュール30との同期制御では、この姿勢のずれが自律
走行後にもそのまま持ち越されてしまうことになる。そ
こで、以下のようにして、AGV10の姿勢のずれに応
じた走行プログラムの修正が行われる。図1において、
AGV10Cの中心18Cの位置は正しい位置18Aか
ら図の右側に距離Dだけずれている。また、AGV10
Cの前後方向中心線の向きは、正しい向きから右回りに
角度θだけずれている。AGV10が自律走行から誘導
走行に復帰する際に、図1の10Bに示されるように正
常な姿勢になるためには、前部走行モジュール20の中
心点が20Cの位置から20Bの位置まで移動する必要
がある。同様に、後部走行モジュール30の中心点は、
30Cの位置から30Bの位置まで移動する必要があ
る。
【0017】このように前部走行モジュール20および
後部走行モジュール30の走行を制御する方法につい
て、図2を参照して説明する。図2は、本実施例におけ
る無人搬送車の修正された自律走行経路の算出方法を示
す説明図である。なお、図2においては、前部走行モジ
ュール20についての修正された自律走行経路の算出方
法を示しているが、後部走行モジュール30についても
同様な方法によって算出される。また、図2では理解を
容易にするために、ずれの距離Dおよび角度θを図1よ
りも誇張して図示している。AGV10が本来の位置1
0Aにあれば、前部走行モジュール20の中心点は20
Aの位置にあり、点P0 を中心とする半径R0 の円弧9
1に沿って90度回転移動すれば、正常な位置10Bに
相当する位置20Bに到達する。しかしながら、AGV
10がずれた位置10Cにある場合には、前部走行モジ
ュール20の中心点が正常な位置20Bに到達するため
には、点P2 を中心とする半径R2 の円弧92に沿っ
て、点20Cから点20Bまで90度回転移動する必要
がある。この円弧92に沿った走行距離の長さを求める
ため、半径R2 の値が、以下の式に従って算出される。
後部走行モジュール30の走行を制御する方法につい
て、図2を参照して説明する。図2は、本実施例におけ
る無人搬送車の修正された自律走行経路の算出方法を示
す説明図である。なお、図2においては、前部走行モジ
ュール20についての修正された自律走行経路の算出方
法を示しているが、後部走行モジュール30についても
同様な方法によって算出される。また、図2では理解を
容易にするために、ずれの距離Dおよび角度θを図1よ
りも誇張して図示している。AGV10が本来の位置1
0Aにあれば、前部走行モジュール20の中心点は20
Aの位置にあり、点P0 を中心とする半径R0 の円弧9
1に沿って90度回転移動すれば、正常な位置10Bに
相当する位置20Bに到達する。しかしながら、AGV
10がずれた位置10Cにある場合には、前部走行モジ
ュール20の中心点が正常な位置20Bに到達するため
には、点P2 を中心とする半径R2 の円弧92に沿っ
て、点20Cから点20Bまで90度回転移動する必要
がある。この円弧92に沿った走行距離の長さを求める
ため、半径R2 の値が、以下の式に従って算出される。
【0018】簡単のため、前部走行モジュール中心点2
0Cは、円弧91の中心点P0 と本来の前部走行モジュ
ール中心点の位置20Aとを結ぶ直線の延長線上にある
ものとする。このとき、点20Aと点20C間の距離Δ
R2 は、AGV10のホイールベース長さをHとする
と、次式(1)で求められる。 ΔR2 =D+(H/2)tanθ …(1) ここで、点20B,点P0 ,点20Cを結ぶ直角三角形
を考えると、この直角三角形の斜辺の長さLは、次式
(2)で表される。 L2 =R0 2 +(R0 +ΔR2 )2 …(2) しかして、この斜辺Lは、点20B,点P2 ,点20C
を結ぶ二等辺直角三角形の斜辺でもあるから、次式
(3)が成り立つ。 L2 =R2 2 +R2 2 =2R2 2 …(3) 式(2)および式(3)から、次式(4)が導かれる。 2R2 2 =R0 2 +(R0 +ΔR2 )2 =2R0 2 +2(R0 ΔR2 )+(ΔR2 )2 ∴ R2 2 =R0 2 +(R0 ΔR2 )+(ΔR2 )2 /2 …(4)
0Cは、円弧91の中心点P0 と本来の前部走行モジュ
ール中心点の位置20Aとを結ぶ直線の延長線上にある
ものとする。このとき、点20Aと点20C間の距離Δ
R2 は、AGV10のホイールベース長さをHとする
と、次式(1)で求められる。 ΔR2 =D+(H/2)tanθ …(1) ここで、点20B,点P0 ,点20Cを結ぶ直角三角形
を考えると、この直角三角形の斜辺の長さLは、次式
(2)で表される。 L2 =R0 2 +(R0 +ΔR2 )2 …(2) しかして、この斜辺Lは、点20B,点P2 ,点20C
を結ぶ二等辺直角三角形の斜辺でもあるから、次式
(3)が成り立つ。 L2 =R2 2 +R2 2 =2R2 2 …(3) 式(2)および式(3)から、次式(4)が導かれる。 2R2 2 =R0 2 +(R0 +ΔR2 )2 =2R0 2 +2(R0 ΔR2 )+(ΔR2 )2 ∴ R2 2 =R0 2 +(R0 ΔR2 )+(ΔR2 )2 /2 …(4)
【0019】ここで、実際にはAGV10の位置ずれは
小さいことから、R0 とR2 はほぼ等しいと考えてよ
い。従って、半径R2 の値は、次式(5)で近似でき
る。 R2 =R0 +ΔR2 +(ΔR2 )2 /2R0 …(5) ただし、ΔR2 =D+(H/2)tanθ である。同
様にして、半径R3 の値は、次式(6)で近似できる。 R3 =R0 +ΔR3 +(ΔR3 )2 /2R0 …(6) ただし、ΔR3 =D+(H/2)tan(−θ) であ
る。このようにして、半径R2 ,R3 の値が、本来の回
転半径R0 と、AGV10のホイールベースH、および
自律走行への移行時点におけるAGV10の位置ずれ
D,角度ずれθの値から算出される。こうして求められ
た半径R2 ,R3 の値から、各走行モジュールの走行距
離すなわち円弧92,円弧93の長さが求められ、これ
らの走行距離と自律走行区間における規定走行速度の値
から、走行時間が算出される。そして、この走行時間内
で90度操舵するための操舵速度が、前部走行モジュー
ル20,後部走行モジュール30のそれぞれについて求
められる。以上の演算等は、すべて制御ユニット60の
CPU62,RAM66等において実行される。
小さいことから、R0 とR2 はほぼ等しいと考えてよ
い。従って、半径R2 の値は、次式(5)で近似でき
る。 R2 =R0 +ΔR2 +(ΔR2 )2 /2R0 …(5) ただし、ΔR2 =D+(H/2)tanθ である。同
様にして、半径R3 の値は、次式(6)で近似できる。 R3 =R0 +ΔR3 +(ΔR3 )2 /2R0 …(6) ただし、ΔR3 =D+(H/2)tan(−θ) であ
る。このようにして、半径R2 ,R3 の値が、本来の回
転半径R0 と、AGV10のホイールベースH、および
自律走行への移行時点におけるAGV10の位置ずれ
D,角度ずれθの値から算出される。こうして求められ
た半径R2 ,R3 の値から、各走行モジュールの走行距
離すなわち円弧92,円弧93の長さが求められ、これ
らの走行距離と自律走行区間における規定走行速度の値
から、走行時間が算出される。そして、この走行時間内
で90度操舵するための操舵速度が、前部走行モジュー
ル20,後部走行モジュール30のそれぞれについて求
められる。以上の演算等は、すべて制御ユニット60の
CPU62,RAM66等において実行される。
【0020】このようにして求められた操舵速度に従っ
て、制御ユニット60による制御が実行され、前部走行
モジュール20,後部走行モジュール30が作動する。
これによって、図1に示されるように、前部走行モジュ
ール20の中心点は、半径R 2 の円弧92に沿って、2
0Cの位置から20Bの位置まで90度の回転移動を行
う。また、後部走行モジュール30の中心点は、半径R
3 の円弧93に沿って、30Cの位置から30Bの位置
まで90度の回転移動を行う。このような自律走行制御
が行われる結果、自律走行終了時点におけるAGV10
の位置および向きは10Bとなり、正常な姿勢が保持さ
れる。このようにして、第1の誘導走行区間と第2の誘
導走行区間とに挟まれた自律走行区間を有する走行経路
において、自律走行から誘導走行に切り換わる際のAG
V10の姿勢を正しく保つことができる。
て、制御ユニット60による制御が実行され、前部走行
モジュール20,後部走行モジュール30が作動する。
これによって、図1に示されるように、前部走行モジュ
ール20の中心点は、半径R 2 の円弧92に沿って、2
0Cの位置から20Bの位置まで90度の回転移動を行
う。また、後部走行モジュール30の中心点は、半径R
3 の円弧93に沿って、30Cの位置から30Bの位置
まで90度の回転移動を行う。このような自律走行制御
が行われる結果、自律走行終了時点におけるAGV10
の位置および向きは10Bとなり、正常な姿勢が保持さ
れる。このようにして、第1の誘導走行区間と第2の誘
導走行区間とに挟まれた自律走行区間を有する走行経路
において、自律走行から誘導走行に切り換わる際のAG
V10の姿勢を正しく保つことができる。
【0021】本実施例においては、誘導走行区間の誘導
方式として電磁誘導方式を用いているが、光反射テープ
と光センサを用いた光誘導方式やその他の誘導方式にも
同様に適用できる。また、互いに直交して敷設された誘
導線から誘導線へ90度転回させる場合について説明し
たが、これらの誘導線は直交して敷設されている必要は
なく、転回角度は何度でも構わない。さらに、車体の向
きを変えずに転回する方式の無人搬送車について説明し
たが、前輪あるいは後輪のみを操舵したり、左右の車輪
の回転速度差によって、車体ごと方向転換する方式の無
人搬送車にも適用できる。無人搬送車の前輪,後輪の数
や、いずれを駆動輪とするか等も自由に選択できること
は言うまでもない。無人搬送車の形状,大きさ等も例示
に過ぎず、これ以外にも種々の形状,大きさ等とするこ
とができる。無人搬送車の走行制御装置のその他の部分
の構造,形状,大きさ,材質,数,配置等についても、
本実施例に限定されるものではない。
方式として電磁誘導方式を用いているが、光反射テープ
と光センサを用いた光誘導方式やその他の誘導方式にも
同様に適用できる。また、互いに直交して敷設された誘
導線から誘導線へ90度転回させる場合について説明し
たが、これらの誘導線は直交して敷設されている必要は
なく、転回角度は何度でも構わない。さらに、車体の向
きを変えずに転回する方式の無人搬送車について説明し
たが、前輪あるいは後輪のみを操舵したり、左右の車輪
の回転速度差によって、車体ごと方向転換する方式の無
人搬送車にも適用できる。無人搬送車の前輪,後輪の数
や、いずれを駆動輪とするか等も自由に選択できること
は言うまでもない。無人搬送車の形状,大きさ等も例示
に過ぎず、これ以外にも種々の形状,大きさ等とするこ
とができる。無人搬送車の走行制御装置のその他の部分
の構造,形状,大きさ,材質,数,配置等についても、
本実施例に限定されるものではない。
【0022】
【発明の効果】本発明においては、第1の誘導走行区間
から自律走行区間に移行する時点における無人搬送車の
姿勢を測定する手段と、測定された姿勢に応じて自律走
行区間における走行プログラムを補正する補正手段とを
有する無人搬送車の走行制御装置を創出したために、二
つの誘導走行区間に挟まれた自律走行区間を有する走行
経路において、自律走行から誘導走行に復帰する際の無
人搬送車の姿勢を正しく保つことができる。これによっ
て、自律走行から誘導走行に復帰した以後の無人搬送車
の誘導走行をスムースに行わせることができ、極めて実
用的な無人搬送車の走行制御装置となる。
から自律走行区間に移行する時点における無人搬送車の
姿勢を測定する手段と、測定された姿勢に応じて自律走
行区間における走行プログラムを補正する補正手段とを
有する無人搬送車の走行制御装置を創出したために、二
つの誘導走行区間に挟まれた自律走行区間を有する走行
経路において、自律走行から誘導走行に復帰する際の無
人搬送車の姿勢を正しく保つことができる。これによっ
て、自律走行から誘導走行に復帰した以後の無人搬送車
の誘導走行をスムースに行わせることができ、極めて実
用的な無人搬送車の走行制御装置となる。
【図1】本発明に係る無人搬送車の走行制御装置の一実
施例における無人搬送車の走行制御方法を示す説明図で
ある。
施例における無人搬送車の走行制御方法を示す説明図で
ある。
【図2】無人搬送車の走行制御装置の一実施例における
無人搬送車の走行制御方法を示す説明図である。
無人搬送車の走行制御方法を示す説明図である。
【図3】無人搬送車の走行制御装置の一実施例における
無人搬送車の構造を示す図である。
無人搬送車の構造を示す図である。
【図4】無人搬送車の走行制御装置の一実施例における
無人搬送車の制御ユニットの構成を示すブロック図であ
る。
無人搬送車の制御ユニットの構成を示すブロック図であ
る。
【図5】従来例の無人搬送車の走行制御装置における無
人搬送車の走行制御を示す説明図である。
人搬送車の走行制御を示す説明図である。
2 無人搬送車の走行制御装置 10 無人搬送車(AGV) 50〜56,60 姿勢測定手段 60 走行距離算出手段 60 走行時間算出手段 60 操舵速度算出手段 60,82 走行制御手段
Claims (1)
- 【請求項1】 無人搬送車の走行経路中に第1の誘導走
行区間と第2の誘導走行区間とに挟まれた自律走行区間
を有する無人搬送車の走行制御装置であって、 前記第1の誘導走行区間から前記自律走行区間に移行す
る時点における前記無人搬送車の姿勢を測定する姿勢測
定手段と、 該測定された姿勢から前記第2の誘導走行区間に移行す
る時点での正常な姿勢に到達するまでの走行距離を算出
する走行距離算出手段と、 該算出された走行距離と前記自律走行区間における所定
の走行速度の値とから前記自律走行区間における走行時
間を算出する走行時間算出手段と、 該算出された走行時間と前記測定された姿勢とから前記
自律走行区間における必要な操舵速度を算出する操舵速
度算出手段と、 該算出された操舵速度に従って前記自律走行区間におい
て前記無人搬送車を走行させる走行制御手段、とを有す
ることを特徴とする無人搬送車の走行制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5146089A JPH075912A (ja) | 1993-06-17 | 1993-06-17 | 無人搬送車の走行制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5146089A JPH075912A (ja) | 1993-06-17 | 1993-06-17 | 無人搬送車の走行制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH075912A true JPH075912A (ja) | 1995-01-10 |
Family
ID=15399890
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5146089A Pending JPH075912A (ja) | 1993-06-17 | 1993-06-17 | 無人搬送車の走行制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH075912A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010026772A (ja) * | 2008-07-18 | 2010-02-04 | Symtec Hozumi:Kk | 自動搬送車 |
CN102139699A (zh) * | 2010-02-02 | 2011-08-03 | 神技保寿美株式会社 | 自动搬运车 |
-
1993
- 1993-06-17 JP JP5146089A patent/JPH075912A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010026772A (ja) * | 2008-07-18 | 2010-02-04 | Symtec Hozumi:Kk | 自動搬送車 |
CN102139699A (zh) * | 2010-02-02 | 2011-08-03 | 神技保寿美株式会社 | 自动搬运车 |
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