JPH07304867A - 水分散型硬化剤組成物及び水性樹脂組成物 - Google Patents
水分散型硬化剤組成物及び水性樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH07304867A JPH07304867A JP9735494A JP9735494A JPH07304867A JP H07304867 A JPH07304867 A JP H07304867A JP 9735494 A JP9735494 A JP 9735494A JP 9735494 A JP9735494 A JP 9735494A JP H07304867 A JPH07304867 A JP H07304867A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- water
- curing agent
- agent composition
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Paints Or Removers (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 水性樹脂の架橋剤として有用な水分散型硬化
剤組成物と、該硬化剤組成物を用いた水性樹脂組成物を
提供する。 【構成】 本願の水分散型硬化剤組成物は、(A)N,
N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリ
ジンカルボキシアミド)と、(B)不飽和脂肪酸、不飽
和脂肪酸を含む単量体を重合して得られるオリゴマー又
はこれらの混合物と、(C)アンモニア、炭素数6以下
のアミン、炭素数8以下の水酸化第4アンモニウム又は
これらの混合物とを含有し、且つ(A)100重量部に
対して、(B)を3〜20重量部の比率に配合したもの
である。本願の水性樹脂組成物は、上記の硬化剤組成物
と、カルボキシル基、水酸基及びアミノ基からなる群よ
り選ばれた少なくとも1種の官能基を有する樹脂を含有
するものである。
剤組成物と、該硬化剤組成物を用いた水性樹脂組成物を
提供する。 【構成】 本願の水分散型硬化剤組成物は、(A)N,
N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリ
ジンカルボキシアミド)と、(B)不飽和脂肪酸、不飽
和脂肪酸を含む単量体を重合して得られるオリゴマー又
はこれらの混合物と、(C)アンモニア、炭素数6以下
のアミン、炭素数8以下の水酸化第4アンモニウム又は
これらの混合物とを含有し、且つ(A)100重量部に
対して、(B)を3〜20重量部の比率に配合したもの
である。本願の水性樹脂組成物は、上記の硬化剤組成物
と、カルボキシル基、水酸基及びアミノ基からなる群よ
り選ばれた少なくとも1種の官能基を有する樹脂を含有
するものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性接着剤、水性粘着
剤、水性塗料、水性繊維処理剤、水性紙加工処理剤等に
用いられる水性樹脂の架橋剤として有用な水分散型硬化
剤組成物と、該硬化剤組成物を用いた水性樹脂組成物に
関する。特に、本発明の水分散型硬化剤組成物を用いた
水性樹脂組成物は、低温でしかも短時間で硬化する性質
を有し、かつ耐水性向上に極めて有用である。
剤、水性塗料、水性繊維処理剤、水性紙加工処理剤等に
用いられる水性樹脂の架橋剤として有用な水分散型硬化
剤組成物と、該硬化剤組成物を用いた水性樹脂組成物に
関する。特に、本発明の水分散型硬化剤組成物を用いた
水性樹脂組成物は、低温でしかも短時間で硬化する性質
を有し、かつ耐水性向上に極めて有用である。
【0002】
【従来の技術】従来より、水性接着剤、水性粘着剤、水
性塗料、水性繊維処理剤、水性紙加工処理剤等の水性樹
脂を用いる分野において、耐水性、機械的強度、基材と
の密着性等の性能改善のため、各種架橋剤が併用されて
いるが、水性樹脂に配合した場合の安定性を高めるため
に架橋剤自身を水性化する試みが盛んに行われている。
例えば、アクリル系水性接着剤の凝集力改善のため水溶
性メチロールメラミン等が併用されたり、ポリウレタン
系水性繊維処理剤に水分散型ブロックイソシアネート等
が併用されている。これらは比較的に高温かつ長時間の
反応を行なう必要が有り、低温、短時間にて架橋できる
硬化剤が現在、各種検討されている。
性塗料、水性繊維処理剤、水性紙加工処理剤等の水性樹
脂を用いる分野において、耐水性、機械的強度、基材と
の密着性等の性能改善のため、各種架橋剤が併用されて
いるが、水性樹脂に配合した場合の安定性を高めるため
に架橋剤自身を水性化する試みが盛んに行われている。
例えば、アクリル系水性接着剤の凝集力改善のため水溶
性メチロールメラミン等が併用されたり、ポリウレタン
系水性繊維処理剤に水分散型ブロックイソシアネート等
が併用されている。これらは比較的に高温かつ長時間の
反応を行なう必要が有り、低温、短時間にて架橋できる
硬化剤が現在、各種検討されている。
【0003】近年、より低温、短時間にて硬化できるア
ジリジン系架橋剤が一部の分野にて使用されている。特
開昭 60-123458号公報には、ナフタレンスルフォン酸ホ
ルマリン縮合物、カルボン酸型高分子活性剤、ポリオキ
シアルキルフェノールエーテル硫酸ナトリウム等のアニ
オン系界面活性剤、又はポリオキシアルキルフェノール
エーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等のノニ
オン系界面活性剤の存在下で、アルキルイミンと、4,
4’−ジメフェニルメタンジイソシアネートを反応させ
てN,N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−
アジリジンカルボキシアミド)の水分散体を得ている。
ジリジン系架橋剤が一部の分野にて使用されている。特
開昭 60-123458号公報には、ナフタレンスルフォン酸ホ
ルマリン縮合物、カルボン酸型高分子活性剤、ポリオキ
シアルキルフェノールエーテル硫酸ナトリウム等のアニ
オン系界面活性剤、又はポリオキシアルキルフェノール
エーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等のノニ
オン系界面活性剤の存在下で、アルキルイミンと、4,
4’−ジメフェニルメタンジイソシアネートを反応させ
てN,N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−
アジリジンカルボキシアミド)の水分散体を得ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】現在、水性架橋剤とし
ては、メチロールメラミン、水分散型低分子エポキシ、
水分散型ブロックイソシアネート等がある。一般に、こ
れら架橋剤を用いた水性樹脂組成物では、架橋反応は、
塗布した基材の表面温度が150 〜200 ℃となる様な高い
温度で行われる。例えば、電着塗料等の分野では、ブロ
ックイソシアネート系架橋剤を配合した変性エポキシ樹
脂系エマルションの場合、その硬化条件は、基材の表面
温度が150 〜190 ℃となる様な温度で、10〜30分間の加
熱処理が必要であり、比較的高温かつ長時間の架橋反応
を行なう必要が有る。
ては、メチロールメラミン、水分散型低分子エポキシ、
水分散型ブロックイソシアネート等がある。一般に、こ
れら架橋剤を用いた水性樹脂組成物では、架橋反応は、
塗布した基材の表面温度が150 〜200 ℃となる様な高い
温度で行われる。例えば、電着塗料等の分野では、ブロ
ックイソシアネート系架橋剤を配合した変性エポキシ樹
脂系エマルションの場合、その硬化条件は、基材の表面
温度が150 〜190 ℃となる様な温度で、10〜30分間の加
熱処理が必要であり、比較的高温かつ長時間の架橋反応
を行なう必要が有る。
【0005】現在、高速でロール塗工する水性粘着剤、
金属表面処理用水性塗料の分野、塗布される材料の耐熱
性の点から比較的低温での乾燥が必要な水性繊維処理
剤、水性紙加工処理剤等の分野では、硬化温度の低温
化、硬化時間の短縮化が図られているものの大幅な改善
には至っていない。低温、短時間で硬化可能なものとし
て、アジリジン系硬化剤が使用されているが、例えば、
N,N’−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリ
ジンカルボキシアミド)等の水溶性アジリジン系架橋剤
では、水との反応性が極めて高く、水性樹脂に配合後、
数時間で加水分解され、硬化作用がなくなる為に、配合
安定性の点で問題がある。また、N,N’−ジフェニル
メタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシア
ミド)等の難溶性アジリジン系架橋剤の場合には、耐加
水分解性を有しているが、水性媒体に分散し難いという
問題が有る。このため、特開昭 60-123458号公報には、
エチレンイミンを高親水性界面活性剤にて、低温にて分
散しておき、ここにジメフェニルメタンジイソシアネー
トを反応させてN,N’−ジフェニルメタン−4,4’
−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)の水分散体
を得ている。この難溶性アジリジンの水分散体は、低
温、短時間で硬化が可能ではあるが、高親水性界面活性
剤を多量に含有するため、この硬化剤組成物を配合した
塗料や接着剤の乾燥後の皮膜の吸水性は高く、このため
に、これら皮膜の耐水性低下、耐アルカリ性低下、特
に、防食塗料では耐食性の低下が問題となる。水性樹脂
自身のソープレス化又はソープフリー化といった吸水性
物質の含有量低減による耐水性等の改善の動きが活発と
なった現在、これに配合される水分散型硬化剤の側にも
同様の試みが行われるべきであるが、一向に改善されて
いないのが現実である。
金属表面処理用水性塗料の分野、塗布される材料の耐熱
性の点から比較的低温での乾燥が必要な水性繊維処理
剤、水性紙加工処理剤等の分野では、硬化温度の低温
化、硬化時間の短縮化が図られているものの大幅な改善
には至っていない。低温、短時間で硬化可能なものとし
て、アジリジン系硬化剤が使用されているが、例えば、
N,N’−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリ
ジンカルボキシアミド)等の水溶性アジリジン系架橋剤
では、水との反応性が極めて高く、水性樹脂に配合後、
数時間で加水分解され、硬化作用がなくなる為に、配合
安定性の点で問題がある。また、N,N’−ジフェニル
メタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシア
ミド)等の難溶性アジリジン系架橋剤の場合には、耐加
水分解性を有しているが、水性媒体に分散し難いという
問題が有る。このため、特開昭 60-123458号公報には、
エチレンイミンを高親水性界面活性剤にて、低温にて分
散しておき、ここにジメフェニルメタンジイソシアネー
トを反応させてN,N’−ジフェニルメタン−4,4’
−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)の水分散体
を得ている。この難溶性アジリジンの水分散体は、低
温、短時間で硬化が可能ではあるが、高親水性界面活性
剤を多量に含有するため、この硬化剤組成物を配合した
塗料や接着剤の乾燥後の皮膜の吸水性は高く、このため
に、これら皮膜の耐水性低下、耐アルカリ性低下、特
に、防食塗料では耐食性の低下が問題となる。水性樹脂
自身のソープレス化又はソープフリー化といった吸水性
物質の含有量低減による耐水性等の改善の動きが活発と
なった現在、これに配合される水分散型硬化剤の側にも
同様の試みが行われるべきであるが、一向に改善されて
いないのが現実である。
【0006】本発明の目的は、高親水性物質を殆ど含有
しない為に、乾燥後の耐水性、耐薬品性等を低下させ
ず、かつ比較的低温、短時間で硬化が可能な水分散型硬
化剤組成物と、該水分散型硬化剤組成物を樹脂に配合し
た水性樹脂組成物を提供する事である。更に具体的に
は、各種樹脂の硬化剤として有用なN,N’−ジフェニ
ルメタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシ
アミド)の安定な水性分散体を得る事と、その硬化剤分
散体と樹脂を含有した水性樹脂組成物を得る事である。
しない為に、乾燥後の耐水性、耐薬品性等を低下させ
ず、かつ比較的低温、短時間で硬化が可能な水分散型硬
化剤組成物と、該水分散型硬化剤組成物を樹脂に配合し
た水性樹脂組成物を提供する事である。更に具体的に
は、各種樹脂の硬化剤として有用なN,N’−ジフェニ
ルメタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシ
アミド)の安定な水性分散体を得る事と、その硬化剤分
散体と樹脂を含有した水性樹脂組成物を得る事である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)N,
N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリ
ジンカルボキシアミド)と、(B)不飽和脂肪酸、不飽
和脂肪酸を含む単量体を重合して得られるオリゴマー又
はこれらの混合物と、(C)アンモニア、炭素数6以下
のアミン、炭素数8以下の水酸化第4アンモニウム又は
これらの混合物とを含有し、且つ(A)100重量部に
対して、(B)を3〜20重量部の比率に配合した水分
散型硬化剤組成物である。
N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリ
ジンカルボキシアミド)と、(B)不飽和脂肪酸、不飽
和脂肪酸を含む単量体を重合して得られるオリゴマー又
はこれらの混合物と、(C)アンモニア、炭素数6以下
のアミン、炭素数8以下の水酸化第4アンモニウム又は
これらの混合物とを含有し、且つ(A)100重量部に
対して、(B)を3〜20重量部の比率に配合した水分
散型硬化剤組成物である。
【0008】本発明に用いられる(A)成分は、
【0009】
【化1】
【0010】化学式(1)で示される化学構造を有する
N,N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−ア
ジリジンカルボキシアミド)であり、室温で白色の結晶
性の粉末である。本願発明に用いられる(B)成分は、
不飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸を含む単量体を重合して得
られるオリゴマー又はこれらの混合物である。
N,N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−ア
ジリジンカルボキシアミド)であり、室温で白色の結晶
性の粉末である。本願発明に用いられる(B)成分は、
不飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸を含む単量体を重合して得
られるオリゴマー又はこれらの混合物である。
【0011】上記(B)成分において、不飽和脂肪酸
は、分子内に不飽和結合を1個以上有する脂肪酸であ
り、合成品又は天然品を用いる事ができる。例えば、上
記の不飽和脂肪酸としては、リノール酸、リシノール
酸、リノレン酸、オレイン酸、エレオステアリン酸が挙
げられ、これらを単独又は2種以上混合して用いる事が
できる。中でも、リノール酸及びオレイン酸が好まし
く、特にリノール酸が好ましい。これら不飽和脂肪酸
は、合成物又は天然物として使用する事が出来る。ま
た、天然物の乾性油、半乾性油、不乾性油を加水分解し
て得られるリノール酸、リシノール酸、リノレン酸、オ
レイン酸、エレオステアリン酸が混合された組成を有す
る天然不飽和脂肪酸を使用する事もできる。この天然不
飽和脂肪酸としては、例えば、綿実油脂肪酸(組成例:
リノール酸を約50重量%、オレイン酸を約35重量%の割
合で含有し、残部は飽和脂肪酸である)、トール油脂肪
酸(組成例:リノール酸を約45重量%、オレイン酸を約
45重量%の割合で含有し、残部は飽和脂肪酸である)、
サフラワー油脂肪酸(組成例:リノール酸を約79重量
%、オレイン酸を約15重量%、リノレン酸を0 〜約1 重
量%の割合で含有し、残部は飽和脂肪酸である)、ひま
し油脂肪酸(組成例:リシノール酸を約87重量%、オレ
イン酸を約7 重量%、リノール酸を約3 重量%の割合で
含有し、残部は飽和脂肪酸である)、キリ油脂肪酸(組
成例:エレオステアリン酸を約77重量%、リノール酸を
約9 重量%、オレイン酸を約9 重量%の割合で含有し、
残部は飽和脂肪酸である)が挙げられ、これら天然不飽
和脂肪酸は単独又は2種以上の混合物として用いる事が
できる。
は、分子内に不飽和結合を1個以上有する脂肪酸であ
り、合成品又は天然品を用いる事ができる。例えば、上
記の不飽和脂肪酸としては、リノール酸、リシノール
酸、リノレン酸、オレイン酸、エレオステアリン酸が挙
げられ、これらを単独又は2種以上混合して用いる事が
できる。中でも、リノール酸及びオレイン酸が好まし
く、特にリノール酸が好ましい。これら不飽和脂肪酸
は、合成物又は天然物として使用する事が出来る。ま
た、天然物の乾性油、半乾性油、不乾性油を加水分解し
て得られるリノール酸、リシノール酸、リノレン酸、オ
レイン酸、エレオステアリン酸が混合された組成を有す
る天然不飽和脂肪酸を使用する事もできる。この天然不
飽和脂肪酸としては、例えば、綿実油脂肪酸(組成例:
リノール酸を約50重量%、オレイン酸を約35重量%の割
合で含有し、残部は飽和脂肪酸である)、トール油脂肪
酸(組成例:リノール酸を約45重量%、オレイン酸を約
45重量%の割合で含有し、残部は飽和脂肪酸である)、
サフラワー油脂肪酸(組成例:リノール酸を約79重量
%、オレイン酸を約15重量%、リノレン酸を0 〜約1 重
量%の割合で含有し、残部は飽和脂肪酸である)、ひま
し油脂肪酸(組成例:リシノール酸を約87重量%、オレ
イン酸を約7 重量%、リノール酸を約3 重量%の割合で
含有し、残部は飽和脂肪酸である)、キリ油脂肪酸(組
成例:エレオステアリン酸を約77重量%、リノール酸を
約9 重量%、オレイン酸を約9 重量%の割合で含有し、
残部は飽和脂肪酸である)が挙げられ、これら天然不飽
和脂肪酸は単独又は2種以上の混合物として用いる事が
できる。
【0012】上記(B)成分において、不飽和脂肪酸を
含む単量体を重合して得られるオリゴマーは、構成単位
の単量体に、少なくとも1種の不飽和脂肪酸を含むもの
である。上記オリゴマーは、二量体、三量体、四量体が
挙げられるが、特に二量体、三量体が好ましく、これら
二量体或いは三量体は、単独で用いる事も混合物として
用いる事も出来る。上記のオリゴマーとしては、リノー
ル酸、リシノール酸、リノレン酸、オレイン酸及びエレ
オステアリン酸からなる群より選ばれた1種又は2種以
上の単量体を重合して得られる脂環式構造を有するカル
ボン酸を用いる事ができる。例えば、リノール酸とリノ
レン酸、リノール酸とエレオステアリン酸、リシノール
酸とオレイン酸、リノール酸とオレイン酸を重合する事
によって得られる脂環式構造を有するカルボン酸が挙げ
られる。
含む単量体を重合して得られるオリゴマーは、構成単位
の単量体に、少なくとも1種の不飽和脂肪酸を含むもの
である。上記オリゴマーは、二量体、三量体、四量体が
挙げられるが、特に二量体、三量体が好ましく、これら
二量体或いは三量体は、単独で用いる事も混合物として
用いる事も出来る。上記のオリゴマーとしては、リノー
ル酸、リシノール酸、リノレン酸、オレイン酸及びエレ
オステアリン酸からなる群より選ばれた1種又は2種以
上の単量体を重合して得られる脂環式構造を有するカル
ボン酸を用いる事ができる。例えば、リノール酸とリノ
レン酸、リノール酸とエレオステアリン酸、リシノール
酸とオレイン酸、リノール酸とオレイン酸を重合する事
によって得られる脂環式構造を有するカルボン酸が挙げ
られる。
【0013】また、上記オリゴマーでは、リノール酸を
単量体として重合によって得られる脂環式構造を有する
カルボン酸、或いはリノール酸とアクリル酸を単量体と
して重合によって得られる脂環式構造を有するカルボン
酸を用いる事が好ましい。例えば、トール油脂肪酸(リ
ノール酸とオレイン酸の混合物)を重合する事によって
得られる、炭素数36の二塩基酸が挙げられる。この重
合物には、他に少量の炭素数18の一塩基酸と、炭素数
54の三塩基酸を含有する事が出来る。上記の炭素数3
6の二塩基酸は、リノール酸とリノール酸の二分子間の
付加反応によって得られる化学式(2)で示される化学
構造を有するリノール酸の二量化体である。
単量体として重合によって得られる脂環式構造を有する
カルボン酸、或いはリノール酸とアクリル酸を単量体と
して重合によって得られる脂環式構造を有するカルボン
酸を用いる事が好ましい。例えば、トール油脂肪酸(リ
ノール酸とオレイン酸の混合物)を重合する事によって
得られる、炭素数36の二塩基酸が挙げられる。この重
合物には、他に少量の炭素数18の一塩基酸と、炭素数
54の三塩基酸を含有する事が出来る。上記の炭素数3
6の二塩基酸は、リノール酸とリノール酸の二分子間の
付加反応によって得られる化学式(2)で示される化学
構造を有するリノール酸の二量化体である。
【0014】
【化2】
【0015】上記の重合において、炭素数18の一塩基
酸は未反応のリノール酸或いはオレイン酸であり、炭素
数54の三塩基酸は三量化体である。また、トール油脂
肪酸(リノール酸とオレイン酸の混合物)とアクリル酸
を重合する事によって得られる、炭素数21の二塩基酸
が挙げられる。この重合物には、他に少量の炭素数18
の一塩基酸を含有する事が出来る。上記の炭素数21の
二塩基酸は、リノール酸とアクリル酸の二分子間の付加
反応によって得られる化学式(3)で示される化学構造
を有する二量化体である。
酸は未反応のリノール酸或いはオレイン酸であり、炭素
数54の三塩基酸は三量化体である。また、トール油脂
肪酸(リノール酸とオレイン酸の混合物)とアクリル酸
を重合する事によって得られる、炭素数21の二塩基酸
が挙げられる。この重合物には、他に少量の炭素数18
の一塩基酸を含有する事が出来る。上記の炭素数21の
二塩基酸は、リノール酸とアクリル酸の二分子間の付加
反応によって得られる化学式(3)で示される化学構造
を有する二量化体である。
【0016】
【化3】
【0017】上記の重合において、炭素数18の一塩基
酸は未反応のリノール酸或いはオレイン酸である。ま
た、ひまし油(リシノール酸、オレイン酸、リノール酸
の混合物)とアクリル酸を単量体として重合する事によ
って得られるオリゴマーや、ひまし油のみを単量体とし
て重合する事によって得られるオリゴマーを用いる事が
出来る。
酸は未反応のリノール酸或いはオレイン酸である。ま
た、ひまし油(リシノール酸、オレイン酸、リノール酸
の混合物)とアクリル酸を単量体として重合する事によ
って得られるオリゴマーや、ひまし油のみを単量体とし
て重合する事によって得られるオリゴマーを用いる事が
出来る。
【0018】本願発明に用いられる(C)成分は、アン
モニア、炭素数6以下のアミン、炭素数8以下の水酸化
第4アンモニウム又はこれらの混合物である。上記の炭
素数6以下のアミンは、モノメチルアミン、ジメチルア
ミン、ジメチルエタノールアミン、トリメチルアミン、
トリエチルアミン等の第1、第2、第3級のアミンが挙
げられ、これらを単独又は2種以上の混合物として用い
る事ができる。
モニア、炭素数6以下のアミン、炭素数8以下の水酸化
第4アンモニウム又はこれらの混合物である。上記の炭
素数6以下のアミンは、モノメチルアミン、ジメチルア
ミン、ジメチルエタノールアミン、トリメチルアミン、
トリエチルアミン等の第1、第2、第3級のアミンが挙
げられ、これらを単独又は2種以上の混合物として用い
る事ができる。
【0019】上記の炭素数8以下の水酸化第4アンモニ
ウムは、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テト
ラエチルアンモニウム等が挙げられ、これらを単独又は
2種以上の混合物として使用する事が出来る。上記のア
ンモニア、炭素数6以下のアミン、或いは炭素数8以下
の水酸化第4アンモニウムは、ガス或いは液体として直
接に添加する事も、水溶液として添加する事も出来る。
ウムは、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テト
ラエチルアンモニウム等が挙げられ、これらを単独又は
2種以上の混合物として使用する事が出来る。上記のア
ンモニア、炭素数6以下のアミン、或いは炭素数8以下
の水酸化第4アンモニウムは、ガス或いは液体として直
接に添加する事も、水溶液として添加する事も出来る。
【0020】本発明においては、所望により(D)成分
として、ポリアクリル酸系共重合体やポリメタクリル酸
系共重合体を添加する事が出来る。これらは、アクリル
酸、メタクリル酸又はこれらの混合物と、アクリル酸エ
ステル、メタクリル酸エステル、ビニル系単量体又はこ
れらの混合物との共重合体である。上記の共重合体は、
原料として用いる単量体中で、アクリル酸、メタクリル
酸又はこれらの混合物のモル分率が0.2以上である事
が好ましい。上記の共重合体は、直鎖状のポリマーで得
られるが、部分的に架橋する事が出来る。上記の共重合
体の分子量は、1000〜5000000 、好ましくは、10000 〜
1000000 である。
として、ポリアクリル酸系共重合体やポリメタクリル酸
系共重合体を添加する事が出来る。これらは、アクリル
酸、メタクリル酸又はこれらの混合物と、アクリル酸エ
ステル、メタクリル酸エステル、ビニル系単量体又はこ
れらの混合物との共重合体である。上記の共重合体は、
原料として用いる単量体中で、アクリル酸、メタクリル
酸又はこれらの混合物のモル分率が0.2以上である事
が好ましい。上記の共重合体は、直鎖状のポリマーで得
られるが、部分的に架橋する事が出来る。上記の共重合
体の分子量は、1000〜5000000 、好ましくは、10000 〜
1000000 である。
【0021】本発明の水分散型硬化剤組成物において、
(A)成分100重量部に対して、(B)成分を3〜2
0重量部、好ましくは5〜15重量部の割合で用いる事
が出来る。(C)成分は、(B)成分中のカルボン酸
を、カルボン酸アンモニウム塩に変える事により、
(B)成分の親水性を高める事ができ、そして(A)成
分を十分に水に分散する事が出来る。本発明において、
(B)成分を、予め(C)成分によってカルボン酸アン
モニウム塩に変換して用いる事も出来るが、(B)成分
と(C)成分を、水中で反応して、カルボン酸アンモニ
ウム塩とする事が好ましい。また、(D)成分も(B)
成分と同様に、上記(C)成分によってカルボン酸アン
モニウム塩とする事が好ましい。(C)成分の添加量
は、得られる水分散型硬化剤組成物のpHを、7〜1
2、好ましくは8〜11にする割合で添加する事が好ま
しい。(D)成分の添加量は、(A)成分100重量部
に対して、0.1〜1.0重量部、好ましくは0.2〜
0.5重量部の割合で添加する事が良い。
(A)成分100重量部に対して、(B)成分を3〜2
0重量部、好ましくは5〜15重量部の割合で用いる事
が出来る。(C)成分は、(B)成分中のカルボン酸
を、カルボン酸アンモニウム塩に変える事により、
(B)成分の親水性を高める事ができ、そして(A)成
分を十分に水に分散する事が出来る。本発明において、
(B)成分を、予め(C)成分によってカルボン酸アン
モニウム塩に変換して用いる事も出来るが、(B)成分
と(C)成分を、水中で反応して、カルボン酸アンモニ
ウム塩とする事が好ましい。また、(D)成分も(B)
成分と同様に、上記(C)成分によってカルボン酸アン
モニウム塩とする事が好ましい。(C)成分の添加量
は、得られる水分散型硬化剤組成物のpHを、7〜1
2、好ましくは8〜11にする割合で添加する事が好ま
しい。(D)成分の添加量は、(A)成分100重量部
に対して、0.1〜1.0重量部、好ましくは0.2〜
0.5重量部の割合で添加する事が良い。
【0022】本発明では、(B)、(C)及び(D)
を、水に添加し、そして、エチレンイミンとジフェニル
メタンジイソシアネートを反応させて、(A)成分であ
るN,N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−
アジリジンカルボキシアミド)を、水溶媒中で合成し同
時に水に分散させ、本発明の水分散型硬化剤組成物を製
造する事が出来る。上記反応では、ジフェニルメタンジ
イソシアネートの分解と重合の抑制の為に、反応温度
は、0〜15℃、好ましくは0〜10℃で行う事が良
い。
を、水に添加し、そして、エチレンイミンとジフェニル
メタンジイソシアネートを反応させて、(A)成分であ
るN,N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−
アジリジンカルボキシアミド)を、水溶媒中で合成し同
時に水に分散させ、本発明の水分散型硬化剤組成物を製
造する事が出来る。上記反応では、ジフェニルメタンジ
イソシアネートの分解と重合の抑制の為に、反応温度
は、0〜15℃、好ましくは0〜10℃で行う事が良
い。
【0023】また、本発明では(B)、(C)及び
(D)を水に添加し、(A)成分であるN,N’−ジフ
ェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボ
キシアミド)の固体を直接、その水溶液に分散させ、本
発明の水分散型硬化剤組成物を製造する事が出来る。そ
の時の水の温度は、1〜40℃、好ましくは、5〜30
℃が望ましい。この時、固体の(A)成分を、粉砕と分
散する為に、高速ミキサー、高速ホモミキサー、ボール
ミル、サンドグラインダー、ホモジナイザー、コロイド
ミル等の装置を用いる事が出来る。
(D)を水に添加し、(A)成分であるN,N’−ジフ
ェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボ
キシアミド)の固体を直接、その水溶液に分散させ、本
発明の水分散型硬化剤組成物を製造する事が出来る。そ
の時の水の温度は、1〜40℃、好ましくは、5〜30
℃が望ましい。この時、固体の(A)成分を、粉砕と分
散する為に、高速ミキサー、高速ホモミキサー、ボール
ミル、サンドグラインダー、ホモジナイザー、コロイド
ミル等の装置を用いる事が出来る。
【0024】本発明の水分散型硬化剤組成物中で、
(A)成分のN,N’−ジフェニルメタン−4,4’−
ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)は、約0.0
1〜50μ程度の粒子径分布を持った粒子として存在す
る。そして、水性樹脂に配合して架橋化反応による硬化
を効率的に行う為には、その平均粒子径は、0.1〜1
0μが好ましく、特に、平均粒子径が0.1〜5μであ
る事が好ましい。
(A)成分のN,N’−ジフェニルメタン−4,4’−
ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)は、約0.0
1〜50μ程度の粒子径分布を持った粒子として存在す
る。そして、水性樹脂に配合して架橋化反応による硬化
を効率的に行う為には、その平均粒子径は、0.1〜1
0μが好ましく、特に、平均粒子径が0.1〜5μであ
る事が好ましい。
【0025】本願発明の水分散型硬化剤組成物は、任意
成分として、シリコーン系、アマイド系、エステル系等
の消泡剤、セルロース系、ポリビニルアルコール系等の
増粘剤を配合する事が出来る。本発明の水分散型硬化剤
組成物は、固形分で70重量%以下、好ましくは5〜5
0重量%、更に好ましくは10〜40重量%濃度である
事が良い。上記硬化剤組成物の固形分(%)は、(10
0℃で乾燥した時の不揮発分の重量)/(乾燥前の重
量)×100で表される。
成分として、シリコーン系、アマイド系、エステル系等
の消泡剤、セルロース系、ポリビニルアルコール系等の
増粘剤を配合する事が出来る。本発明の水分散型硬化剤
組成物は、固形分で70重量%以下、好ましくは5〜5
0重量%、更に好ましくは10〜40重量%濃度である
事が良い。上記硬化剤組成物の固形分(%)は、(10
0℃で乾燥した時の不揮発分の重量)/(乾燥前の重
量)×100で表される。
【0026】本発明の水性樹脂組成物は、上記の水分散
型硬化剤組成物と、カルボキシル基、水酸基及びアミノ
基からなる群より選ばれた少なくとも1種の官能基を有
する樹脂とを含有する。この水性樹脂組成物は、上記の
硬化剤組成物と上記の樹脂を、水に分散した組成物であ
る。上記の樹脂は、水性分散体として使用する事が好ま
しい。この樹脂の水性分散体は、例えば、アクリル酸、
メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エス
テル、ビニル系単量体等の共重合体のエマルジョンや、
水性ポリウレタン、水性ポリエステル、水性アクリル化
エポキシ樹脂、水性エポキシエステル樹脂等のエマルジ
ョンが挙げられるが、特に、カルボキシル基を含有する
樹脂のエマルジョンが好ましい。上記の水性樹脂組成物
は、上記の樹脂中の官能基1当量に対して、水分散型硬
化剤組成物中の(A)成分のエチレンイミン基を、0.
1〜20当量、好ましくは0.3〜10当量の割合で含
有する事が良い。上記の水性樹脂組成物は、固形分で、
5〜70重量%、好ましくは10〜60重量%である。
型硬化剤組成物と、カルボキシル基、水酸基及びアミノ
基からなる群より選ばれた少なくとも1種の官能基を有
する樹脂とを含有する。この水性樹脂組成物は、上記の
硬化剤組成物と上記の樹脂を、水に分散した組成物であ
る。上記の樹脂は、水性分散体として使用する事が好ま
しい。この樹脂の水性分散体は、例えば、アクリル酸、
メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エス
テル、ビニル系単量体等の共重合体のエマルジョンや、
水性ポリウレタン、水性ポリエステル、水性アクリル化
エポキシ樹脂、水性エポキシエステル樹脂等のエマルジ
ョンが挙げられるが、特に、カルボキシル基を含有する
樹脂のエマルジョンが好ましい。上記の水性樹脂組成物
は、上記の樹脂中の官能基1当量に対して、水分散型硬
化剤組成物中の(A)成分のエチレンイミン基を、0.
1〜20当量、好ましくは0.3〜10当量の割合で含
有する事が良い。上記の水性樹脂組成物は、固形分で、
5〜70重量%、好ましくは10〜60重量%である。
【0027】本発明の水性樹脂組成物は、ハケ、ロー
ル、スプレー、スクリーン印刷機、含浸加工装置等を用
いて基材に塗布、又は基材間に充填させる事が出来る。
本発明の水性樹脂組成物は、通常、基材温度が80℃で
は約10分間、120℃では5〜10秒間で硬化させる
事が出来る。また、樹脂中に水酸基を含有する水性樹脂
組成物では、(A)成分中のエチレンイミン基が脱離す
るブロックイソシアネート系の架橋剤として使用する事
が出来る。この時、基材温度が170℃では約20分
間、190℃では約10分間で硬化させる事が出来る。
ル、スプレー、スクリーン印刷機、含浸加工装置等を用
いて基材に塗布、又は基材間に充填させる事が出来る。
本発明の水性樹脂組成物は、通常、基材温度が80℃で
は約10分間、120℃では5〜10秒間で硬化させる
事が出来る。また、樹脂中に水酸基を含有する水性樹脂
組成物では、(A)成分中のエチレンイミン基が脱離す
るブロックイソシアネート系の架橋剤として使用する事
が出来る。この時、基材温度が170℃では約20分
間、190℃では約10分間で硬化させる事が出来る。
【0028】
【作用】本願発明において、不飽和脂肪酸又は、不飽和
脂肪酸を含む単量体を重合して得られるオリゴマーは、
それら分子中のカルボン酸をアルカリ性物質によってカ
ルボン酸塩とする事により、N,N’−ジフェニルメタ
ン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシアミ
ド)を、十分に水に分散させる事が出来る。しかし、理
由は必ずしも明らかではないが、上記の不飽和脂肪酸に
変えてステアリン酸等の飽和脂肪酸を使用した場合は、
アルカリ性物質によりカルボン酸塩としても、十分な分
散効果が得られない。この為、天然不飽和脂肪酸を使用
する場合は、少量のパルミチン酸、ステアリン酸等の飽
和脂肪酸を含有しているが、これらの飽和脂肪酸は、天
然不飽和脂肪酸中で20重量%未満、好ましくは15重
量%未満である事が良い。
脂肪酸を含む単量体を重合して得られるオリゴマーは、
それら分子中のカルボン酸をアルカリ性物質によってカ
ルボン酸塩とする事により、N,N’−ジフェニルメタ
ン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシアミ
ド)を、十分に水に分散させる事が出来る。しかし、理
由は必ずしも明らかではないが、上記の不飽和脂肪酸に
変えてステアリン酸等の飽和脂肪酸を使用した場合は、
アルカリ性物質によりカルボン酸塩としても、十分な分
散効果が得られない。この為、天然不飽和脂肪酸を使用
する場合は、少量のパルミチン酸、ステアリン酸等の飽
和脂肪酸を含有しているが、これらの飽和脂肪酸は、天
然不飽和脂肪酸中で20重量%未満、好ましくは15重
量%未満である事が良い。
【0029】また、上記の不飽和脂肪酸又は、不飽和脂
肪酸を含む単量体を重合して得られるオリゴマーの分子
中に含まれるカルボン酸を中和しカルボン酸塩とする際
に使用するアルカリ性物質において、アンモニア、炭素
数6以下のアミン、或いは炭素数8以下の水酸化第4ア
ンモニウムを使用して得られた硬化剤組成物を、水性樹
脂分散体に配合し、水性樹脂組成物として使用する場合
は、乾燥過程で大部分が分解して、アンモニアやアミン
のガスとして揮発する。そして、得られた樹脂被膜中
に、耐水性を低下させる原因となり強アルカリ性を示す
カチオンが存在しないので耐水性は低下しない。しか
し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシ
ウム等のアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸
化物、或いは炭素数6を超えるトリブチルアミン等の高
い沸点を有するアミンを用いる場合は、乾燥を終了後
も、樹脂被膜中に強アルカリ性を示すカチオンとして残
存して耐水性を低下させるので好ましくない。
肪酸を含む単量体を重合して得られるオリゴマーの分子
中に含まれるカルボン酸を中和しカルボン酸塩とする際
に使用するアルカリ性物質において、アンモニア、炭素
数6以下のアミン、或いは炭素数8以下の水酸化第4ア
ンモニウムを使用して得られた硬化剤組成物を、水性樹
脂分散体に配合し、水性樹脂組成物として使用する場合
は、乾燥過程で大部分が分解して、アンモニアやアミン
のガスとして揮発する。そして、得られた樹脂被膜中
に、耐水性を低下させる原因となり強アルカリ性を示す
カチオンが存在しないので耐水性は低下しない。しか
し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシ
ウム等のアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸
化物、或いは炭素数6を超えるトリブチルアミン等の高
い沸点を有するアミンを用いる場合は、乾燥を終了後
も、樹脂被膜中に強アルカリ性を示すカチオンとして残
存して耐水性を低下させるので好ましくない。
【0030】本願発明において、(A)成分のN,N’
−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリジン
カルボキシアミド)100重量部に対して、(B)成分
の不飽和脂肪酸、単量体として不飽和脂肪酸を含むオリ
ゴマー又はこれらの混合物は、3重量部未満では十分な
分散性が得られず、20重量部を超えると硬化剤組成物
の粘度が上昇し好ましくない。
−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリジン
カルボキシアミド)100重量部に対して、(B)成分
の不飽和脂肪酸、単量体として不飽和脂肪酸を含むオリ
ゴマー又はこれらの混合物は、3重量部未満では十分な
分散性が得られず、20重量部を超えると硬化剤組成物
の粘度が上昇し好ましくない。
【0031】本発明において、(C)成分の添加量は、
得られる水分散型硬化剤組成物のpHが7以下になる量
では、(A)成分の分散を十分に達成する事が出来ず、
またpHが12を超える場合は、樹脂と混合して水性樹
脂組成物とした際に増粘する場合があるので好ましくな
い。本発明において、(D)成分として、ポリアクリル
酸系共重合体やポリメタクリル酸系共重合体を添加する
事により、水媒体中での(A)成分からなる粒子の凝集
を防止する効果が向上すると共に、長期間の静置により
(A)成分からなる粒子が沈降した場合でもその固結を
防止する効果がある。しかし、(A)成分の100重量
部に対して、(D)成分が1.0重量部を超える場合
は、樹脂に配合して水性樹脂組成物とした際に、得られ
る被膜の耐水性が低下するので好ましくない。
得られる水分散型硬化剤組成物のpHが7以下になる量
では、(A)成分の分散を十分に達成する事が出来ず、
またpHが12を超える場合は、樹脂と混合して水性樹
脂組成物とした際に増粘する場合があるので好ましくな
い。本発明において、(D)成分として、ポリアクリル
酸系共重合体やポリメタクリル酸系共重合体を添加する
事により、水媒体中での(A)成分からなる粒子の凝集
を防止する効果が向上すると共に、長期間の静置により
(A)成分からなる粒子が沈降した場合でもその固結を
防止する効果がある。しかし、(A)成分の100重量
部に対して、(D)成分が1.0重量部を超える場合
は、樹脂に配合して水性樹脂組成物とした際に、得られ
る被膜の耐水性が低下するので好ましくない。
【0032】本願発明の水分散型硬化剤組成物は、必要
に応じて水で希釈して使用する事が出来る。上記の硬化
剤組成物は、固形分が70重量%を超えると粘度が極端
に増大し好ましくなく、また、固形分が5重量%未満で
は、水性樹脂組成物とした場合に、乾燥に長時間を必要
として好ましくない。そして、上記の水分散型硬化剤組
成物と、上記の樹脂を含有した水性樹脂組成物もまた、
固形分が70重量%を超えると粘度が極端に増大して好
ましくなく、5重量%未満では、乾燥に長時間を要する
ので好ましくなく、また、得られる被膜と基材との密着
強度が低下するので好ましくない。
に応じて水で希釈して使用する事が出来る。上記の硬化
剤組成物は、固形分が70重量%を超えると粘度が極端
に増大し好ましくなく、また、固形分が5重量%未満で
は、水性樹脂組成物とした場合に、乾燥に長時間を必要
として好ましくない。そして、上記の水分散型硬化剤組
成物と、上記の樹脂を含有した水性樹脂組成物もまた、
固形分が70重量%を超えると粘度が極端に増大して好
ましくなく、5重量%未満では、乾燥に長時間を要する
ので好ましくなく、また、得られる被膜と基材との密着
強度が低下するので好ましくない。
【0033】上記の水性樹脂組成物は、上記の樹脂中の
官能基1当量に対して、水分散型硬化剤組成物中の
(A)成分のエチレンイミン基が、0.1当量未満で
は、水性樹脂組成物を十分に硬化させる事が出来ない為
に耐水性が向上しない。また、20当量を超える量で添
加する場合は、添加に見合う効果が得られず、さらに、
得られた被膜が脆くなるので好ましくない。
官能基1当量に対して、水分散型硬化剤組成物中の
(A)成分のエチレンイミン基が、0.1当量未満で
は、水性樹脂組成物を十分に硬化させる事が出来ない為
に耐水性が向上しない。また、20当量を超える量で添
加する場合は、添加に見合う効果が得られず、さらに、
得られた被膜が脆くなるので好ましくない。
【0034】
実施例1 下記の水分散型硬化剤組成物(H1)〜(H3)を製造
した。 水分散型硬化剤組成物(H1) 1リットルのプラスチック製の容器に、直径8mmのア
ルミナ製ビーズを300ミリリットル計量して入れた。
更に、N,N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス
(1−アジリジンカルボキシアミド)を100g、市販
のトール油脂肪酸(組成例:リノール酸を約45重量%、
オレイン酸を約45重量%の割合で含有し、残部は飽和脂
肪酸である)を5g、25重量%濃度のアンモニア水を
5g、メタクリル酸のモル分率が0.44となる割合で
含有したメタクリル酸とアクリル酸エチルの共重合体の
水溶液(固形分濃度16.2重量%)を3.1g、イオ
ン交換水を390gの割合で加え、容器を密封して、ボ
ールミルを用いて、300rpmの回転速度により、室
温で72時間分散した。その後、分散液からフィルター
でアルミナ製ビーズを濾過して、N,N’−ジフェニル
メタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシア
ミド)が水に分散した水分散型硬化剤組成物(H1)を
得た。得られた硬化剤組成物(H1)は、固形分20.
8重量%濃度、pH9.8、粘度8.8cP(センチポ
アズ)の乳白色で安定な硬化剤組成物であった。
した。 水分散型硬化剤組成物(H1) 1リットルのプラスチック製の容器に、直径8mmのア
ルミナ製ビーズを300ミリリットル計量して入れた。
更に、N,N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス
(1−アジリジンカルボキシアミド)を100g、市販
のトール油脂肪酸(組成例:リノール酸を約45重量%、
オレイン酸を約45重量%の割合で含有し、残部は飽和脂
肪酸である)を5g、25重量%濃度のアンモニア水を
5g、メタクリル酸のモル分率が0.44となる割合で
含有したメタクリル酸とアクリル酸エチルの共重合体の
水溶液(固形分濃度16.2重量%)を3.1g、イオ
ン交換水を390gの割合で加え、容器を密封して、ボ
ールミルを用いて、300rpmの回転速度により、室
温で72時間分散した。その後、分散液からフィルター
でアルミナ製ビーズを濾過して、N,N’−ジフェニル
メタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシア
ミド)が水に分散した水分散型硬化剤組成物(H1)を
得た。得られた硬化剤組成物(H1)は、固形分20.
8重量%濃度、pH9.8、粘度8.8cP(センチポ
アズ)の乳白色で安定な硬化剤組成物であった。
【0035】水分散型硬化剤組成物(H2) 市販の不飽和脂肪酸とアクリル酸の付加重合体を準備し
た。この付加重合体はトール油脂肪酸(組成例:リノー
ル酸を約45重量%、オレイン酸を約45重量%の割合で含
有し、残部は飽和脂肪酸である)とアクリル酸を重合す
る事によって得られた上記の化学式(3)で示される化
学構造式を有する炭素数21の二塩基酸を主成分とする
ものである。この炭素数21の二塩基酸はリノール酸と
アクリル酸の付加重合によって得られた二量化体であ
る。上記の付加重合体は、他に少量の未反応のリノール
酸とオレイン酸を含有していた。
た。この付加重合体はトール油脂肪酸(組成例:リノー
ル酸を約45重量%、オレイン酸を約45重量%の割合で含
有し、残部は飽和脂肪酸である)とアクリル酸を重合す
る事によって得られた上記の化学式(3)で示される化
学構造式を有する炭素数21の二塩基酸を主成分とする
ものである。この炭素数21の二塩基酸はリノール酸と
アクリル酸の付加重合によって得られた二量化体であ
る。上記の付加重合体は、他に少量の未反応のリノール
酸とオレイン酸を含有していた。
【0036】1リットルのプラスチック製の容器に、直
径0.8〜1.2mmのガラス製ビーズを400ミリリ
ットル計量して入れた。更に、N,N’−ジフェニルメ
タン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシアミ
ド)を100g、上記の市販の不飽和脂肪酸とアクリル
酸の付加重合体を7g、25重量%濃度のアンモニア水
を7g、メタクリル酸のモル分率が0.44となる割合
で含有したメタクリル酸とアクリル酸エチルの共重合体
の水溶液(固形分濃度16.2重量%)を3.1g、イ
オン交換水を386gの割合で加え、バッチ式のサンド
グラインダーを用いて、25℃で、1500rpmの回
転速度により、60分間分散した。その後、分散液から
フィルターでガラス製ビーズを濾過して、N,N’−ジ
フェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカル
ボキシアミド)が水に分散した水分散型硬化剤組成物
(H2)を得た。得られた硬化剤組成物(H2)は、固
形分21.2重量%濃度、pH10.1、粘度10.6
cP(センチポアズ)の乳白色で安定な硬化剤組成物で
あった。
径0.8〜1.2mmのガラス製ビーズを400ミリリ
ットル計量して入れた。更に、N,N’−ジフェニルメ
タン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシアミ
ド)を100g、上記の市販の不飽和脂肪酸とアクリル
酸の付加重合体を7g、25重量%濃度のアンモニア水
を7g、メタクリル酸のモル分率が0.44となる割合
で含有したメタクリル酸とアクリル酸エチルの共重合体
の水溶液(固形分濃度16.2重量%)を3.1g、イ
オン交換水を386gの割合で加え、バッチ式のサンド
グラインダーを用いて、25℃で、1500rpmの回
転速度により、60分間分散した。その後、分散液から
フィルターでガラス製ビーズを濾過して、N,N’−ジ
フェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカル
ボキシアミド)が水に分散した水分散型硬化剤組成物
(H2)を得た。得られた硬化剤組成物(H2)は、固
形分21.2重量%濃度、pH10.1、粘度10.6
cP(センチポアズ)の乳白色で安定な硬化剤組成物で
あった。
【0037】水分散型硬化剤組成物(H3) 市販のダイマー酸を準備した。このダイマー酸は、トー
ル油脂肪酸(組成例:リノール酸を約45重量%、オレイ
ン酸を約45重量%の割合で含有し、残部は飽和脂肪酸で
ある)を重合する事によって得られた上記の化学式
(2)で示される化学構造式を有する炭素数36の二塩
基酸を主成分とするものである。この炭素数36の二塩
基酸はリノール酸の二量化体である。このダイマー酸に
は、他に少量の未反応のリノール酸とオレイン酸、及び
三量化体である炭素数54の三塩基酸を含有していた。
上記ダイマー酸の組成は、原料のリノール酸とオレイン
酸を9重量%、二量化体を76重量%、三量化体を15
重量%の割合であった。
ル油脂肪酸(組成例:リノール酸を約45重量%、オレイ
ン酸を約45重量%の割合で含有し、残部は飽和脂肪酸で
ある)を重合する事によって得られた上記の化学式
(2)で示される化学構造式を有する炭素数36の二塩
基酸を主成分とするものである。この炭素数36の二塩
基酸はリノール酸の二量化体である。このダイマー酸に
は、他に少量の未反応のリノール酸とオレイン酸、及び
三量化体である炭素数54の三塩基酸を含有していた。
上記ダイマー酸の組成は、原料のリノール酸とオレイン
酸を9重量%、二量化体を76重量%、三量化体を15
重量%の割合であった。
【0038】1リットルのステンレス製円筒型カップ
に、上記のダイマー酸を10g、25重量%濃度のアン
モニア水を10g、メタクリル酸のモル分率が0.44
となる割合で含有したメタクリル酸とアクリル酸エチル
の共重合体の水溶液(固形分濃度16.2重量%)を
3.1g、イオン交換水を380g、エチレンイミンを
25.1gの割合で加え、10℃でホモミキサーを用い
て10分間撹拌した。その後、滴下ロートを用い、ジフ
ェニルメタンジイソシアヌレートの74.9gを1時間
かけて添加した。更に、10℃で7時間反応を続け、そ
の結果、反応によって得られたN,N’−ジフェニルメ
タン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシアミ
ド)が水に分散した水分散型硬化剤組成物(H3)を得
た。この硬化剤組成物は、固形分20.8重量%濃度、
pH10.9、粘度12.5cP(センチポアズ)の乳
白色で安定な硬化剤組成物であった。
に、上記のダイマー酸を10g、25重量%濃度のアン
モニア水を10g、メタクリル酸のモル分率が0.44
となる割合で含有したメタクリル酸とアクリル酸エチル
の共重合体の水溶液(固形分濃度16.2重量%)を
3.1g、イオン交換水を380g、エチレンイミンを
25.1gの割合で加え、10℃でホモミキサーを用い
て10分間撹拌した。その後、滴下ロートを用い、ジフ
ェニルメタンジイソシアヌレートの74.9gを1時間
かけて添加した。更に、10℃で7時間反応を続け、そ
の結果、反応によって得られたN,N’−ジフェニルメ
タン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシアミ
ド)が水に分散した水分散型硬化剤組成物(H3)を得
た。この硬化剤組成物は、固形分20.8重量%濃度、
pH10.9、粘度12.5cP(センチポアズ)の乳
白色で安定な硬化剤組成物であった。
【0039】比較例1 下記の水分散型硬化剤組成物(H4)〜(H6)を製造
した。 水分散型硬化剤組成物(H4) 1リットルのステンレス製円筒型カップに、花王(株)
製の商品名エマルゲン985(主成分は、非イオン性界
面活性剤のポリオキシエチレンノニルフェノールエーテ
ル、HLBは18.9)を4g、水酸化ナトリウムを
0.3g、イオン交換水を396g、エチレンイミンを
25.1gの割合で加え、10℃でホモミキサーを用い
て10分間撹拌した。その後、滴下ロートを用い、ジフ
ェニルメタンジイソシアヌレートの74.9gを1時間
かけて添加した。更に、10℃で7時間反応を続け、そ
の結果、反応によって得られたN,N’−ジフェニルメ
タン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシアミ
ド)が水に分散した水分散型硬化剤組成物(H4)を得
た。この硬化剤組成物は、固形分21.0重量%濃度、
pH10.5、粘度13.2cP(センチポアズ)の乳
白色で安定な硬化剤組成物であった。
した。 水分散型硬化剤組成物(H4) 1リットルのステンレス製円筒型カップに、花王(株)
製の商品名エマルゲン985(主成分は、非イオン性界
面活性剤のポリオキシエチレンノニルフェノールエーテ
ル、HLBは18.9)を4g、水酸化ナトリウムを
0.3g、イオン交換水を396g、エチレンイミンを
25.1gの割合で加え、10℃でホモミキサーを用い
て10分間撹拌した。その後、滴下ロートを用い、ジフ
ェニルメタンジイソシアヌレートの74.9gを1時間
かけて添加した。更に、10℃で7時間反応を続け、そ
の結果、反応によって得られたN,N’−ジフェニルメ
タン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシアミ
ド)が水に分散した水分散型硬化剤組成物(H4)を得
た。この硬化剤組成物は、固形分21.0重量%濃度、
pH10.5、粘度13.2cP(センチポアズ)の乳
白色で安定な硬化剤組成物であった。
【0040】水分散型硬化剤組成物(H5) 1リットルのステンレス製円筒型カップに、試薬のラウ
リルベンゼンスルホン酸を10g、25重量%濃度のア
ンモニア水を10g、メタクリル酸のモル分率が0.4
4となる割合で含有したメタクリル酸とアクリル酸エチ
ルの共重合体の水溶液(固形分濃度16.2重量%)を
3.1g、イオン交換水を380g、エチレンイミンを
25.1gの割合で加え、10℃でホモミキサーを用い
て10分間撹拌した。その後、滴下ロートを用い、ジフ
ェニルメタンジイソシアヌレートの74.9gを1時間
かけて添加した。更に、10℃で7時間反応を続け、そ
の結果、反応によって得られたN,N’−ジフェニルメ
タン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシアミ
ド)が水に分散した水分散型硬化剤組成物(H5)を得
た。この硬化剤組成物は、固形分20.8重量%濃度、
pH10.8、粘度11cP(センチポアズ)の乳白色
で安定な硬化剤組成物であった。
リルベンゼンスルホン酸を10g、25重量%濃度のア
ンモニア水を10g、メタクリル酸のモル分率が0.4
4となる割合で含有したメタクリル酸とアクリル酸エチ
ルの共重合体の水溶液(固形分濃度16.2重量%)を
3.1g、イオン交換水を380g、エチレンイミンを
25.1gの割合で加え、10℃でホモミキサーを用い
て10分間撹拌した。その後、滴下ロートを用い、ジフ
ェニルメタンジイソシアヌレートの74.9gを1時間
かけて添加した。更に、10℃で7時間反応を続け、そ
の結果、反応によって得られたN,N’−ジフェニルメ
タン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシアミ
ド)が水に分散した水分散型硬化剤組成物(H5)を得
た。この硬化剤組成物は、固形分20.8重量%濃度、
pH10.8、粘度11cP(センチポアズ)の乳白色
で安定な硬化剤組成物であった。
【0041】水分散型硬化剤組成物(H6) トール油脂肪酸の代わりに、ステアリン酸を5g使用し
た以外は、水分散型硬化剤組成物(H1)と同じ方法で
製造したが、N,N’−ジフェニルメタン−4,4’−
ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)の粒子が、静
置後1時間以内に沈降し、安定な水分散液は得られなか
った。
た以外は、水分散型硬化剤組成物(H1)と同じ方法で
製造したが、N,N’−ジフェニルメタン−4,4’−
ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)の粒子が、静
置後1時間以内に沈降し、安定な水分散液は得られなか
った。
【0042】実施例2 下記の水性樹脂(R1)〜(R3)を製造した。 水性樹脂(R1) 攪拌機、温度計、冷却管を装備した4つ口フラスコに、
水を100g、過硫酸カリウムを0.5g加え、撹拌し
ながら、液温を80℃まで昇温する。一方で、イオン交
換水の100g中に、反応性乳化剤として第一工業製薬
製の商品名ニューフロンティアA229Eを0.4g、
アクリル酸2−エチルヘキシルを45g、メタクリル酸
メチルを45g、スチレンを5g、メタクリル酸を5g
の割合で添加して水溶液とした。この水溶液を激しく撹
拌しながら、上記フラスコ中の液温を80℃に保持しな
がら、2時間かけて送液ポンプでフラスコに注入した。
注入後、更に80℃で2時間反応させた。そして、フラ
スコ内の液体の温度が室温まで冷却した後、内容物を取
り出し、25重量%濃度のアンモニア水を加えてpH9
〜10に調整して、更にイオン交換水を加えて、樹脂の
濃度を20重量%として水性樹脂(R1)を得た。
水を100g、過硫酸カリウムを0.5g加え、撹拌し
ながら、液温を80℃まで昇温する。一方で、イオン交
換水の100g中に、反応性乳化剤として第一工業製薬
製の商品名ニューフロンティアA229Eを0.4g、
アクリル酸2−エチルヘキシルを45g、メタクリル酸
メチルを45g、スチレンを5g、メタクリル酸を5g
の割合で添加して水溶液とした。この水溶液を激しく撹
拌しながら、上記フラスコ中の液温を80℃に保持しな
がら、2時間かけて送液ポンプでフラスコに注入した。
注入後、更に80℃で2時間反応させた。そして、フラ
スコ内の液体の温度が室温まで冷却した後、内容物を取
り出し、25重量%濃度のアンモニア水を加えてpH9
〜10に調整して、更にイオン交換水を加えて、樹脂の
濃度を20重量%として水性樹脂(R1)を得た。
【0043】水性樹脂(R2) 東洋紡(株)製の商品名バイロナールMD1330(ポ
リエステルエマルジョン、樹脂濃度は32重量%)に、
25重量%濃度のアンモニア水を加えpH9〜10に調
整して、更にイオン交換水を加えて、樹脂の濃度を20
重量%として水性樹脂(R2)を得た。
リエステルエマルジョン、樹脂濃度は32重量%)に、
25重量%濃度のアンモニア水を加えpH9〜10に調
整して、更にイオン交換水を加えて、樹脂の濃度を20
重量%として水性樹脂(R2)を得た。
【0044】水性樹脂(R3) 第一工業製薬(株)製の商品名スーパーフレックス30
0(ポリウレタンエマルジョン、樹脂濃度は30重量
%)に、25重量%濃度のアンモニア水を加えてpH9
〜10に調整して、更にイオン交換水を加えて、樹脂の
濃度を20重量%として水性樹脂(R3)を得た。
0(ポリウレタンエマルジョン、樹脂濃度は30重量
%)に、25重量%濃度のアンモニア水を加えてpH9
〜10に調整して、更にイオン交換水を加えて、樹脂の
濃度を20重量%として水性樹脂(R3)を得た。
【0045】実施例3 水分散型硬化剤組成物(H1)〜(H3)と、水性樹脂
(R1)〜(R3)を表1に記載の重量割合で混合し
て、水性樹脂組成物を製造し、これを水性塗料(P1)
〜(P3)とした。 比較例2 水分散型硬化剤組成物(H4)〜(H5)と、水性樹脂
(R1)を表1に記載の重量割合で混合して、水性樹脂
組成物を製造し、これを水性塗料(P4)〜(P5)と
した。更に、上記の水分散型硬化剤組成物を使用しない
で、上記の水性樹脂(R1)〜(R3)のみを使用し
て、それぞれ水性塗料(P6)〜(P8)とした。
(R1)〜(R3)を表1に記載の重量割合で混合し
て、水性樹脂組成物を製造し、これを水性塗料(P1)
〜(P3)とした。 比較例2 水分散型硬化剤組成物(H4)〜(H5)と、水性樹脂
(R1)を表1に記載の重量割合で混合して、水性樹脂
組成物を製造し、これを水性塗料(P4)〜(P5)と
した。更に、上記の水分散型硬化剤組成物を使用しない
で、上記の水性樹脂(R1)〜(R3)のみを使用し
て、それぞれ水性塗料(P6)〜(P8)とした。
【0046】 表1 塗料符号 成分(重量部) H1 H2 H3 H4 H5 R1 R2 R3 P1 4 0 0 0 0 100 0 0 P2 0 21 0 0 0 0 100 0 P3 0 0 9 0 0 0 0 100 P4 0 0 0 10 0 100 0 0 P5 0 0 0 0 10 100 0 0 P6 0 0 0 0 0 100 0 0 P7 0 0 0 0 0 0 100 0 P8 0 0 0 0 0 0 0 100 実施例4 表面に30g/m2 の亜鉛付着量を有するクロメート被
覆亜鉛めっき鋼板を用意した。
覆亜鉛めっき鋼板を用意した。
【0047】この鋼板上に、実施例3で調整した水性塗
料(P1)〜(P3)を、バーコーターを用いて、0.
9〜1.2g/m2 の塗布量で塗布した後、7秒間で1
20℃まで昇温して鋼板に焼き付けた。得られた鋼板
は、膜厚1〜1.5μの被膜を有していた。上記の水性
塗料(P1)〜(P3)を用いて得られた鋼板を、それ
ぞれ(T1)〜(T3)とした。
料(P1)〜(P3)を、バーコーターを用いて、0.
9〜1.2g/m2 の塗布量で塗布した後、7秒間で1
20℃まで昇温して鋼板に焼き付けた。得られた鋼板
は、膜厚1〜1.5μの被膜を有していた。上記の水性
塗料(P1)〜(P3)を用いて得られた鋼板を、それ
ぞれ(T1)〜(T3)とした。
【0048】比較例3 表面に30g/m2 の亜鉛付着量を有するクロメート被
覆亜鉛めっき鋼板を用意した。この鋼板上に、比較例2
で調整した水性塗料(P4)〜(P8)を、バーコータ
ーを用いて、0.9〜1.2g/m2 の塗布量で塗布し
た後、7秒間で120℃まで昇温して鋼板に焼き付け
た。得られた鋼板は、膜厚1〜1.5μの被膜を有して
いた。上記の水性塗料(P4)〜(P8)を用いて得ら
れた鋼板を、それぞれ(T4)〜(T8)とした。
覆亜鉛めっき鋼板を用意した。この鋼板上に、比較例2
で調整した水性塗料(P4)〜(P8)を、バーコータ
ーを用いて、0.9〜1.2g/m2 の塗布量で塗布し
た後、7秒間で120℃まで昇温して鋼板に焼き付け
た。得られた鋼板は、膜厚1〜1.5μの被膜を有して
いた。上記の水性塗料(P4)〜(P8)を用いて得ら
れた鋼板を、それぞれ(T4)〜(T8)とした。
【0049】次いで、この塗装鋼板(T1)〜(T8)
を用いて、耐水性と耐アルカリ性の評価のために熱アル
カリ浴耐久性テストを行った。 熱アルカリ浴耐久性テスト アルカリ脱脂剤として日本ペイント(株)製の商品名サ
ーフクリーナーSD270(主成分:塩基性Naを含有
する塩類)を、2重量%濃度となる割合で水に溶解し、
pH12.4の水溶液とした。この水溶液を60℃に加
温して、これに上記の塗装鋼板(T1)〜(T8)を2
分間浸漬した後、直ちにアルカリ浴より引き上げて、塗
装された鋼板表面を十条キンバリー(株)製の商品名キ
ムワイムS−200(紙ワイパー)で10往復擦った。
その後、水洗して乾燥後に被膜の残存する面積を測定し
て、テスト前の面積に対する割合で表す。残存率90〜
100%の時は(○)印で、80〜90%の時は(△)
印で、80%以下の時は(×)印で表す。これら結果を
表2に記載した。
を用いて、耐水性と耐アルカリ性の評価のために熱アル
カリ浴耐久性テストを行った。 熱アルカリ浴耐久性テスト アルカリ脱脂剤として日本ペイント(株)製の商品名サ
ーフクリーナーSD270(主成分:塩基性Naを含有
する塩類)を、2重量%濃度となる割合で水に溶解し、
pH12.4の水溶液とした。この水溶液を60℃に加
温して、これに上記の塗装鋼板(T1)〜(T8)を2
分間浸漬した後、直ちにアルカリ浴より引き上げて、塗
装された鋼板表面を十条キンバリー(株)製の商品名キ
ムワイムS−200(紙ワイパー)で10往復擦った。
その後、水洗して乾燥後に被膜の残存する面積を測定し
て、テスト前の面積に対する割合で表す。残存率90〜
100%の時は(○)印で、80〜90%の時は(△)
印で、80%以下の時は(×)印で表す。これら結果を
表2に記載した。
【0050】 表2 鋼板符号 熱アルカリ浴耐久性テスト T1 ○ T2 ○ T3 ○ T4 × T5 × T6 × T7 × T8 × 表2の結果から判る様に、本願発明の水分散型硬化剤組
成物を水性樹脂に配合した水性塗料組成物は、比較的温
度の低い硬化条件でも、極めて短時間で架橋して十分な
硬化体となり、耐水性、耐アルカリ性に優れるものであ
る。
成物を水性樹脂に配合した水性塗料組成物は、比較的温
度の低い硬化条件でも、極めて短時間で架橋して十分な
硬化体となり、耐水性、耐アルカリ性に優れるものであ
る。
【0051】
【発明の効果】本願発明の水分散型硬化剤組成物は、2
〜100cP(センチポアズ)程度の粘度を示し、室温
で6ヵ月以上安定である。本願発明の水分散型硬化剤組
成物を各種水性樹脂に配合した水性樹脂組成物の安定性
は良好である。上記の水性樹脂組成物は、所望により増
粘剤を添加して、粘度が2〜100000cP(センチ
ポアズ)の範囲に調整する事が出来る。これら水性樹脂
組成物は、作業性も良好であり、含浸処理法、ロールコ
ーター塗装法、グラビアコーター塗装法、スプレー塗装
法、はけ塗り塗装法により基材に処理する事が出来る。
〜100cP(センチポアズ)程度の粘度を示し、室温
で6ヵ月以上安定である。本願発明の水分散型硬化剤組
成物を各種水性樹脂に配合した水性樹脂組成物の安定性
は良好である。上記の水性樹脂組成物は、所望により増
粘剤を添加して、粘度が2〜100000cP(センチ
ポアズ)の範囲に調整する事が出来る。これら水性樹脂
組成物は、作業性も良好であり、含浸処理法、ロールコ
ーター塗装法、グラビアコーター塗装法、スプレー塗装
法、はけ塗り塗装法により基材に処理する事が出来る。
【0052】本願発明の水性樹脂組成物は、基材に塗布
後、短時間に焼成して硬化する事ができる。また、低い
温度で硬化させる事が出来るので、通常使用される電気
炉、ガス炉等を用い、雰囲気調整を必要としないで、簡
便に硬化を行う事ができる。例えば、炉内温度が80℃
の場合は、約300秒、また、800℃の場合は、約5
秒である。得られた塗膜は、耐水性、耐アルカリ性に優
れ、特に、防食塗料として用いる場合は、耐食性にも優
れるものである。
後、短時間に焼成して硬化する事ができる。また、低い
温度で硬化させる事が出来るので、通常使用される電気
炉、ガス炉等を用い、雰囲気調整を必要としないで、簡
便に硬化を行う事ができる。例えば、炉内温度が80℃
の場合は、約300秒、また、800℃の場合は、約5
秒である。得られた塗膜は、耐水性、耐アルカリ性に優
れ、特に、防食塗料として用いる場合は、耐食性にも優
れるものである。
【0053】本願発明の水分散型硬化剤組成物は、アク
リル樹脂、アクリル/エポキシ樹脂、スチレン/アクリ
ル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ゴム系
ラテックス等の各種水性樹脂の架橋剤として有用であ
る。これら樹脂を用いた水性樹脂製品としては、一般に
使用する接着剤や粘着剤、コンクリート用の混和剤、塗
装剤や接着剤、紙或いは木材用の表面処理剤や接着剤、
繊維処理剤、シーリング剤、プラスチック表面コート
剤、被膜形成型マスキング剤が挙げられる。
リル樹脂、アクリル/エポキシ樹脂、スチレン/アクリ
ル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ゴム系
ラテックス等の各種水性樹脂の架橋剤として有用であ
る。これら樹脂を用いた水性樹脂製品としては、一般に
使用する接着剤や粘着剤、コンクリート用の混和剤、塗
装剤や接着剤、紙或いは木材用の表面処理剤や接着剤、
繊維処理剤、シーリング剤、プラスチック表面コート
剤、被膜形成型マスキング剤が挙げられる。
フロントページの続き (72)発明者 三宅 智 千葉県船橋市坪井町722番地1 日産化学 工業株式会社中央研究所内
Claims (7)
- 【請求項1】(A)N,N’−ジフェニルメタン−4,
4’−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)と、
(B)不飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸を含む単量体を重合
して得られるオリゴマー又はこれらの混合物と、(C)
アンモニア、炭素数6以下のアミン、炭素数8以下の水
酸化第4アンモニウム又はこれらの混合物とを含有し、
且つ(A)100重量部に対して、(B)を3〜20重
量部の比率に配合した水分散型硬化剤組成物。 - 【請求項2】上記の不飽和脂肪酸が、リノール酸、リシ
ノール酸、リノレン酸、オレイン酸及びエレオステアリ
ン酸からなる群より選ばれた1種又は2種以上の物質で
ある請求項1に記載の水分散型硬化剤組成物。 - 【請求項3】上記のオリゴマーが、二量体、三量体又は
これらの混合物である請求項1又は請求項2に記載の水
分散型硬化剤組成物。 - 【請求項4】上記のオリゴマーが、リノール酸、リシノ
ール酸、リノレン酸、オレイン酸及びエレオステアリン
酸からなる群より選ばれた1種又は2種以上の単量体を
重合して得られる脂環式構造を有するカルボン酸である
請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の水分散型硬
化剤組成物。 - 【請求項5】上記のオリゴマーが、リノール酸の重合に
よって得られる脂環式構造を有するカルボン酸である請
求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の水分散型硬化
剤組成物。 - 【請求項6】上記のオリゴマーが、リノール酸とアクリ
ル酸の重合によって得られる脂環式構造を有するカルボ
ン酸である請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の
水分散型硬化剤組成物。 - 【請求項7】請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載
の水分散型硬化剤組成物と、カルボキシル基、水酸基及
びアミノ基からなる群より選ばれた少なくとも1種の官
能基を有する樹脂とを含有した水性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9735494A JPH07304867A (ja) | 1994-05-11 | 1994-05-11 | 水分散型硬化剤組成物及び水性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9735494A JPH07304867A (ja) | 1994-05-11 | 1994-05-11 | 水分散型硬化剤組成物及び水性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07304867A true JPH07304867A (ja) | 1995-11-21 |
Family
ID=14190164
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9735494A Pending JPH07304867A (ja) | 1994-05-11 | 1994-05-11 | 水分散型硬化剤組成物及び水性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07304867A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT202000001486A1 (it) * | 2020-01-27 | 2021-07-27 | Italkem Srl | Composti di tipo macromolecolare e suo uso in composizioni |
WO2021152453A1 (en) * | 2020-01-27 | 2021-08-05 | Italkem Srl | Macromolecular compounds and use thereof in compositions |
IT202000017317A1 (it) * | 2020-07-16 | 2022-01-16 | Italkem Srl | Composti di tipo macromolecolare e suo uso in composizioni |
WO2023027057A1 (ja) * | 2021-08-24 | 2023-03-02 | 兵庫県 | 高分子電解質、バイオプラスチック及び成形体 |
-
1994
- 1994-05-11 JP JP9735494A patent/JPH07304867A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT202000001486A1 (it) * | 2020-01-27 | 2021-07-27 | Italkem Srl | Composti di tipo macromolecolare e suo uso in composizioni |
WO2021152453A1 (en) * | 2020-01-27 | 2021-08-05 | Italkem Srl | Macromolecular compounds and use thereof in compositions |
CN115335424A (zh) * | 2020-01-27 | 2022-11-11 | 意大利亿达化料有限公司 | 大分子化合物以及其在组合物中的用途 |
IT202000017317A1 (it) * | 2020-07-16 | 2022-01-16 | Italkem Srl | Composti di tipo macromolecolare e suo uso in composizioni |
WO2023027057A1 (ja) * | 2021-08-24 | 2023-03-02 | 兵庫県 | 高分子電解質、バイオプラスチック及び成形体 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
DE69815841T2 (de) | Wässrige beschichtungszusammensetzungen für metallbehälter | |
KR100805140B1 (ko) | 자가증착 조성물 | |
US20030149169A1 (en) | Novel epoxy dispersions for use in coatings | |
JPH0120191B2 (ja) | ||
JP5163888B2 (ja) | オルガノシリコーンレジンエマルジョン組成物、二液性コーティング剤、その硬化被膜の形成方法及び該硬化被膜が形成された物品 | |
TWI546325B (zh) | 用於製造可穩定儲存之水性共分散液的方法及包含該共分散液的油漆調配物 | |
JPH11166153A (ja) | 常温硬化性二液形水系エポキシ樹脂塗料組成物 | |
US4067838A (en) | Chelate-forming aqueous resin composition | |
CN108997887A (zh) | 一种含有玻璃鳞片双组份水性环氧防腐涂料及其制备、使用方法 | |
CN108250867A (zh) | 一种水性银色工艺漆及其制备方法 | |
JPH04293953A (ja) | 水に乳化可能なエポキシ樹脂組成物 | |
CN114686069B (zh) | 聚丙烯酸酯树脂改性水性环氧乳液及其制备方法 | |
JPH07304867A (ja) | 水分散型硬化剤組成物及び水性樹脂組成物 | |
CN112341604B (zh) | 一种乳液型环氧固化剂及其制备方法 | |
KR960001660B1 (ko) | 수성 페인트 조성물의 제조 방법 | |
CN115850663A (zh) | 预嵌入-仿生接枝有机胺聚合物、制备方法、应用 | |
EP0172460B2 (en) | Water-based coating compositions comprising epoxy-containing acrylic polymers and polyfunctional water-soluble amines | |
US5612143A (en) | Single package ionic emulsion polymers and their preparation | |
CN1142949C (zh) | 三(烷氧基羰基氨基)三嗪交联水性涂料体系 | |
KR102357089B1 (ko) | 수계 도료용 침강 방지제 조성물 | |
AU2016252895B2 (en) | Water-dispersible polyester resin having improved water resistance and chemical resistance, water-dispersion emulsion containing same, and preparation method thereof | |
CN105705545A (zh) | 阳离子醇酸树脂 | |
JP7187727B1 (ja) | カチオン電着塗料組成物の製造方法 | |
JPH0699656B2 (ja) | ブタジエンエポキシ系乳化液、その製造方法及びブタジエンエポキシ系水性塗料 | |
JPS5943016A (ja) | 一液性エポキシエマルジヨン |