JPH0754128Y2 - 非円形の注出口閉蓋具を備えた容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は非円形の注出口の閉蓋具を備えた容器に関す
る。

〔従来の技術〕

従来、非円形の注出口閉蓋具を備えた容器は、実開昭59
−35366号公報に記載されている。

前記公報に記載された容器は、第４図・第５図に示すよ
うに、容器１の口筒部２に注出筒８を接続し、この注出
筒８は、頂部９が長方形に形成されて、長方形の注出口
10が設けられ、さらに、前記長方形の頂部９の両側縁か
ら前記口筒部２の上縁を接続する傾斜した側壁11が形成
され、そして、前記口筒部２に螺着される筒状キャップ
20は、天板21の下方に抑止段部23を設けて、被覆体30の
フランジ39を回動可能に保持し、このフランジ39の内縁
から筒状部40を垂下して設け、この筒状部40の下縁から
上方に延出する注出筒被覆体33を設け、この注出筒被覆
体33には、前記注出筒８の傾斜した側壁11に合致する傾
斜した被覆体側壁34を設け、この被覆体側壁34の上縁に
は、長方形の被覆体頂板41を設け、この被覆体頂板41の
下面には、前記注出口10に嵌入して、前記注出口10を閉
鎖できる栓42を設けたものである。

そして、前記容器１の口筒部２に筒状キャップ20を嵌合
するには、まず、筒状キャップ20の内側を見て栓42の方
向が、前記口筒部２の注出口10の方向と一致するように
して、口筒部２に筒状キャップ20を外嵌し、次に、筒状
キャップ20を回転させて、筒状キャップ20の雌ねじ24
を、前記口筒部２の雄ねじ３に螺合して嵌着する。

〔考案が解決しようとする課題〕

前記第４図・第５図に示す従来の非円形の注出口閉蓋具
を備えた容器は、粘液等を非円形の注出口10を用い塗布
等することができ、また、容器１の口筒部２に設けた非
円形の注出口10を、この口筒部２に螺着される筒状キャ
ップ20に設けた非円形の栓42で密閉することができ便利
である。

しかしながら、前記第４図・第５図の従来のものは、筒
状キャップ20内に嵌入した被覆体30の被覆体頂板41を、
注出筒被覆体33を筒状部40を介して、フランジ39に接続
しているので、この注出筒被覆体33及び筒状部40を薄肉
に形成すると、成形後に変形して、被覆体30が注出筒８
に合致し難くなり、そして、注出筒被覆体33及び筒状部
40を肉厚に形成する被覆体30が固くなり、筒状キャップ
20を嵌着し難くなる。また、筒状キャップ20の嵌着が概
略の位置合わせをした後、さらに筒状キャップ20を回転
させるものであるので、嵌着するための操作が面倒であ
る。

本考案は前記事項に鑑みなされたものであり、筒状キャ
ップの被覆体が、口筒部の注出筒によく合致し、そし
て、嵌着操作のし易い非円形の注出口閉蓋具を備えた容
器とすることを技術的課題とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は容器１の口筒部２に、この口筒部２の外周を略
半周する雄ねじ3Aと、この口筒部２の他方の外周を略半
周する雄ねじ3Bとを設け、この口筒部２に注出筒８を連
設し、この注出筒８は、頂部９を非円形に形成し、この
頂部９には、非円形の注出口10を設け、前記注出筒８の
側部は、前記頂部９の両側縁から、前記注出筒８の下部
側縁に延びる傾斜した側壁11に形成し、そして、前記口
筒部２に外嵌される筒状キャップ20を設け、この筒状キ
ャップ20の天板21から垂下して設けた筒体22の下部に
は、前記口筒部２の雄ねじ3A・3Bのいずれにも螺合でき
る一対の雌ねじ24A・24Bを設け、前記筒体22の上部に
は、被覆体30の頂板31を回動可能に嵌着し、この頂板31
の下面には、前記注出口10を閉鎖する非円形の閉口具32
を設けると共に、前記注出射筒８に外嵌する注出筒被覆
体33を設け、この注出筒被覆体33の側部は、前記注出筒
８の傾斜した側壁11に合致する被覆体側壁34に形成した
非円形の注出口閉蓋具を備えた容器とした。

〔作用〕

本考案は、容器１の口筒部２の注出筒８に形成した傾斜
した側壁11の向きに、筒状キャップ20の被覆体側壁34の
向きを、略合わせて、前記口筒部２に前記筒状キャップ
20を嵌合し、前記筒状キャップ20を回転させると、この
筒状キャップ20は、雌ねじ24A・24Bの始端部が、前記口
筒部２の雄ねじ3A・3Bの始端部と最も離れている場合で
あっても、筒状キャップ20を180度回転させると、前記
雄ねじ3A・3Bに、雌ねじ24A/24Bが螺合する。

そして、この筒状キャップ20の注出筒被覆体33は下端部
が他の部分に連設されていないので、比較的肉厚でも可
撓性に富み円滑に前記注出筒８に嵌合される。

〔実施例〕

第１図ないし第３図は本考案の一実施例の非円形の注出
口閉蓋具を備えた容器を示すものである。

この実施例の非円形の注出口閉蓋具を備えた容器は、チ
ューブとして形成された容器１の口筒部２に、この口筒
部２の外周の略半周である略160度の範囲にわたって延
びる雄ねじ3Aが設けてあり、この口筒部２の他方の外周
を略半周する160度の範囲にわたって延びる雄ねじ3Bが
設けてある。そして、この雄ねじ3A・3Bの始端部は、前
記口筒部２の外周の同じ高さに設けてあり、さらに、18
0度離れて形成してある。

そして、前記口筒部２には、内向きフランジ４を介し
て、注出筒８を連設し、この注出筒８は、頂部９を横長
の長方形に形成した非円形に形成し、この頂部９には、
横長の長方形に形成した非円形を注出口10を設け、前記
注出筒８の側部は、前記頂部９の両側縁から、前記注出
筒８の下部側縁に延びる傾斜した側壁11に形成してあ
る。

さらに、前記口筒部２に外嵌される筒状キャップ20を設
け、この筒状キャップ20の天板21から垂下して設けた筒
体22の下部には、前記口筒部２の雄ねじ3A・3Bのいずれ
にも、かつ、同時に螺合できる一対の雌ねじ24A・24Bを
設け、前記筒体22の上部には、被覆体30の頂板31の外周
を回動可能に嵌着し、筒体22内に設けた抑止段部23で脱
落しないように抑止しており、この頂板31の下面には、
前記非円形の注出口10に嵌入して、この注出口10を閉鎖
する横長の長方形に形成れた非円形の閉口具32を設ける
と共に、前記注出筒８に外嵌する注出筒被覆体33を設
け、注出筒被覆体33の側部は、前記注出筒８の傾斜した
側壁11に合致する被覆体側壁34に形成してあり、前記筒
体22の外側には、前記天板21の外周から下方に延びる外
筒25が設けてある。

〔考案の効果〕

本考案は筒状キャップ20内に設けた被覆体30の注出筒被
覆体33の下端部が他の部分に連設されていないので、成
形後に変形の生じない肉厚に形成しても可撓性に富み、
円滑に注出筒８に嵌合できる。また、口筒部２に、この
口筒部２の外周を略半周する雄ねじ3Aと、この口筒部２
の他方の外周を略半周する雄ねじ3Bを設け、そして、筒
状キャップ20の内筒22には、前記口筒部２の雄ねじ3A・
3Bのいずれにも螺合できる一対の雌ねじ24A・24Bを設け
たので、前記口筒部２の前記注出筒８に、前記筒状キャ
ップ20の注出筒被覆体33を略合致させて後は、前記筒状
キャップ20を最大でも180度回転させると、前記雄ねじ3
A・3Bのそれぞれに、前記雌ねじ24A・24Bのいずれか
が、それぞれ螺合するので、筒状キャップ20の回転角度
が少なくてすみ、嵌着が簡単に行なえる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の正面よりみた断面図、第２
図はその側面よりみた断面図、第３図はその分解斜視
図、第４図は従来例の断面図、第５図はその被覆体の裏
面よりみた斜視図である。 １……容器、２……口筒部、3A・3B……雄ねじ、８……
注出筒、９……頂部、10……注出口、11……傾斜した側
壁、20……筒状キャップ、21……天板、22……筒体、24
A・24B……雌ねじ、30……被覆体、31……頂板、32……
閉口具、33……注出筒被覆体、34……被覆体側壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】容器１の口筒部２に、この口筒部２の外周
   を略半周する雄ねじ3Aと、この口筒部２の他方の外周を
   略半周する雄ねじ3Bとを設け、この口筒部２に注出筒８
   を連設し、この注出筒８は、頂部９を非円形に形成し、
   この頂部９には、非円形の注出口10を設け、前記注出筒
   ８の側部は、前記頂部９の両側縁から、前記注出筒８の
   下部側縁に延びる傾斜した側壁11に形成し、そして、前
   記口筒部２に外嵌される筒状キャップ20を設け、この筒
   状キャップ20の天板21から垂下して設けた筒体22の下部
   には、前記口筒部２の雄ねじ3A・3Bのいずれにも螺合で
   きる一対の雌ねじ24A・24Bを設け、前記筒体22の上部に
   は、被覆体30の頂板31を回動可能に嵌着し、この頂板31
   の下面には、前記注出口10を閉鎖する非円形の閉口具32
   を設けると共に、前記注出筒８に外嵌する注出筒被覆体
   33を設け、この注出筒被覆体33の側部は、前記注出筒８
   の傾斜した側壁11に合致する被覆体側壁34に形成した非
   円形の注出口閉蓋具を備えた容器。