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JPH07332451A - トロイダル型無段変速機の変速比制御装置 - Google Patents

トロイダル型無段変速機の変速比制御装置

Info

Publication number
JPH07332451A
JPH07332451A JP12235794A JP12235794A JPH07332451A JP H07332451 A JPH07332451 A JP H07332451A JP 12235794 A JP12235794 A JP 12235794A JP 12235794 A JP12235794 A JP 12235794A JP H07332451 A JPH07332451 A JP H07332451A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ratio control
gear ratio
control valve
valve
gear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12235794A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Terauchi
政治 寺内
Hidenao Taketomi
秀直 武富
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP12235794A priority Critical patent/JPH07332451A/ja
Publication of JPH07332451A publication Critical patent/JPH07332451A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Friction Gearing (AREA)
  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 変速モータの容量を必要以上に大きくするこ
となく、変速比制御を適正に実行できるようにする。 【構成】 入力ディスクと出力ディスクとの間に設置さ
れたパワーローラ35と、このパワーローラ35を回転
自在に支持するトラニオン44からなる支持部材と、こ
の支持部材をその軸線方向に変位させる油圧ピストン5
2からなる油圧機構と、この油圧機構に制御油圧を供給
する変速比制御弁62とを有するトロイダル型無段変速
機において、上記変速制御弁62のスリーブ65からな
るバルブ部材を駆動するステッピングモータ70からな
る変速モータと、この変速モータの駆動力を減速して上
記バルブ部材に伝達する歯車減速機68とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入力ディスクと出力デ
ィスクとの間にパワーローラが設置されてなるトロイダ
ル型無段変速機の変速比制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開昭63−225755
号公報に示されるように、自動車のエンジンから駆動ト
ルクが入力される入力ディスクと、駆動輪側に駆動トル
クを出力する出力ディスクとの間に一対のパワーローラ
を配設するとともに、このパワーローラを回転自在に支
持する支持部材をその軸線方向に変位させてパワーロー
ラの傾転角度を変化させることにより、変速比を調節す
るように構成されたトロイダル型無段変速機の変速比制
御装置が知られている。
【0003】上記変速比制御装置は、バルブボディ内に
スリーブとスプールとが配設された三層構造の変速比制
御弁と、上記スリーブに形成された雌ねじ部に螺合する
雄ねじ部が形成された駆動ロッドと、この駆動ロッドを
回転駆動するステッピングモータからなる変速モータと
を有している。そして、上記変速モータにより駆動ロッ
ドを回転駆動して上記スリーブを螺進させることによ
り、変速比制御を実行するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように変速モー
タの駆動力によって変速制御弁のスリーブからなるバル
ブ部材を螺進させるように構成されたものでは、上記ス
リーブと、これを螺進させる駆動ロッドとの軸心が正確
に一致していないと、スリーブを螺進させる際の駆動抵
抗が著しく増大し、この駆動抵抗が変速モータの駆動力
よりも大きくなった場合に、変速モータの脱調現象が生
じて制御不能な状態に陥ることがある等の問題がある。
【0005】なお、上記従来装置では、変速モータの駆
動軸と、駆動ロッドとの連結部に比較的大きな隙間を設
けることにより、変速モータと変速制御弁との軸心の同
心度を誤差を吸収するように構成されているが、この構
成においても、上記スリーブと、駆動ロッドとの軸心と
の同心度に誤差があると、このスリーブと駆動ロッドと
の螺合部が固着するという事態が生じることが避けられ
ず、これによって上記変速モータに脱調現象が生じると
いう問題があった。
【0006】また、図8に示すように、バルブボディ6
4と、スリーブ65と、スプール66とを有する三層構
造の変速制御弁において、スプール66の一端部に、制
御用アクチュエータを構成するスプリング67と、ステ
ッピングモータ70とを配設し、このステッピングモー
タ70の出力軸に連結された回転部材94にカラー95
を螺着するとともに、ピン部材96を介して上記カラー
95とスリーブ65とを係合したものが知られている。
そして、上記ステッピングモータ70によって上記回転
部材94を回転駆動してカラー95を螺進させるととも
に、上記スプリング67の付勢力に抗して上記スリーブ
65をその軸方向にスライド変位させることにより、変
速制御を実行することが行われている。
【0007】上記構成の変速比制御弁は、ステッピング
モータ70の出力軸と、スリーブ65との軸心が正確に
一致していない場合においても、上記カラー95を支障
なく螺進させることができるという利点を有する反面、
カラー95とスリーブ65とを連結するピン部材96の
設置角度が正確に設定されていないと、上記カラー95
に偏心荷重が作用してこのカラー95と上記回転部材9
4との螺合部が固着することになる。このような事態が
生じるのを防止するために上記ステッピングモータ70
からなる変速モータの容量を十分に大きくする必要があ
り、レイアウトが困難であるとともに、重量が増大する
という問題があった。
【0008】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、変速モータの容量を必要以上に大き
くすることなく、変速比制御を適正に実行することがで
きるトロイダル型無段変速機の変速比制御装置を提供す
ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
入力ディスクと出力ディスクとの間に設置されたパワー
ローラと、このパワーローラを回転自在に支持する支持
部材と、この支持部材をその軸線方向に変位させる油圧
機構と、この油圧機構に制御油圧を供給する変速比制御
弁とを有するトロイダル型無段変速機において、上記変
速制御弁のバルブ部材を駆動する変速モータと、この変
速モータの駆動力を減速して上記バルブ部材に伝達する
歯車減速機とを設けたものである。
【0010】請求項2に係る発明は、請求項1記載のト
ロイダル型無段変速機の変速比制御装置において、変速
比制御弁のバルブ部材を駆動する変速モータを上記変速
比制御弁の設置部の上方にオフセットした位置に配設し
たものである。
【0011】請求項3に係る発明は、請求項2記載のト
ロイダル型無段変速機の変速比制御装置において、変速
比制御弁の軸心をバルブボディの下方部に配設したもの
である。
【0012】請求項4に係る発明は、入力ディスクと出
力ディスクとの間に設置されたパワーローラと、このパ
ワーローラを回転自在に支持する支持部材と、この支持
部材をその軸線方向に変位させる油圧機構と、この油圧
機構に制御油圧を供給する変速比制御弁とを有するトロ
イダル型無段変速機において、バルブ部材の被駆動部を
変速比制御弁の外方部に位置させるとともに、上記バル
ブ部材をその被駆動部側に付勢する付勢部材と、この付
勢部材の付勢力に抗して上記被駆動部を変速比制御弁の
内方部側に押動する押動部材と、この押動部材を駆動す
る変速モータとを設けたものである。
【0013】
【作用】上記請求項1記載の発明によれば、変速比制御
弁の駆動力が歯車減速機によって減速されて変速比制御
弁のバルブ部材に伝達され、このバルブ部材が大きな駆
動力で駆動されることことにより、トロイダル型無段変
速機の変速比制御が適正に実行されることになる。
【0014】上記請求項2記載の発明によれば、変速機
を大型化させることなく、変速比制御弁を駆動する変速
モータおよび歯車減速機の設置スペースを確保すること
ができる。
【0015】上記請求項3記載の発明によれば、変速比
制御弁がトロイダル型無段変速機の油圧機構から離れた
位置に設置されているため、上記油圧機構の作動時に入
力される反力の影響が上記変速比制御弁に及ぶことが抑
制され、上記変速比制御弁に作動不良が生じることが防
止されることになる。
【0016】上記請求項4記載の発明によれば、変速比
制御弁を構成するスリーブ等からなるバルブ部材の被駆
動部およびこれを押動する押動部材が変速比制御弁の外
方部に配設されているため、上記変速比制御弁を構成す
るバルブボディおよびスプール等によって拘束されるこ
となく、上記押動部材によってバルブ部材が駆動される
ことになる。
【0017】
【実施例】図1は、本発明に係るトロイダル型無段変速
機の変速制御装置を有する自動車の動力伝達装置の概略
構成を示している。この動力伝達装置は、エンジン1の
出力側に接続される経路切換クラッチ2によって切り換
えられる第1および第2動力伝達経路3,4を有してい
る。第1動力伝達経路3は、エンジン出力を減速歯車装
置7を介して車輪側に伝達するもので、この実施例では
トルクコンバータ5から、前後進切換装置6および減速
歯車装置7を経て車輪側に動力を伝達するように構成さ
れている。また第2動力伝達経路4は、エンジン1の出
力をトロイダル型無段変速機8を介して車輪側に伝達す
るものである。
【0018】上記トルクコンバータ5は、その入力軸5
aに連なるポンプカバー11と、このポンプカバー11
に一体に形成されたポンプインペラ12と、これに対向
するように設置されたタービンランナ13と、その間で
ワンウェイクラッチ16を介して中空固定シャフト15
に取付けられたステータ14とを備えている。そして、
上記入力軸5aがエンジン1の出力軸に結合されるとと
もに、トルクコンバータ5の出力軸となるタービンシャ
フト17が上記タービンランナ13に結合されている。
また、上記ポンプカバー11内の空間には、作動流体と
してのオイルが充満されている。なお、ポンプインペラ
12には中空回転シャフト18が連結され、このシャフ
ト18の後端にオイルポンプ19が取付けられている。
【0019】上記減速歯車装置7は、タービンシャフト
17と同軸上に配置された後進用および前進用の2つの
遊星歯車機構20,21を有し、両遊星歯車機構20,
21に共用されるサンギヤ22が上記タービンシャフト
17に結合されている。上記後進用遊星歯車機構20
は、シングルピニオン式であリ、上記サンギヤ22の回
転が、キャリヤ23に支持されたピニオン24を介して
リングギヤ25に伝えられるようになっている。また、
上記キャリヤ23は、中空固定シャフト15に結合され
てケーシング10に固定され、上記リングギヤ25は、
リバースクラッチ6aを介して変速機の出力軸30に連
結されている。
【0020】一方、前進用遊星歯車機構21はダブルピ
ニオン式であリ、上記サンギヤ22の回転が、上記キャ
リヤ23に支持されたインナピニオン26およびアウタ
ピニオン27を介してリングギヤ28に伝えられるよう
になっている。このリングギヤ28は、フォワードクラ
ッチ6bおよびワンウェイクラッチ29を介して上記出
力軸30に連結されている。
【0021】上記リバースクラッチ6aとフォワードク
ラッチ6bとによって前後進切換装置6が構成されてい
る。そして、上記リバースクラッチ6aが締結されたと
きには、タービンシャフト17からの入力が後進用遊星
歯車機構20を介して変速機の出力軸30に伝達され、
フォワードクラッチ6bが締結されたときには、タービ
ンシャフト17からの入力が前進用遊星歯車機構21を
介して上記出力軸30に伝達されるようになっている。
【0022】一方、第2動力伝達経路4のトロイダル型
無段変速機8は、一対の無段変速機ユニット31,32
によって構成され、この両無段変速機ユニット31,3
2が、上記減速歯車装置7に隣接する位置で上記出力軸
30上に配置されている。上記無段変速機ユニット3
1,32は、それぞれ軸方向に離間して配置された一対
のディスク33,34と、これらのディスク33,34
の間に配設されて両ディスク33,34に摺接する一対
のパワーローラ35とを有している。この両パワーロー
ラ35は、上記出力軸30を挾んで相対向して設置され
ている。
【0023】上記一対のディスクのうちの一方のディス
ク(出力ディスク)33は上記出力軸30に固定され、
他方のディスク(入力ディスク)34は上記出力軸30
に対して相対回転可能で、かつ軸方向に移動可能に支持
されている。上記パワーローラ35は、後述する油圧機
構により傾転角θが変更され、これに応じてトロイダル
型の変速機ユニット31,32の変速比が変更されるよ
うに構成されている。
【0024】すなわち、入力ディスク34の回転が上記
パワーローラ35を介して出力ディスク33に伝達され
る際の変速比は、パワーローラ35が入力ディスク34
に摺接する個所の半径Riと出力ディスク33に摺接す
る個所の半径Roとの比に対応して設定されるため、パ
ワーローラ35が傾転して上記摺接個所が変位すると、
これに応じて上記トロイダル型の無段変速機ユニット3
1,32の変速比が変更されるようになっている。
【0025】上記トロイダル型無段変速機8の変速機ユ
ニット31,32の構成を、図2および図3に基づいて
説明する。一方の変速機ユニット31の出力ディスク3
3は、変速機の出力軸30にスプライン嵌合されるとと
もに、この出力軸30に設けられたリング状の位置決め
部材36によって位置決めされた状態で、ベアリング3
7を介して変速機のケーシング10に回転自在に支持さ
れている。なお、他方の変速機ユニット32の出力ディ
スク33は、変速機の出力軸30に形成された段部に係
止されたベアリング37によって位置決めされている。
【0026】上記変速機ユニット31,32を構成する
両入力ディスク34の間には、これらに対して相対回転
可能に支持されたインプットカム38が配設されてい
る。このインプットカム38と、上記入力ディスク34
との間には、リテーナ39に保持されたカムローラ40
が介設されている。このカムローラ40は、上記入力デ
ィスク34およびインプットカム38に形成されたカム
面にそれぞれ当接し、上記インプットカム38に入力さ
れた駆動トルクを入力ディスク34およびパワーローラ
35を介して出力ディスク33に伝達するように構成さ
れている。
【0027】また、上記変速機ユニット32の入力ディ
スク34と、インプットカム38を支持する支持部材4
1との間には、両変速機ユニット31,32の入力ディ
スク34をそれぞれ出力ディスク33側に付勢する皿ば
ねからなる付勢部材42が設置され、この付勢部材42
の付勢力に応じて上記入力ディスク34と出力ディスク
33との間に、プリロード圧が付与されるようになって
いる。
【0028】また、上記変速機ユニット31,32に
は、上記パワーローラ35を回転自在に支持する偏心軸
43を有するトラニオン44が設けられ、このトラニオ
ン44には、下方に突出する軸部材45が取り付けられ
ている。そして上記トラニオン44は、その上端部が球
面ブッシュ46と、これを支持する連結部材47とを介
して変速機のケーシング10の上面部に支持されるとと
もに、下端部が球面ブッシュ48と、これを支持する連
結部材49および支持軸50を介して変速機のケーシン
グ10の下端部に設けられた仕切壁51に支持されてい
る。
【0029】上記仕切壁51内には、トラニオン44を
作動させるための油圧シリンダ52が設けられている。
この油圧シリンダ52は、上記トラニオン44の軸部材
46に支持された上下一対のピストン53,54と、こ
の両ピストン53,54間に位置する画壁板55とによ
って画成された上下一対の油圧室56,57を有してい
る。そして上方の油圧室56に油圧が導入されると、上
側のピストン53によってトラニオン44が押し上げら
れ、下方の油圧室57に油圧が導入されると、下側のピ
ストン54によってトラニオン44が押下げられ、これ
に伴ってパワーローラ35が傾転するようになってい
る。
【0030】上方の連結部材47の中央部には、変速機
のケーシング10に突設された支持軸58およびこれに
外嵌された支持部材59が設置される位置決め孔59が
形成されている。また、下方の連結部材49の中央部に
は、支持軸50に外嵌された球面軸受60が設置される
位置決め孔61が形成されている。また、上記両ピスト
ン53,54間の画壁板55には、上記軸部材45に設
けられた潤滑油通路に連通する潤滑油供給口55aが形
成されている。そして、上記潤滑油通路55aからトラ
ニオン44に形成された油路に潤滑油が導出されること
により、パワーローラ35の支持部の潤滑が行われるよ
うになっている。
【0031】上記油圧シリンダ52の油圧室56,57
に対する油圧の給排を制御することによって変速比を制
御する変速比制御弁62は、図4に示すように、ハウジ
ング63の下面に取り付けられたバルブボディ64と、
このバルブボディ64に形成された設置孔内に嵌入され
たスリーブ65と、このスリーブ65内にスライド自在
に支持されたスプール66とを有する三層構造に形成さ
れている。上記スプール66の一端部には、制御用アク
チュエータを構成するスプリング67と、歯車減速機6
8と、ピン部材69と、ステッピングモータ70とが配
設され、スプール66の他端部には、機械的フィードバ
ック手段71が設置されている。
【0032】上記バルブボディ64には、元圧受入ポー
トP1と、シフトアップ用制御ポートP2と、シフトダ
ウン用制御ポートP3が形成されるとともに、上記スリ
ーブ67には、上記各ポートP1〜P3に対応する位置
に、これらに常時連通するメインポート72と、第1ポ
ート73と、第2ポート74とが形成されている。
【0033】また、上記スプール66には、上記メイン
ポート72に常時連通する環状のグルーブ75と、その
左右に位置する第1,第2ランド部76,77とが形成
されている。この上記第1,第2ランド部76,77
は、シフトアップおよびシフトダウンのいずれもが行わ
れていない非変速時に、それぞれ上記第1,第2ポート
73,74を閉じるように構成されている。
【0034】上記ステッピングモータ70の駆動軸に
は、歯車減速機68の駆動歯車78が取り付けられ、こ
の駆動歯車78に歯合する従動歯車79が上記変速比制
御弁62と同軸上に配設されている。上記従動歯車79
の先端部には、ねじ部80が形成されるとともに、この
ねじ部80に螺着されるねじ孔が形成されたカラー81
が設けられている。
【0035】また、ステッピングモータ70は、上記歯
車減速機68の設置スペースを確保するため、変速機ケ
ーシング10の一側端部に設けられた側壁部82に取り
付けられ、このステッピングモータ70の取付位置が上
記変速比制御弁62の設置部の上方にオフセットされて
いる。さらに、上記歯車減速機68の設置スペースを確
保するため、変速比制御弁62の軸心が上記バルブケー
シング64の下方部に配設されている。
【0036】上記カラー81には、ピン部材69が係止
されるとともに、このピン部材69の両端部が上記バル
ブボディ64に形成された図外の溝部に係止されること
により、上記カラー81の回転が阻止されるようになっ
ている。そして、上記歯車減速機68がステッピングモ
ータ70によって回転駆動されると、上記カラー81が
その軸方向にねじ送りされるとともに、これに伴い上記
ピン部材69を介してスリーブ65がその軸線方向にス
ライド駆動されるように構成されている。
【0037】上記スリーブ65のスライド変位に応じて
スリーブ65のメインポート72が、スプール66のグ
ルーブ75を介してバルブボディ64の第1ポート73
もしくは第2ポート74に連通し、元圧受入ポートP1
内の油圧がシフトアップ用制御ポートP2またはシフト
ダウン用制御ポートP3に導出されることにより、変速
制御が実行されるようになっている。
【0038】上記機械的フィードバック手段71は、一
方のトラニオン44に突設された軸部材45と、その下
端部に取り付けられたプリセスカム84と、ハウジング
63の所定位置に回転軸85を介して取り付けられた揺
動レバー86とを有している。そして、上記揺動レバー
86の一側端部86aが上記プリセスカム84のカム面
87に当接するとともに、揺動レバー86の他端部86
bが上記スプール66の端部に形成されたスリットに係
合されている。
【0039】そして、上記プリセスカム84は、周面部
に下窄まりのカム面を有する偏心カムからなり、上記軸
部材45の中心部から一方にオフセットした位置に取付
けられている。そして変速比制御弁62のスリーブ65
内に設置されたスプリング67の付勢力により、上記ス
プール66の先端部が揺動レバー86を介してプリセス
カム84のカム面87に係合されるようになっている。
【0040】上記構成において、変速時にステッピング
モータ70が図外のコントロールユニットから出力され
る制御信号に応じ、目標傾転角(目標変速比)に対応し
た角度に回転駆動されると、この回転駆動力が上記歯車
減速機68を介して上記カラー81に伝達され、このカ
ラー81がねじ送りされることにより、上記スリーブ6
5がその軸方向に移動する。この結果、スリーブ65の
メインポート72が、スプール66のグルーブ75を介
してバルブボディ64の第1ポート72もしくは第2ポ
ート74に連通し、これによって所定の油圧室56,5
7に油圧が供給されてパワーローラ35が目標傾転角度
に変位する。
【0041】例えばシフトアップ時には、ステッピング
モータ70が上記制御信号に応じて所定角度だけ順回転
すると、スリーブ65が先端部側、つまりフィードバッ
ク手段71の設置部側に移動する。この結果、メインポ
ート72がグルーブ75を介して第1ポート73と連通
し、元圧受入ポートP1の油圧がシフトアップ用ポート
P2に出力されるとともに、シフトダウン用ポートP3
がドレンポートに連通してこのシフトダウン用ポートP
3内の油圧がリリーフされる。
【0042】そして、上記油圧に応じて油圧シリンダ5
2が作動することにより、パワーローラ35を支持する
トラニオン44および軸部材45が昇降駆動されるとと
もに、これに伴ってパワーローラ36が傾転してトロイ
ダル変速機6が増速側に移行するようになっている。
【0043】これに対してシフトダウン時には、ステッ
ピングモータ70が上記制御信号に応じて所定角度だけ
逆回転し、スリーブ65が基端部側、つまりステッピン
グモータ70の設置部側に移動する。この結果、メイン
ポート72がグルーブ75を介して第2ポート74と連
通し、元圧受入ポートP1の油圧がシフトダウン用ポー
トP3に出力されるとともに、シフトアップ用ポートP
2がドレンポートに連通してこのシフトアップ用ポート
P2内の油圧がリリーフされる。
【0044】そして、上記油圧に応じて油圧シリンダ5
2が作動することにより、上記シフトアップ時と逆方向
にトラニオン44および軸部材45が昇降変位するとと
もに、これに伴ってパワーローラ36が傾転してトロイ
ダル変速機6が減速側に移行する。このシフトダウン時
においては、スリーブ65がスプリング67によって先
端部側に付勢されているため、この付勢力によって上記
スリーブ65が迅速に移動し、変速応答性が確保される
ようになっている。
【0045】また、上記パワーローラ35の回転に応じ
てトラニオン44と、軸部材45とが回動すると、これ
に伴って上記プリセスカム84が回転する。そして、こ
のプリセスカム84の回転によって上記スプール66の
先端部に設けられた揺動レバー86の一端部がカム面8
7に沿ってその周方向に摺動しつつ、スリーブ65の移
動方向と同方向にスプール66がスライド駆動される。
また、上記軸部材45の昇降変位に応じてプリセスカム
84が昇降変位すると、上記揺動レバー6の一端部がプ
リセスカム84に押動され、そのカム面87に沿ってそ
の上下方向に摺動しつつ、スプール66がスライド駆動
される。
【0046】そして、パワーローラ35の傾転角が目標
傾転角度に到達した時点で、スプール66の移動量がス
リーブ65の移動量と等しくなってメインポート72
と、第1ポート73もしくは第3ポート74との連通が
遮断される。これによって油圧室56,57への油圧の
供給が停止されて傾転角の変化が阻止され、パワーロー
ラ35が目標傾転角度に保持されることになる。
【0047】上記のように変速比制御弁62のスリーブ
65からなるバルブ部材と、このバルブ部材を駆動する
ステッピングモータ70からなる変速モータとの間に歯
車減速機68を設け、この歯車減速機68によって上記
ステッピングモータ70の駆動力を減速して上記スリー
ブ65に伝達するように構成したため、上記ステッピン
グモータ70の容量を大きくすることなく、大きな駆動
力で上記スリーブ65を駆動することができる。したが
って、上記ステッピングモータ70の軸心と、スリーブ
65の軸心とが正確に一致していない場合においても、
これに起因した作動不良が生じるのを効果的に防止して
上記ステッピングモータ70によるトロイダル型無段変
速機8の変速比制御を適正に実行することができる。
【0048】また、上記のようにステッピングモータ7
0を変速比制御弁62の設置部の上方にオフセットさせ
て配設するように構成した場合には、上記ステッピング
モータ70を上記変速比制御弁62の下方または側方に
オフセットさせて配設した場合にのようにステッピング
モータ70が変速機のケーシング10の下方もしくは側
方に突出するという事態を生じることなく、上記歯車減
速機68の設置スペースを確保できるため、上記トロイ
ダル型無段変速機8をコンパクト化することができる。
【0049】さらに、上記変速比制御弁62の軸心をバ
ルブボディ64の下方にオフセットさせるように構成し
た場合には、上記バルブボディ64の設置部を利用して
歯車減速機68を配設することができるため、上記変速
機を効果的にコンパクト化することができる。また、上
記変速比制御弁62をトロイダル型無段変速機8の油圧
シリンダ52からなる油圧機構から離れた位置に設置す
ることができるため、上記油圧機構の作動時に入力され
る反力の影響が上記変速比制御弁62の設置部に及ぶの
を効果的に抑制することができる。したがって、上記変
速比制御弁62の作動部が変形することに起因した作動
不良の発生を効果的に防止し、上記トロイダル型無段変
速機8の変速比制御を適正に実行することができる。
【0050】なお、上記構成に代えて図5および図6に
示すように、上記スリーブ65バルブ部材の一端部に、
変速比制御弁62の外方に突出する突部からなり、先端
部が球面状に形成された被駆動部89と、この被駆動部
89をスプリング67からなる付勢部材の付勢力に抗し
て変速比制御弁62の内方部側に押動するカム90から
なる押動部材とを配設し、このカム90を駆動するステ
ッピングモータ70を下方に向けて設置した構造として
もよい。そして、上記ステッピングモータ70によりカ
ム90を回転駆動して上記被駆動部89を押動すること
により、トロイダル型無段変速機8の変速比制御を実行
するように構成してもよい。
【0051】上記カム90の駆動力を利用して上記スリ
ーブ65を駆動するようにした構成によると、上記のよ
うに変速比制御弁62内に設けられたカラー81をねじ
送りするように構成した場合のように、その軸心のずれ
に起因して螺合部が固着する等の事態を生じることな
く、上記変速比制御を適正に実行することができる。ま
た、上記のように被駆動部89の先端部を球面状に形成
した場合には、この被駆動部材89の軸心と、上記カム
90の軸心との設置角度に多少の誤差があっても、上記
被駆動部89の作動不良を生じるのを防止して、これを
適正に駆動することができる。
【0052】また、図7に示すように、ステッピングモ
ータ70の出力軸にねじ部材91を螺着するとともに、
このねじ部材91に形成されたスライド溝92に係合さ
れる突部93を設け、この突部93によって上記ねじ部
材91の回転を規制しつつスライド自在に支持し、ステ
ッピングモータ70の駆動力に応じて上記ねじ部材91
をねじ送りすることにより、上記変速比制御弁62の外
方部に突設された被駆動部89を変速比制御弁62の内
方側に押動するように構成してもよい。
【0053】このように変速比制御弁62の外方部に配
設されたねじ部材91によって上記スリーブ67からな
るバルブ部材を押動するように構成した場合には、上記
変速比制御弁62を構成するバルブボディ64およびス
リーブ66等によって上記ねじ部材91からなる押動部
材の作動が拘束されることないので、このねじ部材91
をスムーズにねじ送りすることができる。したがって、
上記ステッピングモータ70と変速比制御弁62との軸
心が正確に一致していない場合においても、上記ねじ部
材91に作動不良が生じるのを効果的に防止することが
できる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明は、変速比制御弁のバルブ部材と、このバルブ部材を
駆動する変速モータとの間に歯車減速機を設け、この歯
車減速機によって上記変速モータの駆動力を増大させて
上記バルブ部材に伝達するように構成したため、上記変
速モータの容量を大きくすることなく、大きな駆動力で
上記バルブ部材を駆動することができ、これによって上
記変速モータの軸心と、バルブ部材の軸心とが正確に一
致していない場合においても、作動不良を生じることな
くトロイダル型無段変速機の変速比制御を適正に実行す
ることができる。
【0055】また、請求項2に係る発明は、変速モータ
を変速比制御弁の設置部の上方にオフセットさせて配設
するように構成したため、上記変速モータを変速比制御
弁の下方または側方にオフセットさせて配設した場合の
ように、変速モータが変速機のケーシングの下方もしく
は側方に突出するという事態を生じることなく、上記歯
車減速機の設置スペースを確保することができ、これに
よって上記トロイダル型無段変速機を効果的にコンパク
ト化できるという利点がある。
【0056】また、請求項3に係る発明は、上記変速比
制御弁の軸心をバルブボディの下方にオフセットさせる
ように構成したため、このバルブボディの設置部を利用
して上記歯車減速機を配設して変速機を効果的にコンパ
クト化することができるとともに、上記変速比制御弁を
トロイダル型無段変速機の油圧機構から離れた位置に設
置することにより、上記油圧機構の作動時に入力される
反力の影響が上記変速比制御弁に及ぶのを抑制し、上記
変速比制御弁の作動部が変形することに起因した作動不
良の発生を効果的に防止することができる。
【0057】また、請求項4に係る発明は、変速比制御
弁を構成するバルブ部材の一端部に、変速比制御弁の外
方に突出する被駆動部と、この被駆動部を変速比制御弁
の内方部側に押動する押動部材とを設け、この押動部材
を変速モータによって駆動するように構成したため、上
記上記変速モータと変速比制御弁との軸心のずれに起因
した作動不良を生じることなく、上記バルブ部材を駆動
して変速比制御を適正に実行できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るトロイダル型無段変速機
の変速制御装置を備えた変速機の全体構造を示す概略説
明である。
【図2】トロイダル型無段変速機の具体的構造を示す正
面断面図である。
【図3】トロイダル型無段変速機の具体的構造を示す側
面断面図である。
【図4】変速制御装置の構成を示す断面図である。
【図5】本発明に係る変速制御装置の別の実施例を示す
断面図である。
【図6】上記変速制御装置の底面図である。
【図7】本発明に係る変速制御装置のさらに別の実施例
を示す断面図である。
【図8】変速制御装置の従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
8 トロイダル型無段変速機 33 出力ディスク 34 入力ディスク 35 パワーローラ 44 トラニオン(支持部材) 52 油圧シリンダ(油圧機構) 62 変速比制御弁 68 歯車減速機 70 ステッピングモータ(変速モータ) 89 被駆動部 90 カム(作動部材) 91 ねじ部材(作動部材)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力ディスクと出力ディスクとの間に設
    置されたパワーローラと、このパワーローラを回転自在
    に支持する支持部材と、この支持部材をその軸線方向に
    変位させる油圧機構と、この油圧機構に制御油圧を供給
    する変速比制御弁とを有するトロイダル型無段変速機に
    おいて、上記変速制御弁のバルブ部材を駆動する変速モ
    ータと、この変速モータの駆動力を減速して上記バルブ
    部材に伝達する歯車減速機とを設けたことを特徴とする
    トロイダル型無段変速機の変速比制御装置。
  2. 【請求項2】 変速比制御弁のバルブ部材を駆動する変
    速モータを上記変速比制御弁の設置部の上方にオフセッ
    トした位置に配設したことを特徴とする請求項1記載の
    トロイダル型無段変速機の変速比制御装置。
  3. 【請求項3】 変速比制御弁の軸心をバルブボディの下
    方部に配設したことを特徴とする請求項2記載のトロイ
    ダル型無段変速機の変速比制御装置。
  4. 【請求項4】 入力ディスクと出力ディスクとの間に設
    置されたパワーローラと、このパワーローラを回転自在
    に支持する支持部材と、この支持部材をその軸線方向に
    変位させる油圧機構と、この油圧機構に制御油圧を供給
    する変速比制御弁とを有するトロイダル型無段変速機に
    おいて、バルブ部材の被駆動部を変速比制御弁の外方部
    に位置させるとともに、上記バルブ部材をその被駆動部
    側に付勢する付勢部材と、この付勢部材の付勢力に抗し
    て上記被駆動部を変速比制御弁の内方部側に押動する押
    動部材と、この押動部材を駆動する変速モータとを設け
    たことを特徴とするトロイダル型無段変速機の変速比制
    御装置。
JP12235794A 1994-06-03 1994-06-03 トロイダル型無段変速機の変速比制御装置 Pending JPH07332451A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19822194A1 (de) * 1998-05-16 1999-11-18 Zahnradfabrik Friedrichshafen Stufenloses Reibradgetriebe
JP2013024310A (ja) * 2011-07-20 2013-02-04 Nsk Ltd トロイダル型無段変速機

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