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JPH07273038A - 高周波プラズマcvd装置 - Google Patents

高周波プラズマcvd装置

Info

Publication number
JPH07273038A
JPH07273038A JP5793594A JP5793594A JPH07273038A JP H07273038 A JPH07273038 A JP H07273038A JP 5793594 A JP5793594 A JP 5793594A JP 5793594 A JP5793594 A JP 5793594A JP H07273038 A JPH07273038 A JP H07273038A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
insulating tube
gas
frequency
gas introduction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5793594A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Suzuki
鈴木  茂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP5793594A priority Critical patent/JPH07273038A/ja
Publication of JPH07273038A publication Critical patent/JPH07273038A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】反応室内に対向空間を形成する,一方の電極が
接地された対向2電極の間に高周波電圧が印加され、非
接地側電極が大気側に備えるガス導入装置を介して材料
ガスが反応室内に導入される高周波プラズマCVD装置
において、ガス導入装置を、材料ガスが非接地側電極に
到達する前に電離されない構造のものにする。 【構成】装置運転時の反応室15内ガス圧力と同一ガス
圧力雰囲気内にある平行平板電極の間隔を狭めて行った
とき、両電極間の放電開始電圧が不連続的に高くなり始
める間隔寸法以下の内径を有する絶縁管5を材料ガス導
入路に用いてガス導入装置を構成するとともに、絶縁管
5を、非接地側電極1の大気側に形成される高周波電界
の等電位面に管路がほぼ平行になるように設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ガス導入装置を備え
た高周波プラズマCVD装置、より詳しくは、反応室内
に対向空間を形成する,一方の電極が接地された対向2
電極の間に高周波電圧が印加され、非接地側電極が大気
側に備えるガス導入装置を介して反応室内に導入された
材料ガスを電離して対向空間内に置かれた基板に成膜
し、あるいは反応室内部のドライクリーニングを行う高
周波プラズマCVD装置に関する。このようなプラズマ
CVD装置においては、反応室内に材料ガスを導入する
ためのガス導入装置が、該装置内で材料ガスの電離,プ
ラズマ化を起こさせない構造となっていることが重要で
ある。これは、 (1)成膜用あるいはドライクリーニング用等のプロセス
用材料ガスが反応室に入る前に分解すると、目的の成膜
やクリーニングができなくなる。例えば、反応室内でS
iO2 膜を形成する際に、反応室内に導入するSiH4
ガスが途中で分解すると、反応活性を失ったSiが微粉
となって反応室内へ舞い込み、膜質の低下や膜のパーテ
ィクル汚染等が生じる。
【0002】(2)耐熱製の低い材料を使用している場
合、部材が熱で溶けてしまい、最悪特殊材料ガスの漏洩
事故につながる。 といった問題が起こるからである。
【0003】
【従来の技術】この種高周波プラズマCVD装置本体の
構造例を図3に示す。装置本体は、成膜時に被成膜基板
が内部に置かれる反応室15と、高周波電源9の一方の
出力端子に接続される非接地側電極1と、電極1と対向
して反応室15内に置かれ反応室15を介して接地され
る電極11と、非接地側電極1と反応室15とを絶縁す
るインシュレータ2と、流量制御装置3と金属管12と
を介して送られてきた材料ガスを反応室15内へ導入す
るためのガス導入装置100とを主要構成要素として構
成されている。そして、この例では、非接地側電極1は
箱形に形成され、箱の接地側電極11との対向面には多
数の細孔が形成されており、例えば、反応室15内に置
かれた図示されない被成膜基板にSiO2 膜を形成する
際には、材料ガスとしてSiH4 とO2 との混合ガスが
流量制御装置3,金属管12,ガス導入装置100を介
してまず箱形の非接地側電極1内へ送り込まれる。送り
込まれた材料ガスは、非接地側電極1の接地側電極11
との対向面からシャワ状に両電極の対向空間内へ送り出
される。この対向空間を内包する反応室15は排気管1
8を介して真空排気系に接続されており、上記混合ガス
は真空排気系の運転下で反応室15内の圧力が所定の圧
力となる。
【0004】ここで、ガス導入装置100は、この例で
は、セラミックスの筒で形成した絶縁管10の両端面に
それぞれ金属フランジ10a,10bを気密にろう付け
した後、L字状の管接手13をフランジ10aに溶接し
てなるもので、非接地側電極1の大気側の平面に絶縁管
10が垂直に立設された状態となるように固定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように構成される
高周波プラズマCVD装置において、ガス導入装置を図
3のように設けると、絶縁管10の両端面のフランジ1
0a,10bの間隔と、非接地側電極1,接地側電極1
1の対向間隔とが近似し、かつ絶縁管10内のガス圧力
は両電極対向空間のガス圧力に近似しているので、絶縁
管10内で放電が起こり易いという問題があった。この
点につき、以下に具体的に説明する。
【0006】図5は平行平板電極間に高周波電圧を印加
したときの電極間の放電開始電圧V S 〔V〕を示す図で
ある。縦軸は圧力p〔Torr〕×電極間のギャップ長d
〔cm〕、横軸は印加する高周波電圧の周波数f〔MHz 〕
×電極間のギャップ長d〔cm〕を示し、雰囲気ガスを空
気としている (出典:放電ハンドブック、p.238) 。こ
の図から、圧力pを0.3〔Torr〕,ギャップ長dを5.0
〔cm〕,高周波電圧の周波数fを13.56〔MHz 〕とし
たときの放電開始電圧VS は150〔V〕程度 (図の点
A) である。一方、図3のガス導入装置において、ガス
導入管両端面フランジの間隔を10〔cm〕とし、圧力
p,周波数fはそれぞれ上記に同じとしたときの放電開
始電圧VS は200〔V〕 (図の点B) となる。この値
は点Aの値と近似しており、しかもこの200〔V〕は
空気の貫通放電開始電圧であり、絶縁管の内面に沿う沿
面放電開始電圧はこれ以下となるので、何らかのきっか
けで絶縁管内で放電を起こしてしまう。
【0007】放電を起こさないようにするため、従来
は、絶縁管のフランジ間隔を大きくして対応していた。
しかし確実に放電を防止するためには、1000V程度
の電圧に耐える必要があるため、図5中、点Cのような
条件とする必要がある。このときのフランジ間隔は、f
×d>103 〔 MHz・ cm 〕となり、d>70〔cm〕に
もなる。このような大きさの絶縁管は実用上大きすぎる
ので、これを小型にし、裕度の小さい状態で使用してい
るのが実情である。絶縁管を小型にしてもなおかつ放電
開始電圧を高くする方法として、例えば、絶縁管10の
フランジ10bの孔を塞ぎ、絶縁管10内を通して材料
ガスを一旦外部へ取り出し、取り出した材料ガスを流量
制御装置を介して非接地側電極1に送り込むようにし
て、絶縁管10内のガス圧力を上昇させた状態で所定流
量の材料ガスを非接地側電極1内へ送り込む方法も考え
られる。しかし、この方法では部品数が増え、また、材
料ガスの流量制御を、絶縁管上流側でSiH4 とO2
の流量割合を調整するための流量制御装置と、前記絶縁
管出口側の流量絶対値調整のための流量制御装置とで2
段に行う必要から、材料ガス供給系を最終的な流量状態
とするのに手間がかかるという問題がある。また、図4
に示すように、絶縁管にセラミックスの筒でなく樹脂チ
ューブを使用して放電開始電圧の裕度を大きくしたもの
も一般に使用されているが、ガス導入装置まわりの所要
スペースガ大きくなる問題がある。
【0008】本発明の目的は、高周波プラズマCVD装
置の大型化をもたらすことなく絶縁管内部の放電開始電
圧に十分な裕度が得られ、かつ、材料ガスの流量制御を
従来通りにできるガス導入装置を備えた高周波プラズマ
CVD装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、冒頭記載のごとく構成され、か
つ運転される高周波プラズマCVD装置を、請求項第1
項に記載のごとく、ガス導入装置が、反応室内の対向2
電極間に印加する高周波電圧の周波数をもつ高周波電圧
を反応室の運転時ガス圧力と同一ガス圧力雰囲気内にあ
る平行平板電極間に印加して電極間隔を狭めて行ったと
きに両電極間の放電開始電圧が不連続的に高くなり始め
る電極間隔寸法以下の寸法を内径寸法とする絶縁管を材
料ガス導入路に用いて構成されるとともに、絶縁管が管
路全長にわたり管路が非接地側電極の大気側に形成され
る高周波電界の等電位面にほぼ平行になるように設置さ
れた装置とする。
【0010】ここで、非接地側電極の大気側に形成され
る高周波電界が、請求項第2項に記載のごとく、非接地
側電極の大気側を平面に形成するとともにこの平面に対
向する接地電位部をガス導入装置を含んで平面に形成し
て形成したものとすれば極めて好適である。そして、管
路全長にわたり管路が非接地側電極の大気側に形成され
る高周波電界の等電位面にほぼ平行になるように設置さ
れる絶縁管は、請求項第3項に記載のごとく、管路が螺
旋状に形成されたものとすれば極めて好適である。
【0011】この場合、管路を螺旋状に形成される絶縁
管は、請求項第4項に記載のごとく、材料を可撓性のあ
る合成樹脂とし、周方向に間隔をおいて配されてガス導
入装置を構成する,それぞれ軸方向が螺旋の軸と同方向
の複数の絶縁物製支柱、あるいは筒状に形成されてガス
導入装置を構成する,軸方向が螺旋の軸と同方向の絶縁
物製筒体をとり巻き、かつ材料ガスの入口側および出口
側が螺旋の延長方向を保ってガス導入装置内の固定部に
保持されるもの、あるいは、請求項第5項に記載のごと
く、材料をSiO2 とし、筒状に形成されてガス導入装
置を構成する,軸方向が螺旋の軸と同方向の絶縁物製筒
体の内側に配されるとともに、材料ガスの入口側および
出口側が螺旋の延長方向を保ってガス導入装置内の固定
部に保持されるものとすれば極めて好適である。
【0012】あるいは、管路全長にわたり管路が非接地
側電極の大気側に形成される高周波電界の等電位面にほ
ぼ平行になるように設置される絶縁管の管路を、請求項
第6項に記載のごとく、ほぼ直線に形成してもよい。
【0013】
【作用】ガス導入装置の材料ガス導入路に用いる絶縁管
の内径寸法を上述のように設定すると、図5から推定さ
れるように、絶縁管が内径の細い絶縁管となる。以下、
ガス導入装置の絶縁管に内径の細いものを用い、かつ絶
縁管を管路全長にわたり管路が非接地側電極の大気側に
形成される高周波電界の等電位面にほぼ平行になるよう
に設置することにより、ガス導入装置を大型化すること
なく絶縁管内部の放電開始電圧に十分な裕度が得られる
ようになる理由につき説明する。
【0014】高周波プラズマは、電子が高周波交番電界
で往復振動を起こし、この振動の過程でガス分子に衝突
してガス分子を電離させることにより生成されるが、本
発明のように、絶縁管に内径の細いものを用い、かつ絶
縁管の管路を電界の等電位面と平行にすれば、電子は電
気力線方向に十分加速されないうちに管内壁へ到達して
しまい、ガス分子を電離することができない。ガス分子
を電離させるためにはより高い電界で電子を加速する必
要がある。すなわち、かなりの高電圧を印加しなけれ
ば、管内では放電を開始することができなくなった。こ
のことは、管の内径を0.4〔cm〕とすると、図5におい
て点Dの状態をつくり出したことに相当する。D点近傍
は放電開始電圧が極めて高い領域で、1000V程度の
電圧では放電を開始することができない。電子の振動方
向の行程を小さくする構造は、電極間隔を小さくするこ
とに等しく、放電しづらい状態が得られた。このD点近
傍の領域は、p×dおよびf×dが極めて小さい領域で
あり、dが小さい場合は前述の理由により、放電開始電
圧が効果的に高くなる。また、pが小さければ、電離さ
れるガス分子が少なく、衝突までの電子の走行距離が長
くなり、電離効率が上がる一方、電離によって増殖する
電子数が少なく、電離しては電極に吸収される電子を補
いつつ電子数を増やして行って放電に必要な電子密度に
到達するまでに時間がかかり、放電空間の温度の上がり
方が遅く、電離しては再結合を繰り返し、電子の増殖が
進まない。圧力がわずかに大きければ容易に放電に必要
な電子密度に到達するところ、これが困難となり、再結
合を阻止して増殖が進む温度とするのに電子の速度上昇
が必要となり、一段高い電界を必要とし、放電開始電圧
が上昇する。また、fが小さければ、電圧が波形の零点
を通過した後、対向電極間空間内でプラズマが放電可能
状態に成長するのに時間がかかり、これに伴って空間内
の温度上昇が緩慢となり、空間内の荷電粒子やガス分子
の熱運動が活発化せず、電離に必要な荷電粒子とガス分
子との衝突速度への熱運動の寄与が小さくなるため、放
電のためにより大きい電界が必要となり、放電が起こり
にくくなる。以上の傾向はガスの種類に関係なく存在す
るものであり、従って図5に示した,放電開始電圧が極
めて高いD点まわりの領域は、ガスの種類により位置が
ずれたり、領域の形状や大きさが変わることがあっても
ガス相互間での差はさほど大きくならないものと考えら
れる。本発明は、この領域に着目し、上記3つのパラメ
ータのうち、利用可能なdに着目したものである。
【0015】さらに、上記構造にすると、管内にかかる
電圧は、非接地側電極から大地電位に到る電気力線の長
さの極く一部相当にすぎないので、管内にかかる電圧が
極めて小さくなり、2重の効果で管内の放電開始電圧が
顕著に大きくなる。そこで、非接地側電極の大気側に形
成される高周波電界を、非接地側電極の大気側を平面に
形成するとともに、この平面に大気側で対向する接地電
位部をガス導入装置を含んで平面に形成して形成するよ
うにすれば、高周波電界が平等電界となり、両者の対向
間隔を変化させることにより、管内を放電させる放電開
始電圧が間隔に比例して変化するので、間隔の設定によ
り、放電開始電圧の裕度を自由に制御することができ、
必要、十分な裕度を保持した,大きさに過不足のないガ
ス導入装置を構成することができる。
【0016】そして、管路全長にわたり管路が非接地側
電極の大気側に形成される高周波電界の等電位面にほぼ
平行になるように設置される絶縁管を、管路が螺旋状に
なるように形成するようにすると、絶縁管内の放電開始
電圧の裕度を一定にするために螺旋の外径を非接地側電
極の面積範囲内で大きくして管路の方向を高周波電界の
等電位面にかぎりなく近づけて巻数を減らすことも、あ
るいは、螺旋の外径を小さくして巻数を増すことも自由
にでき、形成しようとするガス導入装置の全体形状を自
由に選択することができる。
【0017】そして、絶縁管の管路を螺旋状に形成する
場合、絶縁管の材料ならびにその保持構造を請求項第4
項記載のようにすれば、材料に可撓性樹脂を用いるの
で、絶縁管には外径も細い樹脂チューブを用いることが
でき、ガス導入装置を小型に形成することができる。ま
た、絶縁管の管路を螺旋状に形成する場合、絶縁管の材
料ならびにその保持構造を請求項第5項記載のようにす
れば、材料にSiO2 を用いるので、絶縁管に耐衝撃強
度を付与して取扱いを容易にする必要があり、このため
に管の肉厚が厚くなり、管の外径が大きくなるので、螺
旋のピッチが大きくなり、管路の高周波電界等電位面か
らの傾きが大きくなる傾向となるので、螺旋の巻数を多
くして放電開始電圧の目標裕度を得ることになり、ガス
導入装置が螺旋の軸方向に大きくなるが、材料の耐熱性
が高いので、高周波プラズマCVD装置が運用面で高信
頼性のものになる。
【0018】また、絶縁管の管路をほぼ直線に形成する
と、管の内径が決まれば放電開始電圧の裕度調整は請求
項第2項発明を適用して行うことになり、ガス導入装置
全体が大型化の方向となるが、ガス導入装置の構造が大
幅に簡易化されるメリットが生じる。
【0019】
【実施例】図1に請求項第4項発明の一実施例を示す。
装置本体の構造は図3に示したものと同じであるので、
同一部材には同一符号を付して説明を省略する。非接地
側の高周波電極1の大気側に設けられて電極1内へ材料
ガスを導入するガス導入装置101は、四弗化エチレン
樹脂チューブからなる,内径0.4〔cm〕の絶縁管5と、
上下の方形金属板4a、4bを4本のプラスチック製支
柱6で一体化して上方の金属板4aにはZ字状の管接手
16を、下方の金属板4bにはL字状の管接手17を溶
接してなる絶縁管支持物と、感電防止と絶縁管5への外
部からの接触による絶縁管5の損傷防止とを兼ねた金属
製のカバー7とで構成されている。絶縁管5の両端部
は、それぞれ中空ボルトに差し通して先端部にOリング
を嵌め、それぞれ管接手16の出口側および管接手17
の入口側に挿入し、しかる後中空ボルトを締め込んで管
接手16の出口側と管接手17の入口側とに気密に保持
されている。また、カバー7は金属板4aとともに非接
地側高周波電極1と対向する接地電位の平面電極を構成
するように形成されている。
【0020】ガス導入装置をこのように構成すると、非
接地側の高周波電極1と、金属板4aとカバー7とで形
成する接地電位側の平面電極との間に管接手16,17
の部位を除いて平等電界が形成される。絶縁管5は両端
部を含めて全長が螺旋を形成し、電極1と接地電位側平
面電極との間のどの部位の管路断面でも放電開始電圧が
高く、絶縁管内で材料ガス分子の電離が起こらない。ま
た、管接手16,17の間では電界が集中するが、絶縁
管5は管路を螺旋状としており、また支柱をとり巻いて
いるので、管路が集中電界領域内に入ることはなく、管
路中での電離防止が確保される。
【0021】図2は請求項第5項発明の一実施例を示
す。この実施例では、絶縁管8は材料にSiO2 を用
い、管路が図1と比べて平均径の小さい螺旋状に形成さ
れている。螺旋の一方端に金属製管接手が融着され、他
方端には長さの短い金属パイプが融着されている。図の
符号19は合成樹脂からなる筒体であり、両端面がそれ
ぞれ金属板4a,4bと一体化され、金属板4bには絶
縁管8の他方端に融着した金属パイプを気密を保って挿
入する貫通孔が形成されている。筒体19と金属板4
a,4bとからなる構造物は、筒体19の内側に絶縁管
8を収納して絶縁管8の破損を防止するとともに絶縁管
8と金属パイプ12との接続作業時に無理な力が絶縁管
8にかかるのを防止する。また、カバー7が感電防止
と,筒体19の損傷防止と,平等電界形成とを目的とし
て設けられている。
【0022】この構造では、絶縁管8の螺旋の平均径が
小さいが、両端部の管接手と金属パイプとの間に形成さ
れる集中電界領域内に管路が入らない平均径としている
ので管路中の放電は起こらない。また、絶縁管8は材質
をSiO2 としたので、反応室15内のプラズマと接触
して高温となった電極1から熱が伝わってきても材質的
な変化が起こらず、ガス導入装置の使用面での信頼性を
向上させる。
【0023】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明において
は、高周波プラズマCVD装置の非接地側高周波電極側
に設けるガス導入装置を、請求項第1項発明によるもの
としたので、非接地側高周波電極から接地電位側へ向か
う電界中で絶縁管内部の放電が起こらなくなり、材料ガ
スが反応室内に入る前に分解されることがなく、反応室
内で成膜される膜の膜質が向上するとともにガス導入管
の溶損あるいは焼損の心配がなたなり、安全性が向上し
た。
【0024】そして、前記高周波電極から大地電位側へ
向かう高周波電界を、請求項第2項発明により形成する
ようにしたので、高周波電極大気側の電界が平等電界と
なり、高周波電極と接地電位の平面との対向間隔に比例
して放電開始電圧が変化するようになるため、間隔の設
定により、放電開始電圧の裕度を自由に制御することが
でき、大きさに過不足のないガス導入装置を構成するこ
とができる。
【0025】また、絶縁管の管路を、請求項第3項発明
により、螺旋状とすることにより、絶縁管の管路を高周
波電界の等電位面に平行とすることにより得られる効果
を、螺旋の径を大きくして巻数を少なくして得ること
も、また、螺旋の径を小さくして巻数を多くして得るこ
ともでき、高周波プラズマCVD装置周辺のスペースと
関連して所望の形状をもつガス導入装置を構成すること
ができる。
【0026】そして、絶縁管の管路を螺旋状に形成する
場合、絶縁管の材料ならびにその保持構造を請求項第4
項発明によるものとすることにより、絶縁管に外径も細
い樹脂チューブを用いることができるので、ガス導入装
置を小形に形成することができる。また、絶縁管の管路
を螺旋状に形成する場合、絶縁管の材料ならびにその保
持構造を請求項第5項発明のものとすることにより、材
料の耐熱性が高いことから、使用信頼性の高いガス導入
装置とすることができる。
【0027】また、請求項第1項発明による絶縁管の管
路を、請求項第6項発明により直線に形成することによ
り、放電開始電圧の裕度調整は、請求項第2項発明にお
ける接地電位側平面と非接地側高周波電極との対向間隔
を変えて行うことになり、ガス導入装置が大形化する方
向となるが、装置の構造が大幅に簡易化されるメリット
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項第4項発明の一実施例によるガス導入装
置を備えた高周波プラズマCVD装置の縦断面図
【図2】請求項第5項発明の一実施例によるガス導入装
置を備えた高周波プラズマCVD装置の縦断面図
【図3】従来の構造例によるガス導入装置を備えた高周
波プラズマCVD装置の縦断面図
【図4】図3に示したものと異なる従来の構造例による
ガス導入装置を備えた高周波プラズマCVD装置の縦断
面図
【図5】真空圧中の放電開始電圧のガス圧力p、印加電
圧周波数f、平行平板電極間隔d依存性を示す線図
【符号の説明】
1 電極(非接地側電極) 5 絶縁管 6 支柱 7 カバー 8 絶縁管 9 高周波電源 10 絶縁管 11 電極(接地側電極) 14 絶縁管 15 反応室 19 筒体100 ガス導入装置101 ガス導入装置102 ガス導入装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応室内に対向空間を形成する,一方の電
    極が接地された対向2電極の間に高周波電圧が印加さ
    れ、非接地側電極が大気側に備えるガス導入装置を介し
    て反応室内に導入された材料ガスを電離して対向空間内
    に置かれた基板に成膜し、あるいは反応室内部のドライ
    クリーニングを行う高周波プラズマCVD装置におい
    て、ガス導入装置が、前記高周波電圧の周波数をもつ高
    周波電圧を前記反応室の運転時ガス圧力と同一ガス圧力
    雰囲気内にある平行平板電極間に印加して電極間隔を狭
    めて行ったときに両電極間の放電開始電圧が不連続的に
    高くなり始める電極間隔寸法以下の寸法を内径寸法とす
    る絶縁管を材料ガス導入路に用いて構成されるととも
    に、絶縁管が管路全長にわたり管路が非接地側電極の大
    気側に形成される高周波電界の等電位面にほぼ平行にな
    るように設置されることを特徴とする高周波プラズマC
    VD装置。
  2. 【請求項2】請求項第1項に記載の装置において、非接
    地側電極の大気側に形成される高周波電界は、非接地側
    電極の大気側が平面に形成されるとともに、この平面に
    大気側で対向する接地電位部をガス導入装置を含んで平
    面に形成することにより形成されることを特徴とする高
    周波プラズマCVD装置。
  3. 【請求項3】請求項第1項または第2項に記載の装置に
    おいて、管路全長にわたり管路が非接地側電極の大気側
    に形成される高周波電界の等電位面にほぼ平行になるよ
    うに設置される絶縁管は、管路を螺旋状に形成されるこ
    とを特徴とする高周波プラズマCVD装置。
  4. 【請求項4】請求項第3項に記載の装置において、管路
    を螺旋状に形成される絶縁管は、材料を可撓性のある合
    成樹脂とし、周方向に間隔をおいて配されてガス導入装
    置を構成する,それぞれ軸方向が螺旋の軸と同方向の複
    数の絶縁物製支柱、あるいは筒状に形成されてガス導入
    装置を構成する,軸方向が螺旋の軸と同方向の絶縁物製
    筒体をとり巻き、かつ材料ガスの入口側および出口側が
    螺旋の延長方向を保ってガス導入装置内の固定部に保持
    されることを特徴とする高周波プラズマCVD装置。
  5. 【請求項5】請求項第3項に記載の装置において、管路
    を螺旋状に形成される絶縁管は、材料をSiO2 とし、
    筒状に形成されてガス導入装置を構成する,軸方向が螺
    旋の軸と同方向の絶縁物製筒体の内側に配されるととも
    に、材料ガスの入口側および出口側が螺旋の延長方向を
    保ってガス導入装置内の固定部に保持されることを特徴
    とする高周波プラズマCVD装置。
  6. 【請求項6】請求項第1項または第2項に記載の装置に
    おいて、管路全長にわたり管路が非接地側電極の大気側
    に形成される高周波電界の等電位面にほぼ平行になるよ
    うに設置される絶縁管は、管路をほぼ直線に形成される
    ことを特徴とする高周波プラズマCVD装置。
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