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JPH0729971Y2 - ミシンの差動送り制御装置 - Google Patents

ミシンの差動送り制御装置

Info

Publication number
JPH0729971Y2
JPH0729971Y2 JP1988136698U JP13669888U JPH0729971Y2 JP H0729971 Y2 JPH0729971 Y2 JP H0729971Y2 JP 1988136698 U JP1988136698 U JP 1988136698U JP 13669888 U JP13669888 U JP 13669888U JP H0729971 Y2 JPH0729971 Y2 JP H0729971Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
feed
main
differential
cam
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1988136698U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0259781U (ja
Inventor
正司 二宮
Original Assignee
蛇の目ミシン工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 蛇の目ミシン工業株式会社 filed Critical 蛇の目ミシン工業株式会社
Priority to JP1988136698U priority Critical patent/JPH0729971Y2/ja
Publication of JPH0259781U publication Critical patent/JPH0259781U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0729971Y2 publication Critical patent/JPH0729971Y2/ja
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は縁かがりミシンの差動送り制御装置に関し、特
には主送り量の大きさにより差動送りの比率を制御する
ようにした差動送り制御装置に関する。
(従来の技術及び考案が解決しようとする課題) 上下動する針と該針と協働して布を移送するための送り
装置を備えた縁かがりミシンは公知である。又このうち
送り装置が主送り歯と副送り歯とを備えた差動送り機構
を備えた縁かがりミシンが知られている。これらにおい
ては主送り歯と副送り歯との送り量の比(差動比)を使
用する布、縫い方等に対して調節するものであり、一般
的にはその運動量限界寸法等により、主送り量は1ミリ
から最大5ミリ、差動比(主送り量/副送り量)は0.7
から2.0程度のものが多く見られる。
この差動比を0.7から2.0程度に設定するのは専らその運
動量限界寸法によるものであって、第16図の如く主送り
量5ミリに対し差動比2.0では主送り歯Mより作業者側
に配置される副送り歯Sが副送り量10ミリで作動するこ
ととなり、第16図中点線の如く最も送り方向側に移動し
た位相で主送り歯Mと副送り歯SとがスキマCを保つよ
うに各送り歯軌跡及び送り歯形状が定められる。しかし
ながらこのように定めた場合、第16図中実線の如く最も
作業者側、手前側に移動した時には前記主送り歯Mと前
記副送り歯との間に形成されるスキマCEはC+5ミリと
なると共に副送り歯Sの布への作用を有効とするために
は布押えFの手前位置は図中二点鎖線の所Pまで延出さ
れている必要がある。
このように布押えを延出して形成したミシンにおいて、
主送り量を2ミリとして差動比を2.0から仮に0.8に変更
すると第17図の如く主送り量2ミリに対して副送り量は
1.6ミリとなり、前記副送り歯Sの先端位置は布送り側
に約4.2ミリも移動して最も手前側の位置となる。
この位置は前記布押えの先端部よりも布送り側でなっ
て、縫製に際して布を前記布押えの先端部に案内しても
布は前記副送り歯に到達しないため布送りを行わない。
このため、前記布押えを一旦上昇させて布を送り歯上に
案内してから再び布押えを下降させて布を把持させる必
要がある。
又一方布地の種類によっては縮み縫いの効果が表れにく
い性質を有するものや伸ばし縫いの効果が表れにくい性
質を有するものがあり、0.7から2.0の範囲よりも更に大
きい差動比を必要とするものがある。したがって前述の
如くの送り歯間にスキマの発生が少く、かつ副送り歯の
最手前位置が大きく変わらないこと及び差動効果の表れ
にくい布にたいして差動比を更に拡大する送り機構を提
供することを目的とする。
このため本考案においては前述の送り量と差動比との関
係において、主送り量1〜5ミリに対し差動比を0.7〜
2.0としたものについて述べたが一般的には主送り量5
ミリ時に差動比2.0となる組合せは殆ど発生しないこと
から主送り量の増加に対応して最大差動比を減少させる
ことによって上記目的を達成しようとするものである。
(課題を解決するための手段) このため本考案において駆動源に連結する主軸に伝達手
段を介して連結し上下動する針と、主送り歯を固着し前
記針の上下動に調時する如く前記主軸に連結する主送り
駆動手段と、副送り歯を固着し前記副送り駆動手段に連
結する副送り駆動手段と、前記主送り歯の送り量を設定
する送り調節手段と、前記主送り歯の送り量に対して前
記副送り歯の送り量を設定する差動比調節手段とを備え
たミシンにおいて、前記送り調節手段は送り量を表示す
る表示部と送り量に対応するカム外径を形成する手動操
作可能なカム部と該カム部のカム外径を選択時に対応す
る送り量を表示する表示部と一端が前記カム部に当接追
従し他端が前記送り駆動手段に連結する送り伝達手段と
でなり、前記作動調節手段は差動比に対応するカム外径
を形成する手動操作可能なカム部と該カム部のカム外径
の選択時に対応する差動比を表示する表示部と一端が前
記カム部に当接追従し他端が前記差動比調節手段に連結
する差動比伝達手段とでなり、前記送り調節手段のカム
部に連結する連結腕が前記差動調節手段のカム部の手動
操作可能な最大差動比を制限する如く連結する。
(実施例) 次に本考案の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
第12図は本考案の制限送り装置を組込んだ縁かがりミシ
ンの外観図であり、機構説明図である第11図をも参照し
て説明する。ミシン機枠1に主軸2が回転可能に支承さ
れており、該主軸は前記ミシン機枠1に固着のミシンモ
ータ(図示せず)に伝達手段を介して連結されている。
3は針棒であって先端に針4を固着しており、前記ミシ
ン機枠1に送り方向手前下方から送り方向向う側上方
へ、上下動可能に支承されている。該針棒は連結手段を
介して前記主軸2と連結しており、前記ミシンモータの
回転により前記主軸2が回転し、次いで前記針棒3が上
下動する如く構成されている。6は針板であって前記ミ
シン機枠1に固着されており、前記針4が出没可能な針
穴6aと送り歯5が出没可能な送り歯溝6bとが形成されて
いる。該針板の下方には前記針の上下動と調時して駆動
されるルーパ(図示せず)が配置されており、ルーパ駆
動手段(図示せず)を介して前記主軸と連結している。
前記送り歯5は布押え7と協働して加工布を保持して作
業者側手前から向う側へ移送するものであって、本実施
例においては前記針4の針落より向う側に主送り歯5a、
作業者側手前に副送り歯5bが配置されている。
次に前記送り歯5の送り作用のための送り機構について
第1図を参照して説明する。
8は上下送りカムであって前記主軸2に嵌装固着されて
おり、該外径カム部に上下送り角ゴマ9が回転可能に嵌
装されている。
10は主送り台であって一端に前記主送り歯5aを固着して
おり下方に二又溝が形成され、前記上下送り角ゴマ9に
嵌装している。11は副送り台であって一端に前記副送り
歯5bを固着しており、下方に二又溝が形成され前記上下
送り角ゴマ9に嵌装している。
12は水平送りカムであって前記主軸2に嵌装固着されて
おり、該水平送りカムの偏心カム部外径に送りロッド13
の一端が回転可能に嵌装している。該送りロッドの他端
には主送りロッドピン14が固着されており、該主送りロ
ッドピンに主送りリンク15の一端が回転可能に嵌装して
いる。
16は送り軸であって前記主軸2と平行に前記ミシン機枠
1に支持されており、該送り軸に主送り腕17が軸方向移
動を制限され回転方向のみ可能に嵌装している。該主送
り腕の一端にピン18が固着されており、該ピンに前記主
送りリンク15の他端が嵌装している。
前記主送り腕17の他端は前記主送り台10の前記主送り歯
の固着位置より送り方向側に固着の主送り台ピン19に嵌
装している。
20は主送り調節腕であって、前記主軸2と平行に前記ミ
シン機枠1に支持される主送り調節軸21に回転可能に嵌
装している。前記主送り調節腕20の腕部の一端には主送
り調節腕ピン22が固着されており、該主送り調節腕ピン
に主調節リンク23の一端が回転可能に嵌装している。該
主調節リンクの他端は前記主送りロッドピン14に回転可
能に嵌装している。
前記主送り腕17の他の一端に副送り連結ピン24が回転可
能に嵌装しており、該副送り連結ピンに送り伝達リンク
25の一端が回転可能に嵌装している。
26は副送り腕であって前記送り軸16に回転可能に嵌装し
ており、一端に副送り腕ピン27が固着されている。該副
送り腕ピンには副送り作動リンク28の一端が嵌装してお
り、該副送り作動リンクの他端は前記副送り台11の前記
副送り歯5bの固着位置より送り方向側に固着の副送り台
ピン29に嵌装している。
前記副送り腕26の他端に固着の副送りリンク腕作動ピン
30に副送りリンク31の一端が回転可能に嵌装しており、
該副送りリンクの他端は前記送り伝達リンク25の他端に
固着の副送りピン32に回転可能に嵌装している。
33は副送り調節腕であって、前記主軸2と平行に前記ミ
シン機枠1に支持されている副送り調節軸34に回転可能
に嵌装している。前記副送り調節腕33の腕部の一端には
副送り調節腕ピン35が固着されており、該副送り調節腕
ピンに副調節リンク36の一端が回転可能に嵌装してい
る。該副調節リンクの他端は前記副送りピン32に回転可
能に嵌装している。
以上の様な差動送り機構における前記主送り歯5aの送り
量の調節について第3図と第4図を参照して説明する。
第3図は主送り歯5aの送り量、最小a1が設定された状態
を示すものであって、前記主送り調節腕20は前記主送り
調節軸21を中心に最も反時計方向に回転した位置とな
り、前記主送り調節腕20の先端に固着の主送り調節腕ピ
ン22は最も下方のA点に設定されている。
図中E矢方向は布の移送方向を示す。又図中実線が送り
終り位置、点線が送り開始位置である。前記主送り調節
腕ピン22のA点において、前記主軸2が回転すると前記
送りロッド13が点線と実線の範囲で作動し、該送りロッ
ドの先端に固着の主送りロッドピン14は送り開始時a点
の位置で送り終り時b点の位置となり、前記主送り腕17
の先端に固着の主送り台ピン19は前記主軸2の1回転中
にa1だけ移動することによって、前記主送り歯5aをa1移
動する。
第4図は主送り歯5aの送り量、最大a2が設定された状態
を示すものであって、前記主送り調節腕20は前記主送り
調節腕を中心に最も時計方向に回転した位置となり、前
記主送り調節腕20の先端に固着の主送り腕ピン22は最も
上方のB点に設定されている。
該B点に設定した状態において前記主軸2が回転する
と、前記送りロッド13が点線と実線の範囲で作動し、該
送りロッドの先端に固着の主送りロッドピン14は送り開
始時e点の位置で送り終り時f点の位置となり、前記主
送り腕17の先端に固着の主送り台ピン19は前記主軸2の
1回転中にa2移動することによって前記主送り台10に固
着の主送り歯5aをa2移動させる。
次に前記副送り歯5bの送り量の調節について説明する。
該副送り歯の送り量は前記主送り歯5aのための運動を増
減する差動機構を調節するものである。
第5図は差動比最小が設定された状態を示すものであっ
て、前記副送り調節腕33は最も反時計方向に回転した位
置となり、該副送り調節腕の先端に固着の前記副送り調
節腕ピン35は最も下方のC点に設定されている。
該C点において前記主軸2の回転により前記主送り腕17
が点線の位置と実線の位置の範囲で作動し、前記送り伝
達リンク25の先端に固着の副送りリンクピン32は送り開
始時g点の位置で送り終りの時h点の位置となり、前記
副送り腕26の先端に固着の前記副送り腕ピン27は前記主
軸1回転中にd1だけ移動することによって、前記副送り
台11に固着の副送り歯5bをd1移動する。
第6図は差動比最大が設定された場合を示すものであっ
て、前記副送り調節腕33は最も時計方向に回転した位置
となり、該副送り調節腕の先端に固着の副送り調節腕ピ
ン35は最も上方のD点に設定されている。
該D点において前記主軸の回転により、前記主送り腕17
が点線の位置と実線の位置の範囲で作動し、前記送り伝
達リンク25の先端に固着の副送りリンクピン32は送り開
始時i点の位置で送り終りの時j点の位置となり、前記
副送り腕26の先端に固着の前記副送り腕ピン27は前記主
軸2の1回転中にd2だけ移動することによって前記副送
り台11に固着の副送り歯5bをd2移動する。
以上の如く前記主送り歯5aの主送り量は前記主送り調節
腕20の回転位置によって制御され、該主送り量に対する
前記副送り歯5bの副送り量は差動量となりこれは前記副
送り調節腕33の回転位置によって制御される。
次にこれら主送り量及び差動送り量の調節部分について
第2図をも加えて説明する。37は送りダイヤル軸であっ
て一端に送り量を示す数字が刻印された送り調節ダイヤ
ル38を固着しており、送り調節カム39を挿通固着し台板
40に回転可能に支承されている。前記送り調節カム39は
前記送りダイヤル軸37に対し偏心するガム外径39aが形
成されており、前記台板40側にはその回転量を制限する
ための回転溝39bが形成されている。
41は送り伝達腕であって前記送りダイヤル軸37と平行に
なる如く、前記台板40に一端を固着した送り調節ピン42
に回転可能に嵌装している。前記送り伝達腕41の一端に
は係合ピン43が軸方向に調節可能に配設されており、該
先端43aはバネ手段(図示せず)により常には前記送り
調節カム39のカム外径39aに当接している。
前記送り伝達腕41の他端にはピン44が固着されている。
前記主送り調節腕20の一端に固着のピン45に回転可能に
嵌合する送り調節ロッド46の一端が固着されており、該
送り調節ロッドの他端が前記ピン44に回転可能に嵌合し
て連結されている。
47は差動ダイヤル軸であって一端に主送り歯の送り量に
対する副送り歯の送り量の比である差動比を示す刻印が
なされた差動調節ダイヤル48を固着しており、該差動ダ
イヤル軸は差動調節カム49を挿通固着し、前記台板40に
回転可能に支承されている。
前記差動調節カム49は前記差動ダイヤル軸48に対し偏心
するカム外径49aが形成されており、前記台板40側端面
にはその回転量を制限するための回転溝49bが形成され
ている。
50は差動伝達腕であって前記差動ダイヤル軸48と平行に
なる如く、前記台板40に一端を固着した差動調節ピン51
に回転可能に嵌装している。前記差動伝達腕50の一端に
は係合ピン52が軸方向に調節可能に配設されており、該
先端52aはバネ手段(図示せず)により常には前記差動
調節カム49のカム外径49aに当接している。
前記差動伝達腕50の他端にはピン53が固着されている。
前記副送り調節腕33の一端に固着のピン54に差動調節ロ
ッド55の一端が回転可能に嵌合しており、該差動調節ロ
ッドの他端は前記ピン53に回転可能に嵌合して連結して
いる。
56は制限ロッドであって両端にそれぞれピン56a,56bが
植設されており、前記台板40に設けられた2ケ所の溝40
a,40bに挿入され、前記送り調節カム39の回転溝39b、前
記差動調節カム49の回転溝49bにそれぞれ嵌合してい
る。
前記台板40は前記ミシン機枠1に固着されており、前記
台板40上には前記送り調節ダイヤル38の目盛を合致させ
るための表示マークA及び前記差動調節ダイヤル48の目
盛を合致させるための表示マークB(いずれも図示せ
ず)が設けられている。
次にこのように構成された調節部分の作動について第7
図から第10図を参照して説明する。
図中前記溝40aは前記送りダイヤル軸37を中心とする円
弧上に設けられており、前記溝40bは前記差動ダイヤル
軸47を中心とする円弧上に設けられている。
第7図と第8図は送り量最大、本実施例では5ミリに設
定した状態を示すものであり、前記送り調節ダイヤル38
を反時計方向に回転した状態である。該送り調節ダイヤ
ルを前記送りダイヤル軸37を中心として回転させると、
前記送り調節ダイヤル38の回転溝39bのリブ部38cが前記
制限ロッド56の先端56aに当接する。
更に前記送り調節ダイヤル38を反時計方向に回転させる
と前記制限ロッド56の先端56aが前記台板40の溝40aの上
端に当接して上限送り設定値5ミリの位置となる。この
時前記送り調節カム39のカム外径39aの最大径部が前記
送り伝達腕41に固着の係合ピン43の先端に当接して前記
送り伝達腕41は前記送り調節ピン42を中心に回転して前
記送り調節ロッド46を最も上方に引上げて前記主送り調
節腕20を第1図中時計方向に回転して第4図の位置とし
て、最大送り量5ミリが設定される。
前記送り調節カム39の回転により前記回転溝38bのリブ
部38cが前記制限ロッド56を円弧状の溝40aに従い引上げ
ると、前記制限ロッド56の他端56bが前記差動調節カム4
9の回転溝49bのリブ49cに当接して第8図点線の如く前
記差動調節カム49を時計方向に回転させて差動比1:1.4
を最大差動比として設定する。
従って最大送り量5ミリ時においては前記差動調節カム
49は図中点線の方向、即ち差動比を1:1.4より小さくす
る方向への調節が許容されることになる。図中40cと40d
は前記台板に植設されたストッパーピンであって、前記
送り調節カム39の円周溝内に位置しており、前記送り調
節ダイヤル38を時計方向回転、最小送り量表示が前記表
示マークと合致した時前記リブ39cに当接する如くなっ
ている。
図中40dは前記差動調節ダイヤル48を時計方向に回転
し、最小差動表示が前記表示マークと合致した時前記リ
ブ49cに当接する如くなっている。
次に前記送り調節ダイヤル38の送り量表示4ミリを前記
表示マークに合致させるために回転すると、前記送り調
節カム39は第8図時計方向に回転し、前記係合ピン43に
当接する前記カム外径39aの送り量5ミリの最大径部か
ら送り量4ミリの径部に移動して、前記送り伝達腕41を
反時計方向に回転して、前記送り調節ロッドを押し下げ
て前記主送り調節腕20を反時計方向に回転させて送り量
を5ミリから4ミリへと減少させる。
第8図中前記送り調節カム39の時計方向回転により、前
記制限ロッド56が下方位置となって、前記制限ピン56b
が前記円弧溝40b中を下降する。
このため前記差動調節カム49のリブ49cと前記制限ピン5
6bとの間に反時計方向回転スキマが発生する。
この回転スキマが前記差動調節ダイヤル48の反時計方向
回転を許容するため、該差動調節ダイヤルを回転する
と、前記差動調節カム49のカム外径a、大径側の位置に
前記係合ピン52が当接して、前記差動伝達腕50を時計方
向に回転する。該回転により前記差動調節ロッド55を下
降させて、前記副送り調節腕33を第1図中時計方向に回
転させて差動比を大きくする。
上述においては送り量の設定により差動比の調節量が制
限される例を示したが、同様にして差動比の調節量の設
定により送り量の上限値が制限される。
即ち、第7図と第8図の如く前記送り調節ダイヤル38の
設定送り量5ミリで、前記差動調節ダイヤル48の設定差
動比1:1.4の条件から所望の差動比、例えば1:4に調節す
る場合、前記表示マークに前記差動調節ダイヤル48の差
動比1:4表示を合致する如く回転し、前記差動調節カム4
9を第8図反時計方向に回転する。
該差動調節カム49のリブ49cが前記制限ロッド56のピン5
6bに当接して押し下げられ、第10図の如くの位置とな
る。
この制限ロッド56の下降により、他端のピン56aは前記
送り調節カム39のリブ39cに当接して押し下げ、前記送
り調節カム39を時計方向に回転する。
この結果前記送り調節ダイヤル38の表示1.5ミリが設定
され、前記送り調節カム39の小径部に前記送り伝達腕41
に固着の係合ピン43が係合しており、前記送り伝達腕41
は反時計方向に回転する。該送り伝達腕の回転により前
記送り調節ロッド46を押し下げて、前記主送り調節腕20
を反時計方向に回転して主送り歯の送り量を1.5ミリと
少なく設定する。
なお本考案においては、前記送り調節ダイヤル38と前記
差動調節ダイヤル48との差動範囲を関連づける部分に対
し、前記主送り量の設定部及び前記差動比の設定部を別
に構成したことにより、主送り量に対する最大差動比の
設定値との関係は第13図中a、第14図中b、第15図中c
の如く製作時、認意に設定することも可能である。
即ち図中、横軸は送り量、縦軸は最大差動比を示すもの
である。
(効果) 以上の如く本考案によれば、送り量に対応する如く予め
差動比の最大値を認意の値に設定することができ、送り
量と差動比とからなる縫い条件中の大送り量時の大差動
比といった不要上限条件を制限し大送り量時には小差動
比で、小送り量時には大差動比を確保する差動比を設定
することができ従来より広範囲な縫い条件を設定するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図から第15図は本考案の実施例に係り、第1図は送
り機構の説明図、第2図は送り調節操作部の説明図、第
3図は送り量を最小に設定した時の主送り機構の動作説
明図、第4図は送り量を最大に設定した時の送り機構の
動作説明図、第5図は差動比を最小に設定した時の副送
り機構の動作説明図、第6図は差動比を最大に設定した
時の副送り機構の動作説明図、第7図は送り調節ダイヤ
ルを最大送り量に設定した時の送り調節ダイヤルと差動
調節ダイヤルとの関係説明図、第8図は同じく最大送り
量に設定した時の送り調節ダイヤルと差動調節ダイヤル
との連動状態を説明する一部断面図、第9図は差動ダイ
ヤルを最大差動比に設定した時の送り調節ダイヤルと差
動調節ダイヤルとの関係説明図、第10図は最大差動比に
設定した時の送り調節ダイヤルと差動調節ダイヤルとの
連動状態を説明する一部断面図、第11図はミシンの機構
説明図、第12図はミシンの外観図、第13図は送り量と最
大差動比設定状態例を示す図、第14図は同じく送り量と
最大差動比設定状態例を示す実施例、第15図は同じく送
り量と最大差動比設定状態例を示す実施例、第16図は従
来のミシンにおける送り量5ミリ、差動比1:2の時の送
り歯位置説明図、第17図は送り量2ミリ、差動比1:0.8
の時の送り歯位置説明図であり、2は主軸、4は針、5a
は主送り歯、5bは副送り歯である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動源に連結する主軸に伝達手段を介して
    連結し上下動する針と、主送り歯を固着し前記針の上下
    動に調時する如く前記主軸に連結する主送り駆動手段
    と、副送り歯を固着し前記主送り駆動手段に連結する副
    送り駆動手段と、前記主送り歯の送り量を設定する送り
    調節手段と、前記主送り歯の送り量に対して前記副送り
    歯の送り量を設定する差動比調節手段とを備えたミシン
    において、前記送り調節手段は送り量を表示する表示部
    と送り量に対応するカム外径を形成する手動操作可能な
    カム部と該カム部のカム外径を選択的に対応する送り量
    を表示する表示部と一端が前記カム部に当接追従し他端
    が前記送り駆動手段に連結する送り伝達手段とでなり、
    前記差動比調節手段は差動比に対応するカム外径を形成
    する手動操作可能なカム部と該カム部のカム外径の選択
    時に対応する差動比を表示する表示部と一端が前記カム
    部に当接追従し他端が前記差動比調節手段に連結する差
    動比伝達手段とでなり、前記送り調節手段のカム部に連
    結する連結腕が前記差動調節手段のカム部により設定さ
    れる最大差動比を送り量に関連した最大差動比に制限す
    る如く連結されていることを特徴とするミシンの差動送
    り制御装置。
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