JPH0737864U - 自動車のキャブサスペンション用ショックアブソーバ - Google Patents
自動車のキャブサスペンション用ショックアブソーバInfo
- Publication number
- JPH0737864U JPH0737864U JP6915093U JP6915093U JPH0737864U JP H0737864 U JPH0737864 U JP H0737864U JP 6915093 U JP6915093 U JP 6915093U JP 6915093 U JP6915093 U JP 6915093U JP H0737864 U JPH0737864 U JP H0737864U
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- shock absorber
- valve
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 悪路などで自動車が極低速走行に供される場
合に懸念されるキャブのバウンシングモードの振動を効
果的に抑制しつつ、通常の走行時におけるキャブへの振
動の伝達を軽減して運転席の乗心地を改善する。 【構成】 フレームとキャブ1を結合するショックアブ
ソーバ4に設けたピストン11で隔成された一対の油室
12、13を連通させる通路21にバルブ23を設け
る。バルブ23を駆動するアクチュエータ26を設ける
とともに、車速に基づいてアクチュエータ26を介して
バルブ23を作動させて前記通路21の開度を可変制御
する車速センサ29を設けたことにより、車速に応答し
てショックアブソーバ4の減衰力を自動的に変化させる
ようにした。
合に懸念されるキャブのバウンシングモードの振動を効
果的に抑制しつつ、通常の走行時におけるキャブへの振
動の伝達を軽減して運転席の乗心地を改善する。 【構成】 フレームとキャブ1を結合するショックアブ
ソーバ4に設けたピストン11で隔成された一対の油室
12、13を連通させる通路21にバルブ23を設け
る。バルブ23を駆動するアクチュエータ26を設ける
とともに、車速に基づいてアクチュエータ26を介して
バルブ23を作動させて前記通路21の開度を可変制御
する車速センサ29を設けたことにより、車速に応答し
てショックアブソーバ4の減衰力を自動的に変化させる
ようにした。
Description
【0001】
本考案は自動車のキャブサスペンション用ショックアブソーバに係り、詳しく は、自動車のフレームにスプリングを介して搭載されたキャブの振動を抑制する に適したキャブサスペンション用のショックアブソーバに関するものである。
【0002】
キャブオーバ形トラックなどの自動車において、近年ではフレームにスプリン グおよびショックアブソーバを介してキャブを搭載して運転席の居住性を高くす ることが多い。このようにフレームにスプリングおよびショックアブソーバを介 してキャブを搭載した場合は、フレームからキャブに伝達される振動を軽減でき るとともに、キャブの振動を抑制できる利点がある。
【0003】 しかしながら、例えばダンプ車のように造成地あるいは凹凸の大きな路面を極 低速で操向する自動車においては、車速と路面入力によりバウンシングモードの 振動(周波数が0.5〜3Hz程度のゆっくりした振動をいう。以下同じ)が発 生してキャブの上下動が大きくなることがあった。
【0004】 すなわち、従来では車軸の懸架装置に使用されているショックアブソーバをキ ャブサスペンション用ショックアブソーバに転用していたために、キャブの振動 の抑制効果を高くすべくショックアブソーバの減衰力を大きくした場合は、いわ ゆるゴツゴツ感が増加して居住性が悪化するという不具合があった。なお、この ようなゴツゴツ感を解消すべくショックアブソーバの減衰力を小さくした場合は 、造成地あるいは凹凸の大きな路面での極低速走行時にバウンシングモードの振 動が発生してキャブが上下に大きく振動してしまうという不具合があった。
【0005】 従って、従来のように車軸の懸架装置に用いられているショックアブソーバを キャブサスペンション用に転用した場合は、キャブの居住性を改善するにも限界 があった。
【0006】
本考案は上記実情に鑑みてなされたものであり、悪路などで自動車が極低速走 行に供される場合に懸念されるキャブのバウンシングモードの振動を抑制しつつ 、通常の走行時における運転席の乗心地を改善できるキャブサスペンション用の ショックアブソーバを提供することを課題としている。
【0007】
上記課題を解決するために本考案は、フレームとキャブを結合するショックア ブソーバに設けたピストンで隔成された一対の油室を連通させる通路にバルブを 設けている。また、該バルブを駆動するアクチュエータを設けるとともに、車速 に基づいて前記アクチュエータを介してバルブを作動させて前記通路の開度を可 変制御する車速センサを設けたことを特徴としている。
【0008】
スプリングの撓みによってフレームに対してキャブが昇降移動すると、ピスト ンが移動し、ピストンで隔成された一対の油室の間に圧力差が生じる。このよう にして圧力差が生じると、高圧側の油室の作動油がピストンに設けた通路を通っ て他方の油室に流入する。そして、このようにして通路を通る作動油の流動抵抗 により減衰作用が行なわれる。
【0009】 ところで、車速センサで検出した車速が予め定めた値より低い場合は、アクチ ュエータによりバルブの開度が小さくされ、車速が高くなるとバルブの開度が大 きくされる。従って、自動車が低速で走行に供されているとき、つまり、キャブ に伝達される振動の周波数が低いときは通路の開度が小さくなるので高減衰力が 得られ、これによりキャブのバウンシングモードの振動が抑制される。
【0010】 しかしながら、車速センサによって検出された車速が予め定めた値より高くな った場合は、車速センサからの信号によってアクチュエータがバルブの開度を大 きくして通路の抵抗を小さくする。すると、ショックアブソーバの減衰力が小さ くなるために、ショックアブソーバを経てフレームからキャブに伝達される振動 が低減されていわゆるゴツゴツ感が抑制される。
【0011】 従って、車速が高い場合における減衰力を小さくしてゴツゴツ感を抑制するよ うにした場合においても、車速が低下した場合は減衰力が増大補正されるために キャブのバウンシングモードの振動が抑制され、運転席の乗心地が改善される。
【0012】
以下に本考案の実施例を図に基づいて詳細に説明する。図1は本考案に係る自 動車のキャブサスペンション用ショックアブソーバの一実施例を示す断面図、図 2は本考案に係るショックアブソーバの取付状態を例示する自動車の概略側面図 、図3は図1に示したバルブの断面図である。
【0013】 これらの図において、キャブ1をフレーム2にスプリング3を介して搭載する ことにより、フレーム1からキャブ2に伝達される振動を抑制するようにしてい る。また、フレーム1とキャブ2をショックアブソーバ4を介して結合すること により、キャブ2の振動を抑制して運転席の居住性を高くするようにしている。
【0014】 前記ショックアブソーバ4のアウタチューブ5の外面に固定したフランジ6を 、フレーム2に固定したブラケット7の間にラバークッション8を介して挟み込 み保持させている。また、アウタチューブ5の内側にインナチューブ9を設けて 両チューブ5、9の間にガス室10を形成するとともに、インナチューブ9にピ ストン10を摺動自在に取り付けることにより、このインナチューブ9内を上部 油室12と下部油室13に隔成している。
【0015】 上記のようにインナチューブ9内を上部油室12と下部油室13に隔成するピ ストン11には大径の連通路14と小径の連通路15を設けている。そして、大 径の連通路14の上面に逆止弁16を取り付けるとともに、小径の連通路15の 下端に逆止弁17を取り付けることにより、ピストン11が図中下方に移動する 時は大径の連通路14のみが開かれ、ピストン11が上方に移動する時は小径の 連通路15のみが開かれるようにしている。
【0016】 また、ピストンロッド18の下端をピストン11にピストンナット19で締付 固定するとともに、ピストンロッド18の上端をキャブ1にラバークッション2 0を介して結合することにより、フレーム2に対してキャブ1が相対運動すると 、インナチューブ5内でピストン11が昇降移動するようにしている。
【0017】 このようにキャブ1をピストン11に結合するピストンロッド18を中空材で 構成し、このピストンロッド18に形成された補助通路21の下端を下部油室1 3に連通保持させるとともに、補助通路21と上部油室12を連通させる開口2 2をピストンロッド18の中間部に設けている。そして、筒状のバルブ23を補 助通路21に回転可能に嵌合保持させたうえで、バルブ23に設けたポート24 、25を前記開口22に切換対向させると、補助通路21による上部油室12と 下部油室13の連通面積が変化するようにしている。
【0018】 また、上記ピストンロッド18の上端部にアクチュエータ26をナット27で 締付固定し、このアクチュエータ26の出力軸と前記バルブ23をシャフト28 を介して結合している。アクチュエータ26は、例えばサーボモータで構成され ており、車速センサ29の出力が供給されるコントローラ30で制御される。
【0019】 コントローラ30は、車速センサ29で検出された車速が例えば15km/h より高い時は図3に示したようにポート24が開口20に重合する位置にバルブ 23を回動保持させて補助通路21による連通面積を大きくするが、車速センサ 29で検出された車速が15km/hより低い極低速走行時には小径のポート2 5のみが開口20に重合するようにバルブ23を図3中時計廻りに回動させて補 助通路21による連通面積を減少させるようにアクチュエータ26を制御する。
【0020】 以上のように構成された自動車のキャブサスペンション用ショックアブソーバ において、スプリング3の撓みによってフレーム2に対してキャブ1が昇降移動 すると、インナチューブ5に嵌装したピストン11が上下方向に移動する。する と、ピストン11によって隔成されている上部油室12と下部油室13の間に圧 力差が生じる。
【0021】 すなわち、キャブ1がフレーム2に対して上昇移動しようとするときは、上部 油室12の圧力が下部油室13の圧力よりも高くなるために、上部油室12の作 動油が連通路15および補助通路21を通って下部油室13に流れる。逆に、キ ャブ1がフレーム2に対して下降移動しようとするときは、上部油室12の圧力 が下部油室13の圧力よりも低くなるために、下部油室13作動油が連通路14 および補助通路21を通って上部油室12に流れ、このときにおける作動油の流 動抵抗により減衰作用が行なわれる。
【0022】 また、自動車が通常の状態で運転されているときは補助通路21による連通面 積が大きくなるが、車速が例えば15km/hより低くなるとバルブ23の開度 が小さくなって補助通路21による連通面積が小さくなる。従って、通常の走行 時におけるフレーム2からキャブ1に伝達される振動を低減してゴツゴツ感を抑 制すべくショックアブソーバ4の減衰力を小さくしている場合においても、自動 車が極低速走行に供されると一対の油室12、13の連通面積が減少制御されて ショックアブソーバ4の減衰力が自動的に増大補正されるために、極低速走行時 に懸念されるキャブ1のバウンシングモードでの振動が抑制される。
【0023】 換言すれば、従来の車軸懸架用ショックアブソーバにおいては、通常の走行状 態での減衰力を小さくしてゴツゴツ感を解消しようとすると、極低速走行時の減 衰力も小さくなってしまうためにキャブのバウンシングモードでの振動を充分に 抑制することが困難である。なお、このようなキャブのバウンシングモードの振 動を抑制すべくショックアブソーバの減衰力を大きくすると、フレームからショ ックアブソーバを介してキャブに振動が伝達され易くなるためにゴツゴツ感を回 避することが困難になるという欠点があった。
【0024】 しかしながら、本考案のように車速に応答して上部油室12と下部油室13の 連通面積を変化させるようにした場合は、通常走行時における減衰力の増加をも たらすことなく極低速走行時の減衰力を増大補正できるために、ゴツゴツ感を抑 制しつつ、極低速走行時に懸念されるキャブのバウンシングモードの振動を効果 的に抑制することができる。
【0025】 なお、実施例では大径の連通路14と小径の連通路15を設けてショックアブ ソーバ4の伸び時と縮み時の減衰力を変化させるようにしているが、両方向の減 衰力を同一にすることもできる。また、実施例では連通路14、15の他に補助 通路21を設け、この補助通路21の開度を変化させて減衰力を変化させるよう にしているが、連通路14、15の開度を直接的に変化させて減衰力を可変制御 することもできる。
【0026】 さらに、実施例では補助通路21の開度を増減制御して減衰力を変化させるよ うにしているが、補助通路21を開閉して減衰力を変化させることもできる。さ らにまた、実施例ではアウタチューブ5の内側にインナチューブ9を設けて両チ ューブ5、9の間にガス室10を形成するとともに、このガス室10と下部油室 13をベースバルブ31を設けたツインチューブ式のガス入ショックアブソーバ に本考案を適用しているが、モノチューブ式ガス入りショックアブソーバあるい はツインチューブ式ショックアブソーバに本考案を適用することもできる。
【0027】 なお、実施例に示したようにキャブ1をフレーム2に懸架するスプリング3を コイルスプリングで構成した場合は、キャブ1の自立性を高くできるためにフレ ーム2とキャブ1の結合機構を簡略化できるが、振動の遮断機能に優れたエアス プリングを用いてキャブ1をフレーム2に搭載してキャブ1の居住性をより高く することもできる。
【0028】
以上の説明から明らかなように本考案に係るショックアブソーバによれば、自 動車の走行速度に応じてショックアブソーバの減衰力を自動的に変化させるよう にしているために、通常走行時におけるゴツゴツ感を抑制しつつ、造成地あるい は凹凸が大きな路面などでの極低速走行時に懸念されるキャブのバウンシングモ ードの振動を効果的に抑制することができる。
【図1】本考案に係る自動車のキャブサスペンション用
ショックアブソーバの一実施例を示す断面図である。
ショックアブソーバの一実施例を示す断面図である。
【図2】本考案に係るショックアブソーバの取付状態を
例示する自動車の概略側面図である。
例示する自動車の概略側面図である。
【図3】図1に示したバルブの断面図である。
1 キャブ 2 フレーム 3 スプリング 4 ショックアブソーバ 5 アウタチューブ 6 フランジ 7 ブラケット 8 ラバークッション 9 インナチューブ 10 ガス室 11 ピストン 12 上部油室 13 下部油室 14、15 連通路 16、17 逆止弁 18 ピストンロッド 19 ピストンナット 20 ラバークッション 21 補助通路 22 開口 23 バルブ 24、25 ポート 26 アクチュエータ 27 ナット 29 車速センサ 30 コントローラ 31 ベースバルブ
Claims (1)
- 【請求項1】 スプリングおよびショックアブソーバを
介してキャブをフレームに搭載した自動車において、前
記ショックアブソーバに設けたピストンで隔成された一
対の油室を連通させる通路と、該通路に設けたバルブ
と、該バルブを駆動するアクチュエータと、車速に基づ
いて前記アクチュエータを介してバルブを作動させて前
記通路の開度を可変制御する車速センサを備えてなる自
動車のキャブサスペンション用ショックアブソーバ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6915093U JPH0737864U (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 自動車のキャブサスペンション用ショックアブソーバ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6915093U JPH0737864U (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 自動車のキャブサスペンション用ショックアブソーバ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0737864U true JPH0737864U (ja) | 1995-07-14 |
Family
ID=13394357
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6915093U Pending JPH0737864U (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 自動車のキャブサスペンション用ショックアブソーバ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0737864U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110843637A (zh) * | 2019-12-21 | 2020-02-28 | 广州百靓科技有限公司 | 一种可以升降到平地的载货汽车 |
-
1993
- 1993-12-24 JP JP6915093U patent/JPH0737864U/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110843637A (zh) * | 2019-12-21 | 2020-02-28 | 广州百靓科技有限公司 | 一种可以升降到平地的载货汽车 |
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