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JPH07117541B2 - 磁性粒子を用いた免疫学的測定方法 - Google Patents

磁性粒子を用いた免疫学的測定方法

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Publication number
JPH07117541B2
JPH07117541B2 JP26000388A JP26000388A JPH07117541B2 JP H07117541 B2 JPH07117541 B2 JP H07117541B2 JP 26000388 A JP26000388 A JP 26000388A JP 26000388 A JP26000388 A JP 26000388A JP H07117541 B2 JPH07117541 B2 JP H07117541B2
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JP
Japan
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substance
magnetic particles
measured
reaction
magnetic
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JP26000388A
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良平 清水
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Olympus Corp
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Olympus Optic Co Ltd
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  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Magnetic Means (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は免疫学的反応に関与する測定すべき物質を磁性
粒子を用いて測定する方法に関する。
〔従来の技術〕
免疫学的反応に基づく凝集、または非凝集粒子の分布パ
ターンを形成して分析する方法に混合凝集法がある。こ
れはサンプル中の抗原または抗体と担体に固定された抗
体または抗原とを反応させ凝集または非凝集粒子が反応
容器底面に沈降することにより生じる凝集パターンの差
から陽性,陰性を決定するものである。この混合凝集法
はWiener,A.S.とHerman,M.,J.Immunol.,36,255(1939)
において報告されて以来、Coombs,R.R.A.とBedford,D.,
Voxsang.,,111(1955)およびCoombs,R.R.A.ら,Lance
t,i,461(1956)の報告により血液型の判定を行うまで
に発展確立された。例えば各種血液型について対応した
ものに米国特許第4608246号公報,米国特許第4275053号
公報(特公昭62−44221号公報)や米国特許第4328183号
公報がある。固体表面に予じめサンプル中の抗原と結合
反応する抗体を乾燥状態で保持させることにより、固体
表面で血液型の判定を行って感度の向上を図ったものに
は米国特許第2770572号公報がある。更にRosenfield R.
E.ら,Paris,Proc.15Th Cong.Intl.Soc.Blood Transfusi
on,27(1976)では混合凝集法の原理を利用して固体表
面で赤血球抗体と抗体との反応を行っている。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の技術においては凝集または非凝集粒子が自然沈降
して形成される凝集パターンを測定しているので凝集パ
ターン形成までに時間がかかる問題点があった。
本発明は従来の技術よりも短い時間で凝集パターンを形
成させることを目的とする。
〔課題を解決する手段および作用〕
第1図は本発明の概念図である。
測定すべき物質と、測定すべき物質に結合するかまたは
測定すべき物質と競合する物質を表面に保持した磁性粒
子1を反応容器2に収容する。次に、容器2の下に先端
が針状をした磁極を位置付けると、反応容器2中の磁性
粒子1は針状磁極3に引かれる力を受け反応液中を容器
底面へ移動する。磁性粒子1は容器底面までの移動の間
に反応する。容器底面には反応した磁性粒子、未反応の
磁性粒子の分布パターンが形成されるので、この分布パ
ターンを目視または光学測定機で測定して測定すべき物
質の存在の有無または測定すべき物質の量を決定する。
磁性粒子としては、DYNABEADS M−450(DYNAL社製),
エスタポールLMP233(ローヌプーラン社製)等の磁性ラ
テックス粒子や強磁性体を含ませたゼラチン粒子(特開
昭59−195161号公報参照)や、赤血球等の細胞内に強磁
性体たとえば鉄粉を取り込ませた細胞も磁性粒子として
使用できる。さらに、磁性粒子は感作磁性粒子として、
磁性粒子の表面に、測定すべき物質に結合する物質また
は測定すべき物質と競合する物質を結合により固定化す
る。
測定すべき物質としては、リガンド,レセプターに代表
される特異結合性物質であり、抗原性を持つ物質,抗原
に結合する抗体,免疫グロブリン,免疫グロブリンに対
する抗体,細胞の膜タンパク,細胞,細胞の表面抗原に
対する抗体等が挙げられる。
本発明で用いる反応容器としては、試験管またはマイク
ロプレートが好ましい。
磁性粒子の分布パターンは反応の形態により異なる。サ
ンプル中の測定物質と、感作磁性粒子との反応により凝
集塊を形成する場合は、凝集パターンは反応容器底面に
一様に粒子の像が観察される。
非凝集パターンは未結合の磁性粒子が、磁力によって反
応容器の下方に位置付けられている針状磁極の付近へ集
中して集まった像が観察される。
反応容器内面にサンプル内の測定物質と結合する物質を
固定化し、この反応容器内にサンプルと、サンプル中の
測定物質と結合する物質を表面に固定化した磁性粒子を
加えた場合は、 陽性反応は、測定物質と結合する物質を固定化した
反応容器内面と磁性粒子とで、サンプル中の測定物質を
サンドイッチするため、反応容器内面には、磁性粒子に
よる一様な像が形成される。
陰性反応は、測定物質が存在しないので、反応容器
内面全体に固定化した測定物質と結合する物質に、磁性
粒子は結合できない。そのため、磁性粒子は磁力によっ
て、反応容器の下法に位置付けられている針状磁極の付
近へ集中して集まった像が形成される。
反応容器内面にサンプル中の測定物質と結合する物質を
固定化し、この反応容器内にサンプルと、サンプル中の
測定物質と競合する物質、例えば測定物質と同じ物質を
表面に固定化した磁性粒子を加えた場合は、 サンプル中に測定物質の量が多い場合、サンプル中
の測定物質は反応容器内面に固定化した測定物質と結合
する物質に結合してしまうため、未結合の磁性粒子は磁
力によって、反応容器の下方に位置付けられている針状
磁極の付近へ集中して集まった像が形成される。
測定物質が存在しない場合、測定物質と結合する物
質を固定化した反応容器内面に磁性粒子が結合するた
め、反応容器内面には磁性粒子による一様な像が形成さ
れる。
また、反応容器内面にサンプル中の測定物質と競合する
物質、例えば測定物質と同じ物質を固定化し、この反応
容器内にサンプルと、サンプル中の測定物質と結合する
物質を表面に固定化した磁性粒子を加えた場合は、 サンプル中に測定物質の量が多い場合、サンプル中
の測定物質は磁性粒子表面に固定化した測定物質と結合
する物質に結合してしまうため、磁性粒子は反応容器内
面に固定化した測定物質とは結合できないため、磁性粒
子は磁力によって、反応容器の下方に位置付けられてい
る針状磁極の付近へ集中して集まった像が形成される。
測定物質が存在しない場合、測定物質と競合する物
質を固定化した反応容器内面に磁性粒子が結合するた
め、反応容器内面には磁性粒子による一様な像が形成さ
れる。
本発明では針状磁極を用いているから未結合の磁性粒子
の分布パターンを鮮明に形成できる。
〔実施例〕
本発明を実施例に基いて説明する。
実施例1.抗グロブリン試験(クームス法)による不規則
抗体の検出 <O型赤血球固相プレートの作製> U字底マイクロプレート(NUNC社、製造番号464394)に
0.01Mリン酸緩衝液(PBS),pH7.0で10μg/mlに調整した
小麦胚芽レクチン(WGA)(生化学工業社製)を各ウエ
ルに100μずつ添加して室温で30分間処理した。次
に、0.01MPBS,pH7.0を300μずつ用いて5回洗浄し室
温で乾燥することによりWGA処理プレートを得た。次
に、表1の各血液型抗原を有するヒトO型赤血球である
サージスクリーン(Ortho社、製造番号3SS837)を生理
食塩水で0.3%に調整し、これを25μ/ウエルずつWGA
処理したマイクロプレートに添加し、室温で10分間静置
することによりサージスクリーンをマイクロプレート上
に吸着させた。0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)を含む
0.01MPBS,pH7.0を200μずつ用いて3回洗浄した。
<抗ヒトIgG感作ラテックスビーズの調整> 粒径1μ、暗褐色の磁性ラテックスestapor LMP233(RH
ONE−POULENC社)および抗ヒトIgG(Capple社、製造番
号0601−0081)をそれぞれ0.1Mグリシン・水酸化ナトリ
ウム緩衝液(以下、グリシン緩衝液)pH8.3にて0.4%お
よび1μg/mlに調整し、各2mlを混合して37℃で1時間
反応させることによりラテックスに抗ヒトIgGを感作さ
せた。次に、このような感作ラテックスを1%BSAを含
む0.1Mグリシン緩衝液、pH8.3を2ml用いて3回洗浄した
後、同緩衝液2mlを37℃で30分間反応させることにより
非特異凝集を抑制するためのブロッキングを行った。更
に、0.01%サルコシネートLN(日光ケミカルズ社製界面
活性剤),0.1%BSAを含む0.01MPBS、pH7.0を2mlずつ用
いて3回洗浄し、同PBS4ml中に保存した。
<不規則抗体の検出> 前記O型赤血球固相プレートに対し、Liss液を60μず
つおよびサンプルとして抗、抗K、抗Fy2、抗の各
抗血清(Ortho社製)又は陰性コントロールとして0.01M
PBSを30μずつ各ウエルに添加して37℃で30分間反応
させた。0.01MPBS、pH7.0の200μを用いて各ウエルを
4回洗浄した後、前記抗ヒトIgGラテックスビーズを25
μ/ウエル添加した。このマイクロプレートを第2図
に示す反応促進装置の上に載せ20秒間インキュベートし
た。
第2図は反応促進装置の構成を示す斜視図(一部断面図
を含む)である。
8×12ウェルを待つマイクロプレートをずれずに載置で
きるよう外側を高くした支持台4には、マイクロプレー
トの各ウェルに対応する位置に円柱状の溝5がマトリク
ス状に設けられ、この溝の中に円錘形状をした針状フェ
ライトマグネット(磁束密度2200ガウス)6が収容され
ている。マイクロプレートを支持台4の上に載せると、
U字状の底面の真中に針状磁極6が位置するように構成
されている。
表2はウエル底面に形成された抗ヒトIgGラテックスの
分布パターンにより、ウエル底面に一様に広がったもの
を陽性(+)、ウエル中心に集まったものを陰性(−)
として判定した結果である。表2に示す通り、判定した
抗血清の結果は表1に示した固相化抗原の表現型と一致
した。
実施例2.直接抗グロブリン試験による自己抗体の検出 <赤血球固相用WGA処理プレートの作製> 実施例1に記載した手順によりWGA処理プレートを作製
する。
<抗ウサギIgG感作ラテックスビーズの調整> 実施例1と同様の手順により調整するが、その際抗ヒト
IgGの代わりにここでは抗ウサギIgG(Kirkegaard & Pe
rry Laboratories,Inc.,製造番号50−0115−16)を感作
に用いる。
<自己抗体の検出> 抗凝固剤を入れた被検血液より生理食塩水を用いて赤血
球を洗浄し、かつ0.3%に調整しこれより25μずつを
前記WGA処理プレートに添加して室温で10分間静置す
る。次に、0.2%ゼラチンを含む0.01MPBS、pH7.0を200
μを用いて1度洗浄し、更にウサギ由来クームス血清
(Ortho社製)を各25μ添加して室温で10分間反応さ
せる。0.01MPBS、pH7.0、200μで3度洗浄した後、前
記抗ウサギIgGラテックスビーズを25μ/ウェル添加
し、更に実施例1と同様にして磁界をかけ、反応パター
ンを形成させて判定を行なうことができる。
実施例3.HBS抗原の検出(1) <抗体HBS抗体固相プレートの作製> U字底マイクロプレート(NUNC社,製造番号464394)に
対し、アフィニティー精製したウサギ抗HBS抗体を0.01M
PBS、pH7.0で10μg/mlに調整し、100μ/ウエル添加
し37℃で1時間反応させ、マイクロプレートに吸着させ
る。0.01MPBS、pH7.0を各ウエル250μずつ用いて3回
洗浄し、更に0.2%BSAを含む0.01MPBS、pH7.0を200μ
/ウエル添加して37℃で1時間反応させ、ブロッキング
を行う。0.05%Tween20を含む0.01MPBS、pH7.0を各ウエ
ル250μ用いて3回洗浄した後、室温で乾燥して4℃
に保存する。
<抗HBS抗体感作ラテックスビーズの調整> 実施例1で用いたのと同様の磁性ラテックスおよび抗HB
S抗体をそれぞれ0.1Mグリシン緩衝液、pH8.3により0.4
%および2.5μg/mlに調整し、各2mlを混合して37℃で1
時間感作反応させる。1%BSAを含む0.1Mグリシン緩衝
液、pH8.3を2ml用いて3回洗浄し、更に同グリシン緩衝
液2mlにより37℃で30分間反応させてブロッキングを行
う。0.05%Tween20および0.1%BSAを含む0.01MPBS、pH
7.5を2ml用いて3回洗浄した後、同PBS4mlを添加して反
応に用いる。
<HBs抗原の検出> HBS抗原陽性血清および対照として陰性血清を原液のま
ま前記HBS抗体固相プレートにそれぞれ25μ/ウエル
添加し室温で15分間反応させる。添加した血清を廃棄又
はそのままで更に0.01MPBS、pH7.5を200μで1回洗浄
する。ここに前記抗HBS抗体感作ラテックスビーズ25μ
を添加し、実施例1と同様にして分布パターンを形成
させる。
以上の実施例においてはサンプル中の測定すべき物質を
磁性粒子に結合させ、針状磁極によりマイクロプレート
のウエル底面中心部に集めるようにして磁性粒子による
鮮明な分布パターンを形成させたから迅速かつ正確な判
定を行える。
又、第3図(A),(C)に示すようにマイクロプレー
ト7のウエル8の底面には予め抗体のような測定すべき
物質と結合する物質9を固定したので、サンプルとの反
応後にウエル8を洗浄することにより未反応の物質を除
去し、そこへ磁性粒子10を反応させることにより、測定
すべき物質11が存在する場合(第3図(A))および存
在しない場合(第3図(C))の各結合状態を形成す
る。このようにして磁性粒子に対する結合感度を向上さ
せて安定かつ鮮明なパターンを得ることができる。
実施例4.HBS抗原の検出(2) 実施例3.と同様にして抗HBS抗体固相プレートの作製お
よび抗HBS抗体感作ラテックスビーズの調整を行う。
<HBS抗原の検出> HBS抗原陽性血清および対照として陰性血清をそれぞれ
原液のまま抗HBS抗体固相プレートに25μ/ウエル添
加し、更に抗HBS抗体感作ラテックスビーズを25μず
つ加えて室温で15分間反応させる。0.05%Tween20およ
び0.1%BSAを含む0.01MPBS、pH7.5を150μ/ウエル添
加し支持台4にマイクロフプレートをのせてウエル中の
抗HBS抗体感作ラテックスビーズをマイクロプレート底
面に集めることにより分布パターンを形成させる。
本実施例においては第3図(B),(C)に示すように
磁性粒子10と針状磁極による反応の迅速性を利用して、
マイクロプレート7のウエル8の底面に対し測定すべき
物質を結合する物質9を固定し、原液血清のような種々
の沈降性または不溶性の物質を含むサンプルとの反応後
にこれを希釈することにより、磁性粒子10に対する結合
感度を向上させて、測定すべき物質11が存在する場合
(第3図(B))および存在しない場合(第3図
(C))の各結合状態を形成し、安定かつ鮮明なパター
ンを得るものである。従って、高濃度のサンプルでも高
感度な分析が期待できる。更に、血清中で多々問題とな
る非特異凝集反応による偽陽性(フォルスポジティブ)
は上記希釈の倍率を上げることにより減少する。
実施例5.全血をサンプルとしたHBS抗原の検出 実施例3.と同様にして抗HBS抗体固相プレートを作製す
る。
<抗HBS抗体感作ラテックスビーズの調整> 粒径1μの磁性ラテックスビーズestapor(RHONE−POUL
ENC社製、製造番号LMP233)を0.1Mグリシン緩衝液、pH
8.3にて0.4%、2mlに調整し、一方、アフィニティー精
製したウサギ抗HBS抗体を同グリシン緩衝液にて1μg/m
lに調整して各2mlを混合して37℃1時間インキュベート
する。次に、1%BSAを含む0.1Mグリシン緩衝液、pH8.3
を2mlずつ用いて3回洗浄し、更に2ml添加し、37℃で30
分間反応させて非特異凝集が抑制されるようラテックス
表面をブロッキングする。次に、0.01%サルコシネート
LN(日光ケミカルズ社製界面活性剤)および0.1%BSAを
含む0.01MPBS、pH7.5を2ml用いて3回洗浄し、更に同PB
S4mlを添加して反応を備える。
<全血サンプル> サブタイプがadであるHBS抗原(ミドリ十字社製)を陰
性の抗凝固血に添加して陽極サンプルとし、未添加の抗
凝固血を陰性サンプルとして用いる。
<HBS抗原の検出> 抗HBS抗体固相マイクロプレートに対し、0.1%BSAおよ
び0.01%サルコシネートLN(日光ケミカルズ社製)なら
びに5%デキストラン(分子量200,000〜300,000、和光
純薬工業(株))を含む0.01MPBS、pH7.5を100μ/ウ
エル添加する。次に、陽性および陰性の全血サンプルを
各5μ、更に抗HBS抗体感作ラテックスビーズの溶液
を各25μ添加してそれぞれ混合させ、室温で5分間反
応させる。次に、抗HBS抗体感作ラテックスビーズをマ
イクロプレートのウエル底面に集めるよう磁界をかけ、
凝集による分布パターンを形成させる。このような分布
パターンはマイクロプレートの下方よりウエル底面を観
察等することによりHBS抗原の存在を検出、確認でき
る。
本実施例においては遠心処理する場合と異なり全血中の
他の沈降性の物質に作用することなく、磁性体粒子の沈
降のみを促進して短時間に設定可能なパターンを形成す
るものである。従って、反応溶液として磁性粒子よりも
高比重な溶液を用いることができる。以上のことによ
り、全血のように種々の沈降性または不溶性の物質を含
むサンプルにおいても洗浄ないし分離を行うことなく測
定できる。
尚、本発明は上述した実施例に限定されず、永久磁石以
外にも第4図のように電磁石12等が使用できる。第4図
は電磁石で構成した針状磁極を示す図である。
電磁石12は円錘状の先端を有する強磁性体の周りにコイ
ルを巻きつけて構成されている。マイクロプレート7の
各V底ウェル8の下にこの電磁石12を配置し、反応時に
コイルに電圧+Vを一定時間印加することでウェル8中
にある磁性粒子に引力を加えることができる。更に磁界
をかける間、反応容器は静置状態でも移送状態でもかま
わない。
また、上述した実施例では、反応容器としてU底,V底の
マイクロプレートを用いたが、反応容器の形状は、時に
これに限られることはなく、反応容器の下方に位置付け
られた針状磁極の磁力によって、磁性粒子が沈降するこ
とにより、陽性及び陰性の分布パターンが形成されるも
のであれば使用することができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば針状磁極を反応容器底部の下に位置付け
たので、強制的に磁性粒子を反応容器底部へ沈降させる
ことができ短時間に鮮明な分布パターンが得られる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の概念図、 第2図は針状磁極をマトリクス状に配置した支持台の斜
視図、 第3図(A)は実施例1〜3におけるサンプルとの反応
後にウェル底面を洗浄した場合の陽性時の粒子の結合状
態を示す模式図、 第3図(B)は実施例4におけるサンプルとの反応後に
希釈した場合の陽性時の粒子の結合状態を示す模式図、 第3図(C)は実施例1〜4における陰性時の粒子の結
合状態を示す模式図、 第4図は電磁石で構成した針状磁極を示す図である。 1,10……磁性粒子 2……反応容器 3,6……針状磁極 4……支持台 5……溝 7……マイクロプレート 8……ウエル 9……測定すべき物質と結合する物質 11……測定すべき物質 12……電磁石

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】測定すべき物質と、測定すべき物質に結合
    するかまたは測定すべき物質と競合する物質を表面に保
    持した磁性粒子を反応容器に収容し、反応容器下方に針
    状磁極を位置付け磁性粒子の沈降を促進させ、反応容器
    底部に形成された磁性粒子の分布パターンを測定するこ
    とを特徴とする磁性粒子を用いた免疫学的測定方法。
  2. 【請求項2】反応容器内面に測定すべき物質に結合する
    物質が固定されていることを特徴とする請求項1記載の
    磁性粒子を用いた免疫学的測定方法。
  3. 【請求項3】反応容器内面に測定すべき物質と競合する
    物質が固定されており、測定すべき物質と、測定すべき
    物質に結合する物質を表面に保持した磁性粒子を反応容
    器に収容し、反応容器下方に針状磁極を位置付け磁性粒
    子の沈降を促進させ、反応容器底部に形成された磁性粒
    子の分布パターンを測定することを特徴とする磁性粒子
    を用いた免疫学的測定方法。
JP26000388A 1988-07-20 1988-10-15 磁性粒子を用いた免疫学的測定方法 Expired - Lifetime JPH07117541B2 (ja)

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DE68919565T DE68919565T2 (de) 1988-07-20 1989-07-20 Immuntestverfahren unter Verwendung magnetischer Markerteilchen.
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