JPH0741941Y2 - 転がり軸受 - Google Patents
転がり軸受Info
- Publication number
- JPH0741941Y2 JPH0741941Y2 JP1990085833U JP8583390U JPH0741941Y2 JP H0741941 Y2 JPH0741941 Y2 JP H0741941Y2 JP 1990085833 U JP1990085833 U JP 1990085833U JP 8583390 U JP8583390 U JP 8583390U JP H0741941 Y2 JPH0741941 Y2 JP H0741941Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cage
- outer ring
- bearing
- rolling bearing
- guide surface
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
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Description
【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、たとえばガスタービン主軸などの高速回転
する軸に用いられる転がり軸受に関する。
する軸に用いられる転がり軸受に関する。
従来の技術と考案の課題 高速回転する軸に用いられる転がり軸受は、従来、AISI
M50製内外両論および玉と、表面に銀メッキが施された
AMS（Aerospace Material Specification）4616（92wt
％Cu−3.2wt％Si−2.8wt％Zn−1.5wt％Fe）製保持器と
よりなるものが用いられていた。この軸受は、潤滑油の
供給の容易さや、保持器の振れ防止を考慮して、通常保
持器が外輪で案内されるようになっている。
M50製内外両論および玉と、表面に銀メッキが施された
AMS（Aerospace Material Specification）4616（92wt
％Cu−3.2wt％Si−2.8wt％Zn−1.5wt％Fe）製保持器と
よりなるものが用いられていた。この軸受は、潤滑油の
供給の容易さや、保持器の振れ防止を考慮して、通常保
持器が外輪で案内されるようになっている。
しかしながら、この軸受では、保持器の重量が大きくな
るので、外輪の保持器案内面との間の面圧が大きくなる
とともに、pV値が上昇して保持器と外輪の保持器案内面
間に焼付きが生じやすいという問題があった。また、保
持器および外輪が金属製であるので、保持器と外輪の保
持器案内面との間で油膜切れを起こしやすくなり、金属
どうしが凝集し、焼付きやすいという問題があった。
るので、外輪の保持器案内面との間の面圧が大きくなる
とともに、pV値が上昇して保持器と外輪の保持器案内面
間に焼付きが生じやすいという問題があった。また、保
持器および外輪が金属製であるので、保持器と外輪の保
持器案内面との間で油膜切れを起こしやすくなり、金属
どうしが凝集し、焼付きやすいという問題があった。
そこで、保持器として、４弗化エチレン樹脂で形成され
たものを使用したり、表面に４弗化エチレン樹脂がコー
ティングされたAMS 4616製のものを使用し、保持器と外
輪の保持器案内面との焼付きを防止した転がり軸受が考
えられた（実開昭63-11927号）。
たものを使用したり、表面に４弗化エチレン樹脂がコー
ティングされたAMS 4616製のものを使用し、保持器と外
輪の保持器案内面との焼付きを防止した転がり軸受が考
えられた（実開昭63-11927号）。
しかしながら、タービン主軸などでは雰囲気温度がかな
り高温になるため、この転がり軸受では、４弗化エチレ
ン樹脂の耐熱性が不足し、焼付き防止効果が短期間で消
滅するという問題がある。
り高温になるため、この転がり軸受では、４弗化エチレ
ン樹脂の耐熱性が不足し、焼付き防止効果が短期間で消
滅するという問題がある。
この考案の目的は、上記問題を解決した転がり軸受を提
供することにある。
供することにある。
課題を解決するための手段 この考案による転がり軸受は、 耐食材料製内外両輪と、セラミックス製転動体と、保持
器とよりなる転がり軸受において、 保持器が引張強さ20〜60kgf/mm2のアルミニウム合金で
形成されるとともに、保持器の表面に陽極酸化皮膜が形
成され、さらに保持器が外輪に案内されるようになされ
ているものである。
器とよりなる転がり軸受において、 保持器が引張強さ20〜60kgf/mm2のアルミニウム合金で
形成されるとともに、保持器の表面に陽極酸化皮膜が形
成され、さらに保持器が外輪に案内されるようになされ
ているものである。
作用 アルミニウム合金の比重はAMS 4616合金の約35％程度で
あるので、保持器がアルミニウム合金製であると、保持
器の重量が従来のAMS 4616製保持器に比べて極めて小さ
くなり、保持器と外輪の保持器案内面との間の面圧が低
くなるとともに、pV値が下がる。また、保持器の表面に
非金属である陽極酸化皮膜が形成されているので、保持
器と外輪の保持器案内面との間の油膜切れが起こりにく
くなる。しかも、保持器の表面に陽極酸化皮膜が形成さ
れているので、外輪との摺動による摩耗が防止される。
また、保持器が引張強さ20〜60kgf/mm2のアルミニウム
合金で形成されているので、回転により保持器に加わる
遠心力に対する強度が十分なものになる。しかも、保持
器が外輪に案内されるようになされているので、回転に
より保持器に加わる遠心力を抑制することができる。ま
た、陽極酸化皮膜が耐熱性を有しているので、高温雰囲
気でこの軸受を使用した場合にも、陽極酸化皮膜による
効果が長期間にわたって維持される。
あるので、保持器がアルミニウム合金製であると、保持
器の重量が従来のAMS 4616製保持器に比べて極めて小さ
くなり、保持器と外輪の保持器案内面との間の面圧が低
くなるとともに、pV値が下がる。また、保持器の表面に
非金属である陽極酸化皮膜が形成されているので、保持
器と外輪の保持器案内面との間の油膜切れが起こりにく
くなる。しかも、保持器の表面に陽極酸化皮膜が形成さ
れているので、外輪との摺動による摩耗が防止される。
また、保持器が引張強さ20〜60kgf/mm2のアルミニウム
合金で形成されているので、回転により保持器に加わる
遠心力に対する強度が十分なものになる。しかも、保持
器が外輪に案内されるようになされているので、回転に
より保持器に加わる遠心力を抑制することができる。ま
た、陽極酸化皮膜が耐熱性を有しているので、高温雰囲
気でこの軸受を使用した場合にも、陽極酸化皮膜による
効果が長期間にわたって維持される。
実施例 以下、この考案を玉軸受に適用した場合の１実施例を、
図面を参照して説明する。
図面を参照して説明する。
第１図は玉軸受の内外両輪、玉、および保持器を示し、
第２図は外輪と保持器との部分を拡大して示す。
第２図は外輪と保持器との部分を拡大して示す。
第１図において、玉軸受は、たとえば耐食性を有するAI
SI M50製内外両輪（１）（２）と、たとえばSi3N4など
のセラミックス（耐食材料）製玉（３）と、外輪（２）
に案内されるアルミニウム合金製もみ抜き保持器（４）
とよりなる。外輪（２）の保持器案内面（2a）には、セ
ラミックコーティング処理が施されて、たとえばSi3N4
などのセラミックス製耐熱性硬質皮膜（硬質層）（５）
が形成されている。保持器（４）は、引張強さが20〜60
kgf/mm2程度のアルミニウム合金で形成されている。こ
れは、回転によって保持器に加わる遠心力に対する強度
を十分なものにするためである。保持器（４）の表面に
は、しゅう酸陽極酸化処理が施されて陽極酸化皮膜
（６）が形成されている。この陽極酸化皮膜（６）は硬
質皮膜であって、耐熱性硬質皮膜（５）と同程度の硬さ
を有しているのがよい。
SI M50製内外両輪（１）（２）と、たとえばSi3N4など
のセラミックス（耐食材料）製玉（３）と、外輪（２）
に案内されるアルミニウム合金製もみ抜き保持器（４）
とよりなる。外輪（２）の保持器案内面（2a）には、セ
ラミックコーティング処理が施されて、たとえばSi3N4
などのセラミックス製耐熱性硬質皮膜（硬質層）（５）
が形成されている。保持器（４）は、引張強さが20〜60
kgf/mm2程度のアルミニウム合金で形成されている。こ
れは、回転によって保持器に加わる遠心力に対する強度
を十分なものにするためである。保持器（４）の表面に
は、しゅう酸陽極酸化処理が施されて陽極酸化皮膜
（６）が形成されている。この陽極酸化皮膜（６）は硬
質皮膜であって、耐熱性硬質皮膜（５）と同程度の硬さ
を有しているのがよい。
この玉軸受は、ジェット潤滑によって、たとえばタービ
ン油などの潤滑油が供給される。セラミックス製耐熱性
硬質皮膜（５）の表面は多孔質となっているので、この
皮膜（５）中に潤滑油が保持される。
ン油などの潤滑油が供給される。セラミックス製耐熱性
硬質皮膜（５）の表面は多孔質となっているので、この
皮膜（５）中に潤滑油が保持される。
この玉軸受によれば、保持器（４）がアルミニウム合金
製であるので、その重量が小さくなり、保持器（４）と
外輪（２）の保持器案内面（2a）との間の面圧が低くな
るとともに、pV値が下がる。また、外輪（２）の保持器
案内面（2a）にセラミックス製耐熱性硬質皮膜（５）が
形成されているとともに、保持器（４）の表面に陽極酸
化皮膜（６）が形成されており、しかも皮膜（５）中に
潤滑油が保持されているので、保持器（４）と外輪
（２）の保持器案内面（2a）間の油膜切れが起こりにく
くなる。したがって、外輪（２）と保持器（４）との焼
付きが起こりにくくなる。しかも、外輪（２）の保持器
案内面（2a）にセラミックス製耐熱性硬質皮膜（５）が
形成され、保持器（４）の表面に陽極酸化皮膜（６）が
形成されているので、両者の摺動による摩耗が防止され
る。また、硬質皮膜（５）および陽極酸化皮膜（６）が
耐熱性を有しているので、高温雰囲気でこの軸受を使用
した場合にも、両者による効果が長期間にわたって維持
される。さらに、保持器（４）をもみ抜き型とすること
により、軸方向左右のバランスが良好となり、高速回転
時の保持器（４）の振れ回りを防止できる。
製であるので、その重量が小さくなり、保持器（４）と
外輪（２）の保持器案内面（2a）との間の面圧が低くな
るとともに、pV値が下がる。また、外輪（２）の保持器
案内面（2a）にセラミックス製耐熱性硬質皮膜（５）が
形成されているとともに、保持器（４）の表面に陽極酸
化皮膜（６）が形成されており、しかも皮膜（５）中に
潤滑油が保持されているので、保持器（４）と外輪
（２）の保持器案内面（2a）間の油膜切れが起こりにく
くなる。したがって、外輪（２）と保持器（４）との焼
付きが起こりにくくなる。しかも、外輪（２）の保持器
案内面（2a）にセラミックス製耐熱性硬質皮膜（５）が
形成され、保持器（４）の表面に陽極酸化皮膜（６）が
形成されているので、両者の摺動による摩耗が防止され
る。また、硬質皮膜（５）および陽極酸化皮膜（６）が
耐熱性を有しているので、高温雰囲気でこの軸受を使用
した場合にも、両者による効果が長期間にわたって維持
される。さらに、保持器（４）をもみ抜き型とすること
により、軸方向左右のバランスが良好となり、高速回転
時の保持器（４）の振れ回りを防止できる。
また、玉（３）がセラミックス製であるので、耐熱性お
よび高速回転性が優れているとともに、トルクが低くな
る。
よび高速回転性が優れているとともに、トルクが低くな
る。
上記実施例においては、外輪（２）がAISI M50で形成さ
れ、その保持器案内面（2a）にセラミックス製耐熱性硬
質皮膜（５）が形成されているが、外輪（２）全体をセ
ラミックスで形成してもよい。また、内輪（１）もセラ
ミックスで形成してもよい。さらに、保持器（４）の形
状ももみ抜き型に限らず、打ち抜き型なども適用可能で
ある。
れ、その保持器案内面（2a）にセラミックス製耐熱性硬
質皮膜（５）が形成されているが、外輪（２）全体をセ
ラミックスで形成してもよい。また、内輪（１）もセラ
ミックスで形成してもよい。さらに、保持器（４）の形
状ももみ抜き型に限らず、打ち抜き型なども適用可能で
ある。
考案の効果 この考案の転がり軸受によれば、保持器と外輪の保持器
案内面との間の面圧が低くなるとともに、pV値が下が
り、しかも保持器と外輪の保持器案内面との間の油膜切
れが起こりにくくなるので、外輪と保持器の焼付きを防
止できる。また、保持器と外輪との摺動による保持器の
磨耗が防止される。また、陽極酸化皮膜が耐熱性を有し
ているので、高温雰囲気でこの軸受を使用した場合に
も、陽極酸化皮膜による効果が長期間にわたって維持さ
れる。さらに、保持器が引張強さ20〜60kgf/mm2のアル
ミニウム合金で形成されているので、回転により保持器
に加わる遠心力に対する保持器の強度が十分なものにな
るとともに、セラミックス製の転動体と組み合わせるこ
とにより保持器への負荷を極力小さくし、かつ保持器が
外輪に案内されるようになされているので、回転により
保持器に加わる遠心力を抑制することができる。したが
って、回転により保持器に遠心力が加わった場合にも、
保持器の変形、破損等を防止することができる。
案内面との間の面圧が低くなるとともに、pV値が下が
り、しかも保持器と外輪の保持器案内面との間の油膜切
れが起こりにくくなるので、外輪と保持器の焼付きを防
止できる。また、保持器と外輪との摺動による保持器の
磨耗が防止される。また、陽極酸化皮膜が耐熱性を有し
ているので、高温雰囲気でこの軸受を使用した場合に
も、陽極酸化皮膜による効果が長期間にわたって維持さ
れる。さらに、保持器が引張強さ20〜60kgf/mm2のアル
ミニウム合金で形成されているので、回転により保持器
に加わる遠心力に対する保持器の強度が十分なものにな
るとともに、セラミックス製の転動体と組み合わせるこ
とにより保持器への負荷を極力小さくし、かつ保持器が
外輪に案内されるようになされているので、回転により
保持器に加わる遠心力を抑制することができる。したが
って、回転により保持器に遠心力が加わった場合にも、
保持器の変形、破損等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】 第１図はこの考案の１実施例を示す断面図、第２図は第
１図の部分拡大図である。 （１）……内輪、（２）……外輪、（2a）……保持器案
内面、（３）……玉、（４）……保持器、（６）……陽
極酸化皮膜。
１図の部分拡大図である。 （１）……内輪、（２）……外輪、（2a）……保持器案
内面、（３）……玉、（４）……保持器、（６）……陽
極酸化皮膜。
Claims (1)
- 【請求項１】耐食材料製内外両輪と、セラミックス製転
動体と、保持器とよりなる転がり軸受において、 保持器が引張強さ20〜60kgf/mm2のアルミニウム合金で
形成されるとともに、保持器の表面に陽極酸化皮膜が形
成され、さらに保持器が外輪に案内されるようになされ
ている転がり軸受。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1990085833U JPH0741941Y2 (ja) | 1990-08-13 | 1990-08-13 | 転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1990085833U JPH0741941Y2 (ja) | 1990-08-13 | 1990-08-13 | 転がり軸受 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0442919U JPH0442919U (ja) | 1992-04-13 |
| JPH0741941Y2 true JPH0741941Y2 (ja) | 1995-09-27 |
Family
ID=31635164
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1990085833U Expired - Fee Related JPH0741941Y2 (ja) | 1990-08-13 | 1990-08-13 | 転がり軸受 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0741941Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000227077A (ja) * | 1999-02-04 | 2000-08-15 | Sanden Corp | スクロール型圧縮機 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60208626A (ja) * | 1984-03-30 | 1985-10-21 | Koyo Seiko Co Ltd | 腐食環境下で使用する回転部材支持装置 |
| JPH0134976Y2 (ja) * | 1984-10-18 | 1989-10-25 |
-
1990
- 1990-08-13 JP JP1990085833U patent/JPH0741941Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0442919U (ja) | 1992-04-13 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |