JPH07184685A - 光学的に純粋なテトラヒドロキノリン誘導体の合成法 - Google Patents
光学的に純粋なテトラヒドロキノリン誘導体の合成法Info
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- JPH07184685A JPH07184685A JP35046593A JP35046593A JPH07184685A JP H07184685 A JPH07184685 A JP H07184685A JP 35046593 A JP35046593 A JP 35046593A JP 35046593 A JP35046593 A JP 35046593A JP H07184685 A JPH07184685 A JP H07184685A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2
−カルボン酸エステル類の効率的な合成法を提供する。
本発明により得られる化合物は医薬及び農薬での合成中
間体として有用であり、例えばグルタミン酸レセプター
拮抗作用を有する化合物の合成中間体となる。 【構成】 例えば以下の式で表される、テトラヒドロキ
ノリン誘導体の(2R)−エステルおよび(2S)−エ
ステルの混合物に加水分解酵素を作用させ、選択的に
(2R)−エステルを(2R)−カルボン酸に変換して
(2S)−エステルおよび(2R)−カルボン酸の混合
物とし、さらに(2S)−エステルまたは(2R)−カ
ルボン酸を単離することを特徴とする光学的に純粋なテ
トラヒドロキノリン誘導体を製造する方法。 【化1】
−カルボン酸エステル類の効率的な合成法を提供する。
本発明により得られる化合物は医薬及び農薬での合成中
間体として有用であり、例えばグルタミン酸レセプター
拮抗作用を有する化合物の合成中間体となる。 【構成】 例えば以下の式で表される、テトラヒドロキ
ノリン誘導体の(2R)−エステルおよび(2S)−エ
ステルの混合物に加水分解酵素を作用させ、選択的に
(2R)−エステルを(2R)−カルボン酸に変換して
(2S)−エステルおよび(2R)−カルボン酸の混合
物とし、さらに(2S)−エステルまたは(2R)−カ
ルボン酸を単離することを特徴とする光学的に純粋なテ
トラヒドロキノリン誘導体を製造する方法。 【化1】
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明方法により製造される光学
活性な1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カ
ルボン酸及びそのエステル類は、例えば医薬及び農薬の
合成中間体として有用であり、例えばグルタミン酸レセ
プター拮抗剤である、3環性キノキサリンジオン誘導体
(WO93/08188に記載)の重要な合成中間体と
なる化合物である。
活性な1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カ
ルボン酸及びそのエステル類は、例えば医薬及び農薬の
合成中間体として有用であり、例えばグルタミン酸レセ
プター拮抗剤である、3環性キノキサリンジオン誘導体
(WO93/08188に記載)の重要な合成中間体と
なる化合物である。
【0002】
【従来の技術】現在知られている光学活性な1,2,
3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン酸エステ
ル類の製造法としては、(2RS)−1,2,3,4−
テトラヒドロキノリン−2−カルボン酸メチルエステル
に、N−ベンジルオキシカルボニル−(S)−フェニル
アラニンの酸クロライドを反応させ、ジアステレオマー
誘導体とした後で再結晶にてS体及びR体を分割し、そ
れぞれ酸加水分解を行なうことで、目的物を得る方法が
知られている(例えばJ. Chem. Soc., 27, 596, (1976)
に記載)。
3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン酸エステ
ル類の製造法としては、(2RS)−1,2,3,4−
テトラヒドロキノリン−2−カルボン酸メチルエステル
に、N−ベンジルオキシカルボニル−(S)−フェニル
アラニンの酸クロライドを反応させ、ジアステレオマー
誘導体とした後で再結晶にてS体及びR体を分割し、そ
れぞれ酸加水分解を行なうことで、目的物を得る方法が
知られている(例えばJ. Chem. Soc., 27, 596, (1976)
に記載)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記文献記載
の製造法では工程数が多く低収率であるため、大量な製
造には不向きである。
の製造法では工程数が多く低収率であるため、大量な製
造には不向きである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは簡便且つ効
率的に、光学純度の高い光学活性な1,2,3,4−テ
トラヒドロキノリン−2−カルボン酸エステル類を高純
度で収率良く光学分割する方法を創製すべく鋭意検討し
た結果、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−
カルボン酸エステル誘導体の(2R)−エステルおよび
(2S)−エステルの混合物に加水分解酵素を作用させ
ることにより、(2R)−体のみが選択的に加水分解さ
れて、(2S)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリ
ン−2−カルボン酸エステル及び(2R)−1,2,
3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン酸それぞ
れが得られ、これらを別個に回収できることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。
率的に、光学純度の高い光学活性な1,2,3,4−テ
トラヒドロキノリン−2−カルボン酸エステル類を高純
度で収率良く光学分割する方法を創製すべく鋭意検討し
た結果、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−
カルボン酸エステル誘導体の(2R)−エステルおよび
(2S)−エステルの混合物に加水分解酵素を作用させ
ることにより、(2R)−体のみが選択的に加水分解さ
れて、(2S)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリ
ン−2−カルボン酸エステル及び(2R)−1,2,
3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン酸それぞ
れが得られ、これらを別個に回収できることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。
【0005】即ち本発明は、一般式(1)
【化4】 (式中、R1 は水素原子または低級アルキル基を表し、
R2 は低級アルキル基を表す)で表されるテトラヒドロ
キノリン誘導体の(2R)−エステルおよび(2S)−
エステルの混合物に加水分解酵素を作用させ、選択的に
(2R)−エステルを(2R)−カルボン酸に変換し
て、一般式(2)
R2 は低級アルキル基を表す)で表されるテトラヒドロ
キノリン誘導体の(2R)−エステルおよび(2S)−
エステルの混合物に加水分解酵素を作用させ、選択的に
(2R)−エステルを(2R)−カルボン酸に変換し
て、一般式(2)
【化5】 (式中、R1 およびR2 は前記と同じ意味を表す)で表
される(2S)−エステルおよび一般式(3)
される(2S)−エステルおよび一般式(3)
【化6】 (式中、R1 は前記と同じ意味を表す)で表される(2
R)−カルボン酸の混合物とし、さらに(2S)−エス
テルまたは(2R)−カルボン酸を単離することを特徴
とする光学的に純粋なテトラヒドロキノリン誘導体を製
造する方法に関する。
R)−カルボン酸の混合物とし、さらに(2S)−エス
テルまたは(2R)−カルボン酸を単離することを特徴
とする光学的に純粋なテトラヒドロキノリン誘導体を製
造する方法に関する。
【0006】本発明における低級アルキル基としては、
具体的には例えば直鎖状または分枝鎖状の1〜5個の炭
素原子を有するアルキル基が挙げられ、さらに具体的に
は例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル等が挙げられる。
具体的には例えば直鎖状または分枝鎖状の1〜5個の炭
素原子を有するアルキル基が挙げられ、さらに具体的に
は例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル等が挙げられる。
【0007】原料となる一般式(1)で表されるテトラ
ヒドロキノリン誘導体の(2R)−エステルおよび(2
S)−エステルの混合物は、公知化合物または公知化合
物から容易に合成できる化合物であり、例えばWO93
/08188に記載の方法により合成できる。一例を挙
げれば置換又は無置換のキナルジン酸類を水素還元、エ
ステル化を行なうことで容易に製造することができる。
ヒドロキノリン誘導体の(2R)−エステルおよび(2
S)−エステルの混合物は、公知化合物または公知化合
物から容易に合成できる化合物であり、例えばWO93
/08188に記載の方法により合成できる。一例を挙
げれば置換又は無置換のキナルジン酸類を水素還元、エ
ステル化を行なうことで容易に製造することができる。
【0008】本発明で使用される加水分解酵素は、エス
テル加水分解酵素に分類されるものであり、具体的には
例えば微生物の生産するリパーゼ、微生物の生産するリ
ポプロテインリパーゼ、動物組織由来のエステラーゼ等
が例示される。そのような酵素としては市販の酵素を利
用することができ、立体特異性が高く、(2R)−体に
特異的に作用する点から、例えばシュードモナス菌由来
のリパーゼB、リパーゼPS、リポプロテインリパー
ゼ、キャンディダ菌由来のリパーゼAY、アルカリゲネ
ス菌由来のリポプロテインリパーゼ、クロモバクテリウ
ム菌由来のリパーゼLP、豚肝臓由来のエステラーゼ、
α−キモトリプシン等が挙げられる。酵素の利用形態と
しては、精製酵素、粗製酵素あるいは菌体や組織に含ま
れた状態等が挙げられ、いずれの形態を利用してもよ
い。
テル加水分解酵素に分類されるものであり、具体的には
例えば微生物の生産するリパーゼ、微生物の生産するリ
ポプロテインリパーゼ、動物組織由来のエステラーゼ等
が例示される。そのような酵素としては市販の酵素を利
用することができ、立体特異性が高く、(2R)−体に
特異的に作用する点から、例えばシュードモナス菌由来
のリパーゼB、リパーゼPS、リポプロテインリパー
ゼ、キャンディダ菌由来のリパーゼAY、アルカリゲネ
ス菌由来のリポプロテインリパーゼ、クロモバクテリウ
ム菌由来のリパーゼLP、豚肝臓由来のエステラーゼ、
α−キモトリプシン等が挙げられる。酵素の利用形態と
しては、精製酵素、粗製酵素あるいは菌体や組織に含ま
れた状態等が挙げられ、いずれの形態を利用してもよ
い。
【0009】本発明を実施するには前記一般式(1)で
表されるテトラヒドロキノリン誘導体の(2R)−エス
テルおよび(2S)−エステルの混合物をpH=5〜1
0、好ましくはpH=7〜9に調整した水溶液に縣濁す
るか溶解し、テトラヒドロキノリン誘導体の(2R)−
エステルおよび(2S)−エステルの混合物に対して加
水分解酵素を好ましくは0.05〜0.3重量比添加
し、0〜80℃、好ましくは10〜40℃で攪拌するこ
とにより反応が進行し、反応時間は通常1時間〜数日
間、好ましくは6時間〜36時間である。
表されるテトラヒドロキノリン誘導体の(2R)−エス
テルおよび(2S)−エステルの混合物をpH=5〜1
0、好ましくはpH=7〜9に調整した水溶液に縣濁す
るか溶解し、テトラヒドロキノリン誘導体の(2R)−
エステルおよび(2S)−エステルの混合物に対して加
水分解酵素を好ましくは0.05〜0.3重量比添加
し、0〜80℃、好ましくは10〜40℃で攪拌するこ
とにより反応が進行し、反応時間は通常1時間〜数日
間、好ましくは6時間〜36時間である。
【0010】ここで、水溶液としては例えば硫酸、塩
酸、リン酸等の鉱酸、酢酸、クエン酸等の有機酸、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムなどの
無機塩基、トリエチルアミン、ピリジン等の塩を添加し
た水溶液や緩衝溶液が挙げられる。
酸、リン酸等の鉱酸、酢酸、クエン酸等の有機酸、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムなどの
無機塩基、トリエチルアミン、ピリジン等の塩を添加し
た水溶液や緩衝溶液が挙げられる。
【0011】緩衝溶液としては例えばリン酸二水素ナト
リウム−リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素カリウ
ム−リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素カリウム−
水酸化ナトリウム、フタル酸水素カリウム−塩酸、グリ
シン−塩化ナトリウム−水酸化ナトリウム等の一般的緩
衝溶液が挙げられ、反応を妨げるもの以外は特に制限は
ない。
リウム−リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素カリウ
ム−リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素カリウム−
水酸化ナトリウム、フタル酸水素カリウム−塩酸、グリ
シン−塩化ナトリウム−水酸化ナトリウム等の一般的緩
衝溶液が挙げられ、反応を妨げるもの以外は特に制限は
ない。
【0012】また、本発明を実施する場合、必要に応じ
メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロ
パノール、n−ブタノール、t−ブタノールの如きアル
コール系溶媒、エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サンの如きエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケ
トン、ジエチルケトン等のケトン系溶媒、トリエチルア
ミン、ピリジン等のアミン系溶媒、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒や、ソルビタン
モノパルミテート、ソルビタンモノラウレート等の如き
界面活性剤を添加することもできる。また、ベンゼン、
トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒および前記界面活性
剤を併用して添加してもよい。
メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロ
パノール、n−ブタノール、t−ブタノールの如きアル
コール系溶媒、エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サンの如きエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケ
トン、ジエチルケトン等のケトン系溶媒、トリエチルア
ミン、ピリジン等のアミン系溶媒、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒や、ソルビタン
モノパルミテート、ソルビタンモノラウレート等の如き
界面活性剤を添加することもできる。また、ベンゼン、
トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒および前記界面活性
剤を併用して添加してもよい。
【0013】単離方法としては、例えば抽出、カラムク
ロマトグラフィー、再結晶などが挙げられ、これらを併
用してもよい。
ロマトグラフィー、再結晶などが挙げられ、これらを併
用してもよい。
【0014】本発明によって製造できる光学活性なテト
ラヒドロキノリン誘導体は、例えばWO93/0818
8号公報に記載の方法により、同公報に記載されたグル
タミン酸レセプター拮抗剤である、3環性キノキサリン
ジオン誘導体の光学活性体へと、導くことができる。
ラヒドロキノリン誘導体は、例えばWO93/0818
8号公報に記載の方法により、同公報に記載されたグル
タミン酸レセプター拮抗剤である、3環性キノキサリン
ジオン誘導体の光学活性体へと、導くことができる。
【0015】
【実施例】以下に実施例をもって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらにより限定されないことは
勿論のことである。
説明するが、本発明はこれらにより限定されないことは
勿論のことである。
【0016】実施例1
【化7】 1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン
酸メチルエステル(20g、(2R)体:(2S)体比
=1:1の混合物)を0.1M−リン酸緩衝液(pH=
7.50)2000mlに縣濁し、α−キモトリプシン
(α−Chymotrypsin Type II S
IGMA社品)5gを加えた後室温にて24時間攪拌し
た。
酸メチルエステル(20g、(2R)体:(2S)体比
=1:1の混合物)を0.1M−リン酸緩衝液(pH=
7.50)2000mlに縣濁し、α−キモトリプシン
(α−Chymotrypsin Type II S
IGMA社品)5gを加えた後室温にて24時間攪拌し
た。
【0017】反応後酢酸エチル約700mlで2回抽出
し、酢酸エチル層を合わせて飽和重曹水、水、飽和食塩
水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥を
行ない、濾過にて硫酸マグネシウムを除去した後、減圧
下で溶媒を留去し(2S)−1,2,3,4−テトラヒ
ドロキノリン−2−カルボン酸メチルエステル 8.2
1gを得た。
し、酢酸エチル層を合わせて飽和重曹水、水、飽和食塩
水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥を
行ない、濾過にて硫酸マグネシウムを除去した後、減圧
下で溶媒を留去し(2S)−1,2,3,4−テトラヒ
ドロキノリン−2−カルボン酸メチルエステル 8.2
1gを得た。
【0018】更に、シリカゲル800mlとn−ヘキサ
ン/酢酸エチル=8/1〜6/1を用いたシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにより精製を行ない、(2S)
−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボ
ン酸メチルエステル 7.58g((2R)体:(2
S)体=1:1の混合物を基準とした収率38.8%、
97.4%e.e.、[α]D 20=+41.4°(C=
1.0,CHCl3 ))を得た。
ン/酢酸エチル=8/1〜6/1を用いたシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにより精製を行ない、(2S)
−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボ
ン酸メチルエステル 7.58g((2R)体:(2
S)体=1:1の混合物を基準とした収率38.8%、
97.4%e.e.、[α]D 20=+41.4°(C=
1.0,CHCl3 ))を得た。
【0019】酢酸エチルで抽出を終えた後の水層は、1
N−HClを加えてpHを約3としアセトン約100m
lを加えた後、酢酸エチル約700mlで2回抽出し、
有機層を合わせて水と飽和食塩水で順次洗浄した。次い
で無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥を行ない、濾過に
て硫酸マグネシウムを除去した後、減圧下で溶媒を留去
し1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボ
ン酸 6.96gを回収した。
N−HClを加えてpHを約3としアセトン約100m
lを加えた後、酢酸エチル約700mlで2回抽出し、
有機層を合わせて水と飽和食塩水で順次洗浄した。次い
で無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥を行ない、濾過に
て硫酸マグネシウムを除去した後、減圧下で溶媒を留去
し1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボ
ン酸 6.96gを回収した。
【0020】実施例2 実施例1で得られた1,2,3,4−テトラヒドロキノ
リン−2−カルボン酸6.96gをメタノール70ml
に溶解して0℃に冷却し、塩化チオニル7.2mlをゆ
っくりと加えた後、1時間還流させた。減圧下で溶媒を
留去し、アセトンで結晶を縣濁させて濾過して1,2,
3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン酸メチル
エステル 7.48g(2R体として67.9%e.
e.)を得た。
リン−2−カルボン酸6.96gをメタノール70ml
に溶解して0℃に冷却し、塩化チオニル7.2mlをゆ
っくりと加えた後、1時間還流させた。減圧下で溶媒を
留去し、アセトンで結晶を縣濁させて濾過して1,2,
3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン酸メチル
エステル 7.48g(2R体として67.9%e.
e.)を得た。
【0021】この1,2,3,4−テトラヒドロキノリ
ン−2−カルボン酸メチルエステル7.48g(2R体
として67.9%e.e.)を再度、0.1M−リン酸
緩衝液(pH=7.50)740mlに縣濁し、α−キ
モトリプシン(α−Chymotrypsin Typ
e II SIGMA社品)1.87gを加えた後室温
にて7時間攪拌した。
ン−2−カルボン酸メチルエステル7.48g(2R体
として67.9%e.e.)を再度、0.1M−リン酸
緩衝液(pH=7.50)740mlに縣濁し、α−キ
モトリプシン(α−Chymotrypsin Typ
e II SIGMA社品)1.87gを加えた後室温
にて7時間攪拌した。
【0022】反応液を酢酸エチル約500mlで2回洗
浄した後、1N−HClを加えてpHを約3として、ア
セトン約100mlを加え酢酸エチル約500mlで2
回抽出し、この抽出層を合わせて水と飽和食塩水で洗浄
した。次いで無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥を行な
い、濾過にて硫酸マグネシウムを除去した後、減圧下で
溶媒を留去し1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−
2−カルボン酸 2.96gを得た。
浄した後、1N−HClを加えてpHを約3として、ア
セトン約100mlを加え酢酸エチル約500mlで2
回抽出し、この抽出層を合わせて水と飽和食塩水で洗浄
した。次いで無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥を行な
い、濾過にて硫酸マグネシウムを除去した後、減圧下で
溶媒を留去し1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−
2−カルボン酸 2.96gを得た。
【0023】参考例1 実施例1で得られた(2S)−1,2,3,4−テトラ
ヒドロキノリン−2−カルボン酸メチルエステルの
[α]D と比較するため、実施例2で得られた1,2,
3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン酸をメチ
ルエステル化して[α]D を測定した。
ヒドロキノリン−2−カルボン酸メチルエステルの
[α]D と比較するため、実施例2で得られた1,2,
3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン酸をメチ
ルエステル化して[α]D を測定した。
【0024】実施例2で得られた(2R)−1,2,
3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン酸 2.
96gをメタノール30mlに溶解して0℃に冷却し、
塩化チオニル3.0mlをゆっくりと加えた後、1時間
還流させた。減圧下で溶媒を留去し、この濃縮残渣に飽
和重曹水を加えてpHを約9として、酢酸エチル約10
0mlで2回抽出し、この抽出層を合わせて水と飽和食
塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムを加えて脱水
を行ない、濾過にて硫酸マグネシウムを除去した後、減
圧下で溶媒を留去し(2R)−1,2,3,4−テトラ
ヒドロキノリン−2−カルボン酸メチルエステル 3.
09gを得た。
3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン酸 2.
96gをメタノール30mlに溶解して0℃に冷却し、
塩化チオニル3.0mlをゆっくりと加えた後、1時間
還流させた。減圧下で溶媒を留去し、この濃縮残渣に飽
和重曹水を加えてpHを約9として、酢酸エチル約10
0mlで2回抽出し、この抽出層を合わせて水と飽和食
塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムを加えて脱水
を行ない、濾過にて硫酸マグネシウムを除去した後、減
圧下で溶媒を留去し(2R)−1,2,3,4−テトラ
ヒドロキノリン−2−カルボン酸メチルエステル 3.
09gを得た。
【0025】更に、シリカゲル300mlとn−ヘキサ
ン/酢酸エチル=8/1〜6/1を用いたシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにより精製を行ない、(2R)
−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボ
ン酸メチルエステル 2.72g(実施例1の(2R)
体:(2S)体=1:1の混合物を基準とした収率1
3.6%、96.7%e.e.、[α]D 20=−42.
4°(C=1.0,CHCl3 ))を得た。
ン/酢酸エチル=8/1〜6/1を用いたシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにより精製を行ない、(2R)
−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボ
ン酸メチルエステル 2.72g(実施例1の(2R)
体:(2S)体=1:1の混合物を基準とした収率1
3.6%、96.7%e.e.、[α]D 20=−42.
4°(C=1.0,CHCl3 ))を得た。
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1 は水素原子または低級アルキル基を表し、
R2 は低級アルキル基を表す)で表されるテトラヒドロ
キノリン誘導体の(2R)−エステルおよび(2S)−
エステルの混合物に加水分解酵素を作用させ、選択的に
(2R)−エステルを(2R)−カルボン酸に変換し
て、一般式(2) 【化2】 (式中、R1 およびR2 は前記と同じ意味を表す)で表
される(2S)−エステルおよび一般式(3) 【化3】 (式中、R1 は前記と同じ意味を表す)で表される(2
R)−カルボン酸の混合物とし、さらに(2S)−エス
テルまたは(2R)−カルボン酸を単離することを特徴
とする光学的に純粋なテトラヒドロキノリン誘導体を製
造する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35046593A JPH07184685A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 光学的に純粋なテトラヒドロキノリン誘導体の合成法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP35046593A JPH07184685A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 光学的に純粋なテトラヒドロキノリン誘導体の合成法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07184685A true JPH07184685A (ja) | 1995-07-25 |
Family
ID=18410682
Family Applications (1)
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JP35046593A Pending JPH07184685A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 光学的に純粋なテトラヒドロキノリン誘導体の合成法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH07184685A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1993
- 1993-12-27 JP JP35046593A patent/JPH07184685A/ja active Pending
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WO2015004015A1 (en) * | 2013-07-09 | 2015-01-15 | Euticals Spa | Biocatalyzed synthesis of the optically pure (r) and (s) 3-methyl-1,2,3,4-tetrahydroquinoline and their use as chiral synthons for the preparation of the antithrombotic (21r)- and (21s)-argatroban |
US9630923B2 (en) | 2013-07-09 | 2017-04-25 | Euticals Spa | Biocatalyzed synthesis of the optically pure (R) and (S) 3-methyl-1,2,3,4-tetrahydroquinoline and their use as chiral synthons for the preparation of the antithrombic (21R)- and (21S)-argatroban |
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