JPH074506B2 - 排ガスの浄化方法 - Google Patents
排ガスの浄化方法Info
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- JPH074506B2 JPH074506B2 JP62134932A JP13493287A JPH074506B2 JP H074506 B2 JPH074506 B2 JP H074506B2 JP 62134932 A JP62134932 A JP 62134932A JP 13493287 A JP13493287 A JP 13493287A JP H074506 B2 JPH074506 B2 JP H074506B2
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- purifying
- gas
- exhaust gas
- purifying agent
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は排ガスの浄化方法に関し、さらに詳細には半導
体製造工程などから排出される有毒成分を含有する排ガ
スの浄化方法に関する。
体製造工程などから排出される有毒成分を含有する排ガ
スの浄化方法に関する。
近年、半導体工業やオプトエレクトロニクス工業の発展
とともに、アルシン、ホスフイン、ジボラン、およびセ
レン化水素などの極めて毒性の強い水素化物の使用量が
増加している。
とともに、アルシン、ホスフイン、ジボラン、およびセ
レン化水素などの極めて毒性の強い水素化物の使用量が
増加している。
これらの有毒成分は、シリコン半導体や化合物半導体製
造工業あるいは光フアイバー製造工業などにおいて、原
料あるいはドーピングガスとして不可欠な物質である。
造工業あるいは光フアイバー製造工業などにおいて、原
料あるいはドーピングガスとして不可欠な物質である。
半導体製造プロセスあるいは光フアイバー製造プロセス
などから排出される排ガス中には、未反応の有毒成分が
含有される場合が多い。これらの成分はそれぞれ生物に
とつて極めて有毒であるから、環境を破壊しないために
ガスの排出に先立つて除去する必要がある。
などから排出される排ガス中には、未反応の有毒成分が
含有される場合が多い。これらの成分はそれぞれ生物に
とつて極めて有毒であるから、環境を破壊しないために
ガスの排出に先立つて除去する必要がある。
これらの有毒成分を除去する方法としては、スクラバー
で吸収分解させる湿式法と吸着剤または酸化剤などの浄
化剤を充填した充填筒内を流して除去する乾式法とが知
られている。一般的に湿式法は、吸収液による腐食や後
処理などに困難性があるため、装置の保守に費用を要す
るという欠点がある。
で吸収分解させる湿式法と吸着剤または酸化剤などの浄
化剤を充填した充填筒内を流して除去する乾式法とが知
られている。一般的に湿式法は、吸収液による腐食や後
処理などに困難性があるため、装置の保守に費用を要す
るという欠点がある。
また、浄化剤を用いる方法としては、硝酸銀などの硝酸
塩類を多孔質担体に担持せしめたもの、あるいは塩化第
二鉄などの金属塩化物を多孔質担体に含浸せしめたもの
を吸着剤として用い、ホスフイン、アルシンを酸化的に
除去する方法(特開昭56−89837号公報)が知られてい
る。しかしながら、この方法は、湿式法におけるような
諸欠点は解決されるが、CVD(化学蒸着)プロセスなど
の排ガスを、予め湿潤化処理する必要があるため、装置
が複雑になるという欠点を有する。
塩類を多孔質担体に担持せしめたもの、あるいは塩化第
二鉄などの金属塩化物を多孔質担体に含浸せしめたもの
を吸着剤として用い、ホスフイン、アルシンを酸化的に
除去する方法(特開昭56−89837号公報)が知られてい
る。しかしながら、この方法は、湿式法におけるような
諸欠点は解決されるが、CVD(化学蒸着)プロセスなど
の排ガスを、予め湿潤化処理する必要があるため、装置
が複雑になるという欠点を有する。
さらに、無機珪酸塩にアルカリ水溶液、酸化剤水溶液ま
たはアルカリと酸化剤との水溶液をそれぞれ含浸させた
三種の吸収剤を用いて、アルシン、ホスフインなどを処
理する方法(特公昭59−49822号公報)も提案されてい
る。この方法も前記した方法と同様に結局は湿潤状態に
おける処理であつて湿式法と同様な欠点を有している。
たはアルカリと酸化剤との水溶液をそれぞれ含浸させた
三種の吸収剤を用いて、アルシン、ホスフインなどを処
理する方法(特公昭59−49822号公報)も提案されてい
る。この方法も前記した方法と同様に結局は湿潤状態に
おける処理であつて湿式法と同様な欠点を有している。
アルシンを乾式で除去する方法として、化学戦争におい
ては活性炭を充填したガスマスクが用いられた。この活
性炭の吸着力を利用し、さらに種々の物質をこれに添着
して、その能力向上をはかる試みは多い。例えば活性炭
を担体とし、それに、銅化合物とアルカリ金属化合物、
アルカリ土類化合物およびAl、Ti、V、Cr、Mn、Fe、C
o、Ni、Zn、Cd、Pbの化合物の一種以上とを含有させて
なるアルシン吸着剤も出願されている(特開昭59−1605
35号公報)。この方法は完全に乾式で行なえるので有利
であるが、アルシンの除去能力が比較的低いという欠点
がある。またアルシンを吸着させたあと、吸着剤が空気
にふれると発熱し、条件によつては活性炭が発火する危
険があるので、工業的に使用するにはその使用条件が限
定される。
ては活性炭を充填したガスマスクが用いられた。この活
性炭の吸着力を利用し、さらに種々の物質をこれに添着
して、その能力向上をはかる試みは多い。例えば活性炭
を担体とし、それに、銅化合物とアルカリ金属化合物、
アルカリ土類化合物およびAl、Ti、V、Cr、Mn、Fe、C
o、Ni、Zn、Cd、Pbの化合物の一種以上とを含有させて
なるアルシン吸着剤も出願されている(特開昭59−1605
35号公報)。この方法は完全に乾式で行なえるので有利
であるが、アルシンの除去能力が比較的低いという欠点
がある。またアルシンを吸着させたあと、吸着剤が空気
にふれると発熱し、条件によつては活性炭が発火する危
険があるので、工業的に使用するにはその使用条件が限
定される。
本発明者らは、これら従来技術の問題点を解決するた
め、先に、(1)酸化第二銅、および(2)酸化珪素、
酸化アルミニウムおよび酸化亜鉛からなる群から選ばれ
る少なくとも1種の金属酸化物、を配合し、成型してな
る浄化剤を用いる排ガスの浄化方法を開示した(特開昭
61−209030号公報)。
め、先に、(1)酸化第二銅、および(2)酸化珪素、
酸化アルミニウムおよび酸化亜鉛からなる群から選ばれ
る少なくとも1種の金属酸化物、を配合し、成型してな
る浄化剤を用いる排ガスの浄化方法を開示した(特開昭
61−209030号公報)。
この発明における浄化剤は従来の浄化剤に比べ、浄化剤
の単位重量および単位体積当りに対する有毒成分の最大
除去量(以下飽和浄化量と記す)が格段に大きいという
利点がある。
の単位重量および単位体積当りに対する有毒成分の最大
除去量(以下飽和浄化量と記す)が格段に大きいという
利点がある。
しかしながらこの浄化剤は、飽和浄化量が大きいにも拘
らず、例えば10℃以下のような低い温度で用いると、条
件によつては必ずしも十分な除去速度が得られないこと
が判明した。すなわちこの浄化剤を充填した浄化筒を冬
期に屋外で使用するような場合など、低温時に、高負荷
条件で用いると比較的短時間で浄化筒が破過し、浄化筒
出口において、低濃度の有毒成分が検出されるという問
題点がある。
らず、例えば10℃以下のような低い温度で用いると、条
件によつては必ずしも十分な除去速度が得られないこと
が判明した。すなわちこの浄化剤を充填した浄化筒を冬
期に屋外で使用するような場合など、低温時に、高負荷
条件で用いると比較的短時間で浄化筒が破過し、浄化筒
出口において、低濃度の有毒成分が検出されるという問
題点がある。
これらの有毒成分の許容濃度は、アルシンで0.05ppm、
ホスフインで0.3ppm、ジボランで0.1ppm、セレン化水素
で0.05ppmという低い濃度であるため、これらの有毒成
分は除害装置出口で確実に許容濃度以下であることが要
求されている。
ホスフインで0.3ppm、ジボランで0.1ppm、セレン化水素
で0.05ppmという低い濃度であるため、これらの有毒成
分は除害装置出口で確実に許容濃度以下であることが要
求されている。
本発明者らは、これら従来技術の問題点を補なうべく鋭
意検討した結果、酸化第二銅と珪素、アルミニウムおよ
び亜鉛などのそれぞれの酸化物にさらに二酸化マンガン
を配合することによつて、低温においてもこれらの有毒
成分が効率よく除去されることを見出し、さらに研究を
続け本発明を完成した。
意検討した結果、酸化第二銅と珪素、アルミニウムおよ
び亜鉛などのそれぞれの酸化物にさらに二酸化マンガン
を配合することによつて、低温においてもこれらの有毒
成分が効率よく除去されることを見出し、さらに研究を
続け本発明を完成した。
すなわち、本発明は、有毒成分としてアルシン、ホスフ
イン、ジボランおよびセレン化水素の1種以上を含有す
るガスと、浄化剤とを接触させて当該ガスから有毒成分
を吸着除去する排ガスの浄化方法において、浄化剤とし
て(1)酸化第二銅、(2)二酸化マンガン、および
(3)酸化珪素、酸化アルミニウムおよび酸化亜鉛から
なる群から選ばれる少くとも1種の金属酸化物、の組成
物の成型体を用いることを特徴とする排ガスの浄化方法
である。
イン、ジボランおよびセレン化水素の1種以上を含有す
るガスと、浄化剤とを接触させて当該ガスから有毒成分
を吸着除去する排ガスの浄化方法において、浄化剤とし
て(1)酸化第二銅、(2)二酸化マンガン、および
(3)酸化珪素、酸化アルミニウムおよび酸化亜鉛から
なる群から選ばれる少くとも1種の金属酸化物、の組成
物の成型体を用いることを特徴とする排ガスの浄化方法
である。
本発明における浄化剤によれば単なる吸着や吸収と異な
り、有毒成分は浄化剤と反応して浄化剤に固定されるこ
とによつて排ガスから除去される。
り、有毒成分は浄化剤と反応して浄化剤に固定されるこ
とによつて排ガスから除去される。
またこの浄化剤は使用後の浄化剤が空気にふれ発熱する
ことはあつても、発火に到ることはなく、安全性は高
い。
ことはあつても、発火に到ることはなく、安全性は高
い。
さらにこの浄化剤は、使用温度が10℃以下のような低温
においても、ガス中に含有される有毒成分に対して十分
な除去能力を有する。
においても、ガス中に含有される有毒成分に対して十分
な除去能力を有する。
本発明は、窒素、水素、アルゴン、ヘリウム、空気など
に有毒成分として、アルシン、ホスフイン、ジボランお
よびセレン化水素の1種以上を含有するガスに適用され
る。
に有毒成分として、アルシン、ホスフイン、ジボランお
よびセレン化水素の1種以上を含有するガスに適用され
る。
本発明で使用する浄化剤は(1)酸化第二銅、(2)二
酸化マンガン、および(3)二酸化珪素、酸化アルミニ
ウムおよび酸化亜鉛からなる群から選ばれる少くとも一
種の金属酸化物、の組成物の成型体である。
酸化マンガン、および(3)二酸化珪素、酸化アルミニ
ウムおよび酸化亜鉛からなる群から選ばれる少くとも一
種の金属酸化物、の組成物の成型体である。
その組成は金属の原子比M/(M+Cu+Mn) で、通常は0.02〜0.7、好ましくは0.03〜0.55であり、
また、銅とマンガンの割合は、金属の原子比Cu/(Cu+M
n)で表わして、通常は0.1〜0.9の範囲とされ、好まし
くは0.2〜0.8の範囲とされる。金属の原子比M/(M+Cu
+Mn)が0.02よりも小さくなると成型することが困難と
なり、0.7よりも大きくなると浄化剤の単位量当りに対
する有毒成分の最大除去量、すなわち飽和浄化量が低下
する。また、金属の原子比Cu/(Cu+Mn)が0.1よりも小
さくなると、すなわち銅の割合が少くなると飽和浄化量
が低下し、一方0.9よりも大きくなると、すなわちマン
ガンの割合が少くなると低温時における浄化速度が低下
し、いずれも破過までの時間が短かくなり、負荷条件な
どによつては所定の浄化効率が得られなくなる惧れがあ
る。
また、銅とマンガンの割合は、金属の原子比Cu/(Cu+M
n)で表わして、通常は0.1〜0.9の範囲とされ、好まし
くは0.2〜0.8の範囲とされる。金属の原子比M/(M+Cu
+Mn)が0.02よりも小さくなると成型することが困難と
なり、0.7よりも大きくなると浄化剤の単位量当りに対
する有毒成分の最大除去量、すなわち飽和浄化量が低下
する。また、金属の原子比Cu/(Cu+Mn)が0.1よりも小
さくなると、すなわち銅の割合が少くなると飽和浄化量
が低下し、一方0.9よりも大きくなると、すなわちマン
ガンの割合が少くなると低温時における浄化速度が低下
し、いずれも破過までの時間が短かくなり、負荷条件な
どによつては所定の浄化効率が得られなくなる惧れがあ
る。
浄化剤の調製方法としては、種々の方法の適用が可能で
ある。
ある。
銅、又は亜鉛については、それぞれの硝酸塩、硫酸塩、
塩化物、有機酸塩などの金属塩に、苛性ソーダ、苛性カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリ
ウム、重炭酸カリウム、アンモニアなどのアルカリを加
えて酸化物の中間体を沈殿させ、得られた沈殿物を焼成
して得た酸化物をその他の金属酸化物と特定組成となる
ように混合し成型してもよいが、金属塩にアルカリを加
えて得られる沈殿物である水酸化物または塩基性炭酸塩
の段階でその他の金属酸化物と特定組成になるように混
合し、成型した状態で焼成することによつて酸化第二銅
または酸化亜鉛とすることが好ましい。その中でもアル
カリとして炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナト
リウムまたは重炭酸カリウムを用いて得られる塩基性炭
酸塩を用いることが最も好ましい。
塩化物、有機酸塩などの金属塩に、苛性ソーダ、苛性カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリ
ウム、重炭酸カリウム、アンモニアなどのアルカリを加
えて酸化物の中間体を沈殿させ、得られた沈殿物を焼成
して得た酸化物をその他の金属酸化物と特定組成となる
ように混合し成型してもよいが、金属塩にアルカリを加
えて得られる沈殿物である水酸化物または塩基性炭酸塩
の段階でその他の金属酸化物と特定組成になるように混
合し、成型した状態で焼成することによつて酸化第二銅
または酸化亜鉛とすることが好ましい。その中でもアル
カリとして炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナト
リウムまたは重炭酸カリウムを用いて得られる塩基性炭
酸塩を用いることが最も好ましい。
又、アルミニウムおよび珪素の酸化物としては例えばア
ルミナゾルおよびシリカゾルが用いられるが、これらは
アルミン酸ソーダや珪酸ソーダの水溶液を鉱酸で中和し
て生成するゾルから電気透析法で鉱酸のナトリウム塩を
除去する方法あるいはアルミン酸ソーダおよび珪酸ソー
ダの水溶液を陽イオン交換樹脂で処理する方法などによ
つて得ることができる。
ルミナゾルおよびシリカゾルが用いられるが、これらは
アルミン酸ソーダや珪酸ソーダの水溶液を鉱酸で中和し
て生成するゾルから電気透析法で鉱酸のナトリウム塩を
除去する方法あるいはアルミン酸ソーダおよび珪酸ソー
ダの水溶液を陽イオン交換樹脂で処理する方法などによ
つて得ることができる。
さらに、二酸化マンガンについては、例えば過マンガン
酸カリを硝酸中で分解する方法、硫酸マンガンを過マン
ガン酸カリで酸化する方法、不活性な二酸化マンガンを
熱濃硝酸で処理する方法など種々の方法を用いることが
できる。
酸カリを硝酸中で分解する方法、硫酸マンガンを過マン
ガン酸カリで酸化する方法、不活性な二酸化マンガンを
熱濃硝酸で処理する方法など種々の方法を用いることが
できる。
また、酸化第二銅、塩基性炭酸銅、二酸化マンガン、酸
化亜鉛、塩基性炭酸鉛、アルミナゾルおよびシリカゾル
などは種々の品種のものが市販されているので、これら
から適宜選択したものを利用してもよい。
化亜鉛、塩基性炭酸鉛、アルミナゾルおよびシリカゾル
などは種々の品種のものが市販されているので、これら
から適宜選択したものを利用してもよい。
本発明で用いる浄化剤は組成物をペレツトなどに成型し
たものを用いるか、あるいはこの成型物を適当な大きさ
に破砕するなどして用いる。
たものを用いるか、あるいはこの成型物を適当な大きさ
に破砕するなどして用いる。
成型する方法としては、乾式法あるいは湿式法を用いる
ことができる。また成型の際には必要に応じて、少量の
水、滑剤などを使用しても良い。
ことができる。また成型の際には必要に応じて、少量の
水、滑剤などを使用しても良い。
成型物の形状には特に制限はないが、球形、円柱形、お
よび筒形などが代表例として挙げられる。
よび筒形などが代表例として挙げられる。
成型物の大きさは、球形であれば直径1mm〜12mmの範囲
が良く、円柱形であれば直径1mm〜12mmで、高さは2mm〜
12mmの範囲が適当である。化学工学的に充填筒では筒径
の約1/10よりも小さい粒径とする必要があるとされてい
るので、その範囲であれば偏流などがなく好都合であ
る。本発明で用いる浄化剤の粒の密度は0.6〜1.5g/ml程
度とされ、また充填密度は0.4〜1.0g/ml程度のものが好
ましい。充填密度が0.4g/mlよりも小さい場合には、成
型物の強度が弱くなるばかりでなく、飽和浄化量が減少
することになる。また充填密度が1.0g/mlよりも大きい
場合には、低温における浄化速度が低下する惧れがあ
る。
が良く、円柱形であれば直径1mm〜12mmで、高さは2mm〜
12mmの範囲が適当である。化学工学的に充填筒では筒径
の約1/10よりも小さい粒径とする必要があるとされてい
るので、その範囲であれば偏流などがなく好都合であ
る。本発明で用いる浄化剤の粒の密度は0.6〜1.5g/ml程
度とされ、また充填密度は0.4〜1.0g/ml程度のものが好
ましい。充填密度が0.4g/mlよりも小さい場合には、成
型物の強度が弱くなるばかりでなく、飽和浄化量が減少
することになる。また充填密度が1.0g/mlよりも大きい
場合には、低温における浄化速度が低下する惧れがあ
る。
本発明で使用される浄化剤は浄化筒内に充填されて固定
床として用いられる。しかし移動床、流動床として用い
ることも可能である。有毒成分を含有するガス(以下被
処理ガスを記す)はこの浄化筒内に流され、浄化剤と接
触せしめられることにより、有毒成分である各種水素化
物系ガスが除去され、浄化される。
床として用いられる。しかし移動床、流動床として用い
ることも可能である。有毒成分を含有するガス(以下被
処理ガスを記す)はこの浄化筒内に流され、浄化剤と接
触せしめられることにより、有毒成分である各種水素化
物系ガスが除去され、浄化される。
本発明の浄化方法が適用される被処理ガス中の水素化物
系ガスの濃度およびガスの流速には特に制限はないが一
般に濃度が高いほど流速を小さくすることが好ましい。
実用上通常は水素化物系ガスの濃度が10%では、空筒線
速度は1cm/sec以下、1%では5cm/sec以下、0.1%では3
0cm/sec以下とすることが好ましい。
系ガスの濃度およびガスの流速には特に制限はないが一
般に濃度が高いほど流速を小さくすることが好ましい。
実用上通常は水素化物系ガスの濃度が10%では、空筒線
速度は1cm/sec以下、1%では5cm/sec以下、0.1%では3
0cm/sec以下とすることが好ましい。
本発明の浄化方法を適用しうる被処理ガスは、通常は乾
燥状態であるが、湿潤状態であつても、浄化筒内で結露
するほど湿つていなければ良い。
燥状態であるが、湿潤状態であつても、浄化筒内で結露
するほど湿つていなければ良い。
被処理ガスと浄化剤との接触温度(入口ガス温度)は通
常は−20〜100℃とされ、このような広範囲で優れた浄
化能力が得られるので特に加熱や冷却をする必要はな
い。
常は−20〜100℃とされ、このような広範囲で優れた浄
化能力が得られるので特に加熱や冷却をする必要はな
い。
被処理ガスの圧力は常圧、減圧、加圧のいずれでもよい
が、通常は20Kg/cm2abs以下であり、好ましくは0.001〜
10Kg/cm2absの範囲である。
が、通常は20Kg/cm2abs以下であり、好ましくは0.001〜
10Kg/cm2absの範囲である。
実施例1〜13 浄化剤に用いる各成分はそれぞれ次の方法で準備し浄化
剤を調製した。
剤を調製した。
塩基性炭酸銅;硫酸銅の20wt%水溶液に炭酸ソーダの20
wt%水溶液をpH9〜10になるまで加え、塩基性炭酸銅の
結晶を析出させた。この結晶を繰り返し過、洗浄し、
塩基性炭酸銅を得た。
wt%水溶液をpH9〜10になるまで加え、塩基性炭酸銅の
結晶を析出させた。この結晶を繰り返し過、洗浄し、
塩基性炭酸銅を得た。
二酸化マンガン;塩素酸バリウムの10wt%水溶液に硫酸
マンガン10wt%水溶液を化学量論量で混合した。沈殿し
た硫酸バリウムを過によつて除去した後、この溶液を
50℃で10時間蒸発させて粗二酸化マンガンを得た。この
粗二酸化マンガンを熱濃硝酸中で5時間攪拌した後、イ
オン交換水で洗浄し、別後、120℃で5時間乾燥して
活性二酸化マンガンを得た。
マンガン10wt%水溶液を化学量論量で混合した。沈殿し
た硫酸バリウムを過によつて除去した後、この溶液を
50℃で10時間蒸発させて粗二酸化マンガンを得た。この
粗二酸化マンガンを熱濃硝酸中で5時間攪拌した後、イ
オン交換水で洗浄し、別後、120℃で5時間乾燥して
活性二酸化マンガンを得た。
アルミナゾル;触媒化学工業(株)製のCataloid−AS−
2を用いた。
2を用いた。
シリカゾル;日産化学(株)製、スノーテツクスを用い
た。
た。
酸化亜鉛;硫酸亜鉛の20wt%水溶液に炭酸ソーダの20wt
%水溶液をpH9〜10になるまで加えて塩基性炭酸亜鉛の
結晶を析出させた。この結晶を過、洗浄し、塩基性炭
酸亜鉛を得た。
%水溶液をpH9〜10になるまで加えて塩基性炭酸亜鉛の
結晶を析出させた。この結晶を過、洗浄し、塩基性炭
酸亜鉛を得た。
このようにして準備した、(1)塩基性炭酸銅、(2)
二酸化マンガン、(3)アルミナゾル、シリカゾルおよ
び塩基性炭酸亜鉛をそれぞれ、所定の金属原子比M/(M
+Cu+Mn)およびCu/(Cu+Mn)となるように混合し、
ニーダーで混練した後、押出し成型し、次いで250℃で
2時間焼成し、銅および亜鉛の塩を酸化物とすることに
より、直径2mm、長さ3〜10mmのペレツト状で、充填密
度が0.6〜0.7g/mlの種々の浄化剤を調製した。
二酸化マンガン、(3)アルミナゾル、シリカゾルおよ
び塩基性炭酸亜鉛をそれぞれ、所定の金属原子比M/(M
+Cu+Mn)およびCu/(Cu+Mn)となるように混合し、
ニーダーで混練した後、押出し成型し、次いで250℃で
2時間焼成し、銅および亜鉛の塩を酸化物とすることに
より、直径2mm、長さ3〜10mmのペレツト状で、充填密
度が0.6〜0.7g/mlの種々の浄化剤を調製した。
得られた浄化剤のそれぞれについて、5℃に保たれたチ
ヤンバー内に設置した石英製の浄化筒(内径19mm、長さ
400mm)に浄化剤を充填(充填長200mm、充填容積56ml)
し、これに有毒成分としてマルシン、ホスフイン、ジボ
ラン又はセレン化水素を1%含有する水素又は窒素を10
0l/hr(空筒線速度10cm/sec)で流通させ、浄化筒出口
ガスをモニターし、破過までの時間を測定した。破過の
検知は水銀の冷原子吸光法を原理とする吸光光度計(日
本酸素(株)製、HD−1)によつて、有毒成分が明瞭に
確認しさらに濃度、すなわちアルシンでは25ppb、ホス
フインでは31ppb、ジボランでは27ppbをそれぞれの破過
基準点とした。またセレン化水素については上記の測定
器で基準が定められていないため、塩基性炭酸銅を変色
成分とする検知剤(検知感度50ppb)の変色によつて検
知した。
ヤンバー内に設置した石英製の浄化筒(内径19mm、長さ
400mm)に浄化剤を充填(充填長200mm、充填容積56ml)
し、これに有毒成分としてマルシン、ホスフイン、ジボ
ラン又はセレン化水素を1%含有する水素又は窒素を10
0l/hr(空筒線速度10cm/sec)で流通させ、浄化筒出口
ガスをモニターし、破過までの時間を測定した。破過の
検知は水銀の冷原子吸光法を原理とする吸光光度計(日
本酸素(株)製、HD−1)によつて、有毒成分が明瞭に
確認しさらに濃度、すなわちアルシンでは25ppb、ホス
フインでは31ppb、ジボランでは27ppbをそれぞれの破過
基準点とした。またセレン化水素については上記の測定
器で基準が定められていないため、塩基性炭酸銅を変色
成分とする検知剤(検知感度50ppb)の変色によつて検
知した。
実施例1〜13で得られた結果は第1表に示した通りであ
り、浄化剤とガスとの接触温度が5℃と低いにも拘ら
ず、長時間の浄化が可能であつた。
り、浄化剤とガスとの接触温度が5℃と低いにも拘ら
ず、長時間の浄化が可能であつた。
比較例1〜3 成分として二酸化マンガンを含有しない浄化剤(比較例
1〜2)および酸化第二銅を含有しない浄化剤(比較例
3)についてそれぞれ実施例でおこなつたと同様にし
て、ガスを流し、破過までの時間を測定した。その結果
は第1表に示した通りであり、いずれも実施例に対して
破過までの時間は著しく短かく、凡そ1/2程度であつ
た。
1〜2)および酸化第二銅を含有しない浄化剤(比較例
3)についてそれぞれ実施例でおこなつたと同様にし
て、ガスを流し、破過までの時間を測定した。その結果
は第1表に示した通りであり、いずれも実施例に対して
破過までの時間は著しく短かく、凡そ1/2程度であつ
た。
〔発明の効果〕 本発明の浄化方法は、ガス中に含有される有毒成分の除
去量が大きいばかりでなく、従来の方法では十分に処理
し得なかつた10℃以下のような低温においても優れた浄
化能力を有するので、冬季などの低温条件下においても
安心して用いることができる。
去量が大きいばかりでなく、従来の方法では十分に処理
し得なかつた10℃以下のような低温においても優れた浄
化能力を有するので、冬季などの低温条件下においても
安心して用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 20/06 B 7202−4G B01D 53/34 ZAB
Claims (1)
- 【請求項1】有毒成分としてアルシン、ホスフイン、ジ
ボランおよびセレン化水素の1種以上を含有するガス
と、浄化剤とを接触させて当該ガスから有毒成分を吸着
除去する排ガスの浄化方法において、浄化剤として
(1)酸化第二銅、(2)二酸化マンガン、および
(3)二酸化珪素、酸化アルミニウムおよび酸化亜鉛か
らなる群から選ばれる少くとも1種の金属酸化物、の組
成物の成型体を用いることを特徴とする排ガスの浄化方
法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62134932A JPH074506B2 (ja) | 1987-06-01 | 1987-06-01 | 排ガスの浄化方法 |
EP88304928A EP0294142B1 (en) | 1987-06-01 | 1988-05-31 | Method of cleaning exhaust gases |
DE8888304928T DE3869480D1 (de) | 1987-06-01 | 1988-05-31 | Verfahren zum reinigen von abgas. |
KR1019880006576A KR960003147B1 (ko) | 1987-06-01 | 1988-06-01 | 배기가스의 정화법 |
US07/200,886 US4996030A (en) | 1987-06-01 | 1988-06-01 | Method for cleaning exhaust gases |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62134932A JPH074506B2 (ja) | 1987-06-01 | 1987-06-01 | 排ガスの浄化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63302923A JPS63302923A (ja) | 1988-12-09 |
JPH074506B2 true JPH074506B2 (ja) | 1995-01-25 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62134932A Expired - Fee Related JPH074506B2 (ja) | 1987-06-01 | 1987-06-01 | 排ガスの浄化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH074506B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006181493A (ja) * | 2004-12-28 | 2006-07-13 | Japan Pionics Co Ltd | 排ガスの処理方法及び処理装置 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02126936A (ja) * | 1988-11-07 | 1990-05-15 | Chiyoda Corp | 水素化物系有毒ガスの吸着剤及びそれを用いる排ガスの浄化方法 |
JPH02139033A (ja) * | 1988-11-18 | 1990-05-29 | Chiyoda Corp | 有毒ガス吸着剤、その製造方法及びそれを用いる排ガスの浄化方法 |
FR3067265B1 (fr) * | 2017-06-13 | 2019-07-26 | IFP Energies Nouvelles | Procede de preparation de solides a partir d'un melange d'au moins une poudre de malachite et une poudre d'oxyde et utilisation de ces solides |
BR112020008315A2 (pt) * | 2017-11-03 | 2020-10-06 | Basf Corporation | composição adsorvente, métodos para preparar uma composição adsorvente e para adsorver um material arsênico |
-
1987
- 1987-06-01 JP JP62134932A patent/JPH074506B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006181493A (ja) * | 2004-12-28 | 2006-07-13 | Japan Pionics Co Ltd | 排ガスの処理方法及び処理装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63302923A (ja) | 1988-12-09 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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