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JPH07306530A - 着色画像形成材料を含む感光液、これを用いた感光性エレメント及びカラーフィルターの製造法 - Google Patents

着色画像形成材料を含む感光液、これを用いた感光性エレメント及びカラーフィルターの製造法

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Publication number
JPH07306530A
JPH07306530A JP10034094A JP10034094A JPH07306530A JP H07306530 A JPH07306530 A JP H07306530A JP 10034094 A JP10034094 A JP 10034094A JP 10034094 A JP10034094 A JP 10034094A JP H07306530 A JPH07306530 A JP H07306530A
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JP
Japan
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photosensitive
resin
forming material
pigment
colored image
Prior art date
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Granted
Application number
JP10034094A
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JP3421424B2 (ja
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Shigeo Tachiki
繁雄 立木
Yuji Kobayashi
雄二 小林
Shiyouichi Sasaki
晶市 佐々木
Koji Yamazaki
浩二 山崎
Satohiko Akahori
聡彦 赤堀
Tsutomu Sato
勉 佐藤
Yoichi Kimura
陽一 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=14271401&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH07306530(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP10034094A priority Critical patent/JP3421424B2/ja
Publication of JPH07306530A publication Critical patent/JPH07306530A/ja
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Publication of JP3421424B2 publication Critical patent/JP3421424B2/ja
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 着色画像形成材料を含んだ感光液において、
顔料の分散安定性を向上させる。 【構成】 (a)酸価20〜300の分散樹脂、(b)
顔料、(c)光重合性不飽和結合を分子内に1つ以上有
するモノマー及び(d)光開始剤を含有してなる着色画
像形成材料に有機溶剤を加えた感光液において、分散樹
脂と有機溶剤のみからなる溶液(樹脂濃度10重量%)
の粘度が、25℃において、3.0mPa・s〜12.0mPa
・sの範囲となるように分散樹脂と有機溶剤の組み合わせ
を選定したことを特徴とする着色画像形成材料を含む感
光液、これを用いた感光性エレメント及びカラーフィル
ターの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、着色画像形成材料を含
む感光液、これを用いた感光性エレメント及びカラーフ
ィルターの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示デバイス、センサー及び
色分解デバイス等にカラーフィルターが多用されてい
る。このカラーフィルターの製造法として、従来は、染
色可能な樹脂、例えば天然のゼラチンやカゼインをパタ
ーニングし、そこに、主に染料を用いて染色し、画素を
得るという方法がとられていた。しかし、この方法で得
た画素は、材料からの制約で、耐熱性、耐光性等が低い
という問題があった。そこで最近、耐熱性及び耐光性を
改良する目的で、顔料を分散した感光材料を用いる方法
が注目され、多くの検討が行われるようになった。この
方法によれば、製法も簡略化され、得られたカラーフィ
ルターも安定で、寿命の長いものになることが知られて
いる。しかし、顔料を安定に分散させるための技術が難
しく、特に、顔料の分散性に最も影響を及ぼす分散樹脂
と溶剤の選定が難しかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のごと
く、顔料を分散した感光材料の問題点である顔料の分散
安定性を著しく向上させて、従来の技術の問題点を解消
した着色画像形成材料を含む感光液、これを用いた感光
性エレメント及びカラーフィルターの製造法を提供する
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、分散樹脂と有機溶剤とからなる溶液の粘度を
特定の範囲内になるよう、分散樹脂及び有機溶剤を選定
することにより、顔料を含んだ感光液の安定性を著しく
向上させることができることを見い出し、本発明に至っ
た。
【0005】すなわち、本発明は、(a)酸価20〜3
00の分散樹脂、(b)顔料、(c)光重合性不飽和結
合を分子内に1つ以上有するモノマー及び(d)光開始
剤を含有してなる着色画像形成材料に有機溶剤を加えた
感光液において、分散樹脂と有機溶剤のみからなる溶液
(樹脂濃度10重量%)の粘度が、25℃において、
3.0mPa・s〜12.0mPa・sの範囲となるように分散樹
脂と有機溶剤の組み合わせを選定したことを特徴とする
着色画像形成材料を含む感光液及びそれを用いた感光性
エレメントに関する。
【0006】また、本発明は、上記した着色画像形成材
料を含む感光液を用いて作製した着色画像形成材料を含
む層及び支持体フィルムを有する感光性エレメントに関
する。
【0007】また、本発明は、上記した着色画像形成材
料を含む感光液又は上記した感光性エレメントを用い
て、着色画像形成材料を基板上に膜として形成し、活性
光線を画像状に照射し、露光部を光硬化させ、未露光部
を現像により除去する工程を、異なった複数の色の着色
画像形成材料について繰り返し行い、画素を形成するこ
とを特徴とするカラーフィルターの製造法に関する。
【0008】以下、本発明について詳述する。(a)成
分の酸価20〜300の分散樹脂は、後述する有機溶剤
との組み合わせにおいて、溶液の粘度が3.0〜12.
0mPa・sの範囲内となるものであれば特に制限はない
が、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸等のカル
ボキシル基含有重合性モノマーと(メタ)アクリル酸エ
ステル、スチレン等の重合性モノマーとの共重合体やポ
リエステル樹脂、光重合性不飽和結合を有する樹脂(例
えば、高酸価カルボキシル基含有樹脂にグリシジルメタ
アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のグリシジ
ル基含有不飽和化合物、アリルアルコール、2−ヒドロ
キシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート等の不飽和アルコールを反応させた樹脂、水酸
基を有するカルボキシル基含有樹脂に遊離イソシアネー
ト基含有不飽和化合物を反応させた樹脂、エポキシ樹脂
と不飽和カルボン酸との付加反応物に多塩基酸無水物を
反応させた樹脂、共役ジエン重合体や共役ジエン共重合
体と不飽和ジカルボン酸無水物との付加反応物に水酸基
含有重合性モノマーを反応させた樹脂等)などが好まし
い樹脂として挙げられる。
【0009】中でも下記一般式(I)
【化2】 (式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は水素
原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又はアルコ
キシ基を示し、R3は炭素数1〜12のアルキル基を示
し、R4は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基又は
水酸基を1つ有していてもよい光反応性不飽和結合を有
する基を示し、m及びnは1≦m/n≦5となるように
選ばれる1以上の整数である)で表わされる樹脂は、高
感度化が図られ好ましい。一般式(I)で表わされる分
散樹脂は、スチレンもしくはその誘導体と、マレイン酸
モノアルキルエステルとの共重合体が基本骨格となる。
このとき、マレイン酸モノアルキルエステルの替わりに
(無水)マレイン酸を用いると、共重合体の収率が低く
好ましくない。
【0010】具体的には、スチレン、α−メチルスチレ
ン、m又はp−メトキシスチレン、p−ヒドロキシスチ
レン、2−メトキシ−4−ヒドロキシスチレン、2−ヒ
ドロキシ−4−メチルスチレン等のスチレン又はその誘
導体と、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチ
ル、マレイン酸モノ−n−プロピル、マレイン酸モノ−
イソプロピル、マレイン酸モノ−n−ブチル、マレイン
酸モノ−n−ヘキシル、マレイン酸モノ−n−オクチ
ル、マレイン酸モノ−2−エチルヘキシル、マレイン酸
モノ−n−ノニル、マレイン酸モノ−n−ドデシル等の
マレイン酸モノアルキルエステルとの共重合体が基本骨
格となる。スチレンもしくはその誘導体と、マレイン酸
モノアルキルエステルの比率m/nは、1〜5の範囲の
樹脂が用いられる。
【0011】一般式(I)で表わされる樹脂に光反応性
不飽和結合を樹脂中に導入するには、上述のスチレンも
しくはその誘導体と、マレイン酸モノアルキルエステル
との共重合体に、アリルアルコール、2−ブテン−4−
オール、フルフリルアルコール、オレイルアルコール、
シンナミルアルコール、2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N−メチ
ロールアクリルアミド等の不飽和アルコールをエステル
化反応させて得ることができる。また、グリシジルメタ
クリレート、グリシジルアクリレート、アリルグリシジ
ルエーテル、α−エチルグリシジルアクリレート、クロ
トニルグリシジルエーテル、イタコン酸モノアルキルモ
ノグリシジルエステル等のオキシラン環とエチレン性不
飽和結合をそれぞれ1個有する化合物を、前記のスチレ
ンもしくはその誘導体とマレイン酸モノエステルとの共
重合体に、付加反応させて得ることができる。
【0012】このとき、先に(無水)マレイン酸に上記
の不飽和アルコールをモノエステル化したり、オキシラ
ン環とエチレン性不飽和結合を有する化合物を付加させ
たりした化合物を用いて、スチレンもしくはその誘導体
と共重合すると、重合時に不飽和基が反応し、ゲル化す
る可能性があるため好ましくない。
【0013】このようにして得られた(a)酸価20〜
300の分散樹脂中の不飽和当量は、600〜3,00
0の範囲が好ましく、特に800〜2,000の範囲が
より好ましい。不飽和当量が600未満では、後述する
顔料との分散時に一部硬化する可能性があり、また、
3,000を越えると光感度の向上効果が低下する。な
お、本発明でいう不飽和当量とは、不飽和結合1つあた
りの樹脂の分子量を意味している。
【0014】また、上述の(a)酸価20〜300の分
散樹脂には必ずカルボキシル基を残す必要があり、その
酸価は20〜300、好ましくは40〜200、特に好
ましくは60〜150の範囲である。酸価が20未満で
は、アルカリ現像性が低下し、また、300を越えると
画像パターンの形状が不鮮明となる傾向があり好ましく
ない。
【0015】(a)酸価20〜300の分散樹脂の分子
量は、1,500〜30,000が好ましく、特に、
4,000〜15,000がより好ましい。分子量が
1,500未満では顔料の分散安定性が乏しくなり、ま
た、30,000を越えると感光液にしたときの粘度が
高くなり、スピンコートする際の塗布性が低下する傾向
がある。
【0016】これらの(a)酸価20〜300の分散樹
脂は単独で又は2種類以上を組み合わせて用いられる。
(a)成分の分散樹脂は、(a)、(b)、(c)及び
(d)からなる着色画像形成材料総量に対して、10〜
85重量%、好ましくは20〜60重量%、特に好まし
くは25〜50重量%の範囲で用いられる。(a)分散
樹脂の比率が10重量%未満では、顔料の分散安定性が
低下し、85重量%を越えると、感光液にしたときの粘
度が高くなり、スピンコートする際の塗布性が低下する
傾向がある。
【0017】次に、(b)成分の顔料について説明す
る。顔料には無機顔料と有機顔料があるが、一般的に
は、色調の豊富さなどから黒色のカーボンブラック等を
除いては、有機顔料が用いられる。有機顔料としては、
例えば、アゾ系、フタロシアニン系、インジゴ系、アン
トラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、メチン・
アゾメチン系、イソインドリノン系等が挙げられる。
【0018】本発明の着色画像形成材料をカラーフィル
ターに適用する場合には、赤、緑、青及び黒色などの着
色画像に適した各顔料系が用いられる。
【0019】赤色の着色画像には、単一の赤色顔料系を
用いてもよいし、黄色顔料系を赤色顔料系に混合して調
色を行ってもよい。赤色顔料系としては例えば、カラー
インデックス名で、ピグメントレッド9、123、15
5、168、177、180、217、220、224
等が挙げられる。また、黄色顔料系としては例えば、カ
ラーインデックス名で、ピグメントイエロー20、2
4、83、93、109、110、117、125、1
39、147、154等が挙げられる。これらの赤色及
び黄色顔料は、それぞれ2種類以上を混合して用いるこ
ともできる。また、赤色顔料系と黄色顔料系を混合して
用いる場合には、黄色顔料系は赤色顔料系と黄色顔料系
の総量100重量部に対して、50重量部以下で用いる
ことが好ましい。
【0020】緑色の着色画像には、単一の緑色顔料系を
用いてもよいし、上記の黄色顔料系を緑色顔料系に混合
して調色を行ってもよい。緑色顔料系としては例えば、
カラーインデックス名で、ピグメントグリーン7、3
6、37等が挙げられる。これらの緑色及び黄色顔料
は、それぞれ2種類以上を混合して用いることもでき
る。また、緑色顔料系と黄色顔料系を混合して用いる場
合には、黄色顔料系は緑色顔料系と黄色顔料系の総量1
00重量部に対して、50重量部以下で用いることが好
ましい。
【0021】青色の着色画像には、単一の青色顔料系を
用いてもよいし、紫色顔料系を青色顔料系に混合して調
色を行ってもよい。青色顔料系としては例えば、カラー
インデックス名で、ピグメントブルー15、15:3、
15:4、15:6、22、60等が挙げられる。ま
た、紫色顔料系としては例えば、カラーインデックス名
で、ピグメントバイオレット19、23、29、37、
50等が挙げられる。これらの青色及び紫色顔料は、そ
れぞれ2種以上を混合して用いることもできる。また、
青色顔料系と紫色顔料系を混合して用いる場合には、紫
色顔料系は青色顔料系と紫色顔料系の総量100重量部
に対して、50重量部以下で用いることが好ましい。
【0022】黒色の着色画像には、例えばカーボンブラ
ック、チタンカーボン、黒鉄、二酸化マンガンなどの黒
色顔料が用いられる。本発明になる(b)成分の顔料
は、(a)、(b)、(c)及び(d)からなる着色画
像形成材料総量に対して、5〜50重量%、好ましくは
10〜40重量%、特に好ましくは15〜30重量%の
範囲で用いられる。顔料の比率が5重量%未満では、画
像の色濃度が低すぎ、また、50重量%を越えると、光
濃度が低下する傾向がある。
【0023】本発明における(c)成分の光重合性不飽
和結合を分子内に1つ以上有するモノマーとしては、例
えば、メチルメタクリレート、ベンジルメタクリレー
ト、ブトキシエチルメタクリレート、ブトキシエチルア
クリレート、ブトキシトリエチレングリコールアクリレ
ート、ECH変性ブチルアクリレート(ECHはエピク
ロルヒドリンを意味する。以下も同じ)、ジシクロペン
タニルアクリレート、EO変性ジシクロペンテニルアク
リレート(EOはエチレンオキシドを意味する。以下も
同じ)、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト、エチルジエチレングリコールアクリレート、2−エ
チルヘキシルアクリレート、グリセロールメタクリレー
ト、ヘプタデカフロロデシルアクリレート、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート、カプロラクトン変性−2−
ヒドロキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレ
ート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、
メトキシ化シクロデカトリエンアクリレート、フェノキ
シヘキサエチレングリコールアクリレート、EO変性リ
ン酸アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフ
ルフリルアクリレート、EO変性ビスフェノールAジア
クリレート、ECH変性ビスフェノールAジアクリレー
ト、ビスフェノールAジメタクリレート、1,4−ブタ
ンジオールジアクリレート、1,3−ブチレングリコー
ルジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレ
ート、グリセロールジメタクリレート、ネオペンチルグ
リコールジアクリレート、EO変性リン酸ジアクリレー
ト、ECH変性フタル酸ジアクリレート、ポリエチレン
グリコール400ジアクリレート、ポリプロピレングリ
コール400ジメタクリレート、テトラエチレングリコ
ールジアクリレート、ECH変性1,6−ヘキサンジオ
ールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアク
リレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、E
O変性リン酸トリアクリレート、EO変性トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、PO変性トリメチロール
プロパントリアクリレート(POはプロピレンオキシド
を意味する。以下も同じ)、トリス(メタクリロキシエ
チル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラ
アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジ
ペンタエリスリトールペンタアクリレート等が挙げられ
る。これらのモノマーは単独で又は2種類以上を組み合
わせて使用される。
【0024】本発明における(c)成分のモノマーは、
(a)、(b)、(c)及び(d)成分からなる着色画
像形成材料総量に対して、2〜50重量%、好ましくは
5〜40重量%、特に好ましくは、10〜30重量%の
範囲で用いられる。モノマーの比率が2重量%未満で
は、光感度が低すぎ、また、50重量%を越えると、
(b)成分の顔料の分散安定性が低下する傾向がある。
【0025】本発明における(d)成分の光開始剤とし
ては、例えば、ベンゾフェノン、N,N′−テトラエチ
ル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ
−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、ベンジル、
2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイン、ベン
ゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテ
ル、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシイソブ
チルフェノン、チオキサントン、2−クロロチオキサン
トン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、
2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2
−モルホリノ−1−プロパン、t−ブチルアントラキノ
ン、1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアン
トラキノン、3−クロル−2−メチルアントラキノン、
2−エチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、
9,10−フェナントラキノン、1,2−ベンゾアント
ラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、2−フェ
ニルアントラキノン、2−(o−クロロフェニル)−
4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等が挙げられ
る。これらの光開始剤は単独で又は2種類以上を組み合
わせて使用される。
【0026】本発明における(d)成分の光開始剤は、
(a)、(b)、(c)及び(d)成分からなる着色画
像形成材料総量に対して、0.01〜20重量%、好ま
しくは2〜15重量%、特に好ましくは、5〜10重量
%の範囲で用いられる。光開始剤の比率が0.01重量
%未満では、光感度が低すぎ、また、20重量%を越え
ると、密着性が低下する傾向がある。
【0027】本発明における着色画像形成材料には、
(a)、(b)、(c)及び(d)成分の必須成分以外
に、暗反応を抑制するためのハイドロキノン、ハイドロ
キノンモノメチルエーテル、ピロガロール、t−ブチル
カテコール等の熱重合禁止剤、基板との密着性を向上さ
せるための、ビニル基、エポキシ基、アミノ基、メルカ
プト基等を有したシランカップリング剤やイソプロピル
トリメタクリロイルチタネート、ジイソプロピルイソス
テアロイル−4−アミノベンゾイルチタネート等のチタ
ネートカップリング剤、膜の平滑性を向上させるための
フッ素系、シリコン系、炭化水素系等の界面活性剤及び
その他、紫外線吸収剤、酸化防止剤等、各種添加剤を必
要に応じて適宜使用することができる。
【0028】また、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレ
タン樹脂、メラミン樹脂等、カルボキシル基を有してい
ないか、もしくは有していても酸価が20未満の通常の
結合剤となる樹脂を、顔料分散時に限らず、本発明にな
る(a)成分の分散樹脂100重量部に対して、50重
量部以下で使用してもよい。50重量部を越えると、顔
料の分散安定性や光感度が低下し好ましくない。
【0029】本発明における着色画像形成材料は、適当
な有機溶剤を加えて感光液とし、これを基板に直接塗布
するか、もしくはいったん、支持体に塗布したのち基板
にラミネートするなどして、基板表面に膜として形成さ
れる。その後、露光、現像を行い、目的の画像パターン
を得ることができる。
【0030】本発明における着色画像形成材料を感光液
とする方法について以下に説明する。まず、(a)成分
の分散樹脂と(b)成分の顔料を有機溶剤と混合し、こ
の混合物を超音波分散機、三本ロール、ボールミル、サ
ンドミル、ビーズミル、ホモジナイザー、ニーダー等の
各種分散、混練装置を用いて行うことができる。このと
き用いることができる有機溶剤としては特に制限はな
く、例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリ
コールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメ
チルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチ
レングリコールジブチルエーテル等のジエチレングリコ
ールのモノ又はジアルキルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコ
ールモノプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリ
コールモノブチルエーテルアセテート等のジエチレング
リコールモノアルキルエーテルアセテート、エチレング
リコール、プロピレングリコール、エチレングリコール
ジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテ
ル、エチレングリコールジプロピルエーテル等のエチレ
ングリコールのジアルキルエーテル、β−ラクトン、γ
−ラクトン、δ−ラクトン等のラクトン、その他、メチ
ルメトキシプロピオネート、エチルメトキシプロピオネ
ート、エチルエトキシプロピオネート、メチルエトキシ
プロピオネート、メチルエチルケトン、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、トルエン、N−メチルピロリドン等
が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合
わせて使用される。
【0031】ここで本発明の特徴を述べる。本発明の特
徴は、前述した(a)成分の分散樹脂と上述の有機溶剤
の組み合わせを最適化することにあり、これによって、
顔料を含んだ感光液の安定性を著しく高めることにあ
る。
【0032】分散樹脂と有機溶剤との最適な組み合わせ
には、本発明により初めて見い出した溶液の粘度という
パラメータを用いる。すなわち、分散樹脂(感光液に用
いる分散樹脂が2種類以上の場合は、用いる各分散樹脂
の比率と同じ比率の混合樹脂)と有機溶剤(感光液に用
いる有機溶剤が2種類以上の場合は、用いる各有機溶剤
の比率と同じ比率の混合溶剤)のみからなる溶液(樹脂
濃度10重量%)の粘度が、25℃において、3.0mP
a・s〜12.0mPa・sの範囲、好ましくは5mPa・s〜10m
Pa・s、より好ましくは6mPa・s〜8mPa・sの範囲となるよ
うに、分散樹脂と有機溶剤を選択することが本発明の骨
子である。これにより、顔料を含んだ感光液の安定性を
従来に比べて著しく高めることができる。したがって、
前述した分散樹脂及び有機溶剤は、分散樹脂を特定した
場合は、上記の粘度範囲内に入る有機溶剤を、また、有
機溶剤を特定した場合は、上記の粘度範囲内に入る分散
樹脂を選定するという方法で、組み合わせが最適化され
る。分散樹脂と有機溶剤のみからなる溶液(樹脂濃度1
0重量%)の粘度が、25℃において、3.0mPa・s〜
12.0mPa・sの範囲外となる組み合わせの分散樹脂と
有機溶剤を用いた感光液は、本発明の目的である顔料を
含んだ感光液の安定性が著しく低下し好ましくない。
【0033】顔料分散の際、ポリカルボン酸型高分子活
性剤、ポリスルホン酸型高分子活性剤等のアニオン系顔
料分散剤、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン
ブロックポリマー等のノニオン系顔料分散剤などの顔料
分散剤や、アントラキノン系、ペリレン系、フタロシア
ニン系、キナクリドン系等の有機色素にカルボキシル
基、スルホン酸基、スルホン酸塩基、カルボン酸アミド
基、スルホン酸アミド基、水酸基等の置換基を導入した
有機色素の誘導体を加えると、顔料の分散性や分散安定
性が更に良好になり好ましい。
【0034】これら顔料分散剤や有機色素の誘導体は、
顔料100重量部に対して50重量部以下で用いること
が好ましい。また、顔料分散時に(c)及び(d)成分
を加えてもよく、顔料分散後に(c)及び(d)成分を
加えてもよい。
【0035】(a)成分の分散樹脂は、全量を分散時に
顔料と共に用いてもよく、分散樹脂の一部を分散後に加
えてもよい。ただし、分散樹脂は顔料100重量部に対
して、分散時に、少なくとも20重量部以上用いること
が好ましい。20重量部未満では顔料の分散安定性が低
下する。同様に有機溶剤も顔料の分散時に全量用いても
よく、有機溶剤の一部を分散後に加えてもよい。ただ
し、有機溶剤は分散時の顔料及び分散樹脂の全量100
重量部に対して、分散時に、少なくとも100重量部以
上用いることが好ましい。100重量部未満では、分散
時の粘度が高すぎて、特にボールミル、サンドミル、ビ
ーズミル等で分散する場合には分散が困難になる可能性
がある。
【0036】また、有機溶剤は、感光液中の(a)、
(b)、(c)及び(d)成分を含む全固形分が5〜4
0重量%の範囲になるよう用いられることが好ましい。
【0037】次にこのようにして得られた感光液を基板
に直接塗布する場合には、例えば、ロールコーター塗
布、スピンコーター塗布、スプレー塗布、ホエラー塗
布、ディップコーター塗布、カーテンフローコーター塗
布、ワイヤーバーコーター塗布、グラビアコーター塗
布、エアナイフコーター塗布などにより行われる。
【0038】この際に用いる基板としては、用途により
選択されるが、例えば、白板ガラス、青板ガラス、シリ
カコート青板ガラス等の透明ガラス基板、ポリエステル
樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニ
ル樹脂等の合成樹脂製シート、フィルム又は基板、アル
ミニウム板、銅板、ニッケル板、ステンレス板等の金属
基板、その他セラミック基板、光電変換素子を有する半
導体基板等が挙げられる。
【0039】塗布後、通常、50〜130℃の温度で1
〜30分間乾燥して膜を得ることができる。
【0040】一方、基板に直接塗布せずに、いったん支
持体に塗布したのち基板にラミネートするなどして、基
板表面に膜として形成することもできる。支持体に感光
液を塗布する方法としては、ナイフコーター塗布、グラ
ビアコーター塗布、ロールコーター塗布、スプレーコー
ター塗布等で行うことができる。この際に用いられる支
持体としては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリイ
ミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリプロピ
レンフィルム、ポリスチレンフィルム等のフィルムが挙
げられる。塗布したのち、やはり上記と同様に、通常、
50〜130℃の温度で1〜30分間乾燥して膜を得る
ことができる。更に膜の表面の塵が付着するのを防ぐ目
的で、膜の表面に剥離可能なカバーフィルムを積層する
ことが望ましい。
【0041】剥離可能なカバーフィルムとしては、例え
ば、ポリエチレンフィルム、テフロンフィルム、ポリプ
ロピレンフィルム、表面処理した紙等があり、カバーフ
ィルムを剥離するときに膜と支持体との接着力よりも膜
とカバーフィルムとの接着力がより小さいものであれば
よい。
【0042】このようにして得られた感光性エレメント
を基板上にラミネートする方法としては、基板と本発明
になる着色画像形成材料を含む膜を重ね合わせながら、
加熱圧着することが好ましい。この場合、雰囲気は常圧
でも減圧下でもよい。
【0043】このようにして基板表面に形成した本発明
になる着色画像形成材料を含む膜の厚みは、用途によっ
て適宜定まるが、通常0.1〜300μmの範囲で使用
される。カラーフィルターに用いる場合には、0.2〜
5μmの範囲で使用されることが多い。
【0044】次に画像パターンを形成する方法について
説明する。上記の方法で得られた基板上の膜に、活性光
線を画像状に照射し、露光部の膜を硬化させる。この
際、感光性エレメントを用いて膜を形成した場合には、
支持体をつけたまま上から露光してもよく、いったん支
持体を剥離したのち露光してもよい。また、基板に直接
感光液を塗布して膜を形成した場合でも、その膜の表面
にポリビニルアルコール等の酸素しゃへい膜を0.5〜
30μmの厚みで形成し、その上から露光してもよい。
【0045】活性光線の光源としては、例えば、カーボ
ンアーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンラン
プ、メタルハライドランプ、蛍光ランプ、タングステン
ランプ、可視光レーザー等が好ましく用いられる。これ
らの光源を用いてフォトマスクを介したパターン露光や
走査による直接描画などにより画像状に活性光線が照射
される。
【0046】続いて現像工程、すなわち、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、メタケイ酸ナ
トリウム等の無機アルカリやモノエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチ
ルアンモニウムハイドロオキサイド、トリエチルアミ
ン、n−ブチルアミン等の有機塩基や塩を含む水溶液を
吹きつけるか、水溶液に浸漬するなどして、未露光部を
除去し、画像に対応した硬化膜の着色画像パターンを得
ることができる。この際、支持体を付けたまま露光した
場合には、支持体を剥離したのち、現像を行う。現像
後、更に、着色画像パターンを高圧水銀灯等を用いて
0.5〜5J/cm2の光量を後露光するか、60〜200
℃の温度で1〜60分間、後加熱をすると、画像パター
ンはより強固になり好ましい。
【0047】液晶表示素子に用いるカラーフィルターの
作製法を例示すると、ガラス基板上に本発明になる着色
画像形成材料と有機溶剤からなる感光液を直接又は間接
的に用いて前記した方法を繰り返して行うことにより、
赤、緑、青等の着色画素を形成したのち、この着色画素
間のすき間に、黒色の着色画像をブラックマトリクスと
して形成する方法や、先にクロム蒸着や黒色の着色画像
等によりブラックマトリクスを形成後、上記と同様に、
赤、緑、青等の着色画素を形成してカラーフィルターを
作製する方法などがある。
【0048】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれに限定されない。 実施例1 (a)成分として、表1に示す一般式(I)で表わされ
る樹脂45g、(b)成分として、カラーインデックス
名で、ピグメントレッド177、23g及びピグメント
エロー139、6gをメチルメトキシプロピオネート1
50gとN−メチルピロリドン100gの混合溶剤に加
え、これをビーズミルを用いて2時間分散した。この分
散液200gに、(c)成分として、テトラエチレング
リコールジアクリレート20g、ペンタエリスリトール
トリアクリレート5g、(d)成分として、ベンゾフェ
ノン6g、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミ
ノベンゾフェノン2g及びメチルメトキシプロピオネー
ト230gを加えて混合し、本発明の着色画像形成材料
を含む感光液を得た。この感光液を、ガラス基板(コー
ニング社製、商品名7059)上にスピンコート法によ
り塗布し、更に80℃、5分の乾燥を行い、膜厚2.0
μmの膜を形成した。得られた膜に、ネガマスクを通し
て超高圧水銀灯により画像状に80mJ/cm2の露光を行
い、次いで、トリエタノールアミンを6重量%含む水溶
液により現像を行い、得られた赤色の画像パターンにつ
いて、光感度とパターン形状の評価結果を表2に示し
た。
【0049】実施例2 (a)成分として、アクリル酸/メチルメタクリレート
/ブチルアクリレート(=30/40/30重量%比)
共重合体(分子量36,000)にグリシジルメタクリ
レートを付加させた酸価78、不飽和当量720の樹脂
65g、(b)成分として、カラーインデックス名で、
ピグメントグリーン36、19g及びピグメントエロー
139、4gを、エチルエトキシプロピオネート230
gとメチルエチルケトン30gの混合溶剤に加え、これ
をビーズミルを用いて2時間分散した。この分散液21
0gに、(c)成分として、トリメチロールプロパント
リアクリレート28g、ポリエチレングリコール400
ジアクリレート5g、(d)成分として、ベンゾフェノ
ン6g、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノ
ベンゾフェノン2g及びエチルエトキシプロピオネート
130gを加えて混合し、本発明の着色画像形成材料を
含む感光液を得た。この感光液を実施例1と同様にガラ
ス基板上に塗布、乾燥し、膜厚2.0μmの膜を形成し
た。得られた膜に、実施例1と同様な方法及び条件で露
光、現像を行ない、得られた緑色の画像パターンについ
て、光感度とパターン形状の評価結果を表2に示した。
【0050】実施例3 (a)成分として、表1に示す一般式(I)で表わされ
る樹脂50g、(b)成分として、カラーインディクス
名で、ピグメントブルー15−6、21g及びピグメン
トバイオレット23、3gをメチルメトキシプロピオネ
ート200gとジオキサン40gの混合溶剤に加え、こ
れをビーズミルを用いて2時間分散した。この分散液2
00gに、(c)成分として、ECH変性1,6−ヘキ
サンジアクリレート20g、ジペンタエリスリトールペ
ンタアクリレート10g、(d)成分として、ベンゾフ
ェノン6g、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジア
ミノベンゾフェノン2g及びエチルエトキシプロピオネ
ート150gとメチルエチルケトン40gの混合溶剤を
加えて混合し、本発明の着色画像形成材料を含む感光液
を得た。この感光液を実施例1と同様にガラス基板上に
塗布、乾燥し、膜厚2.0μmの膜を形成した。得られ
た膜に、実施例1と同様な方法及び条件で露光、現像を
行い、得られた緑色の画像パターンについて、光感度と
パターン形状の評価結果を表2に示した。
【0051】
【表1】
【0052】実施例4 実施例1で得られた感光液を、厚さ6μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルム上にグラビアコート法により
塗布し、100℃、2分の乾燥により、膜厚2.0μm
の膜を形成し、その上に厚さ40μmのポリエチレンフ
ィルムで被覆して感光性エレメントを得た。
【0053】得られた感光性エレメントからポリエチレ
ンフィルムを剥がした後、実施例1で用いたものと同様
のガラス基板上に、ラミネートした。ラミネート条件
は、ガラス基板温度40℃、ラミネートロール温度11
0℃、ラミネート圧力3.5kgf/cm2、ラミネート速度
1.5m/minで行った。
【0054】次に、ネガマスクを通して、ポリエチレン
テレフタレートフィルム上から超高圧水銀灯により画像
状に40mJ/cm2の露光を行い、次いで、ポリエチレンテ
レフタレートフィルムを剥離した後、実施例1と同様な
方法及び条件で現像を行った。
【0055】実施例5 クロム蒸着によりブラックマトリクスを形成した実施例
1で用いたガラス基板上に、実施例1と同様な方法及び
条件で赤色の画像パターンを形成した後、150℃で1
0分間の後加熱を行った。次いで、その基板を用いて、
実施例2と同様な方法及び条件で、赤色画像パターンの
隣に緑色の画像パターンを形成した。その後、150℃
で10分間の後加熱を行った。次いで、その基板を用い
て、実施例3と同様な方法及び条件で、緑色画像パター
ンの隣に青色の画像パターンを形成した。その後、15
0℃で10分間の後加熱を行った。以上により、1つの
画素が、30μm×100μmの赤、緑及び青色の三色
からなるモザイク状に画素が並んだカラーフィルターを
作製した。
【0056】実施例6 クロム蒸着によりブラックマトリクスを形成した実施例
1で用いたガラス基板上に、実施例4と同様な方法及び
条件で赤色の画像パターンを形成した後、150℃で1
0分間の後加熱を行った。次いで実施例2で得られた感
光液を用いて、実施例4と同様な方法及び条件で、感光
性エレメントを作製した。この感光性エレメントを上記
の基板上に実施例4と同様な方法及び条件でラミネート
し、さらに露光を行い、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムを剥離した後、実施例2と同様な方法及び条件で
現像を行い、赤色画像パターンの隣に緑色の画像パター
ンを形成した。その後、150℃で10分間の後加熱を
行った。次いで、実施例3で得られた感光液を用いて、
実施例4と同様な方法及び条件で、感光性エレメントを
作製した。この感光性エレメントを上記の基板上に実施
例4と同様な方法及び条件でラミネートし、さらに露光
を行い、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し
た後、実施例3と同様な方法及び条件で現像を行い、緑
色画像パターンの隣に青色の画像パターンを形成した。
その後、150℃で10分間の後加熱を行った。以上に
より、1つの画素が、30μm×100μmの赤、緑及
び青色の三色からなるモザイク状に画素が並んだカラー
フィルターを作製した。
【0057】比較例1 実施例1の感光液組成のうち、顔料分散時に用いる有機
溶剤が、メチルメトキシプロピオネート150gとN−
メチルピロリドン100gの混合溶剤の替わりにエチル
セロソルブであり、分散後に加える有機溶剤がメチルメ
トキシプロピオネートの替わりにジプロピレングリコー
ルモノブチルエーテルである以外は、実施例1と同様な
組成及び方法、条件で感光液を得た。この感光液を用い
て、実施例1と同様な方法及び条件で膜厚2.0μmの
膜を形成し、更に露光及び現像を行い、結果を表2に示
した。
【0058】比較例2 実施例2の感光液組成のうち、顔料分散時に用いる有機
溶剤がエチルエトキシプロピオネート230g及びメチ
ルエチルケトン30gの混合溶剤の替わりにメチルエチ
ルケトンのみ260g使用し、分散後に加える有機溶剤
がエチルエトキシプロピオネートの替わりにメチルエチ
ルケトンを加える以外は、実施例2と同様な組成及び方
法、条件で感光液を得た。この感光液を用いて、実施例
1と同様な方法及び条件で膜厚2.0μmの膜を形成
し、更に露光及び現像を行い、結果を表2に示した。
【0059】比較例3 実施例3の感光液組成のうち、分散樹脂が、メタクリル
酸/メチルメタクリレート/ブチルアクリレート(=1
2/50/38重量%比)共重合体(分子量4600
0、酸価78)である以外は、実施例3と同様な組成及
び方法、条件で感光液を得た。
【0060】この感光液を用いて、実施例1と同様な方
法及び条件で膜厚2.0μmの膜を形成し、更に300
mJ/cm2の露光及び現像を行い、結果を表2に示し
た。また、実施例1、2、3及び比較例1、2、3でそ
れぞれ用いた分散樹脂及び有機溶剤からなる溶液(固形
分10重量%)の粘度を25℃にてE型粘度計を用いて
測定した。その結果と、感光液の分散安定性及び得られ
た膜の外観について評価し、結果を表2に併わせて示し
た。
【0061】
【表2】 表2から、樹脂溶液の粘度が、3.0mPa・s〜12.0m
Pa・sの範囲外となる分散樹脂と有機溶剤を組み合わせた
感光液(比較例1、2及び3)の場合には、分散安定性
が著しく低く、それらの感光液を用いて作製した膜の外
観や感光性も劣ることが分かる。それに対し、樹脂溶液
の粘度が3.0mPa・s〜12.0mPa・sの範囲内になるよ
うな分散樹脂と有機溶剤を組み合わせた感光液(実施例
1、2及び3)では、分散性は50日を経過しても全く
変化なく、安定に存在し、それに伴って、それらの感光
液を用いて作製した膜の外観も良好で、膜厚も均一であ
った。また、感光性も比較例1、2及び3に比べて光感
度が高く、高解像度の画像パターンが得られた。さら
に、、実施例4に示した感光性エレメントを用いた場合
には、実施例1、2及び3の場合に比べて、光感度がよ
り向上し、40mJ/cm2の露光量でも、実施例1の場合と
同等な段数と解像度を示した。このように従来になく高
感度で、分散安定性の良好な感光液を用いて作製したカ
ラーフィルター(実施例5及び6)は、いずれも消偏性
が500以上と光学特性に優れ、画像表示素子として有
効であることを確認した。
【0062】
【発明の効果】本発明は、分散樹脂と有機溶剤からなる
溶液の粘度が特定の範囲内におさまるよう選定された分
散樹脂と有機溶剤を用いることにより、従来より問題と
なっていた顔料を分散した感光液の分散安定性を著しく
向上させることができる。本発明はまた、このような感
光液を用いた感光性エレメント、更にはカラーフィルタ
ーを提供するものであり、これらの感光液や感光性エレ
メントを用いて作製したカラーフィルターは、光学特性
の優れた画像表示素子として用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/11 501 7/30 (72)発明者 山崎 浩二 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 赤堀 聡彦 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 佐藤 勉 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井工場内 (72)発明者 木村 陽一 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)酸価20〜300の分散樹脂、
    (b)顔料、(c)光重合性不飽和結合を分子内に1つ
    以上有するモノマー及び(d)光開始剤を含有してなる
    着色画像形成材料に有機溶剤を加えた感光液において、
    分散樹脂と有機溶剤のみからなる溶液(樹脂濃度10重
    量%)の粘度が、25℃において、3.0mPa・s〜
    12.0mPa・sの範囲となるように分散樹脂と有機
    溶剤の組み合わせを選定したことを特徴とする着色画像
    形成材料を含む感光液。
  2. 【請求項2】 (a)酸価20〜300の分散樹脂が、
    不飽和当量が600〜3,000である請求項1記載の
    着色画像形成材料を含む感光液。
  3. 【請求項3】 (a)酸価20〜300の分散樹脂が、
    下記の一般式(I) 【化1】 (式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は水素
    原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又はアルコ
    キシ基を示し、R3は炭素数1〜12のアルキル基を示
    し、R4は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基又は
    水酸基を1つ有していてもよい光重合性不飽和結合を有
    する基を示し、m及びnは、1≦m/n≦5となるよう
    に選ばれる1以上の整数である)で表される樹脂である
    請求項1又は2記載の着色画像形成材料を含む感光液。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の感光液を用い
    て作製した着色画像形成材料を含む層及び支持体フィル
    ムを有する感光性エレメント。
  5. 【請求項5】 さらに、剥離可能なカバーフィルムを着
    色画像形成材料を含む層の上に積層してなる請求項4記
    載の感光性エレメント。
  6. 【請求項6】 請求項1、2又は3記載の感光液あるい
    は請求項4又は5記載の感光性エレメントを用いて、着
    色画像形成材料を基板上に膜として形成し、活性光線を
    画像状に照射し、露光部を光硬化させ、未露光部を現像
    により除去する工程を、異なった複数の色の着色画像形
    成材料について繰り返し行い、画素を形成することを特
    徴とするカラーフィルターの製造法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の画素が、赤、緑及び青の
    画素であることを特徴とする請求項6記載のカラーフィ
    ルターの製造法。
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