JPH07507614A - 内燃機関のための燃料噴射ノズル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 内燃機関のための燃料噴射ノズル 従来の技術 本発明は請求項１の上位概念に記載の形式の、内燃機関のための燃料噴射ノズル から出発している。ドイツ連邦共和国特許出願公開第４００６４８８号明細書に より公知であるこのような形式の燃料噴射ノズルでは、弁ニードルが、フランジ として形成されたピストンの周囲に、軸に平行な複数の長手方向溝を有していて 、これらの長手方向溝は、ピストンの、圧力室を制限する端面から下流側へピス トンの弁円錐面に向かって延びている。弁ニードルの開放行程時には、長手方向 溝の、弁円錐面に近い範囲が、継続的に噴射横断面として開放され、この場合に 生じる流れベクトルは、常に長手方向溝の流入口から噴射横断面への最短距離に よって形成される。長手方向溝は軸に平行に噴射横断面にまで延びているので、 噴射ジェットは極めて軸方向である力成分を有する。すなわち内燃機関の燃焼室 に適合された所定の傾斜角での方向づけが不可能である。

所定の傾斜角での噴射ジェットの正確な噴射方向は、欧州特許出願公開第２０９ ２４４号明細書に記載の燃料噴射ノズルでは可能である。この燃料噴射ノズルで は、中空にされた弁ニードルの軸部を、弁円錐面に接近して鈍角の傾斜角で貫通 する噴射孔によって噴射方向が規定されている。このような形式の弁ニードルで は、高圧時に中空の弁ニードルが膨張すること、または収縮・膨張を繰り返すこ とにより、信頼のおける機能という点で問題が生じる。さらに弁ニードルの軸部 の軸方向孔が噴射ノズルの小型化を妨げる。

発明の効果 請求項１の特徴を持つ、本発明による燃料噴射ノズルの利点は、著しく集束され た流れプロフィールと、一定の流れ角度とを有する噴射ジェットが形成されるこ とであり、このことは直接噴射の内燃機関にとって所要である。さらに、貫通孔 が閉鎖ヘッドのシール面に対してずらされて配置されていることにより、低い燃 料圧もしくは低い回転数で、弁ニードルのアイドル行程が行なわれた後に初めて 著しく集束された噴射ジェットが形成され、この噴射ジェットは良好な燃料供給 をもたらす。さらに、閉鎖ヘッドのピストンの、圧力室に面する端面に比較的大 きく形成可能である、切欠きの横断面によって、貫通孔の流入口への絞られない 流入が保証される。

請求項２以下に記載の構成により、請求項１に記載の燃料噴射ノズルの有利な改 良が可能となる。請求項２に記載の弁ニードルのピストンの構成により、燃料の 貫通孔への、ひいてはこの貫通孔を通って噴射開口部への特に絞りの少ない流れ が与えられる。これにより、圧力から速度への変換の際に非常に高い効率が得ら れる。請求項３に記載の貫通孔の噴射方向によって、多孔式ノズルの場合のよう な噴射プロフィールが得られる。噴射特性は、請求項４〜６に記載の構成により 良好な影響を与えられる。請求項９に記載の構成は特に有利であり、これにより 閉鎖ヘッドのシール面の、ノズル本体の弁座への規定された当接が保証される。

請求項１０の特徴部によっては、弁円錐面の、ノズル本体の弁座への規定された 申し分のない接触が、線接触の形で得られる。

図面 次に図面につき本発明の２つの実施例を詳しく説明する。第１図は噴射ノズルの 縦断面図であり、第２図および第３図は、第１図に示した噴射ノズルの第１実施 例の燃焼室側の端区分Ａを拡大して示した、閉鎖位置における横断面図および開 放位置における横断面図である。第４図は、第２実施例の燃焼室側の端区分Ａを 拡大して示した横断面図であり、第５図は、第４図の第２実施例の溝の形状を簡 略化して示した側面図である。

実施例の説明 図示の燃料噴射ノズルはノズル本体１０を有していて、このノズル本体１０は袋 ナツト１１によってノズルホルダ１２に緊定されている。ノズル本体１０内には 弁ニードル１５が摺動可能に支承されていて、この弁ニードル１５は燃焼室側の 端部で閉鎖ヘッド１６を保持している。閉鎖ヘッド１６は肩部に弁円錐面１７を 有していて、この弁円錐面１７は、ノズル本体１０に設けられた円錐形の弁座１ ８と協働する。弁座１８の角度は、閉鎖ヘッド１６の弁円錐面１７の角度よりも 幾分小さいかまたは有利には大きい。これにより、弁ニードル１５の弁円錐面１ ７がシール部として環状に、ノズル本体１０の弁座１８に線接触する。閉鎖ヘッ ドｊ６は弁円錐面１７に対して半径方向にずらしピストン２０を有している。こ のピストン２０は、圧力室２１を形成する、ノズル本体１０のシリンダ孔２２内 に案内されている。弁円錐面１７からピストン２０への移行部に丸みの付けられ たアンダカット部２３が設けられていて、このアンダカット部２３は弁座１８・ ＼の弁円錐面１７の規定された確実な当接を保証する１、肩部に設けられた半径 方向の細い環状面１９によって弁円錐面１７とアンダカット部２３とが接続され ると有利である。

ピストン２０は、圧力室２１に面したピストン２０の端面に、凹所として形成さ れた、弁ニードル１５の軸部１４を取り囲む環状の切欠き２５を有していて、こ の切欠き２５はピストン２０の外周壁２６によって半径方向外側に対して制限さ れている。切欠き２５の、外周壁２６によって制限された外側の壁面２７は円錐 形であって、有利には４０°〜５０°の傾斜角を有している。したがって切欠き ２５は圧力室２１に向かって広（開口している。ピストン２０の外周壁２６は複 数、たとえば４つの貫通孔によって貫通され、これら貫通孔が噴射横断面を規定 する。図２、図３の実施例では、これらの貫通孔は噴射孔３０として形成されて いて、噴射孔３０は切欠き２５の底部２４から出発し、閉鎖ヘッド１６に設けら れた弁円錐面１７の上方の所定の距離で開口している。噴射孔３０は弁ニードル １５の中心軸線に対して半径方向斜めに、有利にはノズル本体１０の弁座１８お よび閉鎖ヘッド１６の弁円錐面１７の傾斜角と等しい、もしくは、噴射ジェット の所要の噴射角と等しい傾斜角を成して延びている。噴射孔３０は円筒形の横断 面を有していてよく、有利には、弁ニードル１５の中心軸線に対して平行に細長 く延びる横断面、たとえば平らな楕円形または方形の横断面を有している。開口 部横断面の所望の経過に応じて、閉じた各曲線が得られる。弁円錐面１７に近い 底部では、横断面が底部の上側よりも狭く形成されていてよい。

図１〜３の実施例とほぼ同様に構成された図４の実施例では、噴射横断面を形成 する貫通孔が選択的に、ピストン２０の外周壁２６を端面から切欠き２５の底部 ２４にまで貫通する細い溝３３の形を有している。

この溝３３の底部３４は噴射孔３０の軸線と同様に、弁ニードル１５の中心軸線 に対して半径方向斜めに延びている。溝３３の横断面は大部分が方形である。も しくは、弁ニードル１５の行程ｈｇに関連して噴射ジェットの所定の横断面特性 を形成するために、横断面は少なくとも、外周壁２６の外周の開口部の範囲では 、第５ａ図〜第５ｄ図に示したように、底部３４から同じ幅ａであるか、もしく は三角形ｂ、弓形０１段状ｄに拡張する。これにより弁ニードル１５の開始行程 ではまず最初に細い噴射ジェットが形成され、続く行程では密度の高い噴射ジェ ットが形成される。同じような形式で第２図、第３図の実施例の孔の開口部が形 成されてもよい。

弁ニードル１５の閉鎖位置において噴射孔３ｏもしくは溝３３の開口部の下縁部 ３１は、ノズル本体１゜の弁座１８に対しである一定の距離ｈｏを有している。

これにより、弁ニードル１５が開放行程時にまず最初にアイドル行程を行ない、 次いで噴射孔３ｏもしくは溝３３の開口部横断面が、弁座１８がらシリンダ孔２ ２への移行部に設けられた制御縁部３２によって解放され、連続的に開放制御さ れる（第３図、第４図）弁ニードル１５はノズル本体１ｏの案内孔３５内に摺動 可能に支承されていて、この案内孔３５には下流側で集合室３６と、この集合室 ３６を圧力室２１に接続する環状ギャップ３７とが接続する。弁ニードル１５の 閉鎖ヘッド１６はノズル本体１ｏの弁座１８に向かって、閉鎖ばね４ｏによって 引っばられる。この閉鎖ばね４０はノズルホルダ１２のばね室３９に配置されて いる。閉鎖ばね４ｏはスペーサブシュ４１と、ノズル本体１０に設けられた、ス リット付きのストッパ板４２とによって支持されていて、補償板４３を介して、 弁ニードル１５の端部に固定された支持リング４４を押圧している。弁ニードル １５の全行程ｈｇを制限するために弁ニードルｊ５の軸部１４はストッパ板４２ の高さでストッパっば４５を形成するように減径されている。このストッパっば ４５は、弁ニードル１５の閉鎖位置で、ストッパ板４２に対して所定の距離ｈｇ を有している。

ノズル本体１０に設けられた集合室３６に、接続管片４６を基点としてノズルホ ルダ１２およびノズル本体１０に設けられた供給通路４７が通じている。さらに 漏オイル通路４８がばね室３９と接続部４９を接続する。

この噴射ノズルは次のように働（： 噴射休止時には、閉鎖ばね４ｏが弁ニードル１５に設けられた閉鎖ヘッド１６の 弁円錐面１７をノズル本体１０の弁座１８に向がって押圧する。この場合、噴射 孔３０もしくは溝３３の開口部は、シリンダ孔２２を取り囲む、ノズル本体１ｏ の壁によって覆いふさがれ、ソール面としての弁円錐面１７は弁座１８にシール するように当接する（第２図）。圧力下で燃料が供給通路４７を通って集合室３ ６に供給されて、そこから環状ギャップ３７を通って圧力室２１に供給されると 、この圧力室２１内に圧力が形成され、この圧力は閉鎖ヘッド１６のピストン２ ０に作用し、これにより、弁ニードル１５が閉鎖ばね４０の作用に抗して流れ方 向に摺動される。噴射孔３０もしくは溝３３の下縁部３１と、弁円錐面１７とピ ストン２０の外周壁２６との理論上の交線との開の間隔によって規定されるアイ ドル行程ｈａの進行後に、噴射孔３０もしくは溝３３の下縁部３１は制御縁部３ ２を越えて移動させられ、ニードル行程によって制御されて、規定された噴射横 断面を次第に開放する。ニードル行程と噴射横断面とは、閉鎖ばね４０の力とピ ストン２０の液圧力との均衡により生じる。噴射孔３０もしくは溝３３の開口部 における開放された噴射横断面を通って、燃料は集束された噴射ジェットの形で 、内燃機関の燃料室に、多孔式ノズルの場合のようなある一定の円錐角で流入す る。第２図および第３図の実施例では、噴射孔３０の長手方向軸線の延長線が噴 射方向を規定する。第４図の実施例では、流れは常に、流入口と溝３３の開口部 との間の最短距離を取るので、出口横断面に向かって溝３３の底部３４の方向に 傾けられた矢印で示す流れベクトルＶが生じる。噴射孔３０もしくは溝３３は、 流入口から噴射横断面までせばまる流れ通路を成しているので、噴射圧は損失少 なく、流速に変換される。この場合、高いノズル効率を有する極めて短い噴射孔 の効果が得られる。噴射孔３０もしくは溝３３の横断面を方形、三角形、楕円形 または他の形として構成することにより、噴射ノズルに種々の開口横断面が与え られる。このようにして、有利には閉鎖ばね４０の特性と噴射ポンプのポンプ率 に関連して、内燃機関の最適な燃焼のための時間的な噴射経過が影響される。

前述の均衡状態により常に燃料供給のために最適な噴射横断面が生ぜしめられる 。

圧送された燃料の圧力の低下に際し、閉鎖ばねが再び弁ニードルを引き戻す。こ の場合、まず最初に、噴射孔３０もしくは溝３３が閉鎖制御され、閉鎖ヘッド１ ６の弁円錐面１７が弁座１８で再び密接に閉じる。

補足的に言い添えると、噴射孔３０の長手方向軸線は噴射ジェットの所望の噴射 方向に向けられ、噴射方向角度に対応して、弁座１８および弁円錐面１７の傾斜 角は形成される。

ＦＩＧ、５ａ　ＦＩＧ、５ｂ　ＦＩＧ、５ｃ　ＦＩＧ、５ｄ１＋＋＋＋＋＋＋＋ ＋、Ａｉ、−−−＋−ρＣＴ／ＤＥ　９３１００４４７フロントページの続き （７２）発明者　ゴートン、　ウヴエ ドイツ連邦共和国　Ｄ　−７１７０６マルクグ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．内燃機関のための燃料噴射ノズルであって、ノズル本体が設けられており、 該ノズル本体には、燃料供給通路と接続する圧力室と、燃焼室側の端部の弁座と が形成されており、弁ニードルが設けられており、該弁ニードルは燃焼室側の端 部に、ノズル本体の弁座と協働する閉鎖ヘッドと、圧力室を軸方向に制限する、 燃料によって負荷可能な段付けされたピストンとを有していて、さらに弁ニード ルの閉鎖ヘッドのシール面を燃料流に抗して弁座に押圧する閉鎖ばねが設けられ ており、ニードル行程に関連して制御可能な噴射開口部が弁ニードルのピストン に設けられている形式のものにおいて、ピストン（２０）が、軸方向で圧力室（ ２１）に向かって開口しかつ周面側で外周壁（２６）によって制限された切欠き （２５）を有していて、噴射開口部は外周壁（２６）を貫通する貫通孔（３０； ３３）の一部分であり、該貫通孔は閉鎖ヘッド（１６）のシール面（１７）から 軸方向にずらされていて外周壁（２６）の周面に開口していることを特徴とする 、内燃機関のための燃料噴射ノズル。 ２．ピストン（２０）の切欠き（２５）が圧力室（２１）に向かって広く開口し ており、貫通孔（３０；３３）が切欠き（２５）の底部（２４）にまで延びてい る、請求項１記載の燃料噴射ノズル。 ３．噴射孔（３０）の軸線が切頭円錐状の外周壁内を延びている、請求項１また は２記載の燃料噴射ノズル。 ４．貫通孔（３０，３３）が、弁ニードル（１５）の中心軸線に対して平行に延 びる細長い横断面を有している、請求項１から３までのいずれか１項記載の燃料 噴射ノズル。 ５．貫通孔（３０，３３）の横断面が底部からピストン（２０）の端面の方に拡 大する、請求項４記載の燃料噴射ノズル。 ６．貫通孔（３０，３３）の横断面が、方形または三角形または楕円形の形を有 している、請求項５記載の燃料噴射ノズル。 ７．貫通孔（３０，３３）が、ピストン（２０）の外周壁（２６）を貫通する孔 （３０）として形成されている、請求項１から６までのいずれか１項記載の燃料 噴射ノズル。 ８．貫通孔（３０，３３）が、ピストン（２０）の外周壁（２６）を端面から貫 通する溝（３３）として形成されている、請求項１から６までのいずれか１項記 載の燃料噴射ノズル。 ９．閉鎖ヘッド（１６）のシール面（１７）からピストン（２０）への移行部に アンダカット部（２３）が設けられている、請求項１から８までのいずれか１項 記載の燃料噴射ノズル。 １０．閉鎖ヘッド（１６）のシール面（１７）とアンダカット部（２３）との間 に環状面（１９）が配置されていて、該環状面（１９）の傾斜角がシール面（１ ７）の傾斜角よりも鈍角である、請求項１から９までのいずれか１項記載の燃料 噴射ノズル。