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JPH07145495A - 電解精製法 - Google Patents

電解精製法

Info

Publication number
JPH07145495A
JPH07145495A JP31409293A JP31409293A JPH07145495A JP H07145495 A JPH07145495 A JP H07145495A JP 31409293 A JP31409293 A JP 31409293A JP 31409293 A JP31409293 A JP 31409293A JP H07145495 A JPH07145495 A JP H07145495A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cathode
electrolytic
metal
electrolytic solution
alloy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31409293A
Other languages
English (en)
Inventor
Norisada Arisawa
範貞 有澤
Akira Tsutsui
昭 筒井
Mutsuya Sato
睦弥 佐藤
Seisuke Ogino
清祐 荻野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toho Zinc Co Ltd
Toho Aen KK
Original Assignee
Toho Zinc Co Ltd
Toho Aen KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toho Zinc Co Ltd, Toho Aen KK filed Critical Toho Zinc Co Ltd
Priority to JP31409293A priority Critical patent/JPH07145495A/ja
Publication of JPH07145495A publication Critical patent/JPH07145495A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Electrolytic Production Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 乾式精練で取り扱い難い金属元素であるM
o,Ti及び/又はAl等を含有する金属材料からこれ
らの金属元素を一度に除去して回収できるようにした電
解精製法を提供すること。 【構成】 Mo,Ti及びAlから選択された1種以上
の金属元素を含有している金属材料を電解液中において
陽極酸化させ、該電解液中に溶解した金属元素の中の1
種又は2種以上の金属元素をカソードに析出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、Mo,Ti及びAl
から選択された1種以上の金属元素を含有する金属材料
の電解精製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属材料を製錬したり、機械加工をした
りする段階においては、その金属材料のスクラップ材が
かなり発生するのが一般的である。このようなスクラッ
プ材は一般に何割かの割合で電気炉にリターンさせて再
生利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、スクラップ材
が、例えばSi,Mn,Mo,Ti,Al等の金属元素
を含む金属材料の場合、そのまま電気炉にリターンさせ
て乾式製錬させても、これらの金属元素が阻害因子とな
って、所望の成分組成のものを得ることは難しい。
【0004】このため、これらの金属材料のスクラップ
材はCo,Ni等の高価な金属元素を多量に含んでいた
としても、再生利用されず、ストックされているのが現
状である。
【0005】なお、このような金属材料を湿式で再生す
る方法、例えば、化学分析的手法で各成分元素に分け、
これらを個別に還元して各金属を回収する方法も考えら
れる。しかし、この方法は複雑な操作が必要で、再生に
手間がかかり、コスト高になるので、実用化が難しい。
【0006】この発明は、乾式精練で取り扱い難い金属
元素であるMo,Ti及び/又はAl等を含有する金属
材料からこれらの金属元素を一度に除去して回収できる
ようにした電解精製法を提供することを目的とするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】この出願に係る発明は、
上記課題を解決するために、Mo,Ti及びAlから選
択された1種以上の金属元素を含有する金属材料を電解
液中において陽極酸化させ、この電解液中に溶解した金
属元素の一部をカソードに析出させるようにした。
【0008】ここで、金属材料は、更にC,P,S,S
i及びMnから選択された1種以上の元素を含有してい
てもよい。
【0009】また、金属材料としては、例えば、Fe−
Ni−Co系合金、Fe−Ni系合金、Fe−Co系合
金又はNi−Co系合金等を挙げることができるが、M
o,Ti又はAlを含有するものであれば、これら以外
の金属材料であっても電解精製の対象とすることができ
る。
【0010】また、Fe−Ni−Co系合金としては、
例えば、高張力鋼、耐熱合金又は金型鋼等を挙げること
ができる。Fe−Ni系合金としては、例えば、耐食合
金、42合金(Ni42%,残部Feその他:封着材
料)又は52合金(Ni52%,残部Feその他:軟質
磁性材料)等を挙げることができる。
【0011】電解液としては塩酸系、硫酸系、スルファ
ミン酸系及びこれらの混酸系を使用することができる。
塩酸系とは塩酸及び/又は塩化物を、硫酸系とは硫酸及
び/又は硫酸塩を、スルファミン酸系とはスルファミン
酸及び/又はその塩を含む系をいう。電解液にはMoの
析出の抑制と電解の安定化のために、更に安定剤を添加
してもよい。
【0012】金属材料がFe−Ni−Co系合金の場合
は、電解液として塩素イオンを0.2〜6モル含有する
塩酸系の溶液を使用し、電解液の温度を20〜70℃と
し、陽極酸化の電流密度を0.3〜3A/dm2 とする
のが好ましい。
【0013】ここで、電解液の塩素イオン濃度を0.2
〜6モルとしたのは、塩素イオン濃度が0.2モル未満
になるとアノードが不動態化してカソードにおける析出
が不安定になり、塩素イオン濃度が6モルを越えると塩
がカソード板面及び電解槽に析出するようになるからで
ある。
【0014】また、電解液の温度を20〜70℃とした
のは、電解液の温度が20℃未満になると電解槽内にお
ける化学反応が遅くなり過ぎ、電解液の温度が70℃を
越えると液温を維持するのにコストがかかり過ぎるよう
になるからである。
【0015】また、陽極酸化の電流密度を0.3〜3A
/dm2 としたのは、電流密度が0.3A/dm2 未満
になると水素ガスの発生が多くなり、電析に寄与する電
流が減少して、電流効率が悪くなり、電流密度が3A/
dm2 を越えるとカソード付近の電析金属の濃度拡散が
間に合わなくなり、電着不良を起こすようになるからで
ある。
【0016】
【作用】請求項1記載の発明においては、Mo,Ti及
びAlから選択された1種以上の金属元素を含有する金
属材料を電解液中において陽極酸化させ、この電解液中
に溶解した金属元素の中の一部をカソードに析出させる
ので、金属材料中に含有されていたMo,Ti及びAl
から選択された1種以上の金属元素の大部分が電解液中
又は陽極スライム中に残り、金属材料中に含有されてい
たその他の金属元素が選択的にカソードに析出する。
【0017】請求項2記載の発明においては、精製の対
象となる金属材料が、更にC,P,S,Si及びMnか
ら選択された1種以上の元素を含有しているので、C,
P,S,Si及びMnから選択された1種以上元素の大
部分も電解液中又は陽極スライム中に残る。
【0018】請求項3記載の発明によれば、精製の対象
となる金属材料がFe−Ni−Co系合金であるので、
Mo,Ti及びAlから選択された1種以上の金属元
素、場合によっては更にC,P,S,Si及びMnから
選択された1種以上の元素の大部分が除去されたFe−
Ni−Co系合金がカソードに析出する。
【0019】請求項4記載の発明によれば、電解液とし
て塩素イオンを0.2〜6モル含有する塩酸系の溶液を
使用し、電解液の温度を20〜70℃とし、陽極酸化の
電流密度を0.3〜3A/dm2 の条件で陽極酸化させ
るので、Fe,Ni及びCoが選択的にカソードに効率
良く析出する。
【0020】
【実施例】
実施例1 まず、塩酸1モル、安定剤(ホウ酸他)1モルの組成の
水溶液からなる電解液を調製し、電解槽内にこの電解液
を入れ、更に高張力鋼のスクラップ材とステンレス鋼板
とを相互に対向させた状態で設置した。
【0021】ここで、高張力鋼のスクラップ材は表1の
試料番号1に示す組成(Fe−Ni−Co系)のものを
使用した。また、高張力鋼のスクラップ材とステンレス
鋼板はいずれも650mm×800mmのサイズのもの
を使用した。そして、高張力鋼のスクラップ材とステン
レス鋼板との間隔は50mmとした。
【0022】
【表1】
【0023】電解槽にはキャッチボール槽が接続され、
電解液は電解槽とキャッチボール槽との間を循環するよ
うになっている。キャッチボール槽で電解液を60℃に
温め、高張力鋼のスクラップ材をアノードとし、ステン
レス鋼板をカソードとし、電流密度0.5A/dm2
7日間、電解した。
【0024】次に、カソードに析出したものを剥離し、
その成分組成を分析したところ、表2の試料番号2〜5
に示す通りであった。表2に示す結果から、カソードに
はSi,Mo,Ti及びAlがほとんど析出しないこと
がわかる。
【0025】
【表2】
【0026】次に、電解槽中に沈積したスライムについ
て、その成分組成を分析したところ、表3の試料番号2
〜5に示す通りであった。表3に示す結果から、この電
解精製法においては、Si,Mo,Ti,Al等の大部
分がスライムとなって除去されることがわかる。
【0027】
【表3】
【0028】実施例2及び比較例1,2 塩素イオンの濃度を0.10〜10.0モルまで変化さ
せた以外は実施例1と同様の条件で電解精製の実験を
し、カソードに析出したものについて、その成分組成を
分析したところ、表4の試料番号6〜11に示す通りと
なった。
【0029】
【表4】
【0030】そして、実施例2及び比較例1,2によれ
ば、塩素イオンの濃度が0.2モル未満になるとアノー
ド面が不動態化してカソードにおける析出が不安定にな
り、塩素イオンの濃度が6モルを越えると塩の結晶がカ
ソード板面及び電解槽に析出して電解できなくなる。従
って、電解液の塩素イオンの濃度は0.2〜6モルの範
囲が好ましい。
【0031】実施例3及び比較例3,4 電解液の温度を10〜100℃まで変化させた以外は実
施例1と同様の条件で電解精製の実験をし、カソードに
析出したものについて、その成分組成を分析したとこ
ろ、表5の試料番号12〜17に示す通りとなった。
【0032】
【表5】
【0033】そして、実施例3及び比較例3,4によれ
ば、電解液の温度が20℃未満になると電化速度が遅く
なり過ぎ、電解液の温度が70℃を越えると電解液の加
熱コストがかかり過ぎるようになる。従って、電解液の
温度は20〜70℃の範囲が好ましい。
【0034】実施例4及び比較例5,6 陽極酸化の電流密度を0.2〜5A/dm2 まで変化さ
せた以外は実施例1と同様の条件で電解精製の実験を
し、カソードに析出したものについて、その成分組成を
分析したところ、表6の試料番号18〜23に示す通り
となった。
【0035】
【表6】
【0036】そして、実施例4及び比較例5,6によれ
ば、電流密度が0.3A/dm2 未満になると水素ガス
の発生が多くなり、電析に寄与する電流が減少して、電
流効率が悪くなり、電流密度が3A/dm2 を越えると
カソード付近の電析金属の濃度拡散が間に合わなくな
り、電着不良を起こすようになる。従って、陽極酸化の
電流密度は0.3〜3A/dm2 の範囲が好ましい。
【0037】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、Mo,T
i及びAlから選択された1種以上の金属元素の大部分
が電解液中に残り、その他の金属元素が選択的にカソー
ドに析出するので、精製の対象となる金属材料からM
o,Ti及び/又はAlを殆ど含まない金属元素のみを
一回の操作で分離取得することができる。そして、この
カソード析出物を電気炉で溶解し、Mo,Ti及びAl
から選択された1種以上の金属元素を添加すれば、元の
種類の金属材料または別の種類の金属材料を容易に得る
ことができる。
【0038】請求項2記載の発明によれば、C,P,
S,Si及びMnから選択された1種以上の元素の大部
分も電解液中に残るので、これらの元素の含有量の少な
い金属材料を容易に回収することができる。
【0039】請求項3記載の発明によれば、Mo,Ti
及び/又はAlを殆ど含まないFe−Ni−Co系合金
がカソードに析出するので、このカソード析出物を電気
炉で溶解し、Mo,Ti及びAlから選択された1種以
上の金属元素を添加すれば、元のFe−Ni−Co系合
金または別の種類の金属材料を容易に得ることができ
る。
【0040】請求項4記載の発明によれば、Fe,Ni
及びCoがカソードに効率良く析出するので、Fe−N
i−Co系合金からMo,Ti及び/又はAlを殆ど含
まないものを効率良く回収することができる。そして、
このカソード析出物を電気炉で溶解し、Mo,Ti,A
l等の金属元素を添加すれば、元のFe−Ni−Co系
合金または別の種類のFe−Ni−Co系合金を容易に
得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荻野 清祐 東京都中央区日本橋3丁目12番2号 東邦 亜鉛株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mo,Ti及びAlから選択された1種
    以上の金属元素を含有している金属材料を電解液中にお
    いて陽極酸化させ、該電解液中に溶解した金属元素の中
    の1種又は2種以上の金属元素をカソードに析出させる
    ことを特徴とする電解精製法。
  2. 【請求項2】 前記金属材料が、C,P,S,Si及び
    Mnから選択された1種以上の元素を含有していること
    を特徴とする請求項1記載の電解精製法。
  3. 【請求項3】 前記金属材料が、Fe−Ni−Co系合
    金であることを特徴とする請求項1又は2記載の電解精
    製法。
  4. 【請求項4】 塩素イオンを0.2〜6モル含有し、液
    温20〜70℃の電解液中において、前記金属材料を、
    電流密度0.3〜3A/dm2 の条件で陽極酸化させる
    ことを特徴とする請求項3記載の電解精製法。
JP31409293A 1993-11-20 1993-11-20 電解精製法 Pending JPH07145495A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2008053617A1 (ja) * 2006-10-24 2010-02-25 日鉱金属株式会社 Itoスクラップからの有価金属の回収方法
JP5043029B2 (ja) * 2006-10-24 2012-10-10 Jx日鉱日石金属株式会社 Itoスクラップからの有価金属の回収方法
JP5043028B2 (ja) * 2006-10-24 2012-10-10 Jx日鉱日石金属株式会社 Itoスクラップからの有価金属の回収方法
CN105063660A (zh) * 2015-08-03 2015-11-18 中南大学 一种电解精炼过程中直接制备纳米硅粉体的方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2008053617A1 (ja) * 2006-10-24 2010-02-25 日鉱金属株式会社 Itoスクラップからの有価金属の回収方法
JP4745400B2 (ja) * 2006-10-24 2011-08-10 Jx日鉱日石金属株式会社 Itoスクラップからの有価金属の回収方法
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CN105063660A (zh) * 2015-08-03 2015-11-18 中南大学 一种电解精炼过程中直接制备纳米硅粉体的方法

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Effective date: 20040622