JPH07233238A - 硬化剤およびそれを含むカチオン電着塗料組成物 - Google Patents
硬化剤およびそれを含むカチオン電着塗料組成物Info
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- JPH07233238A JPH07233238A JP6049806A JP4980694A JPH07233238A JP H07233238 A JPH07233238 A JP H07233238A JP 6049806 A JP6049806 A JP 6049806A JP 4980694 A JP4980694 A JP 4980694A JP H07233238 A JPH07233238 A JP H07233238A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】耐食性や平滑性等の一般的塗膜特性を良好に維
持しつつ、塗膜の加熱減量を抑制する。 【構成】カチオン電着塗料組成物は、基体樹脂と硬化剤
とを含んでいる。硬化剤は、芳香族イソシアヌレート環
と、ブロックされた3つ以上のイソシアネート基とを有
する化合物からなり、かつブロックされたイソシアネー
ト基のうちの少なくとも1つはグリコールエーテルによ
りブロックされている。
持しつつ、塗膜の加熱減量を抑制する。 【構成】カチオン電着塗料組成物は、基体樹脂と硬化剤
とを含んでいる。硬化剤は、芳香族イソシアヌレート環
と、ブロックされた3つ以上のイソシアネート基とを有
する化合物からなり、かつブロックされたイソシアネー
ト基のうちの少なくとも1つはグリコールエーテルによ
りブロックされている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬化剤および塗料組成
物、特にイソシアヌレート環を含む硬化剤およびそれを
含むカチオン電着塗料組成物に関する。
物、特にイソシアヌレート環を含む硬化剤およびそれを
含むカチオン電着塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】カチオン電着塗料に通常用い
られる硬化剤は、多官能ブロックイソシアネート化合物
である。この種の多官能ブロックイソシアネート化合物
は、一般に、ジイソシアネート化合物のハーフブロック
化合物に多価アルコール化合物を反応させて得られたも
のである。
られる硬化剤は、多官能ブロックイソシアネート化合物
である。この種の多官能ブロックイソシアネート化合物
は、一般に、ジイソシアネート化合物のハーフブロック
化合物に多価アルコール化合物を反応させて得られたも
のである。
【0003】ところで、このような硬化剤を含むカチオ
ン電着塗料は、200℃以上のオーバーベーク雰囲気下
に置かれると、硬化剤を構成しているウレタン結合部分
が再解離してジイソシアネート化合物が揮散し易く、加
熱減量が増加する。このような加熱減量は、膜厚の低下
や上塗り塗膜に対する着色の原因になり得ると考えられ
ている。そこで、加熱減量を起こしにくい硬化剤とし
て、イソシアネートの3量体であるイソシアヌレート環
を含む多官能ブロックイソシアネート化合物の利用が考
えられている。
ン電着塗料は、200℃以上のオーバーベーク雰囲気下
に置かれると、硬化剤を構成しているウレタン結合部分
が再解離してジイソシアネート化合物が揮散し易く、加
熱減量が増加する。このような加熱減量は、膜厚の低下
や上塗り塗膜に対する着色の原因になり得ると考えられ
ている。そこで、加熱減量を起こしにくい硬化剤とし
て、イソシアネートの3量体であるイソシアヌレート環
を含む多官能ブロックイソシアネート化合物の利用が考
えられている。
【0004】例えば、特開平1─266172号および
特開平2─11669号には、脂肪族ジイソシアネート
であるヘキサメチレンジイソシアネートの3量体による
イソシアヌレート環を含む多官能ブロックイソシアネー
ト化合物からなる硬化剤が開示されている。しかし、こ
の硬化剤によれば、加熱減量の抑制効果は得られるが、
塗膜の耐食性が損なわれるおそれがある。一方、特公昭
52─6306号、特公昭55─34238号および特
開平4─91170号には、芳香族イソシアヌレート環
を含む多官能ブロックイソシアネート化合物を硬化剤と
して用いることが開示されている。しかし、この硬化剤
は、同じく加熱減量の抑制効果が期待できるが、電着塗
膜の平滑性を損なう場合が多い。
特開平2─11669号には、脂肪族ジイソシアネート
であるヘキサメチレンジイソシアネートの3量体による
イソシアヌレート環を含む多官能ブロックイソシアネー
ト化合物からなる硬化剤が開示されている。しかし、こ
の硬化剤によれば、加熱減量の抑制効果は得られるが、
塗膜の耐食性が損なわれるおそれがある。一方、特公昭
52─6306号、特公昭55─34238号および特
開平4─91170号には、芳香族イソシアヌレート環
を含む多官能ブロックイソシアネート化合物を硬化剤と
して用いることが開示されている。しかし、この硬化剤
は、同じく加熱減量の抑制効果が期待できるが、電着塗
膜の平滑性を損なう場合が多い。
【0005】本発明の目的は、耐食性や平滑性等の一般
的塗膜特性を良好に維持しつつ、塗膜の加熱減量を抑制
することにある。
的塗膜特性を良好に維持しつつ、塗膜の加熱減量を抑制
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る硬化剤は、
芳香族イソシアヌレート環と、ブロックされた3つ以上
のイソシアネート基とを有する化合物からなる。ここ
で、ブロックされた3つ以上のイソシアネート基は、少
なくとも1つがグリコールエーテルによりブロックされ
ている。
芳香族イソシアヌレート環と、ブロックされた3つ以上
のイソシアネート基とを有する化合物からなる。ここ
で、ブロックされた3つ以上のイソシアネート基は、少
なくとも1つがグリコールエーテルによりブロックされ
ている。
【0007】また、本発明に係る硬化剤は、芳香族イソ
シアヌレート環と、ブロックされた3つ以上のイソシア
ネート基とを有する化合物からなり、かつイソシアネー
ト基が下記の一般式(1)で示される活性水素化合物X
を含む活性水素化合物によりブロックされている。
シアヌレート環と、ブロックされた3つ以上のイソシア
ネート基とを有する化合物からなり、かつイソシアネー
ト基が下記の一般式(1)で示される活性水素化合物X
を含む活性水素化合物によりブロックされている。
【0008】
【化5】
【0009】式中、 Ra:炭素数が5〜12のアルキル基 Rb:水素原子またはメチル基 n:1〜4の整数
【0010】さらに、本発明に係る硬化剤は、下記の一
般式(2)で示される化合物からなる。
般式(2)で示される化合物からなる。
【0011】
【化6】
【0012】式中、A1 〜A11のそれぞれは、
【0013】
【化7】
【0014】からなる群から選ばれた芳香族ジイソシア
ネート化合物由来の構造部分である。また、R1 〜R7
は、それぞれ活性水素化合物から活性水素を除いた残基
でありかつ少なくとも1つがグリコールエーテルから活
性水素を除いた残基である。さらに、f、g、hおよび
iは、0または1である。
ネート化合物由来の構造部分である。また、R1 〜R7
は、それぞれ活性水素化合物から活性水素を除いた残基
でありかつ少なくとも1つがグリコールエーテルから活
性水素を除いた残基である。さらに、f、g、hおよび
iは、0または1である。
【0015】さらに、本発明に係る硬化剤は、化合物I
と化合物IIとを含んでいる。ここで、化合物Iは、芳
香族イソシアヌレート環と、全てがグリコールエーテル
によりブロックされた3つ以上のイソシアネート基とを
有する化合物である。また、化合物IIは、芳香族イソ
シアヌレート環と、RcOH(Rcは水酸基を含んでい
てもよい炭素数が1〜10の炭化水素基),Rd(OC
H2 CHRe)mOH(Rdは炭素数が1〜4のアルキ
ル基、Reは、水素原子またはメチル基、mは1〜4の
整数),活性メチレンを有する化合物,オキシム化合
物,アミノアルコール,イミダゾールおよびラクタムか
らなる群から選ばれた少なくとも1種の活性水素化合物
によりブロックされた少なくとも3つ以上のイソシアネ
ート基とを有する化合物である。この硬化剤では、化合
物Iおよび化合物IIにそれぞれ含まれる、ブロックさ
れたイソシアネート基の合計の少なくとも20当量%が
グリコールエーテルによりブロックされたイソシアネー
ト基である、
と化合物IIとを含んでいる。ここで、化合物Iは、芳
香族イソシアヌレート環と、全てがグリコールエーテル
によりブロックされた3つ以上のイソシアネート基とを
有する化合物である。また、化合物IIは、芳香族イソ
シアヌレート環と、RcOH(Rcは水酸基を含んでい
てもよい炭素数が1〜10の炭化水素基),Rd(OC
H2 CHRe)mOH(Rdは炭素数が1〜4のアルキ
ル基、Reは、水素原子またはメチル基、mは1〜4の
整数),活性メチレンを有する化合物,オキシム化合
物,アミノアルコール,イミダゾールおよびラクタムか
らなる群から選ばれた少なくとも1種の活性水素化合物
によりブロックされた少なくとも3つ以上のイソシアネ
ート基とを有する化合物である。この硬化剤では、化合
物Iおよび化合物IIにそれぞれ含まれる、ブロックさ
れたイソシアネート基の合計の少なくとも20当量%が
グリコールエーテルによりブロックされたイソシアネー
ト基である、
【0016】本発明に係るカチオン電着塗料組成物は、
基体樹脂と硬化剤とを含んでいる。硬化剤は、芳香族イ
ソシアヌレート環と、ブロックされた3つ以上のイソシ
アネート基とを有する化合物からなる。ブロックされた
3つ以上のイソシアネート基は、少なくとも1つがグリ
コールエーテルによりブロックされている。 *******
基体樹脂と硬化剤とを含んでいる。硬化剤は、芳香族イ
ソシアヌレート環と、ブロックされた3つ以上のイソシ
アネート基とを有する化合物からなる。ブロックされた
3つ以上のイソシアネート基は、少なくとも1つがグリ
コールエーテルによりブロックされている。 *******
【0017】硬化剤 本発明の硬化剤は、芳香族イソシアヌレート環を含んで
いる。ここで、芳香族イソシアヌレート環とは、一般に
は3分子の芳香族イソシアネートの重合により形成され
る環状構造をいう。具体的には、下記の構造式(3)で
示される環状構造をいう。
いる。ここで、芳香族イソシアヌレート環とは、一般に
は3分子の芳香族イソシアネートの重合により形成され
る環状構造をいう。具体的には、下記の構造式(3)で
示される環状構造をいう。
【0018】
【化8】
【0019】なお、式中、−A−は、芳香族炭化水素に
由来する残基である。1つの硬化剤分子中に含まれる芳
香族イソシアヌレート環の個数は、1〜5個が好まし
く、より好ましくは2または3個である。芳香族イソシ
アヌレート環の個数が6個以上の場合は、硬化剤の粘度
が高くなり、本発明の硬化剤を塗料に用いた場合に塗料
の塗布作業性が低下するおそれがある。
由来する残基である。1つの硬化剤分子中に含まれる芳
香族イソシアヌレート環の個数は、1〜5個が好まし
く、より好ましくは2または3個である。芳香族イソシ
アヌレート環の個数が6個以上の場合は、硬化剤の粘度
が高くなり、本発明の硬化剤を塗料に用いた場合に塗料
の塗布作業性が低下するおそれがある。
【0020】本発明の硬化剤は、上述の芳香族イソシア
ヌレート環を含むポリブロックイソシアネート化合物で
ある。即ち、本発明の硬化剤は、官能基としての、ブロ
ックされたイソシアネート基(以下ブロックイソシアネ
ート基と略す)を複数個有している。一般的な硬化剤
は、3つ以上の官能基を有しているのが一般的であるた
め、本発明の硬化剤に含まれるブロックイソシアネート
基の個数も3つ以上である。なお、ブロックイソシアネ
ート基とは、活性水素化合物によりブロックされたイソ
シアネート基をいう。本発明の硬化剤において、3つ以
上のブロックイソシアネート基のうちの少なくとも1つ
は、イソシアネート基が活性水素化合物としてのグリコ
ールエーテルによりブロックされたものである。なお、
本発明の硬化剤は、3つ以上のブロックイソシアネート
基の全てがグリコールエーテルによりブロックされたイ
ソシアネート基であってもよい。ここで、上述のグリコ
ールエーテルとして好ましいものは、例えば下記の一般
式(1)で示されるもの(活性水素化合物Xの一例)で
ある。
ヌレート環を含むポリブロックイソシアネート化合物で
ある。即ち、本発明の硬化剤は、官能基としての、ブロ
ックされたイソシアネート基(以下ブロックイソシアネ
ート基と略す)を複数個有している。一般的な硬化剤
は、3つ以上の官能基を有しているのが一般的であるた
め、本発明の硬化剤に含まれるブロックイソシアネート
基の個数も3つ以上である。なお、ブロックイソシアネ
ート基とは、活性水素化合物によりブロックされたイソ
シアネート基をいう。本発明の硬化剤において、3つ以
上のブロックイソシアネート基のうちの少なくとも1つ
は、イソシアネート基が活性水素化合物としてのグリコ
ールエーテルによりブロックされたものである。なお、
本発明の硬化剤は、3つ以上のブロックイソシアネート
基の全てがグリコールエーテルによりブロックされたイ
ソシアネート基であってもよい。ここで、上述のグリコ
ールエーテルとして好ましいものは、例えば下記の一般
式(1)で示されるもの(活性水素化合物Xの一例)で
ある。
【0021】
【化9】
【0022】式中、Raは炭素数が5〜12個(好まし
くは6〜8個)のアルキル基、Rbは水素原子またはメ
チル基、nは1〜4の整数である。ここで、Raの炭素
数が4個未満の場合は、本発明の硬化剤を塗料に用いた
場合に、塗膜の平滑性を損なうおそれがある。逆に、R
aの炭素数が12個を超える場合は、硬化反応性の低下
や加熱減量の増加が起こるおそれがある。
くは6〜8個)のアルキル基、Rbは水素原子またはメ
チル基、nは1〜4の整数である。ここで、Raの炭素
数が4個未満の場合は、本発明の硬化剤を塗料に用いた
場合に、塗膜の平滑性を損なうおそれがある。逆に、R
aの炭素数が12個を超える場合は、硬化反応性の低下
や加熱減量の増加が起こるおそれがある。
【0023】上述のグリコールエーテルの具体例として
は、エチレングリコール系化合物およびプロピレングリ
コール系化合物が挙げられる。エチレングリコール系化
合物としては、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレ
ングリコールモノ─2─エチルヘキシルエーテル、ジエ
チレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノ─2─エチルヘキシルエーテル等が例示できる。
は、エチレングリコール系化合物およびプロピレングリ
コール系化合物が挙げられる。エチレングリコール系化
合物としては、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレ
ングリコールモノ─2─エチルヘキシルエーテル、ジエ
チレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノ─2─エチルヘキシルエーテル等が例示できる。
【0024】一方、プロピレングリコール系化合物とし
ては、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレング
リコールモノ─2─エチルヘキシルエーテル、ジプロピ
レングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリ
コールモノヘキシルエーテル、ジプロピレングリコール
モノ─2─エチルヘキシルエーテル等が例示できる。
ては、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレング
リコールモノ─2─エチルヘキシルエーテル、ジプロピ
レングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリ
コールモノヘキシルエーテル、ジプロピレングリコール
モノ─2─エチルヘキシルエーテル等が例示できる。
【0025】上述のエチレングリコール系化合物および
プロピレングリコール系化合物の具体例のうち、特に好
ましいものは、エチレングリコールモノ─2─エチルヘ
キシルエーテル、ジエチレングリコールモノ─2─エチ
ルヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノ─2─
エチルヘキシルエーテル、およびジプロピレングリコー
ルモノ─2─エチルヘキシルエーテルである。
プロピレングリコール系化合物の具体例のうち、特に好
ましいものは、エチレングリコールモノ─2─エチルヘ
キシルエーテル、ジエチレングリコールモノ─2─エチ
ルヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノ─2─
エチルヘキシルエーテル、およびジプロピレングリコー
ルモノ─2─エチルヘキシルエーテルである。
【0026】なお、イソシアネート基をブロックするた
めのグリコールエーテルとしては、前記一般式(1)で
示されるグリコールエーテルの外に、前記一般式(1)
においてRa、Rbおよびnがそれぞれ炭素数1〜4個
のアルキル基、水素原子またはメチル基、1〜4の整数
であるものが用いられてもよい。このようなグリコール
エーテルの具体例としては、エチレングリコールモノメ
チルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテルが挙げられる。
めのグリコールエーテルとしては、前記一般式(1)で
示されるグリコールエーテルの外に、前記一般式(1)
においてRa、Rbおよびnがそれぞれ炭素数1〜4個
のアルキル基、水素原子またはメチル基、1〜4の整数
であるものが用いられてもよい。このようなグリコール
エーテルの具体例としては、エチレングリコールモノメ
チルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテルが挙げられる。
【0027】なお、上述のグリコールエーテルは、本発
明の目的である加熱減量の抑制や、硬化剤そのもののガ
ラス転移温度(後述)を考慮して、炭素数が6〜15と
なるようRa、Rbおよびnが設定されたものが最も好
ましい。
明の目的である加熱減量の抑制や、硬化剤そのもののガ
ラス転移温度(後述)を考慮して、炭素数が6〜15と
なるようRa、Rbおよびnが設定されたものが最も好
ましい。
【0028】上述のブロックイソシアネート基のうち、
グリコールエーテルによりブロックされたイソシアネー
ト基以外のものは、グリコールエーテルを除く、イソシ
アネート基のブロック化で用いられる一般的な活性水素
化合物によりブロックされたイソシアネート基である。
ここで、グリコールエーテルを除く一般的な活性水素化
合物の具体例としては、アルコール、活性メチレンを有
する化合物、オキシム化合物、アミノアルコール、イミ
ダゾールおよびラクタムが挙げられる。
グリコールエーテルによりブロックされたイソシアネー
ト基以外のものは、グリコールエーテルを除く、イソシ
アネート基のブロック化で用いられる一般的な活性水素
化合物によりブロックされたイソシアネート基である。
ここで、グリコールエーテルを除く一般的な活性水素化
合物の具体例としては、アルコール、活性メチレンを有
する化合物、オキシム化合物、アミノアルコール、イミ
ダゾールおよびラクタムが挙げられる。
【0029】アルコールとしては、RcOHの一般式で
示されるものが例示できる。ここで、Rcは、水酸基を
含んでいてもよい、炭素数が1〜10の炭化水素基であ
り、炭素数が4〜8のアルキル基が好ましい。このよう
なアルコールの具体例としては、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール、アミルアルコール、ヘ
キシルアルコール、2─エチルヘキシルアルコール、ヘ
プチルアルコール、オクチルアルコール、ベンジルアル
コール、シクロヘキサノール、フェノール、クレゾー
ル、キシレノールが挙げられる。
示されるものが例示できる。ここで、Rcは、水酸基を
含んでいてもよい、炭素数が1〜10の炭化水素基であ
り、炭素数が4〜8のアルキル基が好ましい。このよう
なアルコールの具体例としては、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール、アミルアルコール、ヘ
キシルアルコール、2─エチルヘキシルアルコール、ヘ
プチルアルコール、オクチルアルコール、ベンジルアル
コール、シクロヘキサノール、フェノール、クレゾー
ル、キシレノールが挙げられる。
【0030】活性メチレンを有する化合物としては、ア
セト酢酸、マロン酸、シアノ酢酸のジアルキルエステル
が例示できる。オキシム化合物としては、ホルムアミド
オキシム、アセトアルドキシム、アセトキシム、メチル
エチルケトキシム、ジアセチルモノオキシム、シクロヘ
キサンオキシムが例示できる。アミノアルコールとして
は、ジメチルエタノールアミン、ジメチルプロパノール
アミン、ジメチルイソプロパノールアミン、ジメチルブ
タノールアミン、ジエチルエタノールアミン、2─〔2
─(ジメチルアミノ)エトキシ〕エタノール、2─(2
─〔2─(ジメチルアミノ)エトキシ〕エトキシ)エタ
ノール、1─〔2─(ジメチルアミノ)エトキシ〕─2
─プロパノール、1─(1─〔1─(ジメチルアミノ)
─2─プロポキシ〕─2─プロポキシ)─2─プロパノ
ールが例示できる。ラクタムとしては、ε─カプロラク
タム、δ─バレロラクタム、γ─ブチロラクタム、β─
プロピオラクタムが例示できる。なお、ラクタムとして
最も好ましいものは、ε─カプロラクタムである。
セト酢酸、マロン酸、シアノ酢酸のジアルキルエステル
が例示できる。オキシム化合物としては、ホルムアミド
オキシム、アセトアルドキシム、アセトキシム、メチル
エチルケトキシム、ジアセチルモノオキシム、シクロヘ
キサンオキシムが例示できる。アミノアルコールとして
は、ジメチルエタノールアミン、ジメチルプロパノール
アミン、ジメチルイソプロパノールアミン、ジメチルブ
タノールアミン、ジエチルエタノールアミン、2─〔2
─(ジメチルアミノ)エトキシ〕エタノール、2─(2
─〔2─(ジメチルアミノ)エトキシ〕エトキシ)エタ
ノール、1─〔2─(ジメチルアミノ)エトキシ〕─2
─プロパノール、1─(1─〔1─(ジメチルアミノ)
─2─プロポキシ〕─2─プロポキシ)─2─プロパノ
ールが例示できる。ラクタムとしては、ε─カプロラク
タム、δ─バレロラクタム、γ─ブチロラクタム、β─
プロピオラクタムが例示できる。なお、ラクタムとして
最も好ましいものは、ε─カプロラクタムである。
【0031】本発明の硬化剤は、ブロックイソシアネー
ト基部分が下記の条件を満たす構造のものが特に好まし
い。 全ブロックイソシアネート基のうちの少なくとも20
当量%が、上述の一般式(1)で示されるグリコールエ
ーテルによりブロックされたイソシアネート基であるも
の。なお、この当量%が20当量%未満の場合は、塗料
に用いられた場合、塗膜の平滑性が低下するおそれがあ
る。 の条件に加え、上述の一般式(1)で示されるグリ
コールエーテルによりブロックされたもの以外のブロッ
クイソシアネート基が、上述のRcOHで示されるアル
コール、一般式Rd(OCH2 CHRe)m OH(Rd
は炭素数が1〜4のアルキル基、Reは水素原子または
メチル基、mは1〜4の整数)で示されるグリコールエ
ーテル、活性メチレン化合物、オキシム化合物、アミノ
アルコール、イミダゾールおよびラクタムからなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の活性水素化合物(活性水素
化合物Y)によりブロックされたイソシアネート基であ
ること。
ト基部分が下記の条件を満たす構造のものが特に好まし
い。 全ブロックイソシアネート基のうちの少なくとも20
当量%が、上述の一般式(1)で示されるグリコールエ
ーテルによりブロックされたイソシアネート基であるも
の。なお、この当量%が20当量%未満の場合は、塗料
に用いられた場合、塗膜の平滑性が低下するおそれがあ
る。 の条件に加え、上述の一般式(1)で示されるグリ
コールエーテルによりブロックされたもの以外のブロッ
クイソシアネート基が、上述のRcOHで示されるアル
コール、一般式Rd(OCH2 CHRe)m OH(Rd
は炭素数が1〜4のアルキル基、Reは水素原子または
メチル基、mは1〜4の整数)で示されるグリコールエ
ーテル、活性メチレン化合物、オキシム化合物、アミノ
アルコール、イミダゾールおよびラクタムからなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の活性水素化合物(活性水素
化合物Y)によりブロックされたイソシアネート基であ
ること。
【0032】本発明の硬化剤のガラス転移温度は、45
℃以下が好ましい。ガラス転移温度が45℃を超える
と、塗料に用いられた場合に加熱時のフロー性が低下
し、塗膜の平滑性を良好に維持するのが困難になる場合
がある。なお、上述のガラス転移温度は、イソシアネー
ト基をブロックするために用いられる、上述の活性水素
化合物の種類と分量とに左右されるので、これらを適宜
調整することにより達成され得る。ガラス転移温度の決
定は、示差熱分析装置によるモデル化合物の測定結果か
ら求められる検量線から類推することによることもでき
るが、最終的には硬化物を直接測定することにより決定
するのが好ましい。
℃以下が好ましい。ガラス転移温度が45℃を超える
と、塗料に用いられた場合に加熱時のフロー性が低下
し、塗膜の平滑性を良好に維持するのが困難になる場合
がある。なお、上述のガラス転移温度は、イソシアネー
ト基をブロックするために用いられる、上述の活性水素
化合物の種類と分量とに左右されるので、これらを適宜
調整することにより達成され得る。ガラス転移温度の決
定は、示差熱分析装置によるモデル化合物の測定結果か
ら求められる検量線から類推することによることもでき
るが、最終的には硬化物を直接測定することにより決定
するのが好ましい。
【0033】本発明の硬化剤において、各ブロックイソ
シアネート基のブロック部分の重量の合計が当該硬化剤
を構成する化合物の分子量に占める割合は、10〜55
%であるのが好ましい。ここで、ブロック部分とは、イ
ソシアネート基をブロックしている活性水素化合物に由
来する部分、言い換えると、ブロック前の活性水素化合
物から活性水素を除いたものに相当する部分をいう。こ
の割合が10%未満の場合は、本発明の硬化剤を塗料に
用いた場合に、塗膜の平滑性が損なわれるおそれがあ
る。逆に、割合が55%を超える場合は、加熱減量の抑
制効果が得られ難い。
シアネート基のブロック部分の重量の合計が当該硬化剤
を構成する化合物の分子量に占める割合は、10〜55
%であるのが好ましい。ここで、ブロック部分とは、イ
ソシアネート基をブロックしている活性水素化合物に由
来する部分、言い換えると、ブロック前の活性水素化合
物から活性水素を除いたものに相当する部分をいう。こ
の割合が10%未満の場合は、本発明の硬化剤を塗料に
用いた場合に、塗膜の平滑性が損なわれるおそれがあ
る。逆に、割合が55%を超える場合は、加熱減量の抑
制効果が得られ難い。
【0034】次に、上述の硬化剤の一例を示す。この硬
化剤は、構造式で示すと下記の一般式(2)で表され
る。
化剤は、構造式で示すと下記の一般式(2)で表され
る。
【0035】
【化10】
【0036】式中、A1 〜A11のそれぞれは、
【0037】
【化11】
【0038】からなる群から選ばれた芳香族ジイソシア
ネート化合物由来の構造部分である。なお、A1 〜A11
は、全てが同一であってもよいし、互いに異なっていて
もよい。また、R1 〜R7 は、それぞれ活性水素化合物
から活性水素を除いた残基であり、少なくとも1つはグ
リコールエーテルから活性水素を除いたものの残基であ
る。さらに、f、g、hおよびiは、それぞれ0または
1である。
ネート化合物由来の構造部分である。なお、A1 〜A11
は、全てが同一であってもよいし、互いに異なっていて
もよい。また、R1 〜R7 は、それぞれ活性水素化合物
から活性水素を除いた残基であり、少なくとも1つはグ
リコールエーテルから活性水素を除いたものの残基であ
る。さらに、f、g、hおよびiは、それぞれ0または
1である。
【0039】ここで、グリコールエーテルとしては、例
えば上述の一般式(1)で示されるものが挙げられる。
また、R1 〜R7 の合計の少なくとも20当量%は、上
述の通り一般式(1)で示されるグリコールエーテルか
ら活性水素を除いた残基であることが望ましい。さら
に、上述の一般式(1)で示されるグリコールエーテル
によりブロックされたもの以外のブロックイソシアネー
ト基は、一般式RcOHで示される上述のアルコール、
一般式Rd(OCH2 CHRe)m OHで示される上述
のグリコールエーテル、活性メチレン化合物、オキシム
化合物、アミノアルコール、イミダゾールおよびラクタ
ムからなる群から選ばれた少なくとも1種の活性水素化
合物によりブロックされたイソシアネート基であればよ
り好ましい。
えば上述の一般式(1)で示されるものが挙げられる。
また、R1 〜R7 の合計の少なくとも20当量%は、上
述の通り一般式(1)で示されるグリコールエーテルか
ら活性水素を除いた残基であることが望ましい。さら
に、上述の一般式(1)で示されるグリコールエーテル
によりブロックされたもの以外のブロックイソシアネー
ト基は、一般式RcOHで示される上述のアルコール、
一般式Rd(OCH2 CHRe)m OHで示される上述
のグリコールエーテル、活性メチレン化合物、オキシム
化合物、アミノアルコール、イミダゾールおよびラクタ
ムからなる群から選ばれた少なくとも1種の活性水素化
合物によりブロックされたイソシアネート基であればよ
り好ましい。
【0040】なお、上記一般式(2)で表される硬化剤
についても、上述と同様に、ガラス転移温度の好ましい
範囲が45℃以下であり、また、各ブロックイソシアネ
ート基のブロック部分、即ちR1 〜R7 の重量の合計が
上記一般式(2)で示される化合物の分子量の10〜5
5%であることが好ましい。
についても、上述と同様に、ガラス転移温度の好ましい
範囲が45℃以下であり、また、各ブロックイソシアネ
ート基のブロック部分、即ちR1 〜R7 の重量の合計が
上記一般式(2)で示される化合物の分子量の10〜5
5%であることが好ましい。
【0041】また、本発明の硬化剤は、次の化合物Iと
化合物IIとが混合されたものでもよい。 化合物I:芳香族イソシアヌレート環と、ブロックされ
た3つ以上のイソシアネート基とを有する化合物。ここ
で、ブロックされたイソシアネート基は、全てがグリコ
ールエーテルによりブロックされている。 化合物II:芳香族イソシアヌレート環と、RcOH
(Rcは水酸基を含んでいてもよい炭素数が1〜10の
炭化水素基),Rd(OCH2 CHRe)mOH(Rd
は炭素数が1〜4のアルキル基、Reは、水素原子また
はメチル基、mは1〜4の整数),活性メチレンを有す
る化合物,オキシム化合物,アミノアルコール,イミダ
ゾールおよびラクタムからなる群から選ばれた少なくと
も1種の活性水素化合物によりブロックされた少なくと
も3つ以上のイソシアネート基とを有する化合物。
化合物IIとが混合されたものでもよい。 化合物I:芳香族イソシアヌレート環と、ブロックされ
た3つ以上のイソシアネート基とを有する化合物。ここ
で、ブロックされたイソシアネート基は、全てがグリコ
ールエーテルによりブロックされている。 化合物II:芳香族イソシアヌレート環と、RcOH
(Rcは水酸基を含んでいてもよい炭素数が1〜10の
炭化水素基),Rd(OCH2 CHRe)mOH(Rd
は炭素数が1〜4のアルキル基、Reは、水素原子また
はメチル基、mは1〜4の整数),活性メチレンを有す
る化合物,オキシム化合物,アミノアルコール,イミダ
ゾールおよびラクタムからなる群から選ばれた少なくと
も1種の活性水素化合物によりブロックされた少なくと
も3つ以上のイソシアネート基とを有する化合物。
【0042】但し、この硬化剤では、化合物Iおよび化
合物IIにそれぞれ含まれる、ブロックされたイソシア
ネート基の合計の少なくとも20当量%が、グリコール
エーテルによりブロックされたイソシアネート基である
必要がある。20当量%未満の場合は、この硬化剤を塗
料に用いた場合、塗膜の平滑性が損なわれるおそれがあ
る。
合物IIにそれぞれ含まれる、ブロックされたイソシア
ネート基の合計の少なくとも20当量%が、グリコール
エーテルによりブロックされたイソシアネート基である
必要がある。20当量%未満の場合は、この硬化剤を塗
料に用いた場合、塗膜の平滑性が損なわれるおそれがあ
る。
【0043】なお、この硬化剤についても、塗膜の平滑
性を損なわないようにする観点から、ガラス転移温度は
45℃以下が好ましい。また、化合物Iと化合物IIに
含まれる各ブロックイソシアネート基のブロック部分の
重量の合計は、塗膜の平滑性を損なわないようにする観
点、および加熱減量の抑制を図る観点から、化合物Iと
化合物IIとの平均分子量の10〜55%であるのが好
ましい。
性を損なわないようにする観点から、ガラス転移温度は
45℃以下が好ましい。また、化合物Iと化合物IIに
含まれる各ブロックイソシアネート基のブロック部分の
重量の合計は、塗膜の平滑性を損なわないようにする観
点、および加熱減量の抑制を図る観点から、化合物Iと
化合物IIとの平均分子量の10〜55%であるのが好
ましい。
【0044】硬化剤の製造方法 次に、本発明の硬化剤の製造方法の一例を説明する。本
発明の硬化剤は、一般に、芳香族ジイソシアネート化合
物の3量化により得られたポリイソシアネート化合物を
活性水素化合物によりブロックすると得られる。芳香族
イソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイ
ソシアネートやフェニレンジイソシアネート等が挙げら
れる。
発明の硬化剤は、一般に、芳香族ジイソシアネート化合
物の3量化により得られたポリイソシアネート化合物を
活性水素化合物によりブロックすると得られる。芳香族
イソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイ
ソシアネートやフェニレンジイソシアネート等が挙げら
れる。
【0045】この製造方法で用いられるポリイソシアネ
ート化合物としては、例えば、下記の一般式(4)で示
されるものが挙げられる。
ート化合物としては、例えば、下記の一般式(4)で示
されるものが挙げられる。
【0046】
【化12】
【0047】式中、lは0〜4、好ましくは1〜2であ
る。上記ポリイソシアネート化合物は、モノマー成分、
即ち3量化せずに残留している残留モノマー成分とし
て、トリレンジイソシアネートやフェニレンジイソシア
ネート等の芳香族イソシアネート化合物を含んでいても
よい。但し、ポリイソシアネート化合物に占めるこの種
の残留モノマーの割合が50重量%を超える場合は、本
発明の目的を達成できる硬化剤が得られない場合があ
る。
る。上記ポリイソシアネート化合物は、モノマー成分、
即ち3量化せずに残留している残留モノマー成分とし
て、トリレンジイソシアネートやフェニレンジイソシア
ネート等の芳香族イソシアネート化合物を含んでいても
よい。但し、ポリイソシアネート化合物に占めるこの種
の残留モノマーの割合が50重量%を超える場合は、本
発明の目的を達成できる硬化剤が得られない場合があ
る。
【0048】上述のポリイソシアネート化合物をブロッ
クする場合は、上述のポリイソシアネート化合物に対し
て活性水素化合物を反応させる。ここで、2種類以上の
活性水素化合物を反応させる場合は、2種類以上の活性
水素化合物を一度にポリイソシアネート化合物に加えて
反応させてもよいし、活性水素化合物毎にポリイソシア
ネート化合物に加えて反応させてもよい。但し、反応性
が異なる2種類以上の活性水素化合物を用いる場合は、
反応性が高い活性水素化合物の方を反応性が低い方の活
性水素化合物よりも先にポリイソシアネート化合物に対
して反応させるのが好ましい。
クする場合は、上述のポリイソシアネート化合物に対し
て活性水素化合物を反応させる。ここで、2種類以上の
活性水素化合物を反応させる場合は、2種類以上の活性
水素化合物を一度にポリイソシアネート化合物に加えて
反応させてもよいし、活性水素化合物毎にポリイソシア
ネート化合物に加えて反応させてもよい。但し、反応性
が異なる2種類以上の活性水素化合物を用いる場合は、
反応性が高い活性水素化合物の方を反応性が低い方の活
性水素化合物よりも先にポリイソシアネート化合物に対
して反応させるのが好ましい。
【0049】なお、硬化剤の好ましいガラス転移温度、
およびブロック部の好ましい割合は、活性水素化合物の
種類および量をそれぞれ選択または調整することにより
達成し得る。硬化剤が上述の化合物Iと化合物IIとを
含む場合、この硬化剤は、それぞれ上述の経路を経て得
られた化合物Iと化合物IIとを混合すると得られる。
およびブロック部の好ましい割合は、活性水素化合物の
種類および量をそれぞれ選択または調整することにより
達成し得る。硬化剤が上述の化合物Iと化合物IIとを
含む場合、この硬化剤は、それぞれ上述の経路を経て得
られた化合物Iと化合物IIとを混合すると得られる。
【0050】硬化剤の利用 本発明の硬化剤は、例えば、塗料用の硬化剤や樹脂成形
材料の硬化剤として用いられる。塗料用の硬化剤として
用いる場合、塗料の種類は特に限られないが、カチオン
電着塗料に用いた場合に特に有効である。
材料の硬化剤として用いられる。塗料用の硬化剤として
用いる場合、塗料の種類は特に限られないが、カチオン
電着塗料に用いた場合に特に有効である。
【0051】カチオン電着塗料 次に、本発明のカチオン電着塗料について説明する。本
発明のカチオン電着塗料は、一般に、基体樹脂、硬化
剤、顔料、顔料分散用樹脂及び溶剤を含んでいる。基体
樹脂としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂から誘導
される、数平均分子量が400〜10,000、好まし
くは1,000〜3,000のものが利用できる。基体
樹脂の塩基当量は、通常の範囲でよく、具体的には40
〜150(ミリ当量/100g)、好ましくは60〜1
00(ミリ当量/100g)である。また、基体樹脂の
ガラス転移温度は、40℃以下が好ましく、35℃以下
であればより好ましい。ガラス転移温度が40℃を超え
るものは、加熱時のフロー性が不十分なため、塗膜の平
滑性を損なうおそれがある。
発明のカチオン電着塗料は、一般に、基体樹脂、硬化
剤、顔料、顔料分散用樹脂及び溶剤を含んでいる。基体
樹脂としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂から誘導
される、数平均分子量が400〜10,000、好まし
くは1,000〜3,000のものが利用できる。基体
樹脂の塩基当量は、通常の範囲でよく、具体的には40
〜150(ミリ当量/100g)、好ましくは60〜1
00(ミリ当量/100g)である。また、基体樹脂の
ガラス転移温度は、40℃以下が好ましく、35℃以下
であればより好ましい。ガラス転移温度が40℃を超え
るものは、加熱時のフロー性が不十分なため、塗膜の平
滑性を損なうおそれがある。
【0052】基体樹脂の具体例としては、ポリフェノー
ルのポリグリシジルエーテルにハーフブロック化ジイソ
シアネートを反応させ、そのエポキシ基をアミン化合物
で開環したものなど、当業者に広く知られたものが挙げ
られる。なお、基体樹脂として最も好ましいものは、分
子内にオキサゾリドン環を含む変性エポキシ樹脂であ
る。この変性エポキシ樹脂は、ジイソシアネート化合物
を反応させたビスウレタン化合物あるいは他の活性水素
化合物を反応させたヘテロウレタン化合物と、エポキシ
樹脂とを脱アルコール反応させることにより得ることが
できる。
ルのポリグリシジルエーテルにハーフブロック化ジイソ
シアネートを反応させ、そのエポキシ基をアミン化合物
で開環したものなど、当業者に広く知られたものが挙げ
られる。なお、基体樹脂として最も好ましいものは、分
子内にオキサゾリドン環を含む変性エポキシ樹脂であ
る。この変性エポキシ樹脂は、ジイソシアネート化合物
を反応させたビスウレタン化合物あるいは他の活性水素
化合物を反応させたヘテロウレタン化合物と、エポキシ
樹脂とを脱アルコール反応させることにより得ることが
できる。
【0053】硬化剤としては、本発明に係る上述のもの
が利用される。この硬化剤の添加量は、基体樹脂との比
率で決定するのが好ましい。通常は、基体樹脂(A)と
硬化剤(B)との重量比率は、90/10〜50/50
に設定される。硬化剤の比率が10未満の場合は、十分
な硬化性が得られず、逆に50を超えると加熱減量が増
加するおそれがある。
が利用される。この硬化剤の添加量は、基体樹脂との比
率で決定するのが好ましい。通常は、基体樹脂(A)と
硬化剤(B)との重量比率は、90/10〜50/50
に設定される。硬化剤の比率が10未満の場合は、十分
な硬化性が得られず、逆に50を超えると加熱減量が増
加するおそれがある。
【0054】硬化剤の溶解性パラメーター(SP)は、
基体樹脂との混合性を考慮すると9.5〜11.5が好
ましい。SPがこの範囲外の場合は、基体樹脂と硬化剤
との安定な混合状態が保てないおそれがある。なお、溶
解性パラメーター(SP)は、Journal of
Applied Polymer Science,1
2,2359(1968)に示された、K.W.SUH
およびJ.M.CORBETTによる下記の式(1)に
より決定される。
基体樹脂との混合性を考慮すると9.5〜11.5が好
ましい。SPがこの範囲外の場合は、基体樹脂と硬化剤
との安定な混合状態が保てないおそれがある。なお、溶
解性パラメーター(SP)は、Journal of
Applied Polymer Science,1
2,2359(1968)に示された、K.W.SUH
およびJ.M.CORBETTによる下記の式(1)に
より決定される。
【0055】
【数1】
【0056】式中、Vmlは低SP溶剤の濁点での容積、
Vmhは高SP溶剤の濁点での容積、δmlは低SP溶剤の
溶解度パラメーター、δmhは高SP溶剤の溶解度パラメ
ーターである。
Vmhは高SP溶剤の濁点での容積、δmlは低SP溶剤の
溶解度パラメーター、δmhは高SP溶剤の溶解度パラメ
ーターである。
【0057】なお、顔料、顔料分散用樹脂及び溶剤とし
ては、カチオン電着塗料用の一般的なものが用いられ
る。本発明のカチオン電着塗料によれば、耐食性や平滑
性等の一般的塗膜特性を良好に維持しつつ、塗膜の加熱
減量を抑制することができる。
ては、カチオン電着塗料用の一般的なものが用いられ
る。本発明のカチオン電着塗料によれば、耐食性や平滑
性等の一般的塗膜特性を良好に維持しつつ、塗膜の加熱
減量を抑制することができる。
【0058】
【実施例】合成例1(オキサゾリドン環含有基体樹脂Iの合成) 攪拌機、冷却器、窒素注入管、温度計および滴下ロート
を取り付けたフラスコを用意した。このフラスコに、ビ
スフェノールA、エピクロルヒドリンおよび2,4─/
2,6─トリレンジイソシアネート(重量比=8:2)
から合成したオキサゾリドン化エポキシ樹脂(エポキシ
当量=475、オキサゾリドン環当量=650)28
5.0g、エポキシ当量が950のエポキシ樹脂38
0.0g、p−ノニルフェノール77.0g、およびメ
チルイソブチルケトン82.4gを加え、昇温して均一
化した。これに、ベンジルジメチルアミン3.0gをさ
らに加え、130℃でエポキシ当量が1140になるま
で反応させた。その後、冷却し、ジエタノールアミン1
9.2g、N−メチルエタノールアミン27.0g、お
よびアミノエチルエタノールアミンのケチミン化物(7
9重量%メチルイソブチルケトン溶液)30.6gを加
え、110℃で2時間反応させた。その後、メチルイソ
ブチルケトンで不揮発分が90%になるように希釈し、
基体樹脂Iを得た。
を取り付けたフラスコを用意した。このフラスコに、ビ
スフェノールA、エピクロルヒドリンおよび2,4─/
2,6─トリレンジイソシアネート(重量比=8:2)
から合成したオキサゾリドン化エポキシ樹脂(エポキシ
当量=475、オキサゾリドン環当量=650)28
5.0g、エポキシ当量が950のエポキシ樹脂38
0.0g、p−ノニルフェノール77.0g、およびメ
チルイソブチルケトン82.4gを加え、昇温して均一
化した。これに、ベンジルジメチルアミン3.0gをさ
らに加え、130℃でエポキシ当量が1140になるま
で反応させた。その後、冷却し、ジエタノールアミン1
9.2g、N−メチルエタノールアミン27.0g、お
よびアミノエチルエタノールアミンのケチミン化物(7
9重量%メチルイソブチルケトン溶液)30.6gを加
え、110℃で2時間反応させた。その後、メチルイソ
ブチルケトンで不揮発分が90%になるように希釈し、
基体樹脂Iを得た。
【0059】合成例2(オキサゾリドン環非含有基体樹
脂IIの合成) 攪拌機、冷却器、窒素注入管、温度計および滴下ロート
を取り付けたフラスコを用意した。このフラスコに、
2,4─/2,6─トリレンジイソシアネート(重量比
=8:2)92g、メチルイソブチルケトン95g、お
よびジブチルスズジラウレート0.5gを加え、これら
を攪拌しながらメタノール21gをさらに滴下した。反
応は、室温から始め、発熱により60℃まで昇温した。
その後、30分間反応を継続した後に、エチレングリコ
ールモノ─2─エチルヘキシルエーテル57gを滴下ロ
ートから滴下し、さらにビスフェノールA─プロピレン
オキシド5モル付加体42gを加えた。反応は、主に6
0〜65℃の範囲で行い、IRスペクトルを測定しなが
らNCO基の吸収スペクトルが消失するまで継続した。
脂IIの合成) 攪拌機、冷却器、窒素注入管、温度計および滴下ロート
を取り付けたフラスコを用意した。このフラスコに、
2,4─/2,6─トリレンジイソシアネート(重量比
=8:2)92g、メチルイソブチルケトン95g、お
よびジブチルスズジラウレート0.5gを加え、これら
を攪拌しながらメタノール21gをさらに滴下した。反
応は、室温から始め、発熱により60℃まで昇温した。
その後、30分間反応を継続した後に、エチレングリコ
ールモノ─2─エチルヘキシルエーテル57gを滴下ロ
ートから滴下し、さらにビスフェノールA─プロピレン
オキシド5モル付加体42gを加えた。反応は、主に6
0〜65℃の範囲で行い、IRスペクトルを測定しなが
らNCO基の吸収スペクトルが消失するまで継続した。
【0060】次に、ビスフェノールAとエピクロルヒド
リンから合成したエポキシ当量188のエポキシ樹脂3
65gを加え、エポキシ当量が410になるまで130
℃で反応させた。これに、ビスフェノールA87gをさ
らに加え、120℃で反応させてエポキシ当量が119
0の樹脂を得た。これを冷却後、ジエタノールアミン1
1g、N−メチルエタノールアミン24g、およびアミ
ノエチルエタノールアミンのケチミン化物25gを加
え、110℃で2時間反応させた。これをさらにメチル
イソブチルケトンで不揮発分が80%になるよう希釈
し、基体樹脂IIを得た。
リンから合成したエポキシ当量188のエポキシ樹脂3
65gを加え、エポキシ当量が410になるまで130
℃で反応させた。これに、ビスフェノールA87gをさ
らに加え、120℃で反応させてエポキシ当量が119
0の樹脂を得た。これを冷却後、ジエタノールアミン1
1g、N−メチルエタノールアミン24g、およびアミ
ノエチルエタノールアミンのケチミン化物25gを加
え、110℃で2時間反応させた。これをさらにメチル
イソブチルケトンで不揮発分が80%になるよう希釈
し、基体樹脂IIを得た。
【0061】合成例3(顔料分散ペーストの調整) エポキシ当量450のビスフェノール型エポキシ樹脂に
2─エチルヘキサノールハーフブロック化イソホロンジ
イソシアネートを反応させ、1─(2─ヒドロキシエチ
ルチオ)─2─プロパノールおよびジメチロールプロピ
オン酸で3級スルホニウム化した顔料分散用樹脂ワニス
125.0g(3級スルホニウム化率70.6%、樹脂
固形分60%)、イオン交換水400.0g、カーボン
ブラック8.5g、カオリン72.0g、酸化チタン3
45.0gおよびリンモリブデン酸アルミ75.0gを
サンドグラインドミルで分散し、これをさらに粒度が1
0μm以下になるまで粉砕して顔料分散ペーストを得
た。
2─エチルヘキサノールハーフブロック化イソホロンジ
イソシアネートを反応させ、1─(2─ヒドロキシエチ
ルチオ)─2─プロパノールおよびジメチロールプロピ
オン酸で3級スルホニウム化した顔料分散用樹脂ワニス
125.0g(3級スルホニウム化率70.6%、樹脂
固形分60%)、イオン交換水400.0g、カーボン
ブラック8.5g、カオリン72.0g、酸化チタン3
45.0gおよびリンモリブデン酸アルミ75.0gを
サンドグラインドミルで分散し、これをさらに粒度が1
0μm以下になるまで粉砕して顔料分散ペーストを得
た。
【0062】実施例1(芳香族イソシアヌレート環含有
硬化剤Aの合成) 攪拌機、冷却器、窒素注入管、温度計および滴下ロート
を取り付けたフラスコを用意した。このフラスコに、ポ
リイソシアネート化合物として、ジフェニルメタンジイ
ソシアネートの3量体のメチルブチルケトン溶液(商品
名”MC−708S”:日本ポリウレタン株式会社製、
NCO当量=230、固形分=60%、残留モノマー成
分=20%)を固形分換算で230gと、活性水素化合
物Yとしてのε─カプロラクタム22.8gとを加え
た。そして、フラスコの内容物を80℃まで昇温し、均
一に溶解させた。その後、活性水素化合物Xとしてエチ
レングリコールモノヘキシルエーテル14g、ジブチル
スズジラウレート0.183gおよび1,8─ジアザビ
シクロ(5,4,0)─7─ウンデセン0.183gを
均一に溶解させたものを発熱に注意しながらさらに滴下
した。滴下終了後、フラスコを80℃に保ち、NCO当
量が380になるまで反応を続けた。その後、活性水素
化合物Xとしてのエチレングリコールモノヘキシルエー
テル100gを滴下ロートからさらに1時間かけて滴下
した。赤外線吸収スペクトル(IR)でNCO基の吸収
スペクトルが消失するまで反応させ、硬化剤Aを得た。
この硬化剤Aは、不揮発分が70.2%であった。
硬化剤Aの合成) 攪拌機、冷却器、窒素注入管、温度計および滴下ロート
を取り付けたフラスコを用意した。このフラスコに、ポ
リイソシアネート化合物として、ジフェニルメタンジイ
ソシアネートの3量体のメチルブチルケトン溶液(商品
名”MC−708S”:日本ポリウレタン株式会社製、
NCO当量=230、固形分=60%、残留モノマー成
分=20%)を固形分換算で230gと、活性水素化合
物Yとしてのε─カプロラクタム22.8gとを加え
た。そして、フラスコの内容物を80℃まで昇温し、均
一に溶解させた。その後、活性水素化合物Xとしてエチ
レングリコールモノヘキシルエーテル14g、ジブチル
スズジラウレート0.183gおよび1,8─ジアザビ
シクロ(5,4,0)─7─ウンデセン0.183gを
均一に溶解させたものを発熱に注意しながらさらに滴下
した。滴下終了後、フラスコを80℃に保ち、NCO当
量が380になるまで反応を続けた。その後、活性水素
化合物Xとしてのエチレングリコールモノヘキシルエー
テル100gを滴下ロートからさらに1時間かけて滴下
した。赤外線吸収スペクトル(IR)でNCO基の吸収
スペクトルが消失するまで反応させ、硬化剤Aを得た。
この硬化剤Aは、不揮発分が70.2%であった。
【0063】得られた硬化剤Aを105℃で乾燥させ、
溶剤を除去した固形分について示差熱分析装置(セイコ
ー電子工業株式会社製”DSC−5200型”、昇温速
度=10℃/分)を用いてガラス転移温度を測定したと
ころ、31℃であった。実施例2〜10(芳香族イソシアヌレート環含有硬化剤
B〜Jの合成) 原料となるポリイソシアヌレート化合物、活性水素化合
物Xおよび活性水素化合物Yを表1に示す通りに変更
し、実施例1と同様の操作を経由して硬化剤B〜Jを得
た。
溶剤を除去した固形分について示差熱分析装置(セイコ
ー電子工業株式会社製”DSC−5200型”、昇温速
度=10℃/分)を用いてガラス転移温度を測定したと
ころ、31℃であった。実施例2〜10(芳香族イソシアヌレート環含有硬化剤
B〜Jの合成) 原料となるポリイソシアヌレート化合物、活性水素化合
物Xおよび活性水素化合物Yを表1に示す通りに変更
し、実施例1と同様の操作を経由して硬化剤B〜Jを得
た。
【0064】
【表1】
【0065】表中、 *1:ジフェニルメタンジイソシアネートの3量体(日
本ポリウレタン株式会社製、NCO当量=230、固形
分=60%、残留モノマー成分=20%) *2:ジフェニルメタンジイソシアネートの3量体(日
本ポリウレタン株式会社製、NCO当量=230、固形
分=60%、残留モノマー成分=15%) *3:トリレンジイソシアネートの3量体(日本ポリウ
レタン株式会社製、NCO当量=247、固形分=60
%、残留モノマー成分=0.6%) *4:括弧内はポリイソシアネート化合物を1としたと
きの当量比
本ポリウレタン株式会社製、NCO当量=230、固形
分=60%、残留モノマー成分=20%) *2:ジフェニルメタンジイソシアネートの3量体(日
本ポリウレタン株式会社製、NCO当量=230、固形
分=60%、残留モノマー成分=15%) *3:トリレンジイソシアネートの3量体(日本ポリウ
レタン株式会社製、NCO当量=247、固形分=60
%、残留モノマー成分=0.6%) *4:括弧内はポリイソシアネート化合物を1としたと
きの当量比
【0066】比較例1(脂肪族イソシアヌレート環含有
硬化剤aの合成) 攪拌機、冷却器、窒素注入管、温度計および滴下ロート
を取り付けたフラスコを用意した。このフラスコに、ポ
リイソシアネート化合物として、ヘキサメチレンジイソ
シアネートの3量体(商品名”コロネートHX”:日本
ポリウレタン株式会社製)を199gと、メチルイソブ
チルケトン32gと、ジブチルスズジラウレート0.0
5gとを加えた。これに、窒素を吹き込みながら攪拌し
た状態で、メチルケトオキシム87.0gを滴下ロート
から1時間かけて滴下した。IRスペクトルでNCO基
の吸収スペクトルが消失するまで反応させ、比較硬化剤
aを得た。この比較硬化剤aは、実施例1と同様にガラ
ス転移温度を測定したところ、−14℃であった。
硬化剤aの合成) 攪拌機、冷却器、窒素注入管、温度計および滴下ロート
を取り付けたフラスコを用意した。このフラスコに、ポ
リイソシアネート化合物として、ヘキサメチレンジイソ
シアネートの3量体(商品名”コロネートHX”:日本
ポリウレタン株式会社製)を199gと、メチルイソブ
チルケトン32gと、ジブチルスズジラウレート0.0
5gとを加えた。これに、窒素を吹き込みながら攪拌し
た状態で、メチルケトオキシム87.0gを滴下ロート
から1時間かけて滴下した。IRスペクトルでNCO基
の吸収スペクトルが消失するまで反応させ、比較硬化剤
aを得た。この比較硬化剤aは、実施例1と同様にガラ
ス転移温度を測定したところ、−14℃であった。
【0067】比較例2(ジイソシアネート型硬化剤bの
合成) 攪拌機、冷却器、窒素注入管、温度計および滴下ロート
を取り付けたフラスコを用意した。このフラスコに、ポ
リイソシアネート化合物としてのトリレンジイソシアネ
ート(商品名”コロネートT−80”:日本ポリウレタ
ン株式会社製、NCO当量=87)174gと、ε─カ
プロラクタム45gと、メチルエチルケトン112gと
を加えた。次に、エチレングリコールモノヘキシルエー
テル28g、ジブチルスズジラウレート0.35g、お
よび1,8─ジアザビシクロ(5,4,0)─7─ウン
デセン0.35gを均一に溶解させたものを、発熱に注
意しながらさらに滴下した。滴下終了後、フラスコを6
0℃に保ち、エチレングリコールモノヘキシルエーテル
170gを1時間かけてさらに滴下し、その後、トリメ
チロールプロパン70gを加えた。IRスペクトルでN
CO基の吸収スペクトルが消失するまで反応させ、メチ
ルブチルケトンを不揮発分が70%になるよう加えた。
これにより、比較硬化剤b(不揮発分=70.4%)を
得た。この比較硬化剤bのガラス転移温度は、10℃で
あった。
合成) 攪拌機、冷却器、窒素注入管、温度計および滴下ロート
を取り付けたフラスコを用意した。このフラスコに、ポ
リイソシアネート化合物としてのトリレンジイソシアネ
ート(商品名”コロネートT−80”:日本ポリウレタ
ン株式会社製、NCO当量=87)174gと、ε─カ
プロラクタム45gと、メチルエチルケトン112gと
を加えた。次に、エチレングリコールモノヘキシルエー
テル28g、ジブチルスズジラウレート0.35g、お
よび1,8─ジアザビシクロ(5,4,0)─7─ウン
デセン0.35gを均一に溶解させたものを、発熱に注
意しながらさらに滴下した。滴下終了後、フラスコを6
0℃に保ち、エチレングリコールモノヘキシルエーテル
170gを1時間かけてさらに滴下し、その後、トリメ
チロールプロパン70gを加えた。IRスペクトルでN
CO基の吸収スペクトルが消失するまで反応させ、メチ
ルブチルケトンを不揮発分が70%になるよう加えた。
これにより、比較硬化剤b(不揮発分=70.4%)を
得た。この比較硬化剤bのガラス転移温度は、10℃で
あった。
【0068】比較例3(グリコールエーテルによるブロ
ック部を含まない芳香族イソシアヌレート環含有硬化剤
cの合成) 攪拌機、冷却器、窒素注入管、温度計および滴下ロート
を取り付けたフラスコを用意した。このフラスコに、ポ
リイソシアネート化合物として、ジフェニルメタンジイ
ソシアネートの3量体のメチルブチルケトン溶液(商品
名”MC−708S”:日本ポリウレタン株式会社製、
NCO当量=230、固形分=60%、残留モノマー成
分=20%)を固形分換算で230gとジブチルスズジ
ラウレート0.183gとを加え、n−ブタノール87
gを発熱に注意しながらさらに滴下した。滴下終了後、
フラスコを80℃に保ち、IRスペクトルでNCO基の
吸収スペクトルが消失するまで反応させ、比較硬化剤c
を得た。この比較硬化剤cは、不揮発分が69.8%で
あり、また、ガラス転移温度が43℃であった。
ック部を含まない芳香族イソシアヌレート環含有硬化剤
cの合成) 攪拌機、冷却器、窒素注入管、温度計および滴下ロート
を取り付けたフラスコを用意した。このフラスコに、ポ
リイソシアネート化合物として、ジフェニルメタンジイ
ソシアネートの3量体のメチルブチルケトン溶液(商品
名”MC−708S”:日本ポリウレタン株式会社製、
NCO当量=230、固形分=60%、残留モノマー成
分=20%)を固形分換算で230gとジブチルスズジ
ラウレート0.183gとを加え、n−ブタノール87
gを発熱に注意しながらさらに滴下した。滴下終了後、
フラスコを80℃に保ち、IRスペクトルでNCO基の
吸収スペクトルが消失するまで反応させ、比較硬化剤c
を得た。この比較硬化剤cは、不揮発分が69.8%で
あり、また、ガラス転移温度が43℃であった。
【0069】実施例11〜24、比較例4〜6(カチオ
ン電着塗料の調整) 合成例1〜2で得た基体樹脂I,II、実施例1〜10
で得た硬化剤A〜J、比較例1〜3で得た比較硬化剤a
〜cを表2に示す割合で混合し、エチレングリコールモ
ノ─2─エチルヘキシルエーテルを固形分に対して3%
になるよう添加した。これに、氷酢酸を加えて中和率が
40.5%になるよう中和し、さらに、イオン交換水を
加えてゆっくり希釈した。そして、固形分が36.0%
になるよう減圧下でメチルイソブチルケトンを除去し
た。このようにして得られたメインエマルション200
0.0g、合成例3で得られた顔料ペースト460.0
g、イオン交換水2252.0g、および表面制御剤/
硬化触媒(ジブチルスズオキシド、固形分の1重量%)
を混合し、固形分が20.0%のカチオン電着塗料を調
整した。
ン電着塗料の調整) 合成例1〜2で得た基体樹脂I,II、実施例1〜10
で得た硬化剤A〜J、比較例1〜3で得た比較硬化剤a
〜cを表2に示す割合で混合し、エチレングリコールモ
ノ─2─エチルヘキシルエーテルを固形分に対して3%
になるよう添加した。これに、氷酢酸を加えて中和率が
40.5%になるよう中和し、さらに、イオン交換水を
加えてゆっくり希釈した。そして、固形分が36.0%
になるよう減圧下でメチルイソブチルケトンを除去し
た。このようにして得られたメインエマルション200
0.0g、合成例3で得られた顔料ペースト460.0
g、イオン交換水2252.0g、および表面制御剤/
硬化触媒(ジブチルスズオキシド、固形分の1重量%)
を混合し、固形分が20.0%のカチオン電着塗料を調
整した。
【0070】得られたカチオン電着塗料をリン酸亜鉛処
理した冷延鋼板に乾燥膜厚が20μmとなるよう電着
し、その後165℃で20分焼き付けて硬化膜を得た。
得られた膜の評価を表2に示す。なお、評価方法は、次
の通りである。 (加熱減量)105℃×3時間加熱乾燥した後、220
℃×20分焼き付けを行った後の塗膜の重量減量率
(%)で評価した。15%未満の重量減量率が許容範囲
である。 (塗膜平滑性)目視で評価した。評価の基準は、次の通
りである。 ◎:究めて良好 ○:良好 △:やや肌あれ ×:著しい凹凸
理した冷延鋼板に乾燥膜厚が20μmとなるよう電着
し、その後165℃で20分焼き付けて硬化膜を得た。
得られた膜の評価を表2に示す。なお、評価方法は、次
の通りである。 (加熱減量)105℃×3時間加熱乾燥した後、220
℃×20分焼き付けを行った後の塗膜の重量減量率
(%)で評価した。15%未満の重量減量率が許容範囲
である。 (塗膜平滑性)目視で評価した。評価の基準は、次の通
りである。 ◎:究めて良好 ○:良好 △:やや肌あれ ×:著しい凹凸
【0071】(塩水噴霧試験)JIS−Z2371に準
じて評価した。具体的には、未処理冷延鋼板を電着処理
して得られた塗板の塗膜にカッタ−ナイフでクロスカッ
トを入れ、35℃で480時間の塩水噴霧を行った後
に、エッジ部剥離幅、テープ剥離による剥離幅、および
ブリスター発生数を評価した。 ○:良好 △:やや良好 ×:不良 (上塗り黄変性)電着塗膜(160℃×10分および1
80℃×20分)を調整し、これに淡色系中塗り塗料を
吹き付けて140℃×20分で焼き付けしたときの色差
を目視評価した。 ○:変色なし ×:著しい変色
じて評価した。具体的には、未処理冷延鋼板を電着処理
して得られた塗板の塗膜にカッタ−ナイフでクロスカッ
トを入れ、35℃で480時間の塩水噴霧を行った後
に、エッジ部剥離幅、テープ剥離による剥離幅、および
ブリスター発生数を評価した。 ○:良好 △:やや良好 ×:不良 (上塗り黄変性)電着塗膜(160℃×10分および1
80℃×20分)を調整し、これに淡色系中塗り塗料を
吹き付けて140℃×20分で焼き付けしたときの色差
を目視評価した。 ○:変色なし ×:著しい変色
【0072】
【表2】
【0073】
【発明の効果】本発明の硬化剤およびカチオン電着塗料
組成物によれば、耐食性や平滑性等の一般的塗膜特性を
良好に維持しつつ、塗膜の加熱減量を抑制することがで
きる。
組成物によれば、耐食性や平滑性等の一般的塗膜特性を
良好に維持しつつ、塗膜の加熱減量を抑制することがで
きる。
Claims (18)
- 【請求項1】芳香族イソシアヌレート環と、ブロックさ
れた3つ以上のイソシアネート基とを有する化合物を含
み、 前記ブロックされたイソシアネート基は、少なくとも1
つがグリコールエーテルによりブロックされている、硬
化剤。 - 【請求項2】芳香族イソシアヌレート環と、ブロックさ
れた3つ以上のイソシアネート基とを有する化合物を含
み、 前記イソシアネート基は、下記の一般式(1)で示され
る活性水素化合物Xを含む活性水素化合物によりブロッ
クされている、硬化剤。 【化1】 式中、 Ra:炭素数が5〜12のアルキル基 Rb:水素原子またはメチル基 n:1〜4の整数 - 【請求項3】前記ブロックされたイソシアネート基の少
なくとも20当量%は、前記一般式(1)で示されるグ
リコールエーテルによりブロックされたイソシアネート
基である、請求項2に記載の硬化剤。 - 【請求項4】前記活性水素化合物は、前記活性水素化合
物Xの他に、RcOH(Rcは水酸基を含んでいてもよ
い炭素数が1〜10の炭化水素基)、Rd(OCH2 C
HRe)mOH(Rdは炭素数が1〜4のアルキル基、
Reは、水素原子またはメチル基、mは1〜4の整
数)、活性メチレンを有する化合物、オキシム化合物、
アミノアルコール、イミダゾールおよびラクタムからな
る群から選ばれた少なくとも1種の活性水素化合物Yを
更に含んでいる、請求項3に記載の硬化剤。 - 【請求項5】ガラス転移温度が45℃以下である、請求
項4に記載の硬化剤。 - 【請求項6】前記イソシアネート基をブロックしている
部分の重量の合計が、分子量の10〜55%を占めてい
る、請求項5に記載の硬化剤。 - 【請求項7】下記の一般式(2)で示される硬化剤。 【化2】 式中、A1 〜A11のそれぞれは、 【化3】 からなる群から選ばれた芳香族ジイソシアネート化合物
由来の構造部分であり、R1 〜R7 は、それぞれ活性水
素化合物から活性水素を除いた残基でありかつ少なくと
も1つがグリコールエーテルから活性水素を除いた残基
であり、f、g、hおよびiは、0または1である。 - 【請求項8】前記グリコールエーテルは、下記の一般式
(1)で示される、請求項7に記載の硬化剤。 【化4】 - 【請求項9】前記R1 〜R7 の合計の少なくとも20当
量%は、前記一般式(1)で示されるグリコールエーテ
ルから活性水素を除いた残基である、請求項8に記載の
硬化剤。 - 【請求項10】前記R1 〜R7 からなる残基群は、前記
一般式(1)で示されるグリコールエーテル由来の残基
の他に、RcOH(RC は水酸基を含んでいてもよい炭
素数が1〜10の炭化水素基)、Rd(OCH2 CHR
e)m OH(Rdは炭素数が1〜4のアルキル基、Re
は水素原子またはメチル基、mは1〜4の整数)、活性
メチレンを有する化合物、オキシム化合物、アミノアル
コール、イミダゾールおよびラクタムからなる群から選
ばれた少なくとも1種の活性水素化合物から活性水素を
除いた残基を含んでいる、請求項9に記載の硬化剤。 - 【請求項11】ガラス転移温度が45℃以下である、請
求項10に記載の硬化剤。 - 【請求項12】前記R1 〜R7 の重量の合計が前記一般
式(2)で示される化合物の分子量の10〜55%を占
めている、請求項11に記載の硬化剤。 - 【請求項13】芳香族イソシアヌレート環と、全てがグ
リコールエーテルによりブロックされた3つ以上のイソ
シアネート基とを有する化合物Iと、 芳香族イソシアヌレート環と、RcOH(Rcは水酸基
を含んでいてもよい炭素数が1〜10の炭化水素基),
Rd(OCH2 CHRe)mOH(Rdは炭素数が1〜
4のアルキル基、Reは、水素原子またはメチル基、m
は1〜4の整数),活性メチレンを有する化合物,オキ
シム化合物,アミノアルコール,イミダゾールおよびラ
クタムからなる群から選ばれた少なくとも1種の活性水
素化合物によりブロックされた少なくとも3つ以上のイ
ソシアネート基とを有する化合物IIとを含み、 前記化合物Iおよび前記化合物IIにそれぞれ含まれ
る、ブロックされたイソシアネート基の合計の少なくと
も20当量%は、前記グリコールエーテルによりブロッ
クされたイソシアネート基である、硬化剤。 - 【請求項14】ガラス転移温度が45℃以下である、請
求項13に記載の硬化剤。 - 【請求項15】前記イソシアネート基をブロックしてい
る部分の重量の合計が、前記化合物Iと前記化合物II
との平均分子量の10〜55%を占めている、請求項1
4に記載の硬化剤。 - 【請求項16】基体樹脂と硬化剤とを含み、 前記硬化剤は、芳香族イソシアヌレート環と、ブロック
された3つ以上のイソシアネート基とを有する化合物を
含み、かつ前記ブロックされたイソシアネート基のうち
の少なくとも1つはグリコールエーテルによりブロック
されている、カチオン電着塗料組成物。 - 【請求項17】前記基体樹脂と前記硬化剤との重量比
が、90/10〜50/50である、請求項16に記載
のカチオン電着塗料組成物。 - 【請求項18】前記基体樹脂は、オキサゾリドン環含有
変性エポキシ樹脂を含む、請求項17に記載のカチオン
電着塗料組成物。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6049806A JPH07233238A (ja) | 1994-02-22 | 1994-02-22 | 硬化剤およびそれを含むカチオン電着塗料組成物 |
KR1019950002697A KR950032521A (ko) | 1994-02-22 | 1995-02-14 | 경화제 및 이를 포함하는 양이온 전착도료조성물 |
EP95102434A EP0668307A1 (en) | 1994-02-22 | 1995-02-21 | A curing agent and a cationic electrodeposition coating composition containing the same |
CN95102064A CN1110981A (zh) | 1994-02-22 | 1995-02-22 | 固化剂及含有该固化剂的阳离子电沉积涂料组合物 |
US08/474,677 US5594049A (en) | 1994-02-22 | 1995-06-07 | Cationic electrodeposition coating composition |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6049806A JPH07233238A (ja) | 1994-02-22 | 1994-02-22 | 硬化剤およびそれを含むカチオン電着塗料組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07233238A true JPH07233238A (ja) | 1995-09-05 |
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