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JP2002370515A - サスペンション装置 - Google Patents

サスペンション装置

Info

Publication number
JP2002370515A
JP2002370515A JP2001181214A JP2001181214A JP2002370515A JP 2002370515 A JP2002370515 A JP 2002370515A JP 2001181214 A JP2001181214 A JP 2001181214A JP 2001181214 A JP2001181214 A JP 2001181214A JP 2002370515 A JP2002370515 A JP 2002370515A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spring
cylinder
suspension
oil
suspension device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001181214A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadashi Jo
忠 城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kayaba Industry Co Ltd filed Critical Kayaba Industry Co Ltd
Priority to JP2001181214A priority Critical patent/JP2002370515A/ja
Publication of JP2002370515A publication Critical patent/JP2002370515A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Axle Suspensions And Sidecars For Cycles (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ばね力の利用によりピッチングやローリング
を抑制可能にし、これを簡単かつローコストな構成によ
って実現可能にする。 【解決手段】 相対向する一対の車輪と車体との間に設
けた前後または左右一対の第1、第2のダンパC、D
と、各ダンパC、Dに伸縮自在に取り付けた第1、第2
の油圧ジャッキJ1、J2と、各油圧ジャッキJ1、J
2と車体との間に介装した第1、第2の懸架ばね11
a、11bと、各油圧ジャッキJ1、J2の油室9、1
6同士を連通する油路18と、油路18の途中に設けた
絞り手段19とからなり、上記第1、第2の油圧ジャッ
キJ1、J2は一方が収縮する時、他方が伸長するよう
に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二輪車、四輪車等
のサスペンション装置に関し、特に、ピッチングやロー
リングを抑制して乗心地を改善するのに適するサスペン
ション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】四輪車の車体姿勢制御用サスペンション
装置として、従来からスタビライザーを使用したもの、
あるいはショックアブソーバを使用したものなどが開発
されている。
【0003】これらのうち、車体のロールを抑制する最
も一般な方法は、スタビライザーを使用する方法であ
り、この場合は左輪および右輪近傍に両端が保持され、
左輪および右輪の上下変化を棒のねじりに置換して、こ
のねじり力でロールを抑制するものである。
【0004】同様に、ロールを抑制する制御技術として
は、左輪および右輪近傍のトレーリングアーム等に起立
するショックアブソーバの減衰力を制御したり、ばね要
素を含めて力を制御するエアーショック型ショックアブ
ソーバやハイドロニューマチックショックアブソーバを
利用したいわゆるセミアクティブシステム、アクティブ
システムが存在する。
【0005】スタビライザーを利用したサスペンション
装置は、振動の同位相差動には作用しないので、ロール
防止に適した機構であり、さらに、このスタビライザー
は普通コの字型に成形された一体軸であるので、構造が
簡単で経済的である利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のスタビライザーを利用したサスペンション装
置にあっては、同位置以外ではねじりが発生して、この
ねじり力が懸架ばね特性に加算され、この結果、適正乗
車感を確保するためには、スタビライザーの影響を少な
くする必要が生じ、逆にロールを抑制するレベルを低く
せざるを得ない。
【0007】さらにピッチングに対しては、ロール抑制
と同様の軸構成を採用することが自動車の構造から困難
であり、スタビライザーを利用したピッチング制御は実
現されていないという問題がある。
【0008】一方、エアーショック型ショックアブソー
バやハイドロニューマチックショックアブソーバを利用
したセミアクティブシステムやアクティブシステムは、
ロールやピッチングの抑制制御が可能であるが、システ
ムを構成する機器として、例えば、制御のためのコント
ローラ、車体の姿勢を検出するセンサ、力を発生させる
動力源、力を作用させるアクチュエータとしてのショッ
クアブソーバが必要となり、その結果、構造が複雑で、
各部材の搭載スペースを確保する必要があり、組付性が
悪く、経済的に不利でもある。
【0009】このため、このシステムを利用する車両は
高価な車両のみであり、普及タイプの自動車への適用に
は向いていないという問題がある。
【0010】そこで、本発明の目的は、減衰力制御によ
りピッチングやローリングを抑制するのではなく、ばね
力の利用によりピッチングやローリングの抑制を可能に
し、これを簡単かつローコストな構成によって実現でき
るサスペンション装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にかかるサスペンション装置は、相対向する
一対の車輪と車体との間に設けた前後または左右の一対
の第1、第2のダンパと、各ダンパに伸縮自在に取り付
けた第1、第2の油圧ジャッキと、各油圧ジャッキと車
体との間に介装した第1、第2の懸架ばねと、各油圧ジ
ャッキの油室同士を連通する油路と、油路の途中に設け
た絞り手段とからなり、上記第1、第2の油圧ジャッキ
は一方が収縮する時、他方が伸長するように構成された
ことを特徴とするものである。
【0012】この場合、相対向する一対の車輪が前輪側
の一方と後輪側の一方、前輪側の左右輪、または後輪の
左右輪としてもよい。
【0013】同じく、第1の油圧ジャッキは車体側から
の荷重により収縮する第1の油室を有し、第2の油圧ジ
ャッキは第2の懸架ばねの付勢力で膨張する第2の油室
を有して、第1、第2の油室同士を油路で連通させても
よい。
【0014】さらに、第1の油圧ジャッキはダンパシリ
ンダに設けた第1のシリンダと、第1のシリンダ内に上
下移動自社に挿入されて第1の懸架ばねを担持する第1
のばね受けと、第1のシリンダと第1のばね受けとで画
成された第1の油室と、第1の油室内に第1の懸架ばね
と対向して配設した第1の復帰ばねとからなり、第2の
油圧ジャッキはダンパシリンダの外周に設けた環状の隔
壁部材と、隔壁部材の外周に上下移動自在に摺接する第
2のシリンダと、隔壁部材と第2のシリンダとで画成さ
れた第2の油室と、第2のシリンダの上端に当接して第
2懸架ばねを担持する第2のばね受けと、隔壁部材と第
2のばね受けとの間に第2の懸架ばねと対向して配設し
た第2の復帰ばねとで構成してもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図につ
いて説明するが、図1は、本発明のサスペンション装置
を、例えば、二輪車に適用した場合の構成図であり、同
図において、このサスペンション装置は、前輪および後
輪と車体との間に介装される一対の懸架ばね付きの第1
のサスペンション装置Aおよび第2のサスペンション装
置Bを備えている。
【0016】これらの第1のサスペンション装置Aおよ
び第2のサスペンション装置Bは、基本的に同一構成を
なし、それぞれシリンダ1a、1bに対しピストンロッ
ド2a,2bを出入自在に設けた第1のダンパCおよび
第2のダンパDを持つ。
【0017】なお、これらの第1、第2のダンパC、D
は、上記シリンダ1a、1bと、これらのシリンダ1
a、1b内にピストンを介して移動自在に挿入したピス
トンロッド2a、2bに加えて、ピストンによってシリ
ンダ1a、1b内に区画された上下二つの油室と、ピス
トンに設けられて、二つの油室を開閉する減衰力発生機
構とからなる。
【0018】これらの各シリンダ1a、1bは、下端に
ブラケット(ジョイント)3a、3bを一体に有し、そ
れぞれが前輪および後輪の各車軸側に装着される。
【0019】各ピストンロッド2a、2bの上端には、
取付板4a、4bを介してブラケット5a、5bが一体
に取り付けられており、これらのブラケット5a、5b
は、車体側に装着される。
【0020】上記の取付板4a、4bは、例えば、円板
状をなし、これらの周囲に、フランジを持ったリング状
のロッド側ばね受け6a、6bがそれぞれ取り付けられ
ている。
【0021】また、一方のシリンダ1aの外周には、第
1のばね受けとしての円筒状のシリンダ側可動ばね受け
7が軸方向摺動自在に設けられており、さらに、シリン
ダ1aの下端外周には、上方に開口する第1のシリンダ
である有底円筒部材8が固定されている。
【0022】この有底円筒部材8内には、上記シリンダ
側可動ばね受け7の円筒部7aが出入自在に、しかも密
に嵌合されており、これらのシリンダ側可動ばね受け7
と有底円筒部材8との間に第1の油室9が形成されてい
る。
【0023】また、この第1の油室9内には、シリンダ
側可動ばね受け7を常時上方に、つまり油室9を拡張す
る方向に付勢するコイル状の第1の復帰ばね10が収納
されている。
【0024】なお、上記のシリンダ側可動ばね受け7、
有底円筒部材8、第1の油室9および第1の復帰ばね1
0は第1の油圧ジャッキJ1を構成している。
【0025】また、上記ロッド側ばね受け6aとシリン
ダ側可動ばね受け7との間には、コイル状の第1の懸架
ばね11aが介装され、これが上記シリンダ側可動ばね
受け7を常時下方に付勢している。
【0026】なお、この第1の懸架ばね11aと第1の
復帰ばね10のばね力は直列に作用する。
【0027】また、他方のシリンダ1bの外周には、第
2のばね受けとしてリング状のシリンダ側可動ばね受け
12が軸方向摺動自在に取り付けられており、このシリ
ンダ側可動ばね受け12は、シリンダ1bの下端部外周
に軸方向摺動自在に取り付けられた第2のシリンダであ
る有底円筒部材13の開口上端に、これを塞ぐように連
結されている。
【0028】この有底円筒部材13の内周面には、シリ
ンダ1bの外周に突設されたリング状の隔壁部材14の
外周面が摺動可能な状態にしてに密に接触しており、こ
の隔壁部材14は、シリンダ側可動ばね受け12と有底
円筒部材13とにより形成された空間を、ばね室15と
第1の油室16とに隔成している。
【0029】このばね室15内には、第2の復帰ばね1
7が収納されており、これが第2の油室16を収縮させ
る方向にシリンダ側可動ばね受け12および有底円筒部
材13を、常に付勢している。
【0030】なお、シリンダ側可動ばね受け12、有底
円筒部材13、隔壁部材14、第2の油室16および第
2の復帰ばね17は、第2の油圧ジャッキJ2を構成し
ている。
【0031】また、ロッド側ばね受け6bとシリンダ側
可動ばね受け12との間には、コイル状の第2の懸架ば
ね11bが介装され、これが上記シリンダ側可動ばね受
け12を常時下方、つまり油室16の拡張方向に付勢し
ている。
【0032】なお、この第2の懸架ばね11bと第2の
復帰ばね17のばね力は直列に作用する。
【0033】さらに、上記の各有底円筒部材8、13に
は、第1、第2の油室9、16に連通する油路18が接
続されている。
【0034】また、この油路18の途中には作動油の流
れを絞る絞り手段としての絞り弁19が接続されてい
る。
【0035】この絞り弁19は、車体であるばね上から
の高い振動入力周波数に応動して油路18を流れようと
する作動油の流れを妨げるように作用し、通常走行時に
おける快適な乗心地を保証するように機能する。
【0036】なお、絞り手段を単純な絞り通路とするこ
とも任意である。
【0037】次に動作について説明するが、この発明の
サスペンション装置は、路面からの入力に対して振動を
抑制するのではなく、例えば、ブレーキ時や急発進など
のばね上のピッチングなどを抑制する。
【0038】従って、通常の走行中に路面から入力され
る高周波入力振動に応動する油路18の作動油の流れを
妨げて、ばね上の安定化とこれによる乗心地の維持を図
り、一方、ピッチングの固有振動に対応する低周波振動
域で油路18の作動油の流れを促進して、ピッチングを
抑止し、乗心地を改善する。
【0039】いま、通常走行中において、車体の前後が
ばね上固有振動周波数域で同位相で作動し、例えば、車
体の前方が下がろうとすると、前輪側のピストンロッド
2aが下降し、第1の懸架ばね11aを介してシリンダ
側可動ばね受け7も下降し、このため、第1の油圧ジャ
ッキJ1を構成する第1の油室9が収縮し、内部の作動
油が、後輪側の第2の油圧ジャッキJ2を構成する第2
の油室16内に絞り弁19および油路18を通じてスム
ースに送り込まれる。
【0040】このため、この第2の油室16が拡張し、
これにより有底円筒部材13およびシリンダ側可動ばね
受け12が第2の懸架ばね11bとともに下降し、車体
の後部も同位相で下降する。
【0041】続いて、車体の前方が上がろうとすると、
作動油の流れが上記とは逆の方向にスムースに流れ、全
体として各油室9、16間の圧力上昇は小さく抑えら
れ、車体の前後は同位相で作動する。
【0042】一方、停車するためにブレーキをかけた場
合には、前輪側の第1のサスペンション装置Aが大きく
収縮して、第1の油圧ジャッキJ1の第1の油室9も収
縮する。
【0043】このため第1の油室9の作動油が後輪側の
第2のサスペンション装置B側の第2の油圧ジャッキJ
2の第2の油室16内に油路18を介して流入する。
【0044】このため、有底円筒部材13およびシリン
ダ側可動ばね受け12が下降し、第2の懸架ばね11b
のセット長が長くなり、プリロードが減じられて、後部
車高が低下する。
【0045】従って、車両のブレーキ時における車体前
部のみの沈み込みを防止でき、車体の傾きを抑えること
ができる。
【0046】また、車両の発進時に後輪側が沈み込む場
合があるが、この場合には、後輪側の第2のサスペンシ
ョン装置Bが収縮して、第2の油圧ジャッキJ2のシリ
ンダ側可動ばね受け12および有底円筒部材13が下降
する。
【0047】このため、第2の油室16は拡張し、内部
の油圧が負圧方向に大きく変化する。
【0048】従って、第1のサスペンション装置A側の
第1の油圧ジャッキJ1の第1の油室9から、油路18
を通して作動油が第2の油室16内に引き込まれる。
【0049】この結果、第1の油室9内の油圧が低下
し、第1の懸架ばね11aを介して車体の前部も下降
し、車体の大きな傾きが抑制される。
【0050】なお、上記動作において、第1の復帰ばね
10および第2の復帰ばね17は、第1の懸架ばね11
aおよび第2の懸架ばね11bとともに、懸架ばねとし
て機能するが、基本的に各油圧ジャッキJ1、J2を予
め定めた位置(設定長)に設定すること、つまり上記ピ
ッチングなどの制御量を設定することを主な役目として
いる。
【0051】また、上記第1のサスペンション装置A
を、懸架ばね11aをシリンダ1aに内蔵するフロント
フォークに適用することもできる。
【0052】図2は、上記の各サスペンション装置A、
Bを四輪車に適用した場合を概念的に示すもので、この
例では、左右の前輪20、21側に第1のサスペンショ
ン装置Aをそれぞれ配置し、左右の後輪22、23側に
第2のサスペンション装置Bをそれぞれ配置してある。
【0053】そして、これらの前後の第1のサスペンシ
ョン装置Aの第1の油圧ジャッキJ1および第2のサス
ペンション装置Bの第2の油圧ジャッキJ2を構成する
上記各油室9、16が、絞り弁19を介して油路18に
より接続されている。
【0054】これにより、車体の左右において個別に上
記のピッチング抑制機能を十分に働かせながら、四輪車
の乗心地を改善することができる。
【0055】なお、上記においては、第1のサスペンシ
ョン装置Aおよび第2のサスペンション装置Bを用い
て、ピッチングを抑制する場合を説明したが、四輪車の
ローリングを抑制する場合にも応用することができる。
【0056】図3は、このローリングを抑制できるサス
ペンション装置を概念的に示すもので、この場合には、
車体前後の左輪20、22側に第1のサスペンション装
置Aをそれぞれ配置し、各右輪21、23側に第2のサ
スペンション装置Bをそれぞれ配置する。
【0057】そして、車体前後にある右輪側、すなわち
第1のサスペンション装置A側の第1の油圧ジャッキJ
1と、車体前後にある左輪側、すなわち第2のサスペン
ション装置B側の第2の油圧ジャッキJ2とを、絞り弁
19を介して油路18でそれぞれ接続する。
【0058】このような構成を採用することにより、走
行中に車体が左右にローリングしようとする場合にも、
それぞれ第1のサスペンション装置A側の第1の油圧ジ
ャッキJ1および第2のサスペンション装置B側の第2
の油圧ジャッキJ2が、上記ピッチング時の場合と同様
に伸縮作動するため、車体前後において上記ローリング
の発生を抑制することができる。
【0059】図4は、本発明のさらに他の実施形態を示
すもので、図2の場合と同様に、前方の左輪20および
右輪21側に第1のサスペンション装置Aを配置し、後
方の左輪22および右輪23側に第2のサスペンション
装置Bを配置してある。
【0060】また、ここでは左輪20側の第1のサスペ
ンション装置Aの第1の油圧ジャッキJ1と、右輪23
側の第2のサスペンション装置Bの第2の油圧ジャッキ
J2とを絞り弁19を介して油路18により接続し、さ
らに、右輪21側の第1のサスペンション装置Aの第1
の油圧ジャッキJ1と、左輪22側の第2のサスペンシ
ョン装置Bの第2の油圧ジャッキJ2とを絞り弁19を
介して油路18により接続してある。
【0061】この実施の形態では、四輪車の対角線上に
位置する第1の油圧ジャッキJ1および第2の油圧ジャ
ッキJ2間で上記と同様の作動油の流れができること
で、上記のようなピッチング方向およびローリング方向
のばね上振動を同時に抑制することができる。
【0062】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、相対向
する一対の車輪と車体との間に設けた前後または左右一
対の第1、第2のダンパと、各ダンパに伸縮自在に取り
付けた第1、第2の油圧ジャッキと、各油圧ジャッキと
車体との間に介装した第1、第2の懸架ばねと、各油圧
ジャッキの油室同士を連通する油路と、油路の途中に設
けた絞り手段とからなり、上記第1、第2の油圧ジャッ
キは一方が収縮する時、他方が伸長するように構成した
ので、前輪側および後輪側の一方や左輪側および右輪側
の一方が、それぞれ他方に対して上昇または下降しよう
とする力を抑制でき、これにより車両の発進時やブレー
キ時、あるいはコーナリング走行時における車体の傾き
を滑らかに抑制して、車両の乗心地を改善することがで
きる。
【0063】また、相対向する一対の車輪を、前輪側の
一方と後輪側の一方、前輪側の左右輪、または後輪の左
右輪としたので、車体の前後方向や左右方向に生じるピ
ッチングやローリングを前後または左右の車輪側におい
て有効に抑制することができる。
【0064】また、本発明によれば、第1の油圧ジャッ
キは車体側からの荷重で収縮する第1の油室を有し、第
2の油圧ジャッキは第2の懸架ばねの付勢力で膨張する
第2の油室を有し、第1、第2の油室同士を油路で連通
させるようにしたので、比較的単純な構成の逆配置され
た油圧ジャッキを用いて、ピッチングやローリングの抑
制をローコストに実現できるという効果が得られる。
【0065】さらに、本発明によれば、第1の油圧ジャ
ッキはダンパシリンダに設けた第1のシリンダと、第1
のシリンダ内に上下移動自社に挿入されて第1の懸架ば
ねを担持する第1のばね受けと、第1のシリンダと第1
のばね受けとで画成された第1の油室と、第1の油室内
に第1の懸架ばねと対向して配設した第1の復帰ばねと
からなり、第2の油圧ジャッキはダンパシリンダの外周
に設けた環状の隔壁部材と、隔壁部材の外周に上下移動
自在に摺接する第2のシリンダと、隔壁部材と第2のシ
リンダとで画成された第2の油室と、第12のシリンダ
の上端に当接して第2懸架ばねを担持する第2のばね受
けと、隔壁部材と第2のばね受けとの間に第2の懸架ば
ねと対向して配設した第2の復帰ばねとで構成したの
で、各油圧ジャッキの一方が収縮したとき、他方が伸長
するような機能を実現でき、これによる車体の昇降制御
により、ピッチングやローリングによる車体の大きな傾
きを確実に抑制できる。
【0066】そして、上記のような構成の採用によっ
て、荷物の積載などにより後輪側の車高低下時にも、前
輪側の車高低下により車体の傾きを抑えることができ、
従って走行安定性が損なわれず、また、前照灯が異常に
上向きとなることを防止できるため、対向車の運転者へ
のライト照射を回避できる。
【0067】また、凹凸の少ない路面やうねり路面で
は、ばね上が低周波数で同位相の振動をするため、油路
における作動油の流れがスムースとなって、ソフトな乗
心地が得られる。
【0068】さらに、各懸架ばねおよび各復帰ばねの合
成ばね定数は、油圧ジャッキの変位量を抑えると、懸架
ばねのみの大きなばね定数となり、従って大きな入力に
対応可能となり、小さい入力に対してはソフトな一方、
大きな入力に対しては支え感のあるサスペンション特性
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態によるサスペンション装置を
概念的に示す構成図である。
【図2】本発明によるサスペンション装置の四輪車への
適用例を示す説明図である。
【図3】本発明によるサスペンション装置の四輪車への
適用例を示す説明図である。
【図4】本発明によるサスペンション装置の四輪車への
適用例を示す説明図である。
【符号の説明】
A 第1のサスペンション装置 B 第2のサスペンション装置 C 第1のダンパ D 第2のダンパ J1 第1の油圧ジャッキ(油圧ジャッキ) J2 第2の油圧ジャッキ(油圧ジャッキ) 7 シリンダ側可動ばね受け(第1のばね受け) 8 有底円筒部材(第1のシリンダ) 9 第1の油室 10 第1の復帰ばね 11a 第1の懸架ばね 11b 第2の懸架ばね 12 シリンダ側可動ばね受け(第2のばね受け) 13 有底円筒部材(第2のシリンダ) 14 隔壁部材 16 第2の油室 17 第2の復帰ばね 18 油路 19 絞り弁(絞り手段) 20、21 前輪 22、23 後輪

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対向する一対の車輪と車体との間に設
    けた前後または左右の一対の第1、第2のダンパと、各
    ダンパに伸縮自在に取り付けた第1、第2の油圧ジャッ
    キと、各油圧ジャッキと車体との間に介装した第1、第
    2の懸架ばねと、各油圧ジャッキの油室同士を連通する
    油路と、油路の途中に設けた絞り手段とからなり、上記
    第1、第2の油圧ジャッキは一方が収縮する時、他方が
    伸長するように構成されたことを特徴とするサスペンシ
    ョン装置。
  2. 【請求項2】 相対向する一対の車輪が前輪側の一方と
    後輪側の一方、前輪側の左右輪、または後輪の左右輪で
    ある請求項1のサスペンション装置。
  3. 【請求項3】 第1の油圧ジャッキは車体側からの荷重
    で収縮する第1の油室を有し、第2の油圧ジャッキは第
    2の懸架ばねの付勢力で膨張する第2の油室を有し、第
    1、第2の油室同士を油路で連通させている請求項1ま
    たは請求項2のサスペンション装置。
  4. 【請求項4】 第1の油圧ジャッキはダンパシリンダに
    設けた第1のシリンダと、第1のシリンダ内に上下移動
    自社に挿入されて第1の懸架ばねを担持する第1のばね
    受けと、第1のシリンダと第1のばね受けとで画成され
    た第1の油室と、第1の油室内に第1の懸架ばねと対向
    して配設した第1の復帰ばねとからなり、第2の油圧ジ
    ャッキはダンパシリンダの外周に設けた環状の隔壁部材
    と、隔壁部材の外周に上下移動自在に摺接する第2のシ
    リンダと、隔壁部材と第2のシリンダとで画成された第
    2の油室と、第2のシリンダの上端に当接して第2懸架
    ばねを担持する第2のばね受けと、隔壁部材と第2のば
    ね受けとの間に第2の懸架ばねと対向して配設した第2
    の復帰ばねとで構成されている請求項1、2または3の
    サスペンション装置。
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